JP3277018B2 - 紙幣処理装置 - Google Patents

紙幣処理装置

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JP3277018B2
JP3277018B2 JP09584593A JP9584593A JP3277018B2 JP 3277018 B2 JP3277018 B2 JP 3277018B2 JP 09584593 A JP09584593 A JP 09584593A JP 9584593 A JP9584593 A JP 9584593A JP 3277018 B2 JP3277018 B2 JP 3277018B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば、紙幣を金種
別に区分して計数する紙幣処理装置において、紙幣を1
枚ずつ搬送する搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、紙幣を金種別に区分して計数
する紙幣処理装置は、紙幣を繰出すための紙幣供給部に
積層された紙幣を1枚ずつ繰出して搬送し、紙幣の搬送
路上に設けられた鑑査部で金種、正損、表裏などを判別
した後、振分け部で金種別に振分けるとともに、それぞ
れ計数し、金種別、正損別、表裏別に集積部に収納する
ようになっている。
【0003】ところが、紙幣供給部で1枚1枚に分離し
て搬送される紙幣が傾いていたり、間隔が詰まっていた
り、あるいは搬送方向と直交方向への紙幣の搬送位置ず
れ(左、あるいは右への片寄り)等の搬送不良があった
場合、鑑査部で判別不能となったり、振分け部での振分
けミス、集積部での集積不良などを起こすことが多かっ
た。この結果、紙幣処理装置を停止し、障害の原因を除
去し、再度処理を行うなど、効率的な稼働を妨げられて
いた。
【0004】従来、これらの問題を少なくするために、
紙幣供給部の微妙な調整により、傾き、間隔をあるレベ
ルまでに抑えるようにしていたが、紙幣間の摩擦力の微
妙な差や、ゴムで形成された搬送ベルトの摩擦力のばら
つきなどにより、紙幣搬送状態に起因する問題を本質的
に解決することができないでいた。
【0005】さらに、ATM等で用いられる紙幣処理装
置では、入金された紙幣を出金に使用する循環式になっ
ているため、集積された状態から再び取出しを行うこと
により、集積に伴う搬送方向と直交方向への紙幣の搬送
位置ずれを解消することができないでいた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、紙幣
供給部で1枚1枚に分離して搬送される紙幣の傾きが紙
幣供給部の微妙な調整により、傾きをあるレベルまでに
抑えるようにしてはいるが、紙幣間の摩擦力の微妙な差
や、ゴムで形成された搬送ベルトの摩擦力のばらつきな
どにより、紙幣の傾き、紙幣間隔の詰まり、あるいは紙
幣の位置ずれ等の搬送不良で装置の性能低下を招くとい
う問題があった。
【0007】そこで、本発明は、搬送される紙葉類の傾
きや搬送間隔、あるいは搬送位置が調整可能となって、
装置の不具合が少なくなり、装置の性能が大幅に向上す
る搬送装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の実施の形態に係る紙幣処理装置は、紙幣を
供給する供給部と、この供給部に供給された紙幣を順次
1枚ずつ搬送路に繰出す繰出し部と、この繰出し部から
繰出された紙幣を鑑査する鑑査部と、この鑑査部での鑑
査結果に基づいて紙幣を区分集積する集積部と、前記繰
出し部と鑑査部との間の搬送路に設けられ、搬送される
紙幣の傾斜、紙幣同士の搬送間隔、および紙幣の搬送方
向と直交方向への搬送位置ズレを検出する検出手段と、
