JP3276282B2 - 絶対位相検出器およびディジタル変調波復調装置 - Google Patents

絶対位相検出器およびディジタル変調波復調装置

Info

Publication number
JP3276282B2
JP3276282B2 JP34398095A JP34398095A JP3276282B2 JP 3276282 B2 JP3276282 B2 JP 3276282B2 JP 34398095 A JP34398095 A JP 34398095A JP 34398095 A JP34398095 A JP 34398095A JP 3276282 B2 JP3276282 B2 JP 3276282B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
phase
synchronization
symbol
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP34398095A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09186730A (ja
Inventor
明記 橋本
久和 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Japan Broadcasting Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Broadcasting Corp filed Critical Japan Broadcasting Corp
Priority to JP34398095A priority Critical patent/JP3276282B2/ja
Publication of JPH09186730A publication Critical patent/JPH09186730A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3276282B2 publication Critical patent/JP3276282B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多値位相変調波や
多値位相振幅変調波の絶対位相検出を安定して行うこと
のできる絶対位相検出器およびディジタル変調波復調装
置に関する。
【0002】[発明の概要]本発明は、多値位相変調波
や多値位相振幅変調波の絶対位相検出を少ない信号点配
置の固定同期パターンによって行う際の安定性向上に関
するもので、復調して得られた同期パターンの信号点位
置をシンボルタイミング間隔で平均化、もしくはこれに
低域通過濾波操作を行うことにより、復調信号点位置が
拡散する低C/N時にも絶対位相検出が安定に行えるよ
うにしたものである。
【0003】ここで、絶対位相検出とは、復調される信
号点の位相誤差を検出して正しい受信信号点を検出する
ことをいう。すなわち、位相変調された信号を同期検波
する場合、変調前の無変調キャリアの周波数と位相を知
る必要がある。しかしながら、復調側でこの無変調キャ
リアを再生する場合、同位相のキャリアを再生すること
は一般には困難であり、復調される信号点は、例えばQ
PSKの場合にはπ/2の整数倍の位相誤差が生じる。
この位相誤差を検出して正しい受信信号点を得るために
絶対位相検出が行われる。
【0004】
【従来の技術】よく知られているように、ディジタル位
相振幅変調では、搬送波(キャリア)の位相、および振
幅を等間隔、すなわちシンボルタイミング間隔で変化さ
せることによりデータ伝送を行っている。
【0005】例えば、BPSK(2相位相シフトキーイ
ング)では、振幅は変化させずに、位相を45度、また
は225度に変化させ、その位相に1シンボルを割り当
てる。この場合、位相は2つの値しかとらないため、1
シンボルで1ビットのデータを伝送できる。
【0006】また、QPSK(4相位相シフトキーイン
グ)では、45度、135度、225度または315度
の4つの位相を用いてデータ伝送を行う。このQPSK
では、位相が4つの値を取ることができるため、1シン
ボルで2ビットのデータ伝送が可能となる。
【0007】QPSKの変調波の一例を図9に、BPS
K、およびQPSKの信号点配置を図10に示す。な
お、信号点とは変調波の位相と振幅がとりうる値を直交
平面上に表したものである。
【0008】振幅は変化させずに位相のみを変化させる
多値位相変調には、この他に、8PSK(8相位相シフ
トキーイング)、16PSK(16値位相シフトキーイ
ング)等が知られている。
【0009】さらに、位相だけでなく、振幅も変化させ
ることにより、1シンボルで伝送できるビット数をさら
に増大させた多値位相振幅変調もあり、これには、例え
ば、16QAM(16値直交振幅変調)、64QAM
(64値直交振幅変調)などがある。これらの信号点配
置を図11に示す。変調波と復調波の位相関係を図12
に示す。
【0010】図13は、従来における絶対位相検出回路
