JP3310850B2 - 像保持体からの像形成物質除去装置 - Google Patents

像保持体からの像形成物質除去装置

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JP3310850B2 JP03145996A JP3145996A JP3310850B2 JP 3310850 B2 JP3310850 B2 JP 3310850B2 JP 03145996 A JP03145996 A JP 03145996A JP 3145996 A JP3145996 A JP 3145996A JP 3310850 B2 JP3310850 B2 JP 3310850B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンター、印刷機等の画像形成装置で画像を形
成した像保持体から該画像を構成する像形成物質を除去
する像保持体からの像形成物質除去装置に係り、詳しく
は像形成物質除去装置に用いる剥離部材のクリーニング
技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、資源の有効利用等の観点から、像
保持体を再利用するために像保持体から像形成物質を除
去する像形成物質除去方法及びその装置が各種提案され
ている(例えば、特開平1−101576号公報、特開
平2−55195号公報、特開平4−64472号公
報、特開平4−82983号公報、特開平4−3003
95号公報参照)。特に、像保持体を比較的損傷するこ
となく、像形成物質のみを除去するために、本出願人
は、水、界面活性剤を含む水溶液、水溶性ポリマーを含
む水溶液、及び界面活性剤と水溶性ポリマーとを含む水
溶液よりなる群から選ばれた少なくとも1種の水あるい
は水溶液を像保持体に保持させ、該像保持体上の像形成
物質を溶融又は軟化させるように加熱し、該像形成物質
に、該像保持体と該像形成物質との付着力より大きい付
着力を発揮し得る剥離部材を接触させ、該剥離部材と該
像保持体とを分離させる際に該像形成物質を該像保持体
から剥離して除去するものを提案している(例えば、特
願平4−255916号、特願平5−239075号参
照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記特願平4−255
916号等で提案したような像保持体からの像形成物質
除去方法においては、上記剥離部材の剥離性能を維持す
るために像保持体から除去されて剥離部材上に付着した
像形成物質を除去してクリーニングするのが好ましい。
そこで、本出願人は、例えば特願平5−201172号
や特願平7−18557号の明細書の中で、上記剥離部
材の表面をクリーニングするクリーニング装置として、
高速回転するクリーニング用回転体としてのブラシロー
ラを剥離部材、例えば複数の支持ローラに掛け回された
ベルト状の剥離部材であるトナーオフセット用ベルトの
表面に接触させ、該ベルト上の像形成物質をき落すも
のを開示している。図22はこの従来例に係るクリーニ
ング装置の一構成例を示している。図22において、支
持ローラ302等に掛け回されているトナーオフセット
ベルト301の表面に、支持ローラ302をバックアッ
プローラとして高速回転するブラシローラ308が接触
している。このブラシローラ308の表面部308aに
は金属製のブラシ材が設けられている。また、ブラシロ
ーラ308と該ベルト301とのニップ部よりベルト移
動方向の下流側のベルト301表面には、該ベルト30
1表面に残留しているトナーを掻き落すクリーニングブ
レード309を当接させている。
【0004】このような従来のクリーニング装置におい
ては、剥離部材表面に強固な皮膜状に付着している像形
成物質であるトナーを完全に除去するために、電子写真
式画像形成装置で感光体ドラム上の残留トナーを除去す
る場合よりも強いクリーニングが要求される。従って、
上記ブラシローラのブラシ材としてステンレス繊維を織
り込んだループ状のものを芯金に巻き付けたものを用
い、このブラシローラを剥離部材表面に圧接しなければ
ならなかったので、ブラシローラで剥離部材が削られて
該剥離部材の寿命が損なわれるおそれがあった。
【0005】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、剥離部材表面の損傷
を摩耗程度に抑え、ブラシローラを圧接させて高速回転
させるものに比して剥離部材の耐久性を向上させること
ができる剥離部材のクリーニング装置を備えた像保持体
からの像形成物質除去装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、像保持体に付着している像形成
物質に対して、該像形成物質と該像保持体との付着力よ
りも大きな付着力を発揮し得るベルト状の剥離部材を、
該像保持体上の像形成物質に接触させた後、離間させる
ことにより、該像保持体から該像形成物質を剥離する剥
離装置と、該剥離部材上に付着した像形成物質を除去し
てクリーニングするクリーニング装置とを備えた像保持
体からの像形成物質除去装置において、該クリーニング
装置として、該剥離部材の表面に当接するスパイラル状
のエッジを外周部に有するローラ状のクリーニング部材
と、該クリーニング部材を回転駆動する駆動手段と、該
剥離部材を介して該クリーニング部材に圧接し弾性体で
構成された表面部を有するバックアップ部材とを設けた
ことを特徴とするものである。
【0007】請求項2の発明は、請求項1の像保持体か
らの像形成物質除去装置において、上記剥離部材上の像
形成物質を上記クリーニング部材のエッジに少なくとも
1回接触させることを特徴とするものである。
【0008】
【0009】例えば、上記剥離部材の線速をV1、上記
クリーニング部材の外周面の線速をV2、該剥離部材表
面の移動方向における該クリーニング部材の該剥離部材
に対する有効当たり幅をWe、該クリーニング部材の外
周面における上記エッジの間隔をLとしたとき、We/
V1≧l/V2を満足するように該剥離部材の線速等を
設定することにより、該剥離部材上の像形成物質を該ク
リーニング部材のエッジに少なくとも1回接触させるよ
うにすることができる。なお、上記クリーニング部材と
の間に上記剥離部材を挟持して該剥離部材を該クリーニ
ング部材側に押圧する押圧部材(バックアップ部材)を
設けた場合には、該クリーニング部材及び該押圧部材に
よる挟持幅Lnが上記有効当たり幅Weに相当する。
【0010】請求項3の発明は、請求項1の像保持体か
らの像形成物質除去装置において、上記クリーニング部
材との当接部を通過した剥離部材の表面に残留した像形
成物質を除去する補助クリーニング手段を設けたことを
特徴とするものである。請求項4の発明は、請求項3の
像保持体からの像形成物質除去装置において、上記補助
クリーニング手段が、上記クリーニング部材の当接部を
通過してきた上記剥離部材及びその表面に残留している
像形成物質を除電する除電機能を有することを特徴とす
るものである。
【0011】請求項5の発明は、請求項1の像保持体か
らの像形成物質除去装置において、上記クリーニング部
材の外周面に沿って該クリーニング部材を覆うカバーを
設けたことを特徴とするものである。
【0012】請求項6の発明は、上記剥離部材に接触さ
せる像保持体上の像形成物質を加熱して軟化させる軟化
手段を備えた請求項1の像保持体からの像形成物質除去
装置において、上記クリーニング部材で除去しようとす
る剥離部材上の像形成物質を冷却する冷却手段を設けた
ことを特徴とするものである。
【0013】請求項1乃至6の像形成物質除去装置で
は、剥離部材の表面に当接するスパイラル状のエッジを
外周部に有するローラ状のクリーニング部材を、駆動手
段で回転駆動することにより、該クリーニング部材のエ
ッジを剥離部材上に強固に付着している像形成物質に連
続的に当接させて掻き取る。そして、弾性体で構成され
た表面部を有するバックアップ部材を、剥離部材を介し
てクリーニング部材に圧接させているため、クリーニン
グ部材のエッジが所定の当接力で剥離部材の表面に当接
する。
【0014】特に、請求項2の像形成物質除去装置で
は、請求項1の像形成物質除去装置において、上記剥離
部材上の像形成物質を上記クリーニング部材のエッジに
少なくとも1回接触させることにより、剥離部材上に付
着している像形成物質の除去残しが発生しないようにす
る。例えば、上記We/V1≧l/V2を満足するよう
