JP3277419B2 - 動きベクトル検出装置および方法 - Google Patents

動きベクトル検出装置および方法

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JP3277419B2 JP24881593A JP24881593A JP3277419B2 JP 3277419 B2 JP3277419 B2 JP 3277419B2 JP 24881593 A JP24881593 A JP 24881593A JP 24881593 A JP24881593 A JP 24881593A JP 3277419 B2 JP3277419 B2 JP 3277419B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ブロックマッチング
法により画像の動きの方向および量を表す動きベクトル
を検出するための装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】動きベクトルの一つの利用分野は、ディ
ジタル画像データの予測符号化における動き補償であ
る。一例として、動画の高能率符号化の国際的標準方式
である、MPEG(Moving Picture Coding Experts Gro
up) 方式が提案されている。このMPEG方式は、DC
T(Discrete Cosine Transform) と動き補償予測符号化
とを組み合わせたものである。
【0003】図8は、動き補償予測符号化装置の一例を
示す。図8において、入力端子61からのディジタルビ
デオデータが動きベクトル検出回路62および減算回路
63に供給される。動きベクトル検出回路63では、現
フレームと参照フレーム(例えば時間的に前フレーム)
との間の動きベクトルが検出される。この動きベクトル
が動き補償回路64に供給される。
【0004】フレームメモリ65に蓄えられている画像
が動き補償回路64において動きベクトルに基づいて動
き補償された後に、減算回路63および加算回路66に
供給される。減算回路63では、現フレームのビデオデ
ータと動き補償回路64からの前フレームの復号ビデオ
データとが画素毎に減算される。減算回路63からの差
分データがDCT回路67においてDCT変換される。
DCT回路67からの係数データが量子化回路68によ
り再量子化される。量子化回路68の出力データが出力
端子69に取り出されるとともに、逆量子化回路70に
供給される。
【0005】逆量子化回路70とこれに接続された逆D
CT回路71とは、DCT回路67および量子化回路6
8と反対の処理を行うためのローカル復号回路を構成す
る。逆DCT回路71からの復号差分データが加算回路
66に供給される。加算回路66の出力データがフレー
ムメモリ65を介して動き補償回路64に供給される。
動き補償回路64からの前フレームの復号データが加算
回路66に供給されることで、復号データが形成され、
この復号データがフレームメモリ65に蓄えられる。
【0006】動きベクトル検出回路62では、ブロック
マッチング法により動きベクトルが検出される。これ
は、参照フレームの検査ブロックを所定の探索範囲内で
移動し、現フレームの基準ブロックと最も合致している
ブロックを検出することにより動きベクトルを求めるも
のである。
【0007】ブロックマッチング法では、図9Aに示す
ように、1枚の画像、例えば水平H画素、垂直Vライン
の1フレームの画像が図9Bに示すように、P画素×Q
ラインのブロックに細分化される。図9Bの例では、P
=5、Q=5の例である。cがブロックの中心画素位置
である。
【0008】図10は、cを中心画素とする基準ブロッ
クとc´を中心とする検査ブロックの位置関係を示して
いる。cを中心画素とする基準ブロックは、現フレーム
の注目しているある基準ブロックであり、その画像と一
致する参照フレームの検査ブロックが参照フレームにお
いてc´を中心とするブロックの位置にあるものとして
いる。ブロックマッチング法では、探索範囲内におい
て、基準ブロックと最も合致する検査ブロックを見出す
ことによって、動きベクトルを検出する。図10Aの場
合では、水平方向に+1画素、垂直方向に+1ライン、
すなわち、(+1,+1)の動きベクトルが検出され
る。図10Bでは、(+3,+3)の動きベクトルが検
出され、図10Cでは、(+2,−1)の動きベクトル
