JP3320281B2 - 多値画像処理装置 - Google Patents

多値画像処理装置

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JP3320281B2
JP3320281B2 JP26367195A JP26367195A JP3320281B2 JP 3320281 B2 JP3320281 B2 JP 3320281B2 JP 26367195 A JP26367195 A JP 26367195A JP 26367195 A JP26367195 A JP 26367195A JP 3320281 B2 JP3320281 B2 JP 3320281B2
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bit plane
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  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1画素あたり複数
ビットからなる白黒多値画像から、同一ビット順位のビ
ットデータを画素毎に取り出してなるビットプレーンを
形成するとともに、おのおののビットプレーンについて
二値符号化処理して、原画像を符号化圧縮する多値画像
処理装置、および、複数の色成分で、かつ、1画素あた
り複数ビットからなるカラー多値画像から、各色成分に
ついて、同一ビット順位のビットデータを画素毎に取り
出してなるビットプレーンを形成するとともに、おのお
ののビットプレーンについて二値符号化処理して、原画
像を符号化圧縮する多値画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、データ通信やデータ処理の多様化
に伴い、例えば、ファクシミリ装置などでやりとりした
り、あるいは、パーソナルコンピュータ装置で処理する
文書として、1画素あたり複数ビットからなる白黒多階
調画像、あるいは、複数の色成分からなるとともに1つ
の色成分が1画素あたり複数ビットからなるカラー多階
調画像を用いたいという要請がある。
【0003】ここで、周知のように、画像データのデー
タ量は非常に大きいため、これをそのままの状態でデー
タ処理すると、例えば、蓄積するために必要な記憶装置
の容量が膨大になったり、データ処理に要する時間が過
大になったりするので、通常、画像データを符号化圧縮
してデータ量を削減した状態で、データ通信したり蓄積
している。とくに、白黒多階調画像やカラー多階調画像
は、1画素あたりのビット数が多いので、より高能率に
符号化圧縮できる符号化方式が要求されている。
【0004】例えば、白黒多階調画像を符号化圧縮する
ときには、1画素あたり複数ビットデータをそのままの
状態で取り扱う符号化方式(いわゆるJPEG方式)
と、白黒多階調画像で同一ビット順位のビットデータを
画素毎に取り出してビットプレーンを形成し、おのおの
のビットプレーン毎に二値符号化処理して、原画像を符
号化圧縮するいわゆるビットプレーン方式の符号化方式
の2種類がある。後者の符号化方式では、二値符号化処
理として、適宜な二値画像符号化方式、例えば、MH方
式、MR方式、MMR方式、JBIG方式などが採用さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上述した前者
の符号化方式では、人間の視覚特性を利用して画質を損
なわない程度に原画の情報量を一部削減するいわゆるロ
ッシー符号化方式であるため、再生画像における文字画
像がぼやけたり、あるいは、符号化圧縮率を大きくする
と再生画像の画質が極端に悪くなるという事情があり、
また、後者の符号化方式では、白黒多階調画像を符号化
圧縮するときの符号化圧縮率が前者の符号化方式に比べ
て若干劣るという事情がある。
【0006】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、画像の種類に応じて効率よく符号化できる多
値画像処理装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、1画素あたり
複数ビットからなる白黒多値画像から、同一ビット順位
のビットデータを画素毎に取り出してなるビットプレー
ンを形成するとともに、おのおののビットプレーンにつ
いて二値符号化処理して、原画像を符号化圧縮する多値
画像処理装置において、上記ビットプレーンについて算
術符号化方法により二値化処理する算術符号化処理手段
と、上記算術符号化処理手段の符号化処理時に判定した
状態毎に、おのおのの状態でのシンボル出現確率を収集
して統計する状態確率統計手段と、上記状態確率統計手
段の統計結果に基づいて、処理対象の画像の内容を判定
し、その判定結果に基づいて符号データを作成するプレ
ーン数を制御する符号作成手段を備えたものである。
【0008】また、前記符号作成手段は、所定の上位ビ
ットのビットプレーンに対応した統計結果にあらわれる
文字画像の特徴に対応した所定の状態の劣勢シンボル出
現確率が所定値よりも小さくなっているときには、その
処理対象の画像が文字画像であると判定し、所定数の上
位ビットのビットプレーンの符号のみを作成するもので
ある。
【0009】また、前記符号作成手段は、最上位ビット
のビットプレーンに対応した統計結果にあらわれる文字
画像の特徴に対応した所定の状態の劣勢シンボル出現確
率が所定値よりも小さくなっているときには、その処理
対象の画像が文字画像であると判定し、最上位ビットの
ビットプレーンの符号のみを作成するものである。
【0010】また、前記符号作成手段は、最上位ビット
のビットプレーンに対応した統計結果にあらわれる劣勢
シンボルの出現確率がいずれかの状態に偏っているとき
には、その処理対象の画像が文字画像であると判定し、
最上位ビットのビットプレーンの符号のみを作成するも
のである。
【0011】また、前記符号作成手段は、最上位ビット
から最下位ビットに向かっておのおののビットプレーン
について判定処理するとともに、判定対象のビットプレ
ーンがランダム画像である場合には、そのときに判定処
理したビットプレーンよりも下位ビットのビットプレー
ンについては符号データを作成しないものである。
【0012】また、前記符号作成手段は、最上位ビット
から最下位ビットに向かっておのおののビットプレーン
について判定処理するとともに、判定対象のビットプレ
ーンにおける劣勢シンボルの出現確率の偏差が小さい場
合には、そのときに判定処理したビットプレーンよりも
下位ビットのビットプレーンについては、符号データを
作成しないものである。
【0013】また、前記符号作成手段は、最上位ビット
のビットプレーンに対応した統計結果にあらわれる文字
画像の特徴に対応した所定の状態の劣勢シンボル出現確
率が所定値よりも小さくなっているときには、その処理
対象の画像が文字画像であると判定し、最上位ビットの
ビットプレーンの符号のみを作成する一方、最上位ビッ
トから最下位ビットに向かっておのおののビットプレー
ンについて判定処理するとともに、判定対象のビットプ
レーンにおける劣勢シンボルの出現確率の偏差が大きい
場合には、そのときに判定処理したビットプレーンより
も下位ビットのビットプレーンについては、符号データ
を作成しないものである。
【0014】また、前記符号作成手段は、最上位ビット
のビットプレーンに対応した統計結果にあらわれる劣勢
シンボルの出現確率がいずれかの状態に偏っているとき
には、その処理対象の画像が文字画像であると判定し、
最上位ビットのビットプレーンの符号のみを作成する一
方、最上位ビットから最下位ビットに向かっておのおの
のビットプレーンについて判定処理するとともに、判定
対象のビットプレーンにおける劣勢シンボルの出現確率
の偏差が大きい場合には、そのときに判定処理したビッ
トプレーンよりも下位ビットのビットプレーンについて
は、符号データを作成しないものである。
【0015】また、複数の色成分で、かつ、1画素あた
り複数ビットからなるカラー多値画像から、各色成分に
ついて、同一ビット順位のビットデータを画素毎に取り
出してなるビットプレーンを形成するとともに、おのお
ののビットプレーンについて二値符号化処理して、原画
像を符号化圧縮する多値画像処理装置において、上記ビ
ットプレーンについて算術符号化方法により二値化処理
する算術符号化処理手段と、上記算術符号化処理手段の
符号化処理時に判定した状態毎に、おのおのの状態での
シンボル出現確率を収集して統計する状態確率統計手段
と、上記状態確率統計手段の統計結果に基づき、処理対
象の画像の内容を判定し、その判定結果に基づいて各色
成分について符号データを作成するプレーン数を制御す
る符号作成手段を備えたものである。
【0016】また、複数の色成分で、かつ、1画素あた
り複数ビットからなるカラー多値画像から、各色成分に
