JP3320067B2 - アルミノキサン/クロム触媒を用いたオレフィン重合 - Google Patents

アルミノキサン/クロム触媒を用いたオレフィン重合

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 本発明は、広い分子量分布を有するポリエチレンの製
造方法に関する。詳しくは、アルミノキサンとクロム化
合物と一緒にし、これら金属成分の比率を変えることに
より、種々の多分散度を有するポリエチレンを製造する
ための連続的方法に関する。
一般に、瓶、ケーブル導管及び超薄膜の如き成形又は
形成物品を得るのに用いられるポリオレフィンは、可塑
化状態で成形又は形成条件に完全に耐え、希望の形に容
易に成形される必要がある。この要件は、大きなメルト
インデックス(低い平均分子量)を有するポリオレフィ
ンを使用することによって満足させてもよい。しかし、
そのようなポリオレフィンは、強度、例えば、衝撃抵抗
及び抗張力が劣った生成物しか与えることができない。
一方、低いメルトインデックスを有するポリオレフィン
は、強度に優れた生成物を与えるが、その生成物は成形
性が劣っている。この問題は広い分子量分布を有するポ
リオレフィンを用いることによって解決することができ
ることが知られている。
更に、ポリエチレンに必要な物理的性質は最近多様に
なってきており、資源節約の観点からも、物理的性質を
損なわない範囲で、出来るだけ僅かな量の重合体樹脂を
用いる傾向になっている。例えば、瓶及びフイルムに関
して、現在それらの強度を維持しながら、出来るだけ薄
くそれらを作ろうとする傾向がある。量を少なくして
も、良好な加工性及び大きな衝撃強度、抗張力及び環境
による応力亀裂に対する抵抗性を示すポリエチレンが強
く望まれている。チーグラー・ナッタ(Ziegler−Natt
a)及びクロムを基にした系は、主に二つの種類のオレ
フィン重合触媒からなっている。アルミノキサン(alum
inoxane)、特にメチルアルミノキサンは、チーグラー
型オレフィン重合触媒の成分として、第IV族及び第V族
メタロセンと(metallocene)一緒にして、最近広い用
途が見出されている。〔例えば、W.カミンスキー(Kami
nsky)及びJ.C.W.チエン(Chien)による多くの論文参
照〕。
これに対し、クロム触媒と一緒にアルミノキサンを用
いることは制限されている。アルミノキサン及びクロム
塩、通常アルカノエート、及びヒドロカルビルイソニト
リル、アミン、又はエーテル〔ブリッグス(Briggs)に
よる米国特許第4,668,838号〕、又は二酸化炭素〔レビ
ン(Levine)による米国特許第4,777,315号〕の如き電
子供与リガンドから形成された触媒は、エチレン三量化
触媒として報告されている。ポリエチレンも幾らか生成
する。
1960年代後半に、マニック(Manyik)その他は、広い
分子量分布を有するポリエチレンを生ずる重合触媒及び
方法を開示している。米国特許第3,231,550号及び第3,2
42,099号明細書には、モノ不飽和α−オレフィンを、
(1)ポリ(ヒドロカルビルアルミニウム酸化物)、即
ちアルミノキサン、及び(2)第IV A、V A、及びVI A
族の金属の遷移金属化合物(クロムが例示されている)
からなる触媒錯体とそれらとを接触させることにより重
合し、固体高分子量重合体を生成させることが開示され
ている。マニックは、 「遷移金属化合物中の遷移金属対ポリ(ヒドロカルビ
ルアルミニウム酸化物)中のアルミニウムのモル比は、
1:30〜約1:800の範囲にすることができるが、約1:40〜
1:200が好ましい。触媒錯体を生成ざるのに用いられる
成分の比率及び使用成分を変え、温度、圧力、反応時間
を変えることにより、ポリオレフィンの性質を変えるこ
とができる。」 と述べている。
マニックによる後の特許、米国特許第3,347,840号明
細書には、エチレン重合のための改良された重合法が開
示されている。前と同様に、この方法はポリ(ヒドロカ
ルビルアルミニウム酸化物)と、第IV−A、V−A及び
VI−A族の金属の遷移金属化合物との触媒錯体を用いて
いる。しかし、ここでは、ブタジエンの如き1,3−ジエ
ンを少量添加することによりエチレンから1−ヘキセン
への転化が劇的に遅延されている。この改良は、前の方
法の欠点の一つ、特にかなりの量のエチレンからブテン
−1又はヘキセン−1への転化が起きることに対処した
ものである。
最近、タジマその他によるカナダ特許出願第2,000,56
7号明細書には、クロム化合物、アルミノキサン、及び
アルミニウムアルコキシドからなる複合触媒が開示され
ている。この触媒は改良されたレオロジー性を有する重
合体を生ずる。この特許は、第18頁の比較例1、2及び
3で、アルミニウムアルコキシドのないアルミノキサン
とクロム触媒との組合せを示すことを目的としている。
しかし、これらの比較例は幾らか誤認されており、結果
は不可解である。
同じくタジマその他による米国特許第5,013,802号明
細書には、広い分子量分布を有するポリエチレンの製造
