JP3307312B2 - 耐低温チッピング性、加工性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

耐低温チッピング性、加工性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

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JP3307312B2 JP00085698A JP85698A JP3307312B2 JP 3307312 B2 JP3307312 B2 JP 3307312B2 JP 00085698 A JP00085698 A JP 00085698A JP 85698 A JP85698 A JP 85698A JP 3307312 B2 JP3307312 B2 JP 3307312B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐低温チッピング
性、加工性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方
法に関する。
【0002】自動車車体外面側に、合金化溶融亜鉛めっ
き鋼板を使用するが、冬季などの低温時に自動車の外面
側の塗装面に小石が衝突すると、塗膜だけでなくめっき
層と素地鋼板との界面が剥離する現象 (以下、単にチッ
ピングといい、これに対する耐久性を耐低温チッピング
性という) が見られることがある。本発明は、このよう
な耐低温チッピング性に優れ、かつ、プレス加工時のめ
っき粉剥離現象 (パウダリング) やめっき皮膜剥離現象
(フレーキング) を起こさない優れた加工性を有する、
合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法に関するものであ
る。
【0003】
【従来の技術】合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、塗装性お
よび耐食性に優れており、自動車用をはじめとして様々
な用途に用いられている。ところが、合金化溶融亜鉛め
っき鋼板を自動車用外装板として用いる場合、走行時に
飛び石などによるチッピングの衝撃によって塗膜および
めっき皮膜の剥離を受けやすい。また、チッピングによ
ってめっきが剥離した箇所は赤錆が生じやすく、自動車
外装板としての用途には致命的である。また、合金化溶
融亜鉛めっき鋼板は、加工時にめっき皮膜が粉状、つま
りパウダ状に剥離するパウダリング、および金型との型
カジリに伴い、めっき皮膜が鱗片状に剥離するフレーキ
ングが発生する。このような鋼板のプレス加工に伴うめ
っき剥離は、割れ等の成形不良、および、めっき剥離片
等の鋼板への付着による加工外観不良という問題があ
る。
【0004】例えば、プレス成形性の改善のためには、
特開平1−279738号公報のように、溶融亜鉛めっき皮膜
を形成後、合金化処理に際して、ζ相が成長しない温度
域まで急速加熱し、耐パウダリング性が劣化しない合金
化度の範囲内で、めっき皮膜中に母材からFeが拡散する
ように十分な時間保持した上で、その後、急速に冷却す
ることにより、耐フレーキング性に劣るζ相の生成をで
きるだけ抑制して、耐フレーキング性、耐パウダリング
性を確保した、加工性に優れる合金化溶融亜鉛めっき鋼
板を提供しようとする技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな合金化ヒートパターンによって得られる合金化溶融
亜鉛めっき皮膜では、ある程度良好な加工性を確保でき
るが、車体外装用鋼板に適用するに充分な耐低温チッピ
ング性は確保できないという問題がある。
【0006】ここに、本発明の課題は、耐低温チッピン
グ性を改善するとともに、パウダリングおよびフレーキ
ングに対する抵抗性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼
製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
耐低温チッピング性に及ぼす合金化溶融亜鉛めっき皮膜
の製造条件の影響を種々検討した結果、耐フレーキング
性を確保するために、ζ相生成を抑制させる際に実施し
