JP3268943B2 - 超音波受信処理方法及び超音波診断装置 - Google Patents

超音波受信処理方法及び超音波診断装置

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JP3268943B2
JP3268943B2 JP11611694A JP11611694A JP3268943B2 JP 3268943 B2 JP3268943 B2 JP 3268943B2 JP 11611694 A JP11611694 A JP 11611694A JP 11611694 A JP11611694 A JP 11611694A JP 3268943 B2 JP3268943 B2 JP 3268943B2
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康人 竹内
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超音波受信処理方法及び
超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断装置は、被検体に超音波を送
波し、生体内の音響インピーダンスの異なる境界からの
エコーを受波して電気信号として検出し、表示装置に表
示する装置で、医療診断用に用いられる。図8は超音波
診断装置の概念図である。図において、1は被検体2に
超音波を送波し、被検体からのエコーを受波する超音波
プローブ(探触子)である。図では、超音波プローブ1
は直接被検体2に当接しないで、水を介して送波・受波
されるようになっている。超音波プローブ1と被検体2
間に水を介在させているのは、超音波プローブ1を直接
被検体2に当接することを避け(例えば被検体が妊婦の
場合等)、かつ超音波を被検体に伝搬しやすくするため
である(超音波は空気中は伝搬しにくい)。
【0003】送受信回路4から出力される超音波パルス
は超音波プローブ1に与えられるが、この時超音波プロ
ーブ1の走査は、スキャナ3により行われる。そして、
被検体2に超音波が送波されると、被検体2の音響イン
ピーダンスの異なる境界から、図に示すようにエコー
(反射)が発生する。このエコーを、同一の超音波プロ
ーブ1で受波して電気信号に変換し、送受信回路4に送
る。送受信回路4では、受信した電気信号を増幅・検波
し、表示装置7のz軸に輝度変調信号として与える。一
方、同期信号発生回路5は、同期信号を発生しており、
送受信回路4及びx・yスイープ発生回路6に与える。
x・yスイープ回路6は、同期信号発生回路5及びスキ
ャナ3からの信号を受けて、x,y方向の同期信号を表
示装置7に与える。これにより、表示装置(例えばCR
T)の該当する位置(x,y座標で決まる位置)がz軸
信号により輝度変調され、図に示すような各モードの画
像が得られることになる。
【0004】ここで、Aモードは、縦軸(時間軸)方向
に深さ、横軸に反射強度を表示するようにしたものであ
る。Bモードは、スキャナにより超音波を生体内で走査
して、得られる反射信号を表示装置上で輝度変調しなが
ら、走査に応じた表示を行って、生体の超音波断層像を
表示するようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の装置で
は、先ず各モードの超音波画像を表示させることに主眼
をおいており、動作モードに応じてS/N比とバンド幅
を最適化する構成にはなっていなかった。また、従来の
この種の装置では、受波した電気信号をディジタルデー
タに変換するためにA/D変換器を用いているが、A/
D変換の方式としては、並列型や逐次比較型が主として
用いられている。しかしながら、この種のA/D変換方
式では、サンプルホールド回路が必要であり、また集積
化する場合、小型化するのが困難であった。
【0006】本発明はこのような課題に鑑みてなされた
ものであって、回路を小型化でき、動作モードに応じて
S/N比とバンド幅を最適化することができる超音波診
断装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
第1の発明は、超音波を送受波することにより超音波画
像を得るようにした超音波受信処理方法において、超音
波プローブからの受波信号を1ビットのオーバサンプリ
ング型A/D変換器で量子化し、量子化されたデータを
デシメーションフィルタにかけるに際し、撮影モードの
種類に応じて該デシメーションフィルタのカットオフ周
波数を可変するようにしたことを特徴とするものであ
る。
【0008】また前記デシメーションフィルタを各撮影
モードに共通に用いる部分と、各撮影モードに個別に用
いる部分に分けて、撮影モードの種類に応じて、前記個
別に用いる部分を切り替えるようにすることが好まし