この検出手段と前記鑑査部との間に設けられ、前記検出
手段の検出結果に基づいて、前記紙幣の傾斜、紙幣同士
の搬送間隔、および紙幣の搬送位置ズレを同時に修正す
る修正手段と、を備え、前記修正手段は、搬送路を介し
て搬送される紙幣の搬送方向と直交方向に離間した2位
置で紙幣を挟持した状態でそれぞれ搬送方向に走行する
とともに、それぞれ搬送方向に沿って離間した2位置に
他の部分より紙幣の挟持力が強い部分を有する2組のベ
ルト対、および各ベルト対をそれぞれ独立して走行させ
る2つのモータを有し、前記2組のベルト対によって紙
幣を挟持して搬送している状態のとき、2組のベルト対
のうち少なくとも一方を加減速せしめることを特徴とす
る。
【0009】
【0010】
【作用】本発明によれば、搬送途中で紙幣の傾きや搬送
間隔、あるいは搬送位置を正常な状態に修正することが
できる。従って、搬送される紙幣の傾きや搬送間隔、あ
るいは搬送位置が調整可能となって、装置の不具合が少
なくなり、装置の性能が大幅に向上する。
【0011】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。図4は、本発明が適用される紙幣処理
装置を概略的に示すもので、大別すると、図示上側に位
置する紙幣区分部1と、図示下側に位置する紙幣施封部
2とから構成されている。
【0012】紙幣区分部1は、その前面側に各種の紙幣
Pを多数枚積層可能な供給部6を有している。供給部6
に積層された紙幣Pは、その下端側から繰出し機構6a
によって1枚ずつ分離されて順次繰出され、搬送ローラ
R1,R2、搬送装置7、搬送ローラR3,R4で搬送
されて、鑑査部8に送り込まれるようになっている。
【0013】また、繰出し機構6aと搬送ローラR1,
R2との間の搬送路上を搬送される紙幣Pの通過を検出
する検出手段としての非接触式センサ3,4であるフォ
トトランジスタ3a,4aと、光源となる赤外線発光ダ
イオード3b,4bが紙幣Pの搬送方向と直交する方向
に所定間隔離して配設されている。これらセンサ3,4
の各出力信号に基づき、後述するように、紙幣Pの傾
き、および紙幣間隔が計測されるようになっている。
【0014】さらに、繰出し機構6aと搬送ローラR
1,R2との間の搬送路の両端にラインCCD5a,5
bが配設されている。これらラインCCD5a,5bに
より、紙幣Pの搬送方向と直交方向への搬送位置ずれが
検出されるようになっている。
【0015】鑑査部8においては、紙幣Pの各種情報が
センサによって光学的あるいは磁気的に検出され、その
金種や真偽などが判別される。鑑査部8を通過した紙幣
Pは、多数のプーリおよびこれらプーリに巻掛けられた
複数系統の無端状ベルト10を備えた搬送手段11によ
って搬送される。そして、搬送経路の各分岐部に配設さ
れたゲート12,13,13の切換動作により、所定の
方向に振分けられ、金種に応じて区分集積する場合に
は、紙幣区分部1の上面側に設けられた複数のオープン
ポケット14,15,16に金種に応じて集積されるよ
うになっている。
【0016】また、特別に指定された金種の紙幣Pは、
ゲート12の働きにより、搬送路17を介して紙幣施封
部2内の集積装置18の一時集積部20に送り込まれ、
表裏を揃えた状態で所定枚数分が集積されるようになっ
ている。
【0017】紙幣Pを集積装置18に搬送する搬送路1
7の中途部には、紙幣Pの表裏を判別するためのセンサ
22が設けられている。センサ22を通過した紙幣P
は、センサ22からの信号に応じて方向が制御されるゲ
ート23を通ることによって、表搬送路31と裏搬送路
32のいずれか一方に選択的に送り込まれるようになっ
ている。表搬送路31と裏搬送路32の各出口部31
a,32aは、一時集積部20を挟む状態で互いに対向
して、表裏を一方に揃えた状態で集積するようになって
