JP3283277B2 - オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

オルガノポリシロキサン組成物

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JP3283277B2
JP3283277B2 JP35268991A JP35268991A JP3283277B2 JP 3283277 B2 JP3283277 B2 JP 3283277B2 JP 35268991 A JP35268991 A JP 35268991A JP 35268991 A JP35268991 A JP 35268991A JP 3283277 B2 JP3283277 B2 JP 3283277B2
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功 野田
優 椿
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオルガノポリシロキサン
組成物に関するものであり、さらに詳しくは繊維処理用
油剤として使用した場合、低湿時における帯電防止性、
カード通過性および繊維束の集束性に優れ、かつローラ
ー巻きつきがなく、さらに容易に洗い落とすことができ
るオルガノポリシロキサン組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】天然および合成繊維はそれ自体多くの望
ましい性質を有しているが、より望ましい性質を付与す
るために、しばしば、さらに処理が施される。天然およ
び合成繊維の種類や処理剤の種類に応じて、繊維の滑
性、感触または他の化学的もしくは物理的性質を改良す
ることができる。より優れた性質を有する繊維を得るた
めに、これまで、さまざまな処理剤や処理方法が提案さ
れてきた。
【0003】繊維処理には多種類にわたるシリコーン処
理剤を含む油剤が現在広く使用されているが、この繊維
処理用油剤は、低湿時における帯電防止性が不十分なた
め静電気が発生したり、ポリエステル繊維等の場合、カ
ードでのシリンダー巻きつき、ドッファー巻き上がり、
コイルチューブ詰まりが発生する。また、繊維束の集束
性不足のため、カード工程や練条工程において、スライ
バーのケンスへの収納量が少なく作業能率を低下させる
などの欠点を有している。
【0004】低湿時の静電気を防止するには、アルキル
リン酸エステルのリン酸価度やモノエステル比率を高め
たり、カチオン界面活性剤や両性界面活性剤などを使用
することが有効であると考えられるが、これらの界面活
性剤は非常に吸湿性が高く、ローラー巻きつきを生じた
り、紡績機の金属部分を発錆させたりする欠点を有して
いる。また、繊維束の集束性は、動植物油、脂肪酸エス
テル、脂肪酸石鹸あるいは高級アルコールまたは脂肪酸
の酸化エチレン付加物である非イオン型界面活性剤など
を用いることによって高めることができるが、これらの
成分を多量に、例えば油剤成分中80重量%以上用いる
と、カード通過性の悪化、油剤の粘着性が高いことによ
るローラー巻きつきの発生、および帯電防止能の更なる
低下などが起こるため、上記改良剤の使用量に制限があ
る。
【0005】さらに、上記したアルキルリン酸エステ
ル、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、動植物油、
脂肪酸エステル、および非イオン型界面活性剤はいずれ
も、シリコーンに透明に相溶せず、帯電防止能等の性能
が現れなかったり、安定性に欠けるなどの重大な欠点を
有している。また、種々のシリコーン系界面活性剤を用
いることも可能であるが、やはりシリコーンに透明に相
溶するものはなく、依然として欠点は解決されていな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した欠
点を解決するためになされたものであり、シリコーン
と、これと透明に相溶する配合剤との組成物の提供を課
題とする。また、本発明は、低湿時における帯電防止
性、カード通過性および繊維束の集束性に優れ、かつロ
ーラー巻きつきがなく、さらに容易に洗い落とすことが
できる繊維処理用油剤を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究
の結果、シリコーンとしてのオルガノポリシロキサンに
特定の分子構造を有する線状ポリシロキサン−ポリオキ
シアルキレンブロック共重合体を配合すると相溶するこ
とを見いだし、さらに、これらの組成物が繊維処理用油
剤として優れた性能を示すことを見いだし、本発明を完
成させた。
【0008】すなわち、本発明は、オルガノポリシロキ
サン100重量部と、次式1: 〔−(RSiO)SiYO(C2nO)Y−〕(1) (式中、Rは脂肪族不飽和を含まない1価の炭化水素基
