JP3277747B2 - 容量式電磁流量計 - Google Patents

容量式電磁流量計

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JP3277747B2 JP08369195A JP8369195A JP3277747B2 JP 3277747 B2 JP3277747 B2 JP 3277747B2 JP 08369195 A JP08369195 A JP 08369195A JP 8369195 A JP8369195 A JP 8369195A JP 3277747 B2 JP3277747 B2 JP 3277747B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容量式電磁流量計の改
良に関し、更に詳しくは電磁流量計発信器の管路内の流
体の空状態を検出できる容量式電磁流量計に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポンプ等を用いて流体を輸送し
バッチコントロールする様な場合、配管の状態によって
は、ポンプが停止すると配管の中が空になる場合があ
る。その結果、電磁流量計の出力値に誤差が生じるとい
う問題がある。図9は空検知機能を持つ従来の電磁流量
計の構成を示すブロック図である。10は内面が絶縁さ
れ測定流体Qを流すことの出来る導管であり、この導管
10には測定流体Qと接液する一対の測定電極11a、
11bが導管10とは絶縁されて固定され、測定流体Q
を接地する接液電極11cは接地点Gに接続されてい
る。
【0003】この測定流体Qに磁場を印加するための励
磁コイル12がこの導管10に近接して配置され、この
励磁コイル12には励磁回路13から励磁電流Ifが流
されている。そして、これ等の導管10、励磁コイル1
2などにより検出器14が構成されている。
【0004】また、測定電極11a、11bには前置増
幅器15が接続されているが、この前置増幅器15は入
力端が測定電極11a、11bに接続されたバッフア増
幅器15a、15bとこれ等の出力端が入力端に接続さ
れた差動増幅器15cとで構成されている。さらに、こ
れ等の測定電極11a、11bにはダイオ−ドD1、D2
のカソ−ドが接続されている。これ等のダイオ−ド
1、D2のアノ−ドは負電源−Vにそれぞれ接続され、
ダイオ−ドD1、D2と負電源−Vにより定電流回路16
(16a、16b)が形成されている。
【0005】バッフア増幅器15bの出力端と共通電位
点COMとの間にはツエナダイオ−ドDZ1とDZ2とが互
いに逆極性に直列に接続された直列回路が接続されてい
る。差動増幅器15cの出力端は、信号処理回路17の
入力端に接続され、信号処理回路17はこの出力端に現
れる測定電圧VM1を用いて流量信号VQを演算して出力
端18に出力する。
【0006】また、空検知回路19は測定電圧VM1の内
の測定電極11a、11bに現れる直流電圧Ea、Eb
差に対応する差電圧Ed1と基準電圧源20からの第1閾
値電圧VR1とを比較してその出力端21に空検知信号V
e1を出力する。
【0007】次に、以上のように構成された電磁流量計
の動作について説明する。励磁回路13からは、例えば
矩形波状の励磁電流Ifが励磁コイル12に流され、こ
れにより測定流体Qに矩形波状の磁場が印加される。こ
れに伴ない測定電極11a、11bに発生する測定電圧
は前置増幅器15でインピ−ダンス変換されてその出力
端に測定電圧VM1として出力される。次段の信号処理回
路17はこの測定電圧VM1を用いて流量演算をして出力
端18に流量信号VQとして出力する。
【0008】一方、測定電極11a、11bにはアノ−
ドが負電源−Vに接続されたダイオ−ドD1、D2によっ
てダイオ−ドの逆方向のリ−ク電流による定電流回路1
6が形成されているので、検出器14が空になり測定電
極11aと11bとの間の接液抵抗Ra、Rbが大きくな
ると測定電極11aと11bの直流電圧Ea、Ebが大き
くなる。
【0009】差動増幅器15cはこれ等の直流電圧
a、Ebの差を演算してその出力端に差電圧Ed1を出力
する。空検知回路19はこの差電圧Ed1が閾値電圧VR1
を越えると、導管10の中は空と判断してその出力端2
