JP3301442B2 - 高温高圧成形用複合シリンダ - Google Patents

高温高圧成形用複合シリンダ

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JP3301442B2 JP10067292A JP10067292A JP3301442B2 JP 3301442 B2 JP3301442 B2 JP 3301442B2 JP 10067292 A JP10067292 A JP 10067292A JP 10067292 A JP10067292 A JP 10067292A JP 3301442 B2 JP3301442 B2 JP 3301442B2
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/46Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould
    • B29C45/58Details
    • B29C45/62Barrels or cylinders

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチックの高温高
圧成形用複合シリンダに関し、特に耐摩耗性、耐食性に
優れているとともに高温高圧の使用条件下でも優れた耐
久性を有する高温高圧成形用複合シリンダに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】プラス
チック等の射出成形あるいは押出成形に使用される成形
機用のシリンダには、加熱成形中の樹脂または樹脂に加
えた添加剤等による腐食あるいは摩耗を防止するため、
中空円筒状のシリンダ母材の内面に、耐摩耗性と耐食性
とを有する合金層を形成することが行われている。特に
最近では、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等
のスーパーエンジニアリングプラスチックやふっ素樹脂
等の射出成形も行われるようになり、 450℃を越える成
形温度でかつ高温高圧な射出成形が行われるようになっ
た。さらに射出成形能力向上のため、成形シリンダ内の
内圧が益々高まってきている。そのため、シリンダ母材
層の高温高圧での耐久性が問題となるようになった。
【0003】さらに、シリンダ母材のうち、特に高温高
強度を要求される部分(押出しオリフィス直前の部分)
とそうでない部分(フィード部分等)とで、要求される
強度レベルが異なるため、特に前者の部分を補強するこ
とも行われている。例えば、シリンダ母材層全体をSCM4
40のような材料で形成し、シリンダの高温高圧部に耐熱
鋼からなる管状部材を焼きばめすることにより、バック
アップする構造としたものが提案されている。しかしな
がら、焼きばめ構造であると、高温下では熱膨張率の差
によりバックアップの耐熱鋼部材がゆるんでくるという
問題がある。そこで耐熱鋼からなるシリンダ母材層の内
面に直接ライニング層を形成した構造の高温高圧成形用
複合シリンダが望まれている。
【0004】ところで、このような構造の高温高圧成形
用複合シリンダを、従来のように遠心鋳造法により作製
しようとすると、シリンダ母材層内面に酸化皮膜ができ
てライニング層とシリンダ母材との溶着が不十分である
という問題があることがわかった。
【0005】またライニング層の耐摩耗性及び耐食性を
向上させるためには、合金成分を多量に配合したり、耐
摩耗成分を多量に添加したりする必要があるが、遠心鋳
造法では、偏析や分散性等の問題のため、必ずしもこれ
らの要求を満足させることができない。
【0006】従って本発明の目的は、耐摩耗性及び耐食
性を有するライニング層を有するとともに、シリンダ母
材を高強度の耐熱鋼により形成し、かつ前記ライニング
層をHIPにより形成した高温高圧成形用複合シリンダ
を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、HIPによりライニング層を形成
するとともに、シリンダ母材層をマルテンサイト系耐熱
鋼により形成することにより、優れた耐摩耗性及び耐食
性を有するライニング層と高温高圧に対する耐久性が良