を表し、Yは一端がケイ素原子に、他端が酸素原子に結
合する2価の有機基を表し、aは6以上の整数を表し、
bは4以上の整数を表し、cは2以上の整数を表し、n
は2、3または4の整数を表し、各シロキサンブロック
の平均分子量は400〜10000であり、各ポリオキ
シアルキレンブロックは平均分子量が200〜1000
0で、エチレンオキシドを5重量%以上含み、シロキサ
ンブロックはブロック共重合体全体の25〜95重量%
を構成し、そしてブロック共重合体は1200以上の平
均分子量を有する)で表される線状ポリシロキサン−ポ
リオキシアルキレンブロック共重合体0.5〜100重
量部とからなることを特徴とするオルガノポリシロキサ
ン組成物に関する。
【0009】本発明において使用されるオルガノポリシ
ロキサンは直鎖状、分岐状、環状、網状、立体網状等の
いずれのものであってよいが、直鎖状および環状のもの
が好適である。オルガノポリシロキサンの重合度は特に
制限されないが、好ましくは1000以下である。特に
望ましいオルガノポリシロキサンはジメチルポリシロキ
サンである。
【0010】本発明において使用される線状ポリシロキ
サン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体は上記式
1で表されるものであるが、式中の各基(RおよびY)
について以下に説明する。
【0011】基Rの例として、アルキル基(例えばメチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、
ドデシル基、オクタデシル基、エイコシル基など)、ア
リール基(例えばフェニル基、ナフチル基など)、アラ
ルキル基(例えばベンジル基、フェニルエチル基な
ど)、トリル基、キシリル基、シクロヘキシル基などを
挙げることができる。
【0012】基Yは一端がケイ素原子に、他端が酸素原
子に結合する2価の有機基、すなわち、隣接ケイ素原子
には炭素−ケイ素結合によって結合し、そして隣接酸素
原子を介してポリオキシアルキレンブロックに結合する
2価の有機基であり、例えば次式: −R’−,−R’−CO−,−R’−NHCO−,−
R’−NHCONH−R”−NHCO−または−R’−
OOCNH−R”−NHCO− (式中、R’は2価のアルキレン基、例えばエチレン
基、プロピレン基、ブチレン基、特に好ましくはフェニ
レン基を表し、そしてR”は2価のアルキレン基、例え
ばR’に対して例示した基または2価のアリレン基、例
えば−C6 4 −、−C6 4 −C6 4 −、−C6
4 −CH2 −C6 4 −、−C6 4 −CH(CH3
−C6 4 −を表す)で表される基である。
【0013】基Yの好適な例は以下のものである: −CH2 CH2 −,−CH2 CH2 CH2 −,−CH2
CH(CH3 )CH2−,−CH2 CH2 CH2 CH2
−,−(CH2 2 CO−,−(CH2 3 NHCO
−,−(CH2 3 NHCONHC6 4 NHCO−ま
たは−(CH2 3 OOCNC6 4 NHCO−。
【0014】最も好ましい基Yは2価アルキレン基、特
に−CH2 CH2 CH2 −または−CH2 CH(C
3)CH2 −である。
【0015】上記線状ポリシロキサン−ポリオキシアル
キレンブロック共重合体は、反応性末端基を有するポリ
オキシアルキレン化合物と、該化合物の反応性末端基と
反応する末端基を有するジヒドロカルビルシロキサンと
を反応させることにより製造することができる。
【0016】本発明において使用される線状ポリシロキ
サン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体は、上記
式1で表されるものであり、式中、R、Y、a、b、c
およびnならびに各ブロックおよび共重合体全体の分子
量等は上で定義した範囲のものを表すが、この範囲を外
れると、オルガノポリシロキサンとの相溶性が低下し、
白濁分散または相分離状態となり、望ましくない。ま
た、式1中の各ポリオキシアルキレンブロックはエチレ
ンオキシドを5重量%以上含まないと優れた帯電防止性
が得られない。
【0017】本発明のオルガノポリシロキサン組成物
は、オルガノポリシロキサン100重量部に対し、式1
で表される線状ポリシロキサン−ポリオキシアルキレン
ブロック共重合体が0.5ないし100重量部の範囲に
あることが望ましい。
【0018】また、本発明のオルガノポリシロキサン組
成物を含有する繊維処理用油剤は、低湿時における帯電
防止性、カード通過性および繊維束の集束性に優れ、か
つローラー巻きつきがなく、さらに容易に洗い落とすこ
とができる。従って、本発明は、本発明のオルガノポリ
シロキサン組成物を含有する繊維処理用油剤に関する。
【0019】このような繊維処理用油剤には、本発明の