い。
【0009】更に、前記デシメーションフィルタを各撮
影モードに共通に用いる部分と、各撮影モードに個別に
用いる部分に分けて、前記共通に用いる部分をハードウ
ェアで、個別に用いる部分をソフトウェアで構成し、撮
影モードの種類に応じて、前記個別に用いる部分を切り
替えるようにすることが好ましい。
【0010】第2の発明は、超音波を送受波することに
より超音波画像を得るようにした超音波診断装置におい
て、超音波プローブからの受波信号を量子化する1ビッ
トのオーバサンプリング型A/D変換器と、該オーバサ
ンプリング型A/D変換器で量子化されたデータを受
け、撮影モードの種類に応じてそのカットオフ周波数を
可変するようにした高周波成分除去用のデシメーション
フィルタとを具備したことを特徴とする。
【0011】また、前記デシメーションフィルタは、そ
れを各撮影モードに共通に用いる部分と、各撮影モード
に個別に用いる部分に分けられ、撮影モードの種類に応
じて、前記個別に用いる部分を切り替えるものであるこ
とが好ましい。
【0012】また前記デシメーションフィルタの個別部
は、Bモードの場合には広帯域のものに、パルスドプラ
モードでは中帯域のものに、CWドプラモードでは狭帯
域のものに切替えるものであることが好ましい。
【0013】更に、前記デシメーションフィルタは、各
撮影モードに共通に用いる部分と、各撮影モードに個別
に用いる部分に分けられ、前記共通に用いる部分はハー
ドウェアで、個別に用いる部分はソフトウェアで構成さ
れ、撮影モードの種類に応じて、前記個別に用いる部分
が切り替えられるものであることが好ましい。
【0014】
【作用】
(第1の発明)超音波受波信号を1ビットのオーバサン
プリング型A/D変換器で量子化し、量子化されたデー
タをデシメーションフィルタにかけるに際し、撮影モー
ドの種類に応じて該デシメーションフィルタのカットオ
フ周波数を可変するようにした。デシメーションフィル
タは一種のローパスフィルタであるので、カットオフ周
波数によりバンド幅が決まる。一方、超音波診断装置で
は、Bモード,パルスドプラモード,CWドプラモード
等、種々のモードを持っており、それぞれの周波数帯域
は異なっている。
【0015】ここで、パルスドプラモードは、超音波の
ドプラ効果を利用して、体外から非観血的に血流速度情
報を得るものである。また、CWドプラモードは、使用
する超音波に連続波を用いて血流速度情報を得るもので
ある。
【0016】そこで、それぞれのモードに応じてカット
オフ周波数を変化させれば、動作モードに応じてS/N
比とバンド幅を最適化することができる。また、集積化
の容易な1ビットオーバサンプリング型A/D変換器を
用いているので、回路を小型化することができる。
【0017】(第2の発明)超音波プローブからの受波
信号を量子化する1ビットのオーバサンプリング型A/
D変換器と、該オーバサンプリング型A/D変換器で量
子化されたデータを受け、撮影モードの種類に応じてそ
のカットオフ周波数を可変するようにした高周波成分除
去用のデシメーションフィルタとを具備するようにし
た。
【0018】デシメーションフィルタは一種のローパス
フィルタであるので、カットオフ周波数によりバンド幅
が決まる。一方、超音波診断装置では、Bモード,パル
スドプラモード,CWドプラモード等、種々のモードを
持っており、それぞれの周波数帯域は異なっている。そ
こで、それぞれのモードに応じてカットオフ周波数を変
化させれば、動作モードに応じてS/N比とバンド幅を
最適化することができる。また、集積化の容易な1ビッ
トオーバサンプリング型A/D変換器を用いているの
で、回路を小型化することができる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1は本発明方法の原理を示すフローチャ
ート、図2は本発明の一実施例の要部を示す構成ブロッ
ク図である。本発明方法は、図1に示すように、超音波
プローブからの受波信号を1ビットのオーバサンプリン
グ型A/D変換器で量子化し(S1)、量子化されたデ
ータをデシメーションフィルタにかけるに際し、撮影モ
ードの種類に応じて該デシメーションフィルタのカット
オフ周波数を可変する(S2)ようにしたことを特徴と
している。
【0020】本発明では、発明の主要な部分にΔΣ変調
方式を用いたA/D変換器(オーバサンプリング型A/
D変換器)を使用している。このA/D変換器は、近年
オーディオの分野で用いられてきているもので、1ビッ
トのA/D変換器とデシメーションフィルタ(Deci
mation Filter)とで構成されるもので、
例えば16ビットや18ビットの高速・高分解能のA/
D変換器を実現することができる。このA/D変換器
は、サンプルホールド回路が不要である他、1ビットの
