JP3289662B2 - 圧延機のミル定数差測定方法 - Google Patents
圧延機のミル定数差測定方法Info
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Description
を圧延する圧延機のミル定数差を正確に測定する際に適
用して好適な、圧延機のミル定数差測定方法に関する。
のための指標として、圧延機のミル定数(縦剛性)が一
般に用いられている。このミル定数は、下記(1)式で
与えられる圧延機のバネ定数であり、経時的に圧延機の
ハウジングが劣化したり、構成材料のプレート類が偏摩
耗したりすると変化する(大抵の場合は小さくなる)。
断する指標とするために、所定の圧下締め込み量ΔSで
圧下したときの荷重変化量ΔPを定期的に測定し、上記
(1)式によりミル定数Kを算出して、この値を管理し
ている。
特開昭63−140721には、圧延機を板無しの空転
状態として、図3に圧下位置と圧延力(圧延荷重)との
関係を示したように、設定圧下位置からΔSだけ変化さ
せると共に、そのときの荷重変化ΔPからミル定数を、
上記(1)式と実質上同一の式で求める方法が開示され
ている。
により、オペレータ(以下Opと略記する)側とドライ
ブ(以下Drと略記する)側のそれぞれについて、単独
にミル定数を算出すると共に、これら両者の偏差をとっ
て、下記(2)式に示すミル定数差を求め、その値を管
理することも通常行われている。以下、上記のように測
定値からミル定数(差)を算出することを、ミル定数
(差)を測定するとも言う。
と、圧延荷重の変化に対するミル伸び量がOp側、Dr
側で異なることになり、その結果Op側、Dr側でロー
ル間開度に差が生じて片圧下となることから、圧延材が
蛇行することになる。そこで、このような圧延材の蛇行
を防止するために、通常は、上記ミル定数差が20TO
N/mm以下に収まるように管理している。
法について詳述する。
示す正面図である。この圧延機は、鋼板(図示せず)を
圧延するための上下一対のワークロール10A、10B
と、これらワークロールをそれぞれ支持する上下バック
アップロール12A、12Bからなる4段圧延機であ
り、Op側、Dr側の下側バックアップロール12Bの
下方には圧延荷重を測定するOp側、Dr側ロードセル
14A、14Bが、又、上側バックアップロール12A
の上方にはこれらロールを圧下するためのOp側、Dr
側油圧圧下シリンダ16A、16Bがそれぞれ配設され
ている。
るために、必要な荷重変化量ΔPop、ΔPdrを、上記O
p側、Dr側ロードセル14A、14Bにより、又、圧
下締め込み量ΔSはOp側、Dr側油圧圧下シリンダ1
6A、16B内のマグネスケール(図示せず)により測
定される。
数差を測定するための上記荷重変化量や圧下締め込み量
の測定は、前述した公報に開示されている方法のよう
に、通常はロールが回転している状態で実行されるた
め、ワークロール10A、10B間やバックアップロー
ル12A、12B間でロールが互いにクロスしている場
合には、そのロール間で軸方向に作用するスラスト力が
発生することから、後述する問題があることが明らかに
なった。
トカについて説明する。図5は、水冷されているワーク
ロール10A、10Bについて、クロス角と、スラスト
係数(スラスト力を計算する際に圧延荷重に乗じる係
数)との関係を示したものであり、この図よりクロス角
θ(°)が0.2°以下という微小の場合でも、スラス
ト係数は直線的に大きく増大することが分かる。従っ
て、極めてわずかのクロス角の場合でも、大きなスラス
ト力が発生することになる。
持するロールチョック18と、圧延機のハウジング(ク
ロスヘッド)20との関係を概念的に示した要部平面図
である。
は、上記ロールチョック18とハウジング20との間に
クリアランスCをもっており、これに相当範囲でクロス
角θが変化することは避けられない。この図6には、上
記クラアランスCにより生じるクロス角θとして0.0
4°という微小角度を示してあるが、通常この程度のク
ロス角は生じ得る。
場合の圧下荷重とスラスト力の関係を詳細に検討したと
ころ、図7に示す結果が得られた。即ち、圧下荷重が大
きくなるに連れてスラスト力は大きくなり、1500T
ONの圧下時には120TONのスラスト力が発生す
る。このスラスト力は、モーメントバランスによりOp
側、Dr側の荷重を変化させることになる。
れる値であることから、このスラスト力によるOp側と
Dr側の間の荷重変化(図中破線で示したOp側、Dr
側間の差荷重)の影響を大きく受けることになる。上記
図7には、その関係を併せて示したが、300TONか
ら1500TONまでの間でミル定数の測定を実施した
ところ、図中、「差荷重変化」で示したように、この間
でOp側、Dr側間の差荷重が50TON変化してお
り、そのときの圧下締め込み量ΔS=2.5mmであっ
たすると、ミル定数差が20TON/mm生じることに
なる。
下では、実際には、ミル定数差が生じていない場合で
も、前記クラアランス等に起因して微小のクロス角が生
じているだけでも、ミル定数差が測定されることにな
る。
Dr側間に荷重変化が生じる状態でミル定数差を測定す
る従来の方法では、クロス角に起因して生じるスラスト
力により、ミル定数差が真の値から変化することになる
ため、圧延機の圧下系は正常な状態にあるにも拘らず異
常と判断されたり、逆に大きなミル定数差が生じている
にも拘らずスラスト力によりそれが小さく計測され、異
常発生に対する対応が遅れたりする可能性がある等の問
題がある。
れたもので、圧延機のミル定数差の測定精度を向上する
ことができる技術を提供することを課題とする。
の圧下締め込み量に圧下した際の、Op側とDr側それ
ぞれにおける荷重変化量を測定し、これら測定値に基づ
いて圧延機のミル定数差を算出する圧延機のミル定数差
測定方法であって、前記Op側とDr側それぞれにおけ
る荷重変化量を、圧延ロールの回転を停止させた状態で
測定することにより、前記課題を解決したものである。
際、圧延ロールの回転を停止させた状態で、Op側とD
r側それぞれにおける荷重変化量を測定するようにした
ので、クロス角が大きいときはもとより、微小角度のと
きでも、圧延ロールの回転に伴って発生するスラスト力
に起因して、上記両側の測定値に誤差が生じることを防
止できるため、正確にミル定数差を測定することができ
る。
るクロス圧延はもとより、微小クロス角の発生が避けら
