JP3313804B2 - 鍵およびそれを用いた施錠装置 - Google Patents

鍵およびそれを用いた施錠装置

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JP3313804B2
JP3313804B2 JP04810293A JP4810293A JP3313804B2 JP 3313804 B2 JP3313804 B2 JP 3313804B2 JP 04810293 A JP04810293 A JP 04810293A JP 4810293 A JP4810293 A JP 4810293A JP 3313804 B2 JP3313804 B2 JP 3313804B2
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英彦 細谷
昌一 徳村
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株式会社高見沢サイバネティックス
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な構造を有する鍵
と、その鍵により施錠及び解錠を行う施錠装置に関し、
特に、その鍵の判定を電気的・磁気的な原理に基づいて
行う施錠装置に関する。
【0002】
【従来の技術】旧来から、鍵山を有する機械的な鍵によ
って施錠及び解錠を行う施錠装置が一般的であったが、
近年の電子技術の進歩に伴って、いわゆる磁気カードに
磁気記録された鍵情報を解読することによって動作する
磁気検知方式の施錠装置や、鍵情報に相当するバーコー
ドを光学的に解読することによって動作する光学読取り
方式の施錠装置等が開発され、用途や簡便性等を考慮し
た様々な機能を有する施錠装置が開発されるようになっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の磁気
検知方式の施錠装置にあっては、鍵に相当する磁気カー
ドは携帯性に優れるという効果が認められるが、鍵情報
を磁気記録する磁気記録媒体が損傷を受け易い上、市販
のカードリーダによる読取や磁気テープ等を使った模造
が容易であるために、信頼性に問題がある。又、施錠装
置に内蔵される磁気ヘッドの位置決め精度によって誤動
作する場合があるので、保守管理が煩雑となる問題もあ
った。
【0004】上記光学読取り方式の施錠装置にあって
は、バーコードが汚れ等の悪影響を受け易いために信頼
性に問題があり、更に、複製され易いために悪用される
等の問題があった。
【0005】本発明は、このような問題点に鑑みて成さ
れたものであり、本来の機能である高い信頼性を有し、
且つ使用者にとって簡便に使用することができる新規な
構造を有する鍵と、それを用いる施錠装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明に係る施錠装置は、鍵情報を表す形状
並びに材質を有する金属体を、非導電性を有する絶縁材
料に埋設し且つ平板状に形成されてなる鍵を使って施錠
ないし解錠を行うための施錠装置である。この施錠装置
は、中空部内を上記鍵が通過するように設けられたコイ
ルと、コイルとの協動により発振信号を発生する自励発
振回路と、コイルの中空部内を鍵が通過するときに、コ
イルに生じている磁界によって金属体に発生するうず電
流が金属体の形状に基づいて変化することにより、コイ
ルのインピーダンス及びインダクタンスが変化するのに
伴う発振信号の周波数変化を検出する周波数検出回路、
並びに発振信号の振幅変化を検出する検波回路と、周波
数検出回路から出力される周波数信号の変化の特徴と、
検波回路から出力される振幅信号の変化の特徴とを、金
属体の鍵情報として鍵の真偽を判定し、その判定結果に
基づいて施錠ないし解錠のための信号を出力する判定制
御回路と、を備えたことを特徴とする。
【0007】本発明に係る鍵は、上記した施錠装置の施
錠ないし解錠を行うための鍵であって、鍵情報を表す形
状並びに材質を有する金属体を、非導電性を有する絶縁
材料に埋設し且つ平板状に形成されたことを特徴とす
る。
【0008】
【作用】このような構造を有する上記の鍵は、機械的強
度に優れ、更に軽量で薄く且つ小形の形状にすることが
できる。
【0009】一方、施錠装置は、該コイルとの協動によ