方法が開示されている。その方法は連続して二種類の触
媒を用いている。第一の触媒は、トリアルキルアルミニ
ウムの加水分解によって生成させた変性有機アルミニウ
ム化合物と一緒にしたか焼酸化クロム支持触媒である。
第二触媒は有機マグネシウム化合物とチタンとからな
る。重合の第一段階では、酸化クロム支持固体触媒と変
性有機アルミニウム化合物とを用いた時に高分子量重合
体が生成している。第二段階では、少なくともマグネシ
ウム、チタン、及びアルミニウム化合物を含む固体触媒
を用いた時に、比較的低い分子量の重合体が得られてい
る。この二つの段階の生成率の高い方法を用いると、大
きな溶融張力、良好な加工性及び高いESCRを有するよく
バランスされたエチレン重合体又は共重合体が生成す
る。
ウエルバーン(Welburn)による米国特許第4,701,432
号明細書は、メタロセン対遷移金属のモル比を変えるこ
とにより、分子量分布を変えることを教示している。こ
の発明に記載されている触媒系は、第IV−B又はV−B
族金属のメタロセン及び第IV−B、V−B、及びV−I
族遷移金属の少なくとも一種類の非メタロセンを含む触
媒からなる。アルミノキサン及び第I−A、II−A、II
−B及びIII−A族の有機金属化合物からなる支持され
た助触媒もこの発明で用いられることを教示している。
米国特許第4,791,180号及び第4,752,597号明細書の両
方共、アルミノキサンと、就中、第VI b族金属のメタロ
セン錯体との反応生成物からなるオレフィン重合触媒を
開示することを目的としているが、第VI b族のメタロセ
ンは例示も説明もされていない。
上で述べたように、広い分子量分布を有する重合体を
製造するための多くの方法が試みられている。しかし、
依然として重合体の分子量分布を重合パラメーター又は
反応物を変えることにより容易に調節することができる
簡単な方法が求められている。
〔発明の要約〕
本発明は、クロム及び少なくとも一種類のアルミノキ
サンからなる重合触媒のアルミノキサン対クロム比を変
え、それによって生成ポリα−オレフィンの分子量分布
(MWD)を調節することからなるポリα−オレフィンの
分子量分布を制御する方法にある。その比は、増大する
と広いMWDを与え、減少させると狭いMWDを与える。
一つの態様として、本発明は、 a) α−オレフィンと、クロム化合物及びアルミノキ
サンの触媒として有効な組合せとを、第一アルミノキサ
ン対クロム比で、連続的に反応させて第一分子量分布を
有するポリα−オレフィンを生成させ、そして b) アルミノキサン対クロム比を少なくとも5%変化
させ、それによって第二アルミノキサン対クロム比を与
え、第二分子量分布を有するポリα−オレフィンを生成
させる、 ことからなるα−オレフィン重合法にある。
別の態様として、本発明は、 (a) 触媒として有効な量のクロム化合物とアルミノ
キサンとを炭化水素溶媒中で一緒にし、触媒を生成さ
せ、 (b) 前記触媒とα−オレフィンとを75〜110℃の温
度で50〜550psiのオレフィン圧力で1〜5時間の平均滞
留時間の間混合し、そして (c) 前記アルミノキサン対前記クロム化合物の比率
を変化させて、得られるポリエチレンの分子量分布を時
間に亙って変化させる、 諸工程からなる連続的エチレン重合法にある。
本発明の好ましい態様として、その方法は、クロム化
合物から本質的になる触媒とアルミノキサンを用いる。
クロム化合物は、硫黄酸素又は窒素又は二酸化炭素を含
有するものの如き電子供与リガンドを含まないのが好ま
しい。
種々の因子の中で、本発明は、アルミノキサンとクロ
ムとの組合せが商業的規模でポリエチレンを製造するの
に魅力的な触媒である−−それは安価で、ポリエチレン
に対する良好な生成率等を有する−−という我々の発見
のみならず、生成するポリエチレン重合体の分子量分布
を、アルミノキサン対クロム比を変えることにより容易
に調節することができると言う新しい我々の発見に基づ
いている。更に、これは、重合体メルトインデックス、
即ち、重量平均分子量に重大な影響を与えることなく達
成される。例えば、α−オレフィンの連続的接触重合
で、ポリオレフィンの分子量分布は、アルミノキサン対
クロムの比率を変えることにより簡単に変化させること
ができ、異なった流動特性を有する重合体を生成するこ
とができる。
当業者は以前から分子量分布を制御しようと試みてき
ており、アルミノキサンとクロムとを混合することもし
てきたが、アルミノキサン対クロムを調節して重合体分
子量分布を変化させることができると言うことは全く認
識されていなかった。また、温度及び圧力の如き反応条
件は一定に保つことができ、分子量分布によって影響を
受ける重合体生成物の流動特性を修正するために、他の
人達によって要求されているように、変化させる必要は
ない。
〔図面の簡単な説明〕
第1図は、異なったアルミノキサン対クロム比で製造
されたポリエチレンの分子量分布を示すグラフである。
第2図は、18:1のAl/Cr比で製造されたポリエチレン
試料のHPLC測定曲線を示す図である。
第3図は、99:1のAl/Cr比で製造されたポリエチレン