好なシリンダ母材層とを有する複合シリンダが得られる
ことを発見し、本発明に想到した。
【0008】すなわち、本発明の高温高圧成形用複合シ
リンダは、シリンダ母材層とライニング層とを有するも
ので、前記シリンダ母材層は、0.10〜0.40重量%のC、
0.30〜1.50重量%のSi、0.30〜1.50重量%のMn、0.030
重量%以下のP、0.030 重量%以下のS、7.0 〜17.0重
量%のCr、0.30〜2.0 重量%のMo及び残部実質的にFe及
び不可避的不純物からなるマルテンサイト系耐熱鋼から
なり、前記ライニング層は、耐摩耗性及び耐食性を有す
るNi基合金のアトマイズ粉末を、HIPプロセスにより
前記シリンダ母材内面上で加圧焼結してなることを特徴
とする。
【0009】
【実施例及び作用】シリンダ母材層の組成は以下の通り
である。 C:0.10〜0.40重量% Si:0.30〜1.50重量% Mn:0.30〜1.50重量% P:0.030 重量%以下 S:0.030 重量%以下 Cr:7.0 〜17.0重量% Mo:0.30〜2.0 重量% Fe及び不可避的不純物:残部
【0010】以下に各元素の含有量(重量比)の特定理
由を述べる。 (a) C:0.10〜0.40重量% Cが0.10重量%未満では高温耐力を維持するために必要
なマルテンサイト組織が不安定となり、フェライト相を
析出し好ましくない。一方Cが0.40重量%を越えると、
Cr炭化物を晶出して脆くなり靭性不足となる。好ましい
Cの含有量は0.13〜0.30重量%である。
【0011】(b) Si:0.30〜1.50重量% 脱酸性及び鋳造性を維持するには、0.30重量%以上のSi
が必要である。また、Siが1.50重量%を越えると脆くな
り、高温の靭性が不足する。好ましいSiの含有量は0.30
〜0.70重量%である。
【0012】(c) Mn:0.30〜1.50重量% 脱酸及び鋳造性を維持するには、0.50重量%以上のMnが
必要である。また、Mnが1.50重量%を越えると靭性不足
をきたし、かつマルテンサイト組織が不安定となる。好
ましいMnの含有量は0.50〜1.0 重量%である。
【0013】(d) P:0.030 重量%以下 不純物として混入するPは、0.030 重量%を越えると靭
性低下と所定の温間耐力の不足をきたし、好ましくな
い。
【0014】(e) S:0.030 重量%以下 不純物として混入するSも0.030 重量%を越えると、温
間脆性を無視できなくなり、所定の温間耐力も不足をき
たし、好ましくない。
【0015】(f) Cr:7.0 〜17.0重量% Crが7.0 重量%未満では450 ℃の温間で0.2 %耐力が必
要なレベル(50kg /mm2 ) にならない。また、Crが17.0
重量%を越えるとマルテンサイト相が不安定となりフェ
ライト相を晶出し、耐力も不足してくる。好ましいCrの
含有量は10.0〜13.0重量%である。
【0016】(g) Mo:0.30〜2.0 重量% 温間での耐力向上にはMoの含有量を0.30重量%以上とす
る。一方Moが2.0 重量%を越えると経済効果が低下し、
また、Mo炭化物を生成し靭性が不足する。 好ましいMo
の含有量は0.50〜0.70重量%である。
【0017】次に、本発明に用いる耐摩耗性及び耐食性
を有するライニング層を構成する合金成分について説明
する。
【0018】(イ) Cr: 5.0〜20.0重量% Crはマトリックス中のBとのホウ化物を形成するととも
に合金中に分散し、耐食性及び耐摩耗性を向上する。し
かしながら、Crが 5.0重量%未満であると、その効果が
十分でなく、また20.0重量%を超えると合金の靭性を低
下させてしまう。好ましいCrの含有率は 7.0〜10.0重量
%である。
【0019】(ロ) B: 2.5〜4.0 重量% Bは組織中に高硬度のホウ化物を析出させ、合金の硬度
を向上させる作用を有する。しかしながら、 2.5重量%
未満ではその効果が十分ではなく、 4.0重量%を超える
と超共晶組織が粗大化し、かつ脆性を増してしまう。好
ましいBの含有率は2.7 〜3.0 重量%である。
【0020】(ハ) Si: 2.5〜10.0重量% SiはNiと金属化合物を形成し、耐摩耗性を向上させる作