1に、例えば負に振切れる空検知信号Ve1を出力する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
空検知手段は電極が接液しているため、空時と満水時で
は電極インピーダンスの差が大きく異なる。従ってその
差を測定することにより空検知を比較的容易に行うこと
ができた。しかしながら、上記の原理を電極が流体に接
触しない容量式電磁流量計に用いると、容量式電磁流量
計では電極インピーダンスが元々大きなためこれをもと
に空検知を行っても空検知は出来ないという問題があ
る。本発明は上記従来技術の問題を解決するためになさ
れたもので、空検知が可能な容量式電磁流量を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、管路中を流れる測定流体に零励磁区間を含
む矩形波の励磁電流を流すことにより磁場が印加され、
前記測定流体の流量に対応した電圧を前記測定流体と一
対の流量検出電極の間に形成される静電容量を介して検
出する容量式電磁流量計において、前記管路中の流体の
満水時と空時において前記励磁電流の立ち上がりと立ち
下がり時に発生する微分ノイズを検出し、前記満水時と
空時における微分ノイズの差に基づいて空状態を検知す
る空検知回路を具備したことを特徴とするものである。
【0012】
【作用】管路が満水の状態と空の状態とでは微分ノイズ
の大きさに差が発生する。満水状態における微分ノイズ
のピークの所定時間の平均値と空状態における微分ノイ
ズのピークの平均値を予め測定し、その平均値の差に基
づいて空状態と判定するための所定値を設定する。そし
て流体の測定状態において所定時間における微分ノイズ
のピークの平均値と前記記憶した所定値とを常に比較し
て、測定状態における前記平均値が前記所定値を越えた
ときに空状態と判定する。また、微分ノイズの検出手段
として同期整流回路を用いれば低導電率の流体を測定す
る際のフローノイズの影響を除去した状態で空検知を行
うことができる。以下、実施例に基づき詳細に説明す
る。
【0013】
【実施例】図1は本発明の容量式電磁流量計の概要の構
成を示す構成図である。図1において、30は測定流体
Qを流すパイプ(管路)であり、このパイプ30はセラ
ミックス或いは塩化ビニール樹脂等の絶縁物で作られて
いる。31、32は測定流体の中に発生した信号電圧を
検出するための検出電極であり、この検出電極31、3
2は測定流体とは直流的に絶縁されてパイプ30の外面
或いはパイプ管壁内に埋め込み配置されている。
【0014】これらの検出電極31、32を結ぶ線と直
角方向のパイプ30の外面には一対の励磁コイル33、
34が配置されている。そして、励磁コイル33、34
の外面はいずれも静電シールドが施され、基準電位であ
るアース電極Gに接続されている。
【0015】また、検出電極31、32の外側には、こ
れらの検出電極31、32の全体を覆うように検出電極
31と32とは絶縁を保持してガード電極35、36が
配置されている。パイプ30には接液電極Eが設けられ
てあり、この接液電極Eは測定流体により発生する信号
電圧の基準電位を決定するものであり、アース電極Gに
接続されている。
【0016】検出電極31と32はそれぞれ高入力イン
ピーダンスを持つプリアンプ37、38の非反転入力端
(+)に接続され、その反転入力端(−)はそれぞれガ
ード電極35、36に接続されると共にこれらのプリア
ンプ37、38の出力端に接続されている。そして、プ
リアンプ37、38の出力端は差動増幅器39の入力端
にそれぞれ接続されている。励磁回路40は図示しない
制御回路から制御信号を受信して励磁コイル33、34
に2値以上の定常値を持つ正負に変化する方形波の励磁
電流Ifを供給する。
【0017】差動増幅器39の出力はA/D変換器50
に接続され、このA/D変換器50の出力はCPU51
の流量演算回路51aに接続されている。52は差動増
幅器39の出力端に接続された絶対値回路であり、この
絶対値回路の出力はサンプルホールド回路53に入力さ
れる。そして、サンプルホールド回路の出力はA/D変
換器54でデジタル信号に変換された後CPU内の空演
算回路51bに入力する。なお、サンプルホールド53