いる。
【0018】出口部31a,32aの近傍には、セパレ
ータ33,34を備えた区分手段が設けられているとと
もに、受台37が昇降可能に設けられている。受台37
を昇降駆動させるためのバックアップ機構のモータ38
は、紙幣Pの集積数に応じて受台37の高さを変位させ
る。
【0019】各搬送路31,32には、紙幣Pの先端を
検知するためのセンサ47,48が設けられている。セ
ンサ47,48は、一時集積部20に送られる紙幣Pの
枚数をカウントするための計数手段として用いられる。
【0020】一時集積部20の下方には、受台37上に
集積された所定枚数の紙幣Pを受取ることの可能なキャ
リア60が設けられている。キャリア60は、一時集積
部20から施封部61に至る間を、図示しない駆動手段
によって往復動可能としてある。施封部61において
は、所定枚数分の紙幣Pが結束帯65によって結束され
るようになっている。
【0021】施封部61の下方には、結束後の紙幣把
P′を受取る搬送コンベア66と、このコンベア66に
よって搬送される紙幣把P′を収容するための収容部6
7が設けられている。
【0022】上記紙幣処理装置においては、きわめて高
速(1秒間に10枚程度)に処理が行われ、搬送される
紙幣の速度は1600mm/s程度と非常に高速となっ
ている。短手長さ76mmの紙幣は84mm程度の搬送
間隔をあけて搬送され、搬送される紙幣は傾き角度5度
までが許されている。
【0023】このような紙幣処理装置では、分離搬送さ
れた紙幣が傾いたり(スキュー)、紙幣間隔が詰まった
り(ショートピッチ)、搬送方向と直交方向の紙幣の位
置がずれて片寄って搬送される(搬送位置ずれ)などの
搬送不良の場合、鑑査部8で鑑査のパターンマッチング
ができない判定不能や、搬送経路の各分岐部に配設され
たゲート12の動作時間が間に合わなくなる等の問題が
生じていた。
【0024】さらに大きなスキュー、搬送位置ずれは、
搬送路の幅が限られているために搬送路壁に紙幣が衝突
したり、集積時に集積口の幅より搬送位置がずれていた
場合は集積不良を引き起こすことが多かった。
【0025】さらに、大きく傾いていた場合、搬送装置
の搬送幅に限界があるため、搬送できなくなるなどの問
題が生じていた。しかし、紙幣を1枚1枚正確に分離し
て搬送する技術は非常に難しく、摩擦力により紙幣の分
離を行うメカニズムでは、特に新しい紙幣と古い紙幣と
が混在して集積されていた場合、摩擦係数の違いから正
確な分離搬送ができないでいた。この結果、スキュー、
ショートピッチ、搬送位置ずれ等が発生し、障害を引き
起こすことが多かった。
【0026】さらに、近年、自動取引装置(ATM)等
では、顧客の預け入れた紙幣を次の顧客の出金に用いる
循環式の紙幣処理装置が要求されているため、紙幣が循
環するに伴って、搬送位置ずれの問題で障害が発生する
ことが多かった。
【0027】そこで、本発明に係る搬送装置7では、以
下に説明するような手段を用いることによって、それら
の問題点を解決している。図2、図3は、本発明に係る
搬送装置7を詳細に示すものである。図において、帯状
の搬送手段としての無端状の従動ベルト1a,1bは、
所定間隔あけて並設され、それぞれ回転自在なローラ8
a,8bと11a,11bとの間に掛け渡されている。
もう一方の帯状の搬送手段としての無端状の駆動ベルト
2a,2bは、それぞれ従動ベルト1a,1bに接触し
て並設され、それぞれ回転自在なローラ10a,10b
と駆動ローラ6a,6bとの間に掛け渡されている。こ
れにより、紙幣Pは、その両端部が駆動ベルト2a,2
bと従動ベルト1a,1bとの間に挟持さされて図示矢
印方向に搬送されるようになっている。なお、回転自在
なローラ9a,9bは、ベルト2a,2b,1a,1b
の中途部を支持するためのものである。
