JP3308446B2 - 熱強化板ガラス及びその端縁部分の仕上げ方法 - Google Patents
熱強化板ガラス及びその端縁部分の仕上げ方法Info
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- Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
- Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
Description
を使用しない製造方法によって形成してあり、防火戸や
防火窓に用いることができる熱強化板ガラス及びその端
縁部分の仕上げ方法に関し、さらに詳しくは、全面にわ
たって熱強化処理を施してある熱強化板ガス及びその端
縁部分の仕上げ方法に関する。
合、板ガラスの熱割れ現象(熱を受けて板ガラスの中央
部に発生した熱膨張によって、窓枠等に支持された板ガ
ラスエッジ部分に引張応力が作用し、その引張応力が、
板ガラスに備わったエッジ強度を超えることによって割
れを生じる)を防止するために、ガラスのエッジ強度が
高いことが必要である。
や、含水珪酸アルカリからなる中間層を挟み込んだ積層
ガラスが知られているが、前者は、内挿の網が視界を遮
り透視性を損なう危険性があり、後者は、前記中間層が
熱変化で発泡して不透明になり透視性を損なう危険性が
ある。これらの問題点が無いものとして、ソーダ石灰系
のガラスを熱強化処理したものが挙げられる。
730℃)をかなり超える温度域(約760℃)で板ガ
ラスを加熱し、連続する空気冷却部分において、背圧9
50mmAqと非常に高い圧力で冷却空気を吹き付けて
実施される方法がある。但し、この様な板ガラスの熱強
化処理に伴っては、所定のエッジ強度を付与することは
できるものの、上述のとおりガラス軟化点を超える高温
域で加熱した板ガラスに強圧の空気を吹き付けるため
に、ガラス表面の平坦性に欠けたり、反りを生じて、反
射映像上の不具合を生じる危険性がある。
上述の熱強化処理を施したものがあり、その端縁部分
は、図7に示すように角を面落としした形状に、例え
ば、カップホイール(ホイール側面20aに研磨用ダイ
ヤモンドや砥石を付設してあるもの)20によって研磨
されたものがあった。
板ガラスによれば、防火戸や防火窓として使用できるよ
うにするためには、前述の熱強化処理〔ガラスの軟化点
(720〜730℃)をかなり超える温度域(約760
℃)で板ガラスを加熱し、連続する空気冷却部分におい
て、背圧950mmAqと非常に高い圧力で冷却空気を
吹き付けて実施される〕を実施する必要性があり、その
結果、前述の熱強化処理による不具合(ガラス表面の平
坦性に欠けたり、反りを生じて、反射映像上に障害とな
る)が生じるという問題点がある。
生)を解消するために、加熱温度や吹き付け空気の背圧
を従来の熱強化処理の値より低下させた熱強化処埋(以
下、単に低熱強化処理という)を実施すると、充分なエ
ッジ強度を確保できなくなり、火災や防火試験等の熱を
受けることによって板ガラスのエッジ部分、特に、研磨
してある角部に熱歪み応力が集中して破壊し易くなる。
特に、熱強化処理された板ガラスは、その端面部におい
て長手方向に引張応力が作用するが、端面部がカップホ
イールによって研磨されている場合は、研磨に伴う筋
(キズ)が板ガラスの厚み方向に形成されるため、前記
板ガラスの板面に沿って作用する応力が筋(キズ)に集
中して破壊し易くなるという新たな問題点が発生する。
消し、熱強化処理の度合いを緩和しても所定の板ガラス
のエッジ強度を確保できる熱強化板ガラス及びその端縁
部分の仕上げ方法を提供するところにある。
る熱強化板ガラスの端面部が、接当する研磨部を前記板
ガラスの端面部の長手方向に沿って移動させて研磨する
研磨処理により表面最大凹凸が0.05mm以下に仕上
げられていると共に、前記端面部と前記板ガラス表裏の
平面部との境部が、研磨処理により表面最大凹凸が0.
