JP3313787B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents
パワーステアリング装置Info
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Description
ばラックとを介し操舵力を伝達するパワーステアリング
装置に関する。
昭48‐82533号公報に開示されたパワーステアリ
ング装置は、操舵により回転するはすばピニオンと、こ
のピニオンに噛み合うはすばラックと、そのピニオンを
軸方向移動可能に支持する支持手段と、操舵補助力を発
生する油圧アクチュエータと、この油圧アクチュエータ
のコントロールバルブとを備えている。そのピニオンの
回転によりラックが移動し、このラックの移動により操
舵用車輪が操舵される。また、ラックとピニオンとがは
すばなので、路面から操舵用車輪を介し伝達される操舵
抵抗に対応する軸方向推力が操舵時にピニオンに作用
し、ピニオンは軸方向移動する。そのピニオンの軸方向
移動によりコントロールバルブが作動し、そのピニオン
の軸方向移動量の変化に対応して変化する操舵補助力を
油圧アクチュエータが発生する。
アリング装置では、一定の操舵抵抗が作用した場合にお
ける操舵補助力の大きさは一定である。そのため、操舵
抵抗に対応する操舵補助力を大きく設定すると高速走行
時における直進安定性能が低下し、小さく設定すると低
速走行時における旋回性能が低下する。また、上記従来
のパワーステアリング装置では、操舵角に拘らず単位操
舵量あたりのラック移動量は一定である。そのため、単
位操舵量あたりのラック移動量を大きく設定すると高速
走行時における直進安定性能が低下し、小さく設定する
と低速走行時における旋回性能が低下する。
を制御するパワーステアリング装置はあるが(特開昭6
1‐200063号公報参照)、構造が極めて複雑なも
のであった。
ことのできるパワーステアリング装置を提供することを
目的とする。
るところは、操舵により回転するはすばピニオンと、こ
のピニオンに噛み合うはすばラックと、そのピニオンを
軸方向移動可能に支持する支持手段と、操舵補助力を発
生するアクチュエータと、このアクチュエータの制御手
段とを備え、そのラックの移動により操舵用車輪が操舵
され、そのピニオンの軸方向移動量の変化に対応して前
記アクチュエータの発生する操舵補助力が変化するパワ
ーステアリング装置において、直進操舵位置からの操舵
角の変化に対応してピニオンに作用する軸方向推力が変
化することで直進操舵位置からの操舵角が小さい範囲で
は大きい範囲よりも軸方向推力が小さくなるように、ピ
ニオンの歯に対するラックの歯の傾きが設定されている
点にある。
により回転するはすばピニオンと、このピニオンに噛み
合うはすばラックと、そのピニオンを軸方向移動可能に
支持する支持手段と、操舵補助力を発生するアクチュエ
ータと、このアクチュエータの制御手段とを備え、その
ラックの移動により操舵用車輪が操舵され、そのピニオ
ンの軸方向移動量の変化に対応して前記アクチュエータ
の発生する操舵補助力が変化するパワーステアリング装
置において、直進操舵位置からの操舵角の変化に対応し
て単位操舵量あたりのラック移動量が変化することで直
進操舵位置からの操舵角が小さい範囲では大きい範囲よ
りも単位操舵量あたりのラック移動量が小さくなるよう
に、ピニオンの歯に対するラックの歯の傾きが設定され
ている点にある。
らの操舵角が小さい範囲ではピニオンに作用する軸方向
推力は小さいので、ピニオンの軸方向移動量は少なく、
アクチュエータの発生する操舵補助力は小さい。一方、
直進操舵位置からの操舵角が大きい範囲ではピニオンに
作用する軸方向推力は大きいので、ピニオンの軸方向移
動量は多く、アクチュエータの発生する操舵補助力は大
きい。また、直進操舵位置からの操舵角は一般に高速時
に小さく低速時に大きくなる。よって、高速走行時にお
いて操舵補助力を小さくして直進安定性能を向上するこ
とができると共に、低速走行時において操舵補助力を大
きくして旋回性能を向上することができる。
置からの操舵角が小さい範囲では単位操舵量あたりのラ
ック移動量は小さい。一方、直進操舵位置からの操舵角
が大きい範囲では単位操舵量あたりのラック移動量は大
