JP3317466B2 - カラー画像形成装置 - Google Patents

カラー画像形成装置

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JP3317466B2
JP3317466B2 JP06443494A JP6443494A JP3317466B2 JP 3317466 B2 JP3317466 B2 JP 3317466B2 JP 06443494 A JP06443494 A JP 06443494A JP 6443494 A JP6443494 A JP 6443494A JP 3317466 B2 JP3317466 B2 JP 3317466B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転駆動される像担持
体と、該担持体上に順次形成される複数の静電潜像のそ
れぞれを互いに異なる色のトナーによって異なった色の
トナー像として可視像化する複数の現像器とを備えたカ
ラー画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記形式のカラー画像形成装置は、例え
ばカラー複写機、カラーファクシミリ又はカラープリン
タなどとして構成されるものであるが、そのいずれの場
合も、像担持体上に異なった色のトナー像を順次形成
し、これらのトナー像を互いに重ね合せた状態で、直接
又は中間転写体を介して転写材上に転写してカラー画像
を得るように構成されている。像担持体上の各色のトナ
ー像を中間転写体を介して転写材に転写するときは、像
担持体上の各色のトナー像を、これらが互いに重なり合
うように順次中間転写体上に転写して当該中間転写体上
に一旦カラー画像を得た後、これを転写材に一括転写す
る。像担持体上のトナー像を直接転写材に転写するとき
は、像担持体上に順次形成された異色のトナー像を、こ
れらが互いに重なり合うように、順次転写材上に転写す
る。
【0003】このように、いずれの場合も、互いに色の
異なるトナー像を重ね合せたカラー画像を転写材上に形
成するのであるが、各色のトナー像用の静電潜像をそれ
ぞれ像担持体上に形成するとき、この像担持体の表面線
速がわずかでも変動すると、その速度変動に対応して、
各静電潜像が伸縮するため、転写材上に転写された各色
のトナー像が互いにわずかにずれてしまい、これによっ
てそのカラー画像に色ずれが発生し、これが色むらや濃
度むらとして現われ、カラー画像の画質を著しく劣化さ
せる。
【0004】像担持体を駆動する駆動系の各ギアは、こ
れがわずかに偏心していたり、或いはその歯形が設計値
通りに正しく形成されていないことがあり、これによっ
て像担持体が、その回転時に速度変動を生じ、上述した
不具合を生じるのである。
【0005】そこで、像担持体の駆動系を構成するギア
列の、互いに噛み合うギア同士の歯数比が全て整数とな
るように、その歯数を設定し、しかも各色のトナー像用
の各静電潜像の先端部が像担持体上の同一位置となるよ
うに、いずれの静電潜像も像担持体上の同一位置から形
成し始めるようにした画像形成装置が提案されている
(例えば、特開平1−307774号参照)。この構成
によれば、各色のトナー像用の静電潜像をそれぞれ形成
するときに生じる像担持体の速度変動をそれぞれ同一の
パターンに揃えることができ、色ずれの発生を効果的に
抑えることができる。すなわち、各静電潜像の形成時
に、像担持体の速度変動に基因して、そのそれぞれの静
電潜像には、局部的にわずかに伸縮を生じるが、その伸
縮状態をいずれの静電潜像も同じ状態に揃えることがで
きるのである。かかる静電潜像から形成された各色のト
ナー像を重ね合せて転写材に転写すれば、色ずれのない
高品質なカラー画像を得ることができる。このようにし
て、像担持体用の駆動系を構成する各ギアに、偏心や、
歯形不良があっても、色ずれのないカラー画像を得るこ
とが可能となる。
【0006】ところが、本発明者の検討したところによ
ると、像担持体に速度変動を生ぜしめる原因が、その駆
動系のギアの偏心やその歯形不良だけではないことが明
らかとなった。すなわち、この種のカラー画像形成装置
には、その像担持体に当接しながら回転する作像要素が
設けられているが、かかる作像要素が、例えば偏心した
状態で取付けられていると、この作像要素がその回転時
に像担持体の表面に対して周期的に変動する外力を及ぼ
し、これによって像担持体に速度変動が生じ、最終的に
転写材上に形成されるカラー画像に色ずれが発生し、こ
れによって色むらや濃度むらが発生するのである。
【0007】作像要素がその回転時に像担持体に対して
変動荷重を及ぼさないように、その作像要素を製造し、
かつこれを像担持体に当接させれば、上述した色ずれの
発生を阻止できるが、このように作像要素を構成するこ
とは技術上困難であるばかりか、コストの増大を招くこ
とになり、好ましい解決策とは言えない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した新
規な認識に基づきなされたものであり、その目的とする
ところは、像担持体に当接しながら回転する作像要素が
像担持体に対して周期的に変動する外力を及ぼしても、
これが原因してカラー画像に色ずれが発生することを効
果的に抑制できるカラー画像形成装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、回転駆動される像担持体と、該担持体上に
順次形成される複数の静電潜像のそれぞれを互いに異な
る色のトナーによって異なった色のトナー像として可視
像化する複数の現像器とを備え、各静電潜像の先端部が
像担持体上の同一位置となるように、いずれの静電潜像
も像担持体上の同一位置から形成し始め、像担持体上に
順次形成された可視像を重ねた状態で、直接又は中間転
写体を介して転写材上に転写してカラー画像を得るカラ
ー画像形成装置において、前記像担持体の表面に当接し
ながら回転し、当該像担持体の表面に対して周期的に変
動する外力を及ぼす少なくとも1つの作像要素の単位時
間当りの回転数と、前記像担持体の単位時間当りの回転
数との比の値が整数となるように、そのそれぞれの単位
時間当りの回転数を設定し、前記作像要素が、可視像転
写後の像担持体上に残留するトナーを除去すべく、像担
持体の表面に当接しながら回転するクリーニングブラシ
であることを特徴とするカラー画像形成装置を提案す
る。
【0010】
【0011】
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に
説明する。
