JP3286393B2 - 磁気ヘッド - Google Patents
磁気ヘッドInfo
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、各種コンピューター
やワードプロセッサー等の記録再生装置に使用される磁
気ヘッドの改良に係り、特に、平板状バックコアを用い
て磁気ヘッドコア部とスライダー部とを保持させ、磁気
ヘッドコア部の脚部幅を平板状バックコアの厚みと同等
以上にすることにより、フロッピーディスク・ドライブ
装置への使用に有効な超薄型を達成した磁気ヘッドに関
する。
やワードプロセッサー等の記録再生装置に使用される磁
気ヘッドの改良に係り、特に、平板状バックコアを用い
て磁気ヘッドコア部とスライダー部とを保持させ、磁気
ヘッドコア部の脚部幅を平板状バックコアの厚みと同等
以上にすることにより、フロッピーディスク・ドライブ
装置への使用に有効な超薄型を達成した磁気ヘッドに関
する。
【０００２】
【従来の技術】今日、フロッピーディスク・ドライブ
（以下、ＦＤＤという）装置は一般の家庭にも広く普及
しており、このような広範囲での用途拡大にともない、
種々の改良がなされている。特にフロッピーディスクへ
の信号の記録および再生を行う磁気ヘッドはＦＤＤ装置
の特性を左右する重要な構成要素である。
（以下、ＦＤＤという）装置は一般の家庭にも広く普及
しており、このような広範囲での用途拡大にともない、
種々の改良がなされている。特にフロッピーディスクへ
の信号の記録および再生を行う磁気ヘッドはＦＤＤ装置
の特性を左右する重要な構成要素である。
【０００３】ＦＤＤ用磁気ヘッドとしては、図２Ａ，Ｂ
に示すような構成が提案（実開昭６３−１６１４１９
号）されている。図２Ａは側面説明図であり、図２Ｂは
正面説明図である。すなわち、コイルボビン１ａに巻回
された記録再生用コイル２ａを巻装してなる記録再生用
磁気ヘッドコア部３ａと、コイルボビン１ｂに巻回され
た消去用コイル２ｂを巻装してなる消去用磁気ヘッドコ
ア部３ｂおよびセンタコア部３ｃと、該磁気ヘッドコア
部３ａ，３ｂ，３ｃを挟むようにして保持する略Ｌ字型
のスライダー部４ａおよびバー型のスライダー部４ｂ、
さらに前記磁気ヘッドコア部３ａ，３ｂ，３ｃに所定の
磁路を形成するために、これらの磁気ヘッドコア部３
ａ，３ｂ，３ｃの側面に横架する棒状のバックコア５か
ら構成されている。図中６は、スライダー部４ａを保持
するジンバルスプリングであり、７は、前記構成からな
る磁気ヘッドと所定の空隙を形成して対向配置する磁気
記録媒体（フロッピーディスク）である。
に示すような構成が提案（実開昭６３−１６１４１９
号）されている。図２Ａは側面説明図であり、図２Ｂは
正面説明図である。すなわち、コイルボビン１ａに巻回
された記録再生用コイル２ａを巻装してなる記録再生用
磁気ヘッドコア部３ａと、コイルボビン１ｂに巻回され
た消去用コイル２ｂを巻装してなる消去用磁気ヘッドコ
ア部３ｂおよびセンタコア部３ｃと、該磁気ヘッドコア
部３ａ，３ｂ，３ｃを挟むようにして保持する略Ｌ字型
のスライダー部４ａおよびバー型のスライダー部４ｂ、
さらに前記磁気ヘッドコア部３ａ，３ｂ，３ｃに所定の
磁路を形成するために、これらの磁気ヘッドコア部３
ａ，３ｂ，３ｃの側面に横架する棒状のバックコア５か
ら構成されている。図中６は、スライダー部４ａを保持
するジンバルスプリングであり、７は、前記構成からな
る磁気ヘッドと所定の空隙を形成して対向配置する磁気
記録媒体（フロッピーディスク）である。