きい。よって、高速走行時において直進安定性能を向上
することができると共に、低速走行時において旋回性能
を向上することができる。
する。
ワーステアリング装置1は、操舵用ハンドルに連結され
る入力軸2と、この入力軸2と同行回転するはすばピニ
オン3と、このはすばピニオン3に噛み合うはすばラッ
ク4と、そのラック4の両端にタイロッド6を介して連
結される操舵用車輪(図示省略)とを備えている。これ
により、操舵によってピニオン3が回転するとラック4
が車両幅方向に移動して操舵用車輪が操舵される。な
お、ラック4を支持するためサポートヨーク8がバネ9
によりピニオン3に向かって付勢されている。
20が設けられている。すなわち、そのラック4はラッ
クハウジング5に覆われ、そのラック4の外周とラック
ハウジング5の内周との間をシールする一対のシール部
材10、11が設けられ、このシール部材10、11の
間においてラック4にピストン12が取付けられてい
る。これにより、両シール部材10、11の間にピスト
ン12によって仕切られる一対の油室13、14が形成
されている。また、入力軸2の外周囲に後述のコントロ
ールバルブ15が設けられている。このコントロールバ
ルブ15は、圧油供給用ポンプ40から各油室13、1
4の一方に操舵方向と操舵抵抗とに応じて圧油を供給
し、各油室13、14の他方から油をタンクに還流す
る。そのピストン12に作用する油圧がラック4に伝達
されることで操舵補助力が発生する。
グ5にベアリング22を介し支持され、上部側がラック
ハウジング5に接続されたバルブハウジング21にベア
リング23を介し支持されている。この入力軸2に筒部
材37がシールリング29を介し軸方向に相対移動可能
に嵌合され、ピン38により入力軸2と筒部材37とは
同行回転するよう連結されている。その筒部材37の下
部側の外周に前記ピニオン3が形成されている。その筒
部材37の中間部はラックハウジング5にベアリング2
4を介し支持され、一端は入力軸2に形成された段差に
皿バネ25を介し支持され、他端は前記ベアリング22
の内輪に皿バネ26を介し支持されている。これによ
り、ピニオン3は軸方向に移動可能に支持されている。
と入力軸2との間およびバルブハウジング21と筒部材
37との間にオイルシール27、28が介在されてい
る。両オイルシール27、28の間に、筒部材37の上
部を囲む筒状の弁部材30を有するコントロールバルブ
15が設けられている。その弁部材30は、4つのシー
ルリング31、32、33、34を介しバルブハウジン
グ21に挿入されている。そのバルブハウジング21
に、ポンプ40に接続される入口ポート41と、前記油
圧シリンダ20の一方の油室13に接続される第1ポー
ト42と、他方の油室14に接続される第2ポート43
と、タンク44に接続されるタンクポート45とが形成
されている。各ポート41、42、43、45は、筒部
材37の外周と弁部材30の内周との間の流路を介し互
いに連通する。すなわち、弁部材30の上部外周に、軸
方向に並列する一対の周溝状の凹部50、51が形成さ
れている。一方の第1凹部50は弁部材30に形成され
た流路を介し第1ポート42に連通し、他方の第2凹部
51は弁部材30に形成された流路を介し第2ポート4
3に連通し、両凹部50、51の間は弁部材30に形成
された流路を介し入口ポート41に連通し、第1凹部5
0と図中上方側のオイルシール27との間は筒部材37
に形成された通孔60を介し出口ポート45に連通す
る。また、筒部材37の外周に、両凹部50、51の間
に位置する周溝状の第3凹部52と、第2凹部51と出
口ポート45との間に位置する周溝状の第3凹部53と
が形成されている。
3の軸方向移動量に応じて油圧シリンダ20の発生する
操舵補助力を制御する。すなわち、ピニオン3とラック
4とがはすばなので、路面から操舵用車輪を介し伝達さ
れる操舵抵抗に対応する軸方向推力がピニオン3に作用
し、ピニオン3は軸方向に移動する。このピニオン3の
軸方向移動により、ピニオン3と一体の筒部材37が軸
方向に移動し、筒部材37と弁部材30との間の流路の
絞り度が変化し、油圧シリンダ20は操舵方向と操舵抵
抗とに応じた操舵補助力を発生する。例えば、左右一方
に操舵することにより筒部材37が図中上方に軸方向移
動すると、入口ポート41と第1ポート42との間の流