れない非クロス圧延でも圧延機の設備診断を常に正確に
行うことが可能となる。
実施の形態について詳細に説明する。
質上同一の圧延機について、設備診断のためにその指標
となるミル定数差を測定するものである。
延ロールの回転を停止させた状態で、ミル定数差の算出
に必要な圧下締め込み量ΔSと、その締め込み量に圧下
したときのOp側及びDr側それぞれの荷重変化量ΔP
op、ΔPdrを測定する。
態で、前記Op側、Dr側油圧圧下シリンダ16A、1
6Bにより、所定の圧下量に圧下しているときのOp
側、Dr側それぞれの圧延荷重を前記Op側、Dr側ロ
ードセル14A、14Bでそれぞれ測定すると共に、そ
の後、上記圧下シリンダ16A、16Bにより更に圧下
して所定の圧下締め込み量ΔSになるまで圧下し、その
ときの同圧下荷重を同様に測定し、Op側、Dr側それ
ぞれの荷重変化量ΔPop、ΔPdrを求める。
ンダ16A、16Bそれぞれに設置されているマグネス
ケールにより測定される。即ち、Op側、Dr側それぞ
れのマグネスケールによる測定値がいずれもΔSになる
ように、上記圧下シリンダ16A、16Bにより圧下量
を調整する。
op、ΔPdrを、前記(2)式に代入して、ミル定数差Δ
Kを算出する。
ついて、本実施形態により上記のように圧延ロールの回
転を停止した状態で測定した場合と、ロールを回転させ
ながら測定した場合のミル定数差を比較して示した。な
お、使用した圧延機が正常でミル定数差が無いことは、
予めハウジングに変位計を設置し、圧下荷重負荷時のO
p側、Dr側の変位量が同じであることにより、確認し
ている。
場合はミル定数差が大きく現われているのに対し、停止
した状態で測定する本実施形態の場合は、ミル定数差が
なく正確に測定されていることが分かる。このように、
本実施形態によれば、圧延機のミル定数差を計測する際
に、圧延ロールの回転を停止して上記計測を行うように
したことにより、ロール間同士のクロス角に起因するス
ラスト力によりOp側、Dr側の荷重変化の影響を受け
ることがなくなり、正確にミル定数差を測定できるよう
になったことから、圧下系の正確な診断ができるように
なった。
を圧延機の設備診断に実際に適用した結果について説明
する。
ついて、本実施形態により測定したミル定数差の推移を
示したものである。この図2から、5回目の測定時にミ
ル定数差が、限界値である20TON/mmより大きく
なった。
イナー類を調査したところ、偏摩耗しているプレートが
存在することが明らかになった。そこで、このプレート
の交換を行ったところ、6回目の測定からは元の正常な
状態に戻すことができた。このように、本実施形態によ
れば、圧下系の異常を正確に診断することができるよう
になり、対応を直ぐに取ることができるようになった。
圧延機のミル定数差を計測する際、圧延ロールの回転を
停止して測定するようにしたので、ロール間同士のクロ
ス角に起因するスラスト力によるOp側、Dr側の荷重
変化の影響を受けることがなくなり、正確にミル定数差
を測定できるようになったため、圧下系の正確な診断が
できるようになった。
が、本発明は、前記実施形態に示したものに限られるも
のでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
ある。
圧延機に適用する場合を示したが、これに限定されず、
任意の段数の圧延機に適用できる。又、熱間圧延の場合
を中心に説明したが、これに限らず冷間圧延であっても
よいことは言うまでもない。
圧延機のミル定数差の測定精度を向上することができ
る。従って、圧延機の圧下系に対する設備診断を常に正
確に行うことができる。
果を比較して示す線図
数差の推移を示す線図
念図
示す説明図
の変化の関係を示す線図
Claims (1)
- 【請求項1】圧延機を所定の圧下締め込み量に圧下した
際の、Op側とDr側それぞれにおける荷重変化量を測
定し、これら測定値に基づいて圧延機のミル定数差を算
出する圧延機のミル定数差測定方法であって、 前記Op側とDr側それぞれにおける荷重変化量を、圧
延ロールの回転を停止させた状態で測定することを特徴
とする圧延機のミル定数差測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35424297A JP3289662B2 (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 圧延機のミル定数差測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35424297A JP3289662B2 (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 圧延機のミル定数差測定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11179409A JPH11179409A (ja) | 1999-07-06 |
JP3289662B2 true JP3289662B2 (ja) | 2002-06-10 |
Family
ID=18436235
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35424297A Expired - Lifetime JP3289662B2 (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 圧延機のミル定数差測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3289662B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018163930A1 (ja) * | 2017-03-07 | 2018-09-13 | 新日鐵住金株式会社 | クロス角同定方法、クロス角同定装置、及び圧延機 |
-
1997
- 1997-12-24 JP JP35424297A patent/JP3289662B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11179409A (ja) | 1999-07-06 |
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