の一例を示している。この図13を用いて、時分割され
たBPSK同期パターンからQPSKの絶対位相を検出
する従来方法について説明する。
【0011】ここでは、復調器101のキャリア再生系
はQPSKで行うものとし、図14に示すように、デー
タはQPSKで、同期信号はBPSKで時分割多重して
伝送するものとする。
【0012】また、復調後のI信号、Q信号はアイ開口
点で“1”の場合は正の値(+)が、“0”の場合は負
の値(−)が出力されるものとする。
【0013】いま、同期パターンとして、{00010011010
11110}をBPSKで伝送したとすれば、I信号、Q信号
にはπ/2 ×nの位相不確定が生じるため、次の(1)
〜(2)の4パターンのいずれかが復調器101のI信
号、Q信号として出力される。ただし、+は正の値、−
は負の値を示す。
【0014】パターン(1) I:{---+--++-+-++++-} Q:{---+--++-+-++++-} パターン(2) I:{+++-++--+-+----+} Q:{---+--++-+-++++-} パターン(3) I:{+++-++--+-+----+} Q:{+++-++--+-+----+} パターン(4) I:{---+--++-+-++++-} Q:{+++-++--+-+----+} したがってI信号、またはQ信号として、{+++-++--+-+
----+}、または{---+--++-+-++++-}が検出されたとき、
同期が捕捉されたことが分かるので、例えば、このとき
の第1シンボルが、 {I,Q}={−,−}ならば、位相誤差は0 {I,Q}={+,−}ならば、位相誤差はπ/2 {I,Q}={+,+}ならば、位相誤差はπ {I,Q}={−,+}ならば、位相誤差は3π/2 であることが分かる。
【0015】この情報を用いて位相不確定性を除去した
シンボル判定を行うことができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、衛星伝
送路における非線形や降雨によりC/Nが劣化したよう
な劣悪な受信環境下では、図15に示すように受信信号
点が拡散してしまい、特に信号点配置の多い変調方式を
用いた場合、誤って隣りのシンボル領域に判定されてし
まう確率が高くなり、同期パターンの検出が困難にな
る。
【0017】そこで、同期パターン部分の変調方式だけ
をデータ伝送部分より少ない信号点数の変調波とするこ
とによって、1シンボル分の領域を広くとり、隣接との
間で誤りを生じる確率を低減させることが考えられる。
例えば、データの伝送には、8PSK変調を用い、同期
部分にはBPSKを用いると、劣悪な伝送状態でも復調
時の同期検出は容易となる。
【0018】ところが、このBPSK同期信号の復調位
相情報から8PSKのn×π/4(n:整数)の位相不
確定を補正しようとする場合、同期信号部分の復調信号
点が、図16に示すようにπ/8以上拡散している場合
には、本来の位相と隣接する位相に補正してしまい、正
しい受信シンボルを得ることができない恐れがある。
【0019】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、上述した劣化の生じた復調信号か
ら抽出された同期パターンより正しい位相情報を安定的
に検出することを可能とした絶対位相検出器およびディ
ジタル変調波復調装置を提供することにある。
【0020】
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに請求項1の発明は、信号点数がデータ信号部分の信
号点数より少ない同期信号部分を前記データ信号部分に
多重して成る多値位相変調波、または多値位相振幅変調
波を復調する際に、その絶対位相を検出する検出器にお
いて、復調器によって復調されたI信号、Q信号を入力
して受信シンボルの仮判定処理を実行する仮判定部と、
この仮判定部で仮判定された同期パターンの捕捉処理を
実行してフレーム同期信号を生成する同期パターン捕捉
部と、前記復調器で復調されたI信号、Q信号と前記フ
レーム同期信号とを入力し、同期パターンの時間につい
てのみシンボルタイミング間隔で受信信号点を平均化す
る処理を実行する受信信号平均化部と、この受信信号平
均化部から出力される平均化信号に基づいて同期パター
ンがどの位相でロックしてるか判定する同期判定部と、
この同期判定部の位相情報を用いて位相不確定性を除去
した受信シンボルの判定を行う受信シンボル硬判定部と
を具備することを特徴としている。
【0022】請求項2の発明は、信号点数がデータ信号
部分の信号点数より少ない同期信号部分を前記データ信
号部分に多重して成る多値位相変調波、または多値位相
振幅変調波を復調する際に、その絶対位相を検出する検
出器において、復調されたベースバンド信号中の同期信
号部分について“0”シンボルのみ、または“1”シン
ボルのみの信号点位置を取り出してフィルタリング操作
を実行する低域瀘波フィルタと、この低域瀘波フィルタ
によりフィルタリングされた信号に基づいて同期信号の
絶対位相を検出する絶対位相検出手段とを具備すること
を特徴としている。
