JP3314829B2 - 夕顔ピューレ - Google Patents

夕顔ピューレ

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  • Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な夕顔を用いた液
状食品に関する。以下、夕顔ピューレという。詳しく
は、夕顔果実の青臭さと苦味がない、生果実本来の性状
(色、香り、味)と栄養価を維持しつつ、無菌的で保存
性が良く、しかも加工食品の好ましくない味、異臭等の
マスキング効果のある夕顔ピューレである。
【0002】
【従来の技術】夕顔食品は、糖分、繊維質、蛋白質、ビ
タミン、ペクチン、無機成分(カルシウム等)等をバラ
ンスよく含んだ栄養価の高い食物であり、果肉部分を薄
く帯状にスライスして天日乾燥したものがいわゆる干瓢
として日本古来より食されてきた。また、最近では夕顔
果実を用いた食品について様々な提案がなされている。
(特開昭59-132868、特開昭60-43345、特開昭61-9696
6、特開昭63-32458、特開平2-23847、特願平2-325334)
一方、野菜を加熱・粉砕処理してピューレに加工する方
法は周知である(星晴夫 著 「果実飲料入門」よ
り)。
【0003】しかし、夕顔果実は、それ自体食品として
栄養価が高く優れているが青臭さと苦みがあり変敗し易
い上、加熱処理により灰色に変色し、酸敗するため、品
質上の問題があるとともに保存性が悪く、これまで夕顔
果実本来の性状を有する夕顔ピューレは作られていなか
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、夕顔
果実の青臭さと苦みがなく、生果実本来の性状(色、香
り、味)と栄養価を有し、しかも無菌的で保存性に優れ
た夕顔ピュ−レを製造することにある。
【0005】また本発明の他の目的は、夕顔食品にはこ
れまで知られていなかった利用法として、加工食品に添
加して、その食品の本来有する好ましくない味、異臭等
のマスキング可能な夕顔ピュ−レを製造することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、夕顔食品
について鋭意研究を重ねた結果、夕顔果実を加熱、破砕
処理してスラリー状に加工する際、pH調整剤を添加し
てpHを2.0〜6.5に調整することにより、夕顔果
実の青臭さと苦味がなく、生果実本来の性状(色、香
り、味)を有する夕顔ピューレの得られることを見いだ
すと共に、このものは、加工食品に添加した場合、加工
食品の素材自身の有する好ましくない味、異臭等のマス
キング効果のあることを知り、本発明に到達した。
【0007】本発明の夕顔ピューレの製造法は、まず畑
から収穫した夕顔果実を洗浄し、そのままハンマークラ
ッシャーにて破砕したのち加熱釜に移し、75〜100
℃の範囲で加熱しながらpH調整剤を加え、pHを2.
0〜6.5に調整する。
【0008】この時の加熱温度、加熱時間は、夕顔果実
の軟化度によって自由に変更できる。また原料である夕
顔果実は、好ましくは6〜9kg程度の未熟果の方が破
砕しやすくスラリー状になりやすい。また、利用部分
は、果実全体、果実の部分のいずれでもかまわない。
【0009】一方、pH調整剤を添加し、pHを2.0
〜6.5に調整する目的は、加熱、破砕処理する過程
で、スラリー状の夕顔果実が灰色化し酸敗することを防
ぐためと、夕顔果実の青臭さと苦味を除くためである。
【0010】pH調整剤としては、クエン酸、酒石酸、
リンゴ酸、リン酸及びアスコルビン酸が利用できる。こ
れらは単独でも二種以上の混合物でもかまわない。
【0011】なお、上記目的を達成するため他の添加
剤、例えば、酢酸、安息香酸、シュウ酸、マレイン酸、
マロン酸、アスパラギン酸、コハク酸等の有機酸、酢酸
トコフェロール等の酸化防止剤、食塩、砂糖、ハチミツ
等の保存剤、安息香酸ナトリウム等の防腐剤等を添加し
て試みたが良好な結果は得られなかった。
【0012】次に裏ごし機(フィニッシャー)にて粗粒
部を除いた後、再度加熱釜に戻し、75〜100℃の範
囲で5〜60分間程度加熱殺菌し、密封容器に充填す
る。
【0013】ここでは、75〜100℃の範囲で加熱し
て殺菌しているが、他の方法としてマイクロ波や遠赤外
線を利用する殺菌法を利用してもかまわない。
【0014】また、裏ごし機のスクリーン孔は、食感の
面から2.5m/mφ以下にした方が好ましい。
【0015】本発明で得られる夕顔ピューレは、そのま
ま食することもできるが、クエン酸ナトリウムや水酸化
ナトリウム等でpH調整して食することもできる。ま
た、夕顔果実本来の性状を有する海苔様シートに乾燥加
工したり、保湿性成分を加えてドラム乾燥法にて乾燥し
て食することもできる。
【0016】また、納豆や味噌、肉類等、好ましくない
味、異臭等を有する食品に添加してマスキング剤として
利用できる他、調味料や玉ねぎ等の野菜と共にケチャッ