【０００４】このような磁気ヘッド構成では、コイル２
ａ，２ｂ、磁気ヘッドコア部３ａ，３ｂ，３ｃ、バック
コア５が、スライダー部４ａ，４ｂおよびジンバルスプ
リング６との間に配置されるため、ジンバルスプリング
６の磁気シールド効果によって該磁気ヘッド近傍から発
生するノイズの影響を低減することができ、フロッピー
ディスクへの信号の記録および再生の信頼性が向上する
こととなる。
ａ，２ｂ、磁気ヘッドコア部３ａ，３ｂ，３ｃ、バック
コア５が、スライダー部４ａ，４ｂおよびジンバルスプ
リング６との間に配置されるため、ジンバルスプリング
６の磁気シールド効果によって該磁気ヘッド近傍から発
生するノイズの影響を低減することができ、フロッピー
ディスクへの信号の記録および再生の信頼性が向上する
こととなる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記のＦＤＤ用磁気ヘ
ッドを使用することにより、記録再生の信頼性を向上さ
せることができたが、最近ではＦＤＤ装置の汎用性を高
めるため、これらの特性を低下させることなく一層の軽
量小型化が望まれており、特にＦＤＤ用磁気ヘッドの薄
型化への要求が強まっている。
ッドを使用することにより、記録再生の信頼性を向上さ
せることができたが、最近ではＦＤＤ装置の汎用性を高
めるため、これらの特性を低下させることなく一層の軽
量小型化が望まれており、特にＦＤＤ用磁気ヘッドの薄
型化への要求が強まっている。
【０００６】図２の磁気ヘッドにおいては、各磁気ヘッ
ドコア部３ａ，３ｂ，３ｃに所定の磁路を形成するため
に配置される棒状のバックコア５が、該磁気ヘッドコア
部３ａ，３ｂ，３ｃの側面に横架するよう構成されてい
る。この構成において、磁気ヘッドの薄型化を達成する
ためには、スライダー部４ａの磁気記録媒体対向側端面
からジンバルスプリング当接面までの寸法（高さ）Ｈ2
を小さくする必要があり、例えば、バックコア５の寸法
（高さ）ｈ2を小さくすることが考えられる。しかし、
バックコア５の寸法（高さ）ｈ2を小さくすることは、
該バックコア５と各磁気ヘッドコア部３ａ，３ｂ，３ｃ
との接触面積が減少することとなり、互いの接着強度が
低下するだけでなく、密着性が低下し、記録再生特性が
安定しないという問題を生じる。また、バックコア５と
各磁気ヘッドコア部３ａ，３ｂ，３ｃとの接着の際、密
着性の向上を意図して、バックコア５を各磁気ヘッドコ
ア部３ａ，３ｂ，３ｃの接着面方向（図中横方向）に加
圧すると、磁気ヘッドコア部３ａ，３ｂ，３ｃが折損す
ることがあり、歩留りの低下を招く一要因となってい
た。
ドコア部３ａ，３ｂ，３ｃに所定の磁路を形成するため
に配置される棒状のバックコア５が、該磁気ヘッドコア
部３ａ，３ｂ，３ｃの側面に横架するよう構成されてい
る。この構成において、磁気ヘッドの薄型化を達成する
ためには、スライダー部４ａの磁気記録媒体対向側端面
からジンバルスプリング当接面までの寸法（高さ）Ｈ2
を小さくする必要があり、例えば、バックコア５の寸法
（高さ）ｈ2を小さくすることが考えられる。しかし、
バックコア５の寸法（高さ）ｈ2を小さくすることは、
該バックコア５と各磁気ヘッドコア部３ａ，３ｂ，３ｃ
との接触面積が減少することとなり、互いの接着強度が
低下するだけでなく、密着性が低下し、記録再生特性が
安定しないという問題を生じる。また、バックコア５と
各磁気ヘッドコア部３ａ，３ｂ，３ｃとの接着の際、密
着性の向上を意図して、バックコア５を各磁気ヘッドコ