ついて、同一ビット順位のビットデータを画素毎に取り
出してなるビットプレーンを形成するとともに、おのお
ののビットプレーンについて二値符号化処理して、原画
像を符号化圧縮する多値画像処理装置において、上記ビ
ットプレーンについて算術符号化方法により二値化処理
する算術符号化処理手段と、上記算術符号化処理手段の
符号化処理時に判定した状態毎に、おのおのの状態での
シンボル出現確率を収集して統計する状態確率統計手段
と、最初に処理対象となる所定色成分の上記状態確率統
計手段の統計結果に基づいて、処理対象の画像の内容を
判定し、その判定結果に基づき、各色成分について符号
データを作成するプレーン数を制御する符号作成手段を
備えたものである。
【0017】また、前記符号作成手段は、前記所定色成
分の所定の上位ビットのビットプレーンに対応した統計
結果にあらわれる文字画像の特徴に対応した所定の状態
の劣勢シンボル出現確率が所定値よりも小さくなってい
るときには、その処理対象の画像が文字画像であると判
定し、各色成分について、所定数の上位ビットのビット
プレーンの符号のみを作成するものである。
【0018】また、前記符号作成手段は、前記所定色成
分の最上位ビットのビットプレーンに対応した統計結果
にあらわれる劣勢シンボルの出現確率がいずれかの状態
に偏っているときには、その処理対象の画像が文字画像
であると判定し、各色成分について、最上位ビットのビ
ットプレーンの符号のみを作成するものである。
【0019】また、前記符号作成手段は、前記所定色成
分の最上位ビットから最下位ビットに向かっておのおの
のビットプレーンについて判定処理するとともに、判定
対象のビットプレーンがランダム画像である場合には、
各色成分について、そのときに判定処理したビットプレ
ーンよりも下位ビットのビットプレーンについては、符
号データを作成しないものである。
【0020】また、前記符号作成手段は、前記所定色成
分の最上位ビットから最下位ビットに向かっておのおの
のビットプレーンについて判定処理するとともに、判定
対象のビットプレーンにおける劣勢シンボルの出現確率
の偏差が小さい場合には、各色成分について、そのとき
に判定処理したビットプレーンよりも下位ビットのビッ
トプレーンについては、符号データを作成しないもので
ある。
【0021】また、前記符号作成手段は、前記所定色成
分の最上位ビットのビットプレーンに対応した統計結果
にあらわれる文字画像の特徴に対応した所定の状態の劣
勢シンボル出現確率が所定値よりも小さくなっていると
きには、その処理対象の画像が文字画像であると判定
し、各色成分について、最上位ビットのビットプレーン
の符号のみを作成する一方、最上位ビットから最下位ビ
ットに向かっておのおののビットプレーンについて判定
処理するとともに、判定対象のビットプレーンにおける
劣勢シンボルの出現確率の偏差が大きい場合には、各色
成分について、そのときに判定処理したビットプレーン
よりも下位ビットのビットプレーンについては、符号デ
ータを作成しないものである。
【0022】また、前記符号作成手段は、前記所定色成
分の最上位ビットのビットプレーンに対応した統計結果
にあらわれる劣勢シンボルの出現確率がいずれかの状態
に偏っているときには、その処理対象の画像が文字画像
であると判定し、各色成分について、最上位ビットのビ
ットプレーンの符号のみを作成する一方、最上位ビット
から最下位ビットに向かっておのおののビットプレーン
について判定処理するとともに、判定対象のビットプレ
ーンにおける劣勢シンボルの出現確率の偏差が大きい場
合には、各色成分について、そのときに判定処理したビ
ットプレーンよりも下位ビットのビットプレーンについ
ては、符号データを作成しないものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施例を詳細に説明する。
【0024】本実施例にかかる画像処理装置では、白黒
多値画像を符号化圧縮するときには、同一ビット順位の
ビットデータを画素毎に取り出してビットプレーンを形
成し、おのおののビットプレーン毎に二値符号化処理し
て、原画像を符号化圧縮するいわゆるビットプレーン方
式の符号化方式を採用している。
【0025】例えば、1画素あたり8ビットの多値画像
をビットプレーン方式で符号化するとき、図1に示すよ
うに、まず、8ビットの多値画像データから、その第8
ビット(MSB)を取り出してビットプレーンBP8を
形成し、第7ビットを取り出してビットプレーンBP7
を形成し、以下、同様にして、第1ビット(LSB)の
ビットプレーンBP1まで形成する。
【0026】このようにして形成した各ビットのビット
プレーンBP8〜BP1は、二値画像データとして取り
扱うことができる。本実施例では、二値画像データを高
能率に圧縮する符号化方式として、いわゆるJBIG方
式を用いている。
【0027】JBIG方式の符号化方式では、画像をマ
ルコフモデルとみなし、その状態を認識した符号化を行
う。すなわち、モデルテンプレートを用いて、符号化対
象となっている注目画素の周囲の複数の参照画素を抽出
し、その抽出した複数の参照画素のビットパターン毎
に、注目画素の状態を予測し、その予測確率に基づい
て、QM−coder符号化処理を行うことで、二値画
像データを符号化圧縮する。
【0028】ここで、QM−coder符号化方式の基
礎となっている算術符号について説明する。算術符号と
は、0以上1未満([0,1))の数直線上の対応区間
(2進小数で[0.0…0,0.1…1))を各シンボ
ルの生起確率に応じて不等長に分割していき、対象シン
ボル系列を対応する部分区間に割り当て、再帰的に分割
を繰り返していくことにより得られた区間内に含まれる
点の座標を、少なくとも他の区間と区別できる2進小数
で表現してそのまま符号とするものである。
【0029】例えば、符号化シンボル系列0100を対
象とした2値算術符号化では、図2に示すような符号化
が行われる。
【0030】同図において、例えば、第1シンボルの符
号化時には、全区間が0と1のシンボルの生起確率の比
にしたがってA(0)とA(1)に分割され、0の発生
により区間A(0)が選択される。次に、第2シンボル
の符号化のさいには、その状態における両シンボルの生
起確率比によってA(0)がさらに分割され、発生シン
ボル系列に対応する区間としてA(01)が選択され
る。このような分割と選択の処理のくり返しにより符号
化が進められる。
【0031】この算術符号はいわゆる非ブロック符号で
あり、とくに、上述した予測符号化方式のように状態番
号(コンテクスト)に応じてシンボル(データの二値
(白黒)状態)の出現確率が変化する場合の符号化に適
しており、また、MH符号のようなランレングス符号に
比べて、符号器の規模や必要メモリ量などのハードウェ
アが小さくて済む、より高い効率が期待できる、およ
び、適用符号化が容易であるという利点がある。
【0032】上述したQM−coderは、この算術符
号化をより少ないハードウェア資源を用いて実現し、か
つ、より高速な処理が可能なようにしたものである。な
お、通常は、画像データを直接算術符号化するのではな
く、予測符号化処理により画像データの各画素が劣勢シ
ンボルであるのか、あるいは、優勢シンボルであるのか
の判定を行なう前処理を行なう。ここで、劣勢シンボル
とは、そのときのコンテクストでの発生確率のより低い
シンボルをあらわし、優勢シンボルとは、そのときのコ
ンテクストでの発生確率のより高いシンボルをあらわ
す。したがって、劣勢シンボルあるいは優勢シンボルが
白画素または黒画素のいずれであるかは、そのコンテク
ストに応じて統計的に定められる。
【0033】次に、QM−coderの符号化/復号化
アルゴリズムについて説明する。
【0034】符号化の初めでは、0以上1未満の数直線
を考える。この数直線の間隔をA、そのときのマルコフ
状態(初期状態では、状態0)に対応した劣勢シンボル
の発生確率をQeとすると、分割後の領域は、次式
(I)であらわされる。
【0035】 a=A×(1−Qe) (a:優勢シンボルの領域の大きさ) b=A×Qe (b:劣勢シンボルの領域の大きさ) (I)
【0036】ここで、最初のシンボルが0(優勢シンボ
ル)であった場合には、aを新しいAとして、1(劣勢
シンボル)であった場合には、bを新しいAとしてさら
に分割を行なう。なお、符号化テーブルは、マルコフ状
態の状態番号と、確率Qeとの関係、および、再正規化
処理発生時(後述)の状態推移のための情報などが組み
になって記憶されている。
【0037】しかしながら、符号化時に乗算操作が行わ
れることは装置規模の面でも演算速度の面でも不利であ
る。また、無限長のシンボル系列を符号化するさい、小
さくなった領域を演算するためには無限長の演算用レジ
スタが必要となる。
【0038】そこで、QM−coderでは、分割後の
新しいAが常に0.75以上1.5未満の大きさになる
