JP3282810B2 - 被覆組成物 - Google Patents

被覆組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、例えば、静電スプレーにより基体に適用す
ることができる熱硬化性樹脂で、基体上で加熱してその
樹脂を溶融流動させ、その樹脂を固い靭性の膜に硬化す
ることができる熱硬化性樹脂を基にした粉末被覆組成物
に関する。粉末被覆は、それらの液体状のものよりも多
くの利点を与えることが知られている。粉末はペイント
適用後除去しなければならない溶媒を全く含まず、1回
の塗りで適用され、基体に到達しなかった粉末は収集し
て再使用され、それらの被覆は優れた耐食性及び屋外耐
久性を与える。
ガラス転移温度(Tg)が30〜100℃、好ましくは40〜7
5℃の範囲のカルボン酸基含有無定形ポリエステル及び
トリグリシジル イソシアヌレートの如き硬化剤に基づ
く粉末被覆は広く用いられている。それらは貯蔵中安定
であり、優れた耐食性及び屋外耐久性を持つ被覆膜を形
成する。しかし、ポリエステルが充分に溶融し易動性の
状態になる前の硬化反応の開始時のそのような粉末被覆
には危険がある。それは「オレンジ皮」生地の如き表面
外観の欠陥を生ずることがあることである。粉末被覆を
硬化するのに用いられる、典型的には140〜225℃の範囲
の温度で一層容易に基体上で溶融流動する熱硬化性粉末
被覆が求められている。
大きな屋外耐久性を有する被覆を与えるように考えら
れた粉末組成物は、エステル加水分解を起こしにくい無
定形ポリエステルを屡々含んでいる。これは、必要なポ
リエステルを形成させるために、イソフタル酸を単独又
は他の二酸(diacid)と組合せて用いた場合にかなりの
程度達成される。しかし、そのようなポリエステルを粉
末組成物中に配合した場合屡々見出される問題は、得ら
れる被覆が機械的変形に対する許容性が非常に低く、特
に直接の衝撃には被覆の裂け又は剥離さえも起こすこと
があることである。更に、これら粉末の硬化時間は、イ
ソフタル酸含有量の大きなポリエステルに基づかない粉
末に必要な時間よりも屡々長い。従って、一層速く熱硬
化し、大きな屋外耐久性及び機械的変形に対する大きな
抵抗性の両方を有する被覆を与える、イソフタル酸に富
むポリエステルを基にした粉末組成物に対する必要性が
存在する。
所謂「ハイブリッド(hybrid)」粉末被覆、即ちカル
ボン酸基含有無定形ポリエステル及びエポキシ樹脂を基
にしたものは、優れた耐食性、可撓性、硬さ、及び溶媒
抵抗を有する被覆を与える。しかし、外観及び機械的性
能の両方と調和して薄い膜(例えば40〜50μ)の被覆を
与えることができる、広い範囲の温度(例えば、160℃
〜200℃)の範囲に亙って熱硬化することができるハイ
ブリッド粉末が要求されている。
EP−A−322827には、(a)35℃〜100℃の範囲のTg
を有するカルボン酸基含有アクリル重合体;(b)300
〜1,500の数平均分子量多び150〜750の酸当量(約375〜
75mgKOH/gの酸価)を有する結晶質カルボン酸基含有ポ
リエステル;及び(c)β−ヒドロキシアルキルアミ
ド;からなり、そのβ−ヒドロキシアルキルアミド当量
対カルボン酸当量の比が0.6〜1.6:1の範囲内にある共反
応可能(co−reactable)な粒状混合物からなる熱硬化
性粉末被覆組成物が記載されている。
EP−A−322807には、(a)35℃〜100℃の範囲のTg
を有するカルボキル基含有アクリル又はポリエステル重
合体;(b)ポリエポキシド、及び(c)β−ヒドロキ
シアルキルアミド;からなる共反応可能な粒状混合物か
らなる熱硬化性粉末被覆組成物が記載されている。その
組成物は、300〜1,500の数平均分子量及び150〜750の酸
当量(375〜75の酸価)を有するカルボキシル基含有結
晶質ポリエステルを含んでいてもよい。結晶質ポリエス
テルは、もし用いるとすれば、0〜25重量%で存在す
る。全樹脂固形物に基づいて25重量%より多い量は、粉
末安定性の問題のために望ましくないと主張されてい
る。
US 4217426には、粉末被覆組成物に用いるための、低
温粉砕法により容易に粉砕することができる材料を与え
るための、或るポリエチレンと半結晶質ポリエステルと
の溶融混合物が記載されている。その半結晶質ポリエス
テルは、約0.4〜1.2の範囲の固有粘度、約80〜155℃の
融点、及び10カロリー/g以下の見かけの融解熱を有し、
100〜60モル%のテレフタル酸、0〜40モル%のイソフ
タル酸、100〜35モル%の1,6−ヘキサンジオール、及び
0〜65モル%の1,4−ブタンジオールを含有する。
WO−A−89/05320には、(a)遊離ヒドロキシル基を
含み、40℃より高いTg、20〜200の水酸基価、及び0.1〜
0.5の固有粘度を有する少なくとも一種類の無定形ポリ
エステル10〜80重量%;(b)遊離のヒドロキシル基を
含み、−10〜50℃のTg、500〜10,000の数平均分子量、
5カロリー/gより大きな融解熱、20〜200の水酸基価、
0.1〜0.5の固有粘度を有する少なくとも一種類の半結晶
質ポリエステル10〜80重量%、及び(c)ポリイソシア
ネート架橋剤5〜30重量%;からなるポリウレタン粉末
被覆組成物が記載されている。一層容易で安全な取り扱
い性を与えるために、そのような硬化剤は、適用した粉
末から約160℃で揮発し、硬化反応を開始させるカプロ
ラクタムとの付加物になっている。しかし、カプロラク
タムの如き揮発性有機物質が放出されることは、多くの
粉末塗布用具にとって望ましくないと思われ、多くの国
でポリイソシアネート硬化粉末の販売が制約されてい
る。カルボン酸基官能性ポリエステルを含む粉末に用い
るように考えられた架橋剤は、一般に加熱中に毒性物質
の遊離を伴うことはない。
本発明による熱硬化性粉末被覆組成物は、結合剤とし
てカルボン酸官能性ポリエステル成分と、カルボン酸基
と反応器する基を有する硬化剤との共反応性粒状混合物
からなり、カルボン酸官能性成分が、一般に10〜70mgKO
H/gの酸価を有す半結晶質ポリエステルを少なくとも5
重量%含有することを特徴とする。
特にカルボン酸塩官能性成分は: (A)10〜70mgKOH/gの酸価及び11mgKOH/g以下の水酸基
価を有する少なくとも一種類の半結晶質ポリエステル5
〜100重量%、及び (B)少なくとも30℃のTg及び15〜90、好ましくは15〜
70mgKOH/gの酸価を有する少なくとも一種類の無定形ポ
リエステル0〜95重量%; からなる。
半結晶質ポリエステルは、一般に55℃以下の一つ以上
のTg値、及び好ましくは50℃〜200℃の範囲の鋭い融点
を有することを特徴とする。
無定形ポリエステルが用いられる場合、無定形ポリエ
ステルの量は好ましくは10〜95重量%、特に40〜90重量
%、例えば、60〜90重量%であり、半結晶質ポリエステ
ルの使用量は、好ましくは5〜90重量%、特に10〜60重
量%、例えば、10〜40重量%である。
粉末被覆は、通常それら粉末の貯蔵安定性をよくする
ために30℃より高く、好ましくは少なくとも45℃のTgを
有する無定形ポリエステルを用いて配合されている。45
℃より低いTgを有する無定形ポリエステルに基づく被覆
は、外囲温度で貯蔵すると凝集する傾向がある。しか
し、重合体が溶融された時の流動性は、その重合体のTg
と共に変化する傾向があり、高い(例えば、70℃より高
い)Tgを有する重合体は流動性が低く、「オレンジ皮」
状生地を有する被覆を与える。
45℃より低いTgを有するカルボン酸基含有半結晶質ポ
リエステルは、保存安定性粉末に本発明に従って用いる
ことができることが判明している。これらの半結晶質ポ
リエステルも「オレンジ皮」状にはならない、優れた全
外観を有する被覆を与える。本発明によって提案される
半結晶質ポリエステルは、市販されていて粉末被覆組成
物に普通に用いられているカルボン酸基含有無定形ポリ
エステルの代わりに、又はそれの補足として用いること
ができる。
半結晶質ポリエステルは、不均質な形態を有し(即
ち、種々の相の混合物を含み)、通常室温で不透明な白
色であり、それらが比較的低い溶融粘度を持つ外に、例
えばキシレン、ホワイトスピリット、及びケトンのよう
な一般的有機溶媒中でそれらの無定形物よりも遥かに不
溶性であると言う点で、半結晶質ポリエステルは粉末被
覆で用いられている慣用的無定形ポリエステルとは更に
異なっている。半結晶質ポリエステルは、一般に高度の
構造規則性(即ち、化学的、幾何学的、及び(又は)空
間的対称性)を有する。
半結晶質ポリエステルは、それが適切に硬化できるよ
うに、少なくとも10mgKOH/g、最も好ましくは少なくと
も28mgKOH/gの酸価を有する。それは好ましくは70以下
の酸価を有し、最も好ましくは45以下の酸価を有する。
また、それは好ましくは11mgKOH/g以下、一層特別には5