に上記剥離部材の線速等を設定した場合には、線速V1
で該剥離部材が上記有効当たり幅Weの部分を通過する
時間We/V1内において、線速V2で上記クリーニン
グ部材がそのエッジの間隔L分だけ回転する時間を確保
し、上記剥離部材上の像形成物質を上記クリーニング部
材のエッジに少なくとも1回接触させる。
【0015】また特に、請求項3の像形成物質除去装置
で、請求項1の像形成物質除去装置において、上記クリ
ーニング部材との当接部を通過した剥離部材の表面に残
留した像形成物質を補助クリーニング手段で除去する。
【0016】また特に、請求項4の像形成物質除去装置
では、請求項3の像形成物質除去装置において、除電機
能を有する補助クリーニング手段で上記クリーニング部
材の当接部を通過した剥離部材及びその表面に残留して
いる像形成物質を除電することにより、剥離部材に残留
した像形成物質の静電的な付着力を弱めて該像形成物質
を除去しやすくしつつ、又は除去しやすくした後、該像
形成物質を除去する。
【0017】また特に、請求項5の像形成物質除去装置
では、請求項1の像形成物質除去装置において、上記ク
リーニング部材のスパイラル状のエッジで掻き取られた
像形成物質を、該スパイラル状のエッジの側面と、クリ
ーニング部材の外周面に沿うように設けられたカバーの
内面とによって保持しながら、クリーニング部材の回転
軸方向の一方の端部に向かって搬送する。
【0018】また特に、請求項6の像形成物質除去装置
においては、請求項1の像形成物質除去装置において、
上記クリーニング部材で除去しようとする剥離部材上の
像形成物質を冷却手段で冷却することにより、上記軟化
手段による加熱で軟化している像形成物質を固化状態に
し、剥離部材上の像形成物質をクリーニング部材で除去
しやすくする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を転写型の電子写真
複写機によって画像が形成された像保持体としての転写
紙から、像形成物質としての熱溶融性トナー(以下、ト
ナーという)を除去するトナー除去装置に適用した実施
形態について説明する。 〔実施形態1〕図2は、本発明の第1の実施形態に係る
トナー除去装置の概略構成図である。まず、全体の概略
を説明すると、このトナー除去装置は、積載状態で収容
しているトナー像が形成された転写紙1を一枚づつ分離
給送する給紙ユニット100と、給紙ユニット100か
ら送られてきた転写紙1に不安定化液を付与する不安定
化液付与手段としての液付与ユニット200と、該液付
与ユニット200に後述する処理液2を供給する液供給
装置207と、不安定化液が供給された転写紙1からト
ナーを剥離して除去する剥離手段としてのトナー剥離ユ
ニット300と、トナーが除去された転写紙1を乾燥さ
せる乾燥ユニット400と、乾燥ユニット400から排
出される転写紙1を受ける紙受けユニット500とを備
えている。
【0020】上記給紙ユニット100は、底板101上
に積載された転写紙1を最上部のものから給紙ローラ1
02で給紙し、フィードローラ103及びセパレートロ
ーラ104からなる分離機構で重送紙を分離して一枚の
転写紙1のみを送り出すものである。この給紙ユニット
100で送り出された転写紙1は搬送ローラ対105で
搬送され、レジストローラ対106でタイミング調整及
びスキュー補正が行なわれて次の液付与ユニット200
に送られる。なお、上記給紙ユニット100などの具体
的な構成及び動作は電子写真複写機における給紙機構と
同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0021】上記液付与ユニット200は、転写紙1と
トナーとの付着状態を不安定状態にする不安定化液とし
ての処理液2を所定量満した液容器と、該液容器中の液
中に部分的に没するように設けられた液塗布ローラとか
ら液塗布器201,202を、搬送方向に2段備えてい
る。それぞれの塗布器の液塗布ローラ上方には、所定の
間隔をおいて表面同士が対向するように紙規制ローラ2
03,204が設けられている。そして、転写紙1の搬
送方向において、1段目の液塗布器201と2段目の塗
布器202との間、及び、2段目の塗布器201の下流
側には、転写紙を搬送する中継ローラ対205,206
が設けられている。そして、各液塗布器201,202
や中継ローラ対205,206などの下方には、液受け
タンク215が設けられている。
【0022】上記処理液2としては、水、水溶性ポリマ
ーを含む水溶液、界面活性剤を含む水溶液、及び水溶性
ポリマーと界面活性剤とを含む水溶液よりなる群から選
ばれた少なくとも1種の水あるいは水溶液を用いること
ができる。
【0023】上記液供給装置207は、装置下部に設け
られ、交換自在の補充液ボトル208、補充液ボトル2
08から電磁ポンプ209で適宜処理液2が補給される
処理液タンク210、処理液タンク210に内蔵された
羽根ポンプ等の給液ポンプ211、給液ポンプ211を
回転駆動するポンプモータ212、給液ポンプ211か
らの処理液2を液容器201,202に送るための給液
パイプ213、液容器201a,202aの下部に設け
られた液排出口から液受けタンク215に排出された処
理液2を処理液タンク210内に戻すための回収パイプ
214等で構成されている。ここで、給液ポンプ211
で送られた処理液2は、給液パイプ213内を通って液
塗布器201,202の液容器に供給される。そして、
該液容器から流出して上記液受けタンク215で受けら
れた処理液2は回収パイプ214を通って処理液タンク
210内に戻されて循環する。このような処理液2の定
常的な循環動作中、各液塗布器201,202におい
て、液塗布ローラが液容器内の処理液2中に所定量だけ
没するように、給液ポンプ211による給液量等が設定
されている。
【0024】上記トナー剥離ユニット300は、複数の
支持ローラ302(駆動ローラ),303等に掛け回さ
れたベルト状の剥離部材としてのトナーオフセット用ベ
ルト(以下、オフセットベルトという)301と、オフ
セットベルト301を挟んで互いに圧接し合うように設
けられた加熱ランプ内蔵の加熱ブロック304及び上加
熱ローラ305と、オフセットベルト301に所定の張
力を与えるテンションローラ306、307と、オフセ
ットベルト301の表面をクリーニングするクリーニン
グ装置とを備えている。このクリーニング装置について
は後で詳述する。
【0025】ここで、上記加熱ブロック304及び上加
熱ローラ305は、転写紙1のトナー像面をオフセット
ベルト301に密着させるとともに転写紙1に固着して
いるトナーを軟化温度以上に加熱して軟化させるもので
ある。本実施形態で用いたトナーの軟化温度は約50〜
60°Cであるが、軟化温度はトナーの種類によって異
なる。
【0026】また、上記オフセットベルト301の少な
くともトナーと接触する側の表面は、軟化したトナーに
対して、転写紙1の表面と該トナーとの付着力より大き
い付着力を発揮し得る材料で形成されている。本実施形
態では、厚さ100μmの酸化チタンを分散させたポリ
エチレンテレフタレート(PET)ベルトを用いたが、
この他に、例えば、アルミ系、銅系、ニッケル系など金
属材料、又はPET以外のポリエーテルエーテルケトン
(PEEK)等の高分子系材料で形成されたものを用い
ても良い。
【0027】また、上記加熱ブロック304の上加熱ロ
ーラ305との圧接部よりオフセットベルト301の移
動方向の下流側には、所定の曲率半径でオフセットベル
ト301の移動方向を略90度変化させる屈曲部が形成
されており、この屈曲部の回りで、ベルトの移動方向を
急激に変化させて、オフセットベルト301からの転写
紙1の曲率分離を行うようになっている。
【0028】上記乾燥ユニット400は、例えば転写紙
1の液保持量が紙重量の10%以下になるように転写紙
1を乾燥させるものであり、加熱ランプ内蔵の例えばア
ルミからなる加熱ドラム401と、複数の支持ローラに
掛け渡され、該加熱ドラム401の周面に一定角度巻き
ついた状態で無端移動する紙押圧用ベルト402とから
構成されている。上記紙押圧用ベルト402の材質とし
ては、耐熱性や通気性を備えた材質、例えばキャンバス
地、木綿地、テトロン地などの布を用いることができ
る。
【0029】上記紙受けユニット500は、乾燥ユニッ
ト400からの転写紙1を搬送するためのの搬送ローラ
対501、分岐爪502、排出ローラ対503,50
4、内蔵排紙トレイ505、外部排紙トレイ(不図示)