ア部３ａ，３ｂ，３ｃの接着面方向（図中横方向）に加
圧すると、磁気ヘッドコア部３ａ，３ｂ，３ｃが折損す
ることがあり、歩留りの低下を招く一要因となってい
た。
【０００７】この発明は、上記の問題点を解決し、磁気
ヘッドが有する本来の記録再生特性等を低下させること
なく、一層の薄型化を可能にするＦＤＤ用磁気ヘッドの
提供を目的とするものである。
ヘッドが有する本来の記録再生特性等を低下させること
なく、一層の薄型化を可能にするＦＤＤ用磁気ヘッドの
提供を目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】この発明は、ＦＤＤ用磁
気ヘッドの薄型化を主たる目的として種々の改良を重ね
た結果、板状バックコアを用いて磁気ヘッドコア部とス
ライダー部とを保持させ、磁気ヘッドコア部の脚部幅を
平板状バックコアの厚みと同等以上にすることにより、
スライダー部の磁気記録媒体対向側端面からバックコア
のジンバルスプリング当接面までの寸法が１．５ｍｍ以
下と超薄型の磁気ヘッドが得られることを知見し完成し
たものである。すなわち、この発明は、略Ｌ字型スライ
ダー部の一方端面に、各々脚部にコイルを巻装してなる
Ｌ字型磁気ヘッドコア部とＩ字型磁気ヘッドコア部とを
有する記録再生用磁気ヘッドコア部及び消去用磁気ヘッ
ドコア部を保持し、前記略Ｌ字型スライダー部の他方端
面と、記録再生用磁気ヘッドコア部及び消去用磁気ヘッ
ドコア部の各々Ｌ字型磁気ヘッドコア部とＩ字型磁気ヘ
ッドコア部の磁気記録媒体対向面とは反対側の脚部端面
とを、同一平面内に配置し、これら各々端面を該端面上
に載置する平板状バックコアの一方主面にて接続すると
ともに、該平板状バックコアの他方主面にジンバルスプ
リングを固着し、かつ、前記記録再生用磁ヘッドコア部
及び消去用磁気ヘッドコア部の各々Ｌ字型磁気ヘッドコ
ア部とＩ字型磁気ヘッドコア部の脚部幅を平板状バック
コアの厚みと同等以上にしたことを特徴とする磁気ヘッ
ドである。また、前記コイルをボビンレスコイルとする
ことによって一層の薄型化を可能とし、さらに、磁気ヘ
ッドコア部とスライダー部およびバックコアの形状、寸
法を選定することによって、スライダー部の磁気記録媒
体対向側端面からバックコアのジンバルスプリング当接
面までの寸法を１．０ｍｍ以下とすることができる。
気ヘッドの薄型化を主たる目的として種々の改良を重ね
た結果、板状バックコアを用いて磁気ヘッドコア部とス
ライダー部とを保持させ、磁気ヘッドコア部の脚部幅を
平板状バックコアの厚みと同等以上にすることにより、
スライダー部の磁気記録媒体対向側端面からバックコア
のジンバルスプリング当接面までの寸法が１．５ｍｍ以
下と超薄型の磁気ヘッドが得られることを知見し完成し
たものである。すなわち、この発明は、略Ｌ字型スライ
ダー部の一方端面に、各々脚部にコイルを巻装してなる
Ｌ字型磁気ヘッドコア部とＩ字型磁気ヘッドコア部とを
有する記録再生用磁気ヘッドコア部及び消去用磁気ヘッ
ドコア部を保持し、前記略Ｌ字型スライダー部の他方端
面と、記録再生用磁気ヘッドコア部及び消去用磁気ヘッ
ドコア部の各々Ｌ字型磁気ヘッドコア部とＩ字型磁気ヘ
ッドコア部の磁気記録媒体対向面とは反対側の脚部端面
とを、同一平面内に配置し、これら各々端面を該端面上
に載置する平板状バックコアの一方主面にて接続すると
ともに、該平板状バックコアの他方主面にジンバルスプ
リングを固着し、かつ、前記記録再生用磁ヘッドコア部
及び消去用磁気ヘッドコア部の各々Ｌ字型磁気ヘッドコ
ア部とＩ字型磁気ヘッドコア部の脚部幅を平板状バック
