JP3316507B2 - コンクリートブロック護岸構造体 - Google Patents

コンクリートブロック護岸構造体

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JP3316507B2
JP3316507B2 JP37428698A JP37428698A JP3316507B2 JP 3316507 B2 JP3316507 B2 JP 3316507B2 JP 37428698 A JP37428698 A JP 37428698A JP 37428698 A JP37428698 A JP 37428698A JP 3316507 B2 JP3316507 B2 JP 3316507B2
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彰男 逸見
伸子 蓮山
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株式会社安部工業所
彰男 逸見
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、護岸のために、
海岸、河岸、湖岸等の沿岸に構築されるコンクリートブ
ロック護岸構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、この種のコンクリートブロック護岸構造体は、一般
的に次のような施工をしていた。すなわち、図8に示す
ように、まず、矢板50を水側51に打設して、水の切
り回しを行い、矢板50とその矢板50と対向位置する
法面52との間に存在する水を汲み上げて、前記護岸構
造体を構築するための作業空間を確保した。そして、バ
ックホー等の掘削機械によって、法面52を所定の勾配
に整地し、そこに栗石53を敷き、その栗石53の上に
コンクリートブロック54を積み上げて、たとえば、階
段形状を有する護岸構造体としていた。もちろん、前記
矢板50は、施工後に、引き抜かれるものであった。
【0003】ところが、この従来の護岸構造体を施工す
るには、水の切り回し作業を効率よく行う必要から、施
工時期が河川等の渇水期に限定されていた。また、前記
コンクリートブロック54の積み上げ作業は、現場にお
いて、下側から順に一段づつ積み上げていかなければな
らないので、多大な時間を費やし、上記の水の切り回し
作業に要する時間等をも加味すると、工期が長期化する
問題があった。
【0004】一方、構築される護岸構造体は、近年の環
境保全を重視する社会的な要請に応えるべく、自然環境
との調和を配慮したものが望まれた。
【0005】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、施工時期が渇水期に限定されず、現場で
の作業を軽減することができるコンクリートブロック護
岸構造体を提供することにある。その他の目的とすると
ころは、自然環境と調和するコンクリートブロック護岸
構造体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明のコンクリートブロック護
岸構造体は、沿岸に構築されるコンクリートブロック護
岸構造体であって、護岸背後の土圧を支えるように打ち
込まれる矢板と、前記沿岸の水側となる前記矢板の前面
側にあって、一部が水面から露出するように、水中に沈
めて設置されるプレキャストコンクリート製のブロック
体とからなる。このブロック体は、前記コンクリートブ
ロック護岸構造体の前面部を形成するように、前記沿岸
に沿って並べて水中に沈められる、水際に降りることが
可能な階段状のブロック体である。よって、矢板を水側
に打ち込まないので、水の切り回しは行わず、施工時期
は渇水期に限定されない。また、ブロック体は、コンク
リートブロック護岸構造体の前面部を形成するように、
沿岸に沿って並べて水中に沈めるだけで、現場における
積み上げ作業を必要としないので、その作業は軽減され
る。そして、人は、階段状のブロック体を昇降すること
により、このコンクリートブロック護岸構造体の維持、