mgKOH/g以下の水酸基価を有する。半結晶質ポリエステ
ルの数平均分子量Mnは、それが被覆の靭性に寄与できる
ように少なくとも1600であるのが好ましい。特に半結晶
質ポリエステルが唯一のカルボン酸基官能性ポリエステ
ルとして用いられるか、又はカルボン酸官能性ポリエス
テル成分の主要成分(30重量%より多い)として用いら
れる場合、少なくとも2500の分子量Mnが特に好ましい。
半結晶質ポリエステルのMnは好ましくは12000以下であ
り、最も好ましくは4500以下である。特に挙げるべきMn
は4000までのMnである。
従って本発明は、55℃より低い一つ以上のTg値、50℃
〜200℃の鋭い融点、10〜70mgKOH/gの酸価、11mgKOH/g
以下の水酸基価、好ましくは少なくとも1600の数平均分
子量を有する熱硬化性粉末被覆で用いるための半結晶質
ポリエステルを与える。
本発明の半結晶質ポリエステルは、(シクロ)脂肪族
及び(又は)芳香族ポリオールと、(シクロ)脂肪族及
び(又は)芳香族ポリカルボン酸又はその酸無水物、そ
れらの酸に基づくエステル又は酸塩化物とを、アルコー
ルより過剰の酸を用いて重縮合反応させ、少なくとも10
mgKOH/g、好ましくは約10〜約70mgKOH/g、一層好ましく
は約28〜約45mgKOH/gの酸価、及び好ましくは11mgKOH/g
より小さな水酸基価を有するポリエステルを形成させる
ことに基づいて得られたものである。適当なポリオール
の例には、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6
−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,10−
デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
トリメチロールプロパン、2−メチルプロパン−1,3−
ジオール、水素化ビスフェノールA〔又は2,2−(ジシ
クロヘキサン)プロパン〕、2,2,4−トリメチル−1,3−
ペンタンジオール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3
−プロパンジオール、及び3−ヒドロキシ−2,2−ジメ
チルプロピル 3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロパ
ノエート(CA.Reg.No.=115−20−4)が含まれる。用
いられる適当なポリカルボン酸には、コハク酸、アジピ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸
(1,12−dodecanedioic acid)、テレフタル酸、イソフ
タル酸、トリメシン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサ
ヒドロフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、
トリメリト酸、及びナフタレンジカルボン酸が含まれ
る。
本発明は、更に熱硬化性粉末被覆に用いるための半結
晶質ポリエステルを、一種類以上の適当なポリオール
と、酸、酸無水物、エステル、及び酸ハロゲン化物から
選択された一種類以上の適当なポリカルボン酸成分とを
重縮合することにより製造する方法において、アルコー
ルに対し過剰の酸を用いて、10〜70mgKOH/gの酸価及び1
1mgKOH/g以下の水酸基価を有する生成物を与えることを
特徴とする半結晶質ポリエステル製造方法を与える。
かなりの結晶度を有するポリエステルを形成させるた
めには、重縮合反応で用いられるポリカルボン酸とポリ
オールが偶数の炭素数を有するのが好ましいが、それは
必須のことではない。対称的に置換された芳香族及び
(又は)脂肪族環式薬剤、例えば、テレフタル酸、1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸、又は1,4−シクロヘキ
サンジメタノールを用いると特に結晶度を増大する傾向
がある。しかし、そのような薬剤は、熱硬化性ポリエス
テル粉末被覆の通常の硬化温度よりも高い融点を有する
半結晶質ポリエステルを生ずる傾向がある。式HO(C
H2)nOHのジオール、又は式HOOC(CH2)nCOOHのカルボ
ン酸〔nは2〜12(両数字を含む)の偶数、例えば、
6、8、10、又は12である〕と一緒にそれらを用いて、
200℃より低く、好ましくは180℃より低い融点を有する
半結晶質ポリエステルを生成させることが好ましい。
カルボキシル基含有半結晶質ポリエステルを製造する
場合、種々のポリオール及びポリ酸を一緒に混合し、慣
用的重縮合法により反応させることができる。反応は高
温溶融物として(任意に反応を促進するため加圧反応器
中で)、又は適当な溶媒中で種々の単量体を用いて行う
ことができる。酸化ジブチル錫の如き触媒を用いて、重
縮合反応を促進することができる。本発明のための半結
晶質ポリエステルの合成で用いられる単量体成分は、分
子量を2,500〜4,500(数平均)の範囲に制御するよう
に、約0.86:1.00〜約0.98:1.00、好ましくは約0.92:1.0
0のポリオール対ポリ酸の当量比で一緒に反応させるの
が有利である。
反応はもし望むならば、二段階で行うことができる。
例えば、ジカルボン酸を第一段階で過剰のジオールと反
応させてヒドロキシ末端ポリエステルを生成させ、これ
を更にジカルボン酸と反応させて酸官能性半結晶質ポリ
エステルを生成させることができる。もし望むならば、
二つの段階で異なったジカルボン酸を用いてもよく、例
えば、第一段階で芳香族又は脂環式酸を用い、次に第二
段階で脂肪族酸を用いてもよい。
本発明の半結晶質ポリエステルを合成するのに用いら
れる好ましい単量体には、偶数の炭素を含むもの、例え
ばテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸及びコハク
酸、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、1,
2−エタンジオール、及び1,4−シクロヘキサンジメタノ
ールが含まれる。しかし、このことは奇数の炭素原子を
有する単量体ポリ酸又はポリオールを使用すること、或
は重合体の結晶度を増大することが知られている或る実
験的方法を使用すること、例えば、ポリエステル生成物
をそのTgと融点(Tm)との中間の温度で或る時間維持す
るか、又は合成を1,3−ジクロロベンゼン又はジフェニ
ルエーテルの如き高沸点有機溶媒中で行い(又はその溶
媒で最終的ポリエステルを処理して)、ポリエステル
が、外囲温度へ冷却される前にそのTmより高い温度で或
る時間維持されるようにする方法を使用することを排除
するものではない。カルボン酸基含有ポリエステルの結
晶度を増大するためのこれら及び他の技術は、単独で用
いてもよく、或は組合せて用いてもよい。
半結晶質ポリエステルは室温で固体であり、一般に55
℃より低く、一般に−20℃〜50℃、好ましくは約−15℃
〜約40℃の少なくとも一つのガラス転移温度(Tg値)を
有する。ポリエステルのこれらの相変化及び結晶度%
は、「エンサイクロペディア・オブ・ポリマー・サイエ
ンス・アンド・エンジニアリング」(Encyclopaedia of
Polymer Science and Engineering)(Wiley Intersci
ence)第4巻、第482頁〜第519頁(1986)に記載されて
いるように、示差熱分析(D.S.C)により検出すること
ができる。D.S.Cにより調べて、半結晶質ポリエステル
は二つのガラス転移を示すことがあり、その一つはポリ
エステル中の自由な易動性を有する無定形領域に起因
し、他方は隣接する結晶子により動きが制約されている
無定形領域に起因する。しかし、両方のTg値は、約−20
℃〜約55℃の温度範囲内に存在している。半結晶質ポリ
エステルは、180℃より低い融点を有するのが好まし
く、170℃より低い鋭い溶融挙動を示すものは特に好ま
しい。融点は70℃より高いのが好ましい。半結晶質ポリ
エステルの溶融粘度〔ASTM4287/83、IC円錐(cone)及
び板(pleate)測定装置を用いて測定された〕は、200
℃で0.1〜10Pa(1〜100ポアズ)、特に0.1〜7Pa(1〜
70ポアズ)であるのが好ましく、160℃で20Pa(200ポア
ズ)以下であるのが好ましい。粘度は160℃で4Pa(40ポ
アズ)以上であるのが好ましい。最も好ましくは、半結
晶質ポリエステルは200℃で0.2〜3Pa(20〜30ポア
ズ)、160℃で4〜15Pa(40〜150ポアズ)の溶融粘度を
有し、外囲温度で脆い固体であり、110℃〜170℃の範囲
で鋭い融点を有する。150℃まで、又は160℃までの鋭い
融点を有するものについても触れるべきであろう。