007mm以下で前記端面部より滑らかな状態に仕上げ
られており、前記熱強化処理による表面圧縮応力が17
〜25kgf/mm 2 であることを特徴構成としてい
る。
強化処理が施してある熱強化板ガラスの端面部に対し
て、接当させた研磨部を前記板ガラスの端面部の長手方
向に沿って移動させて研磨する研磨処理を行い、表面最
大凹凸が0.05mm以下となるように形成する研磨工
程を経て、前記端面部と前記板ガラス表裏の平面部との
境部を、表面最大凹凸が0.007mm以下で前記端面
部より滑らかな状態となるように加工仕上げ工程を実施
し、前記熱強化処理による表面圧縮応力が17〜25k
gf/mm 2 であることを特徴構成としている。
し易い性質があり、本発明の第一の特徴構成によれば、
全面にわたって熱強化処理を施してある板ガラスの端面
部が、接当する研磨部を前記板ガラスの端面部の長手方
向に沿って移動させて研磨する研磨処理により表面最大
凹凸が0.05mm以下に仕上げられていると共に、前
記端面部と前記板ガラス表裏の平面部との境部が、研磨
処理により表面最大凹凸が0.007mm以下で前記端
面部より滑らかな状態に仕上げられており、前記熱強化
処理による表面圧縮応力が17〜25kgf/mm 2 で
あるから、端縁部分に応力が集中し難い熱強化板ガラス
とすることができる。
全面にわたって熱強化処理が施してある熱強化板ガラス
の端面部を、その長手方向に研磨処理を行い、表面最大
凹凸が0.05mm以下となるように形成する研磨工程
を経て、前記端面部と前記板ガラス表裏の平面部との境
部を、表面最大凹凸が0.007mm以下で前記端面部
より滑らかな状態となるように加工仕上げ工程を実施
し、前記熱強化処理による表面圧縮応力が17〜25k
gf/mm 2 であるから、端縁部分に応力が集中し難い
熱強化板ガラスとすることができる。
に沿った研磨処理が施されているから、研磨に伴う筋
(キズ)は同様に板ガラス端面部の長手方向に沿って形
成され、板ガラスの板面に作用する熱破壊力等の集中を
回避できる。さらに、表面最大凹凸が0.05mm以下
と、滑らかな状態に仕上げてあり、且つ、端面部には稜
部ができないから、端面部に応力が集中することを回避
することができる。また、前記端面部と前記板ガラス表
裏の平面部との境部は、表面最大凹凸が0.007mm
以下と、より滑らかな状態に仕上げてあるから、板ガラ
ス全体としても、応力集中が起こりやすい前記稜部をな
くすことができ、板ガラス端縁部分への応力集中を回避
することが可能となり、エッジ強度を構造的に向上させ
ることができるようになる。このエッジ強度の増加は、
約4kgf/mm2になる。
ても、端面部の筋(キズ)の方向が板ガラスの厚み方向
に形成されていたり、表面最大凹凸が0.05mmを超
えて大きくなる場合には、その凹凸の谷部・山部に応力
が集中し易くなる。また、前記端面部と前記板ガラス表
裏の平面部との境部においては、面と面との変わり目で
あることから表面最大凹凸が0.007mmを超えて大
きくなる場合には、その凹凸の谷部・山部に応力が集中
し易くなる。
れば、熱強化処理を実施するのに、従来より低い温度域
での加熱や、従来より低い圧力での空気の吹き付けによ
る熱強化処理を実施しても、所定の熱強化処理後エッジ
強度を確保することができるようになり、従来のような
ガラス表面の平坦性に欠けたり、反りを生じて、反射映
像上の不具合が発生するのを防止できる。
く防火試験での甲種及び乙種防火戸として通常の熱強化
板ガラスを使用するには、板ガラスのエッジ強度を21
kgf/mm2(板ガラスの支持状態として、図2に示
すように、板ガラス周縁部におけるサッシュとの係わり
深さ寸法(かかり代という)(d)が10mm程度で、
熱伝導の良好な保持金物(9)で周縁部を挟持してある
場合)以上に確保しないと前記熱割れ現象を生じる危険
性があるが、本発明によれば熱強化処理による表面圧縮
応力が17〜25kgf/mm2であるから、上述の板
ガラス端縁部分の仕上げによるエッジ強度の増加分4k
gf/mm2と合わせて実質的には21〜29kgf/
mm2のエッジ強度を確保することができ、前記甲種及
び乙種防火戸として問題なく使用することが可能とな
る。なお、前記熱強化処理による表面圧縮応力が25k
gf/mm2を超えると、その板ガラスに付与される表