管理を容易に行うことができる。また、階段状になって
いるので、人は、水際近くまで降りて、水生動植物を近
くで観たり触ったりして、自然とふれあう機会が与えら
れる。
【0007】請求項2に記載の発明のコンクリートブロ
ック護岸構造体では、前記階段状のブロック体は、階段
部と、その階段部を収納するブロック本体とからなり、
前記階段部は、踏段となる階段部材が複数積み上げられ
て形成されている。このように、階段部は、複数の階段
部材に分けられるので、各階段部材は、個々に独立して
成形されることとなる。その結果、この階段部は、一体
として成形される階段部では不可能な、多様な形状、構
造を持つことができるようになる。
【0008】請求項3に記載の発明のコンクリートブロ
ック護岸構造体では、前記ブロック本体は、底部と、そ
の底部の両側に立設される側壁部と、前記底部の後部に
立設される背壁部とを備え、前記背壁部が前記矢板と対
向位置するように設置され、かつ、前記底部と前記側壁
部と前記背壁部のそれぞれが囲んで形成する、収納空間
内に、前記階段部が収納されている。ブロック本体が、
このような収納空間を備えることにより、収納空間内へ
の階段部材の積み上げ作業は、現場以外の場所で、現場
作業の事前に、行うことができる。よって、多様な形
状、構造を持つ階段部が、現場において、階段部材を積
み上げることなく形成されることができる。
【0009】請求項4に記載の発明のコンクリートブロ
ック護岸構造体は、前記階段部材の各々と前記ブロック
本体には、それらを連ねる孔が設けられ、前記孔には、
PC鋼棒が挿入されており、前記PC鋼棒によって、前
記階段部材の各々と前記ブロック本体とにプレストレス
を導入するとともに、前記階段部材の各々と前記ブロッ
ク本体とを、互いに連結することを特徴としている。こ
のように、このPC鋼棒は、階段部材の各々とブロック
本体とにプレストレスを導入し、かつ、階段部材の各々
とブロック本体とを、互いに連結するために利用される
ので、階段部材の各々とブロック本体とは、強固に一体
化される。
【0010】請求項5に記載の発明のコンクリートブロ
ック護岸構造体のように、前記階段部材の下面には、前
記水側に開口する凹部が設けられ、前記凹部は、魚類等
が出入りする活動空間となっているとよい。活動空間
は、魚類等が生活する生活場の一部となり、それら魚類
等の活動を通して、自然環境との調和が図られる。な
お、このような活動空間の形成は、上記したように、前
記階段部を複数の階段部材に分けることで、容易となる
ものである。
【0011】請求項6に記載の発明のコンクリートブロ
ック護岸構造体では、前記矢板は、コンクリート矢板で
あり、そのコンクリート矢板と前記ブロック体との間に
詰められる結着材によって、両者が連結される。ブロッ
ク体は、結着材を介して、コンクリート矢板と一体的に
連結される。その結果、ブロック体は、安定して設置さ
れることとなる。また、コンクリート矢板を用いること
により、塩水分の多い環境下におかれても、錆の発生の
問題はなく、安定したコンクリートブロック護岸構造体
を構築することができる。
【0012】請求項7に記載の発明のコンクリートブロ
ック護岸構造体では、前記矢板の前面側の河底、海底あ
るいは湖底等の水底には、支持杭が打ち込まれており、
前記支持杭の上には、基礎部材が設置されており、前記
ブロック体は、前記基礎部材の上に、設置されている。
そして、前記ブロック体と前記基礎部材には、それらを
連ねる孔が設けられ、前記孔には、PC鋼棒が挿入され
ており、前記PC鋼棒によって、前記ブロック体と前記
基礎部材とにプレストレスを導入するとともに、前記ブ
ロック体と前記基礎部材とを、互いに連結する。このよ
うに、このPC鋼棒は、ブロック体と基礎部材とに、プ
レストレスを導入し、かつ、両者を互いに連結させるた
めに利用される。
【0013】請求項8に記載の発明のコンクリートブロ
ック護岸構造体は、前記ブロック体には、人工ゼオライ
トが、ほぼ全体に分布するように混入されている。人工
ゼオライトは、重金属イオン類とかリン等を吸着、固定
して水質を浄化する作用がある。よって、人工ゼオライ
トが、ほぼ全体に分布しているブロック体は、生物の生