等により構成され、必要に応じて、内蔵排紙トレイ50
5又は外部排紙トレイへの排出が選択できるようになっ
ている。ここで、上記内蔵排紙トレイ505は、装置手
前側に引き出すことができるようにスライド自在に構成
されている。
【0030】以上の構成のトナー除去装置において、給
紙ユニット100から送られた転写紙1は、液付与ユニ
ット200でそのトナー像面(図中の下面)に処理液2
が付与され、トナー剥離ユニット300に送られる。例
えば、A4サイズの転写紙1で2g以上の処理液2が付
与される。このトナー剥離ユニット300で、転写紙1
に固着しているトナーが加熱ブロック304及び上加熱
ローラ305からの加熱で軟化し、オフセットベルト3
01表面に付着する。そして、加熱ブロック304の屈
曲部の回りで転写紙1とオフセットベルト301から分
離する際に、オフセットベルト301表面に付着したト
ナーが転写紙1から剥離し、これにより、転写紙1から
トナーが除去される。トナーが除去された転写紙1は乾
燥ユニット400で乾燥され、排紙ローラ対503で紙
受けユニット500の内蔵排紙トレイ505上に排出さ
れる。以上のトナー除去処理により、トナーが付着した
転写紙1に液を供給して転写紙1のトナーとの界面部に
液を浸透させた状態でトナーを剥離させるので、紙繊維
を傷めることなく、トナーを除去できる。 (以下、余白)
【0031】次に、オフセットベルト301の表面をク
リーニングするクリーニング装置について詳述する。こ
のクリーニング装置は、図1に示すように、オフセット
ベルト301の表面に当接するスパイラル状のエッジを
外周部に有するローラ状のクリーニング部材としてのス
パイラルローラ310と、スパイラルローラ310を回
転駆動する駆動手段としての駆動装置(不図示)とスパ
イラルローラ310との当接部を通過したオフセットベ
ルト301の表面に残留したトナーを除去する補助クリ
ーニング手段としてのブラシローラ311とを備えてい
る。
【0032】上記スパイラルローラ310には、オフセ
ットベルト301を介してバックアップ部材としてのバ
ックアップローラ312を矢印A方向に圧接させてい
る。このバックアップローラ312の表面部は弾性体で
構成され、スパイラルローラ310との圧接により、図
3に示すようなニップ幅(挾持幅)Lnの圧接部を形成
している。このバックアップローラ312の圧接によ
り、スパイラルローラ310のエッジが所定の当接力で
オフセットベルト301のトナー付着面に当接し、該エ
ッジでトナーを確実に掻き取れるようにしている。
【0033】また、上記加熱ブロック304等で加熱さ
れて軟化したトナーTをそのまま掻き取ろうとすると取
り損ないが生じやすい(なお、従来のステンレス繊維を
用いたブラシローラでは更に該取り損ないが生じやす
い)。そこで、スパイラルローラ310で除去する前の
オフセットベルト301上のトナーを冷却する冷却手段
としての冷却装置313を設け、この冷却装置313で
オフセットベルト301上のトナーを軟化温度の50°
C以下まで冷却した後、上記スパイラルローラ310で
掻き取っている。上記冷却装置313は冷却ファン31
3a及び冷却ノズル313b(図4の斜視図参照)等に
より構成されている。図4からわかるように、冷却装置
313は、オフセットベルト310のほ全幅にわたって
矢印B方向に空気を吹き出してオフセットベルト301
上のトナーTを冷却する。
【0034】また、上記スパイラルローラ310のスパ
イラル刃の形状としては、JIS−B0172の付図7
2に示されている形状、JIS−B0171のコアード
リルの形状、JIS−0173の図52に図示されてい
る形状、又は芯金に帯状部材を巻き付けた形状などのい
ずれの刃の形状でも適用できる。本実施形態のスパイラ
ルローラ310としては、図5(a)及び(b)に示す
ような4条のスパイラル刃310aを有するものを用い
ている。この4条のスパイラル刃310aを有する場合
のスパイラル刃のねじれ角θa(図5(a)及びJIS
−B0172の付図76参照)の実用上の使用可能範囲
は5°〜60°程度であり、より望ましくは12°〜4
5°の範囲が良い。なお、上記スパイラルローラ310
のスパイラル刃310aの数は1条及び2条以上でも良
い。そして、スパイラル刃310aのねじれ角θaが大
きい場合はスパイラル刃は1条でも良いが、スパイラル
刃のねじれ角θaが小さい場合(θa=0°の場合を含
む)はスパイラル刃を多条にして、大きめの線速で回転
させることが好ましい。また、スパイラル刃310aの
エッジ310bのトナーとの良好な接触性及び回転時の
騒音を抑えることを考慮すると、スパイラル刃310a
の数は4〜12条程度が好ましく、より好ましくは6〜
12条程度が良い。
【0035】また、上記スパイラルローラ310のスパ
イラル刃310aのエッジ部310bには、通常の機械
加工用の刃先と異なり、切り刃を付けていない。すなわ
ち、スパイラル刃310aのエッジ部310bに、切り
刃用のすくい角θb及びスパイラル刃310aの外周面
の逃げ角θc(図6参照)を積極的に設けていない。こ
れにより、スパイラルローラ310のエッジ310bで
オフセットベルト301を削ることなく、トナーをオフ
セットベルト301から擦りながら離脱させることがで
きるので、繰り返し使用するオフセットベルト301の
表面の損傷を摩耗程度にし、オフセットベルト301の
耐久性を向上させることができる。また、上記スパイラ
ル刃310aの外周面の逃げ角θcを積極的に設ける必
要がないので、スパイラル刃310aの加工が容易であ
り、エッジ310bである刃先が破損した場合にスパイ
ラルローラ310の外形を維持したまま、すなわち外径
を細くすることなく、エッジである刃先の再加工が可能
となる。上記すくい角θbの使用可能範囲は+60°〜
−10°程度であり、より望ましくは0°〜+45°の
範囲が良い。本実施形態のスパイラルローラ310で
は、すくい角θb及びスパイラル刃310aの外周面の
逃げ角θcともにほぼ0°に設定している。
【0036】また、上記スパイラルローラ310の材質
としては、樹脂より硬い表面硬度を有するものであれば
良く、例えばステンレスや通常の刃物材質(炭素工具鋼
/SK材、SKH材等)を用いることができる。
【0037】また、図7に示すように、上記スパイラル
ローラ310はローラ本体310cとその両端部に形成
された軸受け部310dとからなり、そのローラ本体3
10cに、上記トナーを掻き落とすためのエッジ310
bを有するスパイラル刃310aが形成されている。図
7の構成例では、ローラ本体310cの両端部にスパイ
ラル刃310aが形成されている部分と外径がほぼ同じ
であるストレート部を有しているが、このストレート部
はなくても良い。また、上記軸受け部310dの端部に
は内面が円錐形状であるセンター穴310eが形成さ
れ、軸受け部310dの外周面には、複数のEリング溝
310f及びDカット部310gが形成されている。な
お、スパイラルローラ310の両端の軸受け部310b
の形状は同一形状にするのが好ましい。このように同一
形状にすることにより、スパイラルローラ310の軸受
け部310bを加工しやすくなり、クリーニング装置の
トナー除去装置本体における配置場所の自由度が大きく
なる。
【0038】上記スパイラルローラ310を加工すると
きは、上記スパイラルローラ310の軸受け部310d
の両端に形成されているセンター穴310eに加工用治
具を挿入して回転させながら、ローラ本体310cのス
パイラル刃310a及び軸受け部310d等を同時に加
工する。このように加工することにより、芯振れや偏心
等がなく、加工時の精度を維持して、スパイラルローラ
310をトナー除去装置本体に装着することができ、ス
パイラルローラ310の芯振れや偏心等によるトナー除
去ムラを防止することができる。
【0039】図8は、トナー除去装置のクリーニング装
置に装着したスパイラルローラ310の側面図である。
クリーニング装置の底基板340に側基板341が設置
されている。そして、その側基板341に軸受342の
外輪部が挿入され、上記スパイラルローラ310の軸受
け部310bに軸受342の内輪部が挿入されて組み立
てられる。このように組み立てることにより、上記加工
時の精度を維持して、スパイラルローラ310をトナー
除去装置本体に装着することができる。
【0040】また、上記スパイラルローラ310の一方
の軸受け部310dには、回転従動部材343が挿入さ
