JP3311142B2 - モータの制御装置 - Google Patents

モータの制御装置

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JP3311142B2
JP3311142B2 JP12334894A JP12334894A JP3311142B2 JP 3311142 B2 JP3311142 B2 JP 3311142B2 JP 12334894 A JP12334894 A JP 12334894A JP 12334894 A JP12334894 A JP 12334894A JP 3311142 B2 JP3311142 B2 JP 3311142B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータの制御装置にお
いて、特にモータの加減速時間を調整するための技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】図6はモータの制御装置の従来例を示す
ブロック図であり、三相交流電源1の交流電圧は整流回
路2により直流電圧に変換された後、平滑コンデンサ3
により平滑され、インバータ回路4を通して誘導電動機
5に供給される。可変抵抗器6は、誘導電動機5の目標
周波数を設定するためのものであり、可変抵抗器6によ
り設定された目標周波数は、A/D変換器7によりディ
ジタル化された後、処理演算装置8に入力される。処理
演算装置8は、誘導電動機5の現在の運転周波数が目標
周波数に向かって順次変化するように、インバータ回路
4のスイッチングパターンを作成してゲートドライブ回
路9に出力するものであり、ゲートドライブ回路9は、
該スイッチングパターンに基づいてインバータ回路4を
スイッチング制御し、電圧パルス列で作られる疑似正弦
波電圧を誘導電動機5に印加し、誘導電動機5を回転さ
せる。
【0003】処理演算装置8には加減速時間設定手段8
aが接続されている。この加減速時間設定手段8aは、
誘導電動機5が目標速度に到達するまでの加減速時間を
設定するためのものであり、例えば運転開始にあたっ
て、処理演算装置8は、誘導電動機5の運転周波数が設
定された加速時間で目標周波数まで上昇するように、ス
イッチングパターンを作成する。また、運転停止にあた
っては、設定された減速時間で運転周波数が「0Hz」
まで減少するように、スイッチングパターンを作成す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、加減速時間
設定手段8aにより加減速時間を設定するにあたって、
加速時間が短かすぎると、誘導電動機5に流れる電流値
が異常上昇したり、減速時間が短かすぎると、誘導電動
機5の発電作用により電圧値が異常上昇したりする。こ
れらの現象は、誘導電動機5の負荷条件によっても大き
く左右されるので、加減速時間の設定は、誘導電動機5
の負荷条件も考慮に入れた上、上記悪影響が出ない程度
に極力短く設定することが好ましい。
【0005】しかしながら、上記従来構成では、個々の
負荷条件下において、誘導電動機5に流れる電流や直流
部電圧等を繰返し実測し、経験的手法に基づいて加減速
時間を設定しなければならないため、加減速時間の設定
作業が面倒で且つ時間を要するという不具合があった。
しかも、加減速時間を設定するにあたって、電流および
電圧測定に関する知識や測定結果の分析に関する知識
等、専門の技術知識を有する人手が必要となり、このこ
とが、加減速時間の設定にあたって大きな制約になって
いた。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、設定された加減速時間を装置に悪影
響が出ない程度の短さに自動調整することができ、加減
速時間設定に係わる繁雑さや制約を無くすことが可能な
モータの制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のモータの
制御装置は、モータの目標速度を設定するための目標速
度設定手段と、前記モータが前記目標速度に到達するま
での加速時間を設定するための加速時間設定手段と、前
記モータが前記設定時間で前記目標速度に到達するよう
にモータを駆動制御する駆動制御手段と、前記モータの
回転状態を示す電流値を検出する電流検出手段と、前記
電流検出手段により検出された電流波形と基準電流波形
との差を加速時間で積分し、該積分値を、前記基準電流