用を有する。しかしながら、Siが 2.5重量%未満である
と、その効果が十分でなく、また10.0重量%を超えると
合金の靭性を低下させてしまう。好ましいSiの含有率は
2.7 〜3.0 重量%である。
【0021】(ニ) Co: 5.0〜40.0重量% CoはCr及びBと化合して合金の高硬度特性と耐食性を向
上させる作用を有する。しかしながら、Coが 5.0重量%
未満であると、その効果が十分でなく、また40.0重量%
を超えるとその作用が飽和するとともに経済的効果を失
する。好ましいCoの含有率は8.0 〜15.0重量%である。
【0022】(ホ) Fe: 5.0重量%以下 Feは理想的には含まれないのが好ましい。含まれるFeの
量が5重量%を越えると硬さが低下するとともに、酸に
対する耐食性を低下させるのでその影響が無視できなく
なる。
【0023】(ヘ) Ni及び不可避的不純物:残部NcはCr及
びBと化合して合金の高硬度特性と耐食性を向上させる
ため、合金のマトリックス相とする。
【0024】上記Ni基合金はアトマイズ粉として用い
る。そのために、上述した成分組成の原料を溶融し、ガ
スアトマイズ法により粉末化するのが好ましい。上記原
料は融点が余り高くなく、また溶湯の粘度が低いため、
ガスアトマイズ法による粉末化に適する。ガスアトマイ
ズ法は、Arガス等を用い、通常の方法により行うことが
できる。アトマイズ粉末の粒径は、HIPが可能である
限り、特に限定されないが、組成の均一性を高めるため
に、5〜100 μm程度であるのが好ましい。
【0025】さらに、上述の合金粉末に、周期率表のIV
a族、Va族あるいはVIa族に属する元素の炭化物から
なる微粒子を均一に分散させることにより、耐摩耗性を
さらに向上することができる。
【0026】上記炭化物からなる微粒子を含有する場
合、含有率は、ライニング層を形成する合金材料 100重
量部当り、5〜60重量部であるのが好ましい。5重量部
未満であると耐摩耗性の向上が少ないし、60重量部を超
えると機械的強さの低下が大きいため好ましくない。
【0027】またこの場合は、前記炭化物からなる微粒
子の粒径が5〜100 μmであるのが好ましい。5μm未
満であると均一に分散せず、また 100μmを超えるとラ
イニング層の強度が低下するため好ましくない。
【0028】次に本発明の高温高圧成形用複合シリンダ
の構造を添付図面を参照して説明する。図1に示す例で
は、複合シリンダ1はマルテンサイト系耐熱鋼からなる
シリンダ母材層2とライニング層3とからなる。
【0029】次に本発明の高温高圧成形用の製造方法の
一例を説明する。図2はシリンダ母材内にライニング層
形成用の芯金を挿入した状態を示す概略断面図であり、
合金粉末充填前の状態を示すものである。
【0030】図2に示すように、ホッパー用開口部21を
有するシリンダ母材2の内側に、複合シリンダのライニ
ング層を形成するための芯金4を挿入することにより、
シリンダ母材2と芯金4との間に環状の中空部5を形成
する。芯金4の両端及びシリンダ母材2の両端をとも
に、蓋6、7を溶接等で接合することによりシールす
る。この場合、ライニング用の合金粉末は開口部21より
入れることになるが、場合によっては、蓋6、7の一方
を合金粉末充填後にシールするようにしてもよい。合金
粉末の充填はシリンダ母材2に振動を適当に与えること
により行うのが好ましい。最後にホッパー用開口部21
も、蓋8(図3参照)によりシールする。
【0031】なお芯金4及び蓋6、7は軟鋼等により作
製することができる。また芯金4は図のように中空であ
る必要はなく中実であってもよい。
【0032】図3は、このようにして合金粉末3aが充填
され、蓋8が溶接接合された状態のシリンダを示す概略
断面図である。
【0033】合金粉末が密封充填されたシリンダは、図
4に示すような構造のHIP装置10内に充填され、HI
P処理が行われるが、通常のHIP処理条件は、温度
1,000〜1,150 ℃、圧力 1,000〜1,500atmであり、Ar等
の不活性ガス雰囲気中で1〜5時間行う。なお図4にお
ける白抜矢印は、複合シリンダに加わる圧力の方向を概
略的に示している。
【0034】HIP処理を行った後の複合シリンダにつ
いては、切削加工等により蓋6、7を除去する。次い
