JP3271352B2 - 静電チャック及びその作製方法並びに基板処理装置及び基板搬送装置 - Google Patents

静電チャック及びその作製方法並びに基板処理装置及び基板搬送装置

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JP3271352B2 JP01946293A JP1946293A JP3271352B2 JP 3271352 B2 JP3271352 B2 JP 3271352B2 JP 01946293 A JP01946293 A JP 01946293A JP 1946293 A JP1946293 A JP 1946293A JP 3271352 B2 JP3271352 B2 JP 3271352B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電引力(クーロン
力)によってウエハ等の基板を吸引・保持する静電チャ
ック及びその作製方法、並びに静電チャックを備えた基
板処理装置及び基板搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置製造工程においては、ドライ
エッチング装置、プラズマCVD装置、スパッタリング
装置、イオン注入装置、アッシング装置、電子ビームリ
ソグラフィ装置、X線リソグラフィ装置、露光装置等の
各種基板処理装置の基板載置部(基板載置ステージ)に
静電チャックが用いられている。
【0003】例えば、プラズマエッチング装置あるいは
プラズマCVD装置においては、装置内の2枚の平行
板電極の間に適当な圧力のガスを導入し、これらの電極
にRF電力を加えることによって生成されたプラズマを
用いてエッチングあるいはCVDを行う。例えばエッチ
ングの場合、プラズマからの熱やエッチング反応の進行
の影響で、ウエハ等のエッチングを正確に制御すること
が困難になる。それ故、ウエハ等を冷却しつつエッチン
グを行うことによって高精度にエッチングを制御する、
低温エッチング技術の検討が進められている。
【0004】このような装置においては、ウエハ等の基
板と基板載置部との間は真空であり伝熱効率が低いた
め、基板を冷却するには、2枚の平行平板電極の内の一
方の電極を兼ねた基板載置部を冷却するだけでは不十分
である。そこで、基板の冷却効率を高めるために、通
常、基板裏面に不活性ガスを流す。このとき、基板を基
板載置部上に確実に固定する必要がある。
【0005】基板処理装置における基板固定手段とし
て、一般に、メカニカルクランプ方式と静電チャック方
式を挙げることができる。メカニカルクランプ方式は、
基板を基板載置部に均一に固定することが困難であり、
しかも、プラズマに対する悪影響及びダスト発生の原因
となるという問題を有する。一方、静電チャック方式
は、基板の表面に直接静電チャックが接触しないので、
プラズマに対する悪影響やダストの発生という問題がな
く、しかも基板を基板載置部に均一に固定できるので、
基板の固定手段として好ましい方法である。
【0006】基板処理装置に備えられた静電チャック
は、2つの形式に分類することができる。
【0007】第1の形式の静電チャックは、図4の
(A)に模式的断面図を示すように、金属から成る基板
載置部30と、絶縁材料32から成る。基板載置部は静
電チャックを兼ねている。即ち、基板載置部30は、静
電チャック用電極、及び基板処理装置によっては2枚の
平行平板電極の内の一方の電極(かかる電極をステージ
電極とも呼ぶ)をも兼ねている。絶縁材料32は、例え
ば接着剤等の接合材34によって基板載置部30の表面
に取り付けられている。必要に応じて、基板載置部内に
冷媒流路36を設け、冷媒流路36内に冷媒を流すこと
によって基板載置部30を所望の温度に制御する。更
に、必要に応じてウエハ等の基板の裏面にヘリウムガス
等の不活性ガスをガス供給口20から供給する。かかる
不活性ガスは熱媒体として機能し、基板への伝熱効率を
高めている。
【0008】ウエハ等の基板を基板載置部30に固定す
る場合、静電チャック用電極を兼ねた基板載置部30に
高圧の直流電圧を印加する。その結果、絶縁材料32の
表面に静電気が生じ、これによって基板は基板載置部3
0に吸引・固定される。ウエハ等の基板の処理時、基板
処理装置によっては、ステージ電極を兼ねた基板載置部
30に高周波電圧を印加する。
