JP3304300B2 - セメント原料化処理方法 - Google Patents

セメント原料化処理方法

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JP3304300B2 JP15620298A JP15620298A JP3304300B2 JP 3304300 B2 JP3304300 B2 JP 3304300B2 JP 15620298 A JP15620298 A JP 15620298A JP 15620298 A JP15620298 A JP 15620298A JP 3304300 B2 JP3304300 B2 JP 3304300B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ごみ焼却炉等より
排出される飛灰や、セメント製造におけるアルカリバイ
パス設備及び塩素バイパス設備で生成されるダスト等
の、塩素を含む廃棄物をセメント原料として利用できる
ように処理するセメント原料化処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ごみ焼却炉より排出された飛灰
は、特別管理一般廃棄物に指定されており、溶融法
(減容固化)、セメント固化法、薬剤処理法、溶
媒抽出法のいずれかの方法で前処理を行うことが義務付
けられており、それらの方法で前処理された後、埋め立
て処分されている。また、セメントキルンおよびプレヒ
ーターの中で循環濃縮しプレヒーターの閉塞等の問題を
引き起こす塩素、硫黄、アルカリ等をキルンの排ガスと
ともにセメントキルン外へ抽気しながらセメントを製造
する方法において、発生するダストは製品のセメントに
混合するか、または廃棄され埋め立て処分されている。
【0003】ここでアルカリバイパス設備および塩素バ
イパス設備について説明する。セメント製造において原
料から持ち込まれた塩素、硫黄、アルカリ等の揮発しや
すい成分はセメントキルン内で気化し、排ガスとともに
プレヒーターへ運ばれ、プレヒーター内でそれらの成分
は再度化合物を生成し、原料とともにキルンへ入る。原
料とともにキルン内に入ったそれらの化合物は再度気化
し排ガスとともにプレヒーターに運ばれる。このような
循環を繰り返し、セメントキルンとプレヒーター間で塩
素、硫黄、アルカリ等は濃縮される。こうしてこれらの
成分が濃縮すると低融点の化合物が生成し、プレヒータ
ー内の閉塞を引き起こす要因となる。
【0004】そこでこのような問題を解決するため、プ
レヒーターの下部からキルンの原料入り口付近で排ガス
とともに揮発した塩素、硫黄、アルカリ等を抽気する。
抽気した排ガスを塩素、硫黄、アルカリ等の化合物の融
点以下に冷却し、これらの成分を回収する。このようにし
てセメントキルンから塩素、硫黄、アルカリ等を除去す
る装置をアルカリバイパスと呼ぶ。しかし、アルカリバイ
パスは10%以上の排ガスを抽気するため、熱量損失が大
きく、また、塩素、硫黄、アルカリ等の化合物以外の原
料粒子も同時に回収するため、生成するダスト(アルカ
リバイパスダスト)量も多くなる。このような問題を鑑
みて開発されたのが塩素バイパス設備である。塩素バイ
パス設備はプレヒーターの閉塞等の問題を引き起こす要
因が塩素、硫黄、アルカリ等の中でも特に塩素であるこ
とに着目したものである。塩素は低い抽気率でも十分に
除去できるため、塩素バイパス設備では抽気率を10%以
下とし、熱量の損失を低減している。また抽気した排ガ
スを冷却して生成したダストの内特に微粉側に塩素が偏
在していることから、塩素バイパス設備では分級機が設
けられ、5から7μmを分級点として生成したダストを
粗粉と微粉とに分離し、粗粉を排ガスとともにセメント
キルン内へ戻す一方、分離された微粉(塩素バイパスダ
スト)を回収している。こうすることによりさらに熱量
損失を低減し、また、ダスト量の低減も図られている。
【0005】近年、本発明のように廃棄物のリサイクル
方法としてセメント原料化または燃料化が進められてい
るが、これらの廃棄物の利用量が増加するに従い、セメ
ントキルンに持ち込まれる塩素、硫黄、アルカリ等の揮
発成分の量も増加し、よって、アルカリバイパス、塩素
バイパスの発生量も増加する。従来これらのダストはセ
メントに混合するか、または廃棄され埋め立て処分され
ていたが、発生量も増加が予測されることからその有効
利用方法の開発が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この様に従来は飛灰は
前処理を行って埋め立てられているが、最近、埋め立て
処分用地の逼迫や、飛灰からの有害成分の溶出による埋
め立て処分用地周辺の土壌汚染等が問題となっている。
また、アルカリバイパスダストおよび塩素バイパスダス
トは塩素化合物を多量に含んでいるため、製品のセメン
トに混合する場合はセメントの品質低下を引き起こす恐
れがある。よってJIS規格でもセメント中の塩素濃度
