JP3316933B2 - 共同乾燥施設における生籾の仕分け方法 - Google Patents

共同乾燥施設における生籾の仕分け方法

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JP3316933B2 JP12340593A JP12340593A JP3316933B2 JP 3316933 B2 JP3316933 B2 JP 3316933B2 JP 12340593 A JP12340593 A JP 12340593A JP 12340593 A JP12340593 A JP 12340593A JP 3316933 B2 JP3316933 B2 JP 3316933B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ライスセンタ、カ
ントリーエレベータなどの共同乾燥施設に荷受けされる
生籾の内部品質の評価を行い、その評価結果に基づいて
生籾を貯蔵タンクなどに仕分ける生籾の仕分け方法の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の生籾の仕分け方法として
は、例えば特開平4−244245号公報に記載のもの
が知られている。すなわち、この従来方法は、ライスセ
ンタ、カントリーエレベータなどにおいて、荷受けした
生籾から抽出したサンプルを、籾すりして玄米サンプル
を得、その得られた玄米サンプルを微粉砕すると共に乾
燥して規定水分値まで低下させた後、玄米サンプルの食
味評価値を決定すべく近赤外線分光分析法による食味評
価を行い、得られる玄米サンプルの食味評価値に基づい
て生籾を仕分けるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の方法では、規定水分値まで乾燥させたサンプルで
なければ、正確な食味評価ができないという問題があ
る。また、サンプルの乾燥作業にあっては、一定の水分
値(例えば15%)近傍まで仕上げたとしても、未乾燥
や過乾燥のものが発生するおそれがある。このように、
サンプルの水分値に変動があると、安定した評価が得ら
れないという問題がある。
【0004】そこで、本発明は、生籾サンプルの乾燥を
不要にすると共に、測定時のサンプルの水分の多少やば
らつきにかかわらず迅速かつ安定した評価を実現するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、以下のように構成した。すなわち、請
求項1に記載の発明は、ライスセンタ、カントリーエレ
ベータなどの共同乾燥施設において、荷受けした生籾か
ら抽出した生籾サンプルを微粉砕または籾すりしたの
ち、その処理済みのサンプルの内部品質を、荷受時の生
籾サンプルに含まれる水分の予測上限値と予測下限値か
らなる水分範囲に適用できる1個の内部品質評価式であ
って、少なくとも求めようとする内部品質の特徴を知る
項と水分変動の特徴を知る項を含み、もって水分の多少
によって内部品質評価値が変動しない式を作成し、当該
内部品質評価式を用いて近赤外線分光分析法により評価
し、その評価に基づいて前記生籾を仕分ける生籾の仕分
け方法とする。請求項2に記載の発明は、ライスセン
タ、カントリーエレベータなどの共同乾燥施設におい
て、荷受けした生籾から抽出した生籾サンプルを微粉砕
または籾すりしたのち、その処理済みのサンプルの内部
品質を、荷受時の生籾サンプルに含まれる水分の予測上
限値と予測下限値からなる水分範囲に適用できる複数の
内部品質評価式であって、少なくとも求めようとする内
部品質の特徴を知る項と水分変動の特徴を知る項を含
み、もって夫々は水分の多少によって内部品質評価値が
変動しない式から、前記処理済みのサンプルの水分値に
応じ最適なものを選択し、その選択した内部品質評価式
を用いて近赤外線分光分析法により評価し、その評価に
基づいて前記生籾を仕分ける生籾の仕分け方法とする。
【0006】
【作用】請求項1に記載の発明では、微粉砕または籾す
り処理済みのサンプルの内部品質を、荷受時の生籾サン
プルに含まれる水分の予測上限値と予測下限値からなる
水分範囲に適用できる1個の内部品質評価式であって、
