JP3276693B2 - 紙塗工用ラテックス - Google Patents
紙塗工用ラテックスInfo
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Description
としてのラテックスに関するものである。さらに詳しく
は、耐ブロッキング性の良好な印刷紙を得るのに必要な
バインダ−としての紙塗工用ラテックスに関するもので
ある。
ために、デンプンやポバ−ルなどの塗液を塗布したり、
無機顔料を塗布することが行われている。しかし、デン
プンやポバ−ルを塗布する場合は、作業時の発泡、高粘
度のため固形分が上げられない等の問題がある。そのた
め、ラテックスを併用することがしばしば行われるが、
ラテックスが本来持っている粘着性のため、マシ−ン汚
れの原因となったり、塗工紙がくっついたりするという
トラブルを起こし易い。
インダ−としてラテックスが併用されており、その接着
力を上げるために柔軟なラテックスが求められている。
しかし、柔軟なラテックスは一方で粘着し易いという性
質を持っており、塗工過程でマシ−ンの各部分を汚した
り、塗工後の塗工紙がお互いにくっついてしまうという
欠点がある。
諸事情に鑑み、現状の問題点を解決すべく鋭意検討した
結果、モンタン酸ワックス(以下ワックスと略す)を含
有したラテックスをバインダ−として用いることによ
り、ラテックス本来の接着強度を有したまま、その粘着
性を低下させることを見いだし、本発明に至った。
クスとは、アスファルト質のカッ炭から蒸留又は溶剤抽
出によって得られる硬質ワックスであり、R−COOH
で示される酸ワックス、R−COO−(CH2 CH2 )
n −OOC−Rで示されるエステルワックス、R−CO
O−Ca−OOC−Rで示される部分ケン化エステルワ
ックスを意味するものである。なお、Rは通常28〜3
2の炭素数である。
分ケン化エステルワックスによって、酸価、ケン化価が
相違するが、一般的には以下の数値を有する。 酸 価 ケン化価 (DIN53402) (DIN53401) 酸ワックス ; 110 〜160 130 〜180 エステルワックス ; 5 〜100 50 〜170 部分ケン化エステルワックス; 5 〜50 70 〜120
ない範囲内で、上記のモンタン酸ワックスと共にポリエ
チレンワックス等のパラフィン系ワックス、ステアリン
酸カルシウム、エチレンビスステアリルアミド等の滑剤
を併用してもよい。
る方法には特に制限はなく、モンタン酸ワックスを予め
乳化し、乳化物をラテックスへ添加する方法もあるが、
モンタン酸ワックスをラテックス粒子内へ含有させるこ
とが添加効果の面より好ましいため、ラテックスの乳化
重合時に、モノマ−またはトルエン、シクロヘキサン、
シクロヘキセン等の溶剤に予め溶かして用いるか、ある
いはトルエン、シクロヘキサン、シクロヘキセン等の溶
剤に予め溶かしておき、該溶剤をラテックスへ添加しラ
テックス粒子内へ膨潤、含有させる方法が良い。
紙塗工用ラテックスの固形分100重量部に対して0.
5〜10重量部配合させることを特徴とするが、0.5
重量部未満では耐ブロッキング性改良効果に劣る。ま
た、10重量部を超すとラテックス本来の接着強度の低
下が大きくなってしまう。モンタン酸ワックスの配合量
としては、特に1〜6重量部が好ましい。
工用として用いられるラテックスすべてであり、ラテッ
クスを構成する組成には何ら制限はない。具体的には、
スチレン−ブタジエン系ラテックス、カルボキシ変性ス
チレン−ブタジエン系ラテックス、メチルメタアクリレ
−ト−ブタジエン系ラテックスなどのブタジエン系ラテ
ックスが例示される。特に上記カルボキシ変性スチレン
−ブタジエン系ラテックスにて使用されるカルボン酸と
しては、アクリル酸、マレイン酸、メタアクリル酸、イ
タコン酸、フマル酸などのモノまたはジカルボン酸が例
示される。
おいては、メチルメタアクリレ−ト、ブチルアクリレ−
ト、グリシジルメタアクリレ−ト、ヒドロキシエチルア
クリレ−トなどの不飽和カルボン酸アルキルエステル
類、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなどの不
飽和ニトリル類、アクリルアミド、メタアクリルアミド
などの不飽和アミド類をコモノマ−として用いることも
できる。もちろん、スチレンやブタジエンの一部又は全
部を、他の芳香族ビニルや他の脂肪族共役ジオレフィン
に置き換えることができる。特に、本発明の効果が発揮
されるラテックスは、脂肪族共役ジオレフィンを35重
量%以上含む粘着性の高いラテックスである。
一括添加、連続添加、分割添加など、いずれの添加方式
でもよく、またシ−ド重合、二段重合などの重合方式を
採用することもできる。さらに、公知の乳化剤、重合開
始剤、分子量調節剤などを用いることができる。
テックス同様、そのまま単独で塗工されたり、デンプン
やポバ−ルと混合して塗工されたり、さらにはカオリ
ン、炭酸カルシウム、サチンホワイト、二酸化チタン、
水酸化アルミニウムなどの無機顔料と混合して塗工、使
用される。
に、実施例および比較例を挙げ、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これら
の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、
実施例および比較例中に示す部および%は、特に断りの
無い限り、重量を基準としたものである。
スルホン酸ナトリウム0.6部、t−ドデシルメルカプ
タン0.5部、炭酸ナトリウム0.4部、過硫酸アンモ
ニウム0.8部を仕込み、十分撹拌した後、表1に示す
各単量体を加えて65℃にて重合を10時間行った。重
合完了時のコンバ−ジョンは、98%だった。次いで、
これら共重合体ラテックスを苛性ソ−ダ水溶液にてpH
8に調整し、水蒸気蒸留により未反応単量体を除去し、