面圧縮応力が不均一になり易く不具合が生じる。
にして板ガラスが支持されている場合には、板ガラスの
周縁部と中央部との温度差が多少大きくなるので、表面
圧縮応力は、18kgf/mm2以上必要となる。ま
た、前記かかり代(d)を15mm程度で、且つ、前記
保持金物(9)を使用しない支持状態(図3参照)にお
いては、表面圧縮応力は22kgf/mm2以上必要と
なる。すなわち、上述の何れの支持状態においても、前
記甲種及び乙種防火戸として問題なく使用することが可
能となる。
て実施すれば、研磨表面の凹凸を数μmオーダーに磨き
上げることができ、研磨によって前記境部に大きな研磨
溝が発生するのを防止でき、研磨溝への板ガラスへの応
力集中を抑えて、より板ガラスのエッジ強度を増加させ
ることができる。
て実施すれば、前記仕上げ工程による仕上げ面を板ガラ
ス表面と同様に仕上げることができ、より板ガラスのエ
ッジ強度を増加させることが可能となる。
よって実施すれば、仕上げ工程そのものを簡単な作業手
順によって実施することが可能となり、板ガラス端縁部
分の仕上げ作業の効率を向上させることができる。
強化板ガラスによれば、従来より簡便な方法によって板
ガラスを熱強化処理しても、防火ガラスとしての性能を
維持させることができるようになり、板ガラスとしての
品質向上、及び、熱強化処理設備の稼動コスト低減を図
ることが可能となる。
部分の仕上げ方法によれば、板ガラス端縁部分へ内部応
力が集中的に作用するのを防止し易くなって、板ガラス
のエッジ強度を従来より増加させることが可能となり、
それに伴って、従来より簡便な方法によって板ガラスを
熱強化処理しても、防火ガラスとしての性能を維持させ
ることができるようになり、板ガラスとしての品質向
上、及び、熱強化処理設備の稼働コスト低減をも図るこ
とが可能となる。
に基づいて説明する。
(1)に対して、本発明の熱強化板ガラスの一実施形態
である板ガラス(3)の端縁部分(2)を嵌めて構成し
てある防火戸(4)を示すものである。
る環状のサッシュ本体(5)を設け、前記板ガラス
(3)をサッシュ本体(5)に保持するための保持部
(6)を、前記サッシュ本体(5)の枠内周部分に着脱
自在に設けて構成してある。前記サッシュ本体(5)、
及び、保持部〈6)は、共に金属で形成してあり、火災
が発生しても前記板ガラス(3)を保持できることを考
慮して形成してある。前記保持部(6)は、一対のアン
グル部材で構成してあり、夫々の間に前記板ガラス
(3)の端縁部分(2)を保持できる隙間(7)を形成
できる状態に前記サッシュ本体(5)に取り付けてあ
る。
(3)の端縁保護の機能を備えたクロロプレンゴム製の
セッティングブロック(前記サッシュ(1)の下辺の隙
間(7)にのみ設置)(8)と、前記板ガラス(3)の
端縁部分(2)を挟持して保持部(6)に固定する保持
金物(9)とを設けてある。
によって形成してあり、前記隙間(7)に板ガラス
(3)を位置させることによって、前記端縁部分(2)
を弾性的に挟み込み固定できるように形成してある。具
体的には、板ガラス(3)の端縁部分(2)のほぼ全長
にわたる長さ寸法に形成してあり、図に示すように、前
記端縁部分(2)の長手方向視における断面形状が、角
張った『U』の字形状(六角形図形の上の一辺をなくし
た形状)で、前記『U』の字の両端部が板ガラス(3)
の表裏面に各別に線接当するように形成してある。外径
寸法は、前記隙間(7)の幅寸法より大きく形成してあ
り、前記板ガラス(3)の端縁部分(2)を挟んだ状態
で前記隙間(7)に設置することによって、前記保持部
(6)から挟持方向の抑圧力を受けて前記板ガラス
(3)を強力に挟持固定することができ、火災時の板ガ
ラス(3)の熱変形によるガラス周縁部分の外れを防止
することができる。
鉄やステンレス鋼)によって形成してあるから、環境温
度に速やかに馴染み易く、例えば、火災が発生した場合
に、保持している前記板ガラス(3)の周縁部にも熱が
伝わり易くして周縁部と中央部との温度差が生じ難い状
態を作り出し、破壊し難くすることが可能となる。この
板ガラス(3)の破壊し難さを、エッジに発生する応力
に換算すると、図に示す保持部(6)に対する板ガラス
(3)のかかり代(d)が15mm程度の通常の保持状
態においては、約22kgf/mm2の応力が発生す
る。但し、前記かかり代(d)が10mm程度の浅い保
持状態においては、板ガラス(3)の中央部と端縁部分
の温度差が小さくなることから、約1kgf/mm2ほ
ど発生する応力が緩和されて約21kgf/mm2とな
る。
前記板ガラス(3)は、ソーダ石灰系の板ガラスを、後
述する端縁部分の仕上げ工程を経てから、吊り金具を使
用しない製法で熱強化処理を施して形成してある。
板ガラス(3)の厚み方向での中間部ほど、板ガラス
(3)の面方向の外方に突出する曲面形状となるように
研磨処理(研磨された面の最大凹凸は0.05mm以
下)を行う研磨工程を経て、前記端面部(3a)と前記
板ガラス(3)表裏の平面部(3b)との境部(3c)
を、前記研磨工程よりさらに滑らか(仕上げ面の最大凹
凸は0.007mm以下)に加工仕上げ工程を実施して
端縁部分の仕上げを行ってある。
に示すように、軸心廻りに回転する円筒ホイール(1
0)の外周面を使って研磨する平廻り円筒ホイール型研
磨方式の研磨方法によって実施するもので、前記円筒ホ
イール(10)は、軸心方向での中間部ほど外径寸法が
小径になるようにその外周面を形成してあり、被研磨部
分となる板ガラス(3)の端面部(3a)が、外方に突
出した曲面形状に研磨されるように構成してある。そし
て、前記円筒ホイール(10)の外周面は、#200番
手より細かな研磨部に形成してある。
前記端面部(3a)は、表面の凹凸が0.03mm程度
に仕上げられており、非常に細かな凹凸であるから、板
ガラス(3)の内部応力が集中的に作用するのを避け易
くなる。
ラス(3)の端面部(3a)の長手方向に沿って設定し
てあるから、研磨に伴う筋(キズ)は、同様に端面部
(3a)の長手方向に沿って形成され、このため板ガラ
ス(3)の板面に沿って作用する熱破壊力等の集中を回
避し易くなる。
に、二軸の回転軸に張り廻されて回転する研磨用ベルト
(11)の外周面を使って研磨するバフ磨き方式の研磨
方法によって実施するものである。このバフ磨きとは、
極上仕上げとも呼ばれ、一般的には、羊の皮で形成した
ベルト(11)で研磨し、その研磨に際しては、酸化セ
リウム(非常に細かい粒度の研磨粉)の水溶液を被研磨
部分に掛けながら実施することによって、表面粗さが3
〜7μm(殆ど板ガラス表裏面の表面粗さと等しい値)
にまで細かくなり、ツヤを出すことも可能で、前記境部
(3c)への内部応力の集中が起こり難くすることがで
きる。これを強度に換算すると、約4kgf/mm2ほ
どである。
板ガラス(3)の端縁部分(2)に内部応力が集中し難
くすることができ、特に、板ガラス(3)の板面に沿っ
て作用する内部応力の集中を回避し易くなる。その結
果、火災による熱を受けても破壊し難くすることが可能
となり、熱強化処理によって施される応力に換算して約
4kgf/mm2ほど応力緩和できることが確認されて
いる。
防火試験での甲種及び乙種防火戸として板ガラスを使用
するには、板ガラスのエッジ強度を26kgf/mm2
(前記かかり代(d)が15mm程度の場合)以上に確
保する必要があるが、本実施形態の板ガラス(3)によ
れば、前記保持金物(9)による保持に伴って4kgf
/mm2、端縁部分(2)の仕上げに伴って約4kgf
/mm2のエッジ強度を確保することができるから、熱
強化処理によって最低18kgf/mm2の強化を図る
だけでよくなる。また、前記かかり代(d)が10mm
程度の浅い保持状態においては、板ガラス(3)の中心
部と周縁部との温度差が多少減少することによって発生
熱応力も減少し、熱強化処理によって最低17kgf/
mm2の強化を図ればよくなる。
においては、従来のように、板ガラス(3)の加熱温度
760℃、冷却空気吹き付けの際のノズルからの背圧9
50mmAqという仕様で実施しなくても、例えば、加
熱温度は、ガラスの軟化点(720〜730℃)以下、
冷却空気吹き付け背圧500mmAqで実施しても、所
定のエッジ強度を確保することができるようになり、熱
強化処理に伴う板ガラスの品質の低下(ガラス表面の平
坦性に欠けたり、反りを生じる)を防止して、歩留まり
をよくすることができると共に、熱強化処理設備の稼動
コストの低減をも図ることが可能となる。
圧縮応力)の測定は、全反射応力測定方法により行っ
た。全反射応力測定方法は、被測定板ガラス表面にこれ
より屈折率の僅かに大きいプリズムを置き、被測定点に