【0023】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2に記載の絶対位相検出器を備えて成るディジタル変調
波復調装置である。
【0024】
【発明の実施の形態】
<本発明の原理>図1は本発明に係るディジタル変調波
復調装置としての多値位相振幅変調波復調装置の基本構
成を示している。
【0025】本発明は、同期信号部分についての受信信
号点の平均化処理を実行することにより、同期信号部分
について等価的にS/Nを改善し、どの位相でロックし
ているのかを安定的に検出できるようにしたものであ
る。例えばデータの伝送には8PSK変調を用い、同期
信号部分にはBPSKを用いて伝送された信号を復調し
た場合は、図2に示すように同期信号部分が平均化さ
れ、正しい受信シンボルを得ることができる。
【0026】このため構成として、本発明の復調装置
は、図1に示すように、復調器1と、受信シンボル仮判
定部3と、同期パターン捕捉部5と、同期信号部分につ
いての受信信号平均化部7と、同期パターン同期検出部
と、受信シンボル硬判定部11とを備えた基本構成を有
している。
【0027】上記仮判定部3は、復調器1で復調された
I信号、Q信号を入力して受信シンボルの仮判定処理を
実行し、同期パターン捕捉部5では、仮判定された同期
パターンの捕捉処理を実行してフレーム同期信号を生成
する。一方、受信信号平均化部7は、復調器1で復調さ
れたI信号、Q信号と前記フレーム同期信号とを入力
し、同期パターンの時間についてのみシンボルタイミン
グ間隔で受信信号点を平均化する処理を実行する。同期
検出部9は、平均化された信号に基づいて同期パターン
がどの位相でロックしてるか判定する。受信シンボル硬
判定部11は、この位相情報を用いて位相不確定性を除
去した受信シンボルの判定を行っている。
【0028】上記図1に示した復調装置は、例えば図3
に示すように、時分割多重階層伝送された信号を復調す
る。この時分割多重階層伝送では、データ1として8P
SK信号、データ2としてQPSK信号、データ3とし
てBPSK信号、そして同期信号としてBPSK信号が
時分割多重され、この多重信号が直交変調器を介して直
交変調され階層変調波となって送信される。この場合、
データ1乃至データ3の各信号は時間軸圧縮されてい
る。また、特に同期信号は最も重要なため、伝送環境の
劣化に強いBPSK変調波となっている。
【0029】上述のようにして生成された変調波を復調
する場合には、まず変調波を8PSKとして扱いキャリ
ア再生、シンボルタイミング再生を行い、受信信号点を
得る。さらに、信号の先頭である同期信号を検出し、再
生キャリアの位相不確定性を補正してから受信シンボル
を取り出す必要がある。
【0030】まず、同期信号を使った絶対位相検出で
は、8PSK復調された同期信号がBPSK変調されて
おり、図4に示すような8つの位相で復調される場合が
考えられる。図4において、図中の矢印は送信された同
期信号が0から1へ変化した場合の受信信号点の移動の
軌跡を示している。図中の“0”で復調できた場合はよ
いが、それ以外の場合には、位相を補正する必要があ
る。
【0031】例えば図6は、BPSK、QPSK、およ
び8PSKの各信号点における変調位相と復調位相との
関係をそれぞれ示しているが、同図に示されているよう
に、変調側の位相に対して復調側の位相は+90度ずれ
ているのが理解できる。
【0032】本発明では、この位相補正を安定的に行う
ものであり、以下図5に示す具体的な装置構成例につい
て説明する。
【0033】<具体的な装置構成例>図5に示す回路
は、復調された受信信号点配置から、BPSKの同期パ
ターンを捕捉して正しい位相で受信シンボルを判定する
もので、直交復調器21と、デマッピングROM23
と、8個の16ビットシフトレジスタ25と、ORゲー
ト回路27と、2個のラッチ回路29,29’と、平均
化回路31と、同期位相検出回路33と、8PSKシン
ボル判定回路35と、QPSKシンボル判定回路37
と、BPSKシンボル判定回路39と、2個の並列/直
列変換回路41,43とを備えている。
【0034】デマッピングROM23には、図7に示す
ような8つの位相角(0deg 、45deg 、90deg 、1
35deg 、180deg 、225deg 、270deg 、およ
び315deg )に対する位相パターンが格納されてお
り、直交復調器21により復調された同期信号部分を入
力し、この入力された同期信号に対応するいずれかのパ
ターンが8つの位相パターンから選択されて対応する1
6ビットシフトレジスタ25に出力される。
【0035】16ビットシフトレジスタ群25は、デマ
ッピングROM23から供給される8つの位相パターン
に対応する8つの16ビットシフトレジスタから構成さ
れており、いずれかで同期捕捉がされると旨の信号が生
成されてORゲート回路に供給される。
【0036】ORゲート回路27は、8入力の論理和回
路であり、8つのシフトレジスタ25のいずれかで同期
捕捉された旨の信号が出力された場合に、フレーム同期
信号を生成し、このフレーム同期信号を各ラッチ回路2