試料のHPLC測定曲線を示す図である。
〔好ましい態様についての詳細な記述〕
ここで用いられる用語「分子量分布(MWD)」とは、M
wを重量平均分子量とし、Mnを数平均分子量として、Mw/
Mnのことである。MWDはゲル浸透クロマトグラフを用い
て測定することができる。MWDはMFRにほぼ比例する。多
分散度はメルトフロー比(MFR)によって測定され、そ
れは高荷重メルトインデックス(HLMI)をメルトインデ
ックス(MI)で割った比である。HLMIはASTM法1238−7
0、条件Fにより測定され、MIはASTM法1238−70、条件
Eにより測定される。
一つの態様として、本発明は、アルミノキサン対クロ
ム比を調節してポリエチレンのMWDを制御することを含
むポリエチレンの製造方法にある。一般に、この比率は
増大するとMWDを広くし、減少するとMWDを狭くする。
今度、オレフィンと、アルミノキサン及びクロムから
なる触媒とを20〜2000psi、好ましくは50〜600psiの全
圧力で、50〜130℃、好ましくは75〜110℃の温度で接触
させることからなるオレフィン重合方法で、反応器中の
アルミノキサン対クロムの比率を周期的に調節して、そ
れにより得られる重合体の分子量分布を調節するオレフ
ィン重合方法が発見された。
一つの態様として、本発明は、α−オレフィンと、ク
ロム化合物及びアルミノキサンの触媒として有効な組合
せとを連続的に反応させてポリα−オレフィンを生成さ
せることからなるオレフィン重合方法において、前記ア
ルミノキサン対前記クロム化合物の比を時間と共に少な
くとも5%調節し、前記生成するポリα−オレフィンの
分子量分布を時間に亙って変化させるオレフィン重合方
法にある。
触媒 本発明で有用な触媒は、少なくとも一種類のアルミノ
キサン及びクロムを含む。
アルミノキサンは当分野でよく知られているが、それ
らの構造は異なっている。S.パシンキエウィッツ(Pasy
nkiewicz)、Polyhedron,Vol.,(1990)pp.429−593
(参考のためここに入れてある)参照。ここで用いられ
る用語「アルミノキサン」は、一つのアルキル基を有す
るアルミノキサン、又は異なったアルキル基を有するア
ルミノキサンの混合物、を含めて用いられている。
有用なアルミノキサンの例には、加水分解の水が一般
に水和金属塩(例えば、CuSO4・5H2O、MgSO4・7H2O等)
によって与えられる、トリアルキルアルミニウム化合物
の制御された準化学量論的加水分解により得られたも
の、又はパシンキエウィッツによって記載された方法に
よって得られたものが含まれる。水和金属塩を用いた加
水分解が好ましい。アルミノキサンは購入することもで
きる。例えば、シェーリング・ベルリン・ポリマーズ
(Schering−Berlin Polymers)、エチル・コーポレー
ション(Ethyl Corp.)、又はアクゾ・ケミカル・カン
パニー(Akzo Chemical Company)〔テキサス・アルキ
ルズ(Texas Alkyls)〕から購入することができる。ア
ルミノキサンを製造するための他の有用な方法は、米国
特許第4,960,878号及び第4,945,076号、及び欧州特許出
願第315,234号に記載されている。
好ましいアルミノキサンには、イソブチルアルミノキ
サン(IBAO)、メチルアルミノキサン及びエチルアルミ
ノキサン(EAO)が含まれる。イソブチルアルミノキサ
ン(IBAO)が特に好ましい。
本発明では種々のクロム化合物が有用である。適当な
クロム化合物には、+2、+3、+4及び+6酸化状態
のクロム化合物が含まれる。
本発明で有用な触媒を製造するのに適切なクロム化合
物には、オルトヒドロキシフェニルケトン、置換又は非
置換サリチルアルデヒド、及びN−置換又は非置換サリ
チルアミドから誘導されたクロムキレート又は錯体が含
まれ、それらクロムキレート又は錯体は本質的に次の式
を有する: (式中、Rは、水素、アルキル、アルケニル、アリー
ル、シクロアルキル、シクロアルケニル、及びアリール
アルキル基、及び各Rが0〜20個の炭素原子を有するそ
れら基の組合せ、及び対応する原子価を満足する数の水
素原子から個々に選択され、Xはハロゲン、アルキル、
アルコキシ等の如きクロムに対する無機又は有機の負の
基であり、Yは水素、ヒドロキシル、アルコキシ、及び
アルキル基から選択され、mは1〜3の整数であり、n
は0〜2の整数であり、m+nは2又は3である。) これらの化合物は米国特許第4,071,673号明細書(参
考のためここに入れてある)に記載されている。
別の有用な種類のクロム化合物は、式: (式中、Rは、水素、アルキル、アルケニル、アリー
ル、アリールアルキル、シクロアルキル、及びシクロア
ルケニル基、及びRが0〜3個の炭素原子を有するこれ
ら基の組合せ、及び対応する原子価を満足する数の水素
原子から選択され、mは1〜3の整数であり、nは0〜
2の整数であり、m+nは2又は3であり、Xはハロゲ
ン、アルキル、アルコキシ等の如きクロムに対する無機
又は有機の負の基である。) に相当するカルボン酸のクロム塩又は誘導体である。こ