り発振信号を発生する自励発振回路が、鍵に埋設されて
いる金属体の形状並びに材質の特徴を磁気的に検出し、
同時に、これらの形状と材質に対応した周波数及び振幅
を有する発振信号を出力する。したがって、判定制御回
路は、かかる周波数及び振幅の変化を特徴パラメータと
して、予め記憶メモリに格納されている基準の特徴デー
タと照合することにより鍵の種類並びに真偽を判定す
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面と共に説明す
る。
【0011】図1は、挿入された鍵1を検出するための
検出センサ2の構造を示す斜視図である。まず、鍵1
は、縦横が数センチメートルないし十数センチメートル
且つ厚さが数ミリメートルのカード状の平板体であり、
鍵情報を表す所定形状並びに材質の金属板3を非透明性
のプラスチックで一体にモールド成型した構造となって
いる。したがって、金属板3は外部から見ることができ
ないように固定埋設されている。
【0012】次に、検出センサ2は、プラスチック等の
絶縁材料で形成された基体4と、基体4に設けられたコ
イル5と、コイル5が外部磁気の影響を受けるのを防止
するためのコア6,7を有している。ここで、基体4に
は、カード状の鍵1を挿入するためのスリット状の中空
孔4aが形成されると共に、鍵1の挿入方向に対して直
交し且つ所定間隔Wで互いに対向するフランジ部4b,
4cが外側壁に一体形成されている。そして、フランジ
部4b,4cの間に線材を巻回することによってコイル
5が構成され、更に、フランジ部4b,4cにコア6,
7が強嵌合されることによって、コイル5を覆うように
なっている。尚、図1には説明の都合上、コア7をフラ
ンジ部4b,4cから外した状態を示している。
【0013】次に、検出センサ2が接続される電気回路
の回路構成を図2に基づいて説明する。この電気回路
は、中空部4aに鍵1が挿入されたときに金属板3の形
状並びに材質の特徴情報を抽出する特徴抽出回路8と、
特徴情報から金属板3の形状と材質を識別すると共にそ
の識別結果に基づいて鍵1の真偽を判定する判定制御回
路9を有している。
【0014】まず、特徴抽出回路8は、コイル5の両端
5a,5bに相互に直列接続されるコンデンサC1,C
2を有すると共に、コイル5の一端5bを所定の電圧源
EEに、他端5aを比較器10の非反転入力接点に接続
するようになっている。比較器10は、所定の電源電圧
DDとアースからの供給電力で動作し、その反転入力接
点は電圧源VEEに接続され、更に出力接点が負荷抵抗R
Lを介して所定電圧電源VCC1 に接続されると共に、帰
還抵抗Rfを介してコンデンサC1,C2の共通接続接
点Pに接続されている。
【0015】ここで、比較器10、抵抗RL,Rf、コ
ンデンサC1,C2及びコイル5から成る回路はコルピ
ッツ型の自励発振器を構成しており、コンデンサC1,
C2とコイル5から成る同調回路の回路定数で決まる周
波数及び振幅の発振信号Qが、比較器10の非反転入力
端子に発生すると共に、コイル5に流れる交播電流に応
じた磁束密度の磁界が発生する。そして、この磁界は図
1の中空孔4a内に発生するので、鍵1は中空孔4aに
挿入されることによって、この磁界中を通過することと
なる。
【0016】ここで、コイル5による磁界中を鍵1の金
属体3が通過すると、コイル5のインダクタンス及びイ
ンピーダンスが金属体3に発生するうず電流の影響を受
けて変化し、コイル5とコンデンサC1,C2による同
調回路の回路定数が変化するので、発振信号Qの振幅及
び周波数が変化する。尚、コイル5のインダクタンス
(L)は理論的に次式の関係にしたがって変化する。
【0017】
【数1】
【0018】そして、発振信号Qの振幅は、金属体3が
磁界中を横切るときに磁束の影響を受ける部分の断面積
に比例すると共に、その断面積が大きいほど振幅が減少
し、一方、周波数は金属体3の材質(透磁率)に応じた
特定周波数となる。又、金属体3が、空気よりも高い透
磁率の材料であれば、上記断面積が大きくなるほど周波
数が低くなり、逆に、金属体3が、空気よりも低い透磁
率の材料であれば、上記断面積が大きくなるほど周波数
が高くなる。
【0019】このようにして発生される発振信号Qは、
周波数検出回路11と検波回路12に常時入力され、周