【0028】駆動ローラ6a,6bは、それぞれステッ
プモータ7a,7bと後述する制御部とによって任意の
方向に任意の速度で駆動され、かつ、時間的に速度を変
更することが可能となっている。
【0029】駆動ベルト2a,2bは、駆動ローラ6
a,6bに引っ張られて動くため、摩擦によって従動ベ
ルト1a,1bはそれぞれ対向する駆動ベルト2a,2
bに従動して動作する。
【0030】このように構成された搬送装置7に対する
所定の位置、例えば、始端部の前段である搬送ローラR
1,R2の前段の搬送路上にセンサ3,4が配設され、
搬送ローラR1,R2の前段の搬送路の両端にラインC
CD5a,5bが配設されている。
【0031】図1は、上記のように構成された搬送装置
7の電気回路を概略的に示すものである。すなわち、セ
ンサ3,4の各出力信号は、それぞれ制御部41に送ら
れる。制御部41は、センサ3,4の各出力信号に基づ
き、後で詳細を説明するように、紙幣Pの通過によりセ
ンサ3,4が遮られるタイミング差により紙幣Pの傾き
を計測し、その計測結果に基づき、駆動回路42,43
を介して前記ステップモータ7a,7bをそれぞれ駆動
制御するようになっている。
【0032】また、紙幣間隔の検出は、センサ3、また
はセンサ4が前の紙幣により遮られてから、次の紙幣に
より遮られるまでの時間差から制御部41が紙幣間隔を
計測する。
【0033】紙幣の搬送位置の検出は、搬送路の両端に
配設されたラインCCD5a,5bが紙幣Pにより遮ら
れた位置を検出することによって行われる。次に、搬送
装置7におけるスキューの修正動作を図5に示すフロー
チャートを参照して説明する。今、供給部6から繰出し
機構6aにより1600mm/sの速度で繰出された紙
幣Pは、センサ3,4を遮って搬送ローラR1,R2で
同様の速度で搬送される。この時、紙幣Pが、図6に示
すような角度でスキューしていたとする。なお、160
0mm/sの速度は、紙幣処理装置の定常搬送速度であ
る。
【0034】紙幣Pは繰出し機構6aで繰出され、図6
の位置に達するとセンサ4を紙幣Pが遮る。さらに定速
で搬送されると、図7の位置に達し、センサ3をも遮
る。センサ3,4の各出力信号を受入れた制御部41
は、センサ3,4の各出力信号に基づき、図6から図7
の状態になるまでの時間を測定し、センサ3,4の光軸
間の距離から紙幣Pのスキュー量とスキューの向きを算
出する。ここで、スキューの向きを符号で表すと、たと
えば、CCW方向(反時計方向)を正のスキューとし、
CW方向(時計方向)を負のスキューとする。したがっ
て、図6および図7のスキューは正の量となる。
【0035】続いて紙幣Pは、前段搬送ローラR1,R
2と同様の速度で定速駆動されるベルト1a,1b,2
a,2bによって挟持搬送されて搬送ローラR1,R2
から離れ、ベルト1a,1b,2a,2bにのみ挟持搬
送される。この場合、当然のことながら各ベルト1a,
1b,2a,2bを駆動するステップモータ7a,7b
の回転速度は同一である。
【0036】この段階で制御部41は、センサ3,4の
出力信号に基づく計測結果から、紙幣Pの遅れている搬
送方向に対して左側を挟持搬送するベルト1a,2aの
搬送速度を一定(1600mm/s)とし、紙幣Pの先
に進んでいる搬送方向に対して右側を挟持搬送するベル
ト1b,2bの搬送速度を減速とする。従って、制御部
41は、ベルト1b,2bを駆動するステップモータ7
bの速度を減速する。
【0037】この結果、搬送速度が左側のベルト1a,
2aに比べて右側のベルト1b,2bが遅くなった量だ
け紙幣Pが回転して紙幣Pのスキューが修正される。修
正される傾きは、図8に示すステップモータ7bの斜線
部の面積から決められる。
【0038】すなわち、ある時間内に等速運動する搬送