は規制されており、その添加量は制限される。近年セメン
トキルンでの廃棄物のリサイクルが進められる中で廃棄
物から持ち込まれる塩素量も増加することが予想され、
アルカリバイパスダストおよび塩素バイパスダストの発
生量もこれに伴い増加すると考えられる。よって前述の
ようにアルカリバイパスダストおよび塩素バイパスダス
トをそのままセメントに添加する方法では対処できなく
なることが予想される。また、廃棄処分する場合にはそ
のための費用が発生するとともにごみ焼却飛灰と同様、
埋め立て処分用地の逼迫が問題となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の塩素含
有廃棄物の処理における上記の問題を解決するもので、
(イ)塩素を含む廃棄物を水洗し、廃棄物に含まれる大
量の塩素を除去して飛灰をセメント原料としてリサイク
ルし、さらに、ここで排出される濾液は重金属等の有害
成分を取り除いてから安全に放流するものであり、ま
た、(ロ)重金属等の有害成分を取り除いた後、さら
に、排水中に含まれる塩化物を除去して塩素溶出用の水
として再利用するものであり、(ハ)除去した塩化物か
ら水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムを生成させて再利
用するものである。また、(ニ)塩素を含む廃棄物とし
て、ごみ焼却飛灰や、アルカリバイパスダストまたは塩
素バイパスダスト、さらにこれらの混合物を用い、それ
ぞれセメント原料としてリサイクルすることができる。
【0008】すなわち、本願発明は、(1)塩素を含む
廃棄物に水を添加してスラリー化し、廃棄物に含まれて
いる塩素を溶出させ、これを濾過しさらに必要に応じて
洗浄して塩素を除去し、得られた脱塩ケークをセメント
原料に使用すると共に、濾別した濾液から、キレート添
加やpH調整等により、重金属および有害成分を沈殿させ
て除去し、重金属および有害成分を除去した後の濾液に
添加剤を添加してカルシウムイオンをナトリウムイオン
に置換し、この時析出する炭酸カルシウムをセメント原
料に使用するセメント原料化処理方法である。
【0009】また、本願発明は、(2)重金属および有
害成分を除去した後の濾液を蒸発させ、溶解している塩
化物を析出させて除去し、蒸発した水はコンデンサー等
で液化して、再度塩素溶出用のスラリー化用水または洗
浄用水に使用する方法、(3)重金属および有害成分を
除去した後の濾液に膜処理を行なって、濾液を濃縮し、
濃縮した液を蒸発させて溶解している塩化物を析出させ
て除去し、蒸発した水はコンデンサー等で液化して、膜
処理後の脱塩水とともに再度スラリー化用水や洗浄用水
に使用する方法を含む。そして、本願発明は、(4)添
加剤を添加してカルシウムイオンをナトリウムイオン
置換した後の濾液を蒸発させてまたは膜処理により濃縮
した後に蒸発させて溶解している塩化ナトリウムを析出
させる方法を含む。
【0010】また、本願発明は、(5)イオン交換膜を
用いることにより、添加剤を添加してカルシウムイオン
をナトリウムイオンに置換した後の濾液中の塩化ナトリ
ウムから水酸化ナトリウムを生成させ、これを排水のpH
調整またはその他の用途に再利用する方法を含む。
【0011】さらに、本願発明は、(6)ソルベー法ま
たは塩安ソーダ法により、添加剤を添加してカルシウム
イオンをナトリウムイオンに置換した後の濾液中の塩化
ナトリウムから炭酸ナトリウムを生成させ、これをカル
シウムイオンをナトリウムイオンに置換する際の添加剤
またはその他の用途に再利用する方法を含むものであ
る。
【0012】また、本願発明は、(7)ごみ焼却により
排出された飛灰を、塩素を含む廃棄物として用いる方法
を含む。さらに、本願発明は、(8)セメント製造設備
において、セメントキルンおよびプレヒーターの中で循
環濃縮し、塩素、硫黄、アルカリ等をキルンの排ガスと
ともにセメントキルン外へ抽気し、抽気した排ガスを塩
素、硫黄、アルカリ等の化合物の融点以下の温度に急冷
却してこれらの成分を水溶性塩素化合物を含むダストと
して除去する際の、生成されたダストを、塩素を含む廃
棄物として用いる方法を含むものである。ここで、セメ
ントキルン内で気化した塩素、硫黄、アルカリ等を排ガ
スとともに全排ガス量の10%以下をキルン外へ抽気し、抽
気した排ガスを塩素化合物の融点以下の温度に急冷却し
た後、5〜7μmを分級点として生成したダストを粗粉
と微粉とに分離し、粗粉を排ガスとともにセメントキル
ン内へ戻すセメント製造設備において、分離された微粉
ダストを、塩素を含む廃棄物として用いることもでき
る。
【0013】なお、本願発明を実施する装置としては、
焼却飛灰およびアルカリバイパスダスト、塩素バイパス
ダストを懸濁させて塩素を溶出させる撹拌槽、このスラ
リーを濾過および洗浄する濾過装置、この濾液から重金
属やその他有害成分を除去する手段を有するセメント原
料化処理装置がある。また、本願発明を実施する装置と
して、重金属やその他の有害成分を除去した濾液を蒸発
