JP3277632B2 - ピトー管 - Google Patents

ピトー管

Info

Publication number
JP3277632B2
JP3277632B2 JP22622893A JP22622893A JP3277632B2 JP 3277632 B2 JP3277632 B2 JP 3277632B2 JP 22622893 A JP22622893 A JP 22622893A JP 22622893 A JP22622893 A JP 22622893A JP 3277632 B2 JP3277632 B2 JP 3277632B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pitot tube
main body
tube main
pitot
total pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22622893A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0783712A (ja
Inventor
政彦 山本
裕 宇田川
Original Assignee
石川島播磨重工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 石川島播磨重工業株式会社 filed Critical 石川島播磨重工業株式会社
Priority to JP22622893A priority Critical patent/JP3277632B2/ja
Publication of JPH0783712A publication Critical patent/JPH0783712A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3277632B2 publication Critical patent/JP3277632B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スクラムジェットエ
ンジン等の高温ガス流における境界層の全圧を計測する
ピトー管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、スクラムジェット等の極超音速ジ
ェット機の開発において、縮小モデルを用いてエンジン
の燃焼器後方側のノズル部の摩擦損失を実験によって求
め、この実験データに基づいて、摩擦損失が極力抑さえ
られたノズル部の設計が行なわれている。この実験を行
なうには、図2に示すように、機体1の燃焼器2の後方
側におけるノズル部3に複数のピトー管4、4…を設置
し、これらピトー管4、4…によってノズル部3におけ
る境界層の全圧をそれぞれ計測し、これら計測した全圧
のデータからノズル部3の境界層の分布を割り出して摩
擦損失を求めていた。また、それぞれのピトー管4、4
…は、図3に示すように、ピトー管本体5が、屈曲され
た先端部からなる計測部5aを燃焼ガスの噴き出し方向
へ向けて設置されている。また、ピトー管本体5は、ブ
ラケット6を介して機体1の内部にて支持されたトラバ
ース装置7によって、図中矢印イ方向へ移動可能に支持
されており、このトラバース装置7によって、計測部5
aが機体1に対して近接離間されるようになっている。
即ち、このピトー管本体5の計測部5aをトラバース装
置7によって、機体1に近接離間させながら、機体近傍
(機体1の外面に対して0〜10mmの範囲)における
境界層の全圧を、ピトー管本体5に接続された圧力検出
装置8によって検出するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ノズル部3
に設けた上記ピトー管4、4…は、ピトー管本体5が、
燃焼器2から噴き出される高温(約3000℃)のジェ
ット(燃焼ガス)によって、数秒(約2秒程度)で焼損
してしまい、また、ジェットは、高温であるとともに、
高速(約5000m/s)かつ高圧(約3Kg/c
2)であるので、ピトー管本体5の根元部分(図3中
符号5bにて示した部分)に大きな応力が作用し、この
根元部分5bにて破損してしまうため、新品のものと頻
繁に交換しなければならなかった。しかも、このピトー
管本体5としては、径が約2.0mmのものを使用して
いるが、全圧の計測範囲としては、機体1の外面に対し
て0〜10mmを細かく計測することが要求されている
ため、上記のピトー管本体5では、その計測精度が粗
く、特に、機体1の外面に近接した箇所の計測が不十分
であった。また、図4に示すように、ピトー管本体5の
外周に冷却機構9を設け、この冷却機構9の冷却水供給
口9aから水を流入させてピトー管本体5を冷却すれ
ば、ジェットの熱によるピトー管5の焼損をある程度緩
和させることができるが、このような構造の水冷機構9
を設けると、装置自体が大型化してしまい、このため、
機体1の外面の近接箇所の境界層における正確な全圧の
計測が行なえなくなってしまう。また、ピトー管本体5
を大径にして強度を高めることも考えられるが、このよ
うにすると、空気が取り入れられる計測部5aの先端の
面積が大きくなってしまい、さらに、境界層の全圧を細