路Aの絞り度が小さくなり、入口ポート41と第2ポー
ト43との間の流路Bの絞り度が大きくなり、第1ポー
ト42と出口ポート45との間の流路Cの絞り度が大き
くなり、第2ポート43と出口ポート45との間の流路
Dの絞り度が小さくなる。これにより、油圧シリンダ2
0の一方の油室13に圧油が供給され、他方の油室14
から油がタンク44に還流し、左右一方への操舵補助力
が発生する。同様に、左右他方に操舵することにより筒
部材37が図中下方に軸方向移動すると、入口ポート4
1と第1ポート42との間の流路Aの絞り度が大きくな
り、入口ポート41と第2ポート43との間の流路Bの
絞り度が小さくなり、第1ポート42と出口ポート45
との間の流路Cの絞り度が小さくなり、第2ポート43
と出口ポート45との間の流路Dの絞り度が大きくな
る。これにより、油圧シリンダ20の一方の油室13か
ら油がタンク44に還流し、他方の油室14に圧油が供
給され、左右他方への操舵補助力が発生する。また、ピ
ニオン3の軸方向移動量は操舵抵抗の大きさに対応する
ので、その操舵補助力の大きさは操舵抵抗の大きさに対
応する。
ン3の歯に対する傾きは、直進操舵位置からの操舵角の
変化に対応してピニオン3に作用する軸方向推力が変化
するように設定されている。すなわち、図4に示すよう
に、ピニオン3の歯のラック4の歯に対するねじれ角を
β、操舵抵抗に抗して操舵するためピニオン3に入力さ
れるトルクをT、ピニオン3のかみ合い直径をdとする
と、ピニオン3の軸方向推力Pは、P=2T(tan β)
/dで求められる。そのピニオン3の歯のラック4の歯
に対するねじれ角βは、ラック4の軸C1(直径無限大
のピッチ円の軸)に対するピニオン3の軸C2の傾き角
をγ、ラック4の軸C1に対するラック4の各歯の傾き
角をθとして、β=γ+θで求められる。そのラック4
の軸C1に対するピニオン3の軸C2の傾き角γは一定
であるから、図2に示すように直進操舵位置近傍におい
てピニオン3の歯に噛み合うラック4の歯4aの傾き角
θが最小値θ1とされ、ラック4が図2の状態から移動
して操舵角が大きくなるに従いピニオン3の歯に噛み合
うラック4の歯4bの傾き角θが大きな値θ2とされて
いる。そして、ピニオン3のねじれ角βは歯底から歯先
に向かうに従い大きくされ、そのラック4の歯4bの傾
き角θに応じ、ピニオン3の歯とラック4の歯との噛み
合い位置が径方向に関し変位し、直進操舵位置からの操
舵角が大きくなるに従いピニオン3のかみ合い直径dは
大きくなり、ピニオン3の1回転あたりのラック4の移
動量は大きくなるものとされている。本実施例では、
(tan β)/dは直進操舵位置からの操舵角が大きくな
るに従い大きくなるものとされている。これにより、直
進操舵位置からの操舵角が大きくなるに従いピニオン3
の軸方向移動距離が大きくなって操舵補助力が大きくな
る。また、直進操舵位置からの操舵角が大きくなるに従
い、単位操舵量あたりのラック移動量が大きくなる。
舵角が小さい範囲ではピニオン3に作用する軸方向推力
は小さいので、ピニオン3の軸方向移動量は少なく、油
圧シリンダ20の発生する操舵補助力は小さい。一方、
直進操舵位置からの操舵角が大きい範囲ではピニオン3
に作用する軸方向推力は大きいので、ピニオン3の軸方
向移動量は多く、油圧シリンダ20の発生する操舵補助
力は大きい。また、直進操舵位置からの操舵角は一般に
高速時に小さく低速時に大きくなる。よって、高速走行
時において操舵補助力を小さくして直進安定性能を向上
することができると共に、低速走行時において操舵補助
力を大きくして旋回性能を向上することができる。さら
に、直進操舵位置からの操舵角が小さい範囲では単位操
舵量あたりのラック4の移動量は小さい。一方、直進操
舵位置からの操舵角が大きい範囲では単位操舵量あたり
のラック4の移動量は大きい。よって、高速走行時にお
いて直進安定性能を向上することができると共に、低速
走行時において旋回性能を向上することができる。
のではない。例えば、上記実施例では操舵補助力を発生
するアクチュエータとして油圧シリンダ20を用い、そ
の制御手段として油圧コントロールバルブ30を用いた
が、操舵補助力を発生するアクチュエータとして電動ア
クチュエータを用い、その電動アクチュエータの発生す