の記載の典型的なクロム化合物は、蟻酸クロム(II
I)、酢酸クロム(III)、プロピオン酸クロム(II
I)、酪酸クロム(III)、ペンタン酸クロム(III)、
安息香酸クロム(III)、ナフテン酸クロム(III)、オ
レイン酸クロム(III)、蓚酸クロム(III)、蟻酸クロ
ム(II)、酢酸クロム(II)、プロピオン酸クロム(I
I)、酪酸クロム(II)、ペンタン酸クロム(II)、安
息香酸クロム(II)、ナフテン酸クロム(II)、オレイ
ン酸クロム(II)、蓚酸クロム(II)である。
他の有用なクロム化合物は、ファング(Hwang)によ
る米国特許第4,096,093号明細書(参考のためここに入
れてある)中で調製されているもののような、有機リガ
ンドを含むキレート化又は錯体化クロム化合物である。
これらの化合物は、カルボン酸クロム(III)塩と有機
窒素化合物、例えば、ジアミンと反応させることにより
製造することができる。この反応は、三価クロムのN,N
−型キレート又はアリールアミン錯体を生ずる。
他の有用なクロム化合物は、臭化クロム、フッ化クロ
ム、沃化クロム、塩化クロム、塩化クロミル、臭化クロ
ミル、フッ化クロミル、沃化クロミル、燐酸クロム(II
I)、及び硫酸クロム(III)の如き無機クロム塩であ
る。
更にその他の有用な有機クロム化合物には、環式又は
非環式である一種類以上のβ−ジカルボニル化合物から
誘導されたクロムキレートが含まれ、それらキレートは
次の式を有する: 〔式中、Rは、水素、アルキル、アルケニル、アリー
ル、シクロアルキル、シクロアルケニル基、及び各Rが
0〜20個の炭素原子を有するそれら基の組合せ、及び対
応する原子価を満足する数の水素原子から個々に選択さ
れ、R′は、アルキレン基、アルケニレン、アリーレ
ン、シクロアルキレン、及びシクロアルキレン、及び
R′が1〜20個の炭素原子を有するこれら二価の基の組
合せ、及び対応する原子価を満足する数の水素から選択
され、mは1〜3の整数であり、nは0〜2の整数であ
り、m+nは2又は3であり、Xはハロゲン、アルキ
ル、アルコキシ等の如き(クロムに対する)無機又は有
機の負の基である〕。典型的な化合物は、クロムアセチ
ルアセトネート、クロムベンゾイルアセトネート、クロ
ム5,5−ジメチル−1,3−シクロヘキサンジオネート、ク
ロム2−アセチルシクロヘキサノネート等である。
本発明で有用な有機クロム化合物の別の第二の群は、
構造: (L)x−−Cr−−(L1)y のπ結合した有機クロム化合物であり、例えば、米国特
許第3,806,500号及び第3,844.975号明細書に記載されて
いる。ここでL及びL1は同じか又は異なる有機リガンド
で、それらはクロム原子にπ結合するのに適合し、x及
びyは、夫々0〜3(両数字を含む)の整数であり、x
+yは2〜6(両数字を含む)に等しい。この群の典型
的な化合物はビス(シクロペンタジエニル)クロム(I
I)、ビス(ベンゼン)クロム(0)、シクロペンタジ
エニルクロムトリカルボニル水素化物である。
本発明で用いることができるクロム化合物の更に別の
群には、クロム酸エステルの幾つかの型のものが含まれ
る。簡単な型のものは式: (式中、Rは、水素又は約1〜14個の炭素原子、好まし
くは約3〜10個の炭素原子を有するヒドロカルビル基か
ら個々に選択され、それらにはアルキル、アリール、ア
リールアルキル、シクロアルキル、アルケニル、及びシ
クロアルケニル基が含まれる。典型的な化合物は、ビス
(トリフェニルメチル)クロメート、ビス(トリブチル
メチル)クロメート等である。
クロム酸エステルの別の群は、グランチェリ(Granch
elli)その他による米国特許第2,863,891号明細書(参
考のためここに入れてある)に記載されているような、
オルガノシリルクロメートである。これらのエステルは
一般式: (式中、Rは水素及び直ぐ上で記述したものと同様な広
範囲のヒドロカルビル基から個々に選択される。) を有する。典型的な化合物はビス(トリフェニルシリ
ル)クロメートである。
本発明で用いることができる第三の型のクロム酸エス
テルは、米国特許第3,752,795号明細書に記載されてい
るような、クロミルビス(トリヒドロカルビルチタネー
ト)であり、一般式: (式中、Rは直ぐ上で記述した広範囲のヒドロカルビル
基から個々に選択される。) を有する。典型的な化合物はクロミルビス(トリブチル
チタネート)である。
更に別の種類のクロム酸エステルは、米国特許第3,47
4,080号明細書(参考のためここに入れてある)に記載
されているような、クロミルビス(−ジヒドロカルビル
ホスフェート)である。このエステルは一般式: (式中、Rは同じく直ぐ上で記述した広範囲のヒドロカ
ルビル基から個々に選択される。) を有する。典型的な化合物はクロミルビス(ジフェニル
ホスフェート)である。
本発明で有用な有機クロム化合物の別の群は、例え
ば、米国特許第3,875,132号及び第4,016,343号明細書
(それら両方共参考のためここに入れてある)に開示さ
れている構造Y4Cr又は(YO)4Crの四価有機クロム化合