が検出される。動きベクトルは、現フレームの基準ブロ
ック毎に求められる。
【0009】動きベクトルを探索する範囲を水平方向で
±S画素、垂直方向で±Tラインとすると、基準ブロッ
クは、その中心cに対して、水平に±S、垂直に±Tず
れたところに中心c´を有する検査ブロックと比較され
る必要がある。図11は、現フレームのある基準ブロッ
クの中心cの位置をRとする時に、比較すべき参照フレ
ームの(2S+1)×(2T+1)個の検査ブロックと
の比較が必要なことを示している。すなわち、この図1
1のます目の位置にc´が存在する検査ブロックの全て
が比較対象である。図11は、S=4,T=3とした例
である。探索範囲内の比較で得られた評価値(すなわ
ち、フレーム差の絶対値和、このフレーム差の二乗和、
あるいはフレーム差の絶対値のn乗和)の中で、最小値
を検出することによって、動きベクトルが検出される。
図11の探索範囲は、検査ブロックの中心が位置する領
域であり、検査ブロックの全体が含まれる探索範囲の大
きさは、(2S+P)×(2T+Q)となる。
【0010】図12は、従来の動きベクトル検出装置の
一例の構成を示す。図12において、81が現フレーム
の画像データの入力端子であり、この画像データが現フ
レームメモリ83に蓄えられる。82が参照フレームの
画像データの入力端子であり、この画像データが参照フ
レームメモリ84に蓄えられる。
【0011】現フレームメモリ83および参照フレーム
メモリ84の読出し/書込みは、コントローラ85によ
って制御される。現フレームメモリ83からは、現フレ
ームの基準ブロックの画素データが読出され、参照フレ
ームメモリ84からは、参照フレームの検査ブロックの
画素データが読出される。参照フレームメモリ84と関
連してアドレス移動回路86が設けられる。コントロー
ラ85がアドレス移動回路86を制御する結果、検査ブ
ロックの中心位置が1画素ステップで、探索範囲内を移
動される。
【0012】現フレームメモリ83の出力と参照フレー
ムメモリ84の出力とが差分検出回路87に供給され、
1画素毎の差分が検出される。差分検出回路87の出力
が絶対値化回路88で絶対値に変換され、この絶対値が
累算回路89に供給される。累算回路89が1ブロック
で発生した絶対値差分を累算し、その出力が判断回路9
0に供給される。判断回路90は、探索範囲内で検査ブ
ロックを移動させた時にそれぞれ発生する差分の絶対値
和から動きベクトルを検出する。すなわち、最小の差分
の絶対値和を発生する検査ブロックの位置を動きベクト
ルとして検出する。
【0013】上述の従来のブロックマッチング法は、基
準ブロックと検査ブロックとの間でフレーム差分の絶対
値和を求める処理を探索範囲内で行う必要がある。上述
の図9、図10、図11の例では、(P×Q)回の絶対
値差分の累算を(2S+1)×(2T+1)回行う必要
がある。この関係から、演算量は、(P×Q)×(2S
+1)×(2T+1)で表される。従って、上述のブロ
ックマッチング法は、ハードウエアの規模が大きく、演
算量が膨大であるという問題点があった。
【0014】この対策として、二種類の方法が提案され
ている。その一つは、ブロックの要素数を減少させる手
法であり、他のものは、探索を簡略化する手法である。
要素の数を減少させる方法としては、基準ブロックおよ
び検査ブロックをそれぞれ水平方向および垂直方向のそ
れぞれの方向で小ブロックに更に分割し、小ブロック毎
に特徴量を抽出するものが提案されている。すなわち、
基準ブロックおよび検査ブロックの間で、水平方向小ブ
ロックの特徴量と垂直方向小ブロック特徴量とを別個に
比較し、比較結果の絶対値をそれぞれ累算し、累算結果
を加重平均したものをブロック間の比較結果として用い
る。小ブロックの特徴量は、例えばその小ブロック内の
画素データの累算結果である。この方法は、1ブロック
内の全画素数に関して必要とされた演算を水平および垂
直方向の小ブロックの数に減少することができる。
【0015】探索を簡略化する方法としては、探索範囲
で検査ブロックを移動する時に、最初のステップとし
て、数画素の間隔で検査ブロックを移動させることによ
って、大まかな動きベクトルを検出し、次のステップ
で、検出された位置の付近で、1画素間隔で検査ブロッ
クを移動させることによって、最終的に動きベクトルを
求める方法(2ステップ法)が知られている。ステップ
数を3とした3ステップ法も考えられる。この方法によ