組成物の他に、慣用の添加剤、例えば界面活性剤、燃焼
抑制剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤、撥水剤、柔軟剤、
風合改良剤、耐性プレスレジン(durable press resin
)を添加することができる。
【0020】本発明において使用される線状ポリシロキ
サン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体は、オル
ガノポリシロキサンに固有の優れた性質を損なうことな
く、帯電防止性などの新たな望ましい性能を付与するも
のであり、しかもオルガノポリシロキサンに透明に相溶
するものであるため、オルガノポリシロキサンへの性能
付与を高い安定性で均一に行うものである。従って、本
発明のオルガノポリシロキサン組成物は化粧料、離型
剤、消泡剤、ウレタンフォーム用整泡剤、繊維処理剤、
接着剤、粘着剤、防曇剤、艶だし剤、撥水剤、塗料・樹
脂添加剤、熱媒などとして、またはこれに配合すること
によって使用することができる。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はこれにより限定されるものではない。な
お、以下の実施例においてメチル基はMeと示すことも
ある。線状ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロ
ック共重合体の合成例 合成例1 機械的攪拌機、凝縮器、温度計および窒素送入口を備え
た500mlの3つ口フラスコ中に、ジメタアリルポリ
エーテル〔CH2 =C(CH3 )CH2 O(C2
4 O)18(C3 6 O)33CH2 C(CH3 )=C
2 〕100g、トルエン350g、および白金含量が
20ppmとなるようにクロル白金酸を入れた。この混
合物に温度を80〜100℃に維持するような速度でジ
ヒドロポリジメチルシロキサン〔HMe2 SiO(Me
2 SiO)40SiMe2 H〕103gを徐々に添加し
た。この反応の終了はSiHに対するAgNO3試験が
負になることで判定した。次に反応混合物をNaHCO
3 で中和し、ろ過し、ロータリーエバポレータにより5
0℃/1mmHgで溶媒を除去すると次式: 〔−(Me2 SiO)41Me2 SiCH2 CH(C
3 )CH2 O(C2 4O)18(C3 6 O)33CH
2 CH(CH3 )CH2 −〕16.1 で表される分子量95000の線状ポリシロキサン−ポ
リオキシアルキレンブロック共重合体193gが得られ
た。
【0022】合成例2 ジメタアリルポリエーテル〔CH2 =C(CH3 )CH
2 O(C2 4 O)20(C3 6 O)29CH2 C(CH
3 )=CH2 〕70g、ジヒドロポリジメチルシロキサ
ン〔HMe2 SiO(Me2 SiO)30SiMe2 H〕
43g、トルエン350g、および白金含量が20pp
mとなるように白金系付加触媒を用いて合成例1と同様
の操作を行うと、次式: 〔−(Me2 SiO)31Me2 SiCH2 CH(C
3 )CH2 O(C2 4O)20(C3 6 O)29CH
2 CH(CH3 )CH2 −〕13.3 で表される分子量67000の線状ポリシロキサン−ポ
リオキシアルキレンブロック共重合体106gが得られ
た。
【0023】合成例3 ジメタアリルポリエーテル〔CH2 =C(CH3 )CH
2 O(C2 4 O)2 (C3 6 O)25CH2 C(CH
3 )=CH2 〕150g、ジヒドロポリジメチルシロキ
サン〔HMe2 SiO(Me2 SiO)8 SiMe
2 H〕61g、トルエン350g、および白金含量が2
0ppmとなるように白金系付加触媒を用いて合成例1
と同様の操作を行うと、次式: 〔−(Me2 SiO)9 Me2 SiCH2 CH(C
3 )CH2 O(C2 4O)2 (C3 6 O)25CH
2 CH(CH3 )CH2 −〕13.3 で表される分子量32000の線状ポリシロキサン−ポ
リオキシアルキレンブロック共重合体203gが得られ
た。
【0024】合成例4 ジメタアリルポリエーテル〔CH2 =C(CH3 )CH
2 O(C2 4 O)18(C3 6 O)20CH2 C(CH
3 )=CH2 〕120g、ジヒドロポリジメチルシロキ
サン〔HMe2 SiO(Me2 SiO)15SiMe
2 H〕68g、トルエン330g、および白金含量が2
0ppmとなるように白金系付加触媒を用いて合成例1
と同様の操作を行うと、次式: 〔−(Me2 SiO)16Me2 SiCH2 CH(C
3 )CH2 O(C2 4O)18(C3 6 O)20CH
2 CH(CH3 )CH2 −〕21.5 で表される分子量71000の線状ポリシロキサン−ポ
リオキシアルキレンブロック共重合体174gが得られ