させ、塩化カルシウムを析出させる手段、および、ここ
で蒸発した水を冷却して液化し、撹拌槽または濾過装置
に戻す経路を有する装置がある。
【0014】また、本願発明を実施する装置として、重
金属やその他の有害成分を除去した濾液に溶解している
カルシウムイオンをナトリウムイオンと置換する手段、
ここで析出する炭酸カルシウムを濾過および洗浄する手
段、この濾液の塩化ナトリウム成分を濃縮する膜装置、
濃縮した液を蒸発させ、塩化ナトリウムを析出させる手
段、および、ここで蒸発した水を冷却して液化し、撹拌
槽または濾過装置に戻す経路を有する装置がある。
【0015】また、本願発明を実施する装置として、重
金属やその他の有害成分を除去した濾液に溶解している
カルシウムイオンをナトリウムイオンと置換する手段、
ここで析出する炭酸カルシウムを濾過および洗浄する手
段、この濾液、塩化ナトリウム溶液から水酸化ナトリウ
ム溶液を生成するイオン交換膜、および、ここで得られ
た水酸化ナトリウム溶液を有害成分を除去する装置等に
導入する経路を有する装置がある。
【0016】また、本願発明を実施する装置として、重
金属やその他の有害成分を除去した濾液に溶解している
カルシウムイオンをナトリウムイオンと置換する手段、
ここで析出する炭酸カルシウムを濾過および洗浄する手
段、この濾液、塩化ナトリウム溶液から炭酸ナトリウム
を生成するソルベー法または塩安ソーダ法による手段、
および、ここで得られた炭酸ナトリウムをカルシウムイ
オンをナトリウムイオンに置換する装置に導入する手段
を有する装置がある。
【0017】
【発明の実施の形態】
(A)水洗によるセメント原料化 本発明では、ごみ焼却炉より排出される飛灰をセメント
原料の一部代替として使用するため、水洗による塩素成
分の除去を行う。ごみ焼却炉より排出される飛灰中には
多量の塩素が含まれている。場合によっては20重量%以
上の塩素を含有することもある。セメントの原料として
この飛灰を使用しようとした場合、多量に含まれる塩素
を除去する必要がある。塩素が原料に多く含まれると、
セメントの焼成工程でサスペンジョンプレヒーターの閉
塞やその他装置の腐食や劣化をもたらすと共に、製品の
セメントの品質も低下させる要因となる。JIS規格で
も普通ポルトランドセメントに含まれる塩素量は200ppm
以下と規定されている。よって、水洗によって飛灰に含
まれる塩素を除去してセメント原料とする。
【0018】また、本発明ではセメントキルンおよびプ
レヒーターの中で循環濃縮しプレヒーターの閉塞等の問
題を引き起こす塩素、硫黄、アルカリ等を除去するアル
カリバイパスダストまたは塩素バイパスダストをセメン
ト原料の一部代替として使用するため、水洗による塩素
成分の除去を行う。アルカリバイパスダスト、塩素バイ
パスダストには、主にシリカ、アルミナ、カルシウム等
のセメント主要成分のほかに塩化カルシウム、塩化ナト
リウム、塩化カリウム等の塩素化合物が20%前後含まれ
ている。よって、ごみ焼却炉飛灰と同様に水洗によって
アルカリバイパスダストまたは塩素バイパスダストに含
まれる塩素を除去し、セメント原料とする。
【0019】まず、飛灰、アルカリバイパスダスト、塩
素バイパスダストまたは飛灰とこれらのダストの混合物
を流動化させる程度の水を加えて、スラリー状にする。
この時、処理物に含まれている塩素は水に溶出する、次
にこのスラリーを濾過し、得られたケークをさらに洗浄
する。こうして充分に塩素を除去した脱塩ケークは、シ
リカ、アルミナ、カルシウム等を主成分としたものであ
り、セメント原料の一部代替として使用する。また、濾
過および洗浄によって排出された濾液には、微量ではあ
るが、排水基準をオーバーする重金属類が溶出している
ことがある。よって、濾液はこの様な重金属やその他の
有害成分を除去する手段によって浄化してから放流す
る。
【0020】(B)濾液からの塩素除去方法 重金属等の有害成分を除去した濾液には飛灰やアルカリ
バイパスダスト、塩素バイパスダストから溶出した塩素
が溶解している。排水基準等の規制に塩素の項目はない
が、この様な高濃度の塩分を含む排水を河川等に放流し
た場合、環境破壊の原因となる危険性がある。そこで、
この濾液から、塩分を除去し、再度スラリー化用水また
はケーク洗浄用水に再利用する。濾液から脱塩する方法
としては、濾液を蒸発させて塩分を晶出させ除去する方
法がある。蒸発させた蒸気は冷却して液化し、再利用す
る。
【0021】濾液から脱塩する別の方法としては、膜処
理によって塩化物濃度を濃縮し、濃縮水を蒸発乾固し
て、塩素を除去する方法がある。蒸発させた蒸気は上記
と同様に冷却して液化し、再利用する。ごみ焼却炉の飛
灰に含まれている塩素は、主に塩化カルシウムであり、
よって濾液を脱塩して得られる塩化物は塩化カルシウム
を主体とするものである。この塩化カルシウムは、潮解
性が非常に高く、空気中の水分を吸収して液化しやす
く、また、腐食性も高いため、取り扱いが困難な物質で