ている急速冷却過程において、合金化溶融亜鉛めっき皮
膜に残留応力 (歪み) が増加することが、耐低温チッピ
ング性の低下に繋がっているという事実を見出した。
【0008】かかる事実に基づき、ζ相の生成を極力抑
制し、かつ、車体外装用鋼板として、耐低温チッピング
性を確保するためには、急速加熱、急速冷却した際に形
成される、歪みの大きい合金化溶融亜鉛めっき皮膜の応
力を開放させることが効果的であり、その際の応力開放
の仕方として、できるだけ、細かなクラックを形成させ
ることが効果的であるという新たな知見を見出した。こ
の理由としては、低温チッピングのような衝撃を受けた
時、または、プレス加工時の縮み変形を受けた時に、め
っき−母材界面に割れが発生し、伝播していくが、緻密
なクラックを形成させることにより、クラック発生部
で、割れの伝播が止まるため、大きなめっき剥離に至ら
ないためであると推測される。
【0009】また、本発明者らは、めっき皮膜応力を開
放することで、より微細なクラックを形成しやすくなる
こと、および、極表層に残るζ相を除去するためには、
機械的な伸率制御により、そのような応力をコントロー
ルする方法以外に、めっき皮膜形成後、酸洗処理を施す
ことが効果的であるという知見も得た。その際、一旦、
アルカリ処理を施し、表面を清浄化した後に、酸洗処理
を実施することが、より効果的であるという知見に至っ
た。
【0010】ここに、本発明は、(1) 鋼板を溶融亜鉛めっき浴中に浸漬し、得られた溶融
亜鉛めっき皮膜に加熱処理による合金化処理を行う、合
金化溶融亜鉛めっき皮膜が実質上δ 1 単相から成る合金
化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法において、該合金化処
理を、加熱処理の最高到達板温度を500 ℃以上にし、そ
の後の冷却過程において10℃/秒以上の冷却速度で420
℃まで冷却し、次いで、鋼板に0.4 %以上、2.0 %以下
の伸率で歪みを付与し、クラックを発生させることを特
徴とする、合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法、(2) 鋼板を溶融亜鉛めっき浴中に浸漬し、得られた溶融
亜鉛めっき皮膜に加熱処理による合金化処理を行う、合
金化溶融亜鉛めっき皮膜が実質上δ 1 単相から成る合金
化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法において、該合金化処
理を、加熱処理の最高到達板温度を500 ℃以上にし、そ
の後の冷却過程において10℃/秒以上の冷却速度で420
℃まで冷却し、次いで、酸洗処理を行い、もしくは、酸
処理前に、アルカリ処理を行い、クラックを発生させる
ことを特徴とする、合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方
法、である。
【0011】かくして、本発明によれば、ζ相が実質上
残留せず、実質上δ1 単相から成る組織を有する合金化
溶融亜鉛めっき皮膜において、できるだけ、緻密なクラ
ックを発生させることにより、耐低温チッピング性と、
プレス成形性とを両立させ、車体外装材として、上層フ
ラッシュめっきに頼ることなく、良好な合金化溶融亜鉛
めっき鋼板の製造方法が得られるのである。
【0012】なお、本発明における実質δ1 単相めっき
とは、めっき皮膜中のδ1 相の比率が、80%以上 (重量
%) であるものを指し、このようなめっき皮膜の生成の
確認は、例えば、電気化学的に、全皮膜の溶解時間から
δ1 溶解電位となる溶解時間を測定することにより可能
である。
【0013】このような実質δ1 単相のめっきを得るた
め、ζ相残りをできるだけ抑制することが重要である。
従って、ζ相が成長しない500 ℃以上まで、急速に加熱
し、急速に冷却することが必要となるが、前述のように
このようなヒートパターンで合金化処理をした合金化溶
融亜鉛めっき皮膜は、どうしても、めっきの残留応力が
大きくなるという問題がある。その際に、あらかじめ応
力を開放すること、および、その開放の際に、できるだ
け、クラック発生密度を小さくし、衝撃時および加工時
の、めっき割れの伝播を抑制させることが効果的であ
る。
【0014】さらに、クラック発生密度を増大させるた
め、また、わずかに残るζ相を除去するためにも、酸液