方向に対して左側の駆動ローラ6aに対し、搬送方向に
対して右側の駆動ローラ6bをどれだけ少なく動かせば
よいかを決定する。例えば、スキュー角度を10°、セ
ンサ3,4の光軸間隔を80mmとすると、CW方向の
修正が必要であり、単位時間以内に右側の駆動ローラ6
bを「80×tan(10°)=14.1mm」少なく
動かす必要が生じる。
【0039】これらの計算を制御部41によって行い、
結果として、進んでいる側のベルト1b,2bを駆動す
るステップモータ7bの回転速度を減速する。例えば、
左側のベルト(1a,2a)が50mm進む間に右側の
ベルト(1b,2b)が36mm進むように、右側の駆
動ローラ6bの速度を制御することにより、紙幣Pは傾
きが修正され、傾きのない状態で搬送されることとな
る。
【0040】こうして、制御終了後、左右のベルト(1
a,1b,2a,2b)の速度を通常の搬送速度(16
00mm/s)に戻して駆動することにより、左右とも
に通常の搬送速度となり、後段の1600mm/sの速
度で搬送される搬送ローラR3,R4に紙幣Pを引き渡
すことが可能となる。
【0041】なお、傾きの修正は、上述したように片側
の駆動ローラの速度を減速する方法以外に、片側の駆動
ローラの速度を加速する方法、あるいは一方の駆動ロー
ラの速度を減速、他方の駆動ローラの速度を加速する方
法でも同様の効果を得ることが可能である。
【0042】実際の紙幣処理装置において、紙幣Pの長
さ76mmに対して搬送される紙幣の間隔は、通常、8
0mm程度となっている。搬送装置7では、50mm程
度の搬送長さの間にスキューの制御を行うので処理時間
は十分である。
【0043】次に、搬送装置7におけるショートピッチ
の修正動作を図9に示すフローチャートを参照して説明
する。まず、紙幣Pの1枚目と2枚目の搬送間隔が異常
に狭い場合、例えば、40mm以下の処理方法について
説明する。
【0044】図10に(a)において紙幣Pの処理が開
始される。供給部6にセットされた紙幣P,…の最下層
紙幣P1は、供給部5から繰出し機構6aによって16
00mm/sの速度で繰出され、センサ3,4のフォト
トランジスタ3a,4aと赤外線発光ダイオード3b,
4bの間を通過して、赤外線発光ダイオード3b,4b
からの光を遮り、搬送ローラR1,R2で同様の速度で
搬送される。なお、1600mm/sの速度は、紙幣処
理装置の定常搬送速度である。
【0045】図10の(b)において紙幣P1は、前段
搬送ローラR1,R2と同様の速度で定速駆動されるベ
ルト1a,1b,2a,2bによって挟持搬送され、紙
幣P1の後端は、センサ3,4、続いて搬送ローラR
1,R2から離れ、ベルト1a,1b,2a,2bにの
み挟持搬送される。続いて、次の紙幣P2が繰出し機構
6によって繰出され、センサ3,4を遮って搬送ローラ
R1,R2で搬送される。紙幣P1の後端から紙幣P2
の先端の間、つまり搬送間隔がセンサ3,4を遮った時
間差から初期搬送間隔x0(1)が制御部41によって判定
される。
【0046】図10の(c)において制御部41は、必
要な搬送間隔にする(狭い間隔を広くする)ために初期
搬送間隔x0(1)の値から搬送装置7を駆動するステップ
モータ7a,7bの速度カーブを演算し、ステップモー
タ7a,7bを定常速度から加速し、所定パルス駆動し
た後、減速して定常速度に戻す。
【0047】以上の処理を本実施例の搬送装置7のベル
ト1a,1b,2a,2bにのみ紙幣が挟持されている
間に行うことにより速度制御が可能となる。また、搬送
装置7へ紙幣Pが進入する場合と搬送装置7から紙幣P
が排出される場合とは、通常の搬送速度とすることによ
り、速度差による不具合の発生を防ぐことができる。
【0048】図10の(d)において上記処理の結果、
1枚目の紙幣P1と2枚目の紙幣P2との搬送間隔は、