本発明のための半結晶質ポリエステルの鋭い融点及び
低い融点粘度は、硬化反応が始まる前に粉末被覆の流動
性を助け、滑らかな被覆を与える。EP−A−322807とは
対照的に、本発明のためのカルボン酸基含有半結晶質ポ
リエステルは、脂肪族ポリ酸からと同様、芳香族ポリ酸
から誘導することができ、粉末貯蔵安定性に悪影響を与
えることなく全樹脂固形物の25重量%より多い量で用い
ることができる。更に、本発明のための半結晶質ポリエ
ステルの酸価がEP−A−322807で特許請求されているも
のと比較して一層低い結果として、最終被覆で完全に架
橋した重合体網状組織を形成するのに必要な比較的高価
な硬化剤の量は少なくてよいことである。
本発明で用いることができるカルボキシル含有無定形
ポリエステルは、脂肪族、脂環式、及び(又は)芳香族
ポリオールと、脂肪族、脂環式、及び(又は)芳香族ポ
リカルボン酸又はその酸無水物、それらのエステル又は
酸塩化物とを、15〜90mgKOH/g、一層好ましくは約30mgK
OH/gより大きく、好ましくは70mgKOH/g以下、例えば、3
0〜45mgKOH/gの酸価を有するポリエステルを形成するよ
うにアルコールに対し過剰の酸を用いて重縮合反応させ
ることに基づいている。ポリオール及びポリ酸は、一般
に半結晶質ポリエステルに関して上で述べたものから選
択することができる。ポリエステルは少なくとも35℃、
好ましくは100℃より低く、一層好ましくは40℃〜75℃
のTgを有するのが好ましい。本発明の半結晶質ポリエス
テルの殆どとは対照的に、本発明で用いるための無定形
ポリエステルは、D.S.Cで調べた時、30℃より低いTgを
示すことはない。カルボキシル基含有無定形ポリエステ
ルを製造するのに用いることができる技術は当分野でよ
く知られている。ポリエステルの酸価、分子量、及びガ
ラス転移温度は、それらのポリエステルの合成で用いら
れる単量体、触媒及び反応条件により制御することがで
きる。例えば、ネオペンチルグリコール及びテレフタル
酸は、主要な性質として固さ又は耐摩耗性を示す粉末被
覆で用いられるポリエステルの基本的構成ブロックとし
て用いることができる。1,6−ヘキサンジオール又はア
ジピン酸は可撓性を与え、且つ(又は)ポリエステルの
Tgを低くする単量体として選択することができるのに対
し、トリメチロールプロパンは、ポリエステルに高度の
化学反応性を与えるために選択され、それは低い後硬化
温度で使用するために粉末中に最終的に配合することが
できる。(勿論、熱硬化粉末被覆が示す物理的及び見た
目の効果を決定するのに硬化剤の選択が重要になること
も忘れないようにしなければならない)。
無定形ポリエステルは、ポリエステル合成で用いられ
る酸成分の少なくとも10重量%として添加されたイソフ
タル酸を含有していてもよい。これは改良された耐候
性、特に屋外で曝されている間に被覆の光沢が低下する
ことに対する抵抗性が改良された被覆を与える。無定形
ポリエステルが誘導される酸成分の少なくとも30〜40%
をイソフタル酸が占めている被覆は、屋外に曝している
間に光沢が減少することに対し特に抵抗性のある被覆と
して販売することができる。もし望むならば、イソフタ
ル酸が無定形ポリエステルで用いられる唯一のポリカル
ボン酸になっていてもよい。
更に特別には、無定形ポリエステルは、一種類以上の
脂肪族又は脂環式ポリオールからなるポリオール成分
と、一種類以上の脂肪族、脂環式、又は芳香族ポリカル
ボン酸又はその酸無水物、エステル又は酸塩化物からな
る酸成分との縮合反応に基づいており、その場合、酸成
分の少なくとも10重量%がイソフタル酸である。
本発明で用いることができるそのような無定形ポリエ
ステルの例示としての例には、クリルコート(Crylcoa
t)E2988及びウララック(Uralac)P5500の如き市販の
ポリエステルが含まれる。
半結晶質ポリエステル又は半結晶質ポリエステルと無
定形ポリエステルとの混合物と共に用いることができる
硬化剤(一種又は多種)は、それらポリエステルの遊離
カルボキシル基と反応して架橋重合体網状組織を与える
どのような有機化合物からなっていてもよい。架橋剤の
化学的官能性は、平均して少なくとも二つ、好ましくは
二つより多く、六以下であるのがよい。
粉末被覆組成物は、一般に結合剤としてカルボン酸官
能性ポリエステル成分を40〜98重量%、及び硬化剤を2
〜60重量%含んでいる。
例えば粉末被覆組成物は、75〜98重量%、好ましくは
85〜95重量%のポリエステルを固体非樹脂状硬化剤と共
に含む組成物であるか、又は30〜90重量%、例えば、40
〜85重量%、好ましくは50〜80重量%のポリエステル
を、10〜70重量%、例えば、15〜60重量%、好ましくは
20〜50重量%の、共反応性硬化剤としてのエポキシ樹脂
と共に含む「ハイブリッド」粉末被覆組成物にすること
ができる。これらの組成物は全て、本発明で開示する種
類の半結晶質ポリエステルを含まない粉末組成物で達成
されるものよりも改良された流動性及び平滑性を有する
被覆を与える。
粉末被覆組成物が、共反応可能な硬化剤として60重量
%まで、好ましくは15〜60%のエポキシ樹脂を含むハイ
ブリッド粉末被覆組成物である場合、そのエポキシ樹脂
は、例えば、ビスフェノールAの如き芳香族ポリオール
のポリグリシジルエーテルにすることができる。エポキ
シ樹脂は1.0より大きく、一層好ましくは1.9より大きな
エポキシ官能性を持つべきである。一般にエポキシ当量
は少なくとも170であるのがよいが、或る場合にはもっ
と低い値にすることもできる。例えば、それは100以上
でもよい。好ましくはエポキシ当量は2300より小さく、
特に1000より小さく、例えば150〜1500、特に150〜800
である。そのようなエポキシ樹脂は、例えば、芳香族又
は脂肪族ポリオールと、エピクロルヒドリン又はジクロ
ルヒドリンとのエーテル化反応を苛性ソーダの如きアル
カリの存在下で行うことにより製造することができる。
芳香族ポリオールは、例えば、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−2,2−プロパン(即ち、ビスフェノール
A)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタ
ン、ビス(4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)−2,
2−プロパン、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタ
ン、4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、又は1,5−ジ
ヒドロキシナフタレンである。1,2−エタンジオール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレン
グリコール、又はポリプロピレングリコールの如きポリ
オールに基づくポリエポキシド、例えば、そのようなジ
オールのグリシジルエーテル、又は縮合グリシジルエー
テルを用いることができる。本発明によるハイブリッド
粉末被覆組成物のエポキシ樹脂として用いることができ
る他のオキシラン基含有重合体には、ポリグリシジル官
能性アクリル重合体、又はエポキシノボラック樹脂が含
まれる。
硬化剤は、例えば、エポキシド、活性化ヒドロキシル
又はチオール化合物又はオキサゾリンにすることができ
る。硬化剤(一種又は多種)の官能基、例えばエポキシ
ド、ヒドロキシル、チオール又はオキサゾリン基の、ポ
リエステル成分(単数又は複数)中のカルボン酸基に対
するモル比は0.6〜1.6:1であるのが好ましい。
エポキシド硬化剤は、例えば、トリグリシジル イソ
シアヌレート、又はトリグリシジル1,2,4−トリアゾー
ル−3,5−ジオンの如き低分子量固体の非樹脂性エポキ
シド化合物にすることができる。そのような低分子量エ
ポキシド硬化剤は、粉末組成物のポリエステル成分に基
づいて2〜12重量%で用いるのが好ましい。
活性化ヒドロキシル基含有硬化剤は、例えば、β−ヒ
ドロキシアルキルアミド、トリス(2−ヒドロキシ−エ
チル)−イソシアヌレートの如きトリス(2−ヒドロキ
シアルキル)イソシアヌレート、又は尿素−ホルムアル
デヒド又はメラミン−ホルムアルデヒド樹脂の如きアミ
ン樹脂にすることができる。アミン樹脂の場合、ヒドロ
キシル基の幾つか又は全てがエーテル化されていてもよ
く、例えば、ヘキサメトキシメチルメラミンにすること
ができる。β−ヒドロキシアルキルアミド硬化剤は、好
ましくは少なくとも一つ、最も好ましくは二つのビス
(β−ヒドロキシアルキル)アミド基を含み、例えば、
式: (式中、R′は水素又は1〜4個の炭素原子を有するア
ルキル基であり、A′は二価有機基、例えば、2〜20個
の炭素原子を有するアルキレン又はアラルキレン基であ
る)を持つものにすることができる。本発明で用いられ