にて処理すること、つまり酸洗処理が望ましく、その際
に、酸洗処理前にアルカリ処理を実施することにより、
酸洗処理前の表面の清浄性が確保されるため、一層の改
善効果が期待できる。
【0015】ところで、めっき皮膜に微細なクラックを
生じさせるとの考えは、従来技術においてもいろいろ試
みられているところであるが、しかしながら、そのよう
な従来技術が本発明について何等の示唆も行わないこと
は次の説明からも明らかであろう。
【0016】例えば、耐低温チッピング性、耐衝撃剥離
性の向上のために、めっき合金層を微小ブロックにて形
成する方法が、特開平4−218653号に開示されている。
しかしながら、この方法は、合金化蒸着亜鉛めっき鋼板
を前提としたものであり、かつ、ζ相をむしろ積極的に
残存させることが示唆されており、本発明のような合金
化溶融亜鉛めっきを前提に、かつ、耐フレーキング性を
確保するために、ζ相残りを極力抑制しようとしたもの
とは基本的に異なる。
【0017】また、特開平4−280953号公報において
は、合金化溶融亜鉛めっき鋼板において、適正な形状の
凹部をできるだけ多数もっためっき皮膜を形成させるこ
とにより、塗膜との密着性を向上させるアンカー効果に
より、耐衝撃剥離性を向上させようという方法が開示さ
れている。しかしながら、このような方法は、塗膜とめ
っき皮膜との密着力向上を目的としたものではあるが、
本発明のような、めっき皮膜のもつ応力を積極的に開放
することにより、めっき皮膜と母材との密着力向上を目
的としたものではない。また、このような形状を有する
めっき皮膜を形成させるために、特殊な形状の調質圧延
ロールを使用することを提案しているが、本発明のよう
な、めっき残留応力を開放し、適度なクラックを有する
ようにするために、母材鋼板を適正な範囲で伸ばすよう
な考え方は提示されていない。
【0018】さらに、特開平5−247620号公報には耐低
温チッピング性、耐パウダリング性の向上を目的とした
合金化溶融亜鉛めっき鋼板が開示されている。この発明
では空洞を設けているが、その定義が不明確であるが、
合金化溶融亜鉛めっき鋼板の過剰成長部と、成長遅延部
の差をできるだけなくそうと検討されているものと推測
される。しかしながら、本発明においては、凹凸の大き
なめっき層の形成を議論したものではなく、形成された
めっき皮膜中に、適度なクラックを形成させてやること
が耐低温チッピング性において必要であることを提示す
るものである。また、空洞率とクラックを同義とする
と、本発明は、クラックを多くもつ方が、耐低温チッピ
ング性向上に対し不可避であるとの認識に立つのに対
し、上記公報記載の発明は、クラック (空洞) をできる
だけ抑制する方が、耐低温チッピング性の向上に対して
効果的という認識に立っており、その期待効果の実現手
段の方向が全く矛盾する。
【0019】めっき皮膜にクラックを形成させることを
検討した事例が、例えば、特開平4−236752号公報に開
示されている。しかしながら、これは、合金化溶融亜鉛
めっき鋼板の上に、上層フラッシュめっきを形成させる
ことを前提としたものであり、微細にクラックを設ける
ことにより、上層フラッシュめっきの応力を分散させ、
加工時にめっき皮膜への大きなクラックの発生を抑制
し、細かくクラックが分散することにより、電着塗装時
に発生するガス発生のトラップサイトを分散させる、良
好な塗装仕上がりを目的としたもので、本発明のよう
な、上層めっきを伴わない合金化溶融亜鉛めっき皮膜鋼
板で、なおかつ、耐低温チッピング性の向上を期待した
ものとは全く異なる。
【0020】合金化溶融亜鉛めっき皮膜生成後、酸化皮
膜層を形成させることにより、プレス成形性を向上させ
ようという方法は、例えば、特開平7−18400 号公報に
開示されている。しかしながら、この方法は、ζ相の存
在を前提にし、そのようなめっき皮膜の摺動性低下を厚
い酸化皮膜で補おうというものであり、酸液を高温で接
触させたり、電解する方法が検討されている。しかし、
本発明のような、耐低温チッピング性、および、プレス
成形性を両立するために、めっき皮膜でのクラック発生
促進、ζ相の除去を目的に、合金化溶融亜鉛めっき皮膜
形成後、酸液に接触させるような方法は見当たらない。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる耐低温チッ