かく計測することができなくなってしまうという問題が
あった。
【0004】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、装置の大型化を招くことなく、高温、高速流のジ
ェットに対して耐久性が向上され、さらに、必要な領域
の計測が高精度に行なえるピトー管を提供することを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明のピトー管
は、エンジンの噴出口近傍に設けられ、機体近傍におけ
る境界層の全圧を計測するピトー管であって、屈曲され
た先端部が計測部とされたピトー管本体と、該ピトー管
本体の基端部に連結された前記ピトー管本体よりも大径
な保護パイプと、この保護パイプの先端部と前記ピトー
管本体の屈曲された屈曲部近傍とを連結する管継手とを
具備してなることを特徴としている。第2の発明のピト
ー管は、第1の発明のピトー管本体が、耐熱性に優れた
ニオブから形成されてなることを特徴としている。第3
の発明のピトー管は、第1または第2の発明のピトー管
本体の先端部が前記機体に対して平行な偏平形状に形成
されてなることを特徴としている。
【0006】
【作用】第1の発明のピトー管によれば、ピトー管本体
の屈曲部近傍にて保護パイプを連結させる管継手からの
放熱によってピトー管本体が冷却されるので、このピト
ー管本体の熱による損傷が低減される。また、ピトー管
本体の根元が大径の保護パイプによって高強度化されて
いるので、このピトー管本体の根元における曲げ応力が
低減される。第2の発明のピトー管によれば、ピトー管
本体が耐熱性に優れたニオブから形成されているので、
このピトー管本体の熱による破損の発生率が低減され
る。第3の発明のピトー管によれば、第1及び第2の発
明に加えてさらに、ピトー管本体の先端部が偏平形状に
形成されているので、ピトー管本体の径を大きくしても
空気が取り入れられる面積が大きくならず、したがっ
て、全圧の測定精度を低下させることなく、ピトー管本
体の強度が高められる。また、機体に対して平行な偏平
形状に形成されているので、全圧の計測を細かくかつ高
精度に行なうことが可能となる。
【0007】
【実施例】以下、本発明のピトー管の一実施例を図1に
よって説明する。なお、従来例と同一構造部分には、同
一符号を付して説明を省略する。図において、符号10
は、本実施例のピトー管であり、符号11は、このピト
ー管10に用いられるピトー管本体である。このピトー
管本体11は、例えば、ニオブ等の耐熱性に優れた材料
から形成されたものであり、その先端部は機体1に対し
て平行な偏平形状に形成されている。
【0008】また、このピトー管本体11には、屈曲さ
れた先端部からなる計測部11aを除く支持部11b
が、ピトー管本体11の屈曲箇所の近傍にて管継手13
によって、ピトー管本体11よりも大径の保護パイプ1
2に連結されている。
【0009】この管継手13は、両端部が径の異なる嵌
合孔19、20とされた流路21を有する継手本体14
と、この継手本体14の両端部に形成されたテーパねじ
部14a、14aに、くさび部材15、15を介して締
結される袋ナット16、16と、袋ナット16、16を
テーパーねじ部14a、14aへねじ込むことによりく
さび部材15、15を嵌合孔19、20内へ押し込む押
圧部材17、17とから構成されている。そして、この
管継手13の継手本体14の両側部に形成された嵌合孔
19、20へそれぞれピトー管本体11の支持部11b
及び保護パイプ12の先端部を挿入し、袋ナット16、
16をテーパーねじ部14a、14aへ締め付けること
により、押圧部材17、17によってくさび部材15、
15が押圧されて嵌合孔19、20内へ押し込まれ、こ
のくさび部材15、15及びテーパーねじ部14a、1
4aの内面がピトー管本体11の支持部11b及び保護
パイプ12へ押し付けられて、これらピトー管本体11
の支持部11b及び保護パイプ12が継手本体14に確
実に固定されて連結されている。
【0010】さらに、ピトー管11に連結された保護パ
イプ12は、トラバース装置7に通されており、このト
ラバース装置7によって図中矢印イ方向へ移動されるよ
うになっている。即ち、このトラバース装置7によって
保護パイプ12を移動させることにより、この保護パイ
プ12と連結されたピトー管本体11の計測部11aが
機体1の外面に対して近接離間されるようになってい
る。
【0011】また、この保護パイプ12の後端部には、
圧力検出装置8が接続されており、ピトー管本体11の
計測部11aの偏平形状の先端部における圧力を検出し
て、機体1の外面近傍における境界層の全圧を求めるこ
とができるようになっている。
【0012】次に、上記構成のピトー管10により全圧
を測定する場合について説明する。トラバース装置7に
よって保護パイプ12を図中矢印イ方向へ移動させるこ
とにより、ピトー管本体11の計測部11aを機体1の
外面に対して近接離間させる。そして、この機体1の近
傍(機体1の外面に対して0〜10mmの範囲)におけ
る境界層の全圧を保護パイプ12に接続された圧力検出
装置8によって求める。
【0013】ここで、このピトー管本体11の計測部1