コアの厚みと同等以上にしたことを特徴とする磁気ヘッ
ドである。また、前記コイルをボビンレスコイルとする
ことによって一層の薄型化を可能とし、さらに、磁気ヘ
ッドコア部とスライダー部およびバックコアの形状、寸
法を選定することによって、スライダー部の磁気記録媒
体対向側端面からバックコアのジンバルスプリング当接
面までの寸法を１．０ｍｍ以下とすることができる。
【０００９】
【作用】この発明の作用を、図１に示す一実施例により
詳細に説明する。図１のＡは側面説明図であり、同Ｂは
正面説明図である。この発明による磁気ヘッドは、記録
再生用磁気ヘッドコア部１１と消去用磁気ヘッドコア部
１２をスライダー部１３で保持するとともにこれら全体
が平板状のバックコア１４に着設されて、バックコア１
４がジンバルスプリング６に着設垂架される構成からな
る。
詳細に説明する。図１のＡは側面説明図であり、同Ｂは
正面説明図である。この発明による磁気ヘッドは、記録
再生用磁気ヘッドコア部１１と消去用磁気ヘッドコア部
１２をスライダー部１３で保持するとともにこれら全体
が平板状のバックコア１４に着設されて、バックコア１
４がジンバルスプリング６に着設垂架される構成からな
る。
【００１０】詳述すると、記録再生用磁気ヘッドコア部
１１は、Ｌ字型磁気ヘッドコア部１１ａとＩ字型磁気ヘ
ッドコア部１１ｂとを略Ｌ字型のスライダー部１３の端
面で付き合わせて低融点ガラスまた熱硬化性樹脂等によ
って固着されるとともに所定の磁気ギャップ部１１ｃを
形成し、Ｌ字型磁気ヘッドコア部１１ａの脚部にはボビ
ンレスコイルからなる記録再生用コイル１１ｄが巻装さ
れている。同様に、消去用磁気ヘッドコア部１２は、Ｌ
字型磁気ヘッドコア部１２ａとＩ字型磁気ヘッドコア部
１２ｂとを略Ｌ字型のスライダー部１３の端面で付き合
わせて低融点ガラス等によって固着されるとともに所定
の磁気ギャップ部１２ｃを形成し、Ｌ字型磁気ヘッドコ
ア部１２ａの脚部にはボビンレスコイルからなる消去用
コイル１２ｄが巻装されている。スライダー部１３及び
これに支持された記録再生用磁気ヘッドコア部１１と消
去用磁気ヘッドコア部１２を各々の磁気記録媒体７の対
向面とは反対側の脚部端面にて平板状バックコア１４の
下方主面と接続配置し、該バックコア１４の上方主面は
ジンバルスプリング６を固着してある。
１１は、Ｌ字型磁気ヘッドコア部１１ａとＩ字型磁気ヘ
ッドコア部１１ｂとを略Ｌ字型のスライダー部１３の端
面で付き合わせて低融点ガラスまた熱硬化性樹脂等によ
って固着されるとともに所定の磁気ギャップ部１１ｃを
形成し、Ｌ字型磁気ヘッドコア部１１ａの脚部にはボビ
ンレスコイルからなる記録再生用コイル１１ｄが巻装さ
れている。同様に、消去用磁気ヘッドコア部１２は、Ｌ
字型磁気ヘッドコア部１２ａとＩ字型磁気ヘッドコア部
１２ｂとを略Ｌ字型のスライダー部１３の端面で付き合
わせて低融点ガラス等によって固着されるとともに所定
の磁気ギャップ部１２ｃを形成し、Ｌ字型磁気ヘッドコ
ア部１２ａの脚部にはボビンレスコイルからなる消去用
コイル１２ｄが巻装されている。スライダー部１３及び
これに支持された記録再生用磁気ヘッドコア部１１と消
去用磁気ヘッドコア部１２を各々の磁気記録媒体７の対
向面とは反対側の脚部端面にて平板状バックコア１４の
下方主面と接続配置し、該バックコア１４の上方主面は
ジンバルスプリング６を固着してある。
【００１１】図においては、記録再生用磁気ヘッドコア
部１１と消去用磁気ヘッドコア部１２を、その一方端面