ピング性、加工性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板お
よびその製造方法の形態について、添付図面を参照しな
がら、詳細に説明する。
【0022】まず、本発明での前提となる合金化溶融亜
鉛めっき皮膜は、図1に示したように、母材上に一部Γ
相を含み、表面上にζ相も有するが、実質δ1 単相から
なる耐パウダリング性、耐フレーキング性に優れたもの
である。その際のδ1 量としては、重量%で、80%以上
であり、好ましくは、90%以上のものである。また、耐
フレーキング性確保のためには、ζ相量は、10%以下、
好ましくは、6%以下、耐パウダリング性の確保には、
Γ相量は、10%以下、好ましくは、7%以下とする。
【0023】そのような合金相構造を有する合金化溶融
亜鉛めっき皮膜表面に、図2のように0.1 mm当たり1個
以上、すなわち1mm当たり10個以上のクラックを発生さ
せることが、加工性を確保した上で、耐低温チッピング
性の確保には必要である。すなわち、1mm当たりのクラ
ック数が10個よりも少ない場合には、めっき割れの伝播
距離が大きくなり、耐低温チッピング性が低下するばか
りでなく、耐パウダリング性も劣化する。このめっきク
ラック発生数としては、好ましくは1mm当たり50個以上
である。
【0024】このクラックは図2のようにめっき層を貫
通するものであり、ζ相、Γ相を貫通して素地まで達す
るものである。またその際の測定方法としては、めっき
皮膜断面において×500(倍率) にて、任意の部分を測定
幅1mm観察した上での10点の平均値を採用した。また、
上限は、特に規定はないが、あまりに緻密なクラックに
なれば、逆に微細なめっき剥離が多数発生する可能性も
あり、所望により1mm当たり500 個とする。
【0025】次に、本発明にかかる合金化溶融亜鉛めっ
き鋼板の製造方法について説明する。まず、鋼板を溶融
亜鉛めっき浴中に浸漬して溶融亜鉛めっき鋼板とする。
本発明において鋼板の種類、めっき浴組成等は特に制限
されず、例えば慣用のものを使用すればよい。溶融めっ
き後は、合金化処理を行う。
【0026】ここに、合金化処理時のヒートパターンの
影響を明記する。前述のようなδ1単相の合金化溶融亜
鉛めっき皮膜を形成するには、まず、ζ相の抑制が重要
である。従って、ζ相が成長しない温度域である500
℃、好ましくは、520 ℃以上まで、できるだけ速くする
ことが好ましく、実際には20℃/秒以上で急速に加熱す
る。500 ℃未満、20℃/秒未満であれば、ζ相が残り、
耐フレーキング性が劣化するという問題を生じることが
ある。また、本発明はδ1 相の生成が確保できれば、加
熱の上限の温度規定はないが、好ましくは、600 ℃以下
にすべきである。この理由は、600 ℃を越えるとΓ相が
多量に発生するため、実質δ1 単相めっき皮膜が製造困
難になるからである。
【0027】また、加熱後、実質上、合金化反応が起こ
りえない420 ℃まで、急速に冷却する際に、冷却温度を
10℃/秒以上、好ましくは、40℃/秒以上にすること
が、ζ相残りの抑制に対しては効果的である。これより
も遅い冷却速度では、表層にζ相残りが大きくなり、耐
フレーキング性が確保できないという問題が生じるとと
もに、めっき皮膜の残留応力が下がるために、次工程で
実施する機械的歪み付与を実施する際に、充分なめっき
クラック発生密度が確保できなくなるからである。な
お、冷却時の急速冷却方法は、本発明の冷却速度を確保
できれば、気水冷却、空冷等、特に冷却方法に限定する
ものではない。
【0028】次に、このようにして生成させた実質δ1
相から成るめっき皮膜に、好ましくは、1mm当たり10個
以上のクラックを導入する。ここに、かかるクラック導
入のための1つの手段としての機械的歪み付与について
説明する。
【0029】本発明において、重要である耐低温チッピ
ング性の確保のためには、鋼板に設けた合金化めっき皮
膜にあらかじめクラックを形成させる。その方法とし
て、鋼板に機械的に歪みを付与する方法がある。その際
の伸率としては、0.4 %以上必要である。これ未満であ
れば、充分なクラック密度を確保することができず、耐
低温チッピング性に問題が生じるためである。一方、伸