少なくとも求めようとする内部品質の特徴を知る項と水
分変動の特徴を知る項を含み、もって水分の多少によっ
て内部品質評価値が変動しない式を作成し、この式を
いて近赤外線分光分析法により評価するので、共同乾燥
施設において荷受けした生籾から抽出した生籾サンプル
を、乾燥することなしにその内部品質を評価できる。そ
の内部品質評価式は、例えばサンプルについて所定の水
分値(例えば15%)を設定するとともに、その水分値
を中心に所定の上限値および下限値からなる水分範囲を
設定し、その水分範囲に属する成分濃度などが既知のサ
ンプルを用いて近赤外線分光分析法によりあらかじめ作
成する検量線である。水分範囲は、荷受け時の生籾サン
プルに含まれる水分の上限値と下限値とを考慮(予測)
して設定する。
【0007】請求項2に記載の発明では、微粉砕また籾
すり処理済みのサンプルの内部品質を、複数の内部品質
評価式であって、少なくとも求めようとする内部品質の
特徴を知る項と水分変動の特徴を知る項を含み、もって
夫々が水分の多少によって内部品質評価値が変動しない
式を用いて近赤外線分光分析法により評価するので、共
同乾燥施設において荷受けした生籾から抽出した生籾サ
ンプルを、乾燥することなしにその内部品質を評価でき
る。その内部品質評価式は、例えば水分値が12%、1
5%、18%における検量線をそれぞれ作成する。サン
プルの水分値により、最適な検量線を選択し評価する。
【0008】このように本発明では、生籾サンプルの内
部品質の評価に際して水分に影響されない内部品質評価
式、或いは水分値に応じた複数の内部品質評価式を用い
るようにしたので、サンプルの乾燥が不要になる上に、
測定時のサンプルの水分の多少やばらつきにかかわらず
迅速かつ安定した評価ができる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明が適用される共同乾
燥施設の一例について、図1を参照して説明する。
【0010】図1において、1は農家で生産された生籾
を荷受けする荷受けホッパであり、荷受けホッパ1に投
入された籾は、荷受け用エレベータ2を介して粗選機3
に張り込むように構成する。粗選機3の排出口には、粗
選された籾の重量を自動的に計量する自動計量機4を接
続する。
【0011】自動計量機4は、計量後の籾を張込み用エ
レベータ6に導くように構成するとともに、計量に際し
てその一部を測定用のサンプルとして抽出(採取)し、
後述する品質評価装置7に導くように構成する。この品
質評価装置7は、共同乾燥施設全体を制御する中央制御
処理装置8に電気的に接続する。さらに、上記で抽出さ
れたサンプルの一部は、自主検定装置9で自主検定さ
れ、その後に包装装置10で包装されるように構成す
る。
【0012】張込み用エレベータ6の終端は2つの仕分
け用コンベア11、12の始端にそれぞれ接続し、仕分
け用コンベア11、12の下方には複数の貯蔵タンク1
3A〜13Iを配置する。仕分け用コンベア11、12
は、籾を貯蔵タンク13A〜13Iのいずれか一つに仕
分けるものである。
【0013】複数の貯蔵タンク13A〜13Iの各排出
口の下方に、2つの排出用・ローテーション用コンベア
14、15を設ける。この排出用・ローテーション用コ
ンベア14、15の終端は、排出用・ローテーション用
エレベータ16に接続する。そして、このエレベータ1
6の排出口から排出される籾は、仕分け用コンベア1
1、仕分け用コンベア12、または中継タンク17のう
ちの1つに供給されるように構成する。
【0014】中継用タンク17の排出口は、乾燥機張込
み用エレベータ18に接続し、エレベータ18の排出口
を乾燥機19に接続する。また、乾燥機19の排出口
は、コンベア20を介してエレベータ21に接続し、エ
レベータ21の排出口は、図示しない仕上げタンクまた
は一時貯蔵タンクに接続する。
【0015】次に、このような構成からなる共同乾燥施
設の動作の一例について、以下に説明する。
【0016】いま、荷受けした生籾が荷受けホッパ1に
投入されると、荷受け用エレベータ2で粗選機3に供給
されて、ここで粗選別される。粗選別された生籾は、自
動計量機4によりその重量が計量されたのち張込み用エ
レベータ6に供給される。