プに加工したり、ドレッシングやタレ等としても利用で
きる。添加量としては加工食品に対して0.3〜2.0
倍量が適当である。
【0017】更に食パン、麺類、せんべい、クッキー、
ケーキ、ハンバーグ、ジャム、ゼリー等の加工食品とし
ても利用できる。
【0018】
【実施例】以下本発明の実施例を示す。
【0019】(実施例−1)夕顔果実1個(7200
g)を水洗いし、包丁にて粗く切断したのち、ハンマー
クラッシャーにてスラリー状にする。次に加熱釜で加温
(96〜98℃)しながらクエン酸3.6gを加えpH
を4.2に調整し、0.8m/mφスクリーンのフルイ
にて裏ごしする。再度、加熱釜に戻し、82〜85℃に
て35分間ホールディング殺菌して固形分濃度12重量
%の夕顔ピューレ2905gを製造した。このものは夕
顔果実本来の色と香りを呈しており、ガラス容器に密封
して保存したところ1年間安定であった。
【0020】また、表1に示すように従来法による夕顔
ピューレは今回製造したピューレと比較し、変敗し易
く、加熱処理により灰色に変色及び酸敗し、品質上の問
題があった。更に、表2に示す成分分析より、この夕顔
ピューレは栄養価も高く、生果実と同等の栄養価を有し
ていた。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】(実施例−2)夕顔果実1個(8500
g)を水洗いし、外皮と種を除いて実施例−1と同様に
スラリー状物を得る。次に加熱釜中で93〜95℃にて
加温しながらアスコルビン酸0.5gを加えpHを6.
1に調整し、 1.0m/mφスクリーンのフルイにて裏ご
しする。再度、加熱釜に戻し、78〜80℃にて20分
間殺菌して固形分濃度6.5重量%の夕顔ピューレ57
15gを製造した。このものは、ガラス容器に密封して
保存したところわずかに黄変した以外は1年間安定であ
った。
【0024】(実施例−3)実施例−2と同様に処理し
たスラリー6200gを加熱釜中で85〜87℃にて加
温しながらクエン酸18.6gを加えpHを3.5に調
整し、 1.0m/mφスクリーンのフルイにて裏ごしす
る。再度、加熱釜に戻し、90〜93℃にて15分間殺
菌して固形分濃度5.5重量%の夕顔ピューレ5715
gを製造した。このものは、内面コート缶に充填して保
存したところ1年間安定であった。
【0025】(実施例−4)種を除いた夕顔果実のワタ
5000gをハンマークラッシャーにてスラリー状に破
砕する。次に加熱釜中で80〜85℃にて加温しながら
酒石酸25gを加えpHを2.8に調整する。更に90
〜95℃にて10分間殺菌して固形分濃度3.8重量%
の夕顔ピューレ4860gを製造した。このものを、
0.1重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH6.
5に調整した後、常法に従って夕顔ピューレ10重量%
入りのジャムを調整したところ、非常に香りが良くおい
しかった。
【0026】(実施例−5)実施例−1と同様に製造し
た夕顔ピューレ(固形分8%)と納豆を1:1の重量比
で混合し、加熱する事により、納豆臭が気にならなくな
った。
【0027】(実施例−6)実施例−1と同様に製造し
た夕顔ピューレ(固形分4%)と味噌を1:1の重量比
で混合し、加熱する事により、味噌の塩味が気にならな
くなった。
【0028】
【発明の効果】本発明により、以下の特徴を有する新規
な夕顔ピューレが提供される。
【0029】1.夕顔果実の青臭さと苦味のない、生果
実本来の性状(色、香り、味)と栄養価を有する。
【0030】2.高温殺菌処理して密封状態にして保存
するため無菌的で食品衛生性に優れ、保存性がよい。
【0031】3.加工食品に添加して、加工食品の好ま
しくない味、異臭等をマスキングすることができる。
【0032】4.液状であるため、加工食品を製造する
過程で水分の代わりに添加することができ、粉末状のも
のとは異なって、違和感なく利用できる。
【0033】5.シート状の海苔を製造する方法により
海苔様シートを製造することができ、ノリ巻き、おにぎ
りまたは煎餅等に利用できる。また、海苔様シートに加
工する場合、鮭、明太、海苔または果物等を加えて様々
な味付けができる。
【0034】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/212 A23L 1/015 食品関連文献情報(食ネット) BIOSIS(DIALOG)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 夕顔果実を加熱、破砕処理してスラリー
    状に加工する際、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸若しくは
    リン酸またはこれら2種以上の混合物によりpHを2.
    0〜6.5に調整して得られることを特徴とする夕顔ピ
    ューレ。
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