波数検出回路11が発振信号Qの周波数変化を検出して
その周波数を示す周波数データDfを出力し、検波回路
12が発振信号Qの包絡線振幅を検出してその振幅を示
す振幅データDhを出力する。そして、これらのデータ
Df,Dhは、マイクロプロセッサ等の演算機能を有す
る判定制御回路9に供給される。尚、周波数検出回路1
1には、交播信号の周波数を検出する周知の周波数弁別
回路、検波回路12には、交播信号の包絡線振幅を検出
するダイオード検波回路等の周知の検波回路を適用する
ことができる。そして、判定制御回路9は、A/D変換
器を内蔵しており、周波数データDfと振幅データDh
をデジタルデータとしてプログラム処理することによ
り、これらのデータDf,Dhに基づいて金属体3の形
状と材質の特徴を識別し、更にこの識別結果を、予め判
定制御回路9に内蔵されている記憶メモリに格納されて
いる基準の特徴データを照合することによって、鍵1の
真偽を判定する。
【0020】更に、判定制御回路9の出力には、施錠
(ロック)と解錠(アンロック)の動作を行う施錠機構
13中のアクチュエータMが駆動電力供給回路を介して
接続されると共に、その施錠機構13が施錠状態と解錠
状態のいずれの動作状態にあるかを表示したり、正規の
鍵が挿入されなかった場合の警告表示等を行うための表
示手段14が接続されている。尚、この実施例では、表
示手段14は、扉等に装着される表示パネルに設けられ
る液晶ディスプレイが適用されている。
【0021】次に、かかる構成を有する施錠装置の動作
を図3及び図4に基づいて説明する。まず、図3におい
て、本発明の原理を明瞭にするために、鍵1に埋設され
る金属体3が最も基本的な形状である円形の場合につい
て説明する。したがって、鍵1を検出センサ2の中空孔
4aに挿入した場合には、図3(a)に示すように、円
形の金属体3がコイル5の中空部内をA方向に沿って通
過するものとする。
【0022】ある時点t1以前のように、金属体3がコ
イル5の中空部に挿入していないときは、金属体3が磁
界の影響を受けない状態でのコイル5のインダクタンス
によって一義的に決まる一定周波数及び振幅の発振信号
Qが発生する〔図3(b)参照〕。これに伴って、検波
回路12から出力される振幅データDhは一定振幅H0
〔図3(c)参照〕、周波数検出回路11から出力され
る周波数データDfも一定周波数となる〔図3(d)参
照〕。
【0023】次に、ある時点t2に示すように、金属体
3の先端部分がコイル5の先端部に達すると、磁界の影
響によってその先端部分にうず電流が発生し、同時にコ
イル5のインダクタンス及びインピーダスが変化して、
発振信号Qの周波数及び振幅が変化し始める。ここで、
金属体3の透磁率が空気より高い場合には、図示するよ
うに、振幅データDhの振幅が減少し、周波数データD
fの周波数も下がる。更に、金属体3がコイル5の中空
部内に進行していくと、うず電流の発生が次第に大きく
なり、その変化に応じて発振信号Qの周波数及び振幅、
振幅データDhの振幅、及び周波数データDfの周波数
が変化していく。
【0024】そして、時点t3に示すように、金属体3
の中心部分がコイル5の中心部分に一致すると、金属体
3中に発生するうず電流が最大となり、発振信号Qと振
幅データDhの振幅が、図示するようにボトムの値H1
になると同時に、周波数データDfの周波数が最低にな
る。
【0025】次に、時点t3〜t4の間のように、金属
体3が次第にコイル5から外れていくと、発振信号Q、
振幅データDh及び周波数データDfが元来た状態に復
帰していく。
【0026】そして、時点t4に示すように、金属体3
の後端部分がコイル5の後端部分に重なると発振信号Q
と振幅データDhの振幅H2がH0に近付き、同時に、
発振信号Qと周波数データDfも時点t2の時と同様の
周波数となる。
【0027】次に、時点t5のように、金属体3がコイ
ル5から完全に外れると、磁界の影響を受けなくなるの
で、発振信号Qと振幅データDh及び周波数データDf
は、時点t1のときの様になる。
【0028】このように、振幅データDhと周波数デー
タDfは、金属体3の形状(特に、断面積と直径)及び
材質の特徴を高い精度で示す。そして、判定制御回路9
は、振幅データDhと周波数データDfの変化が予め登
録されている基準の特徴データと一致する場合には、真