【0017】自動計量機4での計量に際して、その生籾
の一部がサンプルとして抽出され、そのサンプルは品質
評価装置7に導かれる。品質評価装置7に供給された生
籾サンプルは、この装置7に併設する粉砕機により生籾
のまま微粉砕されたのち、近赤外線の照射により各波長
に対する吸光度を求める。そして、その求めた吸光度か
ら、内部品質評価要素の1つとして例えば粘り指標であ
るブレークダウンにかかる波長の吸光度を算出する。さ
らに、その算出吸光度を用いて、後述のようにあらかじ
め求めてある所定の水分範囲(例えば水分値が12%〜
18%)に適用できる内部品質評価式(検量線)によ
り、ブレークダウンを測定する。
【0018】このようにして内部品質評価要素の1つで
ある生籾のブレークダウンが測定されると、現在、荷受
け中の籾はブレークダウンの測定値に応じて、貯蔵タン
ク13A〜13Iのうちの所定の貯蔵タンクに張り込ま
れるように、張込み用エレベータ6や仕分け用コンベア
11、12などが、中央制御処理装置8により制御され
る。
【0019】以上のように、図1で示す共同乾燥施設で
は、品質評価装置7による生籾サンプルの内部品質の評
価に際し、例えば水分が12〜18%というように、所
定の水分範囲に適用できる内部品質評価式を用いること
にした。従って、生籾サンプルの評価に際してサンプル
の乾燥作業やそのための装置が不要になる上に、荷受け
時や測定時のサンプルの水分の多少やばらつきにかかわ
らず迅速かつ安定した評価ができる。
【0020】次に、上述した品質評価装置7の構成の一
例について、図2を参照して説明する。
【0021】品質評価装置7は、上述した籾の品質評価
の他に、小麦、とうもろこし、じゃがいも、さつまい
も、バナナなどの原材料やその加工品の品質評価に使用
できるものである。そして、この装置7は、以下に説明
する各部からなる分光装置本体31と、以下に説明する
各部からなる検出部ユニット32と、から構成する。
【0022】分光装置本体31は、光源33と、反射鏡
34と、回折格子駆動用モータ35により駆動する回折
格子36と、を図示のように配置するとともに、後述の
ように各部を制御する制御回路37を有する。
【0023】検出部ユニット32は、測定対象であるサ
ンプルを収容したサンプル容器を測定時に装着する装着
部38と、サンプルの透過光を検出する透過光検出器3
9と、サンプルからの反射光を検出する反射光検出器4
0と、からなる。そして、この検出部ユニット32で
は、透過光検出器39で透過光を検出するときには、サ
ンプル容器は透明のものを装着部38に装着し、反射光
検出器40で反射光を検出するときには、サンプル容器
は反射部を有するものを装着部38に装着して使用す
る。なお、以上の説明では、いわゆる波長走査型の装置
として説明したが、これに代えて波長固定型の装置とし
て構成してもよい。
【0024】次に、このように構成する品質評価装置の
制御処理系について、図3を参照して説明する。
【0025】制御回路37は、その入力側に、透過光検
出器39、反射光検出器40などを接続する。さらに、
制御回路37の出力側には、光源33、回折格子駆動用
モータ35などを接続する。制御回路37は、図示しな
い通信入出力部を介してコンピュータ本体のCPU41
に接続する。CPU41は、後述のように品質評価のた
めの各種の処理をする。CPU41には、メモリ42の
ほかに、入力装置としてキーボード43、出力装置とし
て表示装置44をそれぞれ接続する。
【0026】以上の構成からなる品質評価装置7は、例
えば上述のように共同乾燥施設において、荷受けした生
籾から抽出したサンプルが所定の水分範囲にあるとき
に、そのサンプルの内部品質を評価できるが、その評価
のための内部品質評価式(検量線)をあらかじめ作成し
ておく必要があるので、その検量線の作成法について図
4を参照して以下に述べる。
【0027】まず、検量線作成のために生籾のサンプル
を収集する。いま、その収集したサンプル数nをn=1
00とすれば、その水分値にはばらつきがあり、そのま
ま使用して検量線を作成しても精度が良くならない。ま
た、水分値の異なるサンプルを収集しても同様の問題が
生ずる。
【0028】そこで、収集したサンプルについて14.