波形とモータの定常時の電流波形との差で除算すること
に基づいて調整値を求め、設定された加速時間から該調
整値を減じることにより加速時間を調整する加速時間調
整手段とを備えたところに特徴を有する。
【0008】請求項2記載のモータの制御装置は、モー
タの目標速度を設定するための目標速度設定手段と、前
記モータが前記目標速度に到達するまでの加速時間を設
定するための加速時間設定手段と、前記モータが前記設
定時間で前記目標速度に到達するようにモータを駆動制
御する駆動制御手段と、前記モータの回転状態を示す電
流値を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段によ
り検出された電流波形と基準電流波形との差を加速時間
で積分し、該積分値を、前記基準電流波形と該基準電流
波形に係数を乗算することにより得られる基準電流乗算
波形との差で除算することに基づいて調整値を求め、設
定された加速時間から該調整値を減じることにより加速
時間を調整する加速時間調整手段とを備えたところに特
徴を有する。
【0009】請求項3記載のモータの制御装置は、モー
タの目標速度を設定するための目標速度設定手段と、前
記モータが前記目標速度に到達するまでの減速時間を設
定するための減速時間設定手段と、前記モータが前記設
定時間で前記目標速度に到達するようにモータを駆動制
御する駆動制御手段と、前記モータの回転状態を示す電
圧値を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段によ
り検出された電圧波形と基準電圧波形との差を減速時間
で積分し、該積分値を、前記基準電圧波形とモータの定
常時の電圧波形との差で除算することに基づいて調整値
を求め、設定された減速時間から該調整値を減じること
により減速時間を調整する減速時間調整手段とを備えた
ところに特徴を有する。
【0010】請求項4記載のモータの制御装置は、モー
タの目標速度を設定するための目標速度設定手段と、前
記モータが前記目標速度に到達するまでの減速時間を設
定するための減速時間設定手段と、前記モータが前記設
定時間で前記目標速度に到達するようにモータを駆動制
御する駆動制御手段と、前記モータの回転状態を示す電
圧値を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段によ
り検出された電圧波形と基準電圧波形との差を減速時間
で積分し、該積分値を、前記基準電圧波形と該基準電圧
波形に係数を乗算することにより得られる基準電圧乗算
波形との差で除算することに基づいて調整値を求め、設
定された減速時間から該調整値を減じることにより減速
時間を調整する減速時間調整手段とを備えたところに特
徴を有する。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【作用】請求項1記載の手段によれば、設定された加速
時間から調整値を減じることにより加速時間を調整する
ので、モータの運転開始時および任意の周波数区間で加
速を行う場合の双方において、運転周波数の加速度が等
しくなり、加速時間を同様に調整することが可能にな
る。
【0016】請求項2記載の手段によれば、定常時の電
流波形に代えて基準電流乗算波形を用いるので、各種の
周波数で実際に運転を行うことにより定常時の電流波形
を求める手間を省略できる。
【0017】請求項3記載の手段によれば、設定された
減速時間から調整値を減じることにより減速時間を調整
するので、モータの運転停止時および任意の周波数区間
で減速を行う場合の双方において、運転周波数の減速度
が等しくなり、減速時間を同様に調整することが可能に
なる。
【0018】請求項4記載の手段によれば、定常時の電
圧波形に代えて基準電圧乗算波形を用いるので、各種の
周波数で実際に運転を行うことにより定常時の電圧波形
を求める手間を省略できる。
【0019】
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図5に
基づいて説明する。まず、図1において、三相交流電源
11には、複数のダイオード12aからなる整流回路1
2が接続され、この整流回路12の直流電源線12b,
12c間には平滑コンデンサ13およびインバータ回路
14が接続されている。このインバータ回路14は、複
数のスイッチング素子14aをブリッジ接続してなる周
知構成のものであり、三相の各出力端子が誘導電動機1