息に適し、自然環境と調和するようになる。また、この
ような人工ゼオライトが、ほぼ全体に分布されることか
ら、たとえば、ブロック体の表面が、水流等によって経
時的に侵食され削られていっても、その内部に混入され
ていた人工ゼオライトが表面に現れるので、その効果は
損なわれることがない。
【0014】
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係るコンクリー
トブロック護岸構造体の実施の形態を図面に基づいて説
明する。図1ないし図5は、この発明に係るコンクリー
トブロック護岸構造体の第1の実施の形態を示す。図中
符号1は、プレキャストコンクリート製のブロック体、
2は、矢板である。
【0016】前記コンクリートブロック護岸構造体B1
は、護岸のために、図1および図2に示すように、複数
のブロック体1,1が、海岸、河岸、湖岸等の沿岸に沿
って、一列に整列するように、並べて水中に沈められ構
築される。各ブロック体1は、それぞれ、一度に水中に
沈めて設置されるものであり、ブロック体1の一部が水
面から露出する程度のサイズを有するものである。この
ブロック体1は、事前に、工場等の現場以外の場所で製
造されるので、まず、ブロック体1の製作過程と、その
特徴について説明する。
【0017】ブロック体1は、この実施の形態において
は、水際に降りることが可能な階段状のブロック体1と
して製作される。ブロック体1を階段状にする主な理由
は、人が、階段状のブロック体1を昇降することによ
り、この護岸構造体B1の維持、管理を容易に行うこと
ができるようにするためである。この階段状のブロック
体1は、階段部3と、その階段部3を収納するブロック
本体4とからなり、階段部3は、さらに、踏段となる階
段部材5が複数積み上げられて形成されている。したが
って、階段部3は、複数の階段部材5,5の集合であっ
て、個々に製作された階段部材5の各々が、積み上げら
れてブロック本体4に収納され、ブロック体1として一
体化されている。
【0018】階段部材5の各々は、所定の幅と厚みと奥
行きを有し、その奥行きの寸法は、階段部材5の各々が
積み上げられる際の配設順序によって決定される寸法で
ある。すなわち、最上段となる階段部材5a(5)は、
奥行きが最も短く、最下段となる階段部材5b(5)
は、奥行きが最も長くなり、両者の間に配設される階段
部材5は、最上段から最下段に向かって、奥行きが長く
なっていくことになる。そして、階段部材5の上面は、
踏段となるため平面状に形成され、また、その下面に
は、前記沿岸の水側に開口する凹部Qが設けられてい
る。この凹部Qは、たとえば、図2に示すように、正面
から見て、階段部材5の幅方向の両端5c付近まで開口
し、そのまま奥行き方向に沿って階段部材5を貫通す
る、相当に幅広の空間を備える。この幅広の空間は、後
述するように、水中において、魚類等が自由に出入りす
る活動空間7となる(図4参照)。
【0019】一方、前記ブロック本体4は、底部8と、
その底部8の両側に立設される側壁部9と、前記底部8
の後部に立設される背壁部10とからなる。底部8と背
壁部10は、共に、所定の厚みを有する直方体であり、
側壁部9は、背壁部10の上部と底部8の前部とをつな
ぐ直線を含む傾斜面9aを備え、かつ、その下面で底部
8の上面と、また、その背面で背壁部10の前面とつな
がっている。そして、これら底部8と側壁部9と背壁部
10のそれぞれが囲んで形成する空間が、前記階段部3
を収納するための収納空間11となる。よって、前記傾
斜面9aは、収納された階段部3の段差の勾配に沿うよ
うに形成されることとなる。
【0020】この収納空間11内に前記階段部材5を積
み上げるには、まず、前記最下段となる階段部材5b
(5)を前記底部8の上面に載せる。そして、奥行きの
長いものから順に積み上げていって、最後に前記最上段
となる階段部材5a(5)を積み上げて、前記ブロック
体1とする。このとき、階段部材5の上面であって、上
側の階段部材5が載せられる部分には、スポンジ等の軟
質部材12を敷くとよい。
【0021】このように、前記階段部3は、階段部材5