れ、その回転従動部材343が抜け出ないようにEリン
グ溝310fに取り付けたEリング(不図示)で固定さ
れる。そして、駆動源344に連結された回転駆動部材
345及び上記回転従動部材343を介して、駆動源3
44の回転駆動力がスパイラルローラ310に伝達され
ることにより、該スパイラルローラ310が所定速度で
回転する。なお、図8は上記回転従動部材343をスパ
イラルローラ310の右側に取り付けた構成例である
が、この回転従動部材343をスパイラルローラ310
の反対側の端部(図8中の左側)に取り付けるように構
成しても良い。
【0041】このようにスパイラルローラ310の両端
部の軸受け部310bを軸受342で支持して回転駆動
することにより、オフセットベルト301との当接面の
精度を向上させ、均一な当接面の幅(ニップ幅Ln)が
得られ、ムラのないトナー剥離・除去ができる。
【0042】また、上記スパイラルローラ301の回転
軸方向の両端部でのオフセットベルト301の波打ち等
による該ベルトの異常な削れ、破損を防止するために、
上記スパイラルローラ310のスパイラル刃形成部の回
転軸方向の長さLe(図7参照)を、オフセットベルト
301の有効剥離幅と同等か短めに設定するのが好まし
い。例えば、上記スパイラルローラ310のスパイラル
刃形成部の回転軸方向の長さLeを、オフセットベルト
301の繰り返し使用時の該ベルト301の幅方向のず
れを考慮したα分だけ、オフセットベルト301の幅よ
りも短めに設定するのが好ましい。
【0043】更に、上記転写紙1(処理対象原稿)が搬
送方向と直交する方向にずれた場合においても、トナー
除去のためのオフセットベルト301の再生幅を確保で
きるように、上記スパイラル刃310aのエッジ形成部
の回転軸方向の長さLeを、転写紙1の最大幅以上に設
定するのが好ましい。例えば、上記スパイラルローラ3
10のスパイラル刃形成部の回転軸方向の長さLeを、
トナー剥離処理時の転写紙1の幅方向のずれを考慮した
α分だけ、転写紙1の最大幅よりも長めに設定するのが
好ましい。
【0044】また、本実施形態では、オフセットベルト
301上のトナーTがスパイラルローラ310のスパイ
ラル刃のエッジに少なくとも一回接触するように、オフ
セットベルト301の線速よりも大きな線速でスパイラ
ルローラ310を回転駆動しており、これにより、該エ
ッジでオフセットベルト301上のトナーTを確実に掻
き取ることができる。より具体的には、オフセットベル
ト301の線速の3〜50倍の線速でスパイラルローラ
310を回転駆動することにより、オフセットベルト3
01上のトナーTの除去が可能であるが、この回転駆動
の最適条件は、スパイラルローラ310のスパイラル刃
の数、ニップ幅Ln、刃先の形状、トナーTの付着状態
等で変わる。例えば、本実施形態のスパイラルローラ3
10の外径及び回転数がそれぞれ24mmφ及び300
rpm、ニップ幅Lnが1.5mm前後、オフセットベ
ルト301(厚さ100μmの酸化チタン入りのPET
フィルム)の線速が24mm/secである条件下で、
オフセットベルト301上のトナーTを完全に除去する
ことができた。すなわち、この具体例の場合は、スパイ
ラルローラ310の線速がオフセットベルト301の線
速の15倍程度のところに最適条件がある。なお、スパ
イラルローラ310の回転方向は、本実施形態のように
オフセットベルト301の移動方向に対して逆方向でも
いいが、上記線速の条件を満足すれば順方向であっても
よい。
【0045】また、本実施形態では、上記スパイラルロ
ーラ310で除去しきれずに、静電気でオフセットベル
ト301上にトナーが残留する場合があるので、本実施
形態では、図9(a)等に示すようにスパイラルローラ
310との当接部を通過したオフセットベルト301の
表面に残留したトナーTを除去する補助クリーニング手
段として、オフセットベルト301の移動方向に対して
逆方向に回転させた補助ブラシローラ311を設けてい
る。このように補助ブラシローラ311をオフセットベ
ルト301の移動方向に対して逆方向に回転させること
により、オフセットベルト301上の残留トナーを除去
してユニットケース315内に回収するとともに、トナ
ー飛散をユニットケース315内に納めることができ
る。このユニットケース315の上部の開口はオフセッ
トベルト301で密閉され、上記スパイラルローラ31
0及び補助ブラシローラ311の回転軸方向端部には図
示しないシール部材が取り付けられている。
【0046】上記補助ブラシローラ311のブラシ材と
しては、ポリエステル250/24(密度300ループ
/インチ)、PP170/20(密度60000本/イ
ンチ)等を用いることができるが、これらの材料に限定
されることなく、オフセットベルト301に損傷を与え
ないものであればよい。ここで、補助ブラシローラ31
1のブラシ材が除電機能を有するもの、例えばカーボン
繊維で構成されたブラシ材を用いた場合は、オフセット
ベルト301及びその上に残留しているトナーを除電し
ながら、該トナーを除去することができるので、クリー
ニング性能を向上させることができる。また、上記補助
ブラシローラ311のブラシ材として、従来使用してい
たステンレス繊維、例えばSUS316(12μm×1
00F、密度450ループ/インチ)を使用することも
可能である。この場合はオフセットベルト301にソフ
トに接触させるだけでよいので、従来の強い圧接力でオ
フセットベルト301に接触させる場合のように、駆動
負荷が大きくなって駆動モータの大型化及び騒音の原因
となるおそれがない。
【0047】また、図示していないが、上記補助クリー
ニングブラシ311に付着したトナーをたたき落とす装
置を設けており、これにより、補助クリーニングブラシ
311の繰り返し性能を向上させることができる。
【0048】また、本実施形態では、上記スパイラルロ
ーラ310の外周面に沿うように該ローラ310を覆う
カバー316を設けている。このカバー316は、円筒
部材316aとフランジ部材316bとにより構成さ
れ、これらの部材の材料としては例えばSUS304を
用いることができる。このカバー316の円筒部材31
6aの上方には回転軸方向に幅Wの開口316cを有
し、この開口316cからスパイラルローラ310の一
部が露出するようになっている。スパイラルローラ31
0のスパイラル刃で除去されたトナーTは、スパイラル
刃の側面及び円筒部材316aの内面によって保持され
ながら、スパイラルローラ316の回転により回転軸の
一方の端部に向けて搬送される。また、上記円筒部材1
6aの内面とスパイラルローラ310の外周面との間の
ギャップCはトナーTを搬送するという点で狭い方が好
ましく、本実施形態の場合0.2mm程度で良好な結果
が得られた。
【0049】また、上記円筒部材316aの下部には、
回転軸方向に沿ってトナー排出用の開口316dが形成
されており、円筒部材316a内を一定の方向に搬送さ
れているトナーが該開口316dから排出され、ユニッ
トケース315内に落ちて蓄積する。この開口316d
の形状は任意の形状で良く、例えば丸穴や長穴を回転軸
方向に沿って複数形成してもいいし、回転軸方向に沿っ
て長細いスリット状の開口を形成しても良い。また、ユ
ニットケース315の内側に紙パックが装着されてお
り、これにより、ユニットカバー315内のトナーが満
杯になったときに該紙パックを捨てるだけでよく、トナ
ーの廃棄が容易になる。なお、上記開口316dを設け
ずに、上記円筒部材316aの端部をトナー搬送方向に
延在させ、その延在部を着脱可能にしてトナーが所定量
蓄積した後、該延在部を取り外してトナーを廃棄するよ
うに構成しても良い。また、上記延在部を着脱可能に構
成する代わりに、トナー排出用の開口を該延在部に設
け、該延在部の開口からユニットケース315の外に設
置した回収タンクに収容するように構成してもよい。
【0050】上記構成のクリーニング装置においては、
上記トナーの剥離処理でオフセットベルト301に強固
に付着したトナーを冷却装置313で軟化温度以下まで
冷却した後、同じくオフセットベルト301上に付着し
ている紙粉、紙繊維などとともに、オフセットベルト3
01よりも大きな線速で回転しているスパイラルローラ
310のスパイラル刃のエッジで掻き取る。オフセット
ベルト310上に残留しているトナーTは、補助ブラシ
ローラ311で除去してユニットケース315内に収容
する。上記スパイラル刃で除去されたトナーは、スパイ
ラルローラ310の回転によりスパイラル刃の側面及び