る好ましいβ−ヒドロキシアルキルアミド硬化剤の一例
は、N,N,N′,N′−テトラキス(2−ヒドロキシエチ
ル)アジパミド、即ち、上記式でR′=H、及びA′=
−(CH2−である場合である。これ及び他の可能な
硬化剤はGB1,489,485に記載され、特許請求されてい
る。
オキサゾリン硬化剤は、例えば、式: 又は (式中、各Rは独立に水素又は1〜4個の炭素原子を有
するアルキル基であり、Aは脂肪族又は芳香族ジカルボ
ン酸HOOC−A−COOH、例えば、イソフタル酸から誘導さ
れた二価の有機基である) を有することができる。
本発明の半結晶質ポリエステルと共に用いるために選
択される架橋剤は、粉末被覆基体の最終的後加熱まで化
学的に不活性なままでいるものであるのが好ましい。本
発明の半結晶質ポリエステルと共に用いるのに特に好ま
しい架橋剤は、ローム・アンド・ハース社(Rohm and H
aas Co.)から入手できるプリミド(Primid)XL−552、
β−ヒドロキシアルキルアミド基含有架橋剤である。
粉末被覆組成物は硬化反応のための触媒を含んでいて
もよい。例えば、p−トルエンスルホン酸の如き強酸
を、アミノ樹脂硬化剤と共に用いるための触媒にするこ
とができる。カルボン酸基と、エポキシ樹脂又はトリグ
リシジル イソシアヌレートの如きポリエポキシド硬化
剤中に存在するエポキシド基との反応を促進するために
用いられる触媒には、ハロゲン化テトラアルキルアンモ
ニウムの如き第四アンモニウム塩、第四ホスホニウム
塩、ホスフィン、アミン、イミダゾール及び金属塩が含
まれる。触媒、又は二種類以上の触媒の組合せは、本発
明による粉末組成物のいずれかで用いる場合、粉末被覆
組成物の全重量に基づき、好ましくは5重量%未満、一
層好ましくは約0.2〜約2重量%の量で存在する。
粉末被覆は無着色であってもよいが、通常一種類以上
の顔料を含んでいる。それは、粉末被覆で用いられる既
知の他の添加物、例えば、はじけ(popping)防止剤、
塊化防止剤、流動促進剤、酸化防止剤、摩擦帯電促進添
加剤、紫外線吸収性化合物の如き安定化剤を含んでいて
もよい。
本発明は、熱硬化性粉末被覆組成物の製造方法におい
て、10〜70mgKOH/gの酸価、及び11mgKOH/g以下の水酸基
価を有する少なくとも一種類の半結晶質ポリエステルの
少なくとも5重量%、硬化剤と、任意に顔料及び他の添
加剤から選択された一種類以上の添加剤からなるカルボ
ン酸官能性ポリエステル成分の共反応可能な粒状混合物
を混合し、粉砕することを特徴とする製造方法も与え
る。
酸官能性ポリエステル成分は、通常、特定化した半結
晶質ポリエステル成分5〜100重量%、及び少なくとも3
0℃のTg及び15〜90mgKOH/gの酸価を有する少なくとも一
種類の無定形ポリエステル0〜95重量%からなる。
本発明による粉末被覆組成物の成分は、粉末被覆を製
造するのに知られている方法によって混合することがで
きる。通常それら成分は、高速混合機を用いて外囲温度
で乾式混合され、得られた「前混合物」を非結晶質樹脂
(即ち、無定形ポリエステル及びエポキシ樹脂)を軟化
するのに充分であるが、組成物の硬化を起こすのには不
充分である温度で、例えば、90〜150℃の範囲の温度で
押出し機に通過させる。組成物はシートとして押出す。
冷却した時、固体押出し物を薄片に粉砕し、再び押出し
工程にかけるか、又は希望の粒径へ粉砕する。液体窒素
を粉砕室へ流し込み、粉砕中の凝集を防ぐようにしても
よい。得られた粉末被覆組成物の粒径は、一般に10〜12
0μmであり、好ましい平均粒径は15〜80μm、好まし
くは25〜80μmの範囲にある。
半結晶質及び無定形ポリエステルの両方を含み、半結
晶質ポリエステル成分が20℃より低い両方のTgを有する
粉末配合物では、組成物の半結晶質ポリエステル成分
を、全重合体固形物の30重量%未満に限定することが通
常必要である。半結晶質ポリエステル成分が25℃〜35℃
の一つ以上のTgを持つ場合、半結晶質ポリエステル対無
定形ポリエステルの最も好ましい重量比は、夫々約20:8
0〜約35:65である。これにより適切な保存安定性を有す
る粉末被覆組成物を比較的困難なく製造することができ
る。40℃より高い一つ以上のTgを示すカルボン酸基含有
半結晶質ポリエステルは、単独の膜形成結合剤として用
いてもよく、或は本発明の粉末被覆組成物中のカルボン
酸基含有無定形ポリエステルとのどのような組合せとし
て用いてもよい。単独の膜形成性結合剤として20℃より
低い一つ以上のTgを有する半結晶質ポリエステルを含む
配合物を処理する際に或る困難が経験されている。これ
らの場合には、ホットメルト押出し物をステンレス鋼皿
に収集し、室温へ冷却し、次に液体窒素で処理し、然る
後、微粉砕するのが有利である。130℃に等しいか又は
それより高い融点を有する半結晶質ポリエステルを含む
ハイブリッド粉末配合物のためには、2回以上のホット
メルト(即ち、90℃〜130℃)押出しが必要であろう。
これは得られる粉末組成物の均一性を最大にするのに役
立ち、最終的硬化被覆に「破片(bit)」の形成及び他
の表面欠陥の形成を回避するのに役立つ。別法として、
又は反復ホットメルト押出しに加えて、これらの粉末配
合物を「キャビティー・トランスファー(cavity trans
fer)」型押出し機中で1回のホットメルト混合過程に
かけてもよい。
本発明の粉末被覆組成物を処理する仕方の別の変更を
有利に用いることができる。例えば、半結晶質ポリエス
テル成分の粒径を、外囲温度で乾式混合するため粉末組
成物の別の成分に添加する前に、更に小さくすることが
望ましいこともある。半結晶質ポリエステルの粒径は、
例えば流体エネルギージェットミル、又は典型的には、
固体粒子を50μmより小さな粒径にする同様な装置で小
さくすることができるであろう。
この方法とは別に、又はこれと組合せて、ホットメル
ト押出し機の操作条件を、組成物中の半結晶質ポリエス
テル成分の全てが押出し機中で溶融し、然る後、その押
出し物を適当な容器に収集し、室温へ冷却するか、又は
アニーリング処理にかけることができるように調節して
もよい。
無定形重合体押出し物をゆっくり冷却することによっ
て結晶化を促進することができることは従来の方法でよ
く知られている。アニーリング処理は、もしそれを用い
るとすれば、最初の半結晶質成分の融点(Tm)より低い
がその低い方のTg、即ちその純粋に無定形の領域内で比
較的障害を受けない分子運動に起因する転移温度より高
い温度に押出し物を保持することを含むことができる。
アニーリング処理中、押出し物を最初の半結晶質成分の
Tmよりは低く、最初の半結晶質ポリエステルのTmと低い
方のTgとの間の中間点温度よりも30℃以内低い温度に維
持するのが有利である。最も有利なのは、アニーリング
処理を半結晶質ポリエステルの最低のTgとTmとの間の中
間点温度に相当する温度で行うことである。例えば、13
0℃に等しいTm及び−10℃の低い方のTgを有する半結晶
質ポリエステルを含む粉末組成物では、このポリエステ
ルの完全溶融を確実にする条件でホットメルト押出しに
かけると、アニーリング処理を70℃で行うのが有利であ
るということになる。
押出し物は、熱い水、又は希望の温度に維持された炉
中にそれを入れることによりアニールすることができ
る。アニール処理に必要な時間は、押出し物から周期的
に少量の試料を抽出し、D.S.C.分析を用いてそれらの結
晶化度を測定することにより決定することができる。ア
ニール時間は通常20分以上であり、2−3時間継続させ
ることができる。勿論押出し及び押出し後のアニーリン
グ中に用いられる条件は、粉末組成物中の硬化反応の開
始を回避できるようなものでなければならない。。更
に、アニーリング工程中結晶化促進剤を用いることがで
きるが、押出し物或は後で得られる粉末又は被覆の一層
の処理を妨げてはならない。
そのような結晶化促進剤には、例えば、安息香酸ナト
リウム又は或るポリアミドの如き低分子量化合物が含ま
れ、当業者にはよく知られている。
アニーリング工程が完了した時、押出し物を室温へ冷
却した後、慣用的やり方で粉末にするのが最も有利であ
る。
本発明の粉末被覆組成物は、静電スプレーにより基体
に適用するのが好ましいが、別法として、流動化床によ
り適用してもよい。被覆は140℃〜225℃、最も好ましく
は160〜200℃の範囲の温度で熱硬化される。得られた被
覆は、唯一のカルボン酸官能性ポリエステルとして無定
形ポリエステルに基づく粉末から誘導された粉末被覆に
比較して、改良された流動性、円滑性、及び機械的性質
を有する。
無定形ポリエステル成分がイソフタル酸に富む種々の
単量体から誘導されている場合、本発明による粉末組成
物は、本発明による半結晶質ポリエステルを存在させず
に得られた場合よりも、一層速い熱硬化性を有し、一層
よい外観及び改良された機械的性質を有する被覆を与え
る。