【0009】第2の形式の静電チャック40は、図4の
(B)に模式的断面図を示すように、金属から成る基板
載置部46の上に取り付けられている。即ち、第1の形
式とは異なり、静電チャックと基板載置部は別個の部品
である。静電チャック40は、絶縁材料から成る基体4
2と、基体42の内部に配設されたアルミニウムや銅等
の金属薄膜から成る静電チャック用電極44から構成さ
れている。基板載置部46は、基板処理装置によって
は、ステージ電極を兼ねている。必要に応じて、基板載
置部46内に冷媒流路48を設け、冷媒流路48内に冷
媒を流すことによって基板載置部46を所望の温度に制
御する。更に、必要に応じてウエハ等の基板の裏面にヘ
リウムガス等の不活性ガスをガス供給口20から供給す
る。
【0010】ウエハ等の基板を静電チャック40にて吸
引・固定する場合、静電チャック用電極44に高圧の直
流電圧を印加する。その結果、静電チャック40の表面
に静電気が生じ、これによって基板は静電チャック40
に吸引・固定される。ウエハ処理装置によっては、ウエ
ハ等の基板の処理時、基板載置部46(ステージ電極)
に高周波電圧を印加する。
【0011】静電チャックと基板との間に働くクーロン
力Fは、 F=(S/2)ε(V/d)2 式(1) で表すことができる。ここで、Sは静電チャックの電極
面積、εは絶縁材料の誘電率、Vは印加電圧、dは絶縁
材料の厚さである。
【0012】式(1)から、吸引・固定力の強い静電チ
ャックを作製するためには、絶縁材料の厚さをできる限
る薄くする一方、絶縁材料は高い絶縁破壊電圧を有する
ことが必要とされる。また、基板処理装置によっては、
静電チャックを真空下で使用するため、静電チャックに
は脱ガス特性(真空特性)が優れていることも要求され
る。更に、半導体装置の各製造工程において、場合によ
っては、ウエハ等の基板を正確に温度制御する必要があ
るため、静電チャックには熱伝導率が高いことも必要と
される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】絶縁材料として、例え
ばポリイミドから成る高分子系絶縁シートを用い、接合
材34として有機系接着剤を用いて絶縁材料32を基板
載置部30の表面に張り合わせた場合、あるいは、かか
る高分子絶縁シートから成る基体42を静電チャック用
電極44に有機系接着剤を使用して張り合わせた場合、
絶縁材料の厚さは0.1mm以下にすることができる。
しかしながら、高分子系絶縁シートは、耐摩耗性、耐プ
ラズマ性に乏しい。また、有機系接着剤を用いるので、
真空特性が悪く、更に、接着剤の凹凸に起因して静電チ
ャックの表面平滑性が悪くなり基板に対する吸引力が低
下する。
【0014】絶縁材料から成る基体42としてセラミッ
ク材料を使用し、かかる2枚のセラミック材料の間に静
電チャック用電極44を挟み、セラミック材料を焼結さ
せることによって作製された第2の形式の静電チャック
40は、接着剤を用いていないので、真空特性に優れ、
耐摩耗性、耐プラズマ性にも優れている。しかしなが
ら、通常、吸引側のセラミック材料の厚さが0.5mm
以上あるため、静電チャックの静電吸引力が低く、熱伝
導率も低いという問題がある。
【0015】絶縁材料としてセラミック薄膜を使用し、
CVD法又は蒸着によって基板載置部30の表面又は静
電チャック用電極44の表面にかかるセラミック薄膜を
形成した静電チャックにおいては、セラミック薄膜が1
0μm以上になると表面から剥離するという問題があ
る。また、セラミック薄膜が10μm未満では絶縁破壊
電圧が低いという問題もある。
【0016】絶縁材料としてセラミックを使用し、基板
載置部30の表面又は静電チャック用電極44の表面に
セラミックを溶射した静電チャックにおいては、絶縁材
料の厚さを100μm程度にすることができる。しかし
ながら、溶射されたセラミック薄膜の表面は多孔質で粗
く、表面を平滑にするためには高分子溶液の含浸が必要
である。また、溶射されたセラミック薄膜は、絶縁破壊
電圧が低いという問題もある。
【0017】絶縁材料としてセラミック板を使用し、基
板載置部30の表面に有機系接着剤によってセラミック
板を張り付け、あるいは2枚のセラミック板の間に静電
チャック用電極44を挟みこれらのセラミック板を有機
系接着剤によって張り合わせた静電チャックは、接着剤
を用いているため、真空特性が悪く、耐熱性に劣るとい