ある。そこで、重金属等の有害成分を除去した濾液に溶
解しているカルシウムイオンを、水酸化ナトリウムと炭
酸ガスを添加する方法、または炭酸ナトリウムを添加す
る方法により、ナトリウムイオンに置換し、炭酸カルシ
ウムを沈殿させ濾過および洗浄を行なって取り出す。こ
うして濾別した炭酸カルシウムはセメント原料に使用す
る。濾液は前述した蒸発乾固または膜処理による方法に
よって塩素を取り扱いの容易な塩化ナトリウムに変えて
除去する。
【0022】(C)塩化ナトリウム水溶液の再利用方法 重金属等の有害成分を除去した濾液に溶解しているカル
シウムイオンを、ナトリウムイオンに置換し、炭酸カル
シウムとして沈殿させ濾過および洗浄を行なって取り出
す。セメント原料に使用する場合、この濾液から本発明
の方法で使用する薬剤の再生が可能である。この薬剤再
生方法の方法としては、塩化ナトリウムが溶解した濾液
をイオン交換膜を通して、精製する方法により水酸化ナ
トリウムを製造し、本発明の工程内でpH調整剤等に使用
する方法がある。別の方法としては、塩化ナトリウム溶
液からソルベー法または塩安ソーダ法によって炭酸ナト
リウムを生成させ、この炭酸ナトリウムを前工程のカル
シウムイオンとナトリウムイオンの置換用の添加剤とし
て使用する方法がある。
【0023】(D)脱塩セメント原料化処理装置の構成 本発明を実施する装置を図1から図5に示す。図1は本
発明のごみ焼却飛灰やアルカリバイパスダスト、塩素バ
イパスダストのセメント原料化処理システムのフローチ
ャートである。図1に示す装置は、撹拌槽3、濾過設備
4および重金属類等の有害成分除去設備8から構成され
ている。処理対象物1および懸濁用水2が撹拌槽3に投
入され懸濁液となる。この時処理物に含まれている塩化
物は水に溶出する。懸濁液は次の濾過設備4で濾過さ
れ、さらに濾過によって得られたケークは洗浄される。
こうして溶出した塩素が充分除去された脱塩ケーク5が
得られる。この脱塩ケーク5は、塩素が充分に除去され
ているため、セメント原料へ利用できる。濾過設備4で
使用する濾過機には、ベルトフィルターやフィルタープ
レスが考えられ、特にベルトフィルターの場合、濾過と
ケーク洗浄が1工程で行え、ケーク洗浄水量も節約でき
るので有効である。
【0024】濾過設備4を出た濾液7には処理対象物か
ら溶出した、微量ではあるが、排水基準をオーバーする
重金属類等の有害成分が含まれる場合がある。この濾液
は有害成分除去設備8で処理され有害成分は取り除かれ
る。有害成分の除去設備8には、キルンの排ガス(20%
CO2ガス)の吹き込みや薬剤添加によるpH調整、キレ
ート添加法、キレート樹脂塔での吸着法、活性炭による
吸着法等が用いられる。ここで取り除いた微量の重金属
類を含む沈殿物(主にキルン排ガスと溶出カルシムの反
応等で生じた炭酸カルシウムが主成分)はセメント原料
に使用する。またはこの沈殿物から鉛や亜鉛などの重金
属類を再生し利用することもできる。こうして有害成分
を除去された排水9は系外へ放流する。
【0025】排水9には飛灰やアルカリバイパスダス
ト、塩素バイパスダストから溶出した高濃度の塩素(主
に塩化カルシウムとして溶出していると考えられる)が
含まれる。塩素は、有害成分ではなく、排水基準にも規
定はないため、このまま放流することも可能ではある
が、河川等へ放流した場合、周辺環境への影響が懸念さ
れる。そこで、排水から塩素を除去する設備を付帯した
セメント原料化処理システムを図2に示す。図2のシス
テムでは、排水9は真空蒸発缶等を含む蒸発乾固設備11
によって蒸発乾固され、塩化物(主に塩化カルシウム)
12が晶出する。蒸気は蒸気冷却装置としてのコンデンサ
ー13で再度液化され、蒸留された回収水14となって再び
撹拌槽3や濾過設備4で懸濁用水やケーク洗浄用水とし
て使用される。よって、この設備からは排水は出ない
か、あるいは出たとしても極めて少ない量となる。
【0026】図2のシステムでは除去した塩化物12は主
に塩化カルシウムとして晶出する。この塩化カルシウム
は、潮解性が高く扱い難く、また腐食性も高く設備の劣
化が懸念される。また、このシステムでは排水の全量を
蒸発させる必要があるため、熱源がない場所に設置する
場合、ランニングコストが高くなることが考えられる。
そこでこれらの問題を解決するシステムを図3に示す。
図3のシステムでは、排水9はカルシウムとナトリウム
の置換反応装置15に導入され、溶解しているカルシウム
イオンがナトリウムイオンに置換され、炭酸カルシウム
16が生成する。この置換反応には、NaCO3を添加す
る方法と、NaOHを添加し、さらにキルン排ガスを吹
き込んで排ガス中のCO2ガスを利用する方法等が有効
である。こうしてナトリウムイオンと置換され、塩化ナ
トリウム溶液となった排水17は膜処理設備18に導入さ
れ、膜処理設備18により塩分は2倍以上に濃縮される。
ここで脱塩された脱塩水19は撹拌槽3や濾過設備4で再
利用される。膜処理設備18には電気透析膜(ED)や逆
浸透膜(RO)の使用が考えられるが、逆浸透膜の濃縮