カバー316の内面でガイドしながら、回転軸方向の一
方の端部側に搬送する。このように搬送されるトナー
は、カバー316の下部に形成されている開口からユニ
ットケース315内に排出する。ユニットケース315
内のトナーは、その内面に装着されている紙パックとと
もに廃棄する。
【0051】以上、本実施形態によれば、オフセットベ
ルト301上に強固に付着しているトナー、紙粉、紙繊
維等をスパイラルローラ310のエッジで掻き取るの
で、オフセットベルト301表面の損傷を摩耗程度に抑
え、ブラシローラを圧接させて高速回転させるものに比
してオフセットベルト310の耐久性を向上させること
ができる。また、スパイラルローラ310との当接部を
通過したオフセットベルト310の表面に残留したトナ
ーを補助クリーニングローラ311で除去するので、オ
フセットベルト301に付着したトナーを確実に除去
し、オフセットベルト301の繰り返し使用時の剥離性
能を維持できる。
【0052】また、従来のブラシローラを用いたクリー
ニング装置の場合、ブラシ材にトナー及びトナーと一緒
に転写された紙粉等が蓄積され、ブラシ材自身の耐久性
を損なうおそれがある。また、上記従来のブラシローラ
のブラシ材は、芯金にステンレス繊維を巻き付け接着し
て形成するため、加工精度があまり良くなく、剥離部材
に不均一な接触となってクリーニングムラが発生するお
それもある。また、上記ブラシローラを剥離部材に強い
圧接力で接触させるため、駆動負荷が大きくなり、駆動
モータの及び騒音の原因となるおそれもあった。一方、
本実施形態によれば、上記ブラシローラの場合の不具合
を伴うおそれなく、オフセットベルト301からトナ
ー、紙粉、紙繊維等を除去することができる。
【0053】なお、上記実施形態のクリーニング装置で
は補助クリーニング手段として補助ブラシローラ311
を用いているが、この補助ブラシローラ311に代え
て、図10に示すようにブレード317、及びブレード
317の上流側でオフセットベルト301及びその上の
トナーを除電するための除電ローラ318を用いても良
い。このようなブレード317を用いた場合はブラシロ
ーラ311を用いた場合に比して簡便であり、コスト低
減を図ることができる。なお、上記除電ローラ318に
付着したトナー、紙粉などは、ブレード319で除去し
ている。
【0054】また、上記実施形態のクリーニング装置で
はバックアップ部材としてバックアップローラ312を
用いているが、このバックアップローラ312に代え
て、図11(a)に示すような剛体のバックアップ部材
320を用いてもよい。このバックアップ部材は、オフ
セットベルト301の厚さdよりも若干狭い間隙を保っ
てスパイラルローラ310に対向するように配置されて
いる。このようにバックアップ部材320を配置するこ
とにより、オフセットベルト301上のトナー等の付着
物のみを離脱・除去するとともに、オフセットベルト3
01自体の摩耗の進行を抑えることができる。この構成
の場合においても、スパイラルローラ310で除去でき
ずにオフセットベルト301上に残留したトナー等は補
助クリーニング手段で除去する。また、上記バックアッ
プ手段として、図11(b)に示すようにオフセットベ
ルト301の可撓性を利用し、2つのローラ321a,
bによりオフセットベルト301を2カ所でスパイラル
ローラ310に押圧してもよい。この構成の場合には、
上記1個のバックアップローラを用いた場合に比して、
スパイラルローラ310のオフセットベルト301に対
する圧接幅を広くとることができるので、トナーの除去
効率を向上させることができ、またスパイラルローラ3
10の回転速度を相対的に小さくすることもできる。 (以下、余白)
【0055】〔実施形態2〕図12は、他の実施形態に
係るトナー剥離ユニットの概略構成を示す正面図であ
る。本実施形態に係るトナー剥離ユニットにおいては、
複数の支持ローラ322a〜322dに掛け回されたオ
フセットベルト301がヒータ内蔵の大径の巻付ローラ
323の外周面のほぼ半分にわたって接するように配置
され、ヒータ内蔵の3つの加圧ローラ324a〜324
cがオフセットベルト301を介して巻付ローラ323
に圧接されている。転写紙1はトナー付着面を下にして
支持ローラ322dに接しているオフセットベルト30
1と巻付ローラ323との間に供給され、転写紙1上の
トナーを加熱して軟化させながらオフセットベルト30
1に圧接させた後、支持ローラ322aによる曲率分離
で転写紙1をオフセットベルト301から分離すること
により、転写紙1上のトナーを剥離して除去する。転写
紙1から転写されたトナーTは、冷却装置313で冷却
して固化させた後、スパイラルローラ310及び補助ブ
ラシローラ311で除去される。トナーが除去されたオ
フセットベルト301は再びトナー剥離処理に用いられ
る。
【0056】〔実施形態3〕図13は、更に他の実施形
態に係るトナー剥離ユニットの概略構成を示す正面図で
ある。本実施形態に係るトナー剥離ユニットにおいて
は、複数の支持ローラ326a〜326dに掛け回され
たオフセットベルト308と、複数の支持ローラ329
a〜329dに掛け回された対向ベルト331とが転写
紙搬送路で接するように配置されている。この転写紙搬
送路では、オフセットベルト328側のヒータ内蔵の加
熱支持ローラ325a,325c,325e,325g
及び対向ベルト331側のヒータ内蔵の加熱支持ローラ
325b,325d,325fが互いに多少食い込むよ
うに、且つオフセットベルト328及び対向ベルト33
1を間に挟むように配置され、この転写紙搬送路におい
て転写紙1がジグザグ状に搬送される。また、オフセッ
トベルト328及び対向ベルト331はそれぞれ、テン
ションローラ327a,b及び330a,bによってテ
ンションが与えられている。転写紙1はトナー付着面を
下にして支持ローラ326a及び329aが対向してい
る転写紙搬送路の入口に供給され、加熱支持ローラ32
5a〜325gの間をジグザグ状に搬送されているとき
に、転写紙1上のトナーTが、多段階的に加熱及びオフ
セットベルト328への圧接が繰り返された後、支持ロ
ーラ32daによる曲率分離で転写紙1をオフセットベ
ルト301から分離することにより、転写紙1上のトナ
ーを剥離して除去する。転写紙1から転写されたトナー
Tは、図示しない冷却装置で冷却して固化させた後、ス
パイラルローラ310及び補助ブラシローラ311で除
去される。トナーが除去されたオフセットベルト328
は再びトナー剥離処理に用いられる。なお、本構成例の
場合には上記対向ベルト31についてもオフセットベル
トを用い、転写紙1の両面からトナーを除去できるよう
に構成することもできる。
【0057】〔実施形態4〕図14は、更に他の実施形
態に係るトナー剥離ユニットの概略構成を示す正面図で
ある。本実施形態に係るトナー剥離ユニットにおいて
は、上記オフセットベルト301に代えて円筒状の剥離
ローラ332を用いており、転写紙1を剥離ローラ33
2に加圧する加圧ローラ333と、剥離ローラ表面移動
方向の加圧ローラ33との圧接部より若干上流側で剥離
ローラ332内側からその表面部を加熱する加熱手段と
しての加熱ランプ335及び反射板336とを備えてい
る。上記スパイラルローラ310及び補助ブラシローラ
311は、剥離ローラ332の表面に直接接触させてい
る。転写紙は1トナー付着面を下にして剥離ローラ33
2と加圧ローラ333との間の圧接部に供給され、転写
紙1上のトナーを加熱して軟化させながら剥離ローラ3
32に圧接させた後、図示しない分離爪等で転写紙1を
オフセットベルト301から分離することにより、転写
紙1上のトナーを剥離して除去する。転写紙1から転写
されたトナーTは、冷却装置313で冷却して固化させ
た後、スパイラルローラ310及び補助ブラシローラ3
11で除去される。トナーが除去されたオフセットベル
ト301は再びトナー剥離処理に用いられる。
【0058】〔実施形態5〕図15(a)は、更に他の
実施形態に係るトナー除去装置の概略構成を示す正面
図、図15(b)及び(c)は同トナー除去装置に用い
たスパイラルローラ及びバックアップローラの拡大正面
図及び拡大斜視図である。ここで、上記実施形態1のト
ナー除去装置(図1及び図2)と同様な部分には同一の
符号を付して示してあり、それらの機能も同様であるの
で、クリーニング装置以外の部分についての説明は省略
する。ただし、本実施形態のトナー除去装置のトナー剥