5のu,v,w相の各入力端子に電源線16a,16
b,16cを介して接続されている。尚、14bは、各
スイッチング素子14aのオフに伴って環流路を形成す
るための環流ダイオードである。
【0021】可変抵抗器17は請求項1記載の目標速度
設定手段に相当するものであり、誘導電動機15の目標
周波数(即ち目標速度)は可変抵抗器17により設定さ
れる。可変抵抗器17により設定された目標周波数は、
A/D変換器18によりディジタル化された後、処理演
算装置19に入力される。この処理演算装置19は請求
項1記載の駆動制御手段に相当するものであり、マイク
ロコンピュータを主体に構成され、誘導電動機15の現
在の運転周波数が目標周波数に向かって順次変化するよ
うに、インバータ回路14のスイッチングパターンを作
成してゲートドライブ回路20に出力する。ゲートドラ
イブ回路20は、該スイッチングパターンに基づいてイ
ンバータ回路14をスイッチング制御し、電圧パルス列
で作られる疑似正弦波電圧を誘導電動機15に印加し、
誘導電動機15を回転させるものである。
【0022】各電源線16a,16b,16cには、請
求項1記載の状態信号検出手段に相当する電流検出手段
21a,21b,21cが接続されている。これら電流
検出手段21a,21b,21cは変流器から構成され
たものであり、各電源線16a,16b,16cに流れ
る電流(即ち誘導電動機15のu,v,w相の各相に流
れる電流)を検出し、その電流レベルに応じた検出信号
を出力する。電流検出手段21a,21b,21cには
A/D変換器22が接続され、このA/D変換器22は
処理演算装置19に接続されており、電流検出手段21
a,21b,21cの検出信号は、A/D変換器22に
よりディジタル信号に変換された後、処理演算装置19
に入力される。
【0023】処理演算装置19には加減速時間設定手段
19aが接続されている。この加減速時間設定手段19
aは、誘導電動機15が目標周波数に到達するまでの加
減速時間を設定するためのものであり、処理演算装置1
9は、電流検出手段21aの検出結果Iuと電流検出手
段21bの検出結果Ivと電流検出手段21cの検出結
果Iwとに基づいて、加減速時間設定手段19aにより
設定された加速時間を、そのソフトウエア構成により自
動調整する。即ち、処理演算装置19は請求項1記載の
加減速時間調整手段に相当する。
【0024】下記(1)式は、処理演算装置19のRO
Mに記憶された加速時間の調整式を示すものであり、A
CCは現在の加速時間、Ioは誘導電動機15および処
理演算装置19に悪影響が出ないように決められた電流
基準(請求項1記載の基準信号に相当する)、Iは、
(2)式に示すように、電流検出手段21aの検出結果
Iuと電流検出手段21bの検出結果Ivと電流検出手
段21cの検出結果Iwとに基づいて得られる電流値、
Isは誘導電動機15の定常時の負荷電流、α1は補正
係数、ACC(NEW)は調整された加速時間である。
【0025】
【数1】
【0026】(1)式は、図2に示すように、「(2)
式から得られる電流波形Iを電流基準Ioに近づけるこ
と」を基本概念に導出されたものであり、これには、ま
ず、下記(3)式に示すように、電流基準Ioと電流波
形Iとの差を加速開始(時刻0)から加速終了(時刻t
o)まで積分する。尚、図2に示す右下がりの斜線は
(3)式による積分結果である。
【0027】
【数2】
【0028】次に、下記(4)式に示すように、電流基
準Ioと定常電流Isとの差に時刻toと所定時刻t1
との差を乗じた左辺と上記積分値とを等号で結び、図2
に示す右下がりの斜線部分の面積と左下がりの斜線部分
の面積とをイコールとし、この(4)式を(to−t1
)に関して整理する。(5)式は、(4)式を(to
−t1 )に関して整理したものである。
【0029】
【数3】 (5)式における時間(to−t1 )は、「電流波形I
を電流基準Ioに近づけるために必要な調整値」に相当
するものであり、時間(to−t1 )に補正係数を乗
じ、現在の加速時間から減じることにより、電流波形I
が基準電流Ioに近づくようになる。
【0030】これを処理演算装置19のソフトウエアに
適用するには、上記(5)式を処理演算装置19の制御
周期DTおよび制御周期数nで表せば良い。これには、ま
ず、(3)式を制御周期DTおよび制御周期数nで表して
下記(3a)式を求め、この(3a)式を(5)式に代
入して(5a)式を求める。
【0031】