内に設けられたスイッチ53cは空演算回路51からの
所定のタイミングでコンデンサ53dの電圧をリセット
する。53eはダイオードである。
【0018】次に、以上のように構成された実施例の動
作について説明する。測定流体Qには、図示しない制御
信号発生回路から出力される制御信号により励磁回路4
0に内蔵する直流電流が切換えられて励磁コイル33、
34に正負に変化する矩形波状の励磁電流Ifが流され
て、同様な波形を持つ磁場が印加されている。ここで、
測定流体Qがパイプ30に流れると、絶縁性パイプ30
の内面には測定流体Qの流量に対応した信号電圧が発生
する。この信号電圧は、測定流体Qと各検出電極31、
32との間に介在する静電容量を介して、各検出電極3
1、32で検出される。
【0019】検出された信号電圧は、プリアンプ37、
38を介して差動増幅器39で増幅され、その出力はA
/D変換器50でデジタル信号に変換されてCPUに内
臓された流量演算回路51aに入力され、流量に対応し
た電気信号として出力される。一方絶対値回路52は正
負に変化する差動増幅器39の出力を正の連続した電気
信号として出力する。この信号はサンプルホールド回路
53に入力されてプリアンプ53a、ダイオード53
b、プリアンプ53c及びA/D変換器54を経て空演
算回路51bに入力する。
【0020】ここで空演算回路51bの演算手順につい
て図2のフローチャートを用いて説明する。流量測定に
先立ってパイプ30に流体Qを満たし、流速が零の状態
で前述の矩形波を印加する。図3(a),(b),
(c)は測定流体として水道水を用い、励磁電流として
零励磁区間を含む矩形波(a)を印加した場合の差動増
幅器39の出力信号をオシログラフで見た例を示すもの
である。(b)図はパイプを満水とした状態における励
磁電流の立ち上がり立ち下がり時における微分ノイズを
示し、図示の場合微分ノイズのピーク値h1は例えば
2.5mVであったとする。なお、流体を流した状態で
は点線で示すA部分が流量に対応して上下に変動する。
【0021】(c)図はパイプを空とした状態における
励磁電流の立ち上がり立ち下がり時における微分ノイズ
を示し、図示の場合、微分ノイズのピーク値h2は例え
ば10mVであったとする。図(b),(c)から分か
るように満水状態と空状態では微分ノイズのピークの値
が大きく異なっている。
【0022】図4(a),(b),(c)は図3に示す
微分ノイズのピーク値が絶対値回路(図1参照)で正の
連続した電気信号とされ、それをサンプルホールド回路
53からA/D変換器54に出力する状態を示すもの
で、ここでは例えば100ms当たり6つのピークを検出
し、その内のもっとも高いピーク電圧を出力する。すな
わち、コンデンサ53dは始めのピーク2.2mVで充
電され、その電圧値は次の信号で2.5mVに上昇し次
の2.1mVの場合は前回分を維持し、次の2.7mV
の信号で2.7mVに上昇する。次とその次の2.2及
び2.5mVでは前回分の2.7mVを維持し、これら
6個における最大電圧値である2.7mVを次に微分ノ
イズを検出する迄の所定のタイミングでA/D変換器5
4に送出し、同時にスイッチ53cを一瞬オンとしてコ
ンデンサ内の電荷を零にする。
【0023】 そして空検知回路51bは100msでの時間
の間のピーク値2.7mVを図示しない記憶領域(RA
M)に記憶する。更に、同様のことを例えば3秒間繰り
返し、その時間におけるピークの平均値(VA→y’…
一般式,図2のステップ1)を記憶する。 次に、パイプ内の水道水を抜いて空状態にし、空の状態
で同様の励磁電流を印加する。そしてこの空状態でも例
えば3秒間同様のことを繰り返し、その時間におけるピ
ークの平均値(VB…図2のステップ2)を記憶する。
【0024】そしてここでは、水道水においてはパイプ
内が空の状態では微分ノイズの最大値の平均は例えば1
0mVであり、満水状態での最大値の平均が2.7mV
であったとする。この場合電圧差は7.3mVとなる
が、この差は必ずしも安定したものではなく多少の変動
が発生する。
【0025】そこで、オペレータは満水時と空時の微分
ノイズのピーク値の所定時間における平均値の差(10
−2.7=7.3mV)を求め、満水時の平均値(2.