ように操作して、Aを1に近似できるようにし、上述し
た式(I)を次式(II)で近似する。
【0039】 a=A−Qe b=Qe (II)
【0040】この近似に伴い、Aの値が0.75未満に
なったときには、Aが0.75以上1.5未満の値にな
るまでAを左にビットシフトして拡大する再正規化処理
を行なう。この再正規化処理により、乗算を必要とする
演算を減算で実現できるとともに、有限長レジスタを用
いて演算を行なうことができる。また、再正規化処理を
行なうと、そのときのマルコフ状態と、処理対象のシン
ボルの優勢/劣勢の区別に応じて、次のマルコフ状態に
推移する。
【0041】優勢シンボルの符号化処理は、例えば、図
3(a)に示すように行われ、また、劣勢シンボルの符
号化処理は、例えば、同図(b)に示すように行われ
る。ここで、Cは符号をあらわし、その初期値は0であ
る。
【0042】すなわち、優勢シンボルを符号化するとき
には、符号Cは変更せず(処理101)、領域Aの値を
そのときのマルコフ状態に対応した確率Qeだけ小さい
値に更新する(処理102)。このとき、領域Aの値が
0.75よりも小さいかどうかを調べて(判断10
3)、判断103の結果がYESになるときには、領域
Aの値および符号Cを再正規化処理するとともに状態推
移し(処理104)、1つの優勢シンボルの処理を終了
する。また、判断103の結果がNOになるときには、
処理104を行なわず、そのときのマルコフ状態を維持
する。
【0043】また、劣勢シンボルを符号化するときに
は、符号Cの値を(A−Qe)だけ増やして(処理20
1)、領域Aの値を確率Qeの値に更新し(処理20
2)、領域Aと符号Cを再正規化処理するとともに状態
推移する(処理203)。
【0044】このときに生成した符号Cは、領域のもっ
とも下の部分を示す2進小数値に一致する。また、再正
規化処理では、符号Cを領域Aと同じ桁数左シフトして
拡大し、1を超えた部分の符号Cの値が、符号データと
して出力される。
【0045】また、復号化処理の一例を図3(c)に示
す。
【0046】まず、符号Cが値(A−Qe)よりも小さ
いかどうかを調べて(判断301)、判断301の結果
がYESになるときには、復号化対象となっている注目
画素を優勢シンボルとして判断し(処理302)、領域
Aの値をそのときのマルコフ状態に対応した確率Qeだ
け減じた値に更新する(処理303)。そして、更新し
た領域Aの値が0.75よりも小さくなったかどうかを
調べて(判断304)、判断304の結果がYESにな
るときには、領域Aと符号Cを再正規化するとともにマ
ルコフ状態を推移して(処理305)、この1つのシン
ボルの復号化処理を終了する。また、判断304の結果
がNOになるときには、処理305を行なわず、そのと
きのマルコフ状態を維持する。
【0047】また、判断301の結果がNOになるとき
には、注目画素を劣勢シンボルとして判断し(処理30
6)、符号Cの値を(A−Qe)だけ小さい値に更新す
るとともに(処理307)、領域Aを確率Qeの値に更
新し(処理308)、領域Aと符号Cを再正規化すると
ともにマルコフ状態を推移して(処理309)、この1
つのシンボルの復号化処理を終了する。
【0048】このようにして、QM−coderの符号
化時では、優勢シンボルがあらわれたときには符号Cが
変化しないとともに、再正規化処理が行われる可能性が
少なく、また、劣勢シンボルがあらわれると即再正規化
処理が行われるとともに符号データが形成される。
【0049】したがって、劣勢シンボルの出現頻度が小
さくなるように前処理である予測符号化処理を行なう
と、符号化効率が向上するとともに、処理速度も向上す
る。
【0050】この予測符号化処理に用いる用いるテンプ
レートの一例を図4に示す。このテンプレートは、JB
IG方式で基本(デフォルト)として用いられるいわゆ
るJBIGデフォルト3ラインテンプレートである。こ
のテンプレートは、注目画素の周囲の10画素を参照画
素として抽出するので、この場合、その参照画素のビッ
トパターンに応じて1024個の状態(コンテクスト)
が判定される。
【0051】図5は、本実施例に係るJBIG方式を適
用して多値画像データを符号化圧縮する多値符号化装置
の一例を示している。
【0052】同図において、画像入力部1を介して、例
えば、8ビット幅の多値画像データPXが入力されて、
ビットプレーン展開部2に加えられる。ビットプレーン
展開部2は、多値画像データをビットプレーンに展開す
るものであり、おのおののビットプレーンのデータは、
ビットプレーンメモリ3に記憶される。
【0053】データ参照部4は、符号化対象となってい
る注目画素のデータをビットプレーンメモリ3から読み
出し、注目画素データDXとして算術符号エンジン5に
出力するとともに、そのときの注目画素について所定の
テンプレートを適用し、複数の参照画素のデータをビッ
トプレーンメモリ3から読み出し、参照画素データDR
として確率評価器6に出力する。
【0054】確率評価器6は、入力した参照画素データ
DRに基づいて、コンテクストを判定し、おのおののコ
ンテクストについて、劣勢シンボル(または優勢シンボ
ル)の確率推定値、および、劣勢シンボル(または優勢
シンボル)の種別を算術符号エンジン5に出力するとと
もに、そのときに判定して得たコンテクストの状態番号
をあらわす状態番号データDCを状態確率統計部7に出
力する。
【0055】算術符号エンジン5は、入力した注目画素
データDX、劣勢シンボル(または優勢シンボル)の確
率推定値、および、劣勢シンボル(または優勢シンボ
ル)の種別に基づいて、上述した符号化処理を実行し、
その結果得た符号データCXを符号作成部8に出力する
とともに、そのときの注目画素データDXが劣勢シンボ
ルであるか優勢シンボルであるかをあらわす画素種別デ
ータDPを状態確率統計部7に出力する。また、算術符
号化エンジン5は、その符号化処理において再正規化処
理が行われると、その旨を確率評価器6に通知する。
【0056】それにより、確率評価器6は、再正規化処
理の実行に同期して、コンテクストの遷移を行い、確率
評価状態を更新する。また、確率評価器6は、おのおの
のコンテクストについて、マルコフ状態値(確率推定値
インデックスの値;7ビット)と、そのときの優勢シン
ボルが白/黒のいずれかをあらわす1ビットの計8ビッ
トのデータを記憶している。
【0057】ここで、データ参照部4が用いるテンプレ
ートは、図4に示したと同じJBIGデフォルト3ライ
ンテンプレートを用いているので、注目画素Xについ
て、参照画素A〜Jの10個の参照画素が抽出され、そ
の抽出された参照画素の10ビットのデータが、参照画
素データDRとして確率評価器6に出力される。
【0058】また、この場合には、確率評価器6は、1
024個の各コンテクストについて、それぞれ8ビット
データ(確率推定値インデックスおよび優勢シンボルの
値)を記憶している。
【0059】この算術符号エンジン5と確率評価器6に
より、算術符号器9が構成されている。
【0060】また、状態確率統計部7は、ビットプレー
ン毎に、各コンテクストについて劣勢シンボルと優勢シ
ンボルの出現回数を計数し、劣勢シンボルと優勢シンボ
ルの出現回数の総和を算出し、その総和の値で劣勢シン
ボルの出現回数を割り算して、おのおののコンテクスト
についての劣勢シンボルの出現確率を算出するものであ
り、その算出結果は、状態確率統計データSPとしてビ
ットプレーン毎に符号化判定部10に出力される。
【0061】符号化判定部10は、状態確率統計部7よ
り入力される状態確率統計データSPに基づき、符号化
処理するビットプレーン数を判定するものであり、その
判定結果は、符号化プレーン数データSNとして符号作
成部8に出力される。
【0062】符号作成部8は、符号化判定部10より加
えられる符号化プレーン数データSNに基づき、符号化
処理するプレーン数を判定し、算術符号器9から加えら
れる符号データCXに対応した多値符号データCDを形
成するものであり、その多値符号データCDを次段装置
に出力する。
【0063】ここで、符号作成部8が形成する多値符号
データCDの一例を図6に示す。
【0064】多値符号データCDは、先頭に元の画像デ
ータPXのビット数に対応したビット精度情報(n;こ
の場合は「8」)と、多値符号データCDに含まれる最
上位ビットプレーンからの符号化プレーン数(m)をあ
らわすヘッダ情報に続き、最上位ビットプレーンを含
み、最上位ビットプレーンから下位ビットプレーンに向
かった符号化プレーン数mに対応した数のビットプレー
ン符号データを順次配列したものである。
【0065】さて、ここで、多値画像データの符号化ビ
ットプレーン数と、復号して得られる再生画像の画質と
の関係について説明する。
【0066】一般的に、符号化するビットプレーン数が
増えれば、復号後の再生画像の画質は良好になり、逆
に、ビットプレーン数が少なければ、再生画像の画質は