率を2.0 %よりも大きくすると、クラック発生密度は上
昇してくるが、鋼板の変形に伴い、めっきの変形が伴わ
なくなり、めっき−母材界面の割れが発生するので、耐
パウダリング性が劣化するという問題がある。従って、
鋼板の機械的伸びによる歪み付与としては、0.4 〜2.0
%、好ましくは、0.8 〜1.6 %である。また、この際の
歪み付与手段としては、特に制限するものではないが、
合金化溶融亜鉛めっき後、スキンパスでの調質圧延、も
しくは、テンションレベラーを利用する方法が考えられ
る。
【0030】一方、そのようなクラック導入の別の手段
としては酸液処理、つまり酸洗法がある。ここに、酸液
処理方法について説明する。
【0031】本発明において酸洗処理により、加工性、
耐低温チッピング性が改善する理由は、以下の機構と推
測する。つまり、酸洗処理により、めっき皮膜の脱亜鉛
現象が生じるが、そのときに、めっき皮膜の応力を開放
する。その際、前述の機械的歪み付与による応力開放方
法によるめっき皮膜のクラック発生よりもより微細なク
ラックになる。従って、本発明の特徴である、加工時、
衝撃時のめっき−母材界面割れ伝播距離を抑制させると
いう技術思想を実現させるためには、微細なクラックを
形成させる化学的な酸処理は有効である。また、酸洗処
理により、表層に残る耐フレーキング性に悪影響を及ぼ
すζ相も溶解するため、耐フレーキング性に対しても有
利になるという利点がある。
【0032】また、酸洗処理の前にアルカリ処理を実施
することで、酸洗処理による効果を助長させることが可
能である。合金化溶融亜鉛めっき鋼板では、表層にアル
ミナ等の酸化層が形成されていることもあり、アルカリ
処理により、一旦酸化物層が除去され、表面が清浄化に
なるため、続いて行う酸洗処理での脱亜鉛によるクラッ
ク形成、ζ相の溶解反応を促進させるという効果が期待
できる。
【0033】かかる効果を有する酸洗処理方法である
が、本発明にあっては、特に、規定するものではない
が、ある程度反応を促進させるためには、pHが3.0 以
下、好ましくは、1.0 〜2.0 以下の酸洗液に接触させる
ことが好ましい。pHが3.0 よりも大きいと、酸洗処理に
よる明確な改善効果が認められず、また、pH 1.0未満で
あれば、酸洗処理に反応促進効果が大きく、特に、めっ
き皮膜の溶解が速すぎ、クラック制御が困難になるため
である。
【0034】酸洗処理後、直ちに、水洗を実施すること
になるが、その際に、表面に残渣が残らないようなもの
が好ましく、また、使用する酸性液としては、極端に酸
化性が強く、酸化皮膜を形成させるようなものは、表面
外観上の問題から好ましくなく、硫酸、塩酸等の酸が挙
げられる。また、このような酸をベースにしたもので、
金属イオンを含有しているような電気めっき液を使用す
ることも可能である。その処理方法としては、酸液を合
金化溶融亜鉛めっき皮膜に接触させるだけでよく、浸漬
法、スプレー法等が考えられる。
【0035】さらに、かかる酸洗処理の前に実施するア
ルカリ処理であるが、これも、特に規定するものではな
いが、pHが9.0 以上が好ましい。pHが9.0 未満であれ
ば、酸処理による本発明の効果をより安定に、かつ、処
理時間を短縮できないことから好ましくない。その際の
アルカリ処理液も、珪酸系のアルカリ脱脂剤はこのよう
な水洗により、表面に残渣の残るものは好ましくなく、
アルカリ金属系の水酸化物である水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等が好ましい。その際の処理方法も、酸洗
処理同様、浸漬法、スプレー法等が採用できる。
【0036】ここに、上述のクラック導入手段として、
前述のようなスキンパスロールでの調質圧延と酸洗処理
を組み合わせてもよい。このように得られる本発明にか
かる合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、さらに適宜塗装皮膜
を設けることにより、例えば自動車用外装材として用い
られるが、その際の塗装皮膜は例えば慣用のものを使用
すればよい。
【0037】
【実施例】次に、本発明にかかる耐低温チッピング性、
加工性に優れた合金化溶融鋼板の効果を実施例を参照し
ながら説明する。 (実施例1)表1に示す化学成分値の冷延鋼板 (板厚約0.