【0013】図1は本発明に係るカラー画像形成装置の
一例であるカラー複写機の全体構成を示す概略断面図で
あり、図2はその一部の拡大図、そして図3は図1に示
したカラー複写機の動作例を示すタイミングチャートで
ある。
【0014】図1に示したカラー複写機は、カラー画像
読取部1と、その下方に位置するカラー画像記録部2と
を有し、そのカラー画像読取部1の本体ケース3の上部
には透明なコンタクトガラス4が固設されている。かか
るコンタクトガラス4の上面に原稿5が載置され、この
原稿5は図示していない圧板によってコンタクトガラス
4上に押え付けられる。
【0015】本体ケース3の内部には、照明ランプ6、
第1乃至第3ミラー7,8,9及び結像レンズ10より
成るカラースキャナ21が配置されている。オペレータ
が図1及び図2には示していない操作部(図5参照)上
のプリントキーを操作すると、図3の(a)に示したよ
うにプリントスタート信号が生ぜしめられ、これにより
複写動作が開始される。すなわち、プリントスタート信
号の発生後、図3の(b)に示したスキャナスタート信
号が生ぜしめられ、これによって図1乃至図3には示し
ていないスキャナモータ(図5参照)が作動を始め、図
1に示した照明ランプ6及び第1ミラー7と、第2ミラ
ー及び第3ミラー8,9とがそれぞれ2:1の速度比を
もって、図1における左方へ往動する。
【0016】このとき照明ランプ6からの光が原稿5を
照明し、その反射光像が第1乃至第3ミラー7,8,9
で反射し、かつ結像レンズ10を通って例えばCCD
(図5参照)などの光電変換素子より成るカラーセンサ
11に結像される。このようにして原稿5のカラー画像
情報がブルー、グリーン及びレッドの色分解光ごとにそ
れぞれ読み取られ、これらが電気信号(色分解画像信
号)に変換される。そしてこれらの色分解画像信号の強
度レベルを基にして、画像処理部で色変換処理を行い、
ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローのカラー画像
データが得られる。このような画像データの読み取り
は、後述するように、ブラック、シアン、マゼンタ及び
イエローごとに行われる。図3の(b)に4つの第1乃
至第4のスキャナスタート信号が示されているのは、こ
れを意味している。
【0017】一方、カラー画像記録部2は、上述のブラ
ック、シアン、マゼンタ及びイエローの各色画像データ
を光信号に変換し、そのそれぞれに対応するブラックト
ナー像、シアントナー像、マゼンタトナー像及びイエロ
ートナー像を後述するように得、これらを重ね合せた4
色のフルカラー画像を形成するものである。本例では、
後述するように、ブラックトナー像、シアントナー像、
マゼンタトナー像、イエロートナー像の順に可視像を形
成するように構成されているが、そのトナー像の形成順
序は適宜選択して設定できるものである。
【0018】図1において、カラー画像形成部2の本体
ケース12内に設けられた書き込み光学ユニット13
は、レーザ14を有し、このレーザ14からは、上述の
各カラー画像データに対応して光変調されたレーザビー
ムLが出射し、そのレーザビームはポリゴンミラー(回
転多面鏡)16で反射する。このポリゴンミラー16
は、複数の反射鏡を有し、モータ(以下、ポリゴンモー
タと言う)15によって回転駆動され、レーザビームL
はかかるポリゴンミラー16の反射鏡で反射した後、f
/θレンズ17を通り、反射ミラー18で反射して書き
込み光学ユニット13のケース19から出射する。この
ようにしてケース19を出射したレーザビームLは、回
転駆動される像担持体の一例であるドラム状の感光体2
0の表面を露光する。
【0019】ここで、カラー画像記録部2のより具体的
な構成を、画像形成動作の詳細を説明しながら明らかに
する。先ず、前述のようにプリントキーの操作によって
複写動作が開始されると、先に説明したように、第1の
スキャナスタート信号によってスキャナモータが作動
し、カラースキャナ21の照明ランプ6とミラー7,
8,9が往動し、原稿5が照明走査される。これによっ
て原稿5のカラー画像情報が読み取られるが、このと
き、本例では先ずブラックのカラー画像データが得られ
る。複写動作の開始に伴って、カラー画像読取部1にお
いて、所定のタイミングでブラック画像データの読み取
りがスタートするのである。往動を終えた照明ランプ6
とミラー7,8,9は復動して図1に示したホームポジ
ションに戻される。
【0020】一方、感光体20が後述する駆動装置によ
って図1及び図2における反時計方向(矢印A方向)に
回転駆動され、帯電手段の一例である帯電ローラ22に
よって感光体20の表面が所定の極性に一様に帯電され
る。また書き込み光学ユニット13のレーザ14から
は、上述のようにして得られたブラック画像データに基
づいて光変調されたレーザビームLが光射し、これが既
に帯電ローラ22によって帯電された感光体20の表面
を前述のようにして露光し、感光体上にはブラック画像
データに対応する静電潜像が形成される。図3(c)に
示した「画像データかき込み」は、この静電潜像の形成
を意味し、「Bkデータ」はブラック画像データに対応
する静電潜像の形成を示している。なお、以下の説明で
はこの静電潜像を、他の潜像と区別する必要のあるとき
は、ブラック潜像と称することにする。
【0021】図2に明示するように、感光体20のまわ
りには、4つの現像器23Bk,23Y,23M,23
Cが配設されている。これらの現像器は、感光体20上
に形成された静電潜像を後述するように、それぞれブラ
ックトナー像、イエロートナー像、マゼンタトナー像及
びシアントナー像として可視像化するものである。以下
の説明では、これらの現像器を区別する必要のあるとき
は、そのそれぞれをブラック現像器23Bk、イエロー
現像器23Y、マゼンタ現像器23M及びシアン現像器
23Cと称することにする。
【0022】ブラック現像器23Bkは、図2に明示す
るように、図示していない現像剤を収容した現像ケース
24Bkと、感光体20に対向して回転駆動される現像
スリーブ25Bkと、現像ケース24Bk内の現像剤を
撹拌し、かつその現像剤を現像スリーブ25Bkに供給
する撹拌パドル26Bkと、現像スリーブ25Bkに内
設された固定磁石(図示せず)とを有し、ブラック現像
器23Bkの現像ケース24Bkにはブラック現像剤が
収容されている。
【0023】ここでは、この現像剤として、ブラックト
ナーとキャリアを有する粉体状の二成分系現像剤が使用
されているが、キャリアを含まない一成分系現像剤など
を用いることもできる。このような現像剤が、固定磁石