う問題がある。また、接着強度が低いので、セラミック
板を接着した後、セラミック板を薄く加工することが極
めて困難である。従って、接着前にセラミック板を薄く
加工しなければならないが、大面積のセラミック板を薄
くする加工は極めて困難である。
【0018】絶縁材料としてセラミック板を使用し、基
板載置部30の表面にセラミック板をロウ材(例えば、
Ag−Cu合金)によって張り付けた静電チャックは、
絶縁特性、耐熱性、接合強度の全てに優れている。しか
しながら、ロウ付け処理には800〜850゜Cの高温
を必要とするため、基板載置部30の材料に耐熱性が要
求される。このような材料、例えばSiC、は取扱いが
困難であり、高価でもある。
【0019】上記第2の形式の静電チャックを水冷電極
に金属ボンディングによって取り付けた基板保持装置
が、特開平3−3249号公報から公知である。この静
電チャックにおいては、静電チャック用電極を挟み込ん
だ2枚のセラミック板を焼結して成る静電チャックの背
面にCr層及びCu層を蒸着し、更に、Cu層の上に湿
式めっきによりIn層を形成する。水冷電極の表面にも
湿式めっきによってIn層を形成する。そして約150
゜C以下の低温で両In層同士を融着させることによっ
て静電チャックを水冷電極に金属ボンディングする。こ
の形式の静電チャックにおけるセラミック板の厚さは通
常0.5mm以上もあり、吸引・固定力が低いという問
題がある。
【0020】石英ガラス又はアルミナセラミックから成
る基板本体と、石英ガラスから成る誘電体と、誘電体の
裏面に蒸着された静電チャック用電極から成り、静電チ
ャック用電極と基板本体とを接着剤で接着した第2の形
式の静電チャックが、実願昭58−189561号(実
開昭60−96832号)の明細書に開示されている。
この明細書には、静電チャック用電極と基板本体とを接
着剤で接着した後、研磨等によって誘電体の表面を削り
取り、誘電体の厚さを所望の厚さにする旨が記載されて
いる。この明細書に記載された静電チャックは、接着剤
を使用しているので、真空特性が悪く、耐熱性に劣ると
いう問題がある。また、接着強度が低いので、セラミッ
ク板を接着した後セラミック板を薄く加工することが、
実際には極めて困難である。
【0021】従って、本発明の目的は、吸引力が強く、
耐摩耗性、耐熱性、耐プラズマ性、真空特性、表面平滑
性、絶縁特性に優れ、熱伝導率が高く、高強度を有す
る、基板載置部を兼ねた静電チャック及びその作製方
法、並びにかかる静電チャックを備えた基板処理装置及
び基板搬送装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の静電チャックは、上記第1の形式の静電チ
ャックに分類される。そして、静電チャック用電極を兼
ねた金属から成る基板載置部、及び基板載置部の表面に
低温ロウ付け材料にて接着されたセラミック板から成る
ことを特徴とする。セラミック板は窒化アルミニウムか
ら成ることが、高熱伝導率の面から好ましい。低温ロウ
付け材料として、InあるいはPb−Sn等を用いるこ
とができる。
【0023】本発明の静電チャックにおいては、ウエハ
等の基板の処理時、低温ロウ付け材料からのスパーク発
生を防止するために、基板載置部とセラミック板との間
に介在する低温ロウ付け材料の露出部分を合成樹脂で被
覆することが望ましい。
【0024】また、上記の目的を達成するために、本発
明の静電チャックの作製方法は、静電チャック用電極を
兼ねた金属から成る基板載置部の表面にセラミック板を
低温ロウ付け材料を用いて低温ロウ付け法にて接着させ
た後、セラミック板の表面を研磨してセラミック板の厚
さを所望の厚さにすることを特徴とする。セラミック板
の所望の厚さは、静電吸引力と絶縁破壊電圧との関係を
考慮すると、20〜100μmであることが望ましい。
【0025】本発明の静電チャックの作製方法において
は、ウエハ等の基板の処理時、低温ロウ付け材料からの
スパーク発生を防止するために、基板載置部とセラミッ
ク板との間に介在する低温ロウ付け材料の露出部分を合
成樹脂で被覆する工程を更に含むことが望ましい。
【0026】本発明の基板処理装置は、上述の本発明の
静電チャックを備えていることを特徴とする。基板処理
装置としては、ドライエッチング装置、プラズマCVD
装置、スパッタリング装置、イオン注入装置、アッシン
グ装置、電子ビームリソグラフィ装置、X線リソグラフ
ィ装置、露光装置を挙げることができる。