悪化するということができるが、しかし、画像の種類や
画像の読取解像度等により、このようなビットプレーン
数と再生画像の画質との関係が変化する。
【0067】例えば、写真画像ではビットプレーン数を
少なくすると画質が低下するが、文字画像では画質はそ
れほど低下しない。これは、文字画像のようないわゆる
二値画像では、基本的に中間調画像部分がなく、したが
って、最上位ビットプレーンのデータがあれば、ほとん
ど画質劣化のない再生画像が得られるからである。
【0068】写真画像の場合に画像の階調数を考慮する
と、階調数が多い画像ほどビットプレーン数を少なくし
ても画質低下が目立たなくなる傾向がある。これは、階
調数が多くなると、下位ビットプレーンの画像データは
ほとんどノイズ状の画像となり、原画像の特徴を保持し
ないためである。例えば、原画像データが8ビットの場
合に、第6ビットプレーンの画像データがノイズ状の画
像であった場合、符号火事には、第5ビットプレーン以
下を欠落させ、上位の3ビットのみビットプレーンデー
タを作成する一方、再生時には、第6ビットプレーンの
画像データを第5ビットプレーン以下のビットプレーン
に繰り返し配置すると、画質劣化があまり見られない再
生画像を得ることができる。
【0069】したがって、原画像が文字画像の場合に
は、最上位ビットプレーンのみを含む符号データを形成
すればよく、また、原画像が写真画像の場合には、画像
がノイズ状の画像に変化したビットプレーンを含む上位
ビットのビットプレーンのみを含む符号データを形成す
ればよい。
【0070】なお、原画像の画像データのビット数と符
号化すべきビットプレーン数との関係を、例えば、ビッ
ト数に応じて一義的に決定することも考えられるが、画
像を読み取り入力するスキャナ等の原稿読取手段の読取
性能等(MTF特性、γ補正特性等)により、このビッ
ト数とビットプレーン数との関係が左右されるので、実
際に処理対象となっている画像データの特性に基づい
て、ビットプレーン数を判定することが好ましい。
【0071】次に、多値画像データに基づいて原画像が
文字画像であるか写真画像であるかを判定するための判
定方法について説明する。
【0072】本発明者の実験によれば、写真画像におい
ては各状態番号について劣勢シンボルの出現確率のばら
つきが大きく、逆に、文字画像においては各状態番号に
ついて劣勢シンボルの出現確率のばらつきが小さくなる
ことが確認できている。
【0073】したがって、各状態番号についての劣勢シ
ンボルの出現確率のばらつき(偏差)を算出し、その偏
差の値が一定値よりも大きい場合には原画像が写真画像
であると判断でき、偏差の値が所定値以下の場合には原
画像が文字画像であると判断できる。
【0074】図7は、かかる判定方法を適用する場合の
符号化判定部10の処理の一例を示している。
【0075】まず、符号化するビットプレーン数を計数
するためのカウンタiを0に初期設定し(処理40
1)、状態確率統計部7より1ビットプレーン分の状態
確率統計データSPを入力し(処理402)、カウンタ
iの値をインクリメントする(処理403)。
【0076】そして、各状態番号について劣勢シンボル
の出現確率の平均値Pmを算出するとともに(処理40
4)、各状態番号について劣勢シンボルの出現確率の偏
差δ(例えば、標準偏差等)を算出する(処理40
5)。
【0077】次いで、算出した偏差δの値が、所定値K
Aよりも大きくなっているかどうかを調べる(判断40
6)。判断406の結果がNOになるときには、このと
きの原画像が文字画像であると判定し(処理407)、
そのときのカウンタiの値を符号化プレーン数データS
Nとして符号作成部8に出力する(処理408)。
【0078】また、判断406の結果がYESになると
きには、平均値Pmの値が所定値KBよりも大きくなっ
ているかどうかを調べる(判断409)。判断409の
結果がYESになるときには、劣勢シンボルの出現確率
が全ての状態番号についてある程度の値になっている場
合であり、すなわち、このときに処理対象となっている
ビットプレーンの画像がノイズ状になっていると判断で
きる。
【0079】したがって、判断409の結果がYESに
なるときには、そのときの処理対象のビットプレーンの
画像がノイズ画像であると判定し(処理410)、その
ときのカウンタiの値を符号化プレーン数データSNと
して符号作成部8に出力する(処理411)。
【0080】判断409の結果がNOになるときには、
そのときに処理対象となっているビットプレーンの画像
データが有意な内容であると判定し、全てのビットプレ
ーンについての処理が終了したかどうかを調べる(判断
412)。判断412の結果がNOになるときには、処
理402に戻り、次のビットプレーンについての判定処
理を実行する。また、判断412の結果がYESになる
ときには、処理411に進み、そのときのカウンタiの
値(=n)を符号化プレーン数データSNとして符号作
成部8に出力する。
【0081】したがって、本実施例では、原画像が文字
画像であると判定できたときには、最上位ビットのビッ
トプレーンのみを符号データとして作成するので、文字
画像の符号化圧縮率が非常に大きくなる。
【0082】また、原画像が写真画像であると判定でき
たときには、画像の内容がノイズ状になるまでの上位ビ
ットプレーンのみを符号データとして作成し、符号化効
率の悪いノイズ状の下位ビットプレーンの符号データを
作成しないので、符号化圧縮率を大幅に向上することが
できる。
【0083】このようにして、本実施例では、原画像の
画像種別に応じて、最適な符号化処理を実行することが
できる。
【0084】ところで、多値画像データに基づいて原画
像が文字画像であるか写真画像であるかを判定する方法
について、本発明者の別の実験によれば、文字画像にお
いては、文字部分と下地部分とに画像の内容が大きく分
かれるため、それらをあらわす1つ以上の特定の状態番
号について劣勢シンボルの出現確率が非常に小さくなる
ことが確認できている。ここで、特定の状態番号とは、
縦線または横線をあらわすビットパターンに対応した状
態番号である。
【0085】したがって、その特定状態番号について劣
勢シンボルの出現確率の平均値を算出し、その平均値の
値が所定値よりも大きくなっている場合には原画像が文
字画像であると判断でき、その平均値の値が所定値以上
になっている場合には原画像が写真画像であると判断す
ることができる。
【0086】図8は、かかる判定方法を適用する場合の
符号化判定部10の処理の他の例を示している。
【0087】まず、符号化するビットプレーン数を計数
するためのカウンタiを0に初期設定し(処理50
1)、状態確率統計部7より1ビットプレーン分の状態
確率統計データSPを入力し(処理502)、カウンタ
iの値をインクリメントする(処理503)。
【0088】そして、上述した特定の各状態番号につい
て劣勢シンボルの出現確率を取り出して(処理50
4)、その取り出した出現確率の平均値Qmを算出し
(処理505)、その平均値Qmの値が所定値KCより
も大きいかどうかを調べる(判断506)。
【0089】判断506の結果がYESになるときに
は、このときの原画像が文字画像であると判定し(処理
507)、そのときのカウンタiの値(=1)を符号化
プレーン数データSNとして符号作成部8に出力する
(処理508)。
【0090】また、判断506の結果がNOになるとき
には、状態確率統計部7より次の1ビットプレーン分の
状態確率統計データSPを入力し(処理509)、カウ
ンタiの値をインクリメントする(処理510)。
【0091】そして、各状態番号について劣勢シンボル
の出現確率の平均値Pmを算出するとともに(処理51
1)、各状態番号について劣勢シンボルの出現確率の偏
差δ(例えば、標準偏差等)を算出する(処理51
2)。
【0092】次いで、算出した偏差δの値が、所定値K
A以下になっているかどうかを調べる(判断513)。
判断513の結果がYESになるときには、平均値Pm
の値が所定値KBよりも大きくなっているかどうかを調
べる(判断514)。判断514の結果がYESになる
ときには、上述したと同様の理由により、そのときの処
理対象のビットプレーンの画像がノイズ画像であると判
定し(処理515)、そのときのカウンタiの値を符号
化プレーン数データSNとして符号作成部8に出力する
(処理516)。
【0093】判断513の結果がNOになるとき、およ
び、判断514の結果がNOになるときには、全てのビ
ットプレーンについての処理が終了したかどうかを調べ
(判断517)、判断517の結果がNOになるときに
は、処理509に戻り、次のビットプレーンについての
判定処理を実行する。また、判断517の結果がYES
になるときには、処理516に進み、そのときのカウン
タiの値(=n)を符号化プレーン数データSNとして
符号作成部8に出力する。
【0094】したがって、本実施例では、原画像が文字