た。
【0025】合成例5 ジメタアリルポリエーテル〔CH2 =C(CH3 )CH
2 O(C2 4 O)3 (C3 6 O)3 CH2 C(CH
3 )=CH2 〕45g、ジヒドロポリジメチルシロキサ
ン〔HMe2 SiO(Me2 SiO)20SiMe2 H〕
154g、トルエン330g、および白金含量が20p
pmとなるように白金系付加触媒を用いて合成例1と同
様の操作を行うと、次式: 〔−(Me2 SiO)21Me2 SiCH2 CH(C
3 )CH2 O(C2 4O)3 (C3 6 O)3 CH
2 CH(CH3 )CH2 −〕10.5 で表される分子量21000の線状ポリシロキサン−ポ
リオキシアルキレンブロック共重合体186gが得られ
た。
【0026】合成例6(比較例用) ハイドロシリル基含有ジメチルポリシロキサン〔Me3
SiO(Me2 SiO) 100(MeHSiO)13SiM
3 〕27g、アリルポリエーテル〔CH2 =CHCH
2 O(C2 4 O)18(C3 6 O)20CH3 〕94
g、トルエン330g、および白金含量が20ppmと
なるように白金系付加触媒を用いて合成例1と同様の操
作を行うと、次式: で表される分子量35000のポリシロキサン−ポリオ
キシアルキレン共重合体111gが得られた。
【0027】合成例7(比較例用) ジヒドロポリジメチルシロキサン〔HMe2 SiO(M
2 SiO) 200SiMe2 H〕97g、アリルポリエ
ーテル〔CH2 =CHCH2 O(C2 4 O)27(C3
6 O)30CH3 〕43g、トルエン320g、および
白金含量が20ppmとなるように白金系付加触媒を用
いて合成例1と同様の操作を行うと、次式: CH3 (C3 6 O)30(C2 4 O)27OC3
6 (Me2 SiO) 201SiMe2 3 6 O(C2
4 O)27(C3 6 O)30CH3 で表される分子量21000のポリシロキサン−ポリオ
キシアルキレン共重合体133gが得られた。
【0028】合成例8(比較例用) ジメタアリルポリエーテル〔CH2 =C(CH3 )CH
2 O(C2 4 O)20(C3 6 O)29CH2 C(CH
3 )=CH2 〕150g、ジヒドロポリジメチルシロキ
サン〔HMe2 SiO(Me2 SiO)8 SiMe
2 H〕38g、トルエン350g、および白金含量が2
0ppmとなるように白金系付加触媒を用いて合成例1
と同様の操作を行うと、次式: 〔−(Me2 SiO)9 Me2 SiCH2 CH(C
3 )CH2 O(C2 4O)20(C3 6 O)29CH
2 CH(CH3 )CH2 −〕18.3 で表される分子量62000の線状ポリシロキサン−ポ
リオキシアルキレンブロック共重合体176gが得られ
た。
【0029】実施例1 機械的攪拌機を備えた500mlのビーカー中に、ジメ
チルポリシロキサン(100cst)200gを入れ、
合成例1で得られた線状ポリシロキサン−ポリオキシア
ルキレンブロック共重合体50gを徐々に添加したとこ
ろ、透明な溶液が得られた。
【0030】実施例2〜5 合成例1で製造した線状ポリシロキサン−ポリオキシア
ルキレンブロック共重合体に代えて、合成例2〜5で得
られたものを用い、実施例1と同様の操作を行ったとこ
ろ、いずれも透明な溶液が得られた。
【0031】実施例6〜10 環状ジメチルポリシロキサン(重合度4と5の混合物)
に、合成例1〜5で得られた線状ポリシロキサン−ポリ
オキシアルキレンブロック共重合体を用い、実施例1と
同様の操作を行ったところ、透明な溶液が得られた。
【0032】実施例11 ジメチルポリシロキサン(5000cst)に、合成例
3で得られた線状ポリシロキサン−ポリオキシアルキレ
ンブロック共重合体を用い、実施例1と同様の操作を行
ったところ、透明な溶液が得られた。
【0033】比較例1〜3 ジメチルポリシロキサン(100cst)に、合成例6
および7で得られたポリシロキサン−ポリオキシアルキ
レン共重合体ならびに合成例8で得られた線状ポリシロ
キサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を用
い、実施例1と同様の操作を行ったところ、いずれも溶
解せず、白濁分散状態であり、透明溶液は得られなかっ
た。
【0034】実施例12 ポリエステルステープル(1.5d,38mm)に対し
て、下記紡績油剤を浸漬給油法によって、0.15重量
%給油したポリエステルステープルを20℃で湿度40
%または80%の条件で一昼夜エージングして平衡水分
量にした後、紡績試験(カード試験,練条試験)を行っ
た。試験条件および結果を表1および表2にまとめて示
す。 油剤A〜E(本発明)およびF〜H(対照) PEG−300モノパルミテート 50重量部 ラウリルリン酸エステルカリウム塩 30重量部 オルガノポリシロキサン組成物(実施例1〜5および比較例1〜3で調製した もの) 20重量部