【0027】また、本発明の基板搬送装置は、上述の本
発明の静電チャックを備えていることを特徴とする。
【0028】本発明の基板処理装置あるいは基板搬送装
置における基板とは、シリコン等の半導体基板、GaA
s等の半絶縁性基板あるいは石英ガラス等の絶縁基板を
挙げることができる。
【0029】
【作用】本発明の静電チャックは、基板載置部の表面に
セラミック板を低温ロウ付け法にて接着させて成る。低
温ロウ付けは300゜C前後で行うことができるので、
基板載置部をアルミニウム等の通常の金属材料から作製
することができ、耐熱性の高い材料である必要がない。
また、静電チャックはその表面がセラミック板から構成
されているので、耐摩耗性、耐熱性、耐プラズマ性、真
空特性、絶縁特性に優れ、高強度である。また、窒化ア
ルミニウム等から成るセラミック板を使用すれば、熱伝
導率を高くすることができる。
【0030】本発明の静電チャックの作製方法は、基板
載置部の表面にセラミック板を低温ロウ付け法にて接着
させた後、セラミック板の表面を研磨してセラミック板
の厚さを所望の厚さとするので、セラミック板の加工が
容易であると同時に、セラミック板の厚さを薄くでき、
静電吸引力を高くすることができ、しかも表面平滑性に
優れた静電チャックを作製することができる。
【0031】
【実施例】以下、図面を参照して、実施例に基づき本発
明を説明する。
【0032】(実施例1)本発明の静電チャックは、先
に述べた第1の形式の静電チャックである。即ち、基板
載置部は静電チャックを兼ねている。実施例1の静電チ
ャックは、図1に模式的断面図を示すように、金属から
成る基板載置部10と、例えば窒化アルミニウムから成
るセラミック板12から構成されている。基板載置部1
0は例えばアルミニウムから作製され、電極(静電チャ
ック用電極、及び必要に応じてステージ電極)を兼ねて
いる。
【0033】セラミック板12は基板載置部10の表面
に、In又はPb−Snから成る低温ロウ付け材料14
によって接着されている。基板載置部10内には、必要
に応じて、温度センサ付きの加熱ヒーター16及び/又
は冷媒流路18が設けられており、加熱ヒーター16に
電流を流しあるいは冷媒流路18内に冷媒(例えば、水
や液体窒素等)を流すことによって、基板載置部10を
所望の温度に制御することができる。
【0034】ウエハ等の基板を静電チャック用電極を兼
ねた基板載置部10に固定する場合、基板載置部10に
高圧の直流電圧を印加する。同時に、例えば、基板の近
傍にプラズマを発生させ、あるいは基板表面にエレクト
ロンシャワー等によって電子を供給する。その結果、セ
ラミック板12の表面が誘電分極を起こし、表面に静電
気が生じる。これによってクーロン力が発生し、ウエハ
等の基板は基板載置部10に吸引・固定される。ウエハ
等の基板の処理時、必要に応じて、ステージ電極を兼ね
た基板載置部10に高周波電圧を印加する。併せて、加
熱ヒーター16に電流を流し、あるいは冷媒流路18内
に冷媒を流し、更に、必要に応じてウエハ等の基板の裏
面にヘリウムガス等の不活性ガスをガス供給口20から
供給する。かかる不活性ガスは熱媒体として機能する。
こうして、基板の温度を正確に制御しつつ、基板を基板
載置部10に吸引・固定した状態で、基板を処理するこ
とができる。
【0035】本発明の静電チャックの作製方法を、以下
説明する。セラミック板12は絶縁耐圧が高ければ如何
なるセラミック板でもよいが、熱伝導率の高い窒化アル
ミニウム(AlN)から成ることが好ましい。先ず、厚
さ数mmのセラミック板12の裏面に厚さ数μmのバリ
アメタル層をスパッタリングにて形成する。バリアメタ
ル層は、Mo/Cu合金、Ti/Cu合金、Ti/Ni
/Au合金、Cr/Ni/Au合金等から構成すること
ができる。
【0036】例えばアルミニウムから作製された基板載
置部10の形状は任意である。セラミック板を接着すべ
き静電チャック用電極を兼ねた基板載置部10の表面
に、濡れ性改善のために、スパッタリングによって厚さ
数μmのCu層を形成する。次いで、Cu層が形成され
た基板載置部10とバリアメタル層が形成されたセラミ
ック板12とを、低温ロウ付け材料14を用いて低温ロ
ウ付け法で接着させる。低温ロウ付け材料14として、
In又はPb−Snを使用した。接着温度は300゜C
前後である。溶融した低温ロウ付け材料14中に気泡が