として、個々に製造されることによって、前記活動空間
7を有するような、複雑な形状、構造からなるものでも
製作可能となる。もちろん、このような複雑な形状、構
造が要求されない、単なる階段状のブロック体1でも構
わないのであれば、階段部材5として、個々に製作され
る必要はなく、ブロック体1として、一体的に成形すれ
ばよい。こうして、前記収納空間11内に積み上げられ
た階段部材5の各々は、前記底部8の上面に着座し、前
記側壁部9によって、横方向の動きが拘束され、前記背
壁部10によって、後ろ方向への動きが抑制されるた
め、安定して収納空間11内に収納されることとなる。
その結果、ブロック体1は、一体として、取り扱われ
て、現場に持ち込まれることができる。もっとも、ある
程度、階段部材5に自重があればよいが、単に階段部材
5を積み上げるだけでは、階段部材5の各々およびブロ
ック本体4の連結は充分とは言えない。
【0022】そこで、階段部材5の各々およびブロック
本体4を充分に連結するために、さらに、コンクリート
のひび割れの発生等の防止をも目的として、階段部材5
の各々とブロック本体4には、それらを連ねる孔13が
設けられており、その孔13に、PC鋼棒14が挿入さ
れている。孔13は、階段部材5の各々を、その厚み方
向に連ねて貫通し、さらに、ブロック本体4の底部8の
厚み方向をも貫通する孔13、あるいは、図3ないし図
5に示すように、階段部材5の各々を、その厚み方向に
連ねて貫通し、さらに、ブロック本体4の底部8の厚み
方向途中まで掘られる孔13である。また、必要であれ
ば、別途、前記最上段となる階段部材5a(5)から、
所定の段数下側に配設される階段部材5の厚み方向途中
まで掘られる孔13が設けられていても構わない。
【0023】そして、前記階段部材5の各々を、その厚
み方向に連ねて貫通し、さらに、ブロック本体4の底部
8の厚み方向をも貫通する孔13内に、前記PC鋼棒1
4が挿入される。そして、挿入されたPC鋼棒14の両
端を、ジャッキ等によって緊張し、さらに、両端を定着
具によって定着することによって、前記階段部材5の各
々とブロック本体4には、プレストレスが導入されると
ともに、両者4,5は互いに連結される。しかし、作業
性の良さ等を考慮すると、この方法よりも、前記階段部
材5の各々を、その厚み方向に連ねて貫通し、さらに、
ブロック本体4の底部8の厚み方向途中まで掘られる孔
13内に、予め緊張された状態の中空PC鋼棒14aを
挿入する、通常、NAPP(Non Abutment
Pretensioning and Precom
pressing)工法と呼ばれる方法を採用すると、
簡便でよい。NAPP工法によれば、大型のジャッキを
使わなくても、プレテンションのプレストレスが導入さ
れる。すなわち、図5に示すように、前記孔13に、予
め緊張された状態の中空PC鋼棒14aを挿入した後、
コンクリート材15を流し込み、そのコンクリート材1
5の硬化後に中空PC鋼棒14aの緊張力を所定の方法
によって開放し、コンクリート材15にプレストレスを
導入する。すると、前記階段部材5の各々とブロック本
体4とには、このコンクリート材15を介して、プレス
トレスが導入されることとなる。また、中空PC鋼棒1
4aとコンクリート材15とによって、これら階段部材
5の各々とブロック本体4とは互いに連結されるので、
ブロック体1として強固な一体化を図ることができる。
【0024】次に、こうして製作されるブロック体1
を、水中に沈めて設置する工程について説明する。すな
わち、まず、護岸背後となる前記沿岸の土側16の所定
の箇所に、導枠を組み、その導枠に沿って前記矢板2
を、所定の深さになるまで、護岸背後の土圧を支えるよ
うに、打ち込む。そして、矢板2の前面2a側の土をバ
ックホー等の掘削機械によって掘削して、矢板2の前面
2a側が沿岸の水側17となるようにする。さらに、こ
の矢板2の前面2a側の河底、海底、あるいは湖底等の
水底18に、支持杭19を打ち込み、その支持杭19の
上に基礎部材20を、水平位置するように設置する。こ
れら支持杭19と基礎部材20の間には、必要に応じ