能力が2倍程度であるのに対し、電気透析膜はおよそ7
倍程度の濃縮が可能なため、電気透析膜の方が有効であ
る。膜処理設備で濃縮された濃縮水20はその後、蒸発乾
固装置21に導入され、蒸発乾固され、ここで、塩化ナト
リウムを主体とする塩化物22が晶出する。塩化ナトリウ
ムの場合、取り扱いも容易で、腐食性も大きくなく、ま
た再利用できる可能性も高い。蒸発乾固設備21で発生し
た蒸気は蒸気冷却装置としてのコンデンサー23で再度液
化され、蒸留された回収水24となって撹拌槽または濾過
設備に導入されて再利用される。
【0027】次に図4にカルシウムイオンをナトリウム
イオンに置換した塩化ナトリウム水溶液17の有効利用方
法の一つとして水酸化ナトリウムを生成し、本発明の工
程の中での排水のpH調整等に使用するシステムを示す。
塩化ナトリウム水溶液17はイオン交換膜による水酸化ナ
トリウムの製造設備25に導入され、ここで、水酸化ナト
リウム26が分離生成する。この水酸化ナトリウムは有害
成分除去設備8へ導入され、pH調整等の排水処理に使用
する。また、イオン交換膜で分離回収された水27は撹拌
槽または濾過設備で再利用される。塩化ナトリウム水溶
液17の有効利用方法の別の1つに図5に示すソルベー法
または塩安ソーダ法による炭酸ナトリウムの生成があ
る。塩化ナトリウム水溶液をソルベー法または塩安ソー
ダ法による炭酸ナトリウム製造設備に導入し、炭酸ナト
リウム29を生成する。この炭酸ナトリウム29はカルシウ
ムとナトリウムの置換反応設備15で添加剤として使用す
る。また、ソルベー法または塩安ソーダ法で分離された
水は回収水30として撹拌槽または濾過設備で再使用す
る。
【0028】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。これらは例示
であり、本発明の範囲を限定するものではない。 実施例1 図2に示した設備を実験用に仮設し、実験を行った。ま
ず、撹拌槽3に塩素22%、カルシウム30%を含有する飛
灰を処理対象物1として15kg/hrの割合で投入し、これ
に約50℃に加熱した温水を20kg/hrで添加し、撹拌槽3
での滞留時間が、約1時間となるように設定し、混合し
た。次にこの懸濁液を、濾過設備4のベルトフィルター
で濾過し、50℃、55kg/hrの温水でケーク洗浄を行っ
た。こうして飛灰の脱塩ケーク5が22.8kg-wet/hrで得
られ、このケーク5中の塩素を分析したところ、0.2%
(乾燥重量換算)と十分に塩素が除去できており、セメ
ント原料として利用が可能であった。
【0029】
【表1】
【0030】つぎに、濾過設備4より出た濾液7につい
て、排水基準に定められている項目について分析を行っ
た。その結果を表1に示す。鉛のみが13.7mg/lで排水基
準を上回る値となった。この濾液7は有害成分除去設備
8に導入されている。この有害成分除去装置8には、pH
調整装置、キレート剤による有害成分の吸着除去装置、
小型濾過装置、水銀用キレート樹脂塔、活性炭塔から構
成されている。次にこの有害成分除去設備8を出た排水
9を採取して分析を行った。その結果を同じ表1に示
す。検出された鉛の値は検出限界以下となった。この様
に有害成分除去設備8を出た排水9には有害成分は含ま
れておらず、排水基準も満足するもであり、図1の装置
のようにこの段階で系外へ放流する事も可能である。ま
たここで生ずる微量の重金属類を含む主に炭酸カルシュ
ウムを主成分とする沈殿物も濾過機で除去してセメント
原料へリサイクルすることができる。排水9は62.2kg/h
r排出され、5.5%の塩素を含んでいる。これを蒸発乾固
設備11に導入する。この設備の真空蒸発缶で排水は蒸留
され、塩化カルシウムを主体とする塩化物3.4kg/hrが発
生した。この時熱源として使用した蒸気量は30.25kg/hr
であった。蒸発した蒸気は蒸気冷却装置としてのコンデ
ンサー13に導入し、再度液化し、回収した。48kg/hrの
回収水14が得られ、回収水は全て濾過設備4でのケーク
洗浄溶液として使用した。
【0031】この様に図2に示した装置により、ごみ焼
却飛灰をセメント原料として適するような塩素濃度まで
脱塩し、さらに洗浄で生じた排水も循環使用する事で使
用水量も節約できた。また、排水の有害成分の処理も充
分な設備であり、排水の脱塩循環使用を行わずに放流す
ることも可能であることが実証された。なお、実験は系
が安定してから6時間連続して行った。
【0032】実施例2 次に図3に示した設備を実験用に仮設し実験を行った。
1〜10までは実施例1と同様の工程であり、まず、撹拌
槽3に塩素22%、カルシウム30%を含有する飛灰を15kg
/hrの割合で投入し、これに約50℃に加熱した温水を20k
g/hrで添加し、撹拌槽での滞留時間が、約1時間のなる
ように設定し、混合した。次にこの研濁液を濾過設備4
のベルトフィルターで濾過および50℃,55kg/hrの温水
でケーク洗浄を行った。こうして実施例1と同様に脱塩