で、芯金4を除去し、シリンダ内面の仕上げを行う。
【0035】以上により作製される複合シリンダは、ラ
イニング層がHIPプロセスにより形成されるため、シ
リンダ母材層2(マルテンサイト系耐熱鋼)との接合が
良好であり、またFeがシリンダ母材から侵入することが
なく、優れた硬度及び耐食性を有する構造になってい
る。またライニング層は、上述した耐食性、耐摩耗性合
金材料により形成されているため、優れた耐摩耗性及び
耐食性を有する構造になっている。
【0036】なお上述した本実施例の複合シリンダに施
す熱処理としては、焼戻しだけで充分である。焼戻しは
650 〜700 ℃で 2〜 5時間加熱し、その後炉中冷却する
ことにより、行われる。
【0037】以下の具体的実施例により本発明を詳細に
説明する。実施例1 図1に示す構造の複合シリンダを作製するために、ライ
ニング層を形成する合金材料として、Cr7重量%、B
2.5重量%、Si 2.7重量%、Co10.0重量%、Fe 0.5重量
%、残部実質的にFe及び不可避的不純物からなる合金の
アトマイズ粉末を用いた。また、シリンダ母材を C 0.1
6 重量%、Si 0.55 重量%、Mn 0.71 重量%、P 0.023
重量%、S 0.014重量%、Cr 11.7 重量%、Mo 0.64 重
量%、残部実質的にFe及び不可避的不純物からなるマル
テンサイト系耐熱鋼により形成した。
【0038】また、上記複合シリンダを図4に示すよう
な構造のHIP装置内において、HIP処理を施した
が、この時のHIP処理条件は、Arガス雰囲気中、温度
1,080℃、圧力1,000atm、4時間とした。
【0039】実施例2 実施例1と同様に、複合シリンダを作製するために、ラ
イニング層を形成する合金材料として、Cr7重量%、B
2.5重量%、Si 2.7重量%、Co10.0重量%、Fe0.5重量
%、残部実質的にNi及び不可避的不純物からなる合金の
アトマイズ粉末に、さらにWCからなる粒径5〜30μm
の微粒子をアトマイズ粉末 100重量部当り、20重量部均
一に分散させたものを用いた。またシリンダ母材として
は実施例1と同じとした。
【0040】次いで、アトマイズ粉末が密封された上記
複合シリンダを図4に示すような構造のHIP装置内に
装填し、HIP処理を施した。この時のHIP処理条件
は、温度 1,100℃、圧力1,000atm、Arの不活性ガス雰囲
気中、4時間とした。
【0041】上述した実施例の複合シリンダについて、
それぞれライニング層の耐摩耗性、耐食性、及びシリン
ダ母材の強度を測定した。
【0042】耐摩耗性については、成形機用シリンダの
ライニング層から、10mm×15mm×10mmの大きさの試料を
作成し、#400の研磨紙に、荷重 2.0kgで押圧し、 480m
の距離を摺動させた後にライニング層の摩耗量を調べ
た。この結果を、窒化鋼を10とした時の相対値によって
表し、耐摩耗性を評価した。
【0043】耐食性については、成形機用シリンダのラ
イニング層から試料を作成し、50℃の10% HCl水溶液中
に24時間浸漬した後に、ライニング層の腐食減量率を調
べた。この結果を、窒化鋼を10とした時の相対値によっ
て表し、腐食性を評価した。
【0044】シリンダ母材の強度については、母材から
引張試験試料を作成し、引張試験を行い、母材強度とし
て最も重要な450 ℃における 0.2%耐力を計測した。こ
れらの結果を表1に示す。
【0045】 表1 ライニング 摩耗率 腐食減量率 シリンダ母材 層の硬さ (窒化鋼を (窒化鋼を の 0.2%耐力* 実施例No. (HRC) 10とする) 10とする) (kgf/mm2 ) 実施例1 57 1.2 0.5 57 実施例2 65 0.3 0.4 55 (注)*: 450℃で測定。
【0046】表1から明らかなように、実施例1、2の
複合シリンダにおいては、ライニング層が優れた耐摩耗
性及び耐食性を有していた。また、シリンダ母材の強度
が著しく向上していることがわかる。
【0047】なお本実施例においては、単軸の複合シリ
ンダを例にとり説明したが、複数軸の複合シリンダとす
ることも可能であり、この場合も良好な効果を発揮する
ことは勿論である。
【0048】また本実施例においては、複合シリンダの