れば、フルサーチで必要とされた、探索範囲内の全画素
数と対応する演算回数を各ステップで検出された動きベ
クトルの周辺の画素数と対応する回数へ減少させること
ができる。
【0016】さらに、要素数の減少と探索の簡略化との
両者を意図した動きベクトル検出方法として、階層構造
を採用するものが提案されている。その一つは、間引き
法と呼ぶことができるものである。つまり、ブロック内
の画素数をサブサンプリングによって間引き(例えば4
画素を1画素に間引き)、その間引かれた結果の画素で
構成されるブロックに関してブロックマッチングを行な
い、次に、検出された最小値の位置に原点を移動し、例
えば2画素を1画素に間引いたブロック構造に関してブ
ロックマッチングを行ない、検出された最小値の位置に
原点を移動し、最終的に1画素ステップのブロックマッ
チングで動きベクトルを検出する。間引きの結果、ブロ
ック内の要素数と探索範囲での演算回数との両者が減少
する。
【0017】要素数の減少と探索の簡略化との両者を意
図する他のものとして、ローパスフィルタを使用するも
のがある。原画像(第1階層と称する)と、第1階層か
らローパスフィルタおよびサブサンプリングによって、
水平および垂直方向で画素数が1/2に間引かれた第2
階層と、さらに、第2階層をローパスフィルタおよびサ
ブサンプリングによって、水平および垂直方向で1/2
に間引いた第3階層とからなる階層構造を規定する。そ
して、第3階層に関してブロックマッチングを行ない、
検出された最小値の位置に原点を移動して第2階層に関
してブロックマッチングを行ない、検出された最小値の
位置に原点を移動して、第1階層に関してブロックマッ
チングを行う。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ブロックマッチングの
上述したような種々の改良は、演算量を減少させること
はできるが、動きベクトルの誤検出が生じる欠点を有し
ている。これは、簡略化の結果として、原画像の有する
情報量の欠落が生じるからである。
【0019】より具体的に述べると、ブロック内の要素
数を減らす方法では、小ブロックの特徴量は、小ブロッ
クの画像データをローパスフィルタを通したものであ
る。探索を簡略化する方法では、大まかな動きベクトル
を検出する時に、精度が粗いために、誤検出するおそれ
が生じる。要素数の減少および探索の簡略化を行う方法
では、やはり、間引かれた画像あるいはローパスフィル
タを通した画像に基づいて動きベクトルの検出する時
に、誤った検出のおそれがある。
【0020】従って、この発明の目的は、演算量を減少
でき、ハードウエアが簡単な特徴を備えているのみなら
す、誤検出が防止された動きベクトル検出装置および検
出方法を提供することにある。
【0021】この発明は、ブロックマッチングにより動
きベクトルを正しく検出するためには、画像のアクティ
ビィティーが必要であることに着目している。アクティ
ビィティーとは、レベル変化の大小、または高域周波数
成分の量を意味する。従来の簡略化の手法は、アクティ
ビィティーを失わせる結果をもたらし、アクティビィテ
ィーが失われた画像に基づいたブロックマッチングを行
うことによって誤検出の問題を生じていたのである。こ
の点について、理解の容易のために具体的数値を使用し
て以下に説明する。
【0022】図3Aは、(8×8)画素の領域に含まれ
る画素の値の一例である。この値は、8ビットの各画素
のレベル(0〜255)を表している。ここで、(2×
2=4画素)の領域毎に、定常成分特徴量としての平均
値を計算した結果を図3Bに示し、この領域毎に過渡成
分特徴量としての標準偏差を計算した結果を図3Cに示
す。図3Bにおいて、平均値を見た時に、隣接する平均
値である、「164」および「163」は、極めて近い
値である。しかしながら、それぞれと対応する標準偏差
は、図3Cに示すように、「0.5」および「7」とな
り、大きく相違している。これは、レベル変化の程度が
二つの(2×2)の領域で相違しているからである。
【0023】次に、図3Aの最も左側の一列を取り除
き、その最も右側に新たに一列を追加した(8×8)の
領域を図4Aに示す。この領域に関して、上述と同様
に、平均値を計算した結果を図4Bに示し、標準偏差を
計算した結果を図4Cに示す。この図4Bおよび図4C
においても、上述の「164」および「163」と対応
する位置の平均値が「164」および「162」であ