本発明による半結晶質ポリエステルを単独で、又はハ
イブリッド粉末としてカルボン酸基含有無定形ポリエス
テルと組合せて用いた場合、被覆組成物は、半結晶質ポ
リエステルが存在しない場合よりも速く硬化し、熱硬化
被覆は改良された外観及び機械的性質(特に可撓性)を
有する。実施例に開示されたハイブリッド粉末組成物の
或るものは、160℃〜200℃の種々の温度で硬化すること
ができ、一定した表面外観及び優れた機械的性質を有す
る被覆を与える。例えば、実施例に記載した或るハイブ
リッド粉末は、1mm厚のアルミニウム基体上での10ジュ
ールの逆衝撃(reverse impact)及び「0(zero)T」
曲げ試験に耐える被覆を与えることができる。
実施例1.a 半結晶質ポリエステル合成 テレフタル酸(1474.3g、8.87モル)、1,6−ヘキサン
ジオール(1146.7g、9.72モル)、及び酸化ジブチル錫
(2.9g、11ミリモル)を、撹拌器、グリコール損失を最
小にするための予備凝縮器、水冷凝縮器、ディーン・ス
ターク(Dean−Stark)水トラップ、温度計、及び窒素
ガス導入管を具えた5丸底フラスコに入れた。撹拌反
応混合物を200℃に加熱し、この温度に1時間保持した
後、温度を250℃へ1.5時間に亙って上昇させた。反応
を、重合体の酸価が5mgKOH/gより低くなるまでこの温度
に維持した。
反応の「第二段階」は次のようにして行われた。混合
物を170℃に冷却した後、試料を採取し、化学的指示薬
を含む適当な有機溶媒中に溶解した。この溶液を、アル
コール性苛性カリ溶液で滴定し、滴定の終点が認められ
たならば、それをこの重合体の水酸基価とその理論的水
酸基価(41.4)との間の差(もし或るとすれば)を決定
するのに用いた。必要な補充1,6−ヘキサンジオールを
アジピン酸(228.8g、1.57モル)と混合し、その混合物
を反応フラスコへ入れた。撹拌反応混合物の温度を250
℃へ上昇させ、重合体が約35の酸価及び7より小さい水
酸基価を有するようになるまでその温度に維持した。反
応は窒素ガスのブランケット中に全て維持した。この段
階で約340gがディーン・スターク・トラップに収集され
た。反応混合物を220℃に冷却し、微量の残留水、未反
応単量体又はオリゴマーを除去するために、ある程度の
真空(水銀柱約28インチ)を適用しながら、この温度に
45分間維持した。最後に真空を解除し、重合体を180℃
に冷却し、ステンレス鋼皿に開け、室温に一晩冷却し、
次の性質を有する脆い白色の固体を得た: ICI円錐及び板溶融粘度:200℃で7ポアズ 酸価:33.1mgKOH/g 水酸基価:5mgKOH/g Tg:−12℃及び30.0℃ Tm:129℃ Mn:3420(理論値) 重合体の理論的数平均分子量は、Bulletin 18−65,19
78,アモコ・ケミカル社(Amoco Chemical Corp.)の第1
3頁、「アモコIPA及びTMAを用いた被覆樹脂の一層よい
処理方法」(How to process better coating resins w
ith Amoco IPA and TMA)に記載された方法に従って計
算された。
実施例1.b 半結晶質ポリエステルの合成 テレフタル酸(1198.5g、7.22モル)、1,10−デカン
ジオール(1322.4g、7.6モル)、及び酸化ジブチル錫
(0.41g、1.5ミリモル)を、実施例1.aに記載したよう
に装備した5丸底フラスコ中で反応させた。反応の第
二段階は、コハク酸(226.1g、1.9モル)と共に必要な
補充1,10−デカンジオールを添加することを含んでい
た。最終的重合体生成物は次の性質を持っていた: ICI円錐及び板溶融粘度:200℃で11ポアズ 酸価:69mgKOH/g 水酸基価:4mgKOH/g Tg:29.8℃ Tm:121℃ Mn:1629(理論値) 実施例1.c 半結晶質ポリエステルの合成 1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(1210.88g、7.0モ
ル)、トリメチロールプロパン(59.4g、0.4モル)、1,
6−ヘキサンジオール(934.6g、7.9モル)、及び酸化ジ
ブチル錫(2.81g、11ミリモル)を、実施例1.aに記載し
たように装備した5丸底フラスコ中で反応させた。反
応の「第二段階」は、1,12−ドデカン二酸(608.0g、2.
6モル)と共に必要な補充1,6−ヘキサンジオール及びト
リメチロールプロパンを添加することを含んでいた。最
終的重合体生成物は次の性質を持っていた: ICI円錐及び板溶融粘度:200℃で25ポアズ 酸価:50mgKOH/g 水酸基価:3.5mgKOH/g Tg:−9℃及び16℃ Tm:102℃ Mn:2840(理論値) 実施例1.d 半結晶質ポリエステルの合成 テレフタル酸(937.90g、5.65モル)、1,6−ヘキサン
ジオール(814.20g、6.90モル)、トリメチロールプロ
パン(20.25g、0.15モル)、アジピン酸(292.00g、2.0
0モル)及び酸化ジブチル錫(2.06g、8ミリモル)を、
実施例1.aに記載したように装備した5丸底フラスコ
に入れた。反応混合物を190℃に加熱し、この温度に40
分間維持した後、温度を2時間で250℃へ上昇させた。
反応を、重合体の水酸基価が5mg/KOH/gより低くなるま
でこの温度に維持した。重合体生成物は次の性質を持っ
ていた: ICI円錐及び板溶融粘度:200℃で28ポアズ 酸価:28mgKOH/g 水酸基価:3mgKOH/g Tg:34.6℃ Tm:115℃ Mn:4017(理論値) 実施例1.e 半結晶質ポリエステルの合成 この実施例は、本発明の半結晶質ポリエステルよりも
大きな酸価の半結晶質ポリエステルの合成を例示する。
ドデカン二酸(1840.00g、8.0モル)、1,6−ヘキサン
ジオール(472.00g、4.0モル)、及び酸化ジブチル錫
(2.31g、9ミリモル)を、実施例1aに記載したように
装備した5丸底フラスコ中で反応させた。3.5時間後
反応が終了し、更にヘキサンジオールを添加する必要は
なかった。得られた最終的重合体生成物は白色の脆い固
体で、次の性質を持っていた: ICI円錐及び板溶融粘度:200℃で0.1ポアズ 酸価:210.4mgKOH/g 水酸基価:3mgKOH/g Tg:検出できない Tm:60℃ Mn:532(理論値) 実施例2.a 無定形ポリエステルの合成 酸官能性無定形ポリエステルを、次の成分混合物から
調製した: 成分 重量部/g テレフタル酸 430.61 イソフタル酸 874.67 アジピン酸 35.51 ネオペンチルグリコール 783.41 テレフタル酸、イソフタル酸、及びネオペンチルグリ
コールを、実施例1.aに記載したように装備した5丸
底フラスコに入れた。酸化ジブチル錫(2.1g、8ミリモ
ル)を入れ、混合物を窒素下で200℃で30分間撹拌した
後、温度を1時間に亙って250℃へ上昇させた。反応混
合物をこの温度に4時間維持し、この時間までにそれは
5の酸価を持っていた。次に反応混合物を200℃に冷却
し、アジピン酸及び必要な補充ネオペンチルグリコール
(実施例1.aに記載した方法に従って決定した)で処理
し、然る後、反応混合物の温度を250℃へ上昇させ、そ
の温度に3.5時間維持した。最終的重合体生成物は次の
性質を持っていた: ICI円錐及び板溶融粘度:200℃で72ポアズ 酸価:30.2 Tg:68.5℃ 実施例2.b 無定形ポリエステルの合成 酸官能性無定形ポリエステルを、次の成分混合物を用
いて、実施例2.aに記載したのと同様なやり方で調製し
た: 成分 重量部/g テレフタル酸 748.42 イソフタル酸 795.76 アジピン酸 41.94 トリメチロールプロパン 31.52 ネオペンチルグリコール 884.48 酸化ジブチル錫(2.50g、9ミリモル)を反応の触媒と
して用いた。最終的重合体生成物は次の性質を持ってい
た: ICI円錐及び板溶融粘度:200℃で29ポアズ 酸価:37.3 Tg:60.0℃ 次の実施例は、カルボン酸基含有半結晶質ポリエステ
ル、カルボン酸基含有無定形ポリエステル及びポリエポ
キシドを用いて製造した熱硬化性粉末被覆組成物であ
る。別に指示しない限り、全ての粉末は2mm厚のクロム
酸塩前処理アルミニウム板上に静電的に噴霧した。硬化
粉末被覆の膜厚は約50〜70μmであった。得られた被覆
についての膜の性質を表1に示す。表中−が示されてい
る場合、その被覆の関連する性質は測定されなかった。
実施例A 熱硬化性粉末被覆組成物 成分 重量(g) 実施例1.aのカルボン酸基含有半結晶質 ポリエステル 192.30 実施例2.bのカルボン酸基含有無定形ポ リエステル 400.00 プリミド(Primid)XL−5521 31.77 二酸化チタン 364.82 ブラン・フィクセ(Blanc Fixe) 64.35 モダフロー(Modaflow)III2 10.73 ベンゾイン(Benzoin) 2.15 成分 重量(g) イルガノックス(Irganox)10103 2.15 プリミドXL−552は、ローム・アンド・ハース社