離ユニット300では、上記加熱ブロック304に代え
て、加圧加熱ローラ360及び小径の分離ローラ361
を用いている。
【0059】なお、図15(b)中のアルファベット記
号はそれぞれ次のように定義される。Lnはスパイラル
ローラ310及びバックアップローラ312によるニッ
プ幅(挟持幅)(mm)であり、V1はオフセットベル
トの線速(mm/sec)であり、V2=π・D・(R
/60)はスパイラルローラ310の外周面の線速(m
m/sec)であり、L=(π・D)/Hはスパイラル
ローラ310の外周面における回転方向のエッジ間隔
(mm)であり、Dはスパイラルローラ310の外径
(mm)であり、Rはスパイラルローラ310の回転数
(rpm)であり、Hはスパイラルローラのスパイラル
刃の数である。
【0060】図15(a)及び(b)において、剥離部
材としてのオフセットローラ301と連れ回転するバッ
クアップローラ312と、独自に回転機構を持っている
スパイラル刃310aを持つクリーニング部材としての
スパイラルローラ310との間にオフセットベルト30
1が挟持され、オフセットベルト301に転写されたト
ナーを回転するスパイラルローラ310のスパイラル刃
310aにより掻き落とすものである。このようにスパ
イラルローラ310のスパイラル刃310aでトナーを
掻き落とす場合では、スパイラル刃310a以外の逃げ
部ところにトナーがたまり目詰まりすることがなく、た
まったトナーはスパイラルローラ310の回転とともに
スパイラル刃310aの外に落下する。
【0061】ここで、連続的なクリーニング機能を持つ
ブラシローラ(例えば、特開平3−116083号公報
参照)に対し、本実施形態で使用するスパイラルローラ
310は、スパイラル刃310aのエッジが通過する場
合のみがクリーニング機能を発揮し、それ以外はクリー
ニングに機能してない。従って、スパイラルローラ31
0の回転数を無制限に大きくしていった場合は確実にク
リーングできるが、この回転体としてのスパイラルロー
ラ310の機械騒音はその回転数の上昇とともに増大
し、周波数も耳障りな高周波成分の比率が高くなる。さ
らに、スパイラルローラ310のエッジによりオフセッ
トベルト301が切削され、オフセットベルト301の
耐久性が著しく低下する。逆に、上記スパイラルローラ
310の回転数の上昇の弊害を回避するために、スパイ
ラルローラ310の回転数を低下させた場合では、図1
6に示すようなストライプ状のクリーニング残りがオフ
セットベルト301上に発生してしまう。図16中のハ
ッチングを施した部分がトナーTが残っている領域であ
り、矢印はオフセットベルト301の移動方向を示して
いる。
【0062】そこで、本実施形態では、上記回転数の上
昇の弊害なく、且つ上記スプライト状のクリーニング残
りが発生しないように、各種条件を設定している。図1
5(b)において、ニップ幅(挟持幅)Ln(mm)を
線速V1(mm/sec)でオフセットベルト301が
通過しする時間は、Ln/V1(sec)で表される。
一方、円周方向のエッジ間隔L(mm)のスパイラルロ
ーラ310が線速V2(mm/sec)で回転したとす
ると、このスパイラルローラ310の外周面が上記エッ
ジ間隔Lの距離だけ移動する時間はL/V2(sec)
となる。この移動時間L/V2(sec)のうち、クリ
ーニング機能を発揮する時間はLn/V2(sec)で
表わされる。図17は、このクリーニング機能を発揮す
る時間Ln/V2の部分を上に凸になるように模式的に
表現し、上記Ln/V1、L/V2、Ln/V2相互の
関係を示したタイムチャートである。この図17で明ら
かなように、少なくともLn/V1≧L/V2の関係が
成り立たないと、オフセットベルト301の表面を連続
してクリーニングできないことがわかる。ここで、上記
Ln/V1≧L/V2は、LnとRの関係が良く分かる
ようにLn/V1≧L/(π・D・(R/60))と表
現することもできる。式中のL及びDは、スパイラルロ
ーラ310の設計で決められ、Lnは、スパイラルロー
ラとバックアップローラとの間に加えられる圧接方向の
荷重、バックアップローラで用いるゴムの厚さ及び硬
度、並びに各ローラの直径で決まり、Rはプロセスの設
定値である。
【0063】上記ニップ幅(挟持幅)Lnは実際にクリ
ーニングに機能する有効当たり幅Weに相当し、次のよ
うな測定方法I又は測定方法IIで測定することができ
る。例えば、測定方法Iでは、黒べタトナー画像をオフ
セットベルト301に転写し、クリーニング装置におい
てオフセットローラ301を静止させた状態でスパイラ
ルローラ310を回転させることによって除去された部
分のローラ回転方向の幅を測定し、その値を上記ニップ
幅(挟持幅)Lnとする。また例えば、測定方向IIで
は、黒べタトナー画像をオフセットベルト301に転写
し、クリーニング装置においてスパイラルローラ301
を静止させた状態でオフセットベルト310を移動させ
ることによって除去された部分のベルト移動方向と直交
する方向の幅を測定し、その測定値をtanθa(θa
はねじれ角)で割って上記ニップ幅(挟持幅)Lnとす
る。
【0064】以下、本実施形態5のより具体的な実施例
について説明する。本実施形態5の第1の実施例では、
上記バックアッブローラ312としてゴムローラ(外
径:φ20mm、ゴム硬度:21度、ゴム厚:4mm)
を使い、スパイラルローラ(外径:φ24mm、スパイ
ラル刃の数:4条、ねじれ角θa:35度、すくい角θ
b:0°、ランド幅Wl:3mm)310に150mm
幅あたり荷重8kgf(両軸端の合計)で、オフセット
ベルト301を介して押し当てたところ、上記測定方法
IIで上記有効当たり幅Weに相当するニップ幅(挟持
幅)Lnを測定したところ、平均2.13mmであっ
た。オフセットベルト301の線速が25mm/sec
のとき、スパイラルローラ310の回転数が100rp
mではストライプ状のクリーニング残りが発生したが、
200rpm以上では100%クリーニング可能であっ
た。このとき、スパイラルローラ310の回転数が10
0rpmでは、上記Ln/V1=85msec、L/V
2=150msecとなり、Ln/V1<L/V2であ
るが、スパイラルローラ310の回転数が200rpm
ではLn/V1は変わらず、L/V2=75msecと
なるため、Ln/V1≧L/V2が成立し、Ln/V1
の時間間隔のなかで、オフセットベルト301上のトナ
ーに対して一度はスパイラルローラ310のスパイラル
刃のエッジがあたるので、100%クリーニングが可能
となる。
【0065】本実施形態5の第2の実施例では、バック
アッブローラ312としてゴムローラ(外径:φ20m
m、ゴム硬度20度、ゴム厚4mm)を使い、スパイラ
ルローラ(外径:φ24mm、スパイラル刃の数:4
条、ねじれ角θa:35°、すくい角θb:0°、ラン
ド幅Wl:1.5mm)310に150mm幅あたり荷
重8kgf(両軸端の合計)で、オフセットベルト30
1を介して押し当て、オフセットベルト301上のトナ
ーをクリーニングをした。そして、オフセットベルト3
01の線速が25mm/sec(A4横送り6cpm相
当)のとき、スパイラルローラ310の回転数を変化さ
せて騒音を測定したところ、表1の結果を得た。
【0066】
【表1】
【0067】この表1の結果から、スパイラルローラ3
10の回転数の上昇とともに騒音レベルが上昇する傾向
にあることがわかる。使用環境からすると装置騒音が小
さい方が良いことは明らかであるが、クリーニング機能
の安定性、また、それに関わるコストとのバランスをと
ることが重要となる。スパイラルローラ310の外径を
大きくすることはスペース拡大が許されれば可能だが、
φ24mmが実用的な外径である。オフィスの機器の騒
音として66dB以下であれば、オフィス環境が保持さ
れると考えられている(例えば、ドイツの規格:Blu
e Angelによる騒音規制(1995.7)参
照)。
【0068】そこで、上記表1に基づいて、スパイラル
ローラ310の回転数を320rpm以下とすることに
より、上記オフィスの機器の騒音規制66dB以下にす
ることができる。さらに、この条件のとき、オフセット
ベルト301(PEEK(ポリエーテルエーテルケトン
樹脂)材、100μm厚)の耐久性は処理紙換算で19
0000枚となり、その他の機械部品より長寿命が確保
できる。
【0069】なお、上記実施形態5のトナー除去装置に
おいて、上記ニップ幅(挟持幅)Lnを大きく取るか、
又は上記スパイラルローラ310のエッジ310bの間