に配置される略Ｌ字型のスライダー部１３によって保持
する構成を示しているが、必要に応じて該磁気ヘッドコ
ア部１１，１２の他方端面にバー型のスライダー部（図
示せず）を配置し、これら一対のスライダー部によって
挟持する構成を採用してもよい。ただし、図示の構成に
おいては、部品点数の低減や、磁気ギャップの寸法管理
等の観点からバー型のスライダー部を配置する構成より
も有利である。また、ボビンレスコイルについては、外
周面に絶縁性被膜を有する自己融着銅線を採用する等、
公知の構成を用いることができ、所謂多層巻きでもよ
い。なお、組立られた磁気ヘッドは、記録再生用コイル
１１ｄと消去用コイル１２ｄの外側には、ソフトフェラ
イトからなるシール材１５が配置され、その内部に樹脂
が充填され該コイル１１ｄ，１２ｄが保護される構成が
採用できる。
部１１と消去用磁気ヘッドコア部１２を、その一方端面
に配置される略Ｌ字型のスライダー部１３によって保持
する構成を示しているが、必要に応じて該磁気ヘッドコ
ア部１１，１２の他方端面にバー型のスライダー部（図
示せず）を配置し、これら一対のスライダー部によって
挟持する構成を採用してもよい。ただし、図示の構成に
おいては、部品点数の低減や、磁気ギャップの寸法管理
等の観点からバー型のスライダー部を配置する構成より
も有利である。また、ボビンレスコイルについては、外
周面に絶縁性被膜を有する自己融着銅線を採用する等、
公知の構成を用いることができ、所謂多層巻きでもよ
い。なお、組立られた磁気ヘッドは、記録再生用コイル
１１ｄと消去用コイル１２ｄの外側には、ソフトフェラ
イトからなるシール材１５が配置され、その内部に樹脂
が充填され該コイル１１ｄ，１２ｄが保護される構成が
採用できる。
【００１２】上記の構成において、Ｌ字型磁気ヘッドコ
ア部１１ａ，１２ａとＩ字型磁気ヘッドコア部１１ｂ，
１２ｂとからなる記録再生用磁気ヘッドコア部１１と消
去用磁気ヘッドコア部１２の脚部の脚幅Ｗ1を、平板状
バックコア１４の厚みＴ1と同等以上、例えば、脚幅Ｗ1
を厚みＴ1の２倍程度にすることにより、バックコア１
４との接触面積を広くすることが可能となりかつ厚みＴ
1が、図２に示す従来のバックコア５の高さｈ2の１／２
程度になり、磁気ヘッドが有する本来の記録再生特性等
を低下させることなく、スライダー部１３の磁気記録媒
体７の対向側端面からバックコア１４のジンバルスプリ
ング６当接面までの寸法を従来構成の約１／２以下の
１．０ｍｍ以下の薄型化が可能となった。また、平板状
バックコア１４の厚みＴ1は平行度加工が可能で反りが
発生しない範囲で最少寸法を選定し、さらにスライダー
部１３の磁気記録媒体７の対向面厚みＴ2は各磁気ヘッ
ドコア部との接着強度を確保可能な最少寸法から選定す
ればよく、Ｔ1≦Ｔ2が好ましい。
ア部１１ａ，１２ａとＩ字型磁気ヘッドコア部１１ｂ，
１２ｂとからなる記録再生用磁気ヘッドコア部１１と消
去用磁気ヘッドコア部１２の脚部の脚幅Ｗ1を、平板状
バックコア１４の厚みＴ1と同等以上、例えば、脚幅Ｗ1
を厚みＴ1の２倍程度にすることにより、バックコア１
４との接触面積を広くすることが可能となりかつ厚みＴ
1が、図２に示す従来のバックコア５の高さｈ2の１／２
程度になり、磁気ヘッドが有する本来の記録再生特性等
を低下させることなく、スライダー部１３の磁気記録媒
体７の対向側端面からバックコア１４のジンバルスプリ
ング６当接面までの寸法を従来構成の約１／２以下の
１．０ｍｍ以下の薄型化が可能となった。また、平板状
バックコア１４の厚みＴ1は平行度加工が可能で反りが
発生しない範囲で最少寸法を選定し、さらにスライダー
部１３の磁気記録媒体７の対向面厚みＴ2は各磁気ヘッ
ドコア部との接着強度を確保可能な最少寸法から選定す
ればよく、Ｔ1≦Ｔ2が好ましい。
【００１３】さらに、上記の構成において、平板状バッ
クコア１４の厚みＴ1を従来構成のバックコア５の寸法
（高さ）ｈ2（図２参照）の１／２以下にしても、記録
再生用及び消去用の各磁気ヘッドコア部１１，１２の脚
幅Ｗ1を従来構成の脚幅Ｗ2（図２参照）よりも太く形成
でき、実質的な互いの接触面積を従来構成と同等以上に
広くすることが可能となり、高い密着性を得ることがで
きる。すなわち、バックコア１４と記録再生用及び消去
用の各磁気ヘッドコア部１１，１２との当接面が同一平
面内にあるため、接着の際、密着性の向上を意図して、
接着面方向（図中縦方向）に加圧しても、従来構成のよ
うに磁気ヘッドコア部の折損を招くことなく、むしろ加
圧力を増加することが可能となることから、従来構成に
比べより高い密着性を得ることができる。また、バック
コア１４と記録再生用及び消去用の各磁気ヘッドコア部
１１，１２との当接面が同一平面内にあるため、加工が
容易であるとともに該当接面と磁気記録媒体７対向側端
面との平行度も容易に得られ、最終的な磁気ヘッドとし
ても磁気記録媒体７との空隙を高精度に維持することが
可能となる。
クコア１４の厚みＴ1を従来構成のバックコア５の寸法
（高さ）ｈ2（図２参照）の１／２以下にしても、記録
再生用及び消去用の各磁気ヘッドコア部１１，１２の脚
幅Ｗ1を従来構成の脚幅Ｗ2（図２参照）よりも太く形成
でき、実質的な互いの接触面積を従来構成と同等以上に
広くすることが可能となり、高い密着性を得ることがで
きる。すなわち、バックコア１４と記録再生用及び消去
用の各磁気ヘッドコア部１１，１２との当接面が同一平
面内にあるため、接着の際、密着性の向上を意図して、
接着面方向（図中縦方向）に加圧しても、従来構成のよ
うに磁気ヘッドコア部の折損を招くことなく、むしろ加
圧力を増加することが可能となることから、従来構成に
比べより高い密着性を得ることができる。また、バック
コア１４と記録再生用及び消去用の各磁気ヘッドコア部
１１，１２との当接面が同一平面内にあるため、加工が
容易であるとともに該当接面と磁気記録媒体７対向側端
面との平行度も容易に得られ、最終的な磁気ヘッドとし
ても磁気記録媒体７との空隙を高精度に維持することが
可能となる。
【００１４】さらに、ジンバルスプリング６は、平板状
のバックコア１４の各磁気ヘッドコア部１１，１２およ
びスライダー部１３の当接面側端面の反対側端面の全面
にわたって接着配置されることから、これらの接着作業
が容易になるばかりでなく、従来構成に比べジンバルス
プリング６の接着強度を大幅に向上させることができ
る。この発明の特徴であるバックコア１４は、その形状
が平板状で従来構成の棒状のバックコア５に比べ寸法が
大きく取扱が容易となり、工業的規模における量産性の
観点から極めて有効な構成である。また、該磁気ヘッド
コア部１１，１２、スライダー部１３、バックコア１４
等の形状も図１の構成に限定されることなく、要求され
る特性等において、適宜選定することが望ましい。
のバックコア１４の各磁気ヘッドコア部１１，１２およ
びスライダー部１３の当接面側端面の反対側端面の全面
にわたって接着配置されることから、これらの接着作業
が容易になるばかりでなく、従来構成に比べジンバルス
プリング６の接着強度を大幅に向上させることができ