画像であると判定できたときには、最上位ビットのビッ
トプレーンのみを符号データとして作成するので、文字
画像の符号化圧縮率が非常に大きくなる。
【0095】また、原画像が写真画像であると判定でき
たときには、画像の内容がノイズ状になるまでの上位ビ
ットプレーンのみを符号データとして作成し、符号化効
率の悪いノイズ状の下位ビットプレーンの符号データを
作成しないので、符号化圧縮率を大幅に向上することが
できる。
【0096】このようにして、本実施例では、原画像の
画像種別に応じて、最適な符号化処理を実行することが
できる。
【0097】図9は、多値符号データCDを復号化する
多値復号化装置の一例を示している。
【0098】同図において、算術復号器15は、処理対
象の多値符号データCDに基づいて、各ビットプレーン
の符号データを、最上位ビットプレーンから下位ビット
プレーンに向かってビットプレーン単位に算術復号処理
するものであり、その算術復号処理により得られたビッ
トプレーン画像データCDxは、ビットプレーンデータ
作成部16に加えられている。また、算術復号器15
は、多値符号データCDの先頭に付加されているヘッダ
情報を抽出し、その抽出したヘッダ情報HDnをビット
プレーンデータ作成部16に出力する。
【0099】ビットプレーンデータ作成部16は、ヘッ
ダ情報HDnに基づき、入力されるビットプレーン画像
データCDxの元の画像のビット精度nと、符号データ
に含まれる符号化プレーン数mを認識し、算術復号器1
5から最上位ビットプレーンよりビットプレーン単位に
順次加えられるビットプレーン画像データCDxを、そ
れぞれ第8ビットプレーンデータ、第7ビットプレーン
データ、第6ビットプレーンデータ…としてビットプレ
ーンメモリ17の対応するビットプレーンに保存すると
ともに、最後に入力されたビットプレーンデータを、算
術復号器15から入力しなかったビットプレーンのビッ
トプレーンデータとして、繰り返しビットプレーンメモ
リ17に保存するものである。
【0100】例えば、ビット精度nの値が「8」で、符
号化プレーン数mの値が「3」の場合、この場合には、
算術復号器15からは、第8ビットプレーン、第7ビッ
トプレーンおよび第6ビットプレーンについて、順次ビ
ットプレーン画像データCDxが入力される。
【0101】したがって、ビットプレーンデータ作成部
16は、第8ビットプレーン、第7ビットプレーンおよ
び第6ビットプレーンについては、おのおのに対応した
ビットプレーン画像データCDxが算術復号器15から
入力されるので、その入力されるビットプレーン画像デ
ータCDxを、それぞれ対応するビットプレーンのビッ
トプレーンメモリ17に保存する。
【0102】また、算術復号器15から入力されない第
5ビットプレーン、第4ビットプレーン、第3ビットプ
レーン、第2ビットプレーン、および、第1ビットプレ
ーンの5つのビットプレーンについては、算術復号器1
5から最後に入力した第6ビットプレーンのビットプレ
ーン画像データCDxを、それらの5つのビットプレー
ンのデータとして、ビットプレーンメモリ17に保存す
る。
【0103】データ出力部18は、ビットプレーンメモ
リ17に記憶されている第8ビットプレーン〜第1ビッ
トプレーンのビットプレーン画像データCDxについ
て、順次各画素の画像データを抽出し、同一画素位置の
8ビットのデータをまとめて多値画像データPDを形成
するものであり、その多値画像データPDは、次段装置
に出力される。
【0104】ところで、上述した実施例では、白黒画像
を多値画像データとして読み取ったときの多値画像デー
タを処理する場合について説明したが、本発明は、カラ
ー画像を多値画像データとして読み取った場合について
も同様にして適用することができる。
【0105】図10は、本発明のさらに他の実施例にか
かるカラー多値画像データのカラー多値画像符号化装置
の一例を示している。この場合、符号化対象となってい
るカラー多階調画像は、RGB3原色の色成分をもち、
おのおのの色成分について1画素あたり8ビットのビッ
ト深度をもつものである。なお、同図において図5と同
一部分および相当する部分には、同一符号または関連す
る符号を付している。
【0106】同図において、カラー画像入力部20を介
して入力された24ビットのカラー多階調画像データP
Xcは、色成分分解部21に加えられている。色成分分
解部21は、カラー多階調画像データPXcを8ビット
のR成分のR多階調画像データPXr、8ビットのG成
分のG多階調画像データPXg、および、8ビットのB
成分のB多階調画像データPXbに分解するものであ
り、R多階調画像データPXr、G多階調画像データP
Xg、および、B多階調画像データPXbは、それぞれ
ビットプレーン展開部2r,2g,2bに加えられてい
る。
【0107】ビットプレーン展開部2rは、R多値画像
データPXrをビットプレーンに展開するものであり、
おのおののビットプレーンのデータは、ビットプレーン
メモリ3rに記憶される。
【0108】ビットプレーン展開部2gは、G多値画像
データPXgをビットプレーンに展開するものであり、
おのおののビットプレーンのデータは、ビットプレーン
メモリ3gに記憶される。
【0109】ビットプレーン展開部2bは、B多値画像
データPXbをビットプレーンに展開するものであり、
おのおののビットプレーンのデータは、ビットプレーン
メモリ3bに記憶される。
【0110】データ参照部4rは、符号化対象となって
いる注目画素のデータをビットプレーンメモリ3rから
読み出し、注目画素データDXrとして算術符号器9r
の算術符号エンジン(図示略;図5参照)に出力すると
ともに、そのときの注目画素について所定のテンプレー
トを適用し、複数の参照画素のデータをビットプレーン
メモリ3rから読み出し、参照画素データDRrとして
算術符号器9rの確率評価器(図示略;図5参照)に出
力する。
【0111】データ参照部4gは、符号化対象となって
いる注目画素のデータをビットプレーンメモリ3gから
読み出し、注目画素データDXgとして算術符号器9g
の算術符号エンジン(図示略;図5参照)に出力すると
ともに、そのときの注目画素について所定のテンプレー
トを適用し、複数の参照画素のデータをビットプレーン
メモリ3gから読み出し、参照画素データDRgとして
算術符号器9gの確率評価器(図示略;図5参照)に出
力する。
【0112】データ参照部4bは、符号化対象となって
いる注目画素のデータをビットプレーンメモリ3bから
読み出し、注目画素データDXbとして算術符号器9b
の算術符号エンジン(図示略;図5参照)に出力すると
ともに、そのときの注目画素について所定のテンプレー
トを適用し、複数の参照画素のデータをビットプレーン
メモリ3bから読み出し、参照画素データDRbとして
算術符号器9bの確率評価器(図示略;図5参照)に出
力する。
【0113】算術符号器9rにおいて、確率評価器は、
入力した参照画素データDRrに基づいて、コンテクス
トを判定し、おのおののコンテクストについて、劣勢シ
ンボル(または優勢シンボル)の確率推定値、および、
劣勢シンボル(または優勢シンボル)の種別を算術符号
エンジンに出力するとともに、そのときに判定して得た
コンテクストの状態番号をあらわす状態番号データDC
を状態確率統計部7に出力する。
【0114】算術符号器9rにおいて、算術符号エンジ
ンは、入力した注目画素データDXr、劣勢シンボル
(または優勢シンボル)の確率推定値、および、劣勢シ
ンボル(または優勢シンボル)の種別に基づいて、上述
した符号化処理を実行し、その結果得た符号データをR
成分符号データCXrとして符号作成部22に出力する
とともに、そのときの注目画素データDXrが劣勢シン
ボルであるか優勢シンボルであるかをあらわす画素種別
データDPを状態確率統計部7に出力する。
【0115】ここで、データ参照部4r,4g,4bが
用いるテンプレートは、図4に示したと同じJBIGデ
フォルト3ラインテンプレートを用いているので、注目
画素Xについて、参照画素A〜Jの10個の参照画素が
抽出され、その抽出された参照画素の10ビットのデー
タが、参照画素データDRr,DRg,DRbとしてそ
れぞれ算術符号器9r,9g,9bに出力される。
【0116】算術符号器9gは、入力される注目画素デ
ータDXgおよび参照画素データDRgに基づき、上述
した算術符号化処理を実行し、それによって得た符号デ
ータをG成分符号データCXgとして符号作成部22に
出力する。
【0117】算術符号器9bは、入力される注目画素デ
ータDXbおよび参照画素データDRbに基づき、上述
した算術符号化処理を実行し、それによって得た符号デ
ータをB成分符号データCXbとして符号作成部22に
出力する。
【0118】状態確率統計部7は、ビットプレーン毎
に、各コンテクストについて劣勢シンボルと優勢シンボ
ルの出現回数を計数し、劣勢シンボルと優勢シンボルの