物である。これらの化合物では、Yは、アルキル、アル
ケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロア
ルキル置換アルキル、又はアリール置換アルキル基で、
1〜約14個の炭素原子を有するものから個々に選択さ
れ、三価クロム原子は各アルキル基中の炭素原子の一つ
に直接結合しているか、又は酸素に結合している。この
群の典型的な化合物はテトラキス(ネオペンチル)クロ
ム(IV)、テトラキス(第三ブチル)クロム(IV)、テ
トラキス(t−ブトキシ)クロム(IV)等である。
本発明で有用なクロム化合物の更に有用な種類のもの
は、テオポルド(Theopold)による「オレフィン重合触
媒としての陽イオンクロム(III)アルキル類」と題す
るJ.Am.Chem.Soc.,110,5902,(1988)、テオポルドによ
る「有機クロム(III)の化学:無視された酸化状態」
と題するAcc.Chem.Res.,23,263(1990)、及びトーマス
(Thomas)その他によるJ.Amer.Chem.Soc.,113,(199
1),p.893以下に記載されているものである。
これら及び関連するペンタメチルシクロペンタジエニ
ルクロム(III)アルキルを本発明で用いることができ
る。これら化合物の例には、次の一般式: (C5(R′)aCrXbL (I) [(C5(R′)aCrXb (II)又は [(C5(R′)aCrXb(L)m][A] (II
I) 〔式中、(C5(R′))はシクロペンタジエニル又は
置換シクロペンタジエニル環であり;R′は夫々独立に選
択され、水素、1〜20個の炭素原子を有するヒドロカル
ビル基であり、又は隣接するR′基は一緒になって一つ
以上の環を形成していてもよく;Xは1〜20個の炭素原子
を有するヒドロカルビル基であり;a=1又は2、b=1
又は2であり、ここでa+b=3であり;Lは夫々独立に
選択され、シグマー供与体安定化リガンドであり、;m=
1〜2(両数字を含む);及びAは陰イオンである。〕 を有する化合物が含まれる。
これらのクロム化合物には、単量体クロム化合物、二
量体クロム化合物、陽イオン性クロム化合物が含まれ
る。好ましい単量体クロム化合物は、CpCr(CH3
(THF)であり、[CpCr(CH3は好ましい二量
体化合物である。そして好ましい陽イオン性化合物は、
[CpCrCH3(THF)[BPh4]である。
1500゜Fまでのような上昇させた温度でクロム(III)
2−エチルヘキサノエートの酸素中でのか焼により製造
されたもののような、か焼クロム化合物も有効である。
クロム化合物の混合物も用いることができる。
好ましいクロム化合物には、酢酸クロム(II)、クロ
ム(III)トリス(2−エチル−ヘキサノエート)、ク
ロム(III)アセチルアセトネート、酸化クロム(II
I)、塩化クロミル(Cr VI)、ビス(トリアリールシリ
ル)クロメート(Cr VI)、及びビス(トリアルキルシ
リル)クロメート(Cr VI)が含まれる。これらは全て
任意に耐火性無機酸化物上に支持させてもよい。本発明
で有用な特に好ましいクロム化合物は、クロムのカルボ
ン酸塩、特にCr2(II)OAc4・H2Oそれ自体又は耐火性無
機酸化物に支持したものである。
付加的成分を本発明の触媒と共に用いてもよい。これ
らには、トリアルキルアルミニウム、トリアルコキシア
ルミニウム、トリアルキルボラン、少なくとも一つのSi
−H結合を有するシラン化合物等が含まれる。更に、チ
タン、ジルコニウム、及びバナジウム成分を添加するこ
ともできる。これらにはメタロセン化合物の外、ウエル
ボーン(Welborn)Jr.による米国特許第4,701,432号明
細書(それは参考のためここに入れてある)に開示され
ているもののような、Ti、V及びZrのチーグラー・ナッ
タ遷移金属化合物が含まれる。
好ましい態様として、用いられる触媒は、電子供与リ
ガンド(イソニトリル、アミン、エーテル、硫化物)、
又は二酸化炭素を含まず、支持された又は支持されてい
ないクロム化合物及びアルミノキサンから本質的にな
る。
触媒を製造する方法は特に限定的なものではない。本
発明で有用な一つの触媒製造方法は、クロム化合物とア
ルミノキサンとを約40〜100℃の温度で不活性溶媒中で
一緒にすることである。
アルミノキサンとクロムとの或る組合せは重合に有効
ではないことが驚いたことに見出されている。(表I参
照)。他のものは商業的に魅力的になる程充分な生成率
をもたない。クロム化合物の有効性は、それら化合物が
支持されているか又は支持されていないかに依存する。
触媒として有効なこれらの組合せは、簡単な手順により
容易に決定することができる。簡単な試験条件は実施例
1に記載されている。生成率の値、即ち、これらの試験
条件下で1時間で生成するポリエチレンの量が5gより大
きい場合、アルミノキサンとクロムとの組合せは触媒と
して有効である。従って、触媒として有効な組合せは、
下に記載する実施例1の手順に従って反応させた時、少
なくとも5gの重合体を与えるものである。
生成したポリオレフィンの分子量分布を調節するた