x1(1)となる。この場合、搬送間隔の変化量Δx(x1
(1)−x0(1))は、ステップモータ7a,7bを加減速
した時間から決定される。
【0049】例えば、1枚目の紙幣P1と2枚目の紙幣
P2との初期搬送間隔x0(1)が30mmであった場合、
定常速度1600mm/sで搬送される紙幣Pを180
0mm/sで0.1秒間だけ搬送すれば、定常速度で搬
送された場合と比較して大きくなる搬送距離は、Δx=
(1800−1600)×0.1=20mmとなる。つ
まり、加速搬送された1枚目の紙幣P1は、2枚目の紙
幣P2との搬送間隔が20mm大きくなる。
【0050】この結果、紙幣P1と紙幣P2の初期搬送
間隔x0(1)=30mmは、上記修正後、搬送間隔x1(1)
=50mmとなる。搬送間隔が50mmとなって、後段
の鑑査部8等の処理は、搬送間隔による不具合を少なく
することができる。
【0051】なお、ステップモータ7a,7bの急速な
速度変化は不可能であるので、上記制御部41は単純な
ステップ速度変化ではなく、スルーアップ、スルーダウ
ンを含んだ搬送距離の演算を行う必要がある。
【0052】例えば、図11に示すようにステップモー
タの速度を変化させた場合、搬送距離の変化量Δxは、
図11の斜線部の面積となる。従って変化量Δx(m
m)は、 Δx=((t4−t1)+(t3−t2))×Δx/2 となる。この距離分だけ搬送間隔を広げる(大きく)こ
とができる。
【0053】上記は1枚目の紙幣P1と2枚目の紙幣P
2の搬送間隔が狭い場合について説明したが、n枚目と
n+1枚目の紙幣間隔が狭い場合について図12を参照
して説明する。
【0054】図12の(a),(b),(c)において
処理開始後、最初の紙幣P1から順次加速し、搬送装置
7を通過した紙幣P,…は、常に本来の位置(定常速度
1600mm/sで搬送された場合の位置)よりも進め
られた位置とする。
【0055】すなわち、制御部41は、1枚目の紙幣P
1と2枚目の紙幣P2とが初期搬送間隔x0(1)であった
ものを搬送装置7で紙幣P1を加速してx1(1)とし、続
く紙幣P2も加速し、搬送装置7からの排出時点では紙
幣P1と紙幣P2との搬送間隔はx2(1)となり、初期搬
送間隔x0(1)と同程度な搬送間隔となる。このような処
理を連続的に行うことにより搬送装置7から排出された
紙幣Pと搬送装置7への進入紙幣Pとの間には、大きな
間隔があいた状態となっている。
【0056】図12の(d)において制御部41は、n
枚目の紙幣Pnが搬送装置7に進入した段階で、続く紙
幣Pn+1がセンサ3,4を遮った際、初期搬送間隔x
0(n)を演算する。
【0057】図12の(e)において制御部41は、紙
幣Pnが先行搬送の紙幣Pn−1との搬送間隔x2(n
−1)が40mm以下にならない範囲で、搬送間隔x1
(n)が40mm以上となるように制御量Δxを演算
し、ステップモータ7a,7bの速度を加速する。この
処理の結果、先行搬送紙幣Pn−1との搬送間隔x2
(n−1)は小さくなるが、続く紙幣Pn+1との搬送
間隔は広げられる。
【0058】このような処理を順次行い、搬送装置7を
通過した紙幣P,…の搬送位置を通常の搬送速度で搬送
した場合よりも進めて、加速可能な隙間(常時加速され
て縮められる搬送間隔)を広げておくことにより、初期
搬送間隔の短い紙幣Pがセンサ3,4で検出された際、
搬送装置7で加速して40mm以上の搬送間隔を確保し
ても、先行搬送紙幣Pとの搬送間隔が問題となるレベル
にならないように制御することができる。
【0059】最後に、搬送装置7における搬送位置の修
正動作を図13に示すフローチャートを参照して説明す
る。図14の(a)において搬送装置7の前段に配設さ
れたラインCCD5a,5bが搬送される紙幣P1によ
り遮られた位置から紙幣P1の搬送位置を検出する。