出現回数の総和を算出し、その総和の値で劣勢シンボル
の出現回数を割り算して、おのおののコンテクストにつ
いての劣勢シンボルの出現確率を算出するものであり、
その算出結果は、状態確率統計データSPとしてビット
プレーン毎に符号化判定部10に出力される。
【0119】符号化判定部10は、状態確率統計部7よ
り入力される状態確率統計データSPに基づき、符号化
処理するビットプレーン数を判定するものであり、その
判定結果は、符号化プレーン数データSNとして符号作
成部22に出力される。
【0120】符号作成部22は、符号化判定部10より
加えられる符号化プレーン数データSNに基づき、符号
化処理するプレーン数を判定し、算術符号器9r,9
g,9bから加えられる符号データCXr,CXg,C
Xbに対応したカラー多値符号データCDcを形成する
ものであり、そのカラー多値符号データCDcを次段装
置に出力する。
【0121】ここで、符号作成部22が形成するカラー
多値符号データCDcの一例を図11(a),(b)に
示す。
【0122】カラー多値符号データCDcは、同図
(a)に示すように、先頭に元の画像データPXcのビ
ット数に対応したビット精度情報(n;この場合は
「8」)と、色成分数(この場合は「3」)と、カラー
多値符号データCDcに含まれる最上位ビットプレーン
からの符号化プレーン数(m)をあらわすヘッダ情報に
続き、各色成分の符号データを順次配置したものであ
る。
【0123】また、おのおのの色成分の符号データは、
同図(b)に示すように、最上位ビットプレーンを含
み、最上位ビットプレーンから下位ビットプレーンに向
かった符号化プレーン数mに対応した数のビットプレー
ン符号データを順次配列したものである。
【0124】図12は、カラー多値符号データCDcを
復号化するカラー多値画像復号化装置の一例を示してい
る。
【0125】同図において、カラー多値符号データCD
cは、符号分配部25に加えられ、符号分配部25は、
カラー多値符号データCDcに含まれるR成分の多値符
号データCDr、G成分の多値符号データCDg、およ
び、B成分の多値符号データCDbを抽出して、おのお
のの多値符号データCDr,CDg,CDgを、最上位
ビットプレーンから下位ビットプレーンに向かってビッ
トプレーン順序に算術復号器15r,15g,15bに
それぞれ出力する。また、符号分配部25は、カラー多
値符号データCDcのヘッダ情報のうち、ビット精度情
報nおよび符号化ビットプレーン数mからなる参照情報
SSaをビットプレーンデータ作成部16r,16g,
16bにそれぞれ出力する。
【0126】算術復号器15rは、処理対象の多値符号
データCDrに基づいて、各ビットプレーンの符号デー
タを、ビットプレーン単位に算術復号処理するものであ
り、その算術復号処理により得られたビットプレーン画
像データXDrは、ビットプレーンデータ作成部16r
に加えられている。
【0127】算術復号器15gは、処理対象の多値符号
データCDgに基づいて、各ビットプレーンの符号デー
タを、ビットプレーン単位に算術復号処理するものであ
り、その算術復号処理により得られたビットプレーン画
像データXCgは、ビットプレーンデータ作成部16g
に加えられている。
【0128】算術復号器15bは、処理対象の多値符号
データCDbに基づいて、各ビットプレーンの符号デー
タを、ビットプレーン単位に算術復号処理するものであ
り、その算術復号処理により得られたビットプレーン画
像データXCbは、ビットプレーンデータ作成部16b
に加えられている。
【0129】ビットプレーンデータ作成部16rは、参
照情報SSaに基づき、入力されるビットプレーン画像
データXCrの元の画像のビット精度nと、符号データ
に含まれる符号化プレーン数mを認識し、算術復号器1
5rから最上位ビットプレーンよりビットプレーン単位
に順次加えられるビットプレーン画像データXCrを、
それぞれ第8ビットプレーンデータ、第7ビットプレー
ンデータ、第6ビットプレーンデータ…としてビットプ
レーンメモリ17の対応するビットプレーンに保存する
とともに、最後に入力されたビットプレーンデータを、
算術復号器15rから入力しなかったビットプレーンの
ビットプレーンデータとして、繰り返しビットプレーン
メモリ17rに保存するものである。
【0130】例えば、ビット精度nの値が「8」で、符
号化プレーン数mの値が「3」の場合、この場合には、
算術復号器15rからは、第8ビットプレーン、第7ビ
ットプレーンおよび第6ビットプレーンについて、順次
ビットプレーン画像データXCrが入力される。
【0131】したがって、ビットプレーンデータ作成部
16rは、第8ビットプレーン、第7ビットプレーンお
よび第6ビットプレーンについては、おのおのに対応し
たビットプレーン画像データXCrが算術復号器15か
ら入力されるので、その入力されるビットプレーン画像
データXCrを、それぞれ対応するビットプレーンのビ
ットプレーンメモリ17rに保存する。
【0132】また、算術復号器15rから入力されない
第5ビットプレーン、第4ビットプレーン、第3ビット
プレーン、第2ビットプレーン、および、第1ビットプ
レーンの5つのビットプレーンについては、算術復号器
15rから最後に入力した第6ビットプレーンのビット
プレーン画像データXCrを、それらの5つのビットプ
レーンのデータとして、ビットプレーンメモリ17rに
保存する。
【0133】ビットプレーンデータ作成部16gは、参
照情報SSaに基づき、入力されるビットプレーン画像
データXCgの元の画像のビット精度nと、符号データ
に含まれる符号化プレーン数mを認識し、算術復号器1
5rから最上位ビットプレーンよりビットプレーン単位
に順次加えられるビットプレーン画像データXCgを、
それぞれ第8ビットプレーンデータ、第7ビットプレー
ンデータ、第6ビットプレーンデータ…としてビットプ
レーンメモリ17の対応するビットプレーンに保存する
とともに、最後に入力されたビットプレーンデータを、
算術復号器15gから入力しなかったビットプレーンの
ビットプレーンデータとして、繰り返しビットプレーン
メモリ17gに保存するものである。
【0134】ビットプレーンデータ作成部16bは、参
照情報SSaに基づき、入力されるビットプレーン画像
データXCbの元の画像のビット精度nと、符号データ
に含まれる符号化プレーン数mを認識し、算術復号器1
5bから最上位ビットプレーンよりビットプレーン単位
に順次加えられるビットプレーン画像データXCbを、
それぞれ第8ビットプレーンデータ、第7ビットプレー
ンデータ、第6ビットプレーンデータ…としてビットプ
レーンメモリ17の対応するビットプレーンに保存する
とともに、最後に入力されたビットプレーンデータを、
算術復号器15bから入力しなかったビットプレーンの
ビットプレーンデータとして、繰り返しビットプレーン
メモリ17bに保存するものである。
【0135】データ出力部26は、ビットプレーンメモ
リ17rに記憶されている第8ビットプレーン〜第1ビ
ットプレーンのビットプレーン画像データXCr、ビッ
トプレーンメモリ17gに記憶されている第8ビットプ
レーン〜第1ビットプレーンのビットプレーン画像デー
タXCg、および、ビットプレーンメモリ17bに記憶
されている第8ビットプレーン〜第1ビットプレーンの
ビットプレーン画像データXCbについて、順次各色成
分毎に各画素の画像データを抽出し、同一画素位置の3
つの色成分の8ビットのデータをまとめてカラー多値画
像データPDcを形成するものであり、そのカラー多値
画像データPDcは、次段装置に出力される。
【0136】このようにして、本実施例では、カラー多
値画像データを符号化するときに、その画像の内容に応
じたビットプレーン数の符号データを形成しているの
で、画像に応じた符号化圧縮率の高い符号化処理を実現
することができる。
【0137】ところで、上述した実施例では、3つの色
成分についての符号化手段をそれぞれ別系統に備えてい
たが、おのおのの系統で共通する部分をそれぞれの色成
分で共用することもでき、その場合の符号化ユニットの
一例を図13に示す。なお、同図において、図5および
図10と同一部分および相当する部分には、同一符号を
付している。
【0138】同図において、カラー画像入力部20を介
して入力された24ビットのカラー多階調画像データP
Xcは、色成分分解部28に加えられている。色成分分
解部28は、カラー多階調画像データPXcを8ビット
のR成分のR多階調画像データPXr、8ビットのG成
分のG多階調画像データPXg、および、8ビットのB
成分のB多階調画像データPXbに分解するとともに、
R多階調画像データPXr、G多階調画像データPX
g、および、B多階調画像データPXbを、順次色成分
単位にビットプレーン展開部29に加える。
【0139】ビットプレーン展開部29は、色成分分解