て、栗石21が敷いてあってもよい。最後に、図3ない
し図4に示すように、前記ブロック体1を、その背壁部
10が前記矢板2と対向位置するように、水中に一度に
沈め入れ、前記基礎部材20の上に載せる。こうして、
ブロック体1は、順次、護岸構造体B1の前面部を形成
するように、前記沿岸に沿って並べて水中に沈められ
る。
【0025】このような施工によれば、矢板2は前記水
側17でなく前記土側16に打ち込まれるので、施工時
期は渇水期に限定されなくてもよい。また、このように
事前に製作されたブロック体1を、水中に一度に沈めて
設置することにより、従来、多大な時間を費やしてい
た、コンクリートブロックの現場での積み上げ作業は必
要でなくなり、現場での作業負担が軽減されることとな
る。なお、ブロック体1は、直接、前記水底18に沈め
られて水平位置するならば問題ないが、設置場所によっ
ては、水平位置するのが困難となる場所があるので、こ
の実施の形態においては、予め水平調整された前記基礎
部材20の上に設置されるようにする。
【0026】また、ブロック体1と前記矢板2との間に
は、後打ちコンクリート等の結着材22が詰められて、
両者が連結されるようにするとよい。さらに、前記矢板
2は、コンクリート矢板23(2)であると、後打ちコ
ンクリート等の結着材22との合体化が図られるので、
なお良い。コンクリート矢板23(2)を用いると、塩
水分の多い環境下におかれても、錆の発生の問題はな
く、安定した護岸構造体B1を構築できるという利点も
ある。もちろん、このコンクリート矢板23(2)とし
て、PC鋼材によって、プレストレスが導入されたPC
矢板を用いることが望ましいのは言うまでもない。この
コンクリート矢板23(2)とブロック体1は、前記結
着材22を介して、一体的に連結されるので、ブロック
体1は、安定して設置されることとなる。なお、ブロッ
ク体1とコンクリート矢板23(2)との一体化を、よ
り強固にするため、コンクリート矢板23(2)の前面
2aから、ブロック体1に向けて、あるいは、ブロック
体1の前記背壁部10の後面24から、コンクリート矢
板23(2)に向けて、差し筋等の突起物(図示せず)
を設けても構わない。前記結着材22としては、後打ち
コンクリートの他、レジンコンクリート、モルタル、セ
メントミルク等が好適に使用され得る。結着材22は、
さらに、コンクリート矢板23(2)の天端を覆い、そ
の化粧仕上げにも利用される。
【0027】一方、ブロック体1は、前記基礎部材20
とも連結させることができる。すなわち、ブロック体1
には、図2ないし図3に示すように、側壁部9および背
壁部10を、その立設方向に沿って貫通し、さらに、基
礎部材20を、その厚み方向途中まで掘るようにして連
ねる孔25が設けられており、その孔25に、前記PC
鋼棒14が挿入されている。そして、このPC鋼棒14
によって、ブロック体1と基礎部材20とにプレストレ
スを導入するとともに、ブロック体1と基礎部材20と
を、互いに連結している。既に、前記階段部材5の各々
と前記ブロック本体4に、プレストレスを導入し、かつ
両者を連結させるため、PC鋼棒14が利用されること
について説明したので、重複する説明は省略するが、こ
こでも、上記同様、PC鋼棒14としては、前記NAP
P工法による、予め緊張された状態の前記中空PC鋼棒
14aを使用するのが好ましい。ただし、上記と異な
り、本作業は、前記孔25内への水の浸入を伴う場合が
あるので、予め、スポンジ等の軟質部材12によって前
記孔25の開口部に蓋をして、孔25内に水が浸入しな
いようにするとか、あるいは、後から孔25内に浸入し
た水を、水面上に開口する孔25から吸い上げる等して
対応する。こうして、ブロック体1は、前記矢板2と基
礎部材20の両方に連結されるので、護岸構造体B1と
して、より強固な一体化が図られる。
【0028】なお、この護岸構造体B1には、図4に示
すように、前記護岸背後の土側16と護岸構造体B1の
前面側となる水側17とを連通する連通孔26が、前記
矢板2および前記背壁部10のそれぞれを、ほぼ水平に
横切って貫通するように設けられている。この連通孔2