7mV)に前記差の例えば1/2程度(3.5mV)を
加えて6.2mV(2.7+3.5)とし、この値を空
状態を判定するための所定値(VC)とする。すなわ
ち、満水状態で流体を測定しているときの電圧が所定値
6.2mVを越えたときに空状態と判断するように空演
算回路51bに内蔵されたRAM(図示せず)にその値
(所定値VC(VA<VC<VB)…図2のステップ3)を
入力する。
【0026】次に正規の測定状態(図2のステップ4)
に入るが、空演算回路51bは例えば3秒毎に微分ノイ
ズのピーク値の平均を演算し、その値と前記RAMに記
憶された所定値(VC)と比較演算する(図2のステッ
プ5)。そしてその差がVC(6.2mV)を越えた時
に空状態と判定する(図2のステップ6)。なお、本実
施例においては測定液を水道水として説明したが、満水
・空状態における微分ノイズのピーク値の差は励磁電
流、測定液、電極の形状等が変われば変化するので、測
定に先立って前記所定値VCを予め入力しておく必要が
ある。
【0027】なお、上述の実施例においては満水時と空
時の微分ノイズのピーク値の所定時間における平均値を
求めて差(10−2.7=7.3mV)を演算し、満水
時の平均値(2.7mV)に前記差の1/2程度(3.
5mV)を加えて空状態を判定するための所定値(6.
2mV))としたが、例えば差の1/2程度である3.
5mVを所定値(VC1)としてRAMに入力し、予め求
めてある空時の微分ノイズのピークの平均値から正規の
測定状態における微分ノイズのピークの平均値を差し引
き、その差の1/2が前記所定値(VC1)を越えた時に
空と判定するようにしてもよい。
【0028】上述の測定装置は被測定流体が比較的に高
導電率の場合は空判定に対して有効である。しかしなが
ら,被測定流体が比較的に低導電率の場合はフローノイ
ズの影響を受けるので判定不能となる。フローノイズは
流体が運ぶイオンの揺らぎによりパイプ(管路)内面の
界面における電位が変化することが原因と考えられてい
る。図5は管体の口径を25mm,流体としてイオン交
換水,流速を毎秒1mとして、フローノイズのパワース
ペクトル密度の周波数特性とノイズ電圧の関係を測定し
た実験例を示している。
【0029】図によればフローノイズは流体導電率に依
存した特性を有しており,特に5μS/cm以下で顕著
となる。また,周波数に依存した特性を有し,10Hz程
度の所にコーナ周波数を持つが,それ以上の周波数では
1/fに近い特性を示す。即ち、低導電率の流体を流し
た時には、流速が零の時には微分ノイズの出力が例えば
0.5〜3mV程度となり,空の時の微分ノイズは5〜
10mV程度となる。これに対して流速が大きくなる場
合にはフローノイズによる出力が例えば5〜20mV以
上となる。従って、低導電率流体で流速が大きくなると
所定値Vcを越えるので空検知の警報を発することとな
り空検知としての機能が果たせない。
【0030】図6はフローノイズの影響を除去するため
の処理フローを示すもので、ここでは、満水時および空
時における微分ノイズのピークの平均値の他にそれぞれ
の状態における分散値(ΔVA→Sy2…一般式)を演算
する。
【0031】即ち、ここでは前述と同様の手順により満
水時における微分ノイズのピークの平均値(VA)を求
める(ステップ1)。次に上記式を用いて満水時にお
ける微分ノイズの分散値(ΔVA)を演算する(ステッ
プ2)。同様に空時における微分ノイズのピークの平均
値(VB)を求める(ステップ3)。
【0032】同じく式を用いて空時における微分ノイ
ズの分散値(ΔVB)を演算する(ステップ4)。V
A,VBの値から空状態判定のための所定値(VC)を
設定する(ステップ5)。次に、流速の有無を判定する