部28より順次加えられるR多階調画像データPXr、
G多階調画像データPXg、および、B多階調画像デー
タPXbについて、それぞれの色成分毎にビットプレー
ンに展開するものであり、おのおののビットプレーンの
データは、ビットプレーンメモリ3に記憶される。
【0140】データ参照部4は、符号化対象となってい
る注目画素のデータをビットプレーンメモリ3から読み
出し、注目画素データDXとして算術符号器9の算術符
号エンジン(図示略;図5参照)に出力するとともに、
そのときの注目画素について所定のテンプレートを適用
し、複数の参照画素のデータをビットプレーンメモリ3
から読み出し、参照画素データDRとして算術符号器9
の確率評価器(図示略;図5参照)に出力する。
【0141】算術符号器9において、確率評価器は、入
力した参照画素データDRに基づいて、コンテクストを
判定し、おのおののコンテクストについて、劣勢シンボ
ル(または優勢シンボル)の確率推定値、および、劣勢
シンボル(または優勢シンボル)の種別を算術符号エン
ジンに出力するとともに、R成分処理中には、そのとき
に判定して得たコンテクストの状態番号をあらわす状態
番号データDCを状態確率統計部7に出力する。
【0142】算術符号器9において、算術符号エンジン
は、入力した注目画素データDX、劣勢シンボル(また
は優勢シンボル)の確率推定値、および、劣勢シンボル
(または優勢シンボル)の種別に基づいて、上述した符
号化処理を実行し、その結果得た符号データを符号デー
タCXとして符号作成部30に出力するとともに、R成
分処理中には、そのときの注目画素データDXが劣勢シ
ンボルであるか優勢シンボルであるかをあらわす画素種
別データDPを、状態確率統計部7に出力する。
【0143】ここで、データ参照部4が用いるテンプレ
ートは、図4に示したと同じJBIGデフォルト3ライ
ンテンプレートであるので、注目画素Xについて、参照
画素A〜Jの10個の参照画素が抽出され、その抽出さ
れた参照画素の10ビットのデータが、参照画素データ
DRとしてそれぞれ算術符号器9に出力される。
【0144】状態確率統計部7は、R成分の符号化処理
時について、ビットプレーン毎に、各コンテクストにつ
いて劣勢シンボルと優勢シンボルの出現回数を計数し、
劣勢シンボルと優勢シンボルの出現回数の総和を算出
し、その総和の値で劣勢シンボルの出現回数を割り算し
て、おのおののコンテクストについての劣勢シンボルの
出現確率を算出するものであり、その算出結果は、状態
確率統計データSPとしてビットプレーン毎に符号化判
定部10に出力される。
【0145】符号化判定部10は、状態確率統計部7よ
り入力される状態確率統計データSPに基づき、符号化
処理するビットプレーン数を判定するものであり、その
判定結果は、符号化プレーン数データSNとして符号作
成部30に出力される。
【0146】符号作成部30は、符号化判定部10より
加えられる符号化プレーン数データSNに基づき、符号
化処理するプレーン数を判定し、算術符号器9から色成
分毎に順次加えられる符号データCXに対応したカラー
多値符号データCDcを形成するものであり、そのカラ
ー多値符号データCDcを次段装置に出力する。
【0147】したがって、本実施例では、各色成分につ
いての符号化処理を1つの符号化手段により実現してい
るので、装置コストを低減することができる。
【0148】なお、上述した実施例では、算術符号化時
にJBIGデフォルト3ラインテンプレートを用いて符
号化しているが、それ以外の適宜なテンプレート(例え
ば、浮動参照画素を画像内容によって最適な状態に移動
するアダプティブテンプレート等)を用いることができ
る。
【0149】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
原画像の種別に応じて符号化されるビットプレーン数を
制御するので、画像に応じた最適な符号化処理を実現す
ることができるという効果を得る。また、原画像が文字
画像であると判定できたときには、最上位ビットのビッ
トプレーンのみを符号データとして作成するので、文字
画像の符号化圧縮率が非常に大きくなるという効果を得
る。また、原画像を文字画像として判定する方法とし
て、文字画像の特徴に対応した所定の状態の劣勢シンボ
ル出現確率が所定値よりも小さくなっているときに原画
像が文字画像であると判定する方法、または、劣勢シン
ボルの出現確率がいずれかの状態に偏っているときに
は、その処理対象の画像が文字画像であると判定する方
法を用いているので、実験結果に即した確実性の高い画
像判定を行うことができるという効果も得る。
【0150】また、原画像が写真画像の場合には、画像
の内容がノイズ状になるまでの上位ビットプレーンのみ
を符号データとして作成し、符号化効率の悪いノイズ状
の下位ビットプレーンの符号データを作成しないので、
符号化圧縮率を大幅に向上することができ、かつ、再生
画像の画質を良好にすることができるという効果を得
る。
【0151】また、カラー多値画像データを符号化する
ときに、その画像の内容に応じたビットプレーン数の符
号データを形成しているので、画像に応じた符号化圧縮
率の高い符号化処理を実現することができるという効果
を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】多値画像をビットプレーン方式で符号化すると
きの説明図。
【図2】符号化シンボル系列0100を対象とした2値
算術符号化の一例を説明するための概略図。
【図3】QM−coder方式の符号化復号化処理の一
例を説明するためのフローチャート。
【図4】予測符号化処理に用いる用いるテンプレートの
一例を示した概略図。
【図5】本発明の一実施例にかかる多値符号化装置の一
例を示したブロック図。
【図6】多値符号データの一例を示した概略図。
【図7】符号化判定部の処理の一例を示したフローチャ
ート。
【図8】符号化判定部の処理の他の例を示したフローチ
ャート。
【図9】多値復号化装置の一例を示したブロック図。
【図10】本発明の他の実施例にかかるカラー多値画像
符号化装置の一例を示したブロック図。
【図11】カラー多値符号データの一例を示した概略
図。
【図12】カラー多値符号データを復号化するカラー多
値画像復号化装置の一例を示したブロック図。
【図13】本発明のさらに他の実施例にかかるカラー多
値画像符号化装置の他の例を示したブロック図。
【符号の説明】
2,2r,2g,2b,29 ビットプレーン展開部 3,3r,3g,3b ビットプレーンメモリ 4,4r,4g,4b データ参照部 5 算術符号エンジン 6 確率評価器 7 状態確率統計部 8,22,30 符号作成部 9,9r,9g,9b 算術符号器 10 符号化判定部

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1画素あたり複数ビットからなる白黒多
    値画像から、同一ビット順位のビットデータを画素毎に
    取り出してなるビットプレーンを形成するとともに、お
    のおののビットプレーンについて二値符号化処理して、
    原画像を符号化圧縮する多値画像処理装置において、 上記ビットプレーンについて算術符号化方法により二値
    化処理する算術符号化処理手段と、 上記算術符号化処理手段の符号化処理時に判定した状態
    毎に、おのおのの状態でのシンボル出現確率を収集して
    統計する状態確率統計手段と、 上記状態確率統計手段の統計結果に基づいて、処理対象
    の画像の内容を判定し、その判定結果に基づいて符号デ
    ータを作成するプレーン数を制御する符号作成手段を備
    えたことを特徴とする多値画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記符号作成手段は、所定の上位ビット
    のビットプレーンに対応した統計結果にあらわれる文字
    画像の特徴に対応した所定の状態の劣勢シンボル出現確
    率が所定値よりも小さくなっているときには、その処理
    対象の画像が文字画像であると判定し、所定数の上位ビ
    ットのビットプレーンの符号のみを作成することを特徴
    とする請求項1記載の多値画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記符号作成手段は、最上位ビットのビ
    ットプレーンに対応した統計結果にあらわれる文字画像
    の特徴に対応した所定の状態の劣勢シンボル出現確率が
    所定値よりも小さくなっているときには、その処理対象
    の画像が文字画像であると判定し、最上位ビットのビッ
    トプレーンの符号のみを作成することを特徴とする請求
    項1記載の多値画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記符号作成手段は、最上位ビットのビ