6によって、土側16の水を、水側17へ逃がすことが
できるようになっている。また、図2ないし図4に示す
ように、護岸構造体B1には、さらに、階段部材5の上
面に溜まるゴミ等を除去するための清掃用孔27が、設
けられている。この清掃用孔27は、階段部材5の各々
の後部の中央付近に、その厚み方向に貫通する孔であ
り、この清掃用孔27から前記ゴミ等を落とすことがで
きる。
【0029】また、この護岸構造体B1には、環境重視
の思想が浸透してきた昨今の情勢に応えるべく、種々の
環境への配慮がなされている。たとえば、ブロック体1
を上記のように階段状にすることは、護岸構造体B1の
維持、管理の目的ばかりでなく、人が、水際近くまで降
りて、水生動植物を近くで観たり触ったりして、自然と
ふれあう機会を与えることをも考慮している。また、前
記階段部材5の各々に設けられた前記活動空間7は、魚
類等が自由に出入りし、また、魚巣としても機能するよ
うな空間である。さらに、この活動空間7は、魚類ばか
りでなく、水生昆虫、エビ、カニ等の甲殻類、水生植物
等、その他の多くの水生動植物によって利用される多目
的な空間となる。
【0030】このようにブロック体1の形状、構造を工
夫することによって、水生動植物との親和性は、ある程
度高められる。しかし、より飛躍的な効果を期待するな
らば、ブロック体1そのものも、吸着能力とかイオン交
換能力等、有効な機能が付加されているとよい。そのよ
うに、ブロック体1そのものに有効機能を発揮させるた
め、このブロック体1には、人工ゼオライトが、ほぼ全
体に分布するように混入されている。人工ゼオライト
は、吸着、イオン交換、分子フルイ、あるいは触媒等の
有用な作用を示す、近年注目されている素材である。前
記作用は、人工ゼオライトが混入されるブロック体1に
も発現されるので、たとえば、水中の重金属イオン類、
リン、あるいは腐朽物質等の汚染物質は、人工ゼオライ
トに吸着、固定され除去されるようになる。その結果、
このブロック体1の周囲の水質は浄化され、水生動植物
の生育環境として、好適な環境となる。特に、このブロ
ック体1は、人工ゼオライトが、ほぼ全体に分布するよ
うに混入されているので、たとえば、ブロック体1の表
面が、水流等によって経時的に侵食され削られていって
も、その内部に混入されていた人工ゼオライトが表面に
現れるので、その効果は恒久的に損なわれることがな
い。したがって、人工ゼオライトがブロック体1に混入
されることにより、生物との親和性は飛躍的に高められ
ることとなる。
【0031】なお、このような人工ゼオライトが、ほぼ
全体に分布するブロック体1は、通常の配合比からなる
セメント、水および骨材等の混和材料に、人工ゼオライ
トを、セメント配合量に対して10〜30重量パーセン
ト程度加え、全体的に練り混ぜるように混和することに
よって成形する。この際、コンクリート内に連続空隙、
独立空隙あるいはこの両者を導入することによって、ブ
ロック体1を、多孔質なブロック体にしてもよい。多孔
質なブロック体は、その空隙によって、透水性が高めら
れるとともに、空隙内に魚類や貝類が生育し、また、海
草類が付着、増殖する等、水生動植物の生活場となるの
で好ましい。
【0032】また、前記階段部材5の各々の踏段には、
必要に応じて、埴栽マット等の植生基盤材28が、載設
される。この植生基盤材28は、たとえば、種子を吹き
付けた天然素材のネットからなるものであり、埴栽によ
って護岸構造体B1の緑化を図るものである。こうし
て、この護岸構造体B1は、水生動植物との接点を通し
て、自然環境との調和が図られる。
【0033】なお、階段状のブロック体1は、次のよう
に変形して具体化することもできる。すなわち、図6な
いし図7に示す、第2の実施の形態に係るコンクリート
ブロック護岸構造体B2では、第1の実施の形態と同様
に、ブロック体1aは、前記ブロック本体4と前記階段
部3とからなり、この階段部3は前記活動空間7を備え
ている。ところが、ブロック本体4には、前記底部8と
前記背壁部10が備えられるだけで、前記側壁部9は備
えられていない。そして、前記階段部3は、アーチ状に
上方へ湾曲する側面3aと、湾曲されて曲面状の斜面と
なる上面3bとを備える踏段支持部T、および、前記上
面3bに、付設される、踏段となる踏段部30とからな
っている。また、前記活動空間7は、このブロック体1
aの内部を、前記上面3bに沿って、階段部3の幅方向
に貫通する、大きな貫通孔である。
【0034】ブロック体1には、さらに、活動空間7内
に存在する水31の水位と護岸構造体B2の前面部の水
側17の水位とをほぼ同一として、前記階段部3に過剰
な水圧がかからないようにするため、活動空間7と護岸
構造体B2の前面部の水側17とを連通する前記連通孔
29が、前記階段部3内を横切るように数カ所設けられ
ている。また、階段部3の踏段には、前記埴栽マット等
の植生基盤材28が載設されていてもよいことは言うま
でもない。
【0035】こうして、この護岸構造体B2の周囲は、
水生動植物が活動する生活場ともなり、そのような水生
動植物との接点を通して、自然環境との調和が図られ
る。また、このブロック体1aは、全体が一体構造とな
っており、このため、水中に一度に沈められて設置可能
であって、現場での積み上げ作業は必要とされず、その
作業は軽減される。
【0036】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。
【0037】請求項1に記載の発明のコンクリートブロ
ック護岸構造体によれば、施工時期が渇水期に限定され
ず、現場での作業を軽減することができる。そして、こ
コンクリートブロック護岸構造体の維持、管理が容易
となり、また、自然とふれあう機会が与えられる。
【0038】請求項2または3に記載の発明のコンクリ
ートブロック護岸構造体によれば、加えて、多様な形
状、構造を持つブロック体を提供することができる。
【0039】請求項4に記載の発明のコンクリートブロ
ック護岸構造体によれば、加えて、階段部材の各々とブ
ロック本体とにプレストレスが導入されるとともに、両
者が連結される。
【0040】請求項5または8に記載の発明のコンクリ
ートブロック護岸構造体によれば、加えて、自然環境と
の調和を図ることができる。
【0041】請求項6に記載の発明のコンクリートブロ
ック護岸構造体によれば、加えて、ブロック体が安定し
て設置される。
【0042】請求項7に記載の発明のコンクリートブロ
ック護岸構造体によれば、加えて、ブロック体と基礎部
材とにプレストレスが導入されるとともに、両者が連結
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係るコンクリートブロック護岸構
造体の第1の実施の形態の斜視図であって、一部のブロ
ック本体に階段部が収納された状態を示す。
【図2】 同じく、ブロック本体のそれぞれに階段部が
収納された状態を示す正面図である。
【図3】 同じく、ブロック体が水中に沈められて設置
された状態を示す、図2におけるA−A線の断面図であ
る。
【図4】 同じく、ブロック体が水中に沈められて設置
された状態を示す、図2におけるB−B線の断面図であ
る。
【図5】 同じく、PC鋼棒が孔に挿入された状態を示
す、図3におけるC部拡大図である。
【図6】 この発明に係るコンクリートブロック護岸構
造体の第2の実施の形態の正面図である。
【図7】 同じく、ブロック体が水中に沈められて設置
された状態を示す、図6におけるD−D線の断面図であ
る。
【図8】 従来のコンクリートブロック護岸構造体が構
築された状態を示す、断面図である。
【符号の説明】
B1、B2 コンクリートブロック護岸構造体 1、1a ブロック体 2 矢板 2a 矢板の前面側 3 階段部 4 ブロック本体 5 階段部材 7 活動空間 8 底部 9 側壁部 10 背壁部 11 収納空間 13 階段部材の各々とブ
ロック本体とを連ねる孔 14、14a PC鋼棒 17 沿岸の水側 18 水底 19 支持杭 20 基礎部材 22 後打ちコンクリート
等の結着材 23 コンクリート矢板 25 ブロック体と基礎部