の鍵1が挿入されたと判定する。又、鍵1が挿入される
以前に施錠機構が施錠状態であった場合には、アクチュ
エータMに対して解錠動作を指令すると共に、表示手段
14に解錠動作中ある趣旨の表示を行わせ、逆に、鍵1
が挿入される以前に施錠機構が解錠状態であった場合に
は、アクチュエータMに対して施錠動作を指令すると共
に、表示手段14に施錠動作中である趣旨の表示を行わ
せる。
【0029】更に、図3では最も基本的な形状の金属体
3を例に採って説明したが、図4(a)に示すように、
より複雑な形状の金属体3が適用された鍵1がコイル5
に対して挿入された場合の動作を説明すると、図4
(b)(c)に示すように、金属体3がコイル5に挿入
される以前t6では、振幅データDh及び周波数データ
Dfはある一定の振幅並びに周波数となる。そして、金
属体3の最初の山部3aがコイル5内を次第に通過して
行くに従って、振幅データDhの振幅と周波数データD
fの周波数が変化し、コイル5を横切る山部3aの断面
積が最大になる時t7でその振幅と周波数が最低となる
ような谷部が発生する。更に、金属体3の第2の山部3
bがコイル5を通過すると、その断面積に応じて振幅デ
ータDhと周波数データDfの値が変化し、コイル5を
横切る山部3bの断面積が最大になる時t8で図示する
ような谷部が発生する。更に、金属体3の第3の山部3
cがコイル5を通過すると、その断面積に応じて振幅デ
ータDhと周波数データDfの値が変化し、コイル5を
横切る山部3cの断面積が最大になる時t9で図示する
ような谷部が発生する。更に、金属体3の第4の山部3
dがコイル5を通過すると、その断面積に応じて振幅デ
ータDhと周波数データDfの値が変化し、コイル5を
横切る山部3dの断面積が最大になる時t10で図示す
るような谷部が発生する。
【0030】このように、複雑な形状の金属体3を適用
しても、その形状及び材質の特徴を精度良く検出するの
で、複雑な形状の金属体3を用いることによって複雑な
鍵情報を有する鍵1を実現することができ、複写や偽造
等を防止することができる。
【0031】そして、この実施例によれば、機械的強度
の優れた鍵を提供することができると共に、極めて簡素
な構造でしかも高精度の施錠装置を提供することができ
る。又、この鍵は使用者に簡便性を提供することがで
き、更にこの鍵の使用と相俟って高信頼性の施錠装置を
提供することができる。
【0032】次に、他の実施例を図5と共に説明する。
尚、図5において図1と同一又は相当する部分を同一符
号で示す。
【0033】まず、この実施例で使用される鍵1は、図
1に示したのと同様に、鍵情報を表す形状の金属体3を
プラスチック成型により一体化したカード状のものであ
る。この実施例の特徴は、鍵1を挿入するための中空孔
が形成されたプラスチック製の基体4の外側壁に、夫々
所定間隔で相対向する複数組のフランジ部4b1 ,4c
1 〜4bn ,4cn が一体形成され、各組のフランジ間
にn個のコイル51 〜5n が巻回されている。更に、夫
々のコイル51 〜5n は、図2に示した特徴抽出回路8
と等しい構成のn個の特徴抽出回路81 〜8n に接続さ
れ、各特徴抽出回路81 〜8n から出力される振幅デー
タDh1 〜Dhn と周波数データDf1〜Dfn の全て
が判定制御回路9に供給され、更に、判定制御回路9の
出力には施錠機構13と表示手段14が接続されてい
る。
【0034】かかる構成を有する施錠装置は、夫々接続
関係にあるコイル51 〜5n と特徴抽出回路81 〜8n
によって、実質的に図2に示した回路がn個備えられて
いるのに相当する。したがって、各コイル51 〜5n
ら夫々独立した磁界が発生し、これらの磁界中を鍵1の
金属体3が通過するようになっている。そして、金属体
3が各磁界中を通過するときに金属体3に発生するうず
電流によってコイル51 〜5n の夫々のインピーダンス
及びインダクタンスが変化するので、夫々の振幅データ
Dh1 〜Dhn と周波数データDf1 〜Dfn は、図4
に示したのと同様に、金属体3の形状及び材質の特徴に
応じて変化する。
【0035】判定制御回路9は、これらの振幅データD
1 〜Dhn と周波数データDf1〜Dfn の変化をプ
ログラム処理することによって、金属体3の形状及び材
質を識別し、更にその識別結果が、記憶メモリに予め登