集束する円偏光光束を全反射臨界角にほぼ等しい角度で
入射させて、反射光観察望遠鏡の視野に現れる明暗の全
反射境界線間のずれ量を既知応力により較正した目盛り
で測定する方法によって実施した。
記保持金物(9)を使用せずに、板ガラス(3)と保持
部(6)との間の前記隙間(7)に、セラミックスロー
プ(S1)やセラミックスペーパー(S2)を詰め込ん
で板ガラス(3)を保持する保持構造においては、前記
かかり代(d)が15mm程度の通常の保持状態におい
ては、前述の板ガラス(3)の端縁部分(2)の仕上げ
に伴って約4kgf/mm2のエッジ強度を確保するこ
とができるから、熱強化処理によって最低22kgf/
mm2の強化を図るだけでよくなる。また、前記かかり
代(d)が10mm程度の浅い保持状態においては、板
ガラス(3)の中心部と周縁部との温度差が多少減少す
ることによって発生熱応力も減少し、熱強化処理によっ
て最低20kgf/mm2の強化を図ればよくなる。
る。
で説明したバフ磨き方式の研磨方法に限定されるもので
はなく、例えば、前記研磨工程と同様に平廻り円筒ホイ
ール型研磨方式による研磨方法(図6)や、カップホイ
ール(ホイール面に研磨用ダイヤモンドや砥石を付設し
てあるもの)を用いた研磨方式との併用や、板ガラス
(3)の端縁部分(2)の局部的な加熱溶融によって実
施したり、または、化学的な溶解によって実施するもの
であってもよい。要するに、端面部(3a)の表面最大
凹凸が0.05mm以下、前記境部(3c)は表面最大
凹凸が0.007mm以下に仕上げてあればよい。
a)は、板ガラス(3)の厚み方向での中間部ほど、板
ガラス(3)の面方向の外方に突出する曲面形状とした
先の実施形態に限定されるものではなく、平坦形状とし
てもよい。要するに、端面部(3a)がその長手方向に
沿った研磨処理により形成されており、表面最大凹凸が
0.05mm以下に仕上げてあればよい。
(5)との取り付けは、先の実施形態に限定されるもの
ではなく、例えば図4に示すように、使用する保持金物
として、サッシュ本体(5)と面接触する金属製の弾性
保持金物(9a)を使用して固定すれば、サッシユ本体
(5)への輻射熱を、前記保持金物(9a)から板ガラ
ス(3)の周縁部に効率よく伝達することができ、板ガ
ラス(3)の中央部と周縁部との温度差を少なくして、
破壊し難くすることが可能となる。また、取り付け状態
の他の実施形態としては、図5に示すように、サッシュ
本体(5)の押縁(5a)に嵌合する金属製の弾性保持
金物(9b)と、不燃製板(例えば、ケイカル板)によ
って挟持固定するものであってもよい。
照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発
明は添付図面の構成に限定されるものではない。
図
Claims (2)
- 【請求項1】 全面にわたって熱強化処理を施してある
熱強化板ガラスであって、 前記板ガラス(3)の端面部(3a)が、接当する研磨
部を前記板ガラス(3)の端面部(3a)の長手方向に
沿って移動させて研磨する研磨処理により表面最大凹凸
が0.05mm以下に仕上げられていると共に、前記端
面部(3a)と前記板ガラス(3)表裏の平面部(3
b)との境部(3c)が、研磨処理により表面最大凹凸
が0.007mm以下で前記端面部(3a)より滑らか
な状態に仕上げられており、前記熱強化処理による表面
圧縮応力が17〜25kgf/mm 2 であることを特徴
とする熱強化板ガラス。 - 【請求項2】 全面にわたって熱強化処理を施してある
熱強化板ガラス端縁部分の仕上げ方法であって、 板ガラス(3)の端面部(3a)に対して、接当させた
研磨部を前記板ガラス(3)の端面部(3a)の長手方
向に沿って移動させて研磨する研磨処理を行い、表面最
大凹凸が0.05mm以下となるように形成する研磨工
程を経て、前記端面部(3a)と前記板ガラス(3)表
裏の平面部(3b)との境部(3c)を、表面最大凹凸
が0.007mm以下で前記端面部(3a)より滑らか
な状態となるように加工仕上げ工程を実施し、前記熱強
化処理による表面圧縮応力が17〜25kgf/mm 2
であることを特徴とする熱強化板ガラス端縁部分の仕上
げ方法。
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