9,29’と、各Dフリップフロップ43と、各16カ
ウンタ47にそれぞれ出力する。
【0037】2個のラッチ回路29,29’は、それぞ
れ復調された信号点のうち、同期信号部分の最終シンボ
ルのI,Q座標を前記フレーム同期信号によりラッチす
るための回路である。
【0038】平均化回路31は、同期パターンの時間に
ついてのみシンボルタイミング間隔で受信信号点を平均
化する処理を実行する回路であり、I信号、Q信号のそ
れぞれ各別に、Dフリップフロップ(D−FF)45
と、全加算器47と、16カウンタ49とを備えてい
る。
【0039】Dフリップフロップ45は、全加算器47
と共に累積加算回路を構成し、全加算器47から供給さ
れる10ビットの信号を入力して保持すると共に、前回
入力した10ビットの信号を全加算器47に出力する処
理を16カウンタ49からリセット信号が供給されるま
で繰り返して累積加算を実行する。
【0040】全加算器47は、10ビットおよび6ビッ
トの2入力の全加算器であり、ラッチ回路29から供給
される6ビットの信号とDフリップフロップ45から供
給される10ビットの信号とを加算するとともに、加算
された16ビットの信号の上位10ビットをDフリップ
フロップ45に供給する処理を実行する。また、16シ
ンボル区間分の累積加算が終了するとその累積結果に対
して下位4ビットを切り捨てて6ビットの累積データを
同期位相検出回路33に出力する。
【0041】16カウンタ49は、4ビットカウンタで
構成され、ORゲート回路25から出力されるフレーム
同期信号を計数するもので、フレーム同期信号が16回
計数されると、リセット信号を生成して、Dフリップフ
ロップ45に出力する。
【0042】同期位相検出回路33は、平均化信号に基
づいて同期パターンがどの位相でロックしてるか判定す
る回路であり、その判定信号(3ビットの位相情報)を
8PSKシンボル判定回路35、QPSKシンボル判定
回路37、およびBPSKシンボル判定回路39に出力
する。
【0043】8PSKシンボル判定回路35は、直交復
調器21で復調されたI信号、Q信号と、同期位相検出
回路33からの判定信号を入力して、8PSK部分(図
3のデータ1に相当)の受信シンボルの判定処理を実行
する。また、QPSKシンボル判定回路37は、直交復
調器21で復調されたI信号、Q信号と、同期位相検出
回路33からの判定信号を入力して、QPSK部分(図
3のデータ2に相当)の受信シンボルの判定処理を実行
する。さらに、BPSKシンボル判定回路39は、直交
復調器21で復調されたI信号、Qと、同期位相検出回
路33からの判定信号を入力して、BPSK部分(図3
のデータ3に相当)の受信シンボルの判定処理を実行す
る。
【0044】並列/直列変換回路41は、8PSKシン
ボル判定回路35から供給される8PSKシンボルを直
列信号に変換して出力する。また,並列/直列変換回路
43は、QPSKシンボル判定回路37から供給される
QPSKシンボルを直列信号に変換して出力する。
【0045】ここで、デマッピングROM23と、16
ビットシフトレジスタ25と、ORゲート回路27と、
ラッチ回路29と、平均化回路31と、同期位相検出回
路33とから本発明の絶対位相検出回路が構成され、復
調器21と、前記絶対位相検出回路と、8PSKシンボ
ル判定回路35、QPSKシンボル判定回路37および
BPSKシンボル判定回路39とから成るシンボル判定
回路と、2つの並列/直列変換回路41,43とから本
発明に係るディジタル変調波復調装置が構成されてい
る。なお、直交復調器21が図1の復調器1に対応し、
デマッピングROM23が図1の受信シンボル仮判定部
3に対応し、16ビットシフトレジスタ25と、ORゲ
ート回路27とが図1の同期パターン捕捉部5に対応
し、平均化回路31が図1の受信信号点平均化部7に対
応し、同期位相検出回路33が同期検出部9に対応し、
8PSKシンボル判定回路35と、QPSKシンボル判
定回路37と、BPSKシンボル判定回路39とが図1
の受信シンボル硬判定部11に対応する。
【0046】図5の構成において、直交復調器21から
のI信号およびQ信号が出力されると、先ず8つの全て
の位相角に対するデマッピングROM23を用いてそれ
ぞれ同期検出が行われる。検出すべき同期パターンとし
てはここでは、{0001001101011110}を例としている。
【0047】デマッピングROM23に格納された8つ
の位相角に対するパターンのいずれかで同期捕捉がされ
ると、ORゲート回路27からフレーム同期信号が生成
される。
【0048】このとき、C/Nが良好な場合には、8つ
のゲート出力の内、3つのゲートから安定に同期捕捉さ
れた信号が出力されるが、C/Nが劣化した場合、この
内2つが特に不安定になる。そこで、8つのゲート出力
の内、少なくとも1つ以上から等間隔の同期信号が検出
された場合、同期捕捉されたものと見做し、フレーム同
期信号を生成する。生成されたフレーム同期信号は、ラ
ッチ回路29、Dフリップフロップ45、16カウンタ
49にそれぞれ供給される。
【0049】同期信号が検出され、ORゲート回路27