録されている基準の特徴データと一致する場合には、真
の鍵1が挿入されたと判定する。又、鍵1が挿入される
以前に施錠機構が施錠状態であった場合には、アクチュ
エータMに対して解錠動作を指令すると共に、表示手段
14に解錠動作中ある趣旨の表示を行わせ、逆に、鍵1
が挿入される以前に施錠機構が解錠状態であった場合に
は、アクチュエータMに対して施錠動作を指令すると共
に、表示手段14に施錠動作中である趣旨の表示を行わ
せる。
【0036】このように、かかる実施例によると、複数
個のコイル51 〜5n を用いて金属体3の形状及び材質
の特徴を検出するので、金属体3をより高精度で識別す
ることが可能となる。更に、各コイル51 〜5n の幅や
配置間隔を変更・調節することにより、金属体3の各部
分の内の要部を特に高い精度で検出したり、鍵情報を示
す凸凹部分の位置関係から鍵1の真偽を判定する等、よ
り高度の判定が可能となる。
【0037】次に、更に他の実施例を図6及び図7に基
づいて説明する。尚、これらの図において図2及び図5
と同一部分又は相当する部分を同一符号で示す。まず、
図5に示した施錠装置との相違点を説明すると、基体4
に巻回されたn個のコイル51 〜5n は、単一に線材を
夫々対応するフランジ部4b1 ,4c1 〜4bn ,4c
n の間連続して巻回することによって構成されている。
即ち、全てのコイル51 〜5n は電気的に直列接続され
ており、第1番目と第n番目のコイル51 ,5n の先端
が、図2に示した特徴抽出回路8と等しい特徴抽出回路
に接続されている。したがって、この実施例は、図7に
示す回路構成となっている。
【0038】かかる構成を有する施錠装置にあっては、
鍵1が挿入されないときには、コイル51 〜5n のイン
ピーダンス及びインダクタンスとコンデンサC1,C2
の容量で決まる回路定数によって発振信号Qの周波数及
び振幅が決まる。一方、鍵1中の金属体3がこれらのコ
イル51 〜5n 中に次第に進行していくと、夫々の磁界
の影響によって金属体3に発生するうず電流に起因して
コイル51 〜5n のインピーダンスとインダクタンスが
変化するため、発振信号Qの振幅と周波数が金属体3の
形状と材質に応じて変化する。そして、この発振信号Q
の振幅変化と周波数変化の情報を表す周波数データDf
と振幅データDhが周波数検出回路11と検波回路12
から出力され、判定制御回路9が、これらのデータD
f,Dhに基づいて金属体3の形状と材質を識別し、更
にこの識別結果を、判定制御回路9中の記憶メモリに格
納されている基準の特徴データと照合することにより、
鍵1の真偽を判定する。そして、この判定結果に基づい
て施錠機構13と表示手段14を制御する。
【0039】このようにこの実施例によれば、電気的に
接続されたコイル51 〜5n によって金属体3の形状と
材質の特徴を検出することができる。又、1個の特徴抽
出回路によりこの検出処理を行うので、回路規模を小さ
くすることができると共に、図5に示した複数個の特徴
抽出回路を用いる場合と比較して、回路の調整が容易と
なる等の効果を有する。
【0040】尚、図1ないし図7に基づいて説明したこ
れらの実施例では、矩形状の鍵1につて述べたが、本発
明はこれに限定されるものではなく、用途等に応じて任
意の形状にすることができる。
【0041】又、鍵1に埋設される金属体3は単一の金
属材料に限定されるものではなく、金属体3の各部分を
異なった種類の金属材料で形成するようにしてもよい。
このように複数種類の金属材料で形成すると、上述した
周波数データDfにおいて鍵情報を抽出することができ
るので、より高度且つ信頼性の高い鍵とそれを用いた施
錠装置を実現することができる。
【0042】又、金属体3が磁界中を横切るときの断面
積によって前述の発振信号Qの振幅が変化するので、金
属体3の側面を凸凹の形状にするだけでなく、厚さを凸
凹の形状にしてもよい。
【0043】又、金属体3の任意の部分に穴を穿設する
ことによって、環状となる部分を有する形状にしてもよ
い。
【0044】この様に、かかる鍵を形状と材質によって
鍵情報を特定化することができるので、極めて複雑且つ
多量の情報を含む鍵を実現することができ、更に、施錠
装置と相俟って、高い防犯機能を有するシステムを実現
することが可能となる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ま