ケーク5が22.8kg-wet/hr得られ、このケーク5中の塩
素を分析したところ、やはり同様に0.2%(乾燥重量換
算)と十分に塩素が除去できており、セメント原料とし
て利用が可能である。
【0033】濾液7は有害成分除去設備8で有害成分を
除去した。なお、実施例1でこの処理後の排水9が排水
基準を充分満足するように浄化されていることを確認し
ているので、実施例2では処理後の排水についての有害
成分の分析は行わなかったが、塩素とカルシウムについ
ての分析は行った。その結果、この排水9の塩素濃度は
5.5%、カルシウムイオン濃度は0.97%であった。次に6
2.2tkg/hrの排水9をカルシウムイオンとナトリウムイ
オンの置換反応装置15に導入する。この置換装置15は反
応槽とNaOH添加装置、キルン排ガスのバブリング装
置から構成されており、排水中のカルシウムイオンがナ
トリウムイオンに置換し、カルシウムイオンは炭酸イオ
ンと結合して炭酸カルシウムが析出する。この時、約0.
6kg/hrの水酸化ナトリウムを添加し、炭酸カルシウムが
1.4kg/hr生成した。生成した炭酸カルシウムは小型濾過
装置で濾過した。この炭酸カルシウムもセメント原料へ
使用することが可能である。
【0034】置換反応装置15を出た塩化ナトリウム水溶
液を主成分とする62.2kg/hrの排水17は膜処理設備18に
導入される。この膜処理設備18は電気透析膜とその前処
理装置および周辺装置で構成されているここで排水17は
濃縮され9.3kg/hrの濃縮水20が得られた。この濃縮水20
を蒸発乾固装置21に導入して真空蒸発缶にて蒸発乾固さ
せた。3.6kg/hrの塩化ナトリウム22が得られ、この時蒸
発乾固の熱源として要した水蒸気量は5kg/hrであり、膜
処理によって蒸発液量が減少したため、実施例1に比べ
て熱源の水蒸気量を大幅に低減できた。またここで生じ
る塩化物は塩化ナトリウムであるため、取り扱い易く、
また腐食性も低いため、設備の劣化も低減できると考え
られる。膜処理設備18で得られた52.9kg/hrの脱塩水19
と蒸発乾固設備21で生じた蒸気を蒸気冷却装置としての
コンデンサー23で冷却し再液化して得られた7.5kg/hrの
回収水24は撹拌槽3と濾過設備4に導入し再利用した。
【0035】この様に図3に示した装置により、実施例
1と同様にごみ焼却飛灰をセメント原料として適するよ
うな塩素濃度まで脱塩ができ、洗浄で生じた排水も循環
使用する事で使用水量も節約できた。さらにカルシウム
をナトリウムに置換することで最終的に取り出される塩
化物を塩化ナトリウムとすることもできて、塩化物の取
り扱い方法や腐食性についての問題点についても解決で
きたと考えられる。また、膜処理設備18を使用すること
で蒸発乾固する排水量を減じ使用蒸気量も大幅に節約で
きることが実証された。なお、実施例2の実験も系が安
定してから6時間連続して行った。
【0036】この図2の実施例2の様に排水17は塩化ナ
トリウム水溶液となる。そこでこの塩化ナトリウム水溶
液から本発明の水処理工程に使用する水酸化ナトリウム
または炭酸ナトリウムを生成使用することが考えられ
る。図4のようにイオン交換膜により水酸化ナトリウム
26を生成し、排水の有害成分除去でのpH調整用に使用で
きる。また、図5のようにソルベー法または塩安ソーダ
法によって炭酸ナトリウムを生成しカルシウムイオンと
ナトリウムイオンの置換反応での添加剤として使用する
ことも可能である。以上説明したきたように、本発明の
方法によって、ごみ焼却炉の飛灰をセメント原料にリサ
イクルでき、この系から排出される排水も排水基準を充
分に満足する安全なものである。また、排水を脱塩して
再利用することで使用水量も大幅に節約できる。
【0037】実施例3 図1に示した設備を実験用に仮設し、塩素バイパスダス
トの水洗実験を行った。まず、攪拌槽3に塩素15%を含
有する塩素バイパスダストを15kg/hrの投入量で投入
し、これに約50℃に加熱した温水を20kg/hrで添加し、
攪拌槽3での滞留時間が約1時間となるように設定し、攪
拌した。使用した塩素バイパスダストの分析値を表2に
示す。
【0038】
【表2】
【0039】次に、この懸濁液を濾過装置4のベルトフ
ィルターで濾過し、50℃、55kg/hrの温水でケーク洗浄
を行った。こうして脱塩ケーク約25kgが得られ、このケ
ークを乾燥させ、塩素を分析したところ0.15%であり十
分に塩素が除去できた。表2に使用した塩素バイパスダ
ストの分析値を示す。
【0040】次に、実際に塩素バイパスダストの脱塩ケ
ークを使用してセメントを試製した。セメントクリンカ
生産量7000t/dayのセメントキルンから塩素バイパス設
備によって4%の抽気率で排ガスを抽気すると約4t/day
の塩素バイパスダストが回収される。この塩素バイパス
ダストを全て本発明の方法で処理し、セメント原料とし
て使用しようとすると、11200t/dayの原料の内6.08t/da