8 mm) を試験に供した。
【0038】
【表1】
【0039】この冷延鋼板をベースにし、溶融亜鉛めっ
き浴にてめっき皮膜の付着量が45g/m2に調整したG1材
(合金化処理なし、浴中Al量=0.13%) を製造した。こ
のGI材を加熱炉にて各種ヒートパターンによって合金化
処理を行って得た合金化溶融亜鉛めっき鋼板を試験に供
した。その際のヒートパターンとしては、加熱速度を20
℃/秒にし、合金化保持時間を10秒に固定し、合金化保
持温度を480 〜650 ℃、また、420 ℃以下への冷却速度
を7〜50℃/秒まで変化させた。
【0040】さらに、機械的歪み加工の影響をみるため
に、小型調質圧延機にて、鋼板の伸び率を0.0 〜3.0 %
まで変化させて調質圧延を行った。このようにして得た
供試材の調査項目として、めっき皮膜の合金層構造は、
前述のように、電気化学的手法により、定電流電解剥離
法を使用して決定した。その際の電解条件は、表2の通
りであり、各合金相の電位での溶解時間を測定すること
により、合金相構造比率を測定した。
【0041】
【表2】
【0042】めっき皮膜のクラック密度の測定方法は、
前述したように、倍率=×500 にて、表面SEM 観察し
た。その際、任意の部分を測定幅1mm観察した上での10
点の平均値を採用した。加工性は、耐パウダリング性と
耐フレーキング性とによって評価した。それらの特性の
試験条件は、以下の通りであった。
【0043】耐パウダリング性は、表3に示す条件に
て、円筒絞り加工をした際の側壁部のパウダリング剥離
量を重量減により測定した。その際の比較基準として
は、20mg/個を採用した。実際の車体加工時におけるめ
っき剥離量との関係を調査した結果、パウダリング量と
して20mg/個未満 (好ましくは、10mg/個以下) であれ
ば車体外装用として問題ないことが判明しているからで
ある。これ以上の剥離量があれば車体加工時にめっき剥
離しためっき粉が鋼板に押し込まれ表面疵となって表れ
るため好ましくない。
【0044】
【表3】
【0045】耐フレーキング性は、平面摺動試験方法に
より評価した。その際の試験方法は、図3および表4に
示すように、両側から50mmの距離だけ押圧された供試鋼
板を200 mm/minの速度で100 mmの距離だけ引抜く平−平
ビードの平板引抜き試験を実施し、そのときの鋼板表面
の摩擦係数を測定することにより、評価した。その際の
判定基準としては、摩擦係数として0.14を採用した。実
際のプレス割れ発生と摩擦係数の相関を調査した結果、
摩擦係数が、0.14以下であれば、外装用鋼板として、実
質問題無いレベルであることが判明しているからであっ
た。
【0046】
【表4】
【0047】耐低温チッピング性は、表5に記載の塗装
系 (3コート) 、および、グラベロ試験にて評価した。
その際の評価基準としては、グラベロ試験によるめっき
−母材からの剥離面積率を測定し、剥離面積率が、5%
以下であれば、実用上問題ないとした。
【0048】
【表5】
【0049】かかる評価基準を基に、本発明の効果を表
6にまとめて示す。
【0050】
【表6】
【0051】表6のNo.1、2より、保持温度としては、
500 ℃以上確保できないと、ζ相量が多く、実質δ1
相の合金化溶融亜鉛めっき皮膜を得ることができず、耐
フレーキング性を満足することができないことが判る。
【0052】No.3〜4より、機械的伸び率が、0.4 %以
上確保できなければ、本発明の請求範囲内のめっきクラ
ック発生密度を得ることができず、耐低温チッピング性
が確保することができないことが判る。
【0053】No.12 より、冷却速度が、10℃/秒以上な