る。この発明の特徴であるバックコア１４は、その形状
が平板状で従来構成の棒状のバックコア５に比べ寸法が
大きく取扱が容易となり、工業的規模における量産性の
観点から極めて有効な構成である。また、該磁気ヘッド
コア部１１，１２、スライダー部１３、バックコア１４
等の形状も図１の構成に限定されることなく、要求され
る特性等において、適宜選定することが望ましい。
【００１５】
【実施例】図２に示す従来構成の磁気ヘッドと同一の記
録再生特性を有する上述の図１に示すこの発明による磁
気ヘッドを作成し、それぞれスライダー部４，１３の磁
気記録媒体７対向側端面からジンバルスプリング６当接
面までの寸法（高さ）Ｈ1，Ｈ2を比較した。寸法Ｈ2が
２．７ｍｍの従来構成の磁気ヘッドと比較したところ、
この発明の磁気ヘッドでは各種コイルにボビンレスコイ
ルを使用しない場合でも、寸法Ｈ1が１．５ｍｍとな
り、コイルをボビンレスコイルとするとともに記録再生
用及び消去用の各磁気ヘッドコア部１１，１２とスライ
ダー部１３及びバックコア１４との接触部の寸法を選定
することによって寸法Ｈ1を１．０ｍｍ以下としても、
従来構成の磁気ヘッドと同等以上の記録再生特性が得ら
れることを確認した。
録再生特性を有する上述の図１に示すこの発明による磁
気ヘッドを作成し、それぞれスライダー部４，１３の磁
気記録媒体７対向側端面からジンバルスプリング６当接
面までの寸法（高さ）Ｈ1，Ｈ2を比較した。寸法Ｈ2が
２．７ｍｍの従来構成の磁気ヘッドと比較したところ、
この発明の磁気ヘッドでは各種コイルにボビンレスコイ
ルを使用しない場合でも、寸法Ｈ1が１．５ｍｍとな
り、コイルをボビンレスコイルとするとともに記録再生
用及び消去用の各磁気ヘッドコア部１１，１２とスライ
ダー部１３及びバックコア１４との接触部の寸法を選定
することによって寸法Ｈ1を１．０ｍｍ以下としても、
従来構成の磁気ヘッドと同等以上の記録再生特性が得ら
れることを確認した。
【００１６】
【発明の効果】この発明による磁気ヘッドは、記録再生
用及び消去用磁気ヘッドコア部をスライダー部で保持す
るとともにこれら全体が平板状のバックコアに着設され
て、さらにバックコアがジンバルスプリングに着設垂架
される構成となしたことにより、バックコアの板厚を小
さくしても磁気ヘッドコア部との密着性を低下させず、
磁気ヘッドが有する本来の記録再生特性等を保持したま
ま、スライダー部の磁気記録媒体対向側端面からジンバ
ルスプリング当接面までの寸法（高さ）を小さくするこ
とができ、従来構成の約１／２以下の薄型化が可能にな
る。
用及び消去用磁気ヘッドコア部をスライダー部で保持す
るとともにこれら全体が平板状のバックコアに着設され
て、さらにバックコアがジンバルスプリングに着設垂架
される構成となしたことにより、バックコアの板厚を小
さくしても磁気ヘッドコア部との密着性を低下させず、
磁気ヘッドが有する本来の記録再生特性等を保持したま
ま、スライダー部の磁気記録媒体対向側端面からジンバ
ルスプリング当接面までの寸法（高さ）を小さくするこ
とができ、従来構成の約１／２以下の薄型化が可能にな
る。
【図１】この発明の磁気ヘッド構成を示す一実施例であ
り、Ａは側面説明図であり、Ｂは正面説明図である。
り、Ａは側面説明図であり、Ｂは正面説明図である。
【図２】従来の磁気ヘッド構成を示す一実施例であり、
Ａは側面説明図であり、Ｂは正面説明図である。
Ａは側面説明図であり、Ｂは正面説明図である。