から入手できるヒドロキシ官能性架橋剤である。
モダフローIIIは、モンサント社から入手できる
アクリル系流動助剤である。
イルガノックス1010は、チバ・ガイギー社から入
手できる酸化防止性ポリフェノール安定化剤である。
諸成分を高速混合機中で室温で5分間混合し、次にバ
ス(Buss)単軸スクリュー押出し機で130℃で溶融混合
した。押出し物を冷却し、薄片にし、マイクロミルで粉
砕し、106μm網に通して分粒した。
被覆板を200℃で15分間焼き付けた。被覆は非常に滑
らかで、「オレンジ皮」状の外観を示さず、良好な機械
的性質を持っていた。
比較例A(i) 熱硬化性粉末被覆組成物 この実施例は、本発明により特性化された最大値より
大きな酸価を有する半結晶質ポリエステルを粉末被覆組
成物中に含有させたことによる影響を示す。
成分 重量(g) 実施例1.eのカルボン酸基含有半結晶質ポ リエステル 69.64 実施例2.bのカルボン酸基含有無定形ポリ エステル 464.29 成分 重量(g) プリミドXL−552 50.26 二酸化チタン 400.00 モダフローIII 9.84 ベンゾイン 3.00 イルガノックス1010 2.80 粉末を実施例Aに記載した一般的指示に従って製造し
た。
半結晶質ポリエステルは全樹脂固形物に基づいて僅か
15重量%しか存在していないが、それにも拘わらず重合
体の大きな酸価(210.4mgKOH/g)を埋め合わせるために
比較的多量の架橋剤を必要とすることに注意されたい。
更に、30℃でのその粉末の保存安定性は非常に悪く、僅
か三日後に使用できない固体の塊に凝集した。それ以外
は、200℃で15分間焼き付けた被覆板は、固く、光沢が
あって滑らかな、良好な機械的性質を示す被覆を与え
た。
比較例A(ii) 熱硬化性粉末被覆組成物 この実施例は、本発明の半結晶質ポリエステルを粉末
被覆組成物から除外した場合の膜流動性、平滑化、及び
機械的性質に与える有害な影響を示す。
成分 重量(g) 実施例2.bのカルボン酸基含有無定形ポリ エステル 551.90 プリミドXL−552 32.36 二酸化チタン 341.64 ブラン・フィクセ 60.10 モダフローIII 10.00 ベンゾイン 2.00 イルガノックス1010 2.00 粉末は実施例Aに記載した一般的指示に従って製造し
た。
被覆した板を200℃で15分間焼き付けた。実施例Aで
得られた被覆とは対照的に、これらは著しく低い流動
性、平滑化、及び機械的性質を持っていた。
実施例B 熱硬化性粉末被覆組成物 成分 重量(g) 実施例1.aのカルボン酸基含有半結晶質ポ リエステル 500.00 トリグリシジルイソシアヌレート(TGIC) 39.50 二酸化チタン 364.18 ベンゾイン 1.10 モダフローIII 5.52 臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム 0.15 臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム(硬化触媒)
は、カルボン酸基含有半結晶質ポリエステルの撹拌溶融
物中に分散させ、然る後、混合物を室温へ冷却した。次
に固体を粉砕し、他の成分に添加し、それを処理して実
施例Aに記載したような熱硬化性粉末にした。
被覆した板を200℃で15分間焼き付けた。被覆は優れ
た流動性及び平滑化を示していた。
実施例C 熱硬化性粉末被覆組成物 成分 重量(g) 実施例1.aのカルボン酸基含有半結晶質ポ リエステル 310.89 実施例1.bのカルボン酸基含有半結晶質ポリ エステル 133.24 ベンゼン−1,3,5−トリス(4,5−ジヒドロ −4,4−ジメチル−1,3−オキサゾール) 143.86 二酸化チタン 400.00 モダフローIII 10.00 ベンゾイン 2.00 粉末は実施例Aに記載した一般的指示に従って製造し
た。但し混合した成分を140℃で溶融混合した。
被覆した板を200℃で20分間焼き付けた。被覆は良好
な流動性及び良好な全体的外観を示していた。
実施例D 熱硬化性粉末被覆組成物 成分 重量(g) 実施例1.bのカルボン酸基含有半結晶質ポ リエステル 58.00 実施例1.cのカルボン酸基含有半結晶質ポリ エステル 58.00 実施例2.aのカルボン酸基含有無定形ポリ エステル 464.00 TGIC 46.69 二酸化チタン 441.74 モダフローIII 10.81 ティヌビン(Tinuvin)9001 2.16 イルガノックス1010 2.16 ベンゾイン 2.16 ティヌビン900は、チバ・ガイギー社入手できる
アルキル置換ベンゾトリアゾールUV光吸収剤である。
粉末は実施例Aに記載した一般的指示に従って製造し
た。被覆した板を200℃で12分間焼き付けた。
被覆は優れた可撓性及び衝撃抵抗を示し、魅力的な全
体的外観を示していた。
実施例E 熱硬化性粉末被覆組成物 成分 重量(g) クリルコート(Crylcoat)E29881 425.2 実施例1.aのカルボン酸基含有半結晶質ポ リエステル 182.2 プリミドXL−552 28.6 二酸化チタン 350.0 モダフローIII 10.0 イルガノックス1010 2.0 ベンゾイン 2.0 クリルコートE2988は、ベルギーのUcbから入手で
きるカルボン酸基含有無定形ポリエステルである。
粉末は実施例Aに記載した一般的指示に従って製造し
た。但し、エアロジル(Aerosil)TS100〔デガッサ(De
gussa)から入手できるシリカ乾燥流動助剤〕を、粉砕
押出し物に0.02重量%の水準で添加し、然る後、この混
合物を微粉砕した。
被覆した板を200℃で15分間焼き付けた。被覆は良好
な機械的性質を示し、滑らかな外観を示していた。
実施例F 熱硬化性粉末被覆組成物 成分 重量(g) クリルコートE2988 419.9 実施例1.aのカルボン酸基含有半結晶質ポ リエステル 180.0 TGIC 36.1 成分 重量(g) 二酸化チタン 350.0 イルガノックス1010 2.0 ベンゾイン 2.0 粉末は実施例Eに記載した指示に従って製造した。被
覆した板を200℃で15分間焼き付けた。被覆は魅力的
で、良好な基体縁被覆を与え、良好な衝撃抵抗性を示し
ていた。
実施例G 熱硬化性粉末被覆組成物 成分 重量(g) ウララックP55001 418.5 実施例1.aのカルボン酸基含有半結晶質ポ リエステル 179.3 プリミドXL−552 38.2 二酸化チタン 350.0 モダフローIII 10.0 イルガノックス1010 2.0 ウララックP5500は、DSM Resins b.v.から入手で
きるカルボン酸基含有無定形ポリエステルである。
方法(a) 粉末は実施例Eに記載した指示に従って製造した。
被覆した板を200℃で15分間焼き付けた。被覆は良好
な可撓性及び衝撃抵抗を示していた。
方法(b) 諸成分を室温で高速混合機で5分間混合し、次にAPV
マシナリー社(APV Machinery Ltd.)MPC30二軸スクリ
ュー押出し機で、バレル温度を135℃にし、他の操作条
件は粉末押出し中50%のトルクを維持するように調節し
て溶融混合した。これらの条件により、組成物中の半結
晶質ポリエステル成分が押出し中に確実に溶融した、 押出し物を、浅いステンレス鋼皿中に深さ5mm以下に
シートとして収集し、それらの皿を直ちに70℃に維持さ
れた炉へ移した。20分後皿を取り出し、それらの内容物
を16時間に亙って室温へ冷却した。次に押出し物の板を
慣用的やり方で粉砕した。
得られた粉末を、接地したアルミニウム板へ静電的に
噴霧した。これらを200℃で15分間焼き付け、優れた滑
らかな外観を有する被覆を与えた。
実施例H 熱硬化性粉末被覆組成物 成分 重量(g) ウララックP55001 410.1 実施例1.aのカルボン酸基含有半結晶質ポリエステル 175.8 TGIC 50.1 二酸化チタン 350.0 モダフローIII 10.0 イルガノックス1010 2.0 ベンゾイン 2.0 粉末は実施例Eに記載した指示に従って製造した。被
覆した板を200℃で15分間焼き付けた。被覆は魅力的な
外観を持ち、良好な機械的性質を示していた。
実施例I 熱硬化性粉末被覆組成物 成分 重量(g) 実施例1.aのカルボン酸基含有半結晶質ポ リエステル 9.5 DER6711 107.5 エピコート(Epikote)3003−4F102 75.0 クリルコート25643 17.0 二酸化チタン 354.0 ベンゾイン 4.0 ポリエチレンワックスAC−8A4 3.0 DER671は、ダウ・ケミカル社から入手できる約2
の1,2−エポキシ当量、約512のエポキシ当量を有するエ
ポキシ樹脂である。
エピコート3003−4F10は、英国シェルから入手で