め、アルミノキサン対クロムのモル比を、2:1〜500:1、
好ましくは5:1〜200:1の範囲で変動させることができ
る。この範囲内の比率を用いて、分子量分布は5〜20
0、一層典型的には10〜100の範囲に亙って変化させるこ
とができる。或るアルミノキサン対クロム比では、得ら
れるポリオレフィンの分子量分布は驚いたことに明確に
双頭型(bimodal)にすることができる。
有機クロム化合物を支持する場合、本発明に有用な触
媒のための支持体は、シリカ、アルミナ、シリカアルミ
ナ、シリカとアルミナとの混合物の如き耐火性無機酸化
物、及び燐酸アルミニウム、燐酸ジルコニウム、燐酸ア
ルミナアルミニウムの如き金属燐酸塩、及び例えば、米
国特許第4,080,311号、第4,210,560号、第4,219,444
号、第4,376,067号、第4,382,877号、及び第4,382,878
号に記載されているような他のものから選択することが
できる。
アルミノキサンの外の、他の助触媒をクロムと一緒に
してそれらの重合体生成及びMWDに対する効果を見た。
デアロックス(DEALOX)、アルキルアルミニウムアルコ
キシド、トリイソブチルアルミニウムの如きトリアルキ
ルアルミニウム、及びトリエチルボランを試験し、不活
性か又は不満足なものであることが判明した。
重合 本発明の方法で重合することができる有用なオレフィ
ンには、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキ
セン等の如きα−オレフィンが含まれる。他の有用なオ
レフィンには4−メチル−1−ペンテンが含まれる。エ
チレンが好ましい。オレフィンの混合物を用いることも
でき、例えば、エチレンと、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、又は1−オクテンを用いて線状低密度ポリエチレン
を製造することができる。
得られるポリオレフィンは、好ましくはポリエチレ
ン、線状低密度ポリエチレン及びポリプロピレンの如き
固体ポリα−オレフィンであり、一層好ましくはそれは
固体ポリエチレンである。得られるポリオレフィンは高
密度ポリエチレンであるのが一層好ましい。
重合は、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、
ヘキサン等の如き不活性炭化水素溶媒を用いて液体(ス
ラリー)相で行うことができる。別法として、重合は気
相で行うことができる。スラリー相重合が好ましい。重
合条件、例えば、温度及び圧力は、オレフィン重合の分
野でよく知られている。
一つの態様として、本発明は、 a) α−オレフィンと、クロム化合物及びアルミノキ
サンの触媒として有効な組合せとを、第一アルミノキサ
ン対クロム比で、連続的に反応させて第一分子量分布を
有するポリα−オレフィンを生成させ、そして b) アルミノキサン対クロム比を少なくとも5%変化
させ、それによって第二アルミノキサン対クロム比を与
え、第二分子量分布を有するポリα−オレフィンを生成
させる、 ことからなるα−オレフィン重合法にある。
一般にアルミノキサン対クロム比は、この工程中、少
なくとも10%、屡々1000〜2000%調節する。この方法の
重要な利点は、製造される重合体の重量平均分子量(M
w)をほぼ一定に保つことができるが、MWD(Mw/Mn)は
アルミノキサン対クロム比と共に調節することができる
ことである。従って、重合体の溶融特性、流動特性、及
び成形性は、重合体を製造しながら調節することができ
る。
重合体の分子量(Mw)は、水素、低い濃度の酸素、ア
セチレン、オレフィン、ジエン、及び当分野でよく知ら
れた他の分子量変性剤を用いて変性することができる。
〔実施例〕
次の実施例により本発明を例示する。しかし、これら
の実施例は本発明をなんら限定するものではない。
例A−アルミノキサンの製造 A−1 ヘプタン中に入れた1.0モルのトリイソブチルアルミ
ニウム溶液を、MgSO4・7H2Oから誘導された1当量の水
で加水分解することによりIBAOを調製した。
A−2 IBAO及びEAOをアクゾ・ケミカルズ(テキサス・アル
キルズ)(ニューヨーク、ドブスフェリー)からヘプタ
ンに入れた1.0モル溶液として購入した。
例1−スクリーニング法 触媒成分を含む全ての操作を不活性アルゴン雰囲気中
で行なった。ヘプタン溶媒を濃硫酸上で撹拌し、水酸化
カルシウム上で保存し、使用する前にナトリウムベンゾ
フェノンケチルから蒸留した。1リットルのオートクレ
ーブ・エンジニア加圧反応器を真空中で150℃で少なく
とも2時間乾燥し、次に各重合前に80℃に冷却した。
反応器に20〜40マイクロモルのクロムを含むヘプタン
スラリー450mlを入れた。1000rpmで撹拌を開始し、温度
が80℃で平衡になった後、アルミノキサン1.0モルのヘ
プタン溶液を注射器により添加した。アルミノキサンの
添加量は約6mMであった。イソブチルアルミノキサン(I
BAO)を一般に用いたが、エチルアルミノキサン(EAO)
も試験した。反応器を250psiのアルゴンと300psiのエチ
レンで加圧した。重合を2時間進行させた。典型的に