ければ、機械的伸び率を付与しても、本発明の期待効果
であるクラック発生密度を確保することができず、耐低
温チッピング性が確保できないことが判る。
【0054】(実施例2)次に、本例では、実施例1にお
ける調質圧延に代えて酸洗処理を行った。
【0055】供試材は、実施例1と同一の化学成分値、
板厚の冷延鋼板を使用し、実際の製造ラインにて、合金
化溶融亜鉛めっき処理を施した鋼板を用いて実験室で酸
洗処理を実施した。
【0056】めっき皮膜組成は、目付量が60g/m2であ
り、浴中のAl=0.13%、合金化保持温度は520 ℃、合金
化処理後の冷却速度は10℃/秒、機械的歪みの付与方法
は、実際の製造ラインでの調質圧延機にて、0.4 %付与
したものをベースとした。その際の合金相構造は、ζ相
量が、10重量%、δ1 相量が84重量%、Γ相量が6重量
%であり、クラック発生密度は、11個/mmであった。
【0057】上記の合金化溶融亜鉛めっき鋼板を、pH=
0.5 〜4に調節した塩酸に20秒浸漬した際のクラック発
生密度、耐フレーキング性 (摺動性) 、耐低温チッピン
グ性の結果を図4に示した。なお、耐パウダリング性
は、後処理の影響を受けず、パウダリング量としては、
8mg/個であり、問題はなかった。
【0058】次に、アルカリ処理を実施した後の酸洗処
理の効果について、実施例を提示しながら説明する。
【0059】供試材は、実施例1と同一の化学成分値、
板厚の冷延鋼板を使用し、実際の製造ラインにて、合金
化溶融亜鉛めっき処理を施した鋼板を用いて実験室にて
後処理を実施した。
【0060】めっき皮膜組成は、目付量が55g/m2であ
り、浴中のAl=0.13%、合金化保持温度は520 ℃、合金
化処理後の冷却速度は10℃/秒、機械的歪みの付与方法
は、実際の製造ラインでの調質圧延を実施しなかったも
のをベースとした。その際の合金相構造は、ζ相量が、
9重量%、δ1 相量が86重量%、Γ相量が5重量%であ
り、クラック発生密度は、2個/mmであった。
【0061】かかる合金化溶融亜鉛めっき鋼板をベース
に、pH 9.0、温度=70℃、濃度=1%のアルカリ水溶液
中に、2秒浸漬した後に、Feイオン=2g/l 含んだ5%
硫酸液中 (pH=1.8)に0〜10秒浸漬した際のクラック発
生密度、耐フレーキング性 (摺動性摩擦係数) 、耐低温
チッピング性 (めっき剥離面積率) の結果を図5に示し
た。なお、耐パウダリング性は、後処理の影響を受け
ず、パウダリング量としては、7mg/個であり、問題は
なかった。
【0062】図4から、酸洗処理を施すことにより耐低
温チッピング性、耐フレーキング性が向上することが判
る。その際、酸処理液のpHが0.5 では、表面異常が起こ
るため、好ましくなく、非常に優れた領域を確保する酸
処理液のpHとしては1.0 〜2.0 であることが判る。
【0063】図5から、酸洗処理を実施することによ
り、機械的歪みを付与しなくても、めっき皮膜にクラッ
クを生じさせることが可能であり、アルカリ処理のみで
は、クラック発生の効果がなく、耐フレーキング性 (摺
動性) が、むしろ劣化するため好ましくない。酸処理を
実施することにより、クラックが発生し、耐フレーキン
グ性 (摺動性) 、耐低温チッピング性が向上してくる。
【0064】このような結果を、図4のそれと比較し、
アルカリ処理を実施することで、酸洗処理のみよりも、
より短時間で良好な性能を得られることが判り、アルカ
リ処理と酸洗処理を組み合わせることが、より効果的で
あることが判る。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、合金化溶融亜鉛めっき