ための分散値ΔVCを設定する(ΔVC>ΔVA,Δ
B)。即ち、流体が流れていればΔVCはフローノイズ
の影響により必ず大きくなるのでΔVA,ΔVBより大き
な所定の値に設定する(ステップ6)。
【0033】上記VC,ΔVCを設定した後通常の流量
計測を行う(ステップ7)。一方空検知回路51bはス
テップ2,3と同じ方法により流体が流れている状態で
の微分ノイズの分散値(ΔVf)を演算し、ステップ6
で設定した分散値ΔVCと比較する。このΔVfがΔVC
より大きければ流体の導電率が低く,かつ,流れている
ことが分かるのでYESとなり流量計測を続行する(ス
テップ8)。NO(ΔVfがΔVCより小さい)の場合
は、導電率が高く満水状態である。導電率の高,低
にかかわらず空であることが考えられる。
【0034】そこでNOの場合は流量信号(Vf)と空
状態判定のための所定値(VC)を比較する(ステップ
9)。ここで、VfがVCより小さければ高導電率流体
が満水状態であると判断して測定を続行し、VfがVC
より大きければ導電率の高,低にかかわらず空であるこ
とが分かる。上記のシーケンスにより演算を行えば流体
導電率に依存することなく空検知が可能である。
【0035】図7は本発明の請求項2に関する一実施例
を示すものであり、差動増幅器39の出力をA/D変換
器50を介して流量演算回路51aに取り込み流量演算
を行う手段は従来通りである。本発明においては差動増
幅器39の出力を同期整流回路に導入し、この回路の出
力をA/D変換器54を介して流量演算回路51aに取
り込んでいる。
【0036】ここで、同期整流回路55は差動増幅器の
出力を入力する反転増幅器55a,この増幅器の出力を
入力するアナログスイッチ55b,このスイッチの出力
を入力するローパスフィルタ55cからなっている。ア
ナログスイッチ55bはX,Y,Zの3個のスイッチで
構成され、Xのスイッチはオンの状態(1)では差動増幅
器39の出力端子に接続され、オフの状態では接地端子
に接続される。
【0037】Yのスイッチはオンの状態(1)では反転増
幅器55aの出力端子に接続され、オフの状態では接地
端子に接続される。また、Zの端子はオン(1)の状態で
接地端子に接続され、オフの状態ではローパスフィルタ
55c側に接続される。
【0038】次に同期整流回路55の動作について図8
を用いて説明する。なおアナログスイッチは励振回路の
励振の立ち上がりと立ち下がりのタイミングに同期して
スイッチングが行われる。図8において(a)は励振波
形であり、(b)は励振波形の立ち上がりとたち立ち下
がり時に発生する微分ノイズ、(c)は励振波形の立ち
上がりと立ち下がりに同期してオンオフするスイッチ
X,Y,Zのタイミングを示している。
【0039】アナログスイッチ55bのスイッチにおい
て、Xのスイッチがオン、Y,Zのスイッチがオフとな
る(イ)のタイミングの時は差動増幅器33の出力がロ
ーパスフィルタ55c側に出力され、X,Yのスイッチ
がオフ,Zのスイッチがオンとなる(ロ)のタイミング
の時は各スイッチは接地状態となるのでローパスフィル
タ側への出力は零となる。また、Xのスイッチがオフ、
Y,Zのスイッチがオンとなる(ハ)のタイミングの時
は反転増幅器55aの出力がローパスフィルタ側に出力
される。
【0040】(f)はスイッチX,Y,Zを上記励振波
形に同期した(イ),(ロ),(ハ)のタイミングによ
り駆動して微分ノイズを正の連続した電気信号として取
り出した状態を示しており、この信号からは同期整流に
よりフローノイズの影響は除去されている。ローパスフ
ィルタ55cはこの信号を取り込んで平滑し直流電圧と
してA/D変換器54に出力する。
【0041】A/D変換器54の出力は空検知回路51
に入力するが、以降の処理は前述の図5で説明したもの