共重合体ラテックスa〜gを得た。
タン酸ワックス(酸価15〜20、けん化価130〜1
60のエステルワックス)をあらかじめスチレンに溶解
分散したあと重合させ、ラテックス粒子内に含有させ
た。また、ラテックスgはワックスを含んでいない。こ
のラテックスgに、あらかじめ上記のワックスを15%
で溶解したトルエン溶液を、ラテックス固形分100部
に対しワックスが2部含有する様に、撹拌しながら添加
して得られたラテックスをhとする。(ラテックスに膨
潤したトルエンは、水蒸気蒸留により除去した。)さら
にラテックスgにあらかじめ乳化したモンタン酸ワック
スエマルジョン(酸価30〜40、けん化価135〜1
50のエステルワックスを予めノニオン系界面活性剤で
乳化)をラテックス固形分100部に対し有効成分で3
部含有するよう添加、2時間撹拌してラテックスiを得
た。
クッキングした後、ラテックスb,g,h,iとそれぞ
れ固形分比で半々になる様にブレンドして塗工液1〜4
を得た。塗工液の固形分は8%に調整した。
にて、塗工量3g/m2になるように塗布した。塗工後、
120℃オ−ブン中で30秒乾燥し、その後、恒温室に
て一夜間調湿し、各塗工液に相当する塗工紙(1〜4)
を得た。
種の塗工紙を並べて貼り付ける。この上に、濾紙を重ね
てRI印刷機を用いロ−ル間を通し圧着する。その後、
濾紙を剥がした後の、濾紙の繊維の各塗工紙表面上への
付着状態を見て、各塗工紙の粘着性を比較する。粘着性
の高いものを×とし、低くなるに従い△、○と目視にて
ランク分けした。
含有させたラテックスb、hを塗工した1及び3の粘着
性は、ワックスを含まないラテックスgに比べて、明ら
かに低くなり改善されている。また、ワックスエマルジ
ョンを添加したラテックスiもラテックスgに比べ良く
なっている。(表2)
分)前後であるが、試験結果を促進拡大するために、2
5部(固形分)まで増やして作成した。ラテックスをa
〜iまで変えて塗料を作成したが、各塗料をそれぞれ5
〜13とする。
いて以下の条件にて塗工、乾燥し塗工紙を得た。 コ−ト量 18g/m2 乾燥条件 150℃ オ−ブン中にて30秒間乾燥 調湿 恒温室(20℃、60%RH)にて一昼
夜 調湿後、55℃でス−パ−カレンダ−掛けを行い、平滑
な塗工紙を得た。ラテックスa〜iまでの塗料5〜13
を塗工して作成した塗工紙を、それぞれ塗工紙5〜13
とする。
を合わせて、加熱できるプレスにて圧着させる。その
後、インストロン引張り試験機にて剥離強度を測定し粘
着の強さの判定をした。プレスにて圧着させる際の条件
は、差が見られるよう適宜変えたが、温度の影響が大き
かったため室温と50℃の二つの条件で行った。
含有したラテックスa〜f、h、iの剥離強度はラテッ
クスgに比べ低く、粘着性が良くなっていることがわか
る。圧着温度を50℃にあげた場合でも、ブタジエンの
多いラテックスの粘着性が悪くなるという一般的な傾向
は残るものの、ワックスの含有しないラテックスgに比
べると、剥離強度が低く粘着性の改善が見られる。ラテ
ックスb、e、f、h、iの結果から、ワックスをラテ
ックス粒子内に膨潤させたほうが、ワックスエマルジョ
ンをブレンドさせたものより効果が大きく、言い換えれ
ば、同レベルの改善を得るために使用するワックス量が
少なくて済むことが判る。
Claims (1)
- 【請求項1】 ジエン系ゴムラテックス固形分100重
量部当たり0.5〜10重量部のモンタン酸ワックスが
ラテックス粒子内に存在してなることを特徴とする紙塗
工用ラテックス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35602492A JP3276693B2 (ja) | 1992-12-17 | 1992-12-17 | 紙塗工用ラテックス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35602492A JP3276693B2 (ja) | 1992-12-17 | 1992-12-17 | 紙塗工用ラテックス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06184995A JPH06184995A (ja) | 1994-07-05 |
JP3276693B2 true JP3276693B2 (ja) | 2002-04-22 |
Family
ID=18446943
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35602492A Expired - Fee Related JP3276693B2 (ja) | 1992-12-17 | 1992-12-17 | 紙塗工用ラテックス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3276693B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19522400A1 (de) * | 1995-06-21 | 1997-01-02 | Basf Ag | Verwendung von Papierstreichmassen mit hohem Butadiengehalt im Tiefdruck |
JP6823928B2 (ja) * | 2016-01-19 | 2021-02-03 | 共同印刷株式会社 | 剥離性感圧接着シート |
-
1992
- 1992-12-17 JP JP35602492A patent/JP3276693B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06184995A (ja) | 1994-07-05 |
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