からフレーム同期信号が供給されると、同期シンボル区
間の16シンボル分について、10ビットのDフリップ
フロップ43と、10ビットおよび6ビットの2入力の
全加算器47を使用して16シンボル区間分の累積加算
を実行する。その累積結果に対して下位4ビットを切り
捨てることにより16で除する操作を実行する。
【0050】16カウンタ49では、フレーム同期信号
の出力回数が計数され、フレーム同期信号が16回出力
されると、リセット信号が生成され、Dフリップフロッ
プ45のリセット端子に供給され、これにより累積加算
がリセットされる。
【0051】累積加算が終了して、16シンボル区間に
おける平均化信号が生成されると、その平均化信号は同
期位相検出回路33に出力される。
【0052】同期位相検出回路33では、平均化信号に
基づいて同期パターンがどの位相でロックしてるか判定
し、その判定信号を8PSKシンボル判定回路35、Q
PSKシンボル判定回路37、およびBPSKシンボル
判定回路39に出力してシンボル判定を安定的に実行さ
せるのである。
【0053】図8は本発明の他の実施の形態を示してお
り、この実施形態は、図5に示した平均化回路31に代
えてフィルタ回路51を用いたもので、他の構成は図5
に示したものと同様である。
【0054】このフィルタ回路51は、2つのディジタ
ル低域瀘波フィルタ(LPF)53,53’を備えてい
る。LPF53には、ラッチ回路29からの6ビット信
号とORゲート回路27からのフレーム同期信号が入力
され、同様に、LPF53’は、ラッチ回路29’から
の6ビット信号とORゲート回路27からのフレーム同
期信号とが入力され、低域瀘波後の信号を同期位相検出
回路33に出力するように構成されている。
【0055】先に説明した実施の形態では、同期信号部
分の複数のシンボルを平均化することにより同期信号部
分のS/Nを等価的に改善したが、この実施の形態で
は、同期信号部分のシンボルだけを取り出し、さらにB
PSKの“0”シンボルのみ、または“1”シンボルの
みの信号点位置を取り出しこれをLPF53,53’に
より低域瀘波処理をする。これにより、前記図5に示し
た実施の形態と同様の効果を簡単な回路構成により得る
ことができる。
【0056】なお、フィルタ回路51は、ディジタルL
PF53,53’を使用することにより容易に構成でき
るが、フィルタの前後にD/A変換器、A/D変換器を
おくようにすれば、アナログフィルタでも構成すること
ができる。要は、信号点の直流成分のみを取り出せるも
のであれば、同期信号部分のS/Nの改善効果が期待で
きる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように各請求項の発明によ
れば、多値位相変調波や多値位相振幅変調波の絶対位相
検出を少ない信号点配置の固定同期パターンによって行
う場合に、復調信号点位置が拡散する低C/N時あって
も絶対位相検出を安定的に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディジタル変調波復調装置として
の多値位相振幅変調波復調装置の基本構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】同期信号部分が平均化された様子を示す本発明
の原理説明図である。
【図3】多値位相振幅変調波復調装置の復調対象となる
時分割多重階層伝送の原理を示す説明図である。
【図4】8PSK復調されたBPSK変調波の同期位相
を示す説明図である。
【図5】本発明に係るディジタル変調波復調装置として
の多値位相振幅変調波復調装置の具体的な構成を示すブ
ロック図である。
【図6】変調位相と復調位相との関係を示す説明図であ
る。
【図7】8つの位相に対応したBPSKデマッピングR
OMの内容を示す説明図である。
【図8】本発明に係るディジタル変調波復調装置として
の多値位相振幅変調波復調装置の他の具体的な構成を示
すブロック図である。
【図9】QPSK変調波の1例を示す説明図である。
【図10】BPSKおよびQPSKの信号点配置を示す
説明図である。
【図11】16QAMおよび64QAMの信号点配置を
示す説明図である。
【図12】変調波と復調波の位相関係を示す説明図であ
る。
【図13】従来の同期パターンによる絶対位相検出回路
の構成を示すブロック図である。
【図14】データフォーマットの構成を示す説明図であ
る。
【図15】受信信号点の拡散を示す説明図である。
【図16】同期信号であるBPSK信号が8PSK判定
境界線を越える場合を示す説明図である。
【符号の説明】