yの塩素バイパスダスト脱塩ケークを使用することにな
る。よって、本実施例ではこの割合で原料に塩素バイパ
スダストの脱塩ケーク5および濾液7を処理した際に生じ
た沈殿物である炭酸カルシウムを主成分とする重金属含
有化合物10を使用してセメントの試製を行った。
【0041】このようにして試製したセメントの品質を
表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】表3の様に試製したセメントの塩素濃度は
0.005%であり、JIS規格を十分に満足する濃度であっ
た。また、JIS法によるセメントの圧縮強度試験の結果
は材齢3日で27.5N/mm2、材齢7日42.8 N/mm2で、材齢28
日で59.5 N/mm2であり、圧縮強度も十分に規格を満足す
るものであった。次に、濾過設備4から排出された濾液7
を有害成分除去設備8で処理した後の排水9の分析を行
った。その結果を表4に示す。このように本発明の方法
により排出される排水9は有害物質、環境項目ともに下
水道への排出基準および水質汚濁法による排水基準を満
足した。
【0044】
【表4】
【0045】以上の実施例3のように本発明の方法によ
ってごみ焼却灰と同様に塩素バイパスダストを使用して
も十分にセメント原料として使用できるような塩素濃度
まで脱塩が可能であり、排水も排出基準を満たすものと
なった。また、この排水はごみ焼却灰を処理した場合と
同様に塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム
を含む溶液であり、図2、図3、図4のような方法でこの
排水を有効利用することが可能であることは明らかであ
る。また、本発明の方法によってアルカリバイパスダス
トを使用しても同様な効果が得られることは明らかであ
る。
【0046】
【発明の効果】本発明の方法によって以下の様な効果が
得られる。ごみ焼却炉より排出される飛灰を水に添加し
てスラリー化し、飛灰に含まれている塩素を溶出させ、
これを濾過して、飛灰から塩素を充分に除去することが
でき、これによって、飛灰をセメント原料として使用す
ることが可能である。また、この時に排出される濾液も
有害成分を沈殿・濾過により除去することにより、排水
には塩化物が溶出しているのみで、有害成分が系外に流
出する恐れはなく安全である。さらに、排水に溶解して
いるカルシウムイオンをナトリウムイオンに置換し、こ
の時析出する炭酸カルシウムもセメント原料として使用
することが可能となる。このように、従来埋め立て処理
されていた飛灰を有効に利用でき、逼迫している埋め立
て用地の問題や埋め立て用地周辺の有害物質の溶出によ
る環境汚染問題の解決策となる。
【0047】さらに、排水を直接蒸発または膜処理によ
って濃縮後蒸発させて塩化物を分離して、この蒸留水を
再使用する事によって塩化物の溶解した排水を系外へ放
流することもなるため、塩化物溶液による河川水域の環
境への影響を防止できる。また、排水に溶解しているカ
ルシウムをナトリウムに置換することによって、膜処理
工程での膜へのスケール付着防止が可能で膜の延命化が
はかられ、蒸留工程でも塩化カルシウムに代わって塩化
ナトリウムが生成するため、腐食性や潮解性が低くな
り、設備の腐食防止や、析出物のハンドリング性の向上
がはかられる。
【0048】また、飛灰を水洗して得られる塩化物溶液
のカルシウムをナトリウムに置換することによって得ら
れた塩化ナトリウム溶液から、イオン交換膜によって水
酸化ナトリウムが、ソルベー法または塩安ソーダ法によ
って炭酸ナトリウムの生成が可能であり、これらの薬品
を飛灰水洗の水処理工程で使用することにより、ランニ
ングコストの低減をはかることができ、排水から除去し
た塩素の処分に窮することもない。
【0049】また、アルカリバイパスダスト、塩素バイ
パスダストを本発明の方法により水洗処理す事でセメン
ト原料として使用することが可能である。従来、アルカ
リバイパスダスト、塩素バイパスダストはそのままセメ
ントに混合されていたが、廃棄物のセメントキルンでの
リサイクルが進められた場合、これらの発生量が増加す
ることが予測され、そのままセメントへ混合する方法で
は対処できなくなると考えられる。また、埋め立て処理
をする場合にはそのための費用も発生し、さらに近年、
埋め立て用地の逼迫も問題となっている。本発明の方法
はこのような問題を解決する有効な手段である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセメント原料化処理方法を実施する装
置の構成図である。
【図2】本発明のセメント原料化処理方法を実施する他
の装置の装置の構成図である。
【図3】本発明のセメント原料化処理方法を実施するさ
らに他の装置の装置の構成図である。
【図4】本発明のセメント原料化処理方法を実施するさ
らに他の装置の装置の構成図である。
【図5】本発明のセメント原料化処理方法を実施するさ
らに他の装置の装置の構成図である。
【符号の説明】