り、標準偏差が「2」および「10.8」である。この
例でも、標準偏差の相違が平均値のものに比して大きい
ことが分かる。
【0024】さらに、図5は、(16×16)画素の領
域のデータの一例である。(4×4)画素毎に平均値を
計算した結果を図6に示し、標準偏差を計算した結果を
図7に示す。図6および図7から分かるように、この例
でも、平均値が「145」と同じにもかかわらず、標準
偏差が「4.91」、「4.05」と異なっている。
【0025】このように、(2×2)あるいは(4×
4)の画像の局所的特徴は、定常成分特徴量のみでは、
充分に表すことができず、過渡成分特徴量をも加味して
はじめて正確に表すことができる。ブロックマッチング
法は、基準ブロックと検査ブロックとの間で画像の合致
している程度を調べるものであるから、この発明のよう
に、ブロックの特徴量として過渡成分をも含めることが
理に適っている。
【0026】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、第1の画像データから基準ブロックを分割してなる
第1のブロックの画像データを取り出すための手段と、
第1のブロックの画像データからその第1のブロックの
定常成分を示す第1の定常成分特徴量と過渡成分を示す
第1の過渡成分特徴量を抽出するための手段と、第2の
画像データから検査ブロックを分割してなる第2のブロ
ックの画像データを取り出すための手段と、第2のブロ
ックの画像データからその第2のブロックの定常成分を
示す第2の定常成分特徴量と過渡成分を示す第2の過渡
成分特徴量を抽出するための手段と、第1および第2の
定常成分特徴量の比較結果と第1および第2の過渡成分
特徴量の比較結果とから、基準ブロックと検査ブロック
の合致度を示す評価値を生成するための手段と、所定の
探索範囲内で検査ブロックを移動することで生成された
評価値に基づいて、基準ブロックと最も合致する検査ブ
ロックの位置と対応する動きベクトルを検出するための
手段とを有することを特徴とする動きベクトル検出装置
である。
【0027】請求項5に記載の発明は、第1の画像デー
タから基準ブロックを分割してなる第1のブロックの画
像データを取り出すステップと、第1のブロックの画像
データからその第1のブロックの定常成分を示す第1の
定常成分特徴量と過渡成分を示す第1の過渡成分特徴量
を抽出するステップと、第2の画像データから検査ブロ
ックを分割してなる第2のブロックの画像データを取り
出すステップと、第2のブロックの画像データからその
第2のブロックの定常成分を示す第2の定常成分特徴量
と過渡成分を示す第2の過渡成分特徴量を抽出するステ
ップと、第1および第2の定常成分特徴量の比較結果と
第1および第2の過渡成分特徴量の比較結果とから、基
準ブロックと検査ブロックの合致度を示す評価値を生成
するステップと、所定の探索範囲内で検査ブロックを移
動することで生成された評価値に基づいて、基準ブロッ
クと最も合致する検査ブロックの位置と対応する動きベ
クトルを検出するステップとからなることを特徴とする
動きベクトル検出方法である。
【0028】
【作用】動き検出対象のブロックをさらに小ブロックに
分割し、小ブロック毎に特徴量として、定常成分および
過渡成分の双方を求める。そして、基準ブロックの小ブ
ロックおよび参照ブロックの小ブロック間で、定常成分
特徴量および過渡成分特徴量をそれぞれ比較し、比較結
果に基づいて動きベクトルを検出する。過渡成分も見て
いることにより、誤った検出を防止することができる。
また、演算量を大幅に減少できる。
【0029】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。図1は、一実施例のブロック図であ
り、図1において、1が現フレームの画像データの入力
端子、2が参照フレームの画像データの入力端子、3が
現フレームの画像データを蓄える現フレームメモリ、4
が参照フレームの画像データを蓄える参照フレームメモ
リである。現フレームメモリ3および参照フレームの書
込み/読出し動作がコントローラ5により制御される。
さらに、参照フレームメモリ4と関連して設けられたア
ドレス移動回路6がコントローラ5によって、参照フレ
ーム内で検査ブロックが移動される。
【0030】現フレームメモリ3の出力に関して、小ブ
ロック化回路11aが接続される。この小ブロックは、
動きベクトル検出の対象の基準ブロックをさらに分割し