隔Lを短くすれば、同じようなクリーニング性能を得る
ことができるスパイラルローラ310の回転数を小さく
できる。ただし、その場合は、スパイラルローラ310
とバックアップローラ312との間の挟持部に与える圧
力をー定にしようとすると大きな荷重を加える必要が生
ずる。
【0070】そこで、上記荷重を大きくする必要がない
ように、クリーニング装置を複数のスパイラルローラで
構成しても良い。この場合には、スパイラルローラ回転
時にスパイラルローラ相互の回転タイミングを制御する
ことにより、オフセットベルト301上の転写トナーの
100%クリーニングを達成する。例えば、3つのスパ
イラルローラをベルト移動面に対する各スパイラル刃の
相対的な位置が同じになるように取り付け、各ローラ間
の距離を考慮して、図18に示すように各スパイラルロ
ーラの回転開始タイミングをずらすように制御すること
により、最初のスパイラルローラによるトナー掻き落と
しで発生したクリーニング残りの部分を、次の2つ目及
び3つ目のスパイラルローラで掻き落とすようにする。
このように複数のスパイラルローラで分担してオフセッ
トベルト301上のトナーを除去することにより、スパ
イラルローラの回転数を上げたり、上記ニップ幅(挟持
幅)を広くするために上記荷重を大きくしたりすること
なく、オフセットベルト301上の転写トナーの100
%クリーニングを達成できる。なお、上記具体例では各
スパイラルローラの回転開始のタイミングをずらすよう
に制御しているが、各スパイラルローラの回転は同時に
開始させ、オフセットベルト301上のトナーを分担し
て除去するように、各ローラのスパイラル刃のベルト移
動面に対する相対的な位置を合わせて、各ローラを取り
付けても良い。
【0071】また、上記実施形態5のトナー除去装置に
おいて、バックアップローラ312の軸方向端部に損傷
が発生するおそれがあった。例えば、バツクアップロー
ラ312にゴムローラ(外径:φ36mm、ゴム硬度:
JISA80度、ゴム厚:1mm)を使い、スパイラル
ローラ(外径:φ60mm、スパイラル刃の数:12
条、ねじれ角θa:30°、すくい角θb:5°、ラン
ド幅Wl:1mm)に150mm幅あたり荷重8kgf
(両軸端の合計)で、オフセットベルト301を介して
押し当てたところ、上記ゴムローラのオフセットベルト
に接しない部分でゴムローラの削れが発生した。この削
れを防止するために、上記ゴムローラのオフセットベル
ト301に接しない部分に対向するスパイラルローラ3
10の外周面を、スパイラル刃を形成しない鏡面(未加
工)状態にしたところ、こんどはスパイラルローラ31
0の駆動トルクが上昇し、大トルク(48kgf・c
m)の駆動源(モーター)を用いてもアラームを発して
駆動停止してしまった。この駆動トルクの上昇は、互い
に線速の異なるバックアッブローラ312の表面とスパ
イラルローラ310のスパイラル刃が接触しているため
であると思われる。
【0072】そこで、上記バックアップローラ312の
削れ及び上記駆動トルクの上昇を防止するために、オフ
セットベルト301を介していない場合のスパイラルロ
ーラ310のバックアップローラ312への食い込み量
を、オフセットベルト301の厚さ以下に設定するのが
好ましい。例えば、バックアッブローラ312にゴムロ
ーラ(外径:φ36mm、ゴム硬度:JISA80度、
ゴム厚:1mm)を使い、スパイラルローラ(外径:φ
60mm、スパイラル刃の数:12条、ねじれ角θa:
30°、すくい角θb:5°、ランド幅Wl:1mm)
に150mm幅あたり荷重4kgf(両軸端の合計)
で、オフセットベルト301を介して押し当てたたとこ
ろ、上記測定方法Iでニップ幅(挟持幅)Lnは平均
1.9mmであった。このときスパイラルローラ310
の回転数をLn/V1≧L/V2を満足する条件に設定
してクリーニング動作を行ったところ、バックアップロ
ーラ(ゴムローラ)312の削れ、および駆動トルクの
上昇も発生しなかった。このとき、上記オフセットベル
ト301を介していない場合のスパイラルローラ310
のバックアップローラ(ゴムローラ)312への食い込
み量は25μmであり、このとき使用したオフセットベ
ルト301の膜厚が100μmであるため、図19に示
すように、オフセットベルト301を介しているときの
バックアップローラ(ゴムローラ)312とスパイラル
ローラ310とのギャップg=100−25=75μm
となり、両ローラの接触が生じていない。なお、図19
中のLeはスパイラルローラの外周面におけるスパイラ
ル刃形成部の幅である。また、上記食い込み量lは次の
数1で示す式で求めた。数1中のrはバックアップロー
ラ(ゴムローラ)312の半径であり、Lnはニップ幅
(挟持幅)である。
【数1】
【0073】また、上記バックアップローラ312の削
れ及び上記駆動トルクの上昇を防止するために、上記食
い込み量を所定以下に設定した構成に代えて又は加え
て、スパイラルローラ310とバックアップローラ31
2との間の挟持部の回転軸方向の長さをスパイラルロー
ラ310のスパイラル刃形成部の幅Le以下にしても良
い。例えば、図20(a)に示すように、バックアッブ
ローラ312のゴム巻き付け部の回転軸方向の長さLg
をオフセットベルト301の幅より短く、さらに、スパ
イラルローラ310のスパイラル刃によるクリーニング
に必要な部分のみとした。このとき、オフセットベルト
301を介して押し当てた部分のニップ幅(挟持幅)L
nの測定値は、上記測定方法Iで平均4.2mmであっ
た。また、スパイラルローラ310のバックアップロー
ラ(ゴムローラ)312への食い込み量は125μmで
あった。
【0074】また、上記バックアップローラ(ゴムロー
ラ)312のクリーニングに必要な部分以外をなくす代
わりに、図20(b)に示すようにスパイラルローラ3
10のクリーニングに必要な部分以外を削り込んでも同
じ効果を得られる。どちらの場合も、スパイラルローラ
310の削り込み量は上記食い込み量以上であれば安定
したクリーニングが得られる。 (以下、余白)
【0075】〔実施形態6〕図21(a)は、更に他の
実施形態に係るトナー除去装置の概略構成を示す正面
図、図21(b)は同トナー除去装置に用いたスパイラ
ルローラ及びバックアップローラの拡大正面図である。
ここで、上記実施形態1及び5のトナー除去装置(図
1、図2、図15)と同様な部分には同一の符号を付し
て示してあり、それらの機能も同様であるので、クリー
ニング装置以外の部分についての説明は省略する。
【0076】本実施形態6に係るクリーニング装置は、
オフセットベルト301と連れ回転する2本のバックア
ップローラ350,351にバックアップベルト352
を介して、独自に回転機構を持っているスパイラルロー
ラ310との間にオフセットベルト301が挟持され、
オフセットベルト301に転写されたトナーを回転する
スパイラル刃により掻き落とすものである。
【0077】本実施形態6の一実施例として、外径φ2
0mmのバックアップローラ2本にバックアップベルト
352を介し、2本のローラ軸に上からの荷重F1又は
1本のローラを固定して、もう1本のローラにF2のテ
ンション荷重を与える。このとき、ニップ幅(挟持幅)
Lnの面積全体に加わる単位面積当たりの荷重を平均
1.5kgf/cm2程度(1.0〜3.0kgf/c
2の範囲)とする。ここで、ニップ幅(挟持幅)Ln
=25mm、上記V1=25mm/secとし、スパイ
ラルローラ310として、外径がφ60mm、スパイラ
ル刃の数が24条、ねじれ角θaが30°、すくい角θ
bが0°、ランド幅Wlが1mmのものを用い、スパイ
ラルローラ310の回転数6rpmでクリーニングする
と、Ln/V1=1sec、L/V2=417msec
であり、Ln/V1≧L/V2が成立し、100%クリ
ーニングが可能となる。このとき、V2=19mm/s
ecとなり、必ずしもV1≪V2でなくともクリーニン
グ可能である。
【0078】
【0079】
【発明の効果】請求項1乃至6の発明によれば、剥離部
材の表面に当接するスパイラル状のエッジを外周部に有
するローラ状のクリーニング部材を、駆動手段で回転駆
動することにより、該クリーニング部材のエッジを剥離
部材上に強固に付着している該像形成物質に当接させて
掻き取るので、ブラシローラを強く圧接させて高速回転
させるものに比してより低い回転速度で該クリーニング
部材を回転させても該像形成物質を掻き取って除去で
き、且つ、剥離部材表面の損傷を摩耗程度に抑えて剥離