【数4】 ここで、(5a)式をtoで除算し、その右辺に「to
=n×DT」を代入すると、下記(5b)式が得られる。
そして、この(5b)式を整理すると、下記(5c)式
が得られる。この(5c)式において、toを現在の加
速時間ACC、t1 を新たな加速時間ACC(NEW)
とすると、(5c)式から(1)式が導出される。
【0032】
【数5】
【0033】直流電源線12bおよび12c間には、図
1に示すように、請求項1記載の状態信号検出手段に相
当する電圧検出手段22が接続されている。この電圧検
出手段22は抵抗を主体に構成されたものであり、直流
電源線12bおよび12c間の電位差に応じたレベルの
検出信号を出力する。電圧検出手段22にはA/D変換
器23が接続され、A/D変換器23は処理演算装置1
9に接続されており、電圧検出手段22の検出信号は、
A/D変換器23によりディジタル信号に変換された
後、処理演算装置19に入力される。そして、処理演算
装置19は、電圧検出手段22の検出結果Vに基づい
て、加減速時間設定手段19aにより設定された減速時
間を、そのソフトウエア構成により自動調整する。
【0034】下記(6)式は、処理演算装置19のRO
Mに記憶された減速時間調整式を示すものであり、DC
Cは現在の減速時間、Voは誘導電動機15および処理
演算装置19に悪影響が出ないように決められた電圧基
準(請求項1記載の基準信号に相当する)、Vは電圧検
出手段22により検出された検出電圧、Vsは誘導電動
機15の定常時の負荷電圧、α2 は補正係数、DCC
(NEW)は調整された減速時間である。
【0035】
【数6】
【0036】上記(6)式は、図3に示すように、「検
出電圧Vを電圧基準Voに近づけること」を基本概念に
導出されたものであり、これには、まず、下記(7)式
に示すように、検出電圧波形Vと電圧基準Voとの差を
減速開始(時刻0)から減速終了(時刻to)まで積分
する。尚、図3に示す右下がりの斜線は(7)式の積分
結果である。
【0037】
【数7】
【0038】次に、下記(8)式に示すように、電圧基
準VoとVsとの差に時刻toと所定時刻t1 との差を
乗じる左辺と上記積分値とを等号で結び、図3に示す右
下がりの斜線部分の面積と図3に示す左下がりの斜線部
分の面積とをイコールとし、この(8)式を(to−t
1 )に関して整理することにより、下記(9)式を得
る。
【0039】
【数8】 そして、上記(1)式を導出した場合と同様の手順によ
り、(9)式を制御周期DTおよび制御周期数nで表せ
ば、(6)式が得られる。
【0040】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、図1において、可変抵抗器17により目標周波数
が設定され、運転開始スイッチ(図示せず)がオンされ
ると、処理演算装置19は、周波数基準「0Hz」に順
次所定値を加算して周波数基準を作成する。次に、記憶
された電圧/周波数特性データから、前記周波数基準に
対応する電圧基準を求め、これら周波数基準および電圧
基準からスイッチングパターンを作成し、該スイッチン
グパターンに基づいて誘導電動機15を回転させる。そ
して、誘導電動機15が前記目標周波数まで加速時間A
CCで加速されるように、周波数基準を順次上昇させる
ことにより、スイッチングパターンを変更する。
【0041】図4は、処理演算装置19の一連の制御内
容のうち、加減速時間調整に係わる部分のみを示すもの
であり、処理演算装置19はこの制御部分に突入する
と、まず、ステップS1において、過電流保護機能また
は過電圧保護機能が働いているか否かを判断する。
【0042】ところで、処理演算装置19は請求項5記
載の過電流保護手段および請求項9記載の過電圧保護手
段としても機能するように構成され、誘導電動機15等
に流れる電流値および電圧値が限界値Ilimit およびV
limit に達した場合、一時的に周波数の増減を緩慢化し
たり、停止させたりする保護動作を行う。ステップS1
は、これら保護機能が現在働いているか否か判断するも
のであり、ここでは、加減速時間設定手段19aにより
設定された加速時間ACCが短すぎるために、過電流保
護機能が働いているとして、説明をステップS2からス
テップS3へ進行させる。
【0043】上述のように、過電流保護機能が働くと、
一時的に周波数の増加が緩慢化されたり、停止されたり
するため、設定された加速時間ACCより実際の加速時