たものである。この小ブロック毎に画像の特徴量を抽出
するために、定常成分抽出回路7aおよび過渡成分抽出
回路8aが小ブロック化回路11aに対して接続され
る。
【0031】参照フレームメモリ4に対しても、小ブロ
ック化回路11b、定常成分抽出回路7b、過渡成分抽
出回路8bが接続される。ここで、定常成分とは、平均
値、低域周波数成分、直交変換で得られた係数の低次成
分、最大値、最小値等であり、過渡成分とは、標準偏
差、高域周波数成分、直交変換で得られた係数の高次成
分、ダイナミックレンジ、平均値に対する差分、平均値
に対する差分の最大値等を意味している。過渡成分によ
って、画像の局所的アクティビィティーの程度が示され
る。上述のように、従来のブロックマッチング法の簡略
化は、ブロックの特徴量として、定常成分のみを使用す
るものであった。
【0032】ブロックマッチングの対象としては、上述
のような現フレームと参照フレーム(現フレームに対し
て時間的に前あるいは後のフレーム)に限られない。例
えば2枚の静止画像間で動きベクトルを検出する場合、
または解像度が異なる画像同士の間で動きベクトルを検
出する場合に対しても、この発明を適用することができ
る。
【0033】差分検出回路12aは、定常成分抽出回路
7aおよび7bからの差分値を検出する。差分検出回路
12bは、過渡成分抽出回路8aおよび8bからのの差
分値を検出する。差分検出回路12aおよび12bに対
してそれぞれ絶対値化回路14aおよび14bが接続さ
れる。絶対値化回路14a〜14eは、差分値を絶対値
に変換する。
【0034】絶対値化回路14a、14bに対して累算
回路16a、16bがそれぞれ接続され、累算回路16
a、16bの出力が加重平均化回路15に供給される。
加重平均化回路15に対しては、コントローラ5から重
み係数w1およびw2が供給される。加重平均化回路1
5からの評価値が判断回路18に供給される。判断回路
18は、探索範囲内で計算された評価値の中の最小値を
検出する。検出された最小の評価値の位置と対応する動
きベクトルが判断回路18から出力端子27に発生す
る。判断回路18に対する制御がコントローラ5により
なされ、判断回路18の判断結果がコントローラ5に与
えられる。
【0035】図2は、上述の一実施例のより具体的な構
成を示す。すなわち、定常成分抽出回路7a、7bとし
て、平均化回路31a、31bが設けられ、過渡成分抽
出回路8a、8bとして標準偏差(σ)生成回路32
a、32bが設けられている。差分検出回路12a、1
2bが減算器35a、35bで実現されている。
【0036】累算器16a、16bは、加算器38a、
38bおよびフィードバックループ内に挿入されたレジ
スタ39a、39bで構成される。加重平均化回路15
は、重み係数w1およびw2をそれぞれ乗じるための乗
算器36a、36bと乗算出力を加算する加算器37で
構成される。判断回路18は、加重平均データ、すなわ
ち、評価値を記憶するメモリ44とメモリ44に蓄えら
れた評価値の中の最小値を検出し、最小値の位置を動き
ベクトルとして出力するための最小値検出回路47とに
より構成される。判断回路18としては、メモリ44を
有しない構成も可能である。
【0037】上述のこの発明の一実施例について、その
動きベクトルの検出動作について説明する。一例とし
て、動きベクトル検出対象ブロックの大きさを(16×
16)とする。小ブロック化は、このブロックを(4×
4)のサイズの4個の小ブロックへ分割する処理であ
る。(4×4)のブロック内の各画素データの値をx1
〜x16とする。
【0038】平均化回路31aおよび標準偏差生成回路
32aは、下記のように、(4×4画素)の小ブロック
毎に計算された平均値mおよび標準偏差σを発生する。 m=(x1+x2+・・・・+x16)/16 σ={Σ(xi−m)2 ×1/16}1/2 但し、Σは、各画素の値からその小ブロックの平均値を
減算したものを(4×4)の16画素について集計する
ことを意味する。一つの基準ブロックに含まれる4個の
小ブロックについて上述のように求められた平均値をm
1〜m4とし、標準偏差をσ1〜σ4とする
【0039】また、参照フレームの一つの検査ブロック
に関しても、平均値m1´〜m4´と、標準偏差σ1´
〜σ4´(´は、検査ブロックに関する平均値および標
準偏差を示す)が求められる。そして、減算器35aお
よび35bでは、対応する平均値の差分および標準偏差
の差分が計算され、差分値が絶対値回路14a、14b