る操舵補助力をピニオン3の軸方向移動量に応じて制御
する制御装置を用いるようにしてもよい。また、上記実
施例では直進操舵位置からの操舵角が大きくなるに従い
操舵補助力を大きくし、かつ、単位操舵量あたりのラッ
ク移動量も大きくしたが、操舵補助力のみを操舵角に応
じ大きくなるようにしてもよく、あるいは、単位操舵量
あたりのラック移動量のみを操舵角に応じ大きくなるよ
うにしてもよい。
ば、構造を複雑化することなく高速走行時における直進
安定性能と低速走行時における旋回性能を向上すること
ができる。
面図
断面図
Claims (2)
- 【請求項1】操舵により回転するはすばピニオンと、こ
のピニオンに噛み合うはすばラックと、そのピニオンを
軸方向移動可能に支持する支持手段と、操舵補助力を発
生するアクチュエータと、このアクチュエータの制御手
段とを備え、そのラックの移動により操舵用車輪が操舵
され、そのピニオンの軸方向移動量の変化に対応して前
記アクチュエータの発生する操舵補助力が変化するパワ
ーステアリング装置において、直進操舵位置からの操舵
角の変化に対応してピニオンに作用する軸方向推力が変
化することで直進操舵位置からの操舵角が小さい範囲で
は大きい範囲よりも軸方向推力が小さくなるように、ピ
ニオンの歯に対するラックの歯の傾きが設定されている
ことを特徴とするパワーステアリング装置。 - 【請求項2】操舵により回転するはすばピニオンと、こ
のピニオンに噛み合うはすばラックと、そのピニオンを
軸方向移動可能に支持する支持手段と、操舵補助力を発
生するアクチュエータと、このアクチュエータの制御手
段とを備え、そのラックの移動により操舵用車輪が操舵
され、そのピニオンの軸方向移動量の変化に対応して前
記アクチュエータの発生する操舵補助力が変化するパワ
ーステアリング装置において、直進操舵位置からの操舵
角の変化に対応して単位操舵量あたりのラック移動量が
変化することで直進操舵位置からの操舵角が小さい範囲
では大きい範囲よりも単位操舵量あたりのラック移動量
が小さくなるように、ピニオンの歯に対するラックの歯
の傾きが設定されていることを特徴とするパワーステア
リング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31095892A JP3313787B2 (ja) | 1992-10-26 | 1992-10-26 | パワーステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31095892A JP3313787B2 (ja) | 1992-10-26 | 1992-10-26 | パワーステアリング装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06135344A JPH06135344A (ja) | 1994-05-17 |
JP3313787B2 true JP3313787B2 (ja) | 2002-08-12 |
Family
ID=18011453
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31095892A Expired - Fee Related JP3313787B2 (ja) | 1992-10-26 | 1992-10-26 | パワーステアリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3313787B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102015117146A1 (de) * | 2015-10-08 | 2017-04-13 | Robert Bosch Automotive Steering Gmbh | Lenkgetriebe für ein Fahrzeug |
-
1992
- 1992-10-26 JP JP31095892A patent/JP3313787B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06135344A (ja) | 1994-05-17 |
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