間が長くなる。そこで、処理演算装置19は、過電流保
護機能が働いたと判断した場合、ステップS3におい
て、下記(10)式を演算し、設定された加速時間AC
Cを書換える。但し、k1 は定数である。
【0044】
【数9】 この場合、1制御周期目であるため、ACC←ACC+
k1 ×DTとなる。
【0045】次に、処理演算装置19は、この加減速時
間調整ルーチンから脱出し、図示しない一連の制御ステ
ップを行い、1制御周期分だけ制御を行う。そして、2
制御周期目に突入し、再びステップS1に復帰する。こ
こで、過電流保護機能が継続して働いているとすると、
処理演算装置19はステップS2からS3に移行し、A
CC←ACC+k1 ×(DT+DT)とした後、3制御周期
目に突入する。
【0046】過電流保護機能が終了すると、処理演算装
置19は、ステップS1からS4へ移行する。このステ
ップS4は「加減速動作実行中?」を判断するためのも
のであり、ここでは、過電流保護動作が終了して加速動
作が実行されているため、ステップS4からS5を経て
ステップS6に移行し、まず、電流検出手段21a〜2
1cの検出信号Iu〜Iwを(2)式に代入することに
よりIを求める。次に、(基準電圧Io−I)n=1 を演
算し、その演算結果をRAMに記憶した後、加減速時間
調整ルーチンから脱出する。そして、加速動作が実行さ
れている間、ステップS1,S4,S5,S6を繰返す
ことにより、(Io−I)n=2 ,(Io−I)n=3 ……
を順次加算し、下記(11)式を演算する。
【0047】
【数10】
【0048】誘導電動機15の運転周波数が目標周波数
まで上昇し、加速動作が終了すると、処理演算装置19
は、ステップS1,S4,S7,S8からS9へ移行す
る。そして、上記(11)式から得られた値を(1)式
に代入することにより、新たな加速時間ACC(NE
W)を求め、ACCをACC(NEW)に書換えた後、
ステップS10において、(11)式の演算結果をクリ
アし、加減速時間調整ルーチンから脱出する。従って、
誘導電動機15の次回の運転開始時には、その電流波形
Iが基準電流Ioに近づき、過電流保護が働くことのな
い加速時間ACC(NEW)で目標周波数まで加速が行
われる。そして、運転が行われるごとに上記動作が繰返
され、加速時間ACCが書換えられ、電流波形Iが基準
電流Ioに一層近づき、より良い加速時間で加速動作が
行われる。
【0049】一方、運転停止指令が入力されると、処理
演算装置19は、誘導電動機15が「0Hz」まで減速
時間DCCで減速されるように、インバータ回路14を
スイッチング制御する。そして、ステップS1におい
て、過電圧保護機能が働いていると判断した場合、ステ
ップS2からS11へ移行する。上述したように、過電
圧保護機能が働いた場合、一時的に周波数の減少が緩慢
化または停止されるので、実際の減速時間DCCが設定
値より長くなり、(6)式を演算できない。このため、
処理演算装置19は、ステップS11において、下記
(12)式を演算し、設定された減速時間DCCを書換
える。但し、k2 は定数である。
【0050】
【数11】
【0051】処理演算装置19は、過電圧保護動作が終
了し、通常の減速動作が実行されていることを検出する
と、ステップS1,S4,S5を経てステップS12に
移行し、(基準電圧Vo−V)n=1 を演算し、その演算
結果をRAMに記憶する。そして、減速動作が実行され
ている間、ステップS1,S4,S5,S12を繰返す
ことにより、(Vo−V)n=2 ,(Vo−V)n=3 ……
を順次加算し、下記(13)式を演算する。
【0052】
【数12】
【0053】誘導電動機15の運転周波数が「0Hz」
まで減少し、減速動作が終了すると、処理演算装置19
は、ステップS1,S4,S7,S8からステップS1
3へ移行する。そして、上記(13)式から得られた値
を(6)式に代入することにより、新たな減速時間DC
C(NEW)を求め、DCCをDCC(NEW)に書換
えた後、ステップS14において、(13)式の演算結
果をクリアする。従って、誘導電動機15の次回の運転
停止時には、過電圧保護が働くことのない減速時間DC
C(NEW)で「0Hz」まで減速が行われる。そし
て、停止運転行うごとに減速時間DCCが書換えられ、
電圧波形Vが基準電圧Voに一層近づき、より良い減速
時間で減速動作が行われる。
【0054】上記実施例によれば、電流検出手段21a
〜21cにより検出された電流波形Iを基準電流Ioに