混入しないように、真空中で低温ロウ付け作業を行うこ
とが望ましい。低温ロウ付け材料14の厚さは約0.2
mmである。こうして、静電チャック用電極を兼ねた金
属から成る基板載置部10の表面にセラミック板12を
低温ロウ付け材料14を用いて低温ロウ付け法にて接着
させた。
【0037】低温ロウ付け法にて基板載置部10に接着
されたままのセラミック板12の厚さは数mmであり、
この状態では、極めて小さなクーロン力しか得ることが
できない。そこで、次に、研磨等によってセラミック板
12の表面を削り取り、セラミック板12の厚さを所望
の厚さ、例えば20〜100μmにする。セラミック板
12は低温ロウ付け材料14によって基板載置部10に
強固に接着されているので(例えば、50kg/mm2
程度)、セラミック板12の表面の研磨を容易に行うこ
とができる。研磨後のセラミック板12の表面粗さが小
さい程、静電吸引力は大きくなる。
【0038】こうして、基板載置部と一体となった静電
チャックを作製することができる。かかる基板載置部1
0を各種基板処理装置に組み込むことによって、基板処
理装置を作製することができる。
【0039】(実施例2)実施例2は、実施例1で説明
した本発明の静電チャック及び静電チャックの作製方法
の変形である。実施例2における静電チャックにおいて
は、図2に模式的な断面図を示すように、基板載置部1
0とセラミック板12との間に介在する低温ロウ付け材
料14の露出部分14Aを合成樹脂22で被覆した。合
成樹脂としてはポリイミド樹脂を使用した。
【0040】実施例2の静電チャックにおいては、電極
を兼ねた金属から成る基板載置部10の表面にセラミッ
ク板12を低温ロウ付け材料14を用いて低温ロウ付け
法にて接着させた後、セラミック板12の表面を研磨し
てセラミック板12の厚さを所望の厚さにする。その
後、基板載置部10とセラミック板12との間に介在す
る低温ロウ付け材料14の露出部分14Aにポリイミド
樹脂から成る合成樹脂22を塗布し、次いで熱処理する
ことによって合成樹脂22を硬化させる。これによっ
て、低温ロウ付け材料14の露出部分14Aが合成樹脂
22で被覆される。
【0041】このように、低温ロウ付け材料14の露出
部分14Aを合成樹脂22で被覆することによって、ウ
エハ等の基板の処理時、低温ロウ付け材料14からのス
パーク発生を効果的に防止することができる。
【0042】(実施例3)実施例3は、本発明の静電チ
ャック及びその作製方法を基板搬送装置に応用した例で
ある。図3の(A)に模式的な一部断面図を示すよう
に、基板搬送装置は、搬送アーム24から構成されてい
る。搬送アーム24はアルミニウムやステンレススチー
ル等の金属から成り、その先端部は電極を兼ねた基板載
置部10となっている。基板載置部10の表面に低温ロ
ウ付け材料14にてセラミック板12が接着されてい
る。必要に応じて、図3の(B)に示すように、実施例
2と同様に、低温ロウ付け材料14の露出部分14Aを
合成樹脂22で被覆することができる。
【0043】実施例3の静電チャックは、実施例1及び
実施例2と同様の方法で作製することができる。また、
実施例3の静電チャックの操作も実施例1と同様とする
ことができる。
【0044】以上、本発明を好ましい実施例に基づき説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。実施例にて説明した材料、各種数値等は例示で
あり、適宜変更することができる。
【0045】例えば、本発明の静電チャックの作製方法
の好ましい態様における低温ロウ付け材料の露出部分の
合成樹脂による被覆を、セラミック板の研磨前に行うこ
とができる。
【0046】また、例えば、本発明の静電チャックの作
製方法の好ましい態様を前述した第2の形式の静電チャ
ックの作製方法に応用することができる。即ち、静電チ
ャック用電極を2枚のセラミック板に挟んでセラミック
板を燃結させて静電チャックを作製した後、ステージ電
極を兼ねた金属から成る基板載置部の表面に静電チャッ
クを構成するセラミック板を低温ロウ付け材料を用いて
低温ロウ付け法にて接着させる。次に、セラミック板の
表面を研磨してセラミック板の厚さを所望の厚さにす
る。その後、基板載置部とセラミック板との間に介在す
る低温ロウ付け材料の露出部分を合成樹脂で被覆する。
【0047】
【発明の効果】本発明においては、低温ロウ付け法によ