の磁力によって現像スリーブ25Bkに担持され、該ス
リーブ25Bkの回転によって搬送される。そして、現
像スリーブ25Bkと感光体20との対向領域である現
像領域70Bkにおいて、前述のブラック静電潜像が現
像スリーブ25Bkに担持された現像剤のブラックトナ
ーによってブラックトナー像として可視像化される。感
光体20の回転方向におけるブラック潜像の先端部が上
述の現像領域70Bkに到達する直前に現像スリーブ2
5Bkが回転を開始し、上述のようにブラック潜像をブ
ラックトナー像化するのである。感光体20の回転方向
におけるブラック潜像の後端部が現像領域70Bkを通
過した後であって、後述する次のシアントナー像用の静
電潜像がブラック現像器23Bkの現像領域70Bkに
到達する前に、現像スリーブ25Bkが逆転してその表
面の現像剤の穂切りを行い、現像不動作状態にする。図
3の(e)に示した「Bk現像スリーブ」は、上述した
ブラック現像器23Bkの現像スリーブ25Bkの作動
状態を示し、「Bk現像」は上述のようにブラック潜像
をブラックトナー像として可視像化することを示してい
る。
【0024】他の現像器23Y,23M,23Cは、そ
の各現像ケースにそれぞれイエロートナー、マゼンタト
ナー、及びシアントナーを有する現像剤が収容されてい
るほかはブラック現像器23Bkと同様に構成され、そ
の現像時の動作もブラック現像器23Bkと同様であ
る。従ってブラック現像器23Bkの各要素に対応する
部分には、ブラック現像器に付した各符号のBkの代り
に、Y,M,Cを付してその説明を省略する。このよう
な4つの現像器のうちの或る1つの現像器が現像動作を
行っているときは、他の現像器が現像動作を行うことは
ない。
【0025】ここで、図3の(f),(g),(h)に
おける「C現像スリーブ」,「M現像スリーブ」,「Y
現像スリーブ」は、シアン現像器23C、マゼンタ現像
器23M、及びイエロー現像器23Yの各現像スリーブ
25C,25M,25Yを示し、「C現像」,「M現
像」,「Y現像」は、そのそれぞれが回転して現像動作
を行うことを示している。
【0026】上述のように、3つの現像器23Y,23
M,23Cを現像不動作状態とし、ブラック現像器23
Bkだけを作動させて感光体20上に形成されたブラッ
ク潜像をブラックトナー像として可視像化するが、この
ブラックトナー像は中間転写体の一例である中間転写ベ
ルト27の表面に転写される。
【0027】かかる中間転写ベルト27は、駆動ローラ
28、転写バイアスローラ29及び従動ローラ30に掛
け渡された無端ベルトとして構成され、そのまわりには
中間転写体のクリーニング要素の一例であるベルトクリ
ーニングブレード31を有するベルトクリーニング装置
32と、転写ローラ33が配設され、その転写ローラ3
3と、ベルトクリーニングブレード31は、図1及び図
2には示していない例えばソレノイドより成る接離装置
(図5参照)によって、中間転写ベルト27に対して接
離自在となっている。また転写バイアスローラ29と従
動ローラ30も、図1及び図2に示したように中間転写
ベルト27を感光体20に対して当接させる位置と、こ
れよりも図1及び図2における右方に退避して中間転写
ベルト27を感光体20から離間させる退避位置との間
を作動可能となっている。ベルトクリーニング装置32
のベルトクリーニングブレード31と、転写ローラ33
が中間転写ベルト27に対して接離し、また中間転写ベ
ルト27が感光体20に対して接離するタイミングは、
それぞれ図3の(l),(k),(j)に示す通りであ
る。ベルトクリーニング装置32が、ベルトクリーニン
グブレード31以外のクリーニング要素、例えばファー
ブラシを有しているときは、このファーブラシもベルト
クリーニングブレード31と共に中間転写ベルト27に
対して接離される。
【0028】前述のように感光体20に形成されたブラ
ックトナー像は、中間転写ベルト27に転写されるが、
この転写時に中間転写ベルト27は感光体20に当接し
て感光体20の表面線速度と同じ表面線速度で矢印B方
向(図2)に回転駆動されるが、ベルトクリーニングブ
レード31と転写ローラ33は中間転写ベルト27から
離間している。以降、中間転写ベルト27のこの方向B
の回転を、必要に応じて、往動と称し、その逆方向の回
転を復動と称することにする。また、感光体20から中
間転写ベルト27へのトナー像の転写を「中間転写」と
称し、かつかかる中間転写の行われる感光体20と中間
転写ベルト27との当接部を中間転写部34と称するこ
とにする。このような中間転写は、転写バイアスローラ
29に対して、感光体20上のトナーの帯電極性と逆極
性のバイアス電圧を印加することにより行われる。感光
体20上のブラックトナー像が中間転写部34を通ると
き、上記バイアス電圧の作用によって、そのトナー像が
中間転写ベルト27の表面に中間転写されるのである。
図3(i)の「Bk転写」は、このブラックトナー像の
中間転写を示している。
【0029】中間転写部34を通過した感光体20の表
面に残留するトナーは、像担持体クリーニング装置(以
下、本例の構成に即して感光体クリーニング装置と言
う)35によって清掃される。図示した感光体クリーニ
ング装置35は、クリーニング部材の一例であるクリー
ニングブラシ36と、クリーニングブレード37とを有
し、これらが感光体20に当接し、その表面に残留する
トナーを清掃除去する。残留トナーを清掃された感光体
20の表面は、除電装置の一例である除電ランプ38に
よって除電作用を受け、初期化される。
【0030】次に、第2のスキャナ信号(図3の
(b))によって、再びカラースキャナ21の照明ラン
プ6とミラー7,8,9が往動し、前述したところと同
様な照明走査が行われる。このとき本例では、シアンの
カラー画像データを得、レーザ14からはシアン画像デ
ータに基づいて光変調されたレーザビームLが出射す
る。このレーザビームは、帯電ローラ22によって帯電
され、反時計方向に回転を続ける感光体20の表面を露
光して、その表面にシアン画像データに対応する静電潜
像を形成する。図3(c)の「Cデータ」は、この静電
潜像の形成を示している。かかる静電潜像を以下、必要
に応じてシアン潜像と称することにするが、このシアン
潜像はブラック潜像と全く同様にして、シアン現像器2
3Cによってシアントナー像として可視像化される。
【0031】シアン現像器23Cの現像スリーブ25C
は、このスリーブ25Cと感光体20が対向した現像領
域70Cを、先のブラック潜像の後端部が通過した後で
あって、しかもシアン潜像の先端部がこの現像領域に到