【0060】図14の(a)に示すように紙幣P1は搬
送方向に対して直交方向に右側に位置がずれ(右側への
片寄り)て搬送されており、この搬送位置ずれを左側に
修正する場合について説明する。
【0061】紙幣P1は、搬送ローラR1,R2により
V=VC=1600mm/sの速度で搬送装置7に搬送
される。図14の(b)において、搬送された紙幣P1
が搬送装置7に進入した段階で制御部41は、左側のベ
ルト1a(と挟持する2a)による紙幣の搬送速度を位
置ずれの修正を行うために必要な速度まで加速し、V=
VC+ΔVとする。従って、制御部41は、ベルト1a
(と挟持する2a)を駆動するステップモータ7bの速
度を加速する。また、このときの右側のベルト1b(と
挟持する2b)は、通常の搬送速度VCとする。
【0062】紙幣の挟持力は、図2に示す搬送装置7で
ローラ11a,11bとベルト2a,2bが接触した位
置r1a,r1b、およびローラ8a,8bとベルト2a,
2bが接触した位置r2a,r2bが最も強く、それ以外の
位置は弱い。この結果、左側のベルト1aと右側のベル
ト1bとに搬送速度差があった場合、最も挟持力の強い
部分で速度の遅い側が回転中心となる。従って紙幣P1
は、搬送速度の遅い側であるベルト1b側のr1bを中心
として回転する。
【0063】図14の(c)に示すように、ベルト1a
(と挟持する2a)とベルト1b(と挟持する2b)と
の紙幣の搬送速度の違いから搬送される紙幣P1は、搬
送方向で左側が進んだ形となる。その後、制御部41
は、紙幣を通常の搬送速度VCで搬送して図14の
(d)に示すように所定量搬送された時点で、左側のベ
ルト1a(と挟持する2a)による紙幣の搬送速度を通
常速度とし、右側のベルト1b(と挟持する2b)によ
る紙幣の搬送速度をを加速し、V=VC+ΔVとする。
【0064】このときに紙幣P1は、速度の遅い左側の
ベルト1aの挟持力の最も強い位置r1aを中心として回
転する。図14の(e)において所定時間経過後、制御
部41は、ベルト1a(と挟持する2a),1b(と挟
持する2b)による紙幣の搬送速度を通常の搬送速度V
Cに戻して駆動し、後段の通常の搬送速度VCで搬送さ
れる搬送ローラR3,R4に紙幣P1を引き渡すことが
可能となる。
【0065】このようにして紙幣P1の搬送位置は、図
14の(a)に示したように右側への位置ずれ状態か
ら、図14の(e)に示すように搬送路の中心の位置に
修正される。
【0066】図14の(f)において紙幣は、連続して
搬送され、次の紙幣P2に対しても同様の手順で搬送位
置ずれの修正を行うことができる。以上説明したように
上記実施例によれば、搬送途中の紙幣の傾き、搬送間
隔、搬送位置を修正することが可能となる。
【0067】なお、搬送される紙幣の傾き、搬送間隔、
搬送位置等は使用される機械によって、許容される値が
異なっており、例えば、非常に正確な搬送状態を要求さ
れる装置では設定値を小さく設定し、比較的緩い装置で
は設定値を大きくしても良い。この場合、各々の搬送さ
れる紙幣は、傾き、間隔、搬送位置の全てが正常でない
ことが有り得るため、上述した各々に対する傾き、間
隔、搬送位置に対する制御を重ね合わせて行うことによ
り、どんな姿勢で搬送された紙幣をも正常な搬送姿勢に
修正することが可能である。
【0068】ただし、制御可能な範囲には限界があり、
その限界以上に修正を行うことは不可能である。従っ
て、制御部41は、可能な範囲で最大限の修正を行う
か、あるいは全く修正を行なわずに通常の搬送速度で搬
送することも可能である。
【0069】また、通常の搬送路と独立して左右速度制
御可能な搬送路と、紙幣の傾き、間隔、搬送位置の検出
手段があれば搬送姿勢の修正が可能であり、搬送ベルト
の代わりにローラを用いても良く、ステップモータの代