と同様の手順で行われる。この同期整流回路55を用い
ることによりフローノイズの影響を除去することがで
き、導電率の高低にかかわらず図2に示すフローチャー
トの手順により空検知を行うことができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、管路中の
流体の満水時と空時において励磁電流の立ち上がりと立
ち下がりに発生する微分ノイズを検出し、流体の満水時
と空時における微分ノイズの差に基づいて空状態を検知
するようにしているので、容量式電磁流量計におる空検
知を比較的簡単な構成で実現することができる。また、
本発明では空検出の基準となる所定値を微分ノイズのピ
ークの平均値により決定しているのでより正確に空状態
を検知することができ、フローノイズ除去対策を施すこ
とにより導電率の高低にかかわらず空状態を検知するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の要部構成説明図である。
【図2】本発明の電磁流量計の空検知の手順を示すフロ
ーチャートである。
【図3】励磁電流印加に伴って発生する満水状態と空状
態の微分ノイズを示す説明図である。
【図4】微分ノイズのばらつきとコンデンサに充電され
る電圧の状態を示す説明図である。
【図5】フローノイズのパワースペクトル密度の周波数
特性とノイズ電圧の関係を示す図である。
【図6】低導電率対策を施した空検知の手順を示すフロ
ーチャートである。
【図7】低導電率対策を施した空検知手段の他の実施例
を示す構成図である
【図8】図7の動作を示す動作説明図である。
【図9】従来より一般に使用されている空検知手段を有
する電磁流量計の要部構成説明図である。
【符号の説明】
30 パイプ(管路) 31、32 検出電極 33、34 励磁コイル 35、36 ガード電極 37、38、53a、53b プリアンプ 39 差動増幅器 40 励磁回路 50、54 A/D変換器 51 CPU 51a 流量演算回路 51b 空演算回路 55 同期整流回路 55a 反転増幅器 55b アナログスイッチ 55c ローパスフィルタ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管路中を流れる測定流体に零励磁区間を含
    む矩形波の励磁電流を流すことにより磁場が印加され、
    前記測定流体の流量に対応した電圧を前記測定流体と一
    対の流量検出電極の間に形成される静電容量を介して検
    出する容量式電磁流量計において、 前記管路中の流体の満水時と空時において前記励磁電流
    の立ち上がりと立ち下がり時に発生する微分ノイズを検
    出し、前記満水時と空時における微分ノイズの差に基づ
    いて空状態を検知する空検知回路を具備したことを特徴
    とする容量式電磁流量計。
  2. 【請求項2】前記管路中の流体の満水時と空時において
    前記励磁電流の立ち上がりと立ち下がり時に発生する微
    分ノイズを同期整流回路を用いて検出し、前記微分ノイ
    ズの差に基づいて空状態を検知する空検知回路を具備し
    たことを特徴とする請求項1記載の容量式電磁流量計。
  3. 【請求項3】前記満水及び空状態を検出するための微分
    ノイズは所定時間内において出力するピークの平均値で
    あることを特徴とする請求項1または2項記載の容量式
    電磁流量計。
JP08369195A 1995-01-26 1995-04-10 容量式電磁流量計 Expired - Fee Related JP3277747B2 (ja)

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