部材の耐久性を向上させることができるという効果があ
る。また、ブラシローラを用いた場合のように剥離部材
から除去した像形成物質がブラシに付着して目詰まりが
生じることもないので、クリーニング性能を安定して維
持することができるという効果がある。更に、弾性体で
構成された表面部を有するバックアップ部材を、剥離部
材を介してクリーニング部材に圧接させているため、ク
リーニング部材のエッジが所定の当接力で剥離部材の表
面に当接するので、該エッジで像形成物質を確実に掻き
取ることができるという効果がある。
【0080】特に、請求項2の発明によれば、上記剥離
部材上の像形成物質を上記クリーニング部材のエッジに
少なくとも1回接触させることにより、剥離部材上に付
着している像形成物質の除去残しが発生しないようにす
るので、剥離部材に付着した像形成物質をより確実に除
去し、剥離部材の繰り返し使用時の剥離性能を維持でき
るという効果がある。
【0081】また特に、請求項3の発明によれば、上記
クリーニング部材との当接部を通過した剥離部材の表面
に残留した像形成物質を補助クリーニング手段で除去す
るので、剥離部材に付着した像形成物質をより確実に除
去し、剥離部材の繰り返し使用時の剥離性能を維持でき
るという効果がある。
【0082】また特に、請求項4の発明によれば、除電
機能を有する補助クリーニング手段で上記クリーニング
部材の当接部を通過した剥離部材及びその表面に残留し
ている像形成物質を除電することにより、剥離部材に残
留した像形成物質の静電的な付着力を弱めて該像形成物
質を除去しやすくしつつ、又は除去しやすくした後、上
記補助クリーニング手段で該像形成物質を除去できるの
で、剥離部材に付着した像形成物質をより確実に除去で
きるという効果がある。
【0083】また特に、請求項5の発明によれば、上記
クリーニング部材のスパイラル状のエッジで掻き取られ
た像形成物質を、該スパイラル状のエッジの側面と、ク
リーニング部材の外周面に沿うように設けられたカバー
の内面とによって保持しながら、クリーニング部材の回
転軸方向の一方の端部に向かって搬送するので、クリー
ニング部材で除去した像形成物質を該端部に集めて排出
できるようになるという効果がある。
【0084】また特に、請求項6の発明によれば、上記
クリーニング部材で除去しようとする剥離部材上の像形
成物質を冷却手段で冷却することにより、上記軟化手段
による加熱で軟化している像形成物質を固化状態にし、
剥離部材上の像形成物質をクリーニング部材で除去しや
すくするので、剥離部材に付着した像形成物質をより確
実に除去できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るトナー除去装置のトナー剥離
ユニットの概略構成を示す正面図。
【図2】同トナー除去装置の全体構成を示す正面図。
【図3】同トナー除去装置のクリーニング装置に用いた
スパイラルローラとバックアップローラとの間のニップ
部の説明図。
【図4】同クリーニング装置の冷却装置の冷却ノズルの
斜視図。
【図5】(a)は同スパイラルローラの部分側面図。
(b)は同スパイラルローラの断面図。
【図6】同スパイラルローラのすくい角θb及び外周面
の逃げ角θcの説明図。
【図7】同スパイラルローラの側面図。
【図8】同スパイラルローラの装置本体への取付けの説
明図。
【図9】(a)は変形例に係るクリーニング装置の概略
構成を示す正面図。(b)は同クリーニング装置のスパ
イラルローラ及びカバーの円筒部材の断面図。
【図10】他の変形例に係るクリーニング装置の概略構
成を示す正面図。
【図11】(a)及び(b)はそれぞれ更に他の変形例
に係るバックアップ部材の概略構成を示す正面図。
【図12】他の実施形態に係るトナー除去装置に用いた
クリーニング装置の概略構成を示す正面図。
【図13】更に他の実施形態に係るトナー除去装置に用
いたトナー剥離ユニットの概略構成を示す正面図。
【図14】更に他の実施形態に係るトナー除去装置に用
いたトナー剥離ユニットを示す正面図。
【図15】(a)は更に他の実施形態に係るトナー除去
装置に用いたトナー剥離ユニットを示す正面図。(b)
及び(c)は同トナー除去装置に用いたスパイラルロー
ラ及びバックアップローラの拡大正面図及び拡大斜視
図。
【図16】オフセットベルト上のスプライト状クリーニ
ング残りの説明図。
【図17】スパイラルローラによるクリーニング動作を
説明するためのタイムチャート。
【図18】複数のスパイラルローラによるクリーニング
動作を説明するためのタイムチャート。
【図19】変形例に係るスパイラルローラ及びバックア
ップローラの側面図。
【図20】(a)及び(b)は他の変形例に係るスパイ
ラルローラ及びバックアップローラの側面図。
【図21】(a)は更に他の実施形態に係るトナー除去
装置に用いたトナー剥離ユニットを示す正面図。 (b)は同トナー除去装置に用いたスパイラルローラ及
びバックアップローラの拡大正面図。
【図22】従来例に係るクリーニング装置の概略構成を
示す正面図。
【符号の説明】
1 転写紙 300 トナー剥離ユニット 301 オフセットベルト 302,302,303 支持ローラ 306,307 テンションローラ 310 スパイラルローラ 311 補助ブラシローラ 312 バックアップローラ 316 カバー 318 除電ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−36331(JP,A) 特開 平2−259794(JP,A) 実開 平3−98470(JP,U) 実開 昭60−165967(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 21/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像保持体に付着している像形成物質に対し
    て、該像形成物質と該像保持体との付着力よりも大きな
    付着力を発揮し得るベルト状の剥離部材を、該像保持体
    上の像形成物質に接触させた後、離間させることによ
    り、該像保持体から該像形成物質を剥離する剥離装置
    と、該剥離部材上に付着した像形成物質を除去してクリ
    ーニングするクリーニング装置とを備えた像保持体から
    の像形成物質除去装置において、 該クリーニング装置として、該剥離部材の表面に当接す
    るスパイラル状のエッジを外周部に有するローラ状のク
    リーニング部材と、該クリーニング部材を回転駆動する
    駆動手段と、該剥離部材を介して該クリーニング部材に
    圧接し弾性体で構成された表面部を有するバックアップ
    部材とを設けたことを特徴とする像保持体からの像形成
    物質除去装置。
  2. 【請求項2】請求項1の像保持体からの像形成物質除去
    装置において、上記剥離部材上の像形成物質を上記クリ
    ーニング部材のエッジに少なくとも1回接触させること
    を特徴とする像保持体からの像形成物質除去装置。
  3. 【請求項3】請求項1の像保持体からの像形成物質除去
    装置において、上記クリーニング部材との当接部を通過
    した剥離部材の表面に残留した像形成物質を除去する補
    助クリーニング手段を設けたことを特徴とする像保持体
    からの像形成物質除去装置。
  4. 【請求項4】請求項3の像保持体からの像形成物質除去
    装置において、上記補助クリーニング手段が、上記クリ
    ーニング部材の当接部を通過してきた上記剥離部材及び
    その表面に残留している像形成物質を除電する除電機能
    を有することを特徴とする像保持体からの像形成物質除
    去装置。
  5. 【請求項5】請求項1の像保持体からの像形成物質除去
    装置において、上記クリーニング部材の外周面に沿って
    該クリーニング部材を覆うカバーを設けたことを特徴と
    する像保持体からの像形成物質除去装置。
  6. 【請求項6】上記剥離部材に接触させる像保持体上の像
    形成物質を加熱して軟化させる軟化手段を備えた請求項
    1の像保持体からの像形成物質除去装置において、 上記クリーニング部材で除去しようとする剥離部材上の
    像形成物質を冷却する冷却手段を設けたことを特徴とす
    る像保持体からの像形成物質除去装置。
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