芯金を中空構造のものを用いた例について説明したが、
中実構造のものを用いても良好な効果を発揮することは
勿論である。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の高温高圧
成形用複合シリンダにおいては、シリンダ母材層をマル
テンサイト系耐熱鋼により形成し、かつライニング層を
耐食性、耐摩耗性を有するNi基合金の粉末をHIPプロ
セスにより加圧焼結することにより形成している。この
ため、高温高圧条件下でもシリンダ母材層の歪みがな
く、それによってライニング層のクラックが防止され、
複合シリンダの寿命が向上している。またライニング層
が優れた耐摩耗性及び耐食性を有するという点でも、複
合シリンダの寿命は向上している。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリンダ母材及びライニング層からなる本発明
の複合シリンダを示す部分断面図である。
【図2】シリンダ母材内に芯金を挿入した状態を示す概
略断面図である。
【図3】シリンダ内にライニング用合金粉末を充填した
状態を示す概略断面図である。
【図4】本発明の複合シリンダを製造するためのHIP
装置を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1・・・高温高圧成形用複合シリンダ 2・・・シリンダ母材 3・・・ライニング層 3a・・・合金粉末 4・・・芯金 5・・・中空部 6、7、8・・・蓋 10・・・HIP装置 21・・・ホッパー用開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−185414(JP,A) 特公 平1−46573(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/62 B29C 47/66 C22C 19/05 C22C 38/00 302 C23C 30/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ母材層とライニング層とを有す
    る高温高圧成形用複合シリンダにおいて、前記シリンダ
    母材層は、0.10〜0.40重量%のC、0.30〜1.50重量%の
    Si、0.30〜1.50重量%のMn、0.030 重量%以下のP、0.
    030 重量%以下のS、7.0 〜17.0重量%のCr、0.30〜2.
    0 重量%のMo及び残部実質的にFe及び不可避的不純物か
    らなるマルテンサイト系耐熱鋼からなり、前記ライニン
    グ層は、耐摩耗性及び耐食性を有するNi基合金のアトマ
    イズ粉末を、HIPプロセスにより前記シリンダ母材内
    面上で加圧焼結してなることを特徴とする高温高圧成形
    用複合シリンダ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の高温高圧成形用複合シ
    リンダにおいて、前記ライニング層が、Cr 5.0〜20.0重
    量%、B 2.5〜4.0 重量%、Si 2.5〜10.0重量%、Co
    5.0〜40.0重量%、Fe 5.0重量%以下、残部実質的にNi
    及び不可避的不純物からなるNi基合金からなることを特
    徴とする高温高圧成形用複合シリンダ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の高温高圧成形用
    複合シリンダにおいて、前記ライニング層が、前記アト
    マイズ粉末 100重量部当り、IVa族、Va族あるいはVI
    a族に属する元素の炭化物の微粒子5〜60重量部を均一
    に分散させてなることを特徴とする高温高圧成形用複合
    シリンダ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の高温高圧成形用複合シ
    リンダにおいて、前記炭化物からなる微粒子の粒径が5
    〜100 μmであることを特徴とする高温高圧成形用複合
    シリンダ。
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