を介して累算器に供給される。従って、加算器38aお
よびレジスタ39aからなる累算器からは、 Hm=|m1−m1´+m2−m2´+m3−m3´+m4−m4´| の平均値特徴量が出力される。また、加算器38bおよ
びレジスタ39bからなる累算器からは、 Hσ=|σ1−σ1´+σ2−σ2´+σ3−σ3´+σ4−σ4´| の標準偏差特徴量が出力される。
【0040】基準ブロックの位置を(x,y)とし、検
査ブロックの位置を(x+Δx,y+Δy)(但し、Δ
xは、4画素ステップ、Δyは、4ラインステップで変
化する)とした時に、上述の特徴量を下式で表す。 Hm(Δx,Δy)=Σ|mi´(x+Δx,y+Δy)−mi(x,y)| Hσ(Δx,Δy)=Σ|σi´(x+Δx,y+Δy)−σi(x,y)|
【0041】乗算器36a、36bおよび加算器37か
らなる加重平均化回路では、上述の特徴量を加重平均し
た下記の評価値を発生する。 H(Δx,Δy)=w1×Hm(Δx,Δy)+w2×Hσ(Δx,Δy)
【0042】ΔxおよびΔyを変化させた時、すなわ
ち、検査小ブロックを4画素ステップおよび4ラインス
テップでもって移動した時にそれぞれ得られる評価値が
メモリ44に蓄えられる。最小値検出回路47は、メモ
リ44に蓄えられている評価値の中の最小値を検出す
る。この最小値の位置と対応するΔx、Δyが検出され
た動きベクトルである。
【0043】以上の実施例の説明から分かるように、ブ
ロック内の(16×16)画素が4個の小ブロック内の
平均値および標準偏差、すなわち、8個の要素へ減少す
る。また、探索も4画素ステップでなされるために、1
/16へ簡略化される。この双方の点から従来のフルサ
ーチと比較して、大幅に演算量を減少することができ
る。
【0044】この発明の具体的構成は、上述の一実施例
および他の実施例の構成以外に種々のものが可能であ
る。例えばソフトウェア処理によって、評価値の作成、
動きベクトルの検出を行うようにしても良い。
【0045】さらに、小ブロックの形成は、上述の例に
限られない。例えばブロックを水平および/または垂直
方向に等間隔で分割し、ストライプ形状の小ブロックを
形成しても良い。さらに、小ブロックがオーバラップす
るものでも良い。よりさらに、動きベクトルを求める時
に、動きベクトルの精度を1画素ではなく、ハーフペル
精度とするようにしても良い。
【0046】
【発明の効果】この発明は、小ブロック毎に特徴量を算
出し、ブロックサイズで探索することができるので、少
ない演算量で動きベクトルを検出することができる。特
に、この発明では、原画像データの定常成分のみなら
ず、過渡成分をも使用するので、誤検出のおそれを低減
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】この発明の一実施例の構成をより具体的に示す
ブロック図である。
【図3】この発明の動きベクトル検出を画像データの一
例を用いて説明するための略線図である。
【図4】この発明の動きベクトル検出を画像データの一
例を用いて説明するための略線図である。
【図5】この発明の動きベクトル検出を画像データの他
の例を用いて説明するための略線図である。
【図6】この発明の動きベクトル検出を画像データの他
の例を用いて説明するための略線図である。
【図7】この発明の動きベクトル検出を画像データの他
の例を用いて説明するための略線図である。
【図8】この発明を適用することができる動き補償予測
符号化装置の一例を示すブロック図である。
【図9】従来のブロックマッチング法による動きベクト
ル検出方法の説明のための略線図である。
【図10】従来のブロックマッチング法による動きベク
トル検出方法の説明のための略線図である。
【図11】従来のブロックマッチング法による動きベク
トル検出方法における探索範囲の説明のための略線図で
ある。
【図12】従来のブロックマッチング法による動きベク
トル検出装置の一例のブロック図である。
【符号の説明】
3 現フレームメモリ 4 参照フレームメモリ 7a、7b 定常成分抽出回路 8a、8b 過渡成分抽出回路 16a、16b 差分の絶対値の累算回路 15 加重平均化回路 18 判断回路

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の画像データから基準ブロックを分
    割してなる第1のブロックの画像データを取り出すため