【0035】
【表1】 カード試験条件 小型フラットカードを使用し以下の条件で測定した(温
度20℃,湿度40%)。 ・紡出速度:7m/分 ・綿量:30gを紡出し、ウエッブの発生帯電量とシリ
ンダー巻きつきを測定した。 ・発生帯電量:紡出時のウエッブの発生帯電量を集電式
電位差測定器で測定した。 ・シリンダー巻きつき:綿量30gを紡出した時のシリ
ンダーへの巻きつき幅を測定した。
【表2】 練条試験条件 ・紡出速度:43m/分 ・ローラー巻きつき:シャーレ型練条機のゴムローラー
のクリヤラーを外したスライバー1500mを通してゴ
ムローラーに巻きついた回数を測定した(温度30℃,
湿度80%)。 ・スライバーの集束性 強度:練条上がりのスライバー強度をUゲージを使用し
て測定した(数値が大きい程良好)。 嵩高性:試綿20gをフラットカードで試紡し、紡出し
たウエッブを金属ローラー(直径6cm,長さ30c
m)にてラップ状に巻取り、切断し、15cm×80c
mのシート状とした後、1cmあたり0.2gの荷重を
かけ、断面の高さを測定した(数値が小さい程集束性良
好)。
【0036】これらの結果から以下のことがわかる。ま
ず、比較例による調製品を用いた油剤F〜Hは帯電防止
性に劣り、それに関連すると考えられる高温高湿下のロ
ーラー巻きつきが多く、カード通過性にも劣る。これは
オルガノポリシロキサンとポリシロキサン−ポリオキシ
アルキレン共重合体との、または線状ポリシロキサン−
ポリオキシアルキレンブロック共重合体との相溶性が劣
るための相分離による不均一化が原因と考えられる。こ
れに対し、本発明に係る実施例による調製品を用いた油
剤A〜Eは、帯電防止性、カード通過性,ローラー巻き
つき防止性およびスライバー集束性のいずれも優れてい
る。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は、
オルガノポリシロキサン100重量部に特定の分子構造
を有する線状ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブ
ロック共重合体0.5〜100重量部を配合すると、透
明に相溶することを初めて見いだしたものであり、これ
により、上記共重合体によるオルガノポリシロキサンへ
の帯電防止性等の性能付与が均一に、しかも安定に行わ
れることが可能となった。従って、本発明のオルガノポ
リシロキサン組成物を含有する繊維処理用油剤は、低湿
時における帯電防止性、カード通過性および繊維束の集
束性に優れ、かつローラー巻きつきがなく、さらに比較
的容易に洗い落とすことができるという利点を有する。
【0038】さらに、本発明のオルガノポリシロキサン
組成物は化粧料、離型剤、消泡剤、ウレタンフォーム用
整泡剤、繊維処理剤、接着剤、粘着剤、防曇剤、艶だし
剤、撥水剤、塗料・樹脂添加剤、熱媒などとして、また
はこれに配合することによって好適に使用することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 83/12 C08L 83/04 C08G 77/46

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オルガノポリシロキサン100重量部
    と、次式1: 〔−(RSiO)SiYO(C2nO)Y−〕(1) (式中、Rは脂肪族不飽和を含まない1価の炭化水素基
    を表し、Yは一端がケイ素原子に、他端が酸素原子に結
    合する2価の有機基を表し、aは6以上の整数を表し、
    bは4以上の整数を表し、cは2以上の整数を表し、n
    は2、3または4の整数を表し、各シロキサンブロック
    の平均分子量は400〜10000であり、各ポリオキ
    シアルキレンブロックは平均分子量が200〜1000
    0で、エチレンオキシドを5重量%以上含み、シロキサ
    ンブロックはブロック共重合体全体の25〜95重量%
    を構成し、そしてブロック共重合体は1200以上の平
    均分子量を有する)で表される線状ポリシロキサン−ポ
    リオキシアルキレンブロック共重合体0.5〜100重
    量部とからなることを特徴とするオルガノポリシロキサ
    ン組成物。
  2. 【請求項2】 オルガノポリシロキサンがジメチルポリ
    シロキサンである請求項1に記載のオルガノポリシロキ
    サン組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のオルガノポリ
    シロキサン組成物を含有する繊維処理用油剤。
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