近づけると共に、電圧検出手段22により検出された電
圧波形Vを基準電圧Voに近づけることにより、設定さ
れた加減速時間を、装置に悪影響が出ない程度の短さに
自動調整するようにしたので、誘導電動機15に流れる
電流および電圧を実測して加減速時間を設定するといっ
た煩わしさが解消される。しかも、専門の技術知識を有
する人手も必要なくなるので、加減速時間設定に係わる
制約も無くなる。
【0055】また、誘導電動機15の加速時間ACCを
調整するにあたって、誘導電動機15の加速状態が顕著
に反映される電流値Iを検出するようにしたので、加速
時間ACCの調整作業を精度良く行うことができる。し
かも、誘導電動機15の減速時間DCCを調整するにあ
たって、誘導電動機15の減速状態が顕著に反映される
電圧値Vを検出するようにしたので、減速時間DCCの
調整作業も精度良く行うことができる。
【0056】また、(1)式に示すように、加速時間A
CCに所定値を乗じた値をACCから減じることにより
ACC(NEW)を求めているため、図5に破線で示す
ように、運転開始時のACCを調整する場合と、二点鎖
線で示すように、任意の周波数区間のACCを調整する
場合とで、運転周波数の加速度θが等しくなる。従っ
て、誘導電動機15の運転開始時のみならず、任意の周
波数で定常運転されている誘導電動機15を加速する場
合でも、運転開始時と同様に加速時間を調整することが
できる。尚、図5の実線は、ACCが調整されていない
ときの加速状態である。しかも、この加速時間調整と同
様のアルゴリズムで減速時間DCCを調整しているの
で、誘導電動機15の運転停止時のみならず、任意の周
波数で定常運転されている誘導電動機15を減速する場
合でも、運転停止時と同様に減速時間を調整することが
できる。
【0057】また、処理演算装置19が過電流保護動作
および過電圧保護動作を実行している時間を計測し、こ
の計測時間に基づいて加速時間ACCおよび減速時間D
CCを書換えるので、次回の運転時に過電流保護動作お
よび過電圧保護動作が働くことを防止できる。
【0058】尚、上記実施例においては、(1)式にお
いて、定常時の電流値Isを用いたが、この電流値Is
を用いる場合、各種の周波数で実際に運転を行うことに
より電流値Isを実測する必要がある。しかも、どの運
転周波数の電流値Isを使用するのかを決めるため、電
流値Isの平均化処理が必要になる。そこで、これらの
手間を省略するため、電流基準Ioに係数を乗算するこ
とにより得られる基準電流乗算波形(即ち、Io×β1
,但しβ1 は定数)を電流値Isに換えて用いても良
い。また、(6)式において、定常時の電圧値Vsを用
いたが、定常時の電流値Isと同様の理由により、電圧
基準Voに係数を乗算することにより得られる基準電圧
乗算波形(即ち、Vo×β2 ,但しβ2 は定数)を電圧
値Vsに換えて用いても良い。
【0059】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のモータの制御装置によれば次のような優れた効果を奏
する。請求項1記載の手段によれば、設定された加速時
間から調整値を減じることにより加速時間を調整するの
で、モータの運転開始時および任意の周波数区間で加速
を行う場合の双方において、運転周波数の加速度が等し
くなり、加速時間を同様に調整することが可能になる。
【0060】請求項2記載の手段によれば、定常時の電
流波形に代えて基準電流乗算波形を用いるので、各種の
周波数で実際に運転を行うことにより定常時の電流波形
を求める手間を省略できる。
【0061】請求項3記載の手段によれば、設定された
減速時間から調整値を減じることにより減速時間を調整
するので、モータの運転停止時および任意の周波数区間
で減速を行う場合の双方において、運転周波数の減速度
が等しくなり、減速時間を同様に調整することが可能に
なる。
【0062】請求項4記載の手段によれば、定常時の電
圧波形に代えて基準電圧乗算波形を用いるので、各種の
周波数で実際に運転を行うことにより定常時の電圧波形
を求める手間を省略できる。
【0063】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図
【図2】加速時間の調整原理を説明するための図
【図3】減速時間の調整原理を説明するための図
【図4】加減速時間調整に係わる処理演算部の制御内容
を示すフローチャート
【図5】任意の周波数区間で加速時間を調整することを