1 処理対象物 2 水 4 濾過設備 5 脱塩ケーク 7 濾液 8 有害成分除去設備 9 排水 11,21 蒸発乾固設備 12,22 塩化物 13,23 蒸気冷却装置としてのコンデンサー 15 Ca−Na置換反応装置 16 炭酸カルシウム 18 膜処理設備 19 脱塩水 25 NaOHの製造設備 26 水酸化ナトリウム 28 炭酸ナトリウムの製造設備 29 炭酸ナトリウム
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−252351(JP,A) 特開 平4−77337(JP,A) 特開 平6−157089(JP,A) 特開 平5−305279(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 7/38 C04B 18/10 C04B 7/60 C04B 18/30 B09B 3/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素を含む廃棄物に水を添加して廃棄物
    中の塩素を溶出させた後、これを濾過し得られた脱塩
    ケークをセメント原料に使用する方法において、 廃棄物中の塩素が溶出した濾液中の重金属および有害成
    分を沈殿させ、 これを濾過して重金属および有害成分を除去し、 重金属および有害成分を除去した後の濾液に添加剤を添
    加してカルシウムイオンをナトリウムイオンに置換し、 この時析出する炭酸カルシウムをセメント原料に使用す
    ことを特徴とするセメント原料化処理方法。
  2. 【請求項2】 重金属および有害成分を除去した後の
    液を蒸発させて、溶解している塩化物を析出させて除去
    し、蒸発した水を液化して、再度塩素溶出用の水に使用
    することを特徴とする請求項1に記載のセメント原料化
    処理方法。
  3. 【請求項3】 重金属および有害成分を除去した後の濾
    液を膜処理により濃縮し、濃縮した液を蒸発させて、溶
    解している塩化物を析出させて除去し、蒸発した水を液
    化して、膜処理後の脱塩水とともに、再度塩素溶出用の
    水に使用することを特徴とする請求項1または2に記載
    のセメント原料化処理方法。
  4. 【請求項4】 添加剤を添加してカルシウムイオンをナ
    トリウムイオンに置換した後の濾液を蒸発させてまたは
    膜処理により濃縮した後に濾液を蒸発させて、溶解して
    いる塩化ナトリウムを析出させることを特徴とする請求
    項2または3に記載のセメント原料化処理方法。
  5. 【請求項5】 イオン交換膜を用いることにより、添加
    剤を添加してカルシウムイオンをナトリウムイオンに置
    換した後の濾液中の塩化ナトリウムから水酸化ナトリウ
    ムを生成させ、これを排水のpH調整またはその他の用途
    に再利用することを特徴とする請求項2または3に記載
    のセメント原料化処理方法。
  6. 【請求項6】 ソルベー法または塩安ソーダ法により、
    添加剤を添加してカルシウムイオンをナトリウムイオン
    に置換した後の濾液中の塩化ナトリウムから炭酸ナトリ
    ウムを生成させ、これをカルシウムイオンをナトリウム
    イオンに置換する際の添加剤またはその他の用途に再利
    用することを特徴とする請求項2または3に記載のセメ
    ント原料化処理方法。
  7. 【請求項7】 ごみ焼却により排出された飛灰を、塩素
    を含む廃棄物として用いることを特徴とする請求項1〜
    6のいずれか一項に記載のセメント原料化処理方法。
  8. 【請求項8】 セメント製造設備において、セメントキ
    ルンおよびプレヒーターの中で循環濃縮し、塩素、硫
    黄、アルカリ等をキルンの排ガスとともにセメントキル
    ン外へ抽気し、抽気した排ガスを塩素、硫黄、アルカリ
    等の化合物の融点以下の温度に急冷却してこれらの成分
    を水溶性塩素化合物を含むダストとして除去する際の、
    生成されたダストを、塩素を含む廃棄物として用いるこ
    とを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のセ
    メント原料化処理方法。
  9. 【請求項9】 セメントキルン内で気化した塩素、硫
    黄、アルカリ等を排ガスとともに全排ガス量の10%以
    下をキルン外へ抽気し、抽気した排ガスを塩素化合物の
    融点以下の温度に急冷却した後、5〜7μmを分級点と
    して生成したダストを粗粉と微粉とに分離し、粗粉を排
    ガスとともにセメントキルン内へ戻すセメント製造設備
    において、分離された微粉ダストを、塩素を含む廃棄物
    として用いることを特徴とする請求項8に記載のセメン
    ト原料化処理方法。
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