1 復調器 3 受信シンボル仮判定部 5 同期パターン捕捉部 7 受信信号点平均化部 9 同期検出部 11 受信シンボル硬判定部 21 直交復調器 23 デマッピングROM 25 16ビットシフトレジスタ 27 ORゲート回路 29 ラッチ回路 31 平均化回路 33 同期位相検出回路 35 8PSKシンボル判定回路 37 QPSKシンボル判定回路 39 BPSKシンボル判定回路 41,43 並列/直列変換回路 45 Dフリップフロップ 47 全加算器 49 16カウンタ 51 フィルタ回路 53,53’ ディジタル低域瀘波フィルタ(LPF)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−120995(JP,A) 特開 平2−278940(JP,A) 特開 平7−87149(JP,A) 特開 平5−48665(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 27/00 - 27/38 H04L 7/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号点数がデータ信号部分の信号点数よ
    り少ない同期信号部分を前記データ信号部分に多重して
    成る多値位相変調波、または多値位相振幅変調波を復調
    する際に、その絶対位相を検出する検出器において、 復調器によって復調されたI信号、Q信号を入力して受
    信シンボルの仮判定処理を実行する仮判定部と、 この仮判定部で仮判定された同期パターンの捕捉処理を
    実行してフレーム同期信号を生成する同期パターン捕捉
    部と、 前記復調器で復調されたI信号、Q信号と前記フレーム
    同期信号とを入力し、同期パターンの時間についてのみ
    シンボルタイミング間隔で受信信号点を平均化する処理
    を実行する受信信号平均化部と、 この受信信号平均化部から出力される平均化信号に基づ
    いて同期パターンがどの位相でロックしてるか判定する
    同期判定部と、 この同期判定部の位相情報を用いて位相不確定性を除去
    した受信シンボルの判定を行う受信シンボル硬判定部
    と、 を具備することを特徴とする絶対位相検出器。
  2. 【請求項2】 信号点数がデータ信号部分の信号点数よ
    り少ない同期信号部分を前記データ信号部分に多重して
    成る多値位相変調波、または多値位相振幅変調波を復調
    する際に、その絶対位相を検出する検出器において、 復調されたベースバンド信号中の同期信号部分について
    “0”シンボルのみ、または“1”シンボルのみの信号
    点位置を取り出してフィルタリング操作を実行する低域
    瀘波フィルタと、 この低域瀘波フィルタによりフィルタリングされた信号
    に基づいて同期信号の絶対位相を検出する絶対位相検出
    手段と、 を具備することを特徴とする絶対位相検出器。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の絶対位
    相検出器を備えて成るディジタル変調波復調装置。
JP34398095A 1995-12-28 1995-12-28 絶対位相検出器およびディジタル変調波復調装置 Expired - Lifetime JP3276282B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34398095A JP3276282B2 (ja) 1995-12-28 1995-12-28 絶対位相検出器およびディジタル変調波復調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34398095A JP3276282B2 (ja) 1995-12-28 1995-12-28 絶対位相検出器およびディジタル変調波復調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09186730A JPH09186730A (ja) 1997-07-15
JP3276282B2 true JP3276282B2 (ja) 2002-04-22

Family

ID=18365723

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34398095A Expired - Lifetime JP3276282B2 (ja) 1995-12-28 1995-12-28 絶対位相検出器およびディジタル変調波復調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3276282B2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69836019T2 (de) 1997-06-30 2007-01-11 Kabushiki Kaisha Kenwood Fangschaltung für absolute Phasensynchronisation
JP3017983B2 (ja) * 1997-11-19 2000-03-13 株式会社ケンウッド 同期捕捉回路
JP3084362B2 (ja) 1997-12-04 2000-09-04 株式会社ケンウッド ディジタル放送受信機
CN1110180C (zh) 1997-12-17 2003-05-28 株式会社建伍 接收机
CN1115030C (zh) * 1997-12-17 2003-07-16 株式会社建伍 接收机接收信号绝对定相装置