説明するための図
【図6】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
15は誘導電動機(モータ)、17は可変抵抗器(目標
速度設定手段)、19は処理演算装置(駆動制御手段,
加減速時間調整手段、過電流保護手段、過電圧保護手
段)、19aは加減速時間設定手段、21a〜21cは
電流検出手段(状態信号検出手段)、22は電圧検出手
段(状態信号検出手段)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/408 - 5/412 H02P 7/628 - 7/632 H02P 21/00 H02P 1/00 - 1/58 H02P 3/00 - 3/26 H02P 6/00 - 6/24 H02P 7/00 H02H 7/06 - 7/097

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの目標速度を設定するための目標
    速度設定手段と、 前記モータが前記目標速度に到達するまでの加速時間を
    設定するための加速時間設定手段と、 前記モータが前記設定時間で前記目標速度に到達するよ
    うにモータを駆動制御する駆動制御手段と、 前記モータの回転状態を示す電流値を検出する電流検出
    手段と、 前記電流検出手段により検出された電流波形と基準電流
    波形との差を加速時間で積分し、該積分値を、前記基準
    電流波形とモータの定常時の電流波形との差で除算する
    ことに基づいて調整値を求め、設定された加速時間から
    該調整値を減じることにより加速時間を調整する加速時
    間調整手段とを備えたことを特徴とするモータの制御装
    置。
  2. 【請求項2】 モータの目標速度を設定するための目標
    速度設定手段と、 前記モータが前記目標速度に到達するまでの加速時間を
    設定するための加速時間設定手段と、 前記モータが前記設定時間で前記目標速度に到達するよ
    うにモータを駆動制御する駆動制御手段と、 前記モータの回転状態を示す電流値を検出する電流検出
    手段と、 前記電流検出手段により検出された電流波形と基準電流
    波形との差を加速時間で積分し、該積分値を、前記基準
    電流波形と該基準電流波形に係数を乗算することにより
    得られる基準電流乗算波形との差で除算することに基づ
    いて調整値を求め、設定された加速時間から該調整値を
    減じることにより加速時間を調整する加速時間調整手段
    とを備えたことを特徴とするモータの制御装置。
  3. 【請求項3】 モータの目標速度を設定するための目標
    速度設定手段と、 前記モータが前記目標速度に到達するまでの減速時間を
    設定するための減速時間設定手段と、 前記モータが前記設定時間で前記目標速度に到達するよ
    うにモータを駆動制御する駆動制御手段と、 前記モータの回転状態を示す電圧値を検出する電圧検出
    手段と、 前記電圧検出手段により検出された電圧波形と基準電圧
    波形との差を減速時間で積分し、該積分値を、前記基準
    電圧波形とモータの定常時の電圧波形との差で除算する
    ことに基づいて調整値を求め、設定された減速時間から
    該調整値を減じることにより減速時間を調整する減速時
    間調整手段とを備えたことを特徴とするモータの制御装
    置。
  4. 【請求項4】 モータの目標速度を設定するための目標
    速度設定手段と、 前記モータが前記目標速度に到達するまでの減速時間を
    設定するための減速時間設定手段と、 前記モータが前記設定時間で前記目標速度に到達するよ
    うにモータを駆動制御する駆動制御手段と、 前記モータの回転状態を示す電圧値を検出する電圧検出
    手段と、 前記電圧検出手段により検出された電圧波形と基準電圧
    波形との差を減速時間で積分し、該積分値を、前記基準
    電圧波形と該基準電圧波形に係数を乗算することにより
    得られる基準電圧乗算波形との差で除算することに基づ
    いて調整値を求め、設定された減速時間から該調整値を
    減じることにより減速時間を調整する減速時間調整手段
    とを備えたことを特徴とするモータの制御装置。
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