材とを連ねる孔 Q 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−92936(JP,A) 実開 平4−11118(JP,U) 特公 平5−85684(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02B 3/04 E02B 3/14 301

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 沿岸に構築されるコンクリートブロック
    護岸構造体であって、 護岸背後の土圧を支えるように打ち込まれる矢板と、 前記沿岸の水側となる前記矢板の前面側にあって、一部
    が水面から露出するように、水中に沈めて設置されるプ
    レキャストコンクリート製のブロック体とからなり、 前記ブロック体は、前記コンクリートブロック護岸構造
    体の前面部を形成するように、前記沿岸に沿って並べて
    水中に沈められる、水際に降りることが可能な階段状の
    ブロック体であることを特徴とするコンクリートブロッ
    ク護岸構造体。
  2. 【請求項2】 前記階段状のブロック体は、階段部と、
    その階段部を収納するブロック本体とからなり、 前記階段部は、踏段となる階段部材が複数積み上げられ
    て形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコ
    ンクリートブロック護岸構造体。
  3. 【請求項3】 前記ブロック本体は、底部と、その底部
    の両側に立設される側壁部と、前記底部の後部に立設さ
    れる背壁部とを備え、前記背壁部が前記矢板と対向位置
    するように設置され、かつ、 前記底部と前記側壁部と前記背壁部のそれぞれが囲んで
    形成する、収納空間内に、前記階段部が収納されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のコンクリートブロッ
    ク護岸構造体。
  4. 【請求項4】 前記階段部材の各々と前記ブロック本体
    には、それらを連ねる孔が設けられ、 前記孔には、PC鋼棒が挿入されており、 前記PC鋼棒によって、前記階段部材の各々と前記ブロ
    ック本体とにプレストレスを導入するとともに、前記階
    段部材の各々と前記ブロック本体とを、互いに連結する
    ことを特徴とする請求項2または3に記載のコンクリー
    トブロック護岸構造体。
  5. 【請求項5】 前記階段部材の下面には、前記水側に開
    口する凹部が設けられ、 前記凹部は、魚類等が出入りする活動空間となることを
    特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載のコ
    ンクリートブロック護岸構造体。
  6. 【請求項6】 前記矢板は、コンクリート矢板であり、 そのコンクリート矢板と前記ブロック体との間に詰めら
    れる結着材によって、両者が連結されることを特徴とす
    る請求項1ないし5のいずれか1項に記載のコンクリー
    トブロック護岸構造体。
  7. 【請求項7】 前記矢板の前面側の河底、海底あるいは
    湖底等の水底には、支持杭が打ち込まれており、 前記支持杭の上には、基礎部材が設置されており、 前記ブロック体は、前記基礎部材の上に、設置され、 前記ブロック体と前記基礎部材には、それらを連ねる孔
    が設けられ、 前記孔には、PC鋼棒が挿入されており、 前記PC鋼棒によって、前記ブロック体と前記基礎部材
    とにプレストレスを導入するとともに、前記ブロック体
    と前記基礎部材とを、互いに連結することを特徴とする
    請求項1ないし6のいずれか1項に記載のコンクリート
    ブロック護岸構造体
  8. 【請求項8】 前記ブロック体には、人工ゼオライト
    が、ほぼ全体に分布するように混入されていることを特
    徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のコン
    クリートブロック護岸構造体。
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