    ットプレーンに対応した統計結果にあらわれる劣勢シン
    ボルの出現確率がいずれかの状態に偏っているときに
    は、その処理対象の画像が文字画像であると判定し、最
    上位ビットのビットプレーンの符号のみを作成すること
    を特徴とする請求項1記載の多値画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記符号作成手段は、最上位ビットから
    最下位ビットに向かっておのおののビットプレーンにつ
    いて判定処理するとともに、判定対象のビットプレーン
    がランダム画像である場合には、そのときに判定処理し
    たビットプレーンよりも下位ビットのビットプレーンに
    ついては、符号データを作成しないことを特徴とする請
    求項1記載の多値画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記符号作成手段は、最上位ビットから
    最下位ビットに向かっておのおののビットプレーンにつ
    いて判定処理するとともに、判定対象のビットプレーン
    における劣勢シンボルの出現確率の偏差が小さい場合に
    は、そのときに判定処理したビットプレーンよりも下位
    ビットのビットプレーンについては、符号データを作成
    しないことを特徴とする請求項1記載の多値画像処理装
    置。
  7. 【請求項7】 前記符号作成手段は、最上位ビットのビ
    ットプレーンに対応した統計結果にあらわれる文字画像
    の特徴に対応した所定の状態の劣勢シンボル出現確率が
    所定値よりも小さくなっているときには、その処理対象
    の画像が文字画像であると判定し、最上位ビットのビッ
    トプレーンの符号のみを作成する一方、最上位ビットか
    ら最下位ビットに向かっておのおののビットプレーンに
    ついて判定処理するとともに、判定対象のビットプレー
    ンにおける劣勢シンボルの出現確率の偏差が大きい場合
    には、そのときに判定処理したビットプレーンよりも下
    位ビットのビットプレーンについては、符号データを作
    成しないことを特徴とする請求項1記載の多値画像処理
    装置。
  8. 【請求項8】 前記符号作成手段は、最上位ビットのビ
    ットプレーンに対応した統計結果にあらわれる劣勢シン
    ボルの出現確率がいずれかの状態に偏っているときに
    は、その処理対象の画像が文字画像であると判定し、最
    上位ビットのビットプレーンの符号のみを作成する一
    方、最上位ビットから最下位ビットに向かっておのおの
    のビットプレーンについて判定処理するとともに、判定
    対象のビットプレーンにおける劣勢シンボルの出現確率
    の偏差が大きい場合には、そのときに判定処理したビッ
    トプレーンよりも下位ビットのビットプレーンについて
    は、符号データを作成しないことを特徴とする請求項1
    記載の多値画像処理装置。
  9. 【請求項9】 複数の色成分で、かつ、1画素あたり複
    数ビットからなるカラー多値画像から、各色成分につい
    て、同一ビット順位のビットデータを画素毎に取り出し
    てなるビットプレーンを形成するとともに、おのおのの
    ビットプレーンについて二値符号化処理して、原画像を
    符号化圧縮する多値画像処理装置において、 上記ビットプレーンについて算術符号化方法により二値
    化処理する算術符号化処理手段と、 上記算術符号化処理手段の符号化処理時に判定した状態
    毎に、おのおのの状態でのシンボル出現確率を収集して
    統計する状態確率統計手段と、 上記状態確率統計手段の統計結果に基づき、処理対象の
    画像の内容を判定し、その判定結果に基づいて各色成分
    について符号データを作成するプレーン数を制御する符
    号作成手段を備えたことを特徴とする多値画像処理装
    置。
  10. 【請求項10】 複数の色成分で、かつ、1画素あたり
    複数ビットからなるカラー多値画像から、各色成分につ
    いて、同一ビット順位のビットデータを画素毎に取り出
    してなるビットプレーンを形成するとともに、おのおの
    のビットプレーンについて二値符号化処理して、原画像
    を符号化圧縮する多値画像処理装置において、 上記ビットプレーンについて算術符号化方法により二値
    化処理する算術符号化処理手段と、 上記算術符号化処理手段の符号化処理時に判定した状態
    毎に、おのおのの状態でのシンボル出現確率を収集して
    統計する状態確率統計手段と、 最初に処理対象となる所定色成分の上記状態確率統計手
    段の統計結果に基づいて、処理対象の画像の内容を判定
    し、その判定結果に基づき、各色成分について符号デー
    タを作成するプレーン数を制御する符号作成手段を備え
    たことを特徴とする多値画像処理装置。
  11. 【請求項11】 前記符号作成手段は、前記所定色成分
    の所定の上位ビットのビットプレーンに対応した統計結
    果にあらわれる文字画像の特徴に対応した所定の状態の
    劣勢シンボル出現確率が所定値よりも小さくなっている
    ときには、その処理対象の画像が文字画像であると判定
    し、各色成分について、所定数の上位ビットのビットプ
    レーンの符号のみを作成することを特徴とする請求項1
    0記載の多値画像処理装置。
  12. 【請求項12】 前記符号作成手段は、前記所定色成分
    の最上位ビットのビットプレーンに対応した統計結果に
    あらわれる劣勢シンボルの出現確率がいずれかの状態に
    偏っているときには、その処理対象の画像が文字画像で
    あると判定し、各色成分について、最上位ビットのビッ
    トプレーンの符号のみを作成することを特徴とする請求
    項10記載の多値画像処理装置。
  13. 【請求項13】 前記符号作成手段は、前記所定色成分
    の最上位ビットから最下位ビットに向かっておのおのの
    ビットプレーンについて判定処理するとともに、判定対
    象のビットプレーンがランダム画像である場合には、各
    色成分について、そのときに判定処理したビットプレー
    ンよりも下位ビットのビットプレーンについては、符号
    データを作成しないことを特徴とする請求項10記載の
    多値画像処理装置。
  14. 【請求項14】 前記符号作成手段は、前記所定色成分
    の最上位ビットから最下位ビットに向かっておのおのの
    ビットプレーンについて判定処理するとともに、判定対
    象のビットプレーンにおける劣勢シンボルの出現確率の
    偏差が小さい場合には、各色成分について、そのときに
    判定処理したビットプレーンよりも下位ビットのビット
    プレーンについては、符号データを作成しないことを特
    徴とする請求項10記載の多値画像処理装置。
  15. 【請求項15】 前記符号作成手段は、前記所定色成分
    の最上位ビットのビットプレーンに対応した統計結果に
    あらわれる文字画像の特徴に対応した所定の状態の劣勢
    シンボル出現確率が所定値よりも小さくなっているとき
    には、その処理対象の画像が文字画像であると判定し、
    各色成分について、最上位ビットのビットプレーンの符
    号のみを作成する一方、最上位ビットから最下位ビット
    に向かっておのおののビットプレーンについて判定処理
    するとともに、判定対象のビットプレーンにおける劣勢
    シンボルの出現確率の偏差が大きい場合には、各色成分
    について、そのときに判定処理したビットプレーンより
    も下位ビットのビットプレーンについては、符号データ
    を作成しないことを特徴とする請求項10記載の多値画
    像処理装置。
  16. 【請求項16】 前記符号作成手段は、前記所定色成分
    の最上位ビットのビットプレーンに対応した統計結果に
    あらわれる劣勢シンボルの出現確率がいずれかの状態に
    偏っているときには、その処理対象の画像が文字画像で
    あると判定し、各色成分について、最上位ビットのビッ
    トプレーンの符号のみを作成する一方、最上位ビットか
    ら最下位ビットに向かっておのおののビットプレーンに
    ついて判定処理するとともに、判定対象のビットプレー
    ンにおける劣勢シンボルの出現確率の偏差が大きい場合
    には、各色成分について、そのときに判定処理したビッ
    トプレーンよりも下位ビットのビットプレーンについて
    は、符号データを作成しないことを特徴とする請求項1
    0記載の多値画像処理装置。
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