きる、エポキシ樹脂エピコート3003(90%)中に流動助
剤「アクロナル(Acronal)4F」(10重量%)を分散さ
せた樹脂「マスターバッチ」である。
クリルコート2564は、ベルギーUcbから入手でき
る触媒含有マスターバッチである。
ポリエチレンワックスAC−8Aは、米国アライド社
(Allied Corp.)から入手できるものである。
諸成分を高速混合機中で室温で5分間混合し、次にバ
ス単軸スクリュー押出し機で、バレル温度90℃、スクリ
ュー温度70℃、温度スクリュー速度80rpmで溶融混合し
た。押出し物を冷却し、粉砕し、ホットメルト押出しに
再びかけ、この時の押出し物を冷却し、薄片状にし、全
薄片の0.2重量%のエアロジルTS100で処理した。次に混
合物を微粉砕し、106μm網に通して分粒した。
被覆板を200℃で10分間、170℃で20分間焼き付けた。
被覆は優れた外観を示し(特に40μmの膜厚で)、良好
な溶剤抵抗を持っていた。
実施例J 熱硬化性粉末被覆組成物 成分 重量(g) 実施例1.aのカルボン酸基含有半結晶質ポ リエステル 126.0 ウララックP24501 295.9 DER6711 125.1 エピコート3003−4F10 75.0 クリルコート2564 17.0 二酸化チタン 354.0 ベンゾイン 4.0 ポリエチレンワックスAC−8A 3.0 ウララックP2450は、DSM Resins b.v.から入手で
きるカルボン酸基含有無定形ポリエステルである。
粉末は実施例Iに記載した指示に従って製造した。
被覆した板を200℃で10分間焼き付けた。被覆は固
く、滑らかで、良好な可撓性を示していた。
比較例J(i) この例は、本発明の半結晶質ポリエステルを粉末被覆
組成物から除外した場合の外観及び機械的性質に及ぼす
有害な影響を示す。
熱硬化性粉末被覆組成物 成分 重量(g) 実施例2.aのカルボン酸基含有無定形ポリ エステル 128.4 ウララックP2450 293.5 DER671 125.1 エピコート3003−4F10 75.0 クリルコート2564 17.0 二酸化チタン 354.0 ベンゾイン 4.0 ポリエチレンワックスAC−8A 3.0 粉末は実施例Iに記載した一般的指示に従って製造し
た。
被覆した板を200℃で10分間焼き付けた。粉末配合物
は、本発明で記載した種類の半結晶質ポリエステルを含
まないので、得られた被覆は外観の滑らかさが少なく、
機械的性質は著しく悪かった。
実施例K 熱硬化性粉末組成物 成分 重量(g) 実施例1.aのカルボン酸基含有半結晶質ポ リエステル 106.4 ウララックP26951 259.7 DER671 180.9 エピコート3003−4F10 75.0 クリルコート2564 4.0 二酸化チタン 354.0 ベンゾイン 4.0 ポリエチレンワックスAC−8A 3.0 ウララックP2450は、DSM Resins b.v.から入手で
きるカルボン酸基含有無定形ポリエステルである。
粉末は実施例Iに記載した指示に従って製造した。
被覆した板を200℃で10分間焼き付けた。被覆は優れ
た流動性及び機械的性質を示していた。
実施例L 熱硬化性粉末組成物 成分 重量(g) 実施例1.aのカルボン酸基含有半結晶質ポ リエステル 126.0 クリルコート3161 186.9 ウララックP24501 96.0 クリルコート2564 30.0 DER671 125.1 エピコート3003−4F10 75.0 成分 重量(g) モウイタル(Mowital)B.3OH2 5.0 二酸化チタン 350.0 ベンゾイン 4.0 ポリエチレンワックスAC−8A 3.0 クリルコート316は、ベルギーのUcbから入手でき
るカルボン酸基含有無定形ポリエステルである。
モウイタルB.3OHは、ヘキスト・レジンズ(Hoech
st Resins)から入手できるポリ(ビニルブチラール)
である。
粉末組成物「前混合物」をバス単軸押出し機でスクリ
ュー速度を85rpmに設定して、90℃で2回押出した、 被覆した板を、三つの異なった後加熱計画(200℃で
6分間、170℃で15分間及び160℃で20分間)に従って焼
き付け、外観で互いに区別でき、優れた可撓性及び衝撃
抵抗を有する完全に硬化した被覆を得た。
実施例M 熱硬化性粉末組成物 成分 重量(g) 実施例1.dのカルボン酸基含有半結晶質ポ リエステル 106.8 ウララックP30421 260.5 DER6711 179.8 エピコート3003−4F10 75.0 クリルコート2564 17.0 成分 重量(g) 二酸化チタン 350.0 ベンゾイン 4.0 ポリエチレンワックスAC−8A 3.0 ウララックP3042は、DSM Resins b.v.から入手で
きるカルボン酸基含有無定形ポリエステルである。
粉末は実施例Lに記載した指示に従って製造した。
被覆した板を200℃で10分間、又は170℃で20分間焼き
付け、硬化した被覆は優れた流動性及び機械的性質を示
していた。
試験手順 (1) 衝撃抵抗は、ガードナー可変衝撃試験機で測定
した。クロム酸塩前処理アルミニウム板(150×100×2m
m)を被覆側(前方衝撃)及び非被覆側(逆衝撃)に5/
8″直径鋼タブ(tub)によって衝撃量を増大しながら衝
撃を加えた。試験は被覆が硬化した後、24時間で行なっ
た。変形した被覆を穴、裂け、及び亀裂について調べ
た。衝撃試験は、ASTM D−2794に一層完全に記載されて
いる。
(2) 鉛筆硬度は、ベロル・ビーナス(Beril Venu
s)鉛筆で測定した。各鉛筆を板に対して45℃で手に保
持し、適度な力で表面に押し付けながら動かした。表面
に引っ掻き傷を付けるのに必要な鉛筆芯の硬度(6B〜6
H)を記録した。
(3) 20゜、60゜。及び85゜の光沢の読みは、ASTM D
−523−85に従って、ガードナー・インストルーメント
社(Gardner Instrumnt Co.)により製造された光沢計
で得られた。
(4) 0−T曲げ試験は、1mm厚のアルミニウム板の
未被覆側を180゜曲げ、板の二つの非被覆側が互いに平
らにぶつかるように曲げることにより行った。被覆はピ
ンホール、裂け、及び亀裂について10倍の倍率で検査
し、これらのいずれかが見られた場合には、試験に不合
格であるとした。1−T及び2−T試験は、最初の曲げ
を更に180゜折りたたむことにより同じ板で行なうこと
ができる。
(5) 粉末保存安定性は次のようにして決定した。直
径20mm、長さ50mmの円筒状ガラス容器に3gの粉末を入
れ、40℃に設定した恒温炉で10日間保存する。次に容器
を炉から取り出し、逆さにする。もし粉末が自由に流れ
るか、又は存在する凝集物が容器を軽くたたくことによ
り崩れるならば、その粉末は試験に合格したものとす
る。
(6) 溶媒抵抗試験は、アセトンを浸み込ませた木綿
ウールパッドで被覆の表面を30秒以内で少なくとも30回
しっかりと擦ることを含んでいた。パッドは反復した試
験中アセトンで飽和した状態に保ち、乾燥被覆が軟化又
は光沢の喪失を示した時点での擦った回数を記録した。
(7) 塩噴霧試験は、両側に硬化被覆を有し、露出縁
にクロロゴムの保護被覆を有する板の一方の側にX字状
に傷付けることを含んでいた。その傷は被覆を通って板
に達していた。次に板を塩噴霧に38℃で500時間曝し
た。接着テープを乾燥傷の上に付け、テープを45゜の角
度で引き剥がし、傷からのクリープ性を測定した。試験
手順はASTM D117−73に一層完全に記載されている。
フロントページの続き (72)発明者 ニクソン,スチーブン,アリステアー イギリス国エヌイー5 1エスティー ニューカースル アポン タイン,チャ ペル パーク,グレンウッド ウォーク 17 (72)発明者 キャメロン,コリン イギリス国エヌイー4 8エスジェイ ニューカースル アポン タイン,ノー マウント ロード 140 (72)発明者 ペンマン,アラン,ケイス イギリス国エヌイー39 1ディーキュー タイン アンド ウェアー,ロウラン ズ ジル,フライアーサイド クレスセ ント 8 (56)参考文献 特開 昭59−98129(JP,A) 国際公開89/5320(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 5/03 C09D 163/00 C09D 167/02

Claims (39)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボン酸官能性ポリエステル成分と、カ
    ルボン酸基と反応する基を有する硬化剤との共反応性粒
    状混合物を結合剤として含む熱硬化性粉末被覆組成物に
    おいて、前記カルボン酸官能性成分が、10〜70mgKOH/g
    の酸価を有する少なくとも一種類の半結晶質ポリエステ
    ルを少なくとも5重量%含有することを特徴とする熱硬
    化性粉末被覆組成物。