JP3363768B2 (ja) 1997-12-26 2003-01-08 株式会社ケンウッド ディジタル復調器
JP3084363B2 (ja) 1997-12-26 2000-09-04 株式会社ケンウッド キャリア再生回路
DE1039708T1 (de) * 1997-12-29 2001-03-15 Kabushiki Kaisha Kenwood, Tokio/Tokyo Schaltung zum fangen eines rahmensynchronisiersignals in einem empfänger
CA2320785C (en) 1998-02-25 2006-05-30 Kabushiki Kaisha Kenwood Demodulating apparatus of receiver
JP3558869B2 (ja) * 1998-04-30 2004-08-25 富士通株式会社 復調方法及び受信装置
JP2000078218A (ja) 1998-08-31 2000-03-14 Kenwood Corp キャリア再生回路
JP2007214884A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Hitachi Kokusai Electric Inc 復調装置
JP5168111B2 (ja) * 2008-11-28 2013-03-21 日本電気株式会社 位相不確定性除去機能を有する復調器およびそのキャリアスリップ補償方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09186730A (ja) 1997-07-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
USRE45037E1 (en) Method for modulation and transmission apparatus
JP3626047B2 (ja) 同期捕捉回路及び同期捕捉方法
JP3276282B2 (ja) 絶対位相検出器およびディジタル変調波復調装置
EP0989707B1 (en) Phase estimation in carrier recovery for QAM signals
JPH07143096A (ja) Ofdm同期復調回路
US6625239B1 (en) Circuit for capturing frame sync signal in receiver
JP3691936B2 (ja) 多値直交振幅変調装置及び多値直交振幅変調方法
US6975691B1 (en) Receiver
US6697440B1 (en) Demodulator of receiver
EP1051006A2 (en) Method and system for carrier recovery of a suppressed carrier modulated signal
JP2001053819A (ja) 位相回転エラーを補償するための位相検出装置
EP1039710A1 (en) Carrier reproduction circuit
JP3148090B2 (ja) Ofdm信号同期復調器
EP0822689B1 (en) Carrier recovery in a PSK receiver
JP3865893B2 (ja) 復調回路
US7933362B2 (en) Multilevel QAM symbol timing detector and multilevel QAM communication signal receiver
JP3024111B2 (ja) 受信機の受信信号絶対位相化装置
JP4039824B2 (ja) 位相検出装置
JP2996965B2 (ja) 受信機のフレ―ム同期信号捕捉回路
KR19980015798A (ko) 직각 위상 편이 복조기의 반송파 복원 장치
JP3043332B2 (ja) 受信機
JPH11136207A (ja) 受信信号補正方式及び直交周波数分割多重信号伝送装置
JPH0234552B2 (ja)
JP2001024726A (ja) 位相変調信号のデジタル処理による復調方法及びデジタル復調装置
JP2005123709A (ja) クロック再生回路

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090208

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100208

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120208

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130208

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140208

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term