は、重合体収率の1〜5%の少量の油状ワックスも生成
した。この油状ワックスは、C13NMRにより決定して、典
型的には、1000個の炭素当たり50より多い分岐側鎖を有
する高度に分岐したポリオレフィンであった。1−ブテ
ンが形成され、この油中に入ったように見える。重合の
結果は表Iに要約されている。線状ポリエチレンが生成
した。活性度はクロム1g当たり1時間での重合体のグラ
ム数として測定した。もし2時間で生成した重合体の量
が5gより少ない場合、本質的に反応は起きなかったと見
做した。或る場合には重合体は生成しなかった。クロム
1g当たり1時間での重合体が2000gより多い活性度は商
業的に魅力のあるものである。
シリカ支持体、EP−10は、1.6cc/gの気孔率及び325m2
/gの比表面積を有するクロスフィールド(Crossfield)
シリカである。表I中の実験番号14中のクロム、バナジ
ウム触媒は、バナジウム(III)アセチルアセトネー
ト、及びクロム(III)アセチルアセトネートから製造
された。
例2−種々のアルミノキサン対クロム比 例1の手順を、22mgの酢酸クロム(II)1水和物[Cr
2(OAc)・H2O]及び1.0モルのIBAOを用いて繰り返し
た。IBAOは例A−1の場合のようにして製造した。結果
を表IIに要約する。アルミノキサン対クロム比が大きい
時(90:1又は99:1に等しいAl/Crの如き時)、分子量分
布は、ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)で示すように、
明確に双頭型であった。クロマトグラフは、145℃の温
度でシラン化した6μ気孔シリカを用いてデュポンGPC
クロマトグラフで行われた。重合体を1,2,4−トリクロ
ロベンゼンに溶解した。分子量分布は10〜20の範囲に亙
って変化したことが分かるであろう。
第1図は、表II中の実験番号1のGPCを示している。
分子量分布はこの18:1のアルミノキサン対クロム比で広
くなっている。第2図は、99:1のアルミノキサン対クロ
ム比を用いた場合(表II、実験7)、得られた広く、明
確に双頭型の分子量分布を示している。Mwは本質的にア
ルミノキサンの添加量には無関係であるが、Mw/Mnはア
ルミノキサン対クロム比を増大するに従って増大するこ
とに注意されたい。
比較例3−別の助触媒 例2の手順を繰り返した。但し、IBAOを、当分野で知
られている別の助触媒によって置き換えた。これらに
は、トリエチル硼素(TEB)、塩化イソプロピルマグネ
シウム(1PrMgCl)及びトリイソブチルアルミニウム(T
IBAL)が含まれていた。これらの結果を表IIIに要約す
る。アルミノキサン助触媒はその効果性において独特な
ものであり、イソブチルアルミノキサン単独ではポリエ
チレン生成物を与えないことが分かるであろう。
例4−連続的重合 連続的エチレン重合反応を、100℃で200psiのエチレ
ン圧力で、希釈剤として60ポンドのイソブタンの入った
スラリー反応器中で操作した。イソブタン中に入れた酢
酸クロム(II)1水和物及びヘキサン中に入れたイソブ
チルアルミノキサンを連続的に反応器中に供給した。ク
ロム供給速度は0.01ポンド/時であった。最初アルミノ
キサン供給速度をモル比でクロム供給速度の20倍にし
た。約12のMWDのポリエチレン100ポンドを2日間に亙り
製造した。然る後、アルミノキサン供給速度を5倍に増
大した(アルミノキサン対クロム比=100)。更に100ポ
ンドのポリエチレンを次の2日間に亙り製造した。この
重合体は双頭型分子量分布及び約16のMw/Mnを持ってい
た。
本発明を例示の目的で詳細に記述してきたが、本発明
は、それによって限定されるものではなく、その本質及
び範囲内での全ての変化及び修正を含むものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−145233(JP,A) 特開 平2−105806(JP,A) 特公 昭43−18707(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/60 - 4/70 EUROPAT(QUESTEL) WPI/L(QUESTEL)

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クロム及び少なくとも一種類のアルミノキ
    サンからなる重合触媒のアルミノキサンとクロム化合物
    のモル比を変え、それによって生成ポリα−オレフィン
    の分子量分布を調節することからなる、重合中、ポリα
    −オレフィンの分子量分布を制御する方法。
  2. 【請求項2】比を増大して広い分子量分布を与える、請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】比を減少させて狭い分子量分布を与える、
    請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】触媒として有効な量のアルミノキサン及び