5〜15.5%に水分を調製する。次に、そのサンプル
を2つに分けて、一方のサンプルを例えばブラベンダ社
製のアミログラフにかけて粘り指標であるブレークダウ
ン値を測定する。このとき、生籾サンプルは粉砕してか
ら計測に入り、その粉砕粒度に粒水分が関係するので、
水分値を平均化する必要がある。
【0029】次に、もう一方のサンプルについて、水分
が15%区における近赤外線スペクトルを以下のように
して測定する。すなわち、測定対象となる生籾サンプル
を、例えば微粉砕してサンプル容器に充填したのち、そ
のサンプル容器を検出部ユニット32の装着部38に装
着する。次に、分光装置本体31、および検出部ユニッ
ト32を動作状態にする。すると、光源33から放射す
る近赤外線は、反射鏡34を経由して回折格子36に到
達し、ここで分光されたのちサンプルに到達する。そし
て、サンプルからの反射光を、反射光検出器40で検出
する。
【0030】一方、回折格子36の回転に伴ってサンプ
ルを通過する近赤外線の波長が変わるので、反射光検出
器40には、波長に応じた信号が連続的に検出される。
次に、この反射光検出器40の検出結果に基づき、近赤
外線の各波長に対する吸光度(近赤外線吸収スペクト
ル)を求める。引き続き、その求めた吸光度のうち、内
部品質1つであるブレークダウン値の指標となる波長
の吸光度を求める。
【0031】次に、水分が15%のサンプルについて測
定が終了すると、さらにその測定の終了した同一のサン
プルを加湿して18%の水分とする。そして、水分が1
8%における100個のサンプルについて、上述と同様
にして近赤外線吸収スペクトルを求める。その測定が終
了すると、さらに測定が終了した同一のサンプルを乾燥
して12%の水分にし、水分が12%における100個
のサンプルについて、上述と同様にして近赤外線スペク
トルを求める。なお、水分値が18%区および12%区
におけるスペクトルは、水分差スペクトルによってシミ
ュレーションで求めてもよい。
【0032】引き続き、このようにして得られたデータ
に基づいて、水分が12%〜18%の水分範囲に属する
サンプルのブレークダウン値を測定するための検量線を
作成する。この作成された検量線は、少なくともブレー
クダウンの特徴を知る項(波長が1800nm付近の吸
光度)と、水分変動の特徴を知る項(波長が1940n
mまたは1450nm付近の吸光度)と、修正項との3
つの要素で構成される。なお、水分が12%区、15%
区、および18%区における検量線を、それぞれ別個に
求めるようにしても良い。
【0033】このようにして得られた検量線により、ブ
レークダウン値が既知のサンプルを測定すると、図5に
示すような結果が得られた。これを従来の検量線を用い
て求めた結果である図6と比較すると、測定精度が良好
であることが確認された。
【0034】以上の説明では、生籾サンプルのブレーク
ダウン値を測定するための検量線の作成について説明し
た。しかし、上述の品質評価装置7は、所定の水分範囲
にあるサンプルであれば、籾のブレークダウンのみなら
ず米の澱粉中のアミロースの含有率またはアミロペクチ
ンの含有率の測定、換言すれば澱粉中の成分測定も可能
である。
【0035】その澱粉中のアミロースの含有率またはア
ミロペクチンの含有率の測定では、上述と同じようにし
てあらかじめ検量線を作成するが、その作成された検量
線は、少なくともアミロースまたはアミロペクチンの特
徴を知る項(波長が1800nm付近の吸光度)と、水
分変動の特徴を知る項(波長が1940nmまたは14
50nm付近の吸光度)と、修正項との3つの要素で構
成される。
【0036】以上述べてきたことから明らかなように、
品質評価装置7によれば、生籾、米などの農産物および
その加工品の内部品質の評価に際して、所定の水分範囲
に適用できる検量線を用いるようにしたので、サンプル
の水分がその水分範囲にあれば、測定時の水分の多少や
ばらつきにかかわらず適正な評価ができる。