１ａ，１ｂ コイルボビン ２ａ，２ｂ 記録再生用コイル ３ａ，３ｂ，３ｃ 磁気ヘッドコア部 ４ａ，４ｂ スライダー部 ５ バックコア ６ ジンバルスプリング ７ 磁気記録媒体 １１，１２ 記録再生用磁気ヘッドコア部 １１ａ，１２ａ Ｌ字型磁気ヘッドコア部 １１ｂ，１２ｂ Ｉ字型磁気ヘッドコア部 １１ｃ，１２ｃ 磁気ギャップ部 １１ｄ，１２ｄ 記録再生用コイル １３ スライダー部 １４ バックコア １５ シール材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) G11B 5/60 G11B 5/127
Claims (3)
- 【請求項１】 略Ｌ字型スライダー部の一方端面に、各
々脚部にコイルを巻装してなるＬ字型磁気ヘッドコア部
とＩ字型磁気ヘッドコア部とを有する記録再生用磁気ヘ
ッドコア部及び消去用磁気ヘッドコア部を保持し、前記
略Ｌ字型スライダー部の他方端面と、記録再生用磁気ヘ
ッドコア部及び消去用磁気ヘッドコア部の各々Ｌ字型磁
気ヘッドコア部とＩ字型磁気ヘッドコア部の磁気記録媒
体対向面とは反対側の脚部端面とを、同一平面内に配置
し、これら各々端面を該端面上に載置する平板状バック
コアの一方主面にて接続するとともに、該平板状バック
コアの他方主面にジンバルスプリングを固着し、かつ、
前記記録再生用磁ヘッドコア部及び消去用磁気ヘッドコ
ア部の各々Ｌ字型磁気ヘッドコア部とＩ字型磁気ヘッド
コア部の脚部幅を平板状バックコアの厚みと同等以上に
したことを特徴とする磁気ヘッド。 - 【請求項２】 前記コイルがボビンレスコイルであるこ
とを特徴とする請求項１記載の磁気ヘッド。 - 【請求項３】 スライダー部の磁気記録媒体対向側端面
からバックコアのジンバルスプリング当接面までの寸法
が１．５ｍｍ以下であることを特徴とする請求項１また
は請求項２記載の磁気ヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11906793A JP3286393B2 (ja) | 1993-04-21 | 1993-04-21 | 磁気ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11906793A JP3286393B2 (ja) | 1993-04-21 | 1993-04-21 | 磁気ヘッド |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06309642A JPH06309642A (ja) | 1994-11-04 |
| JP3286393B2 true JP3286393B2 (ja) | 2002-05-27 |
Family
ID=14752078
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11906793A Expired - Fee Related JP3286393B2 (ja) | 1993-04-21 | 1993-04-21 | 磁気ヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3286393B2 (ja) |
-
1993
- 1993-04-21 JP JP11906793A patent/JP3286393B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06309642A (ja) | 1994-11-04 |
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