  2. 【請求項2】(A)10〜70mgKOH/gの酸価を有する少な
    くとも一種類の半結晶質ポリエステル5〜100重量%、
    及び (B)少なくとも30℃のTg及び15〜90mgKOH/gの酸価を
    有する少なくとも一種類の無定形ポリエステル0〜95重
    量%、 含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】結合剤が40〜98重量%のカルボン酸官能性
    ポリエステル成分及び2〜60重量%の硬化剤からなるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】半結晶質ポリエステルが1600〜12,000の数
    平均分子量を有することを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】半結晶質ポリエステルが2500〜4500の数平
    均分子量を有することを特徴とする請求項4に記載の組
    成物。
  6. 【請求項6】半結晶質ポリエステルが28〜45mgKOH/gの
    酸価を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    1項に記載の組成物。
  7. 【請求項7】半結晶質ポリエステルが11mgKOH/g以下の
    水酸基価を有することを特徴とする請求項1〜6のいず
    れか1項に記載の組成物。
  8. 【請求項8】半結晶質ポリエステルが5mgKOH/g以下の水
    酸基価を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載の組成物。
  9. 【請求項9】半結晶質ポリエステルが200℃で0.1〜7Pa
    (1〜70ポアズ)の溶融粘度及び160℃で4〜20Pa(40
    〜200ポアズ)の溶融粘度を有することを特徴とする請
    求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 【請求項10】無定形ポリエステルは、無定形ポリエス
    テルの酸成分の重量に基づいて計算して少なくとも10重
    量%のイソフタル酸を含んでいる請求項1〜9のいずれ
    か1項に記載の組成物。
  11. 【請求項11】無定形ポリエステルは、無定形ポリエス
    テルの酸成分の重量に基づいて計算して少なくとも30重
    量%のイソフタル酸を含んでいる請求項1〜9のいずれ
    か1項に記載の組成物。
  12. 【請求項12】無定形ポリエステルは、無定形ポリエス
    テルの酸成分の重量に基づいて計算して少なくとも40重
    量%のイソフタル酸を含んでいる請求項10に記載の組成
    物。
  13. 【請求項13】無定形ポリエステルは、無定形ポリエス
    テルの酸成分の重量に基づいて計算して少なくとも50重
    量%のイソフタル酸を含んでいる請求項10に記載の組成
    物。
  14. 【請求項14】無定形ポリエステルは、無定形ポリエス
    テルの酸成分の重量に基づいて計算して少なくとも65重
    量%のイソフタル酸を含んでいる請求項10に記載の組成
    物。
  15. 【請求項15】カルボン酸官能性ポリエステル成分が、
    5〜90重量%の半結晶質ポリエステル及び10〜95重量%
    の無定形ポリエステルからなることを特徴とする請求項
    1〜14のいずれか1項に記載の組成物。
  16. 【請求項16】カルボン酸官能性ポリエステル成分が、
    10〜40重量%の半結晶質ポリエステル及び60〜90重量%
    の無定形ポリエステルからなることを特徴とする請求項
    15に記載の組成物。
  17. 【請求項17】無定形ポリエステルが、一種類以上の脂
    肪族又は脂環式ポリオールからなるポリオール成分と、
    一種類以上の脂肪族、脂環式、又は芳香族ポリカルボン
    酸、又はそれらの酸無水物、エステル、又は酸塩化物と
    の縮合反応に基づいたものであり、前記酸成分の少なく
    とも10重量%がイソフタル酸であることを特徴とする請
    求項15又は16に記載の組成物。
  18. 【請求項18】酸成分の少なくとも40重量%がイソフタ
    ル酸であることを特徴とする請求項17に記載の組成物。
  19. 【請求項19】硬化剤がポリエポキシドであり、硬化剤
    中のエポキシド基対ポリエステル成分中のカルボン酸基
    のモル比が0.6〜1.6:1であることを特徴とする請求項1
    〜18のいずれか1項に記載の組成物。
  20. 【請求項20】ポリエポキシドがエポキシド当量150〜1
    000のエポキシ樹脂であり、エポキシ樹脂対ポリエステ
    ル成分の重量比が15:85〜60:40であることを特徴とする
    請求項19に記載の組成物。
  21. 【請求項21】硬化剤が固体非樹脂状ポリエポキシドで
    あることを特徴とする請求項19に記載の組成物。
  22. 【請求項22】硬化剤がβ−ヒドロキシアルキルアミド
    硬化剤であることを特徴とする請求項1〜18のいずれか
    1項に記載の組成物。
  23. 【請求項23】55℃以下の一つ以上のTg値、50℃〜200
    ℃の鋭い融点、10〜70mgKOH/gの酸価を有する、熱硬化
    性粉末被覆に用いるためのカルボン酸官能性半結晶質ポ
    リエステル。
  24. 【請求項24】少なくとも1600の数平均分子量を有する
    ことを特徴とする請求項23に記載の半結晶質ポリエステ
    ル。
  25. 【請求項25】12,000までの数平均分子量を有すること
    を特徴とする請求項23又は24に記載の半結晶質ポリエス
    テル。
  26. 【請求項26】2500〜4500の数平均分子量を有すること
    を特徴とする請求項25に記載の半結晶質ポリエステル。
  27. 【請求項27】28〜45mgKOH/gの酸価を有することを特
    徴とする請求項23〜26のいずれか1項に記載の半結晶質
    ポリエステル。
  28. 【請求項28】11mgKOH/g以下の水酸基価を有すること
    を特徴とする請求項23〜27のいずれか1項に記載の半結
    晶質ポリエステル。
  29. 【請求項29】5mgKOH/g以下の水酸基価を有することを
    特徴とする請求項28に記載の半結晶質ポリエステル。
  30. 【請求項30】200℃で0.1〜7Pa(1〜70ポアズ)の溶
    融粘度及び160℃で4〜20Pa(40〜200ポアズ)の溶融粘
    度を有することを特徴とする請求項23〜29のいずれか1
    項に記載の半結晶質ポリエステル。
  31. 【請求項31】請求項1に記載したカルボン酸官能性ポ
    リエステル成分と、カルボン酸基と反応する基を有する
    硬化剤と、任意に一種類以上の顔料及び(又は)他の添
    加物(一種又は多種)の共反応性粒状混合物を混合し、
    粉砕することを特徴とする熱硬化性粉末被覆組成物の製
    造方法。
  32. 【請求項32】混合工程で溶融した後、半結晶質ポリエ
    ステルをアニーリング処理により再結晶化することを特
    徴とする請求項31に記載の方法。
  33. 【請求項33】請求項31又は32に記載の方法に従って製
    造された熱硬化性粉末被覆組成物。
  34. 【請求項34】一種類以上の適当なポリオールと、酸、
    酸無水物、エステル、及び酸塩化物から選択された一種
    類以上の適当なポリカルボン酸成分との重縮合による、
    熱硬化性粉末被覆に用いるための半結晶質ポリエステル
    の製造方法において、アルコールより酸を過剰に用い
    て、10〜70mgKOH/gの酸価を有する生成物を与えること
    を特徴とする半結晶質ポリエステル製造方法。
  35. 【請求項35】アルコールより酸を過剰に用いて、10〜
    70mgKOH/gの酸価及び11mgKOH/g以下の水酸基価を有する
    生成物を与えることを特徴とする請求項34に記載の方
    法。
  36. 【請求項36】請求項34又は請求項35に記載の方法に従
    って製造された半結晶質ポリエステル。
  37. 【請求項37】請求項1〜22のいずれか1項又は請求項
    33に記載の熱硬化性粉末被覆組成物を基体に適用し、そ
    の基体上で加熱して該被覆を溶融及び硬化することを特
    徴とする基体被覆方法。
  38. 【請求項38】請求項37に記載の方法により被覆された
    基体。
  39. 【請求項39】請求項23又は請求項36に記載の半結晶質
    ポリエステルを粉末被覆プロセスに使用する方法。
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