ず、新規な鍵は、鍵情報を表す形状並びに材質を有する
金属体を非導電性を有する絶縁材料に埋設し且つ平板状
に形成する構造としたので、機械的強度に優れ更に軽量
で薄く且つ小形の鍵を実現することができ、使用者に簡
便性を提供することができる。更に、極めて複雑且つ多
量の情報を含む鍵を実現することができるので、複製や
偽造等を防止することができる防犯機能の優れた鍵を提
供することができる。
【0046】一方、施錠装置は、コイルとの協動により
発振信号を発生する自励発振回路が、鍵に埋設されてい
る金属体の形状及び材質の特徴を磁気的に検出し、同時
に、これらの形状と材質に対応した周波数及び振幅を有
する発振信号を出力し、そして、判定制御回路が、かか
る周波数及び振幅の変化を特徴パラメータとして鍵の種
類並びに真偽を判定するので、金属体の鍵情報を高精度
で検出することができる。よって、本発明の新規な鍵と
相俟って、高い防犯機能を有するシステムを実現する場
合等において優れた機能を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の鍵及び検出センサの構
成を示す構成説明図である。
【図2】一実施例の施錠装置の全体構成を示す回路図で
ある。
【図3】一実施例の施錠装置の動作原理を説明するため
の説明図である。
【図4】一実施例の施錠装置の動作を更に説明するため
の説明図である。
【図5】他の実施例の施錠装置の構成を示す構成説明図
である。
【図6】更に他の実施例の施錠装置の構成を示す構成説
明図である。
【図7】更に他の実施例の施錠装置の構成を示す回路図
である。
【符号の説明】
1…鍵、2…検出センサ、3…金属体、4…基体、4a
…中空孔、4b,4c,4b1 ,4c1 〜4bn ,4c
n …フランジ部、5,51 〜5n …コイル、6,7…コ
ア、8,81 〜8n …特徴抽出回路、9…判定制御回
路、10…比較器、11…周波数検出回路、12…検波
回路、13…施錠機構、14…表示手段、C1,C2…
コンデンサ、RL,Rf…抵抗,M…アクチュエータ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−59276(JP,A) 特開 昭59−202581(JP,A) 特開 平5−10924(JP,A) 実開 平3−126748(JP,U) 実開 平3−50562(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05B 19/00 E05B 49/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍵情報を表す形状並びに材質を有する金
    属体を、非導電性を有する絶縁材料に埋設し且つ平板状
    に形成されてなる鍵を使って施錠ないし解錠を行うため
    の施錠装置であって、 中空部内を前記鍵が通過するように設けられたコイル
    と、 前記コイルとの協動により発振信号を発生する自励発振
    回路と、 前記コイルの前記中空部内を前記鍵が通過するときに、
    該コイルに生じている磁界によって前記金属体に発生す
    るうず電流が該金属体の前記形状に基づいて変化するこ
    とにより、該コイルのインピーダンス及びインダクタン
    スが変化するのに伴う前記発振信号の周波数変化を検出
    する周波数検出回路、並びに該発振信号の振幅変化を検
    出する検波回路と、 前記周波数検出回路から出力される周波数信号の変化の
    特徴と、前記検波回路から出力される振幅信号の変化の
    特徴とを、前記金属体の前記鍵情報として鍵の真偽を判
    定し、その判定結果に基づいて施錠ないし解錠のための
    信号を出力する判定制御回路と、 を備えたことを特徴とする施錠装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の施錠装置の施錠ないし
    解錠を行うための鍵であって、 鍵情報を表す形状並びに材質を有する金属体を、非導電
    性を有する絶縁材料に埋設し且つ平板状に形成されたこ
    とを特徴とする鍵。
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