1aは、スクラムジェットエンジン等のノズル部3に突
出されることより、そのジェット流によって極めて高温
に加熱される。しかしながら、本実施例のピトー管10
によれば、ピトー管本体11自体が耐熱性に優れたニオ
ブから形成されているため、ジェット流の熱によるピト
ー管本体11の焼損が起こりにくく、さらに、このピト
ー管本体11の支持部11bと保護パイプ12との連結
のために固定された管継手13によってピトー管本体1
1の熱容量が高められているので、このピトー管本体1
1の熱による焼損を大幅に緩和させることができる。具
体的には、この実施例の構造のピトー管10によれば、
ピトー管本体11が焼損するまでの使用可能時間を従来
の2倍以上(約4秒以上)にすることができ、ピトー管
本体11の交換頻度を低くすることができるとともに、
必要な実験データを十分収集することができる。また、
ピトー管本体11が焼損した場合には、このピトー管本
体11を管継手13から取り外して、新品のものと交換
することができるので、このピトー管本体11の交換作
業にかかる手間及び時間を大幅に削減させることがで
き、実験作業の迅速化を図ることができる。
【0014】また、計測時には、ジェット流によって、
ピトー管本体11の支持部11bつまりピトー管本体1
1の根元に、大きな曲げ応力が作用するが、ピトー管本
体11の支持部11bに管継手13を介して保護パイプ
12が連結されているので、従来のものと比較してピト
ー管本体11の根元における強度を高めることができ、
応力の作用による破損、損傷を大幅に低減させることが
できる。また、ピトー管本体11の計測部11aの先端
部が、機体1の外面に対して平行な偏平形状に形成され
ているので、計測範囲内における全圧の計測を極めて高
精度にて行なうことができるとともに、機体1の近接箇
所の全圧も正確に計測することができる。
【0015】なお、このピトー管本体11の計測部11
aの先端部における偏平部分の外部高さは、境界層の厚
さの1/20程度が良いとされており、ここで、境界層
の厚さを前述したように10mm程度とすると、偏平部
の外部高さはH=0.5mmとなる。さらに、偏平部の
内部高さは、h=0.1mm以下とすることが望まし
く、また、外部横幅Wと外部高さHとの割合としては、
W/H=7程度が良く、この場合、外部横幅は、W=
3.5mmとなる。なおまた、上記実施例のピトー管の
具体的な構成及び構造は、実施例に限定されない。
【0016】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のピトー
管によれば、下記の効果を得ることができる。大きな曲
げ応力が作用するピトー管本体の根元に大径の保護パイ
プが連結されているので、このピトー管本体の強度を大
幅に向上させることができ、従来のものと比較してピト
ー管本体の根元における破損、損傷を低減させることが
できる。また、ピトー管本体と保護パイプとの連結のた
めに固定された管継手によってピトー管本体の熱容量が
大きくされるので、エンジンから噴出される高温の噴出
流内によるピトー管本体の焼損するまでの時間を延長さ
せることができ、ピトー管本体の交換頻度を低くするこ
とができるとともに必要な実験データを十分収集するこ
とができる。さらに、このピトー管本体が焼損、破損し
た場合は、このピトー管本体を管継手から取り外して新
品のものと取り替えることができるので、このピトー管
本体の交換にかかる手間及び時間を低減させることがで
き、実験作業の迅速化を図ることができる。
【0017】また、ピトー管本体自体が耐熱性に優れた
ニオブから形成されているので、このピトー管本体の焼
損を抑さえることができ、さらに信頼性の高いピトー管
とすることができる。また、ピトー管本体の先端部が機
体の外面に対して平行な偏平形状に形成されているの
で、計測範囲内における全圧の計測を細かくかつ高精度
に行なうことができるとともに、機体の近接箇所の全圧
も正確に計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のピトー管の構成及び構造を
説明するピトー管の一部を断面視した側面図である。
【図2】ピトー管を用いてノズル部における全圧を計測
して、ノズル部の境界層の分布を求める実験を説明する
機体の側面図である。
【図3】従来より使用されているピトー管の構成及び構
造を説明するピトー管の側面図である。
【図4】冷却機構を備えたピトー管を説明するピトー管
の一部を断面視した側面図である。
【符号の説明】
1 機体 11 ピトー管本体 11a 計測部 11c 屈曲部 12 保護パイプ 13 管継手
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭62−148959(JP,U) 実開 昭60−93945(JP,U) 実開 平3−6516(JP,U) 実開 平3−10218(JP,U) 実開 昭48−98173(JP,U) 特公 昭50−1218(JP,B1) 特公 平5−36661(JP,B2) 実公 平7−12898(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 1/46 G01P 5/16 G01P 5/165