ってセラミック板が基板載置部に強固に接着されている
ので、真空特性に優れ、セラミック板を薄く加工でき、
しかも表面平滑性に優れている。それ故、本発明の静電
チャックは高い吸引・固定力を得ることができる。ま
た、表面がセラミック板で構成されているので、耐摩耗
性、耐熱性、耐プラズマ性、絶縁特性に優れる。また、
窒化アルミニウム等から成るセラミック板を使用すれ
ば、熱伝導率を比較的高くすることができる。低温ロウ
付けは300゜C前後で行うことができるので、耐熱性
の高い材料から基板載置部を作製する必要がない。本発
明の基板処理装置あるいは基板搬送装置においては、静
電チャックの耐摩耗性、耐プラズマ性に優れているの
で、静電チャックの寿命が長く、ウエハ処理装置等の保
守回数を低減することができ、ランニングコストの低下
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の静電チャックの模式的な断面図であ
る。
【図2】実施例2の静電チャックの模式的な断面図であ
る。
【図3】実施例3の静電チャックを備えた基板搬送装置
の模式的な断面図である。
【図4】従来の静電チャックの模式的な断面図である。
【符号の説明】
10,30,46 基板載置部 12 セラミック板 14 低温ロウ付け材料 14A 低温ロウ付け材料14の露出部分 16 加熱ヒーター 18,36,48 冷媒流路 20 ガス供給口 22 合成樹脂 24 搬送アーム 32 絶縁材料 34 接合材 40 第2の形式の静電チャック 42 基体 44 静電チャック用電極
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/265 603 H01L 21/302 B 21/3065 21/30 503C (56)参考文献 特開 平6−45284(JP,A) 特開 平4−367247(JP,A) 特開 昭62−263895(JP,A) 特開 平4−363052(JP,A) 特開 平3−188645(JP,A) 特開 平5−206254(JP,A) 実開 平4−89527(JP,U) 実開 平4−133443(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/68 H01L 21/027 H01L 21/205 H01L 21/265 H01L 21/3065 H02N 13/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電チャック用電極を兼ねた金属から成る
    基板載置部、及び、該基板載置部の表面に低温ロウ付け
    材料にて接着されたセラミック板から成る静電チャック
    であって、 基板載置部とセラミック板との間に介在する低温ロウ付
    け材料の露出部分を合成樹脂で被覆したことを特徴とす
    る静電チャック。
  2. 【請求項2】静電チャック用電極を兼ねた金属から成る
    基板載置部の表面にセラミック板を低温ロウ付け材料を
    用いて低温ロウ付け法にて接着させた後、セラミック板
    の表面を研磨してセラミック板の厚さを所望の厚さにす
    ることを特徴とする静電チャックの作製方法。
  3. 【請求項3】基板載置部とセラミック板との間に介在す
    る低温ロウ付け材料の露出部分を合成樹脂で被覆する工
    程を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の静電チ
    ャックの作製方法。
  4. 【請求項4】静電チャック用電極を兼ねた金属から成る
    基板載置部、及び、該基板載置部の表面に低温ロウ付け
    材料にて接着されたセラミック板から成り、基板載置部
    とセラミック板との間に介在する低温ロウ付け材料の露
    出部分を合成樹脂で被覆した静電チャックを備えている
    ことを特徴とする基板処理装置。
  5. 【請求項5】静電チャック用電極を兼ねた金属から成る
    基板載置部、及び、該基板載置部の表面に低温ロウ付け
    材料にて接着されたセラミック板から成り、基板載置部
    とセラミック板との間に介在する低温ロウ付け材料の露
    出部分を合成樹脂で被覆した静電チャックを備えている
    ことを特徴とする基板搬送装置。
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