わりにサーボモータ等の速度制御可能なモータを用いて
も良い。
【0070】
【0071】なお、上記実施例では、紙幣処理装置に適
用した場合について説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものでなく、例えば、銀行などの自動処理機(AT
M)等の紙幣処理ユニット等における搬送装置にも同様
に適用できる。
【0072】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の搬送装置に
よれば、搬送される紙葉類の傾きや搬送間隔、あるいは
搬送位置が調整可能となって、装置の不具合が少なくな
り、装置の性能が大幅に向上する搬送装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る搬送装置の電気回路を
概略的に示すブロック図。
【図2】搬送装置の構成を示す斜視図。
【図3】搬送装置の構成を示す平面図。
【図4】紙幣処理装置を概略的に示す構成図。
【図5】搬送装置によるスキューの修正動作を説明する
ためのフローチャート。
【図6】紙幣の傾き検出を示す図。
【図7】紙幣の傾き検出を示す図。
【図8】ステップモータの速度図。
【図9】搬送装置によるショートピッチの修正動作を説
明するためのフローチャート。
【図10】搬送される紙幣の搬送間隔の処理方法を示す
図。
【図11】ステップモータの速度変化を示す図。
【図12】搬送される紙幣の搬送間隔の制御方法を示す
図。
【図13】搬送装置による搬送位置の修正動作を説明す
るためのフローチャート。
【図14】搬送される紙幣の搬送位置の制御方法を示す
図。
【符号の説明】
P,P1,P2…紙幣(紙葉類) 1a,1b…従動ベルト(搬送手段) 2a,2b…駆動ベルト(搬送手段) 3,4…センサ(検出手段) 5a,5b…ラインCCD(検出手段) 6a,6b……駆動ローラ 7…搬送装置 7a,7b……ステップモータ 8a,8b,9a.9b,10a,10b,11a,1
1b…ローラ 41…制御部 42,43…駆動回路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 7/00 B65H 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙幣を供給する供給部と、 この供給部に供給された紙幣を順次1枚ずつ搬送路に繰
    出す繰出し部と、 この繰出し部から繰出された紙幣を鑑査する鑑査部と、 この鑑査部での鑑査結果に基づいて紙幣を区分集積する
    集積部と、 前記繰出し部と鑑査部との間の搬送路に設けられ、搬送
    される紙幣の傾斜、紙幣同士の搬送間隔、および紙幣の
    搬送方向と直交方向への搬送位置ズレを検出する検出手
    段と、 この検出手段と前記鑑査部との間に設けられ、前記検出
    手段の検出結果に基づいて、前記紙幣の傾斜、紙幣同士
    の搬送間隔、および紙幣の搬送位置ズレを同時に修正す
    る修正手段と、を備え、前記修正手段は、搬送路を介して搬送される紙幣の搬送
    方向と直交方向に離間した2位置で紙幣を挟持した状態
    でそれぞれ搬送方向に走行するとともに、それぞれ搬送
    方向に沿って離間した2位置に他の部分より紙幣の挟持
    力が強い部分を有する2組のベルト対、および各ベルト
    対をそれぞれ独立して走行させる2つのモータを有し、
    前記2組のベルト対によって紙幣を挟持して搬送してい
    る状態のとき、2組のベルト対のうち少なくとも一方を
    加減速せしめる ことを特徴とする紙幣処理装置。
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