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温ガス流における境界層の全圧を計測
    するピトー管であって、 屈曲された先端部が計測部とされたピトー管本体と、該
    ピトー管本体の基端部に連結された前記ピトー管本体よ
    りも大径な保護パイプと、この保護パイプの先端部と前
    記ピトー管本体の屈曲された屈曲部近傍とを連結する管
    継手とを具備してなることを特徴とするピトー管。
  2. 【請求項2】 前記ピトー管本体は、耐熱性に優れたニ
    オブから形成されてなることを特徴とする請求項1記載
    のピトー管。
  3. 【請求項3】 前記ピトー管本体は、その先端部が前記
    機体に対して平行な偏平形状に形成されてなることを特
    徴とする請求項1または請求項2記載のピトー管。
JP22622893A 1993-09-10 1993-09-10 ピトー管 Expired - Fee Related JP3277632B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22622893A JP3277632B2 (ja) 1993-09-10 1993-09-10 ピトー管

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22622893A JP3277632B2 (ja) 1993-09-10 1993-09-10 ピトー管

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0783712A JPH0783712A (ja) 1995-03-31
JP3277632B2 true JP3277632B2 (ja) 2002-04-22

Family

ID=16841907

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22622893A Expired - Fee Related JP3277632B2 (ja) 1993-09-10 1993-09-10 ピトー管

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3277632B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113866451B (zh) * 2021-12-06 2022-02-18 大同航源众诚动力科技有限公司 民用航空器空速管自分离保护套

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0783712A (ja) 1995-03-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5628565A (en) Multifunctional air data sensing probes
JP3689114B2 (ja) 燃焼機のライナ装置
WO1999061923A1 (en) Pitot-static tube
JP3821781B2 (ja) 流体中の物体の流れデータ測定用センサ構造およびセンサ配列
US5331849A (en) Aerodynamically shaped probe
US4783994A (en) Pressure measuring probe
JP3277632B2 (ja) ピトー管
US5076103A (en) Water cooled static pressure probe
CN209400562U (zh) 一种空速管
WO2023193558A1 (zh) 一种冷却路射流均匀性检测导流结构及检测装置
CN112577703A (zh) 一种电弧风洞可变角度平板窄缝隙热流测量试验装置
CN114112288B (zh) 电弧风洞喷管焓降测量装置及测量方法
CN109060152B (zh) 一种用于燃烧室出口温场测试的热电偶传感器
JP2002530244A (ja) 流体流の物理的パラメータ測定用改良型プローブ
CN214149751U (zh) 一种电弧风洞尖前缘驻点热流测量试验装置
JPS59204731A (ja) 高温高圧気流用温度計
CN114136647B (zh) 一种超音速高温三维流场测量装置
CN215115096U (zh) 一种电弧风洞可变角度平板窄缝隙热流测量试验装置
JP2005077410A (ja) プローブおよびプローブアセンブリ
CN209356528U (zh) 一种小型化高温风速探杆
CN106908191B (zh) 一种测量跨音二维非定常流场的动态温度压力组合探针
JPS6332130B2 (ja)
JPH09297067A (ja) ガスタービンの排気ガス温度計測装置
KR20090071055A (ko) 레이크 장치 및 그 제조방법
CN208984127U (zh) 一种用于飞机发动机机械零部件温度压力复合传感器

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020115

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees