JP3271473B2 - 車間距離報知装置 - Google Patents

車間距離報知装置

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JP3271473B2 JP12344995A JP12344995A JP3271473B2 JP 3271473 B2 JP3271473 B2 JP 3271473B2 JP 12344995 A JP12344995 A JP 12344995A JP 12344995 A JP12344995 A JP 12344995A JP 3271473 B2 JP3271473 B2 JP 3271473B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自車両と先行車両との
車間距離を検出し、自車両が先行車両に接近した場合に
運転者に報知することにより、接近し過ぎる状態を未然
に防止する車間距離報知装置に係わり、特に該報知をよ
り正確に行なう技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車間距離報知装置として、例えば
特開平5−203746号が開示されているものがある。この
装置における報知方法は、自車両がカーブ車線を走行す
る際に、まず自車速度と自車両の操舵角を検出し、これ
らの値から各ビームの検出領域を設定する。この検出領
域内に先行車両を検出した場合に、自車両と先行車両と
の車間距離が所定値以下になったときに報知を発生する
ものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記車
間距離報知装置においては以下に示す問題点がある。 (1)図5に示すように、コーナ・リフレクタ51等が存
在する路肩部55と、路肩部55に隣接する路側帯53と、路
側帯53に隣接する走行車線54と、中央分離帯52と、から
成るカーブ車線の走行時において、コーナ・リフレクタ
51等の路肩部55側の停止物標を先行車両として検出され
ることを防止するために、自車速度と自車両の操舵角に
応じて、この距離以上の遠方においては報知判断を行な
わない報知抑制距離を算出している。この報知抑制距離
は、自車速度と操舵角によりカーブ車線走行時の旋回半
径を推定することによって一意的に決定されるものであ
るが、報知抑制距離を通常と比較して短めに設定する
と、種々のカーブ車線走行時において、先行車両を正確
に捉えることができなくなる場合が生じる。逆に、カー
ブ車線走行時において先行車両に対する報知抑制距離を
通常通りに設定すると、コーナ・リフレクタ51等の路肩
部55側の停止物標を先行車両として検出することが多く
なる。このように、報知抑制距離の設定はトレードオフ
の関係となり、停止物標を先行車両として検出せず、且
つ先行車両を正確に捉えることは困難である。 (2)検出を防止したいコーナ・リフレクタ51等の停止
物標の存在する路肩部55に対する自車両32からの距離D
は、カーブ車線走行時の旋回半径だけで定まるものでは
なく、実際にはその走行路の路側帯53の幅にも依存して
いる。即ち、路側帯53の幅が広い程、自車両32からコー
ナ・リフレクタ51等の停止物標までの距離が長くなる。
この路側帯53の幅は、主に道路の種類によって異なり、
例えば、一般道路の路側帯は高速道路の路側帯と比較し
て狭く設定されているため、同じ旋回半径のカーブ車線
であっても道路の種類によって自車両から停止物標まで
の距離が変化してしまう。そのため、(1)と同様に、
停止物標に対する不必要な報知判断を行なうことを防止
する効果と、先行車両に対する正しい報知を発生させる
効果とを両立させることは困難となる。 (3)図7に示すように、自車両から発信されるレーダ
ビームの距離検出範囲内において、(a) の右カーブ車線
においてはコーナ・リフレクタ51より遠方の物標を検出
する必要はない。同様に(b) の左カーブ車線において
も、中央分離帯より遠方の物標を検出する必要はない。
そして、物標検出の必要がある領域の最遠距離が走行車
線の右側(中央分離帯側)と左側(路肩部側)とでは路
側帯53の存在により異なる場合があり、旋回方向によっ
てコーナ・リフレクタ51から自車両32までの距離が変化
することがある。そのため、コーナ・リフレクタ等の停
止物標に対する不必要な報知判断を行なうことを防止す
る効果と先行車両に対する正しい報知を発生させる効果
とを両立させることは困難となる。 (4)運転者の癖や習慣により走行車線54内のどの位置
を走行するか(走行車線54内において左右のどちら側に
寄って走行するか)によって、コーナ・リフレクタ51等
の停止物標が存在する路肩部55および中央分離帯52から
自車両までの距離が変化する。そのため、前記停止物標
に対する不必要な報知判断を行なうことを防止する効果
と先行車両に対する正しい報知を発生させる効果とを両
立させることは困難となる。
【0004】本発明は、かかる従来の問題点に着目して
なされたもので、報知抑制距離を運転条件や走行条件に
応じて適宜変更することにより、走行環境の変化に応じ
て正しい報知を行い、上記問題点を解決することを目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、自車両から自車両先方の物標までの距離を検出する
距離検出手段と、自車両の走行速度を検出する自車速度
検出手段と、前記距離検出手段により検出した前記物標
までの距離の時間変化から、自車両と物標との間の相対
速度を算出する相対速度算出手段と、前記自車速度と前
記相対速度に応じて、自車両が前記物標に接近している
との報知を発生させる臨界距離を算出する報知発生距離
算出手段と、自車両の操舵角を検出する操舵角検出手段
と、前記操舵角および前記自車速度に応じて、前記報知
の発生を抑制する報知抑制距離を算出する報知抑制距離
算出手段と、前記自車速度と前記相対速度に応じて前記
物標が移動物標か停止物標かを判別する物標種類判別手
段と、自車両が旋回走行する場合に前記操舵角から自車
両の旋回方向を判別し、右旋回時においては前記物標種
類判別手段によって判別された、自車両の左側に存在す
る停止物標を用い、左旋回時においては同様に前記物標
種類判別手段によって判別された、自車両の右側に存在
する停止物標を用いて前記報知抑制距離を変更する報知
抑制距離変更手段と、前記物標までの距離が、前記報知
抑制距離以上の場合は報知を抑制し、前記報知抑制距離
未満の場合は、前記報知発生距離以下のときに報知を発
生すると判断する報知判断手段と、該報知判断手段によ
り報知を発生すると判断した場合に、報知を発生する報
知発生手段と、を含んで構成するようにした。
【0006】請求項2に記載の発明は、前記請求項1の
報知抑制距離変更手段に代えて、前記物標種類判別手段
により前記物標を移動物標と判定した場合の該移動物標
に対する報知抑制距離を、前記物標を停止物標と判定し
た場合の該停止物標に対する報知抑制距離より長くなる
ように変更し、かつ、自車両が旋回走行する場合に前記
操舵角から自車両の旋回方向を判別し、右旋回時におい
ては前記物標種類判別手段によって判別された、自車両
の左側に存在する停止物標を用い、左旋回時においては
同様に前記物標種類判別手段によって判別された、自車
両の右側に存在する停止物標を用いて前記報知抑制距離
算出手段により算出された報知抑制距離を変更する報知
抑制距離変更手段を備えて構成するようにした。
【0007】
【0008】請求項3に記載の発明は、前記報知抑制距
離変更手段は、前記報知発生手段による報知発生後、所
定時間の間に運転者の操作反応を検出し、該運転者操作
反応に応じて前記報知抑制距離を変更するようにした。
請求項4に記載の発明は、前記報知抑制距離変更手段
は、前記自車速度および前記操舵角から走行している道
路種類の変化を検出し、該道路種類が変化した場合に前
記報知抑制距離を所定値に変更するようにした。
【0009】請求項5に記載の発明は、前記報知抑制距
離変更手段は、前記自車速度および前記操舵角から走行
している道路種類の変化を検出し、該道路種類が変化し
た場合に前記報知抑制距離を所定値に変更するようにし
た。請求項6に記載の発明は、前記距離検出手段は、自
車両から水平方向に異なる水平放射方向に対して複数の
レーダビームを発信し、該レーダビームを発信してから
その反射ビームが受信されるまでの時間に基づいて自車
両先方の物標までの距離を前記ビーム毎に検出し、検出
された複数の距離の中で最短の距離を自車両から物標ま
での距離とするようにした。
【0010】請求項7に記載の発明は、前記物標種類判
別手段は、繰り返し同じ物標を検出している場合に、検
出回数の増加に伴い該物標の速度が減少しつつ最終的に
物標が停止するときには、前記物標を走行車両であると
判別するようにした。
【0011】
【作用】請求項1に記載の発明では、物標が自車両に対
して報知抑制距離算出手段により算出された報知抑制距
離以上の遠方に存在する場合、つまり、物標が自車両の
旋回走行線の外側に大きく外れ、自車両と接近し過ぎる
ことのない場合は、自車両が物標に接近しているとの報
知を行なわず、また、報知抑制距離未満の位置に存在す
る場合、つまり、自車両が物標に接近しすぎる可能性が
ある場合は、報知発生距離算出手段により算出された報
知発生距離以下のときに運転者に自車両が物標に接近し
ているとの報知を行なうことができ、自車両が物標と接
近し過ぎになることを未然に防止することができる。
【0012】また、自車両がカーブ車線を走行する場合
に、旋回方向に応じて自車両に近い側に検出される停止
物標に基づいて報知抑制距離を変更することにより、走
行中に道路の種類が変化した場合においても、より適切
な報知抑制距離を設定することができる。
【0013】請求項2に記載の発明では、さらに、移動
物標と停止物標とを判別して、移動物標に対する報知抑
制距離を、停止物標に対する報知抑制距離よりも長くな
るように設定することにより、物標の種類に応じて報知
の発生、抑制の判断を適確に行なうことができる。 請求
項3に記載の発明では、報知を発生した後の運転者の操
作反応に応じて、発生させた報知が正しい報知だったか
どうかを判別することにより、より適切な報知抑制距離
を変更して設定することができ、道路種類の変化や運転
者の個人差に起因して生じる不必要な報知判断を行なう
ことを防止することができる。
【0014】請求項4に記載の発明では、停止物標がレ
ーダビームの検出範囲を横切るときの検出開始時と該検
出終了時における前記物標の自車両に対する相対位置か
ら自車両の旋回半径等を正確に検出することによって、
より正確な報知抑制距離を設定することができる。請求
項5に記載の発明では、道路種類が変化した場合に前記
報知抑制距離を一旦リセットして所定値に変更すること
により、先の道路に対する報知抑制距離による報知判断
を行なうことを防止し、早急に現在の道路種類に対応す
る報知抑制距離を設定することができる。
【0015】請求項6に記載の発明では、複数のレーダ
ビームを用いて検出した複数の検出距離のうち、最短の
検出距離を自車両から物標までの距離とすることによ
り、より広い範囲に対して物標の検出を行なうことがで
き、物標の検出精度をより向上させることができる。
求項7に記載の発明では、検出物標の速度が減少しつつ
最終的に該物標が停止する場合に、検出物標は移動物標
であると判別することにより、例えば先行車両が減速し
て停止した場合に該先行車両を停止物標と判別されるこ
とを防止することができる。
【0016】
【実施例】以下に本発明の詳細な実施例を図1〜図18に
基づいて説明する。図1に第1の実施例の構成を示し
た。図1に示すように本実施例は、自車両から先行車両
までの車間距離を検出する車間距離検出手段1と、自車
両の走行速度を検出する自車速度検出手段2と、前記車
間距離検出手段1によって検出された車間距離の時間変
化から先行車両の自車両に対する相対速度を算出する相
対速度算出手段3と、前記自車速度検出手段2で検出さ
れた自車速度と前記相対速度算出手段3で算出された相
対速度から自車両が先行車両とが接近したことの報知を
すべき報知発生距離を算出する報知発生距離算出手段4
と、自車両の操舵角を検出する操舵角検出手段5と、前
記操舵角検出手段5で検出された操舵角, 前記自車速度
検出手段2で検出された自車速度, および停止物標位置
を自車両が通過するときの自車両から停止物標までの側
方距離から報知発生を抑制すべき距離を算出する報知抑
制距離算出手段6と、前記自車速度検出手段2で検出さ
れる自車速度と前記相対速度算出手段3で算出される相
対速度から現在検出している物標が移動物標か停止物標
かを判別する物標種類判定手段9と、前記操舵角検出手
段5で検出された操舵角から現在の旋回方向を判別する
旋回方向判別手段11と、前記物標種類判定手段9で判定
された検出物標の種類, 前記自車速度検出手段2で検出
された車速,および前記旋回方向判別手段11で判別され
た旋回方向に応じて報知抑制距離を変更する報知抑制距
離変更手段10と、前記車間距離検出手段1で検出された
車間距離, 前記報知発生距離算出手段4で算出された報
知発生距離, および前記報知抑制距離算出手段6で算出
された報知抑制距離から報知させると判断する報知判断
手段7と、該報知判断手段7によって報知が必要と判断
された場合に運転者に報知する報知発生手段8と、を有
している。
【0017】図2には、以上の構成を持つ車間距離報知
装置の具体例を示した。図2によると、本実施例の車間
距離報知装置は、レーザ光または電波等を用いて先行車
両との車間距離Rを検出するレーダ装置21と、自車速度
Vf を検出する車速センサ22と、操舵角θを検出する操
舵角センサ23と、自車速度Vf および操舵角θに応じて
報知発生の判断を行い報知信号を発生する情報処理回路
24と、その報知信号を受けて運転者に報知する報知発生
装置25と、によって構成される。
【0018】ここで、レーダ装置21のビーム送信状態の
詳細を図3に示した。図3に示すように、左ビーム31L,
中央ビーム31C,右ビーム31R は、自車両32の車体中心軸
33に対してそれぞれ角度33L(δLa〜δLb) ,角度33C(δ
Ca〜δCb) ,角度33R(δRa〜δRb) の範囲に発信し、そ
れらの発信領域内に存在する物標(例えば、先行車両,
コーナ・リフレクタ等)による反射波を受け取るまでの
時間から、3方向それぞれに存在する物標までの距離R
L , RC , RR をそれぞれ計測する。実際には、反射波
の検出限界である最大検出距離Rmax が存在するため、
検出される各距離RL , RC , RR はこの最大検出距離
Rmax よりも小さくなる。
【0019】次に作用を説明する。まず、レーダ装置41
で物標までの距離RL , RC , RRを検出し、車速セン
サ42および操舵角センサ43により、自車速度Vf および
操舵角θを検出する。これら3種類の信号値は情報処理
回路44へ入力される。この情報処理回路44においては、
自車両に対する先行車両の相対速度Vr を算出すると共
に、相対速度Vr および自車速度Vf に応じて、報知を
発生させる臨界距離である報知発生距離Rs を算出す
る。さらに、自車速度Vf および操舵角θに応じて、レ
ーダ装置21により検出された物標に対して報知判断を抑
制するための報知抑制距離Lc を算出する。尚、これら
報知発生距離Rs および報知抑制距離Lcの詳細につい
ては後述する。
【0020】その後、報知発生距離Rs および報知抑制
距離Lc に対して車間距離Rを比較することにより、先
行車両との接近度の過大を判断し、接近度が過大の場合
に運転者に報知するように報知発生装置25により報知を
発生させる。この報知の発生方法は、例えば、ランプ等
の視覚的な呈示あるいは、報知音の発生等の聴覚的な呈
示を行なう。
【0021】次に、前記情報処理回路24における詳細な
作用を説明する。図4には情報処理回路24の処理のフロ
ーチャートを示した。まず、ステップ101 で車速センサ
22からの自車速度Vf を読込む。ステップ102 において
自車速度Vf に応じてオフセット距離Dを決定する。こ
のオフセット距離Dとは、図5に示すようにコーナ・リ
フレクタ等の停止物標51が、中央分離帯52と路側帯53と
に囲まれた走行車線54における自車両32の走行位置か
ら、どの程度コーナー外側に位置しているかを示す物理
量である。( また、後述するステップ105 において、δ
の角度間隔で設定された3つのビーム46L,46C,46R を用
いて報知抑制距離を算出する際に、このオフセット距離
Dの値が定数として用いられる。) このオフセット距離Dは、自車速度Vf に応じて自車速
度Vf が所定速度よりも大きな領域では大きく、所定速
度より小さな領域では小さく設定する。これは高速道路
では路側帯が広く設けられ、一般道路では路側帯が狭く
設けられていることに対応するものである。その結果、
道路の種類によらない停止物標の検出抑制効果と先行車
両に対する正しい検出効果を両立させることができる。
【0022】さらに、高速道路や一般道路等の道路の種
類が急に変化することは殆どあり得ないので、前記所定
速度付近の一時的な車速の変化にも対応できるように、
図6に示す各オフセット距離Dの設定には自車速度Vf
に対するヒステリシス特性を持たせ、安定性を向上させ
るようにするとよい。即ち、自車速度Vf が低速側V lo
であるときは、一般道路対応のオフセット距離Dloに設
定し、増速して所定速度Vhiに達したときに高速道路対
応のオフセット距離Dhiに変更する。そして、自車速度
Vf が高速側にあるときは、高速道路対応のオフセット
距離Dhiに設定し、減速してVloに達したときに一般道
路対応のオフセット距離Dloに変更する。
【0023】また、このオフセット距離Dは後述するス
テップ105 において、旋回方向に合わせて選択するよ
う、右側、左側のオフセット距離DR , DL の2つの値
が用意される。即ち、図7(a),(b) に示すように、左カ
ーブ車線におけるオフセット距離DR は自車両32より右
側の中央分離帯52までの距離を想定しているのに対し
て、右カーブ車線におけるオフセット距離DL は、自車
両32より左側の走行車線54以外に路側帯53の幅も含める
必要がある。そのため、左カーブ車線のオフセット距離
R は、右カーブ車線のオフセット距離DL より小さく
設定する。このように、右カーブ車線と左カーブ車線と
では異なるオフセット距離Dを用いる。
【0024】ステップ103 においては、操舵角センサ23
から自車両の操舵角θを読込み、ステップ104 で操舵角
θの値に応じて旋回方向を判別する。そして、ステップ
105において3方向に送信されたビーム毎の報知抑制距
離LCL, LCC, LCRを、ステップ102 で算出したオフセ
ット距離D, 自車速度Vf および操舵角θに応じて算出
する。
【0025】ここで報知抑制距離とは、例えば図5に示
すようなカーブ車線走行時における自車両32から路側帯
53の外側の境界(コーナ・リフレクタ51)までの各ビー
ム31L,31C,31R 毎の距離LCL, LCC, LCRである。尚、
左カーブ車線の場合には中央分離帯52までの距離とな
る。レーダ装置21から発信されたレーダビームによる物
標の距離計測において、報知抑制距離Lc 以上離れた物
標に対しては、自車両32が走行可能な車線の範囲外とな
るので検出する必要はない。そのため、報知抑制距離以
上離れた物標に対しては報知判断を抑制する。この各レ
ーダビームに対する報知抑制距離LCL, LCC, LCRの算
出方法を以下に示す。
【0026】まず、自車速度Vf と操舵角θから現在走
行しているカーブ車線の旋回半径R 0 を(1) 式により算
出する。 R0 =(1+AVf2)NL/θ ・・・(1) ここで、A,N,Lは車両諸元や車両固有の定数で、A
はスタビリティファクタ,Nはステアリングギア比,L
はホイールベースをそれぞれ意味する。
【0027】さらに、この旋回半径R0 と3つのレーダ
ビームの向きとオフセット距離Dを元にして、各ビーム
に対する報知抑制距離LCL, LCC, LCRを算出する。図
5に示すように左右のビームの設定角度をδとすると、
右カーブ車線の場合には、左ビーム, 中央ビーム, 右ビ
ームの報知抑制距離LCL, LCC, LCRは、それぞれ
(2)〜(4)式で表される。
【0028】
【数1】
【0029】
【数2】
【0030】
【数3】
【0031】上記(2)〜(4)式により算出される各
ビームの報知抑制距離LCL, LCC,LCRは、旋回距離R
0 に対して図8に示す変化を呈する。尚、図中には左カ
ーブ車線に対する報知抑制距離LCL, LCC, LCRも示し
てある。左カーブ車線と右カーブ車線とではオフセット
距離Dの値が異なるので、同じ旋回半径R0 に対しても
報知抑制距離LCL, LCC, LCRは異なり、右カーブ車線
の方が短くなる。
【0032】このように、道路の右側(中央分離帯側)
と左側(路肩部側)とで異なるオフセット距離Dを用い
て報知抑制距離を求めているため、カーブ車線走行時に
おける旋回方向に影響されず、停止物標の検出を抑制す
る効果と、先行車両に対する正しい報知発生効果を両立
することができる。ところで、旋回走行中には操舵角θ
の値が零ではないため、(1)式によってカーブ車線の
旋回半径R0 を算出し、報知抑制距離を算出することが
可能であるが、直進走行中は操舵角θの値が零となるた
め、旋回半径R0 が無限大となり、報知抑制距離LCL,
CC, LCRを算出することができない。
【0033】そのため、操舵角θの絶対値が所定値θ0
以下の場合には直線走行時であると見なし、レーダ装置
41の検知エリアを自車線上に限定するように(5)式お
よび(6)式により中央ビーム、左ビームおよび右ビー
ムに対する報知抑制距離LCL, LCC, LCRを算出する。 Lcc =LC0 ・・・(5) LCL =LCR =LC1 ・・・(6) ここで、LC0およびLC1は旋回走行中は、予め定められ
た定数である。以上が図4のステップ105 の報知抑制距
離算出方法である。
【0034】次に、ステップ106 においては、各ビーム
毎の検出距離RL , RC , RR をレーダ装置41から読込
む。そして、ステップ107 において各ビームの検出距離
L, RC , RR を各ビームの報知抑制距離LCL, LCC,
CRと比較して、各報知抑制距離以下で、且つ3つの
レーダビームによる検出距離のうち最短の検出距離を選
択し、その距離を今回の検出距離Rとする。この条件に
合うRが存在しない場合にはステップ108 で処理を終了
し、ステップ101 へ戻る。一方、この条件に合うRが存
在する場合には、ステップ109 へ進む。
【0035】ステップ109 においては、検出距離Rの時
間変化を求めることにより、相対速度Vr を算出する。
この相対速度Vr の算出方法としては、例えば最小二乗
法等により経過時間に対する検出距離の変化を直線近似
する方法が挙げられる。ただし、この算出のためには現
在の検出距離R以外に、例えば過去3つのデータが必要
となる。過去の検出距離データが揃っていない場合に
は、相対速度Vr の算出ができない。また、過去の検出
距離データが揃っている場合においても、前回の距離デ
ータに対して今回の検出距離データが著しく変化してい
る場合(例えば、100msec のサンプリング時間の間に10
m以上距離が変化している場合)には、前回とは異なる
物標を検出し始めた可能性が高いので、今までに記録さ
れている過去3回の距離データをリセットし、今回から
新たに検出距離Rをメモリする(記憶する)。
【0036】このように、相対速度Vr を算出できない
場合には、今回の処理を終了してステップ101 へ戻る。
一方、ステップ109 において相対速度Vr が算出できた
場合は、ステップ111へ進み、相対速度Vr と自車速度
Vf の値から現在検出している物標の種類( 移動物標で
あるか、停止物標であるか) を(7)式から判定する。 Vf −Vr ≦ 20 km/h ・・・(7) (7)式の左辺は自車速度Vf から相対速度Vr を減じ
た検出物標の絶対速度を意味しており、この絶対速度が
所定値(この場合 20 km/h )以下の場合には停止物標
であると判断する。そして所定値より大きい場合には移
動物標であると判断する。
【0037】また、この検出物標に対してステップ111
における物標種類の判定が初回ではなく、前回に同じ判
定を行なった物標で、且つ一度でも停止物標ではない
(移動物標)と判定された検出物標については、(7)
式の判定の結果によらず移動物標であると判定する。こ
れは、移動物標である先行車両が減速或いは急停止した
ことにより、停止物標に変化したような状況が考えられ
るためであり、このような場合には検出物標が移動物標
であると判断して、ステップ114 の報知判断を行なう。
【0038】ステップ111 において、検出物標が停止物
標である場合には、ステップ112 で報知抑制距離Lc を
変更する。停止物標に対しては、報知抑制距離Lc が相
対的に短くなるように、ステップ102 で算出したオフセ
ット距離Dをより小さい値に補正する。それに従って、
ステップ105 と同様に(2)〜(4)式から報知抑制距
離Lc を算出する。
【0039】ステップ113 において、再度算出した停止
物標に対する報知抑制距離Lc と検出距離Rを比較し、
検出距離Rが停止物標に対する報知抑制距離Lc よりも
短い場合にはステップ114 へと進み報知判断を行なう。
一方、検出距離Rが長い場合には報知判断を抑制するた
め、今回の処理を終了してステップ101 へ戻る。これに
より、カーブ車線走行時におけるコーナ・リフレクタ等
の停止物標の報知判断が抑制され、且つ、先行車両に対
する報知は抑制されることが少ないため、カーブ車線走
行時における停止物標に対する不必要な報知判断を行な
うことを抑制する効果と、先行車両に対する正しい報知
を発生させる効果を両立させることができる。
【0040】次に、ステップ114 の報知判断についての
詳細を以下に説明する。図9に報知判断の処理のフロー
チャートを示した。まず、ステップ121 で報知発生距離
を算出する。この報知発生距離とは、検出距離Rが報知
発生距離以下となった場合に報知を発生させるようにす
る距離である。この報知発生距離は1次報知用と緊急時
の2次報知用の2種類用意され、1次報知用の報知発生
距離Rs1と、2次報知用の報知発生距離Rs2は(8),
(9)式によりそれぞれ算出される。 Rs1 =(Td1+Tx1)Vf +(Vf2−Va2)/(2α1 )・・・(8) Rs2 =(Td2+Tx2)Vf +(Vf2−Va2)/(2α2 )・・・(9) ここで、Va は検出物標の絶対速度で、自車速度Vf と
相対速度Vr との差である。また、Tx1,Tx2は運転者
の反応時間やブレーキの立ち上がり時間等による空走時
間、α1 ,α2 は自車両の減速度で、Tx1>Tx2,α1
<α2 である。
【0041】ステップ122 においては、検出距離Rと1
次報知発生距離Rs1とを比較して、(10)式により接
近度の過大を判別する。 R ≦ Rs1 ・・・(10) この(10)式が成立する場合には、検出距離Rが1次
報知発生距離以下であるということになり、ステップ12
3 以降で1次報知または2次報知を発生させる。また、
(10)式が成立しない場合には報知を発生させないよ
うにする。
【0042】ステップ123 においては、さらに車間距離
Rと2次報知発生距離Rs2とを比較して、(11)式に
より接近度の過大を判別する。 R ≦ Rs2 ・・・(11) この(11)式が成立する場合には、検出距離Rが2次
報知発生距離Rs2以下であるということになり、ステッ
プ124 へ進み2次報知を発生させる。2次報知発生距離
Rs2よりも車間距離Rが大きい場合には、ステップ126
に進み、1次報知を発生させる。1次報知においては、
ステップ126 で現在の時刻Tn と報知発生時点TF1から
報知時間Δt経過したかどうかを判断して、報知時間Δ
t以内であれば、ステップ127 で1次報知用の報知音を
発生し、ステップ128 で1次報知用の報知ランプを点灯
するように報知発生装置45へ信号を出力する。報知時間
Δtを超えていればステップ129 で1次報知用の報知音
は停止され、報知ランプのみ点灯されることになる。
【0043】2次報知を行なうステップ124 以降におい
ては、ステップ124 で2次報知用の報知音を発生し、ス
テップ125 で2次報知用の報知ランプを点灯するように
報知発生装置25に信号を出力する。1次報知、2次報知
の発生後は、図4のステップ101 へと戻り、上記処理を
繰り返す。
【0044】以上説明したように、本実施例において
は、第1に、物標の相対速度から検出された物標が停止
物標であるか移動物標であるかを判別し、移動物標に対
する報知抑制距離よりも停止物標に対する報知抑制距離
の方が短くなるように報知抑制距離を補正する構成とす
ることにより、カーブ車線走行時におけるコーナ・リフ
レクタ等の停止物標に対する報知判断を抑制し、且つ先
行車両等の移動物標に対する報知は抑制されることが少
ないため、カーブ車線走行時における停止物標に対する
不必要な報知判断が行なわれることを抑制する効果と、
先行車両に対する正しい報知発生効果を両立させること
ができる。
【0045】第2に、自車速度と操舵角に加えて、自車
両側方の距離であるオフセット距離を設定し、これら3
つの値から報知抑制距離を求めるようにし、さらにオフ
セット距離を高速走行時において相対的により小さくな
るように、自車速度に応じて変更する構成とすることに
より、走行中に道路の種類が変化しても、それに応じた
車速の変化によりオフセット距離が変更され、それに従
い報知抑制距離が変更されるため、道路の種類によらず
停止物標に対する不必要な報知判断が行なわれることを
抑制する効果と、先行車両に対する正しい報知を発生さ
せる効果を両立させることができる。
【0046】第3に、自車速度と操舵角に応じて決定さ
れる報知抑制距離を、自車両の旋回方向によって変更す
る構成とすることにより、道路の右側(中央分離帯側)
と左側(路肩部側)で異なる場合にも、その距離に応じ
てオフセット距離が変更され、それに従って報知抑制距
離が変更されるため、カーブ車線の旋回方向によらず停
止物標に対する不必要な報知判断が行なわれることを抑
制する効果と、先行車両に対する正しい報知発生効果を
両立させることができる。
【0047】尚、本実施例においてはレーダ装置21の構
成として、一般的な3つのレーダビームを用いた構成と
したが、本実施例はこれに限定されることなく異なる個
数のレーダビームを用いた構成としても対応することが
できる。次に、第2の実施例について説明する。第2の
実施例は第1の実施例の報知抑制距離変更手段を、報知
発生後の運転者の操作反応から変更し、道路の種類が変
化した場合に報知抑制距離を所定値にリセットするよう
にしたものである。
【0048】第2の実施例の構成を図10に示した。本実
施例は、第1の実施例の構成に、報知発生後所定時間内
にブレーキ操作等の運転者の反応操作を検出する運転者
反応計測手段12と、報知発生後所定時間内に運転者の反
応操作がある場合に報知が正しかったか判断する正報知
判断手段13を加え、報知抑制距離変更手段11を、正報知
判断手順13による正報知判断結果に基づいて、前記報知
抑制距離算出手段6における報知抑制距離を変更するよ
うにし、さらに、前記自車速度検出手段2による自車速
度と、前記操舵角検出手段5による操舵角に応じて、自
車速度が所定値以下、または操舵角が所定値以上になっ
たことを検出し、前記報知抑制距離変更手段11における
報知抑制距離の変更をリセットし、報知抑制距離を所定
値に変更する報知抑制距離変更リセット手段14を加えた
構成としている。
【0049】以上の構成の車間距離報知装置の具体例を
図11に示した。図11は、図2に示した第1の実施例の構
成に、運転者のブレーキ操作を検出するブレーキセンサ
26が追加され、情報処理回路27においては、レーダ装置
21から検出される先行車両との車間距離である検出距離
Rと、車速センサ22からの検出される車速度Vf と、操
舵角センサ43からの操舵角θ,およびブレーキセンサ26
からのブレーキ信号に応じて報知の発生判断が行われ
る。他は第1の実施例と同様であるのでここでは説明を
省略する。
【0050】次に、情報処理回路27における詳細な作用
を、図12に示すフローチャートに基づいて説明する。ま
ず、ステップ201 で車速センサ22からの自車速度Vf を
読込み、ステップ202 で操舵角センサ23から操舵角θを
読込む。ステップ203 において、これまでに行なったオ
フセット距離Dに対する補正をリセットすべきかどうか
を判断する。オフセット距離Dは、道路の種類によって
異なるため、道路が変化したことを次の2つの条件から
判断する。
【0051】(i) 自車速度Vf が所定値以下か (ii)操舵角θが所定値以上か この2つの条件が満たされた場合に、種類の異なる道路
に変化したと判断し、新しい道路に対する補正を再開す
るために、ステップ207 でオフセット距離Dを初期値D
0 に設定する。さらに、ステップ208 で報知カウンタC
m をクリアする(零にする) 。
【0052】一方、補正をリセットしない場合には、ス
テップ204 で報知カウンタCm の値を調べる。この報知
カウンタCm は、前回オフセット距離Dを補正してから
の報知の回数を意味しており、この値が所定値C0 を超
えるまではオフセット距離Dの補正は行なわない。報知
カウンタCm の値が所定値C0 を超えた場合には、ステ
ップ205 においてオフセット距離Dを補正する。この補
正方法としては、単にオフセット距離Dを所定値ΔDだ
け減じても構わないが、過去Cm 回の報知発生状況のデ
ータを元に、正しくない報知の抑制効果を十分に得るた
めにオフセット距離Dをいくらまで小さくすればよいか
を算出し、その値だけ減じることで補正してもよい。さ
らに、ステップ206 で報知カウンタCm をクリアし、ス
テップ209 へ進む。
【0053】ステップ209 〜ステップ215 の処理は、第
1の実施例における図4のステップ105 〜ステップ114
と同一であるため、ここではその説明を省略する。次
に、ステップ116 の報知結果判定の処理のフローチャー
トを図13に示す。ステップ301 においては、今回の処理
で報知が発生したかどうかを判断し、報知が発生した場
合には、ステップ302 で報知発生状況( 現在の自車速度
Vf ,操舵角θ,相対速度Vr ,検出距離RL , RC ,
R 等)をメモリする。この報知が正しくない報知であ
った場合には、図12のステップ105 でオフセット距離D
を補正する補正量をここでメモリされた状況により求め
ることができる。さらに、ステップ303 で、反応操作フ
ラグ(運転者のブレーキ操作があった場合:1,ない場
合:0に設定)を零にリセットする。
【0054】一方、ステップ301 で報知が発生していな
い場合には、ステップ304 で前回の報知が発生してから
の経過時間をチェックする。ここで、一般的な運転者の
反応時間から定められる所定時間Tw を用いて、このT
w の間にブレーキ操作が無ければ報知は正しくなかった
と判断する。所定時間Tw としては、例えば2〜3秒程
度の値を取ればよい。
【0055】経過時間が所定時間Tw 以上経っている場
合には、今回は何も処理しない。また、経過時間が所定
時間Tw 以内の場合には、ステップ305 以降でブレーキ
操作の有無をチェックする。ステップ305 においては、
反応操作フラグをチェックし、反応操作フラグが1でな
い場合にはステップ307 でブレーキセンサ56からのブレ
ーキ信号を読込み、ステップ307 でブレーキ操作が有る
かどうかを判別する。ブレーキ操作があった場合にはス
テップ308 で反応操作フラグを1とする。
【0056】さらに、経過時間が所定時間Tw に等しい
場合には、ステップ309 で反応操作フラグをチェックす
る。反応操作フラグが1の場合には、所定時間Tw 内に
ブレーキ操作が行なわれたことを意味するので、今回の
報知は正しい報知であると判断し、ステップ311 でメモ
リされていた報知発生状況をクリアする。反応操作フラ
グが1でない場合(零の場合)には、所定時間Tw 内に
ブレーキ操作が行なわれなかったことを意味するので、
今回の報知は正しくなかったと判断し、ステップ310 で
報知カウンタCm を1だけ増加させる。
【0057】尚、ここでは運転者の反応操作を検出する
センサとしてブレーキセンサ26を用いたが、本実施例に
おいては、これに限定されることなく、例えばアクセル
の踏み込み量を検出するセンサでも良い。また、報知に
対する反応として運転者が操舵で回避することも考えら
れ、操舵角の急激な変化とブレーキ操作の有無を検出
し、これらを併用すれば運転者の反応をより確実に検出
することができる。
【0058】さらに、報知抑制距離による正しくない報
知発生の抑制は、カーブ車線走行中しか適用することが
できないため、報知結果判定に旋回走行中であるかどう
かの判断を追加し、旋回走行中の正しくない報知だけを
計数して、オフセット距離Dを補正することにより、情
報処理回路の計算処理の負担を軽減することができる。
【0059】以上説明したように本実施例においては、
報知が発生した後の運転者の反応操作(例えばブレーキ
操作)の有無から、その報知が正しい報知であったかど
うかを判別し、正しくない報知の発生状況からオフセッ
ト距離Dを補正する。このオフセット距離Dに基づいて
報知抑制距離を補正することにより道路種類や運転者が
変化しても、カーブ車線走行時におけるコーナ・リフレ
クタ等の物標の検出による不必要な報知判断を減少させ
る効果と、先行車両に対して正しい報知を発生させる効
果とを両立させることができる。
【0060】また、カーブ車線走行時に発生する報知に
対して正しい報知であるかどうかは運転者の嗜好にも依
存し、報知を発生して欲しくない物標の位置も運転者に
よって異なる。本実施例においては、報知が正しいか正
しくないかを報知発生後の運転者の反応操作から判断し
ているため、運転者の嗜好の差にも対応することができ
る。
【0061】さらに、道路種類が変化したことを自車速
度と操舵角から検出することにより、道路種類が変化し
た場合には、今までのオフセット距離Dの補正をリセッ
トして初期値のオフセット距離D0 を用いて報知抑制距
離算出するようにし、先の道路に対するオフセット距離
Dにおける報知抑制距離で報知抑制を行なわないように
した。そのため、先行車両に対する報知がより正確に得
られる一方、新しい道路に早期に適応してオフセット距
離が補正されるので、カーブ車線走行時の正しくない報
知を抑制する効果が十分に得られるようになる。
【0062】次に、第3の実施例について説明する。第
3の実施例は、前記報知抑制距離を、検出物標が前記レ
ーダビームの検出範囲を横切るときの検出開始時と該検
出終了時における前記物標の自車両に対する相対位置に
より変更し、また、道路の種類が変化した場合にも報知
抑制距離を所定値にリセットするようにしたもので、図
14に第3の実施例の構成を示した。本実施例は、第2の
実施例の構成に、前記自車速度検出手段2で検出された
自車速度と前記相対速度算出手段3で算出された相対速
度から現在検出している物標が停止物標か移動物標かを
判定する物標種類判定手段9と、該物標種類判定手段9
により停止物標と判定されたとき、前記車間距離検出手
段1からの検出距離の時間変化から、自車両が停止物標
の位置を通過する時の自車両から停止物標までの側方距
離を推定する停止物標側方距離推定手段15とを加え、報
知抑制距離を、該停止物標側方距離推定手段15による側
方距離に応じて前記報知抑制距離算出手段6における報
知抑制距離を変更するようにした。
【0063】以上の構成の車間距離報知装置の具体例と
して、第2の実施例と同様に図11に示した。ただし、第
2の実施例と比較して、情報処理装置27におけるオフセ
ット距離Dの補正方法が異なっている。他は同一である
ため、ここでは共通な構成および作用の説明は省略す
る。まず、停止物標を検出したときの検出開始から終了
までの検出距離の変化状況からオフセット距離Dを補正
する方法について説明する。
【0064】カーブ車線走行時において検出される物標
は、主にコーナ・リフレクタ等の停止物標であり、これ
らの停止物標の自車両に対する相対位置関係が分かれ
ば、報知抑制距離Lc を適切に設定することができる。
そこで本実施例においては、各ビームの形状と連続して
検出された停止物標からの検出距離データを元に、自車
両に対する停止物標の相対位置関係を求めることによっ
て、報知抑制距離Lc が適切に設定されるようオフセッ
ト距離Dを補正する。
【0065】ここでは、一例として中央ビーム31c に対
する検出距離データRc を示すが、他のビームに対して
も同様の処理を行ない、オフセット距離Dを補正する。
図15に示すように、右方向に旋回走行中に停止物標がビ
ームの検出範囲を横切る時、検出開始時の自車両32から
停止物標51a までのy方向距離をRa 、検出終了時の自
車両32から停止物標51b までのy方向距離をRb とす
る。また、図16には中央ビーム31c の時系列的な検出距
離データRc の変化状況を示した。
【0066】検出開始時( 時刻ta )と検出終了時(時
刻tb )の、停止物標の自車両に対する相対位置関係
は、ビームの形状データ(δca, δcb)を用いて(1
2),(13)式により算出することができる。検出開
始時( 時刻ta )における停止物標の位置は、 xa =Ra sin δCa ,ya =Ra cos δCa ・・・(12) 検出終了時( 時刻tb )における停止物標の位置は、 xb =Rb sin δCb ,yb =Rb cos δCb ・・・(13) で表され、旋回半径R0 を一定として旋回している場合
には、停止物標が描く軌跡は(14)式で表される円と
なる。 (x−R0 2 +y2 =(D+R0 2 ・・・(14) 従って、(12),(13)式で示される2つの座標値
(xa ,ya ),(x b ,yb )をそれぞれ(14)式
のx,yに代入することにより、オフセット距離Dを求
めることができる。また、(12),(13)式はビー
ム形状を規定するデータとして角度範囲を示したが、例
えば、検出角度範囲は小さい場合も予想されるので、距
離に対するx座標値のマップ(1対1の対応表)を持
ち、検出開始時と検出終了時の検出距離データをそのま
まy座標とし、x座標値はマップから求めるようにして
も良い。ただし、この方法を適用するには、停止物標が
ビーム形状を横切るように検出し始め、同じく横切るよ
うに検出し終わる必要があるため、検出開始時の検出距
離データRa の値が最大検知距離Rmax 以下である場合
だけ、オフセット距離Dを求めるようにする。
【0067】次に、第3の実施例における図11の情報処
理回路27の詳細な作用を、図17のフローチャートに基づ
いて説明する。図17の処理においても第2の実施例にお
ける図12の処理と同様に、ステップ401 で車速センサ22
からの自車速度Vf を読込み、ステップ402 で操舵角セ
ンサ23から操舵角θを読込む。ステップ403 において
は、今まで実施したオフセット距離Dに対する補正をリ
セットすべきかどうかを判断する。オフセット距離Dは
道路の種類によって異なるため、道路が変化したことを
第2の実施例と同様に、(i) 自車速度Vf が所定値以
下,(ii) 操舵角θが所定値以上、の条件から判断する。
【0068】この条件が満たされた場合は、新しい道路
に対して補正を再開するために、ステップ404 でオフセ
ット距離Dを初期値D0 に設定する。また、この条件が
満足されないオフセット距離Dに対する補正をリセット
しない場合には、ステップ405 でオフセット距離Dを補
正する。この補正の仕方としては、後述するステップ41
3 の道路形状推定処理413 で検出された停止物標に対す
る距離データの変化を元にして、前述した(12)〜
(14)式により補正する。この補正は毎回実施する必
要はなく、補正が必要な距離データが得られたときだけ
算出するようにすれば十分である。
【0069】また、精度を向上させるために、複数の距
離データを元にオフセット距離Dの補正値を求めるよう
にするか、あるいは算出したオフセット距離Dの補正値
を現在の値と比較して、変化の幅が所定値以内に収まっ
ているかどうかを判別し、所定値より大きい場合にノイ
ズとして補正しない手法を取る方が望ましい。ステップ
406 〜ステップ412 は、図12に示した第2の実施例のス
テップ209 〜ステップ215 と同一であるので、ここでは
説明を省略する。
【0070】次に、ステップ413 の道路形状推定の詳細
を図18に示すフローチャートを用いて説明する。この道
路形状推定処理は各ビーム毎に行なう処理なので、本実
施例の場合には、左, 中央, 右の各ビームについて同様
の処理が繰り返し行なうことになる。まず、ステップ50
1 においては、操舵角θの値から自車両が旋回中である
かどうかを検出する。操舵角θの絶対値が所定値θ0
上の場合には、旋回中であるのでステップ102 で旋回方
向をメモリし、以下の操作を行なう。しかし、操舵角θ
の絶対値が所定値θ0 未満で旋回中でない場合には、以
下に示す道路形状推定処理は行なわない。
【0071】ステップ503 においては、そのビームの検
出可能領域に物標が現れる検出開始時であるかどうかを
判断する。検出開始時の場合はステップ504 へ進み、そ
のビームの検出開始距離Ra が所定値Rm より長いかど
うかを判断する。これは検出可能領域に停止物標が横方
向から侵入してきたかどうかを判別するための処理で、
所定値Rm は最大検知距離Rmax よりやや小さい値に設
定する。検出開始距離Ra が所定値Rm 以下の場合に
は、ステップ505 で検出開始距離Ra をメモリすし、所
定値Rm より大きい場合はこの処理を終了する。
【0072】ステップ506 においては、検出された物標
がビームの検出可能領域から外れる検出終了時であるか
どうかを判断する。検出終了距離Rb の検出が終了して
いなければ、ステップ512 で操舵角, 自車速度の急変が
ないかをチェックする。ここで、操舵角や自車速度が急
変している場合には旋回半径が変化していることが予想
されるので、今回の停止物標に対する検出距離データか
ら、オフセット距離Dを補正しないようにする。
【0073】一方、検出終了距離Rb の検出が終了した
場合には、ステップ507 で検出開始距離Ra がメモリさ
れているかどうかをチェックする。検出開始距離Ra
メモリされている場合には、ステップ508 でその検出物
標が停止物標かどうかを(7)式を用いて判別し、さら
にステップ509 で検出時間中に操舵角, 自車速度の急変
がなかったかどうかをチェックする。ここで、検出物標
が停止物標でなく、操舵角か自車速度の急変があった場
合には、今回の検出距離データはオフセット距離Dの補
正に用いないため、メモリされた検出開始距離Ra をス
テップ511 でクリアする。また、検出物標が停止物標で
操舵角, 自車速度の急変が無い場合は、ステップ510 で
検出終了距離Rb をメモリして処理を終了する。
【0074】そして、得られた検出開始距離Ra および
検出終了距離Rb を用いて、(12)〜(14)式によ
りオフセット距離Dを求め、それに応じた報知抑制距離
を(2)〜(4)式により求める。報知発生について
は、第1の実施例および第2の実施例と同様にして行な
う。以上説明したように本実施例によれば、停止物標に
対するレーダビームによる検出開始時と検出終了時にお
ける停止物標の自車両に対する相対位置から、自車両か
ら前記停止物標までの側方距離であるオフセット距離D
を推定し、このオフセット距離Dに基づいて報知抑制距
離を補正することにより、道路の種類や運転者が変わっ
ても、カーブ車線走行時のコーナ・リフレクタ等の停止
物標の報知判断を抑制させつつ、先行車両等の移動物標
に対する正しい報知を行なうことができる。そのため、
カーブ車線走行時の不必要な報知判断を抑制する効果
と、先行車両に対する正しい報知を発生させる効果とを
両立させることができる。
【0075】さらに、第2の実施例と同様に道路の種類
が変化したことを自車速度と操舵角から検出し、道路の
種類が変化した場合に、今までのオフセット距離Dの補
正をリセットして、初期値のオフセット距離D0 を用い
て報知抑制距離を算出するようにするので、先行車両に
対する報知がより正確に得られる一方、新しい道路に早
期に適応してオフセット距離が補正されるので、カーブ
車線走行時の正しくない報知を抑制する効果が十分に得
られるようになる。
【0076】尚、本実施例の場合、検出距離の変化から
オフセット距離Dを補正するため、道路形状の推定がよ
り正確となり、正しくない報知発生の抑制効果を向上さ
せることができる。また、正しくない報知の発生前に補
正を行なうことも可能である。
【0077】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、検出さ
れた物標が自車両に対して報知抑制距離算出手段により
算出された報知抑制距離以上の遠方に存在する場合は自
車両が物標に接近しているとの報知を行なわず、物標が
報知抑制距離未満の位置に存在する場合は報知発生距離
算出手段により算出された報知発生距離以下のときに運
転者に自車両が物標に接近しているとの報知を行なうこ
とができ、自車両が物標と接近し過ぎになることを未然
に防止することができる。
【0078】また、自車両がカーブ車線を走行する場合
に、右カーブにおいては自車両の左側の停止物標を、左
カーブにおいては自車両の右側の停止物標に基づいて報
知抑制距離を変更することにより、走行中に道路の種類
が変化した場合にも、より適切な報知抑制距離を設定す
ることができる。
【0079】請求項2に記載の発明によれば、さらに、
検出された物標が移動物標か停止物標かを判別して、移
動物標に対する報知抑制距離を停止物標に対する報知抑
制距離よりも長くなるように設定することにより、カー
ブ車線走行時における停止物標に対する不必要な報知を
抑制し、移動物標に対して正確な報知を発生させること
ができ、物標の種類に応じた報知の発生および抑制をよ
り適確に行なうことができる。 請求項3に記載の発明に
よれば、報知を発生した後の運転者の操作反応に応じ
て、その報知が正しい報知かどうかを判別することによ
り、より適切な報知抑制距離を変更して設定することが
でき、道路の種類や運転者の嗜好の差に起因して生じる
不必要な報知判断を行なうことを抑制し、より正確な報
知発生を行なうことができる。
【0080】請求項4に記載の発明によれば、停止物標
がレーダビームの検出範囲を横切るときの検出開始時と
該検出終了時における停止物標の自車両に対する相対位
置から道路形状を推定し、より正確な報知抑制距離を設
定することができる。請求項5に記載の発明によれば、
自車速度と操舵角から道路種類が変化したことを検出し
た場合に報知抑制距離を一旦リセットして所定値に変更
することにより、先の道路に対する報知抑制距離を現在
の道路における報知判断に用いることが防止され、新し
い道路に対して早期に報知抑制距離を適応させることが
できる。
【0081】請求項6に記載の発明によれば、複数のレ
ーダビームを用いて検出した複数の検出距離のうち、最
短の検出距離を自車両から物標までの距離とすることに
よって、より広い範囲に対して物標を検出することがで
き、物標までの距離をより正確に求めることができる。
請求項7に記載の発明によれば、物標の速度が減少しつ
つ最終的に該物標が停止する場合に該物標は移動物標で
あると判別することにより、例えば先行車両が減速しつ
つ停止した場合に、該先行車両を停止物標と判別される
ことを防止でき、より正確な移動物標と停止物標との判
別を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例におけるブロック構成図
【図2】 第1の実施例の具体例を示す構成図
【図3】 レーダ装置のビーム送信状態を説明する図
【図4】 図2の情報処理回路における処理のフローチ
ャート
【図5】 オフセット距離および報知抑制距離を説明す
る図
【図6】 オフセット距離の設定方法を説明する図
【図7】 旋回方向によるオフセット距離の違いを説明
する図
【図8】 旋回半径に対する報知抑制距離の変化を示す
【図9】 報知判断の処理のフローチャート
【図10】 第2の実施例におけるブロック構成図
【図11】 第2の実施例の具体例を示す構成図
【図12】 図2の情報処理回路における処理のフロー
チャート
【図13】 第2の実施例における図12の報知結果判
定処理のフローチャート
【図14】 第2の実施例におけるブロック構成図
【図15】 レーダ装置のビームの検出範囲における物
標の検出を説明する図
【図16】 経過時間に対する中央ビームの検出距離の
変化を示す図
【図17】 第3の実施例における図12の報知結果判
定処理のフローチャート
【図18】 図17の道路形状推定処理のフローチャー
【符号の説明】
1 車間距離検出手段 2 自車速度検出手段 3 相対速度検出手段 4 報知発生距離算出手段 5 操舵角検出手段 6 報知抑制距離算出手段 7 報知判断手段 8 報知発生手段 9 物標種類判定手段 10 報知抑制距離変更手段 11 旋回方向判別手段 12 運転者反応計測手段 13 正報知判断手段 14 報知抑制距離リセット手段 15 停止物標側方距離推定手段 21 レーダ装置 22 車速センサ 23 操舵角センサ 24 情報処理回路 25 報知発生装置 26 ブレーキセンサ 31L,31C,31R レーダビーム 32 自車両 51 コーナ・リフレクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08G 1/16 B60R 21/00 G01S 13/93

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車両から自車両先方の物標までの距離を
    検出する距離検出手段と、 自車両の走行速度を検出する自車速度検出手段と、 前記距離検出手段により検出した前記物標までの距離の
    時間変化から、自車両と物標との間の相対速度を算出す
    る相対速度算出手段と、 前記自車速度と前記相対速度に応じて、自車両が前記物
    標に接近しているとの報知を発生させる臨界距離を算出
    する報知発生距離算出手段と、 自車両の操舵角を検出する操舵角検出手段と、 前記操舵角および前記自車速度に応じて、前記報知の発
    生を抑制する報知抑制距離を算出する報知抑制距離算出
    手段と、 前記自車速度と前記相対速度に応じて前記物標が移動物
    標か停止物標かを判別する物標種類判別手段と、 自車両が旋回走行する場合に前記操舵角から自車両の旋
    回方向を判別し、右旋回時においては前記物標種類判別
    手段によって判別された、自車両の左側に存在する停止
    物標を用い、左旋回時においては同様に前記物標種類判
    別手段によって判別された、自車両の右側に存在する停
    止物標を用いて前記報知抑制距離を変更する報知抑制距
    離変更手段と、 前記物標までの距離が、前記報知抑制距離以上の場合は
    報知を抑制し、前記報知抑制距離未満の場合は、前記報
    知発生距離以下のときに報知を発生すると判断する報知
    判断手段と、 該報知判断手段により報知を発生すると判断した場合
    に、報知を発生する報知発生手段と、 を含んで構成される車間距離報知装置。
  2. 【請求項2】 自車両から自車両先方の物標までの距離を
    検出する距離検出手段と、 自車両の走行速度を検出する自車速度検出手段と、 前記距離検出手段により検出した前記物標までの距離の
    時間変化から、自車両と物標との間の相対速度を算出す
    る相対速度算出手段と、 前記自車速度と前記相対速度に応じて、自車両が前記物
    標に接近しているとの報知を発生させる臨界距離を算出
    する報知発生距離算出手段と、 自車両の操舵角を検出する操舵角検出手段と、 前記操舵角および前記自車速度に応じて、前記報知の発
    生を抑制する報知抑制距離を算出する報知抑制距離算出
    手段と、 前記自車速度と前記相対速度に応じて前記物標が移動物
    標か停止物標かを判別する物標種類判別手段と、 前記物標種類判別手段により前記物標を移動物標と判定
    した場合の移動物標に対する報知抑制距離を、前記物標
    を停止物標と判定した場合の停止物標に対する報知抑制
    距離より長くなるように変更し、かつ、自車両が旋回走
    行する場合に前記操舵角から自車両の旋回方向を判別
    し、右旋回時においては前記物標種類判別手段によって
    判別された、自車両の左側に存在する停止物標を用い、
    左旋回時においては同様に前記物標種類判別手段によっ
    て判別された、自車両の右側に存在する停止物標を用い
    て前記報知抑制距離算出手段により算出された報知抑制
    距離を変更する報知抑制距離変更手段と、 前記物標までの距離が、前記報知抑制距離以上の場合は
    報知を抑制し、前記報知抑制距離未満の場合は、前記報
    知発生距離以下のときに報知を発生すると判断する報知
    判断手段と、 該報知判断手段により報知を発生すると判断した場合
    に、報知を発生する報知発生手段と、 を含んで構成される車間距離報知装置。
  3. 【請求項3】 前記報知抑制距離変更手段は、前記報知発
    生手段による報知発生後、所定時間の間に運転者の操作
    反応を検出し、該運転者操作反応に応じて前記報知抑制
    距離を変更することを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載の車間距離報知装置。
  4. 【請求項4】 前記距離検出手段は、自車両からレーダビ
    ームを発信し、該レーダビームを発信してからその反射
    ビームが受信されるまでの時間に基づいて、自車両先方
    の物標までの距離を検出するようにし、前記報知抑制距
    離変更手段は、前記物標が前記レーダビームの検出範囲
    を横切るときの検出開始時と該検出終了時における前記
    物標の自車両に対する相対位置から前記報知抑制距離を
    変更することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれ
    か1つに記載の車間距離報知装置。
  5. 【請求項5】 前記報知抑制距離変更手段は、前記自車速
    度および前記操舵角から走行している道路種類の変化を
    検出し、該道路種類が変化した場合に前記報知抑制距離
    を所定値に変更することを特徴とする請求項1〜請求項
    のいずれか1つに記載の車間距離報知装置。
  6. 【請求項6】 前記距離検出手段は、自車両から水平方向
    に異なる水平放射方向に対して複数のレーダビームを発
    信し、該レーダビームを発信してからその反射ビームが
    受信されるまでの時間に基づいて自車両先方の物標まで
    の距離を前記ビーム毎に検出し、検出された複数の距離
    の中で最短の距離を自車両から物標までの距離とするこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記
    載の車間距離報知装置。
  7. 【請求項7】 前記物標種類判別手段は、繰り返し同じ物
    標を検出している場合に、検出回数の増加に伴い該物標
    の速度が減少しつつ最終的に物標が停止するときには、
    前記物標を走行車両であると判別することを特徴とする
    請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の車間距離報
    知装置。
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