    クロム化合物を含む触媒とオレフィンとを接触させるこ
    とからなるオレフィン重合方法において、アルミノキサ
    ンとクロム化合物のモル比を周期的に調節して、それに
    よって生成する重合体の分子量分布を調節する、オレフ
    ィン重合方法。
  5. 【請求項5】触媒として有効なクロム化合物とアルミノ
    キサンとの組合せとα−オレフィンとを連続的に反応さ
    せることからなるオレフィン重合方法において、前記ア
    ルミノキサンと前記クロム化合物のモル比を時間に亙り
    少なくとも5%調節し、前記生成するポリα−オレフィ
    ンの分子量分布を時間に亙り変化させる、オレフィン重
    合方法。
  6. 【請求項6】アルミノキサンとクロム化合物のモル比
    を、5:1〜200:1の範囲で変動させる、請求項1に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】α−オレフィンがエチレンからなる、請求
    項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】a) α−オレフィンと、クロム化合物及
    びアルミノキサンの触媒として有効な組合せとを、第一
    のアルミノキサンとクロム化合物のモル比で、連続的に
    反応させて第一の分子量分布を有するポリα−オレフィ
    ンを生成させ、そして b) アルミノキサンとクロム化合物のモル比を少なく
    とも5%変化させ、それによって第二のアルミノキサン
    とクロム化合物のモル比を与え、第二の分子量分布を有
    するポリα−オレフィンを生成させる、 ことからなるα−オレフィン重合方法。
  9. 【請求項9】アルミノキサンがアルキルアルミノキサン
    である、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】アルミノキサンがイソブチルアルミノキ
    サン、メチルアルミノキサン、及びエチルアルミノキサ
    ンからなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】アルミノキサンがイソブチルアルミノキ
    サンである、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】クロム化合物が、+2、+3、及び+6
    からなる群から選択された酸化状態を有する、請求項1
    に記載の方法。
  13. 【請求項13】クロム化合物が+2の酸化状態を有す
    る、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】クロム化合物がクロムのカルボン酸塩で
    ある、請求項12に記載の方法。
  15. 【請求項15】クロム化合物が、四酢酸クロム1水和
    物、クロムトリアセチルアセトネート、クロム(2−エ
    チルヘキサノエート)、アルミナ燐酸塩上のクロム、ア
    ルミナ燐酸塩上のクロモセン、塩化クロミル、ビス(ト
    リアルキルシリル)クロメート、及びビス(トリアリー
    ルシリル)クロメートからなる群から選択される、請求
    項12に記載の方法。
  16. 【請求項16】クロム化合物がクロムのカルボン酸塩で
    ある、請求項5に記載の方法。
  17. 【請求項17】アルミノキサンとクロム化合物のモル比
    を2:1〜500:1の範囲で変化させ、分子量分布を10〜100
    の範囲に亙っ変化させる、請求項1に記載の方法。
  18. 【請求項18】アルミノキサンとクロム化合物のモル比
    を、5:1〜200:1の範囲で変動させる、請求項1に記載の
    方法。
  19. 【請求項19】触媒を耐火性無機酸化物上に支持する、
    請求項1に記載の方法。
  20. 【請求項20】触媒を、シリカ、アルミナ、シリカアル
    ミナ、又はそれらの混合物、燐酸アルミニウム、燐酸ジ
    ルコニウム、及び燐酸アルミナアルミニウムからなる群
    から選択された耐火性無機酸化物上に支持する、請求項
    19に記載の方法。
  21. 【請求項21】耐火性無機酸化物が金属燐酸塩である、
    請求項19に記載の方法。
  22. 【請求項22】得られる生成物が本質的に高密度ポリエ
    チレンからなる、請求項1に記載の重合法。
  23. 【請求項23】(a) 触媒として有効な量のクロム化
    合物とアルミノキサンとを炭化水素溶媒中で一緒にし、
    触媒を生成させ、 (b) 前記触媒とα−オレフィンとを75〜110℃の温
    度で50〜550psiのオレフィン圧力で1〜5時間の平均滞
    留時間の間混合し、そして (c) 前記アルミノキサン対前記クロム化合物のモル
    比率を変化させて、得られるポリエチレンの分子量分布
    を時間に亙り変化させる、 諸工程からなる連続的エチレン重合方法。
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