鋼板の耐フレーキング性、特に、加工時の滑り性を改善
できることにより、加工時のめっき皮膜のプレス割れ等
が改善され、安定した加工性の確保が可能となるととも
に、耐パウダリング性が改善されることにより、加工時
のめっき剥離等による表面プレス欠陥の低減が可能とな
る。かかる加工性を確保する上で障害であった、塗装後
の低温衝撃時のめっき割れ現象である耐低温チッピング
性も改善できることから、自動車用外装材用として、従
来検討されてきた、合金化溶融亜鉛めっき鋼板上に上層
フラッシュめっきを施すような高価で、かつ複雑な工程
をとった外装用合金化溶融亜鉛めっき鋼板に頼ることな
く、比較的容易に、かつ安価に合金化溶融亜鉛めっき鋼
板を提供することが可能となる。かかる特徴は、自動車
車体外板用として、安価でかつ高性能を安定的に確保す
ることが要望される合金化溶融亜鉛めっき鋼板において
最適であり、今後拡大するニーズに的確に答えられるこ
とから、本発明の工業的価値は極めて大きいものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明での前提になる合金化溶融亜鉛めっき皮
膜構成の模式図である。
【図2】クラック発生させた時の表面および断面から見
た際の模式図である。
【図3】耐フレーキング評価用として、平面摺動試験を
実施した際の模式図である。
【図4】酸洗処理を実施した際の酸洗処理液と製品性能
との関係を図示したグラフである。
【図5】アルカリ処理を実施した後、酸洗処理を施した
際の製品性能との関係を図示したグラフであり、酸洗処
理のみよりも、アルカリ処理を併用して実施した際の、
本発明の効果の優位性を表すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 2/00 - 2/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板を溶融亜鉛めっき浴中に浸漬し、得
    られた溶融亜鉛めっき皮膜に加熱処理による合金化処理
    を行う、合金化溶融亜鉛めっき皮膜が実質上δ 1 単相か
    ら成る合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法において、
    該合金化処理を、加熱処理の最高到達板温度を500 ℃以
    上にし、その後の冷却過程において10℃/秒以上の冷却
    速度で420 ℃まで冷却し、次いで、鋼板に0.4 %以上、
    2.0 %以下の伸率で歪みを付与し、クラックを発生させ
    ることを特徴とする、合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 鋼板を溶融亜鉛めっき浴中に浸漬し、得
    られた溶融亜鉛めっき皮膜に加熱処理による合金化処理
    を行う、合金化溶融亜鉛めっき皮膜が実質上δ 1 単相か
    ら成る合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法において、
    該合金化処理を、加熱処理の最高到達板温度を500 ℃以
    上にし、その後の冷却過程において10℃/秒以上の冷却
    速度で420 ℃まで冷却し、次いで、酸洗処理を行い、も
    しくは、酸処理前に、アルカリ処理を行い、クラックを
    発生させることを特徴とする、合金化溶融亜鉛めっき鋼
    板の製造方法。
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