【0037】次に、図2で示すと同様な構成からなる近
赤外線分光分析装置について、以下に説明する。
【0038】従来、近赤外線分光分析装置では、基準と
なる装置(親機)で作成した検量線を異なる装置(子
機)に移設し、その移設した検量線を子機で使用するの
が一般的である。しかし、子機が例えば異なるメーカー
のような場合には、親機で作成した検量線を子機に移設
するのは、測定精度などの点で一般に困難である。そこ
で、このような問題を解決するために、基準となる親機
の検量線をメーカーの異なる子機などに移設する手順に
ついて、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0039】まず、基準となる検量線を持つ親機では、
n個の検量線移設用サンプルのスペクトル測定をし、そ
の測定結果から検量線により目的成分値(測定値
(1))を求めておく。次に、親機の持つ基準となる検
量線を、子機のコンピュータに入力する(S1)。引き
続き、子機により上記のn個の検量線移設用サンプルの
スペクトル測定を行う(S2)。
【0040】次に、上記のように親機で測定して求めた
測定値(1)を、子機のコンピュータに入力する(S
3)。その後、親機から移設したままの検量線を用い
て、子機では上記のようにステップS2で測定したスペ
クトルから目的成分値(測定値(2))を求める(S
4)。
【0041】ところで、このようにして親機で求めた測
定値(1)と子機で求めた測定値(2)とをグラフ上に
プロットして両測定値が一致する場合には、その測定値
が実線の上にくる。しかし、一般に両測定値にはずれが
あり、その場合に測定値がのる式は、次のようになる。
【0042】y´=αy+β ここで、式中のαはスキュー、βはバイアスである。
【0043】従って、測定値(1)と測定値(2)とを
比較して、そのずれが適正か否かの判定をするために
は、スキュー、バイアス、および標準誤差を求めて判定
すれば良いことがわかるので、次にこれらを算出する
(S5)。そして、その算出したスキュー、バイアス、
および標準誤差の各値が適当か否かを判定する(S
6)。その結果、両測定値(1)、(2)が一致して適
当であれば、検量線を補正する必要がないので、検量線
の決定表示をする(S10)。
【0044】一方、上記の算出結果が不適当で補正の必
要があるときには、親機から移設した検量線の各項の係
数補正が必要か否かを判定し(S7)、その必要がある
ときには係数を再設定したのち(S9)、検量線の決定
表示をする(S10)。他方、係数補正が不必要のとき
には、検量線の各項の波長を所定量だけ変更したのちス
テップS4に戻り、補正が完了するまでこれらの処理を
繰り返す。
【0045】以上のように説明した検量線の移設法によ
れば、その移設の際に、検量線の各項の波長を所定幅に
亘って変更して検量線を補正するようにしたので、波長
軸(スペクトルの横軸)の不一致による測定精度不良を
解決できる。従って、メーカーが同一のみならず異なる
近赤外線分光分析装置であっても検量線を移設でき、し
かも測定データの信頼性の向上が図れる。
【0046】また、波長走査型の装置から波長固定型の
装置への検量線の移設にあっては、固定フィルタの主波
長の精度検出不良に併用できるので、出荷検査時にフィ
ルタを交換して精度の向上が図れる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明で
は、生籾サンプルの内部品質評価に際して生籾サンプル
の水分値に影響されない内部品質評価式を用いるように
したので、サンプルの乾燥が不要になる上に、測定時の
サンプルの水分の多少やばらつきにかかわらず迅速かつ
安定した評価ができる。請求項2の発明では、生籾サン
プルの内部品質評価に際して、複数の内部品質評価式か
ら生籾サンプルの水分値に応じたものを選択して用いる
ようにしたので、サンプルの乾燥が不要になる上に、測
定時のサンプルの多少やばらつきにかかわらず迅速かつ