    の手段と、 上記第1のブロックの画像データからその第1のブロッ
    クの定常成分を示す第1の定常成分特徴量と過渡成分を
    示す第1の過渡成分特徴量を抽出するための手段と、 第2の画像データから検査ブロックを分割してなる第2
    のブロックの画像データを取り出すための手段と、 上記第2のブロックの画像データからその第2のブロッ
    クの定常成分を示す第2の定常成分特徴量と過渡成分を
    示す第2の過渡成分特徴量を抽出するための手段と、 上記第1および第2の定常成分特徴量の比較結果と上記
    第1および第2の過渡成分特徴量の比較結果とから、上
    記基準ブロックと上記検査ブロックの合致度を示す評価
    値を生成するための手段と、 所定の探索範囲内で上記検査ブロックを移動することで
    生成された上記評価値に基づいて、上記基準ブロックと
    最も合致する上記検査ブロックの位置と対応する動きベ
    クトルを検出するための手段とを有することを特徴とす
    る動きベクトル検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の動きベクトル検出装置
    において、 上記第1および第2の定常成分特徴量は、ブロック内の
    画素データの平均値、上記画素データの最大値あるいは
    最小値、上記画素データの低域成分、または上記画素デ
    ータの直交変換で形成された低次の成分である装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の動きベクトル検出装置
    において、 上記第1および第2の過渡成分特徴量は、ブロック内の
    画素データの標準偏差、上記画素データのダイナミック
    レンジ、上記画素データの高域成分、または上記画素デ
    ータの直交変換で形成された高次の成分である装置。
  4. 【請求項4】 第1の画像データが記憶され、基準ブロ
    ックを分割してなる第1のブロックの画像データを出力
    するための第1のメモリと、 上記第1のブロックの画像データからその第1のブロッ
    クの定常成分を示す第1の平均値と過渡成分を示す第1
    の標準偏差を生成するための演算手段と、 第2の画像データが記憶され、検査ブロックを分割して
    なる第2の画像データを出力するための第2のメモリ
    と、 上記第2のブロックの画像データからその第2のブロッ
    クの定常成分を示す第2の平均値と過渡成分を示す第2
    の標準偏差とを生成するための演算手段と、 上記第1および第2の平均値の比較結果を累算した値と
    上記第1および第2の標準偏差の比較結果を累算した値
    とを加重平均することによって、上記基準ブロックと上
    記検査ブロックの合致度を示す評価値を生成するための
    手段と、 所定の探索範囲内で上記検査ブロックを移動した時に、
    最小の上記評価値を発生する上記検査ブロックの位置と
    対応する動きベクトルを検出するための手段とを有する
    ことを特徴とする動きベクトル検出装置。
  5. 【請求項5】 第1の画像データから基準ブロックを分
    割してなる第1のブロックの画像データを取り出すステ
    ップと、 上記第1のブロックの画像データからその第1のブロッ
    クの定常成分を示す第1の定常成分特徴量と過渡成分を
    示す第1の過渡成分特徴量を抽出するステップと、 第2の画像データから検査ブロックを分割してなる第2
    のブロックの画像データを取り出すステップと、 上記第2のブロックの画像データからその第2のブロッ
    クの定常成分を示す第2の定常成分特徴量と過渡成分を
    示す第2の過渡成分特徴量を抽出するステップと、 上記第1および第2の定常成分特徴量の比較結果と上記
    第1および第2の過渡成分特徴量の比較結果とから、上
    記基準ブロックと上記検査ブロックの合致度を示す評価
    値を生成するステップと、 所定の探索範囲内で上記検査ブロックを移動することで
    生成された上記評価値に基づいて、上記基準ブロックと
    最も合致する上記検査ブロックの位置と対応する動きベ
    クトルを検出するステップとからなることを特徴とする
    動きベクトル検出方法。
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