達する前に、回転を開始して現像動作を行い得る状態に
され、これによりシアン潜像の可視像化が実行される。
シアン潜像の後端部がこの現像領域70Cを通過した後
であって、次のマゼンタトナー像用の静電潜像がこの現
像領域70Cに到達する前に、シアン現像器23Cが現
像不動作状態にされることはブラック現像器23Bkの
場合と同様である。
【0032】上述のようにして感光体20上に形成され
たシアントナー像は、ブラックトナー像の場合と全く同
様にして、既に転写されているブラックトナー像の上か
ら重ね合されて、中間転写ベルト27上に中間転写され
る(図3(i)の「C転写」)。シアントナー像の中間
転写後の感光体表面が、感光体クリーニング装置35に
よって清掃され、除電ランプ38によって除電作用を受
けることもブラックトナー像の場合と全く同様である。
【0033】次に、上述したところと全く同様にして、
マゼンタのカラー画像データを得、これに基づいて光変
調されたレーザビームによって感光体20を露光し、感
光体20上に静電潜像(マゼンタ潜像)を形成する(図
3(c)の「Mデータ」)。かかるマゼンタ潜像をマゼ
ンタ現像器23Mによってマゼンタトナー像として可視
像化し、これを中間転写体27上にブラックトナー像及
びシアントナー像に重ねて中間転写する(図3(i)の
「M転写」)。
【0034】引き続き、上述したところと全く同様にし
て、イエローのカラー画像データを得、これに基づいて
光変調されたレーザビームにより感光体20を露光し、
感光体20上に静電潜像(イエロー潜像)を形成(図3
(c)の「Yデータ」)する。そして、このイエロー潜
像をイエロー現像器23Yによってイエロートナー像と
して可視像化し、これを、中間転写ベルト27上に、先
の3色のトナー像に重ね合せて中間転写する(図3
(i)の「Y転写」)。
【0035】上述のようにして、中間転写ベルト27上
には、順次色の異なるトナー像が重ね合せた状態で中間
転写され、その表面に4色のトナー像から構成されるフ
ルカラー画像が形成されるが、かかる中間転写ベルト2
7は、その各トナー像の中間転写のために次のように動
作を実行する。
【0036】前述のように感光体20上のブラックトナ
ー像が先ず中間転写ベルト27上に中間転写されるが、
このブラックトナー像の中間転写を終了した後、転写バ
イアスローラ29と従動ローラ30が図1及び図2にお
ける右方に移動して中間転写ベルト27が感光体20か
ら離間する(図3の(j)参照)。そして、この中間転
写ベルト27は矢印B方向の回転動作、すなわち往動を
停止すると同時に、矢印C方向に高速でリターンする。
矢印B方向とは逆の矢印方向C方向に高速で復動するの
である(図3の(i)参照)。このリターン動作によっ
て、中間転写ベルト27上のブラックトナー像の先端部
(中間転写ベルト27の矢印B方向の回転方向に見たと
きの先端部)が、中間転写部34に相当する部分を通過
し、さらに予め設定された距離だけこの相当部分から離
れたところで、中間転写ベルト27が停止して待機す
る。
【0037】次に感光体20上のシアントナー像の先端
部が中間転写部34に相当する部分よりも手前の所定位
置に達したとき、中間転写ベルト27は再び矢印B方向
に往動を始め、かかる中間転写ベルト27が感光体20
の表面に、図1及び図2に示したように当接する(図3
の(i)及び(j))。このようにしてシアントナー像
が中間転写ベルト27上に中間転写されるのであるが、
この場合、既に中間転写ベルト27上に中間転写されて
いるブラックトナー像に対してシアントナー像が正確に
重ね合せられるように、中間転写ベルト27の回転開始
と、感光体20への当接タイミングが制御される。
【0038】引き続き、上述したところと全く同様に、
中間転写ベルト27の回転と感光体20への接離動作が
制御され、感光体20上に形成されたマゼンタトナー像
とイエロートナー像が中間転写ベルト27上に順次中間
転写される。このようにして中間転写ベルト27上に4
色のトナー像が重ね合されたフルカラー画像が得られ
る。4色目のイエロートナー像が中間転写ベルト27に
中間転写された後は、この中間転写ベルト27はリター
ンせずにそのままの速度で矢印B方向に往動を続ける。
【0039】一方、図1に示した複数の給紙部40,4
1の給紙トレイには、互いにサイズの異なる転写紙より
成る転写材43がそれぞれ収納され、またもう1つの給
紙部42にはOHP紙や厚紙などの転写材43が収納さ
れていて、オペレータが操作部で指定したサイズ又は材
質の転写材43が、いずれかの給紙部40,41,42
から、その給紙ローラ45の回転により、タイミングを
とってレジストローラ44に給送され、次いでこの転写
材43はレジストローラ44の回転により、所定のタイ
ミングで中間転写ベルト27と転写ローラ33の間に送
り込まれる。このとき、転写ローラ33は、前述の接離
装置の作動により転写材43を介して中間転写ベルト2
7に対して押圧されて当接し、この転写ローラ33に印
加されたバイアス電圧の作用により、中間転写ベルト2
7上の4色の重ね合せフルカラー画像が転写材43上に
一括転写される。感光体20から中間転写ベルト27へ
の中間転写に続き、中間転写ベルト27から転写材43
へと最終転写が行われるのである。
【0040】中間転写ベルト27から4色の重ね合せト
ナー像を一括転写された転写材43は、搬送装置46に
よって定着装置47に搬送され、所定温度にコントロー
ルされた定着ローラ47aと加圧ローラ47bの間を通
るとき、そのトナー像が熱と圧力の作用で転写材上に定
着される。定着装置47を通った転写材は、機外に排出
され、コピートレイ48上にスタックされる。
【0041】一方、ベルトクリーニング装置32のクリ
ーニングブレード31は、最終色のイエロートナー像が
感光体20から中間転写ベルト27に中間転写された後
の所定のタイミングで中間転写ベルト27に圧接し、4
色の重ね合せトナー像を転写材43に最終転写した後の
中間転写ベルト27上に残留するトナーを清掃除去す
る。かかるクリーニング動作を終えた後、所定のタイミ
ングで、ベルトクリーニングブレード31が中間転写ベ
ルト27から離間する。このような接離動作は、ベルト
クリーニング装置32の全体を、中間転写ベルト27に
対して接近又は離隔させるようにして行ってもよいし、
ベルトクリーニングブレード31だけを中間転写ベルト
27に対して接離させてもよい。
【0042】リピートコピー時は、上述した1枚目の複
写動作における4色目のイエロートナー像の作像の工程
に引き続き、所定のタイミングで、2枚目の複写動作に
対する、カラー画像読取部1の動作と感光体20へのト
ナー像の形成を実行する。また中間転写ベルト27上の
4色重ね合せフルカラー画像を1枚目の転写材43に一
括して最終転写した後、ベルトクリーニング装置32に
よってクリーニングされた中間転写ベルト27の領域
に、2枚目のブラックトナー像が中間転写されるように
制御され、そのあとは、1枚目の複写動作と同様な動作
が実行される。
【0043】以上のように、図示したカラー複写機は、
回転駆動される感光体20と、この感光体20上に順次
形成される複数の静電潜像(ブラック潜像、シアン潜
像、マゼンタ潜像及びイエロー潜像)のそれぞれを、互
いに異なる色のトナーによって異なった色のトナー像
(ブラックトナー像、シアントナー像、マゼンタトナー
像及びイエロートナー像)として可視像化する複数の現
像器(ブラック現像器23Bk、シアン現像器23C、
マゼンタ現像器23M及びイエロー現像器23Y)備え
ており、感光体20上に順次形成される可視像(トナー
像)は、重ねた状態で中間転写ベルト27を介して転写
材43上に転写され、その転写材43上にフルカラー画
像が得られる。
【0044】感光体20上に順次形成される各可視像を
重ねた状態で転写材上に直接転写するときは、例えば、
転写材を保持ドラムなどの保持体にクランプし、かかる
転写材上に、直に感光体上の各可視像を順次重ね合せな
がら転写し、その転写材上にカラー画像を形成すればよ
く、この場合には中間転写体は不要である。
【0045】ところで、図4は感光体20を回転駆動す
る駆動系の一例を示し、ここに例示した駆動系は、PL
L制御されるブラシレスモータより成る駆動モータ49
と、そのモータ軸ギア50に噛み合う第1中間ギア51
と、このギア51と同心で、かつ一体に回転する第2中
間ギア52と、これに噛み合う第3中間ギア53と、さ
らにこのギア53と噛み合い、感光体20の中心軸54
に固定された感光体軸ギア55とを有し、感光体20は
駆動モータ49の作動により、これらのギア50,5
1,52,53,55から成るギア列を介して、反時計
方向、すなわち矢印A方向に回転駆動される。
【0046】ここで、上述した各ギアが偏心した状態で
取付けられていたり、或いはそのギアに歯形不良がある
と、駆動モータ49が一定の速度で回転しても、感光体
20にはわずかな速度変動が生じ、これに対応して、感
光体20上に形成される各静電潜像に微小な伸縮を生じ
る。従って、このような静電潜像をそれぞれ色の異なっ
たトナー像として可視像化し、これらを中間転写ベルト
27上に中間転写すると、そのフルカラー画像に色ずれ
が発生するおそれがある。
【0047】そこで本例では、それ自体公知のように、
上述のギア列を構成する互いに噛み合ったギア同士の歯
数比が全て整数となるように、その各歯数が設定されて
いる。ここで歯数比は、互いに噛み合うギア対の大径ギ
アと小径ギアの歯数の比である。すなわち、互いに噛み
合う大歯車と小歯車を考えたとき、その大歯車の歯数を
小歯車の歯数で割った値であり、両歯車の歯数が互いに
等しいときは、その歯数比は1である。このような歯数
比を全て整数に設定するのである。
【0048】このように構成することにより、感光体2
0が1回転するとき、各ギア50,51,52,53,
55の総回転数は必ず整数回となる。本例ではかかる構
成に加えて、各色のトナー像用の各静電潜像(ブラック
潜像、シアン潜像、マゼンタ潜像及びイエロー潜像)の
先端部が感光体20上の同一位置となるように、いずれ
の静電潜像も感光体20上の同一位置から形成し始める
ように構成されている。例えば、ブラック潜像が図4に
符号Wで示した感光体20上の一定の開始位置から形成
されるものとしたとき、他のシアン潜像、マゼンタ潜像
及びイエロー潜像も、この開始位置Wから形成され、こ
れによって感光体20の回転方向に見たときの各潜像の
先端部が必ず開始位置Wに一致するのである。
【0049】上述のように構成することにより、感光体
20の回転時に、その駆動用のギア50,51,52,
53,55の偏心やその歯形不良に基づいて感光体20
に速度変動が生じても、その速度変動のパターンは、各
色のトナー像用の静電潜像を感光体20上にそれぞれ形
成するときに同一に揃えられる。これにより転写材43
に形成された4色の重ね合せトナー像、すなわち、フル
カラー画像に色ずれが発生することを効果的に抑えるこ
とができる。
【0050】本例では、使用する転写材43の送り方向
長さ(転写材サイズ)が小なるとき、より具体的に示す
とA4サイズの転写材43を横送りしてその表面にフル
カラー画像を形成するとき、或いはこれよりも送り方向
長さの小なるサイズの転写材を用いるときは、その各静
電潜像(ブラック潜像、シアン潜像、マゼンタ潜像又は
イエロー潜像)のそれぞれを、感光体20を1回転する
間に形成し、ダブルレターサイズのように送り方向長さ
の大なる転写材を用いてその表面に大サイズのフルカラ
ー画像を形成するときは、感光体20を2回転させる間
に、その各静電潜像をそれぞれ形成するように構成され
ている。すなわち、感光体20が1回転又は複数回転す
るごとに、各静電潜像が形成されるのであるが、そのい
ずれの場合にも、上述した構成を採用することによっ
て、各ギア50,51,52,53,55の偏心やその
歯形不良に基づく感光体の速度変動によってフルカラー
画像に色ずれが発生することを阻止でき、高品質なフル
カラー画像を転写材43上に形成することができる。な
お、図3はA4サイズの転写材を横送りして複写動作を
行うときのタイミングチャートである。
【0051】図4に示した例では、回転数がモータ軸ギ
ア50から第1中間ギア51に1/12に減速され、第
2中間ギア52から第3中間ギア53へはさらに1/2
に、また第3中間ギア53から感光体軸ギア55へはさ
らに1/2に減速され、合計で1/48に減速される。
より具体的に示すと、モータ軸ギア50の歯数は11、
第1中間ギア51の歯数は132、第2中間ギア52の
歯数は20、第3中間ギア53の歯数は40、そして感
光体軸ギア55の歯数は80に設定されている。このよ
うに、互いに噛み合うギア同士の歯数比が全て整数に設
定されているのである。
【0052】また本例では、図3の(b),(c),
(d)に示したスキャナスタート信号と、感光体20に
各静電潜像を形成し始めるタイミング、すなわち画像デ
ータ書き込み開始タイミングの信号と、中間転写ベルト
27の往動開始の基準となる転写基準信号の全てが、同
一の基準信号に基づいて発生するように制御される。す
なわち、図5は上述したカラー複写機の主要部分のブロ
ック図を示しているが、この図中に符号56で示したポ
リゴン同期検知器は、図1に示したポリゴンミラー16
の回転時に、その各反射鏡で反射したレーザビームを周
期的に検知する、例えばフォトセンサよりなる検知器で
あるが、この検知器によって生ぜしめられるポリゴン同
期検知パルス信号を基準として、スキャナ信号と、画像
データ書き込み開始タイミング信号と、転写基準信号が
それぞれ発生するように構成されているのである。さら
に、図3から判るように、スキャナスタート信号の発生
からポリゴン同期検知パルス信号のカウント数がPとな
った時点で各静電潜像を感光体20上に形成し始め、さ
らにその後ポリゴン同期検知パルス信号のカウント数が
0となった時点で中間転写ベルト27の回転を開始す
る。中間転写ベルトの回転開始時には、各トナー像の先
端部が中間転写部34の手前の一定位置に至っており、
その時点のわずか後の所定のタイミングで中間転写ベル
ト27を感光体20に当接させて中間転写を実行する
(図3の(j))。
【0053】上述した制御を行うことにより、中間転写
ベルト27上の同一位置に4色のトナー像を重ねて中間
転写でき、そのトナー像同士の位置ずれを防止すること
ができる。
【0054】さらに、中間転写ベルト27を図示してい
ない中間転写ベルト駆動用のステッピングモータによっ
て駆動し、各トナー像を中間転写ベルト27に中間転写
するときのその往動、復動及び速度パターンを、図3の
(i)に示すように、ステッピングモータの同一パルス
数の正転及び逆転、並びに同一パターンの作動によって
行う。これにより、中間転写ベルト27の駆動ローラ2
8と、その駆動系を構成するギア(図示せず)に偏心が
あったり、そのギアに歯形不良があっても、これらが原
因となる色ずれを、中間転写ベルト27上の4色のトナ
ー像より成るフルカラー画像に生ぜしめることを防止す
ることができる。
【0055】以上のように各種の対策を施すことによっ
て、転写材上に形成されるフルカラー画像に色ずれがで
きることを抑制できるのであるが、先にも説明したよう
に、本発明者の検討の結果、上述した対策だけでは色ず
れの発生を完全に阻止できないことが明らかとなった。
すなわち、この種のカラー画像形成装置においては、そ
の画像形成動作時に、回転する像担持体の表面に当接し
ながら回転し、その像担持体の表面に対して周期的に変
動する外力を及ぼす作像要素が設けられており、図1及
び図2に示したカラー複写機においては、前述の感光体
クリーニング装置35に設けられたクリーニングブラシ
36と、帯電ローラ22がこの作像要素を構成してい
る。これらの作像要素が感光体20に対して周期的な変
動荷重を及ぼすのであるが、ここで、これらの要素の一
例をより具体的に説明しておく。
【0056】図6は感光体クリーニング装置35の詳細
を示し、そのケーシング57に前述のクリーニングブラ
シ36が回転可能に支持され、クリーニングブレード3
7の基端部がケーシング57に固定され、その先端エッ
ジ部が感光体20の表面に圧接している。クリーニング
ブラシ36は、その中心軸58とその表面に設けられた
ファーブラシ59とを有し、その全体がローラ状に形成
され、図示していない駆動装置によって、感光体20の
回転方向に対してカウンタ方向、すなわち図6における
反時計方向に回転駆動される。このとき、そのファーブ
ラシ59は、一般に食い込みと称せられているように、
感光体20に圧接した部分が、感光体20からの反力に
よって変形する。ファーブラシ59は導電性、ないしは
中抵抗(中心軸58から感光体20までのファーブラシ
部分の抵抗値が1012Ω以下の材料)から構成されてい
る。なお、図6ではその各要素の断面を示すハッチング
は、便宜上、省略してある。
【0057】クリーニングブラシ36には、その回転に
対してカウンタ方向、すなわち図6における反時計方向
に回転するバイアスローラ60が、そのファーブラシ5
9に所定量食い込んだ状態で接触している。バイアスロ
ーラ60は導体より成り、かかるローラ60には、電源
61によって、清掃すべき感光体上の残留トナーTの帯
電極性と逆極性、本例ではプラス極性のバイアス電圧が
印加され、これによってクリーニングブラシ36にも同
じ極性のバイアス電圧が印加される。バイアスローラ6
0への印加電圧は例えば+50V程である。
【0058】感光体クリーニング装置35は、そのクリ
ーニングブラシ36よりも感光体20の回転方向上流側
に配置されたクリーニング前除電器62を有し、感光体
20上の残留トナーTは、この除電器62の作用によっ
て所定の極性、本例ではマイナス極性に一様に帯電され
る。かかるトナーTが、回転するクリーニングブラシ3
6によって感光体20の表面から掻き取られ、しかもこ
のブラシ36に印加されたバイアス電圧の作用で静電的
にクリーニングブラシ36に吸着される。このように吸
着された残留トナーTは、さらに静電的にバイアスロー
ラ60に吸着され、引き続きこのトナーはバイアスロー
ラ60に圧接したトナー除去ブレード63によってバイ
アスローラ60の表面から除去され、その後、トナー回
収コイル64から成るトナー排出装置によって感光体ク
リーニング装置35の外部に排出搬送される。
【0059】上述のように、クリーニングブラシ36
は、可視像転写後の感光体20上に残留するトナーを除
去すべく、感光体20への静電潜像の形成中、常時、感
光体20の表面に当接しながら回転し、本例では感光体
20への静電潜像の形成中、常時、感光体20に当接し
て回転する(図3の(m)を参照)。
【0060】一方、図7は帯電ローラ22の拡大図であ
り、ここに例示した帯電ローラ22は、金属製の芯軸6
5と、そのまわりに固定された弾性層66と、その外周
に積層され、カーボンを分散されたウレタンゴム層67
を有し、その芯軸65の両端部に感光体20に向く圧力
が外えられることによって、ウレタンゴム層67が感光
体20の表面に圧接し、感光体20の回転に従動回転さ
れる。このように帯電ローラ22は回転自在に支持され
るが、このときかかる帯電ローラ22には、電源68に
よって、所定の極性、例えばマイナス極性の電圧が印加
され、これにより前述のように感光体20の表面が所定
の極性に帯電される。
【0061】このように、帯電ローラ22も感光体20
の表面に当接しながら回転し、静電潜像を形成する前の
感光体20の表面を帯電する。そして本例では、この帯
電ローラ22が、感光体20への静電潜像形成中、常
時、感光体20の表面に当接して回転する(図3の
(m)参照)。
【0062】感光体20に当接しながら回転する作像要
素を構成するクリーニングブラシ36と帯電ローラ22
は上述の如く形成されているが、これらの要素が偏心し
た状態で装着されていると、その回転時に、感光体20
に対して周期的に変動する外力を及ぼす。このため、感
光体20上に前述の如くブラック潜像、シアン潜像、マ
ゼンタ潜像及びイエロー潜像の各静電潜像をそれぞれ形
成するとき、感光体20には、これに及ぼされる変動荷
重に基づいて、周期的な速度変動が発生し、これによっ
て各静電潜像には微小な伸縮が生じる。従って、これを
放置したまま、これらの静電潜像をそれぞれトナー像と
して可視像化し、次いでこれらのトナー像を中間転写ベ
ルト27に順次転写したとすれば、その重ね合せトナー
像より成るフルカラー画像に色ずれが発生し、これによ
って色むらや濃度むらが現われ、その画質が著しく劣化
する。
【0063】そこで、図示したカラー複写機において
は、上述した作像要素、すなわちクリーニングブラシ3
6と帯電ローラ22の少なくとも1つ、本例ではその両
者の単位時間当りの回転数と、感光体20の単位時間当
りの回転数の比の値が整数となるように、そのそれぞれ
の単位時間当りの回転数が設定されている。このため、
感光体20が1回転するときの、帯電ローラ22とクリ
ーニングブラシ36の総回転数は整数回となる。すなわ
ち、図6に示すように、或る時点で感光体20とクリー
ニングブラシ36が符号Xで示す位置で互いに接触して
いたとし、この状態からクリーニングブラシ36と感光
体20がそれぞれ回転し、感光体20が丁度1回転した
とき、感光体20とクリーニングブラシ36はやはり最
初のXの位置で互いに接触する。帯電ローラ22と感光
体20との関係も同様である。
【0064】上記構成と共に、前述の如く各静電潜像
(ブラック潜像、シアン潜像、マゼンタ潜像、イエロー
潜像)の先端部が感光体20上の同一位置となるよう
に、いずれの静電潜像も感光体20上の同一位置から形
成し始めるように構成されている。これらの構成によっ
て、各静電潜像の形成時に、感光体20に加えられるク
リーニングブラシ36と帯電ローラ22による変動荷重
のパターンが同一となる。従って、この変動荷重に基づ
く感光体20の速度変動のパターンも、各静電潜像の形
成時に同一となる。このため、各静電潜像を感光体20
の1回転中に形成するときも、また感光体20を複数
回、回転させる間に各静電潜像を形成するときも、その
各静電潜像に多少の伸縮が生じても、その伸縮状態は全
ての静電潜像で同一となる。従ってこれらの静電潜像を
それぞれトナー像として可視像化し、これらを中間転写
ベルト27上に中間転写したとき、そのフルカラー画像
に色ずれが発生することはない。このようにして、転写
材43上に形成されるフルカラー画像の品質を高めるこ
とができる。これは、中間転写ベルト27を介すること
なく、感光体20から直に転写材に各トナー像をそれぞ
れ転写する方式を採用したときも同様である。
【0065】ここで、本発明の理解のため、本発明者の
行った実験例を以下に説明する。
【0066】この実験例では、感光体20の直径を12
0mmに設定し、その表面の線速Vが理論上、V=180
(mm/秒)となるようにその速度を設定した。このとき
の感光体20の単位時間当り(毎分)の回転数n(rp
m)は、 {180(mm/秒)×60(秒/mm)}/{120(mm)×
π}=28.648(rpm) となる。従って、図4に示した駆動モータ49の単位時
間当りの回転数は、その減速比を前述のように1/48
としたとき、 26.648(rpm)×48=1375.10(rpm) となる。
【0067】図8及び図9はクリーニングブラシ36の
回転によって、感光体20の回転速度がいかに変動する
かを示すグラフである。すなわち、帯電ローラ22の回
転による感光体20の速度変動は考慮に入れず、ファー
ブラシ36の回転による感光体20の速度変動を示した
実測グラフである。ここでは、前述の帯電ローラ22と
中間転写ベルト27を感光体20の表面から離間させ、
しかも各現像器23Bk,23C,23M,23Yの作
動を停止させ、感光体クリーニング装置35のクリーニ
ングブラシ36とクリーニングブレード37だけを感光
体20に前述の如く圧接させて感光体20を回転駆動さ
せた。そして、この感光体20を2回転させて各静電潜
像(ブラック潜像、シアン潜像、マゼンタ潜像及びイエ
ロー潜像)のそれぞれを感光体20上に形成した。感光
体20を2回転させることによって、1つの静電潜像を
形成するのである。その際、前述のように、いずれの静
電潜像も感光体20の同一位置W(図5)から形成し始
めた。図8及び図9における横軸の時間は、各静電潜像
を感光体20に形成し始める時点を「ゼロ」とした。ま
た図8及び図9におけるBk,C,M,Yは、それぞれ
ブラック潜像、シアン潜像、マゼンタ潜像及びイエロー
潜像を感光体20上に形成したときの、その感光体20
の速度を示している。図8は、クリーニングブラシ36
の単位時間当りの回転数Nを178.93rpmとし、図
9はこの回転数Nを171.89rpmに設定したときの
各測定データを示すものである。
【0068】ここで、感光体20の単位時間当りの回転
数nは前述のように28.648rpmであるから、図8
に示した例では、クリーニングブラシ36と感光体20
の単位時間当りの回転数の比N/nは、 N/n=178.93(rpm)/28.648(rpm)=1
2.492 となり、その比の値は整数ではなく、両者の回転数N,
nは約1/2周期ずれている。
【0069】このため、図8にC,Yで示したように、
シアン潜像とイエロー潜像を形成するときの感光体20
の速度変動のパターンは、ほぼ同一となり、しかも同図
にBk,Mで示したように、ブラック潜像とマゼンタ潜
像を形成するときの感光体20の速度変動のパターンも
ほぼ同一となるものの、シアン及びイエロー潜像の形成
時の感光体20の速度変動、すなわち曲線C,Yと、ブ
ラック及びマゼンタ潜像を形成するときの感光体20の
速度変動のパターン、すなわち曲線Bk,Mとは、ほぼ
1/2周期ずれており、両者のパターンは全く相違して
いる。従って、これらの静電潜像をトナー像として可視
像化し、これらを中間転写ベルト27上に重ね合せて中
間転写したとすれば、そのフルカラー画像には著しい色
ずれが発生することは明らかである。これは、従来の画
像形成装置の不具合を明確に示すものである。
【0070】これに対し、図9の場合には、クリーニン
グブラシ36の単位時間当りの回転数Nは171.89
rpmに設定され、しかも感光体20の単位時間当りの回
転数nは、図8の場合と同じく28.648rpmである
から、その両者の比N/nは、 N/n=171.89(rpm)/28.648(rpm)=6.
00 となり、その比の値が整数となる。すなわち、本発明に
従ってクリーニングブラシ36と感光体20との回転数
n,Nが定められているのであるが、この場合には、図
9のBk,C,M,Yの曲線から判るように、各静電潜
像を形成するときの感光体20の表面線速の速度変動
は、全てほぼ同一のパターンを示している。従って、こ
れらの各静電潜像をトナー像として可視像化し、これら
を中間転写ベルト27上に中間転写してフルカラー画像
を得れば、その画像に色ずれが発生することはない。こ
のようにして転写材上に高品質なフルカラー画像を得る
ことができるのである。
【0071】帯電ローラ22の場合も、全く同様にし
て、これが感光体20に与える変動荷重によるフルカラ
ー画像の色ずれを防止できる。例えば、感光体20の直
径を120mmとしたとき、帯電ローラ22の直径を30
mmに設定し、帯電ローラ22と感光体20の単位時間当
りの回転数の比の値が整数となるように構成すればよ
い。
【0072】上述した実施例では、帯電ローラ22とク
リーニングブラシ36の単位時間当りの回転数と、感光
体20の同回転数の比の値が共に整数となるように構成
したが、帯電ローラ22とクリーニングブラシ36のい
ずれか一方の単位時間当りの回転数と、感光体20の単
位時間当りの回転数の比の値だけが整数となるように構
成しても、色ずれの発生を抑える効果を期待できる。ま
た感光体表面に当接しながら回転し、この感光体表面に
周期的に変動する外力を及ぼす作像要素として、クリー
ニングブラシ36や帯電ローラ22以外のものを用いる
ときは、その単位時間当りの回転数についても前述のよ
うに設定することができる。要は、上述の如き作像要素
の少なくとも1つの単位時間当りの回転数と、像担持体
の単位時間当りの回転数の比の値を整数に設定すればよ
いのである。
【0073】その際、図示した実施例のように、感光体
20に当接するクリーニングブラシ36を用いた場合、
このクリーニングブラシ36には、前述のようにバイア
ス電圧が印加されるので、かかるクリーニングブラシ3
6と感光体20との間に静電的な吸着力が作用するが、
その静電気力により、ファーブラシ36が感光体20に
与える変動荷重の大きさが増幅される。従って、このよ
うにバイアス電圧を印加されるファーブラシ36に対し
て本発明を適用すると、フルカラー画像の色ずれを特に
効果的に抑制することができる。
【0074】本発明は、感光体に対する露光手段として
レーザの代りに原稿の画像を直接感光体上に結像する結
像光学系を用いた所謂アナログ式のカラー画像形成装置
や、像担持体として感光体ではなく、誘電体を用いるカ
ラー画像形成装置、或いはベルトより成る像担持体を用
いるカラー画像形成装置にも適用できる。さらに、像担
持体上に順次形成されるトナー像の色数は、2以上であ
ればよく、従って少なくとも2つの現像器を備えたカラ
ー画像形成装置に対して本発明を適用することができ
る。同様に、本発明はカラーファクシミリ、カラープリ
ンタなどのカラー画像形成装置にも適用できるものであ
る。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、像担持体の表面に当接
する作像要素が、その回転中に、像担持体に対して変動
する荷重を与え、これによって像担持体に速度変動が生
じても、これに基因する色ずれをカラー画像に与えるこ
とを効果的に抑制でき、高品質なカラー画像を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカラー画像形成装置の一例である
カラー複写機の概略断面図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】図1に示したカラー複写機の動作例を示すタイ
ミングチャートである。
【図4】感光体を回転駆動する駆動系の一例を示す説明
図である。
【図5】図1に示したカラー複写機の制御ブロック図で
ある。
【図6】感光体クリーニング装置の拡大図である。
【図7】帯電ローラの拡大図である。
【図8】各静電潜像を形成するときの感光体の速度変動
を示すグラフであって、従来の欠点を明らかにする図で
ある。
【図9】各静電潜像を形成するときの感光体の速度変動
を示すグラフであって、本発明一実施例の効果を明らか
にする図である。
【符号の説明】
23Bk 現像器 23C 現像器 23M 現像器 23Y 現像器 36 クリーニングブラシ 43 転写材 T トナー W 位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/01 - 15/01 117 G03G 21/10 G03G 15/02 - 15/02 103

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される像担持体と、該担持体上
    に順次形成される複数の静電潜像のそれぞれを互いに異
    なる色のトナーによって異なった色のトナー像として可
    視像化する複数の現像器とを備え、各静電潜像の先端部
    が像担持体上の同一位置となるように、いずれの静電潜
    像も像担持体上の同一位置から形成し始め、像担持体上
    に順次形成された可視像を重ねた状態で、直接又は中間
    転写体を介して転写材上に転写してカラー画像を得るカ
    ラー画像形成装置において、前記像担持体の表面に当接
    しながら回転し、当該像担持体の表面に対して周期的に
    変動する外力を及ぼす少なくとも1つの作像要素の単位
    時間当りの回転数と、前記像担持体の単位時間当りの回
    転数との比の値が整数となるように、そのそれぞれの単
    位時間当りの回転数を設定し、前記作像要素が、可視像
    転写後の像担持体上に残留するトナーを除去すべく、像
    担持体の表面に当接しながら回転するクリーニングブラ
    シであることを特徴とするカラー画像形成装置。
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