安定した評価ができる。以上説明したように本発明で
は、生籾サンプルの内部品質評価に際して所定の水分範
囲に適用できる内部品質評価式を用いるようにしたの
で、サンプルの乾燥が不要になる上に、測定時のサンプ
ルの水分の多少やばらつきにかかわらず迅速かつ安定し
た評価ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】共同乾燥施設の構成例を示す図である。
【図2】品質評価装置の一例を示す図である。
【図3】その装置の制御処理系を示すブロック図であ
る。
【図4】所定の水分範囲に適用できる検量線を作成する
手順を説明するフローチャートである。
【図5】その作成した検量線による測定結果例を示すグ
ラフである。
【図6】従来の検量線による測定結果例を示すグラフで
ある。
【図7】検量線の移設方法を説明するフローチャートで
ある。
【図8】その移設の際に得られる測定値の比較例を説明
する図である。
【符号の説明】
1 荷受けホッパ 7 品質評価装置 8 中央制御処理装置 11,12 仕分け用コンベア 13A〜13I 貯蔵タンク
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−6746(JP,A) 特開 昭63−313039(JP,A) 特開 昭63−246640(JP,A) 特開 昭63−241338(JP,A) 特開 平4−160349(JP,A) 特開 平3−255338(JP,A) 特開 平3−201941(JP,A) 特開 平2−271254(JP,A) 「北海道立農業試験場資料」第15号 (1982)p65−71 「研究ジャーナル」Vol.9,N o.4(1986)p29−34 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/00 - 21/01 G01N 21/17 - 21/61 G01N 33/10 実用ファイル(PATOLIS) 特許ファイル(PATOLIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ライスセンタ、カントリーエレベータな
    どの共同乾燥施設において、荷受けした生籾から抽出し
    た生籾サンプルを微粉砕または籾すりしたのち、その処
    理済みのサンプルの内部品質を、荷受時の生籾サンプル
    に含まれる水分の予測上限値と予測下限値からなる水分
    範囲に適用できる1個の内部品質評価式であって、少な
    くとも求めようとする内部品質の特徴を知る項と水分変
    動の特徴を知る項を含み、もって水分の多少によって内
    部品質評価値が変動しない式を作成し、当該内部品質評
    価式を用いて近赤外線分光分析法により評価し、その評
    価に基づいて前記生籾を仕分ける生籾の仕分け方法。
  2. 【請求項2】 ライスセンタ、カントリーエレベータな
    どの共同乾燥施設において、荷受けした生籾から抽出し
    た生籾サンプルを微粉砕または籾すりしたのち、その処
    理済みのサンプルの内部品質を、荷受時の生籾サンプル
    に含まれる水分の予測上限値と予測下限値からなる水分
    範囲に適用できる複数の内部品質評価式であって、少な
    くとも求めようとする内部品質の特徴を知る項と水分変
    動の特徴を知る項を含み、もって夫々は水分の多少によ
    って内部品質評価値が変動しない式から、前記処理済み
    のサンプルの水分値に応じ最適なものを選択し、その選
    択した内部品質評価式を用いて近赤外線分光分析法によ
    り評価し、その評価に基づいて前記生籾を仕分ける生籾
    の仕分け方法。
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「北海道立農業試験場資料」第15号(1982)p65−71
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