A/D変換器(ADCと略す)とデシメーションフィル
タからなり、回路構成が簡単であることから集積化に適
している。しかも、デシメーションフィルタは一種のロ
ーパスフィルタであるので、そのカットオフ周波数は外
部より調整することができるという特徴がある。
【0021】図2に示す装置は、本発明の一実施例の要
部を示す構成ブロック図で、超音波パルスを用いて生体
の軟部組織の断層像を得るようにした超音波診断装置で
ある。図において、図8と同一のものは、同一の符号を
付して示す。1は超音波を送波・受波する超音波プロー
ブ、10は該超音波プローブ1に超音波パルスを与える
と共に、該超音波プローブ1からのエコー信号を受ける
エコー送受信部、20は該エコー送受信部10からの信
号を受けて、超音波プローブ1からの受波信号を量子化
する1ビットのオーバサンプリング型A/D変換器(Δ
Σ変調型A/D変換器ともいう)である。30は該オー
バサンプリング型A/D変換器20で量子化されたデー
タを受け、撮影モードの種類に応じてそのカットオフ周
波数を可変するようにした高周波成分除去用のデシメー
ションフィルタ、40は該デシメーションフィルタ30
の出力を受ける後処理回路である。後処理回路40は、
Bモードの場合には、検波処理や輝度変調信号作成を行
い、パルスドプラモードの場合には、高速フーリエ変換
(FFT)処理等を行う。図示されていないが、後処理
回路40の出力は、CRT等の表示装置に与えられて表
示される。このように構成された装置の動作を説明すれ
ば、以下のとおりである。
【0022】超音波プローブ1にはエコー送受信部10
から超音波が与えられ、被検体(図示せず)に向けて超
音波が送波される。この時、超音波プローブ1はスキャ
ナドライバ(図示せず)によりスキャン制御が行われ
る。そして、被検体の音響インピーダンスの異なる部分
から反射されるエコーが超音波プローブ1により受波さ
れる。
【0023】超音波プローブ1で受波された反射エコー
信号は、エコー送受信部10を経て続くオーバサンプリ
ング型A/D変換器20でディジタル信号に変換される
(詳細後述)。ディジタル信号に変換された反射エコー
信号は、デシメーションフィルタ30に入り、撮影モー
ドに応じた指定のカットオフ周波数で高周波成分が除去
された後、後処理回路40に入り、所定の信号処理が行
われる。ここで、デシメーションフィルタ30は、ロー
パスフィルタとしての機能を持つディジタルフィルタと
デシメーション部とで構成されている(詳細後述)。
【0024】このディジタルフィルタ部分は、外部より
そのカットオフ周波数が設定できるようになっており、
撮影モードに応じてカットオフ周波数を任意に設定する
ことができるようになっている。そこで、このカットオ
フ周波数を撮影モード(動作モード)に応じて設定すれ
ば、S/N比とバンド幅を最適化することができる。
【0025】例えば、超音波プローブ1に与える超音波
周波数が3.5MHzの場合、Bモードはインパルスレ
スポンスを重視してそのバンド幅は、2〜5MHzと広
帯域になっている。この場合には、カットオフ周波数f
c1 を広く設定する。一方、パルスドプラモードの場合
には、送信周波数の整定性の必要からバンド幅は3〜4
MHzと中帯域になっている。この場合には、カットオ
フ周波数fc2 をfc1 よりも狭く設定する。一方、C
Wドプラ(連続波ドプラ)の場合には、S/N比を重視
して、更に狭帯域になる。この場合には、カットオフ周
波数fc3 としては、例えば2.5MHz±50kHz
程度に設定される。
【0026】図3は本発明の要部の詳細構成例を示すブ
ロック図である。図において、20は入力信号を量子化
するオーバサンプリング型A/D変換器、30は該オー
バサンプリング型A/D変換器20の出力を受けるデシ
メーションフィルタで、ディジタルローパスフィルタ3
1とデシメーション部32から構成されている。今、標
本化周波数を例えば32kHzに設定し、オーバサンプ
リング型A/D変換器20(以下単に1ビットADCと
略す)のオーバサンプリング周波数を32kHzの25
6倍、即ち8.192MHzとする。
【0027】1ビットADC20のトータルの量子化雑
音は非常に大きいが、ノイズシェーピング(Noise
Shaping)という手法により量子化雑音を打ち
消している。図4は1ビットADC20の構成例を示す
ブロック図である。1ビットADC20は、図に示すよ
うに1ビット量子化器21,減算器22,フィルタ23
及び加算器24より構成されている。フィルタ23とし
ては、2次のFIR(Finite Impulse
Response)フィルタを用いており、遅延部23
a,23b,アンプ23c,23d及び加算器23eよ
り構成されている。フィルタ23の出力は、加算器24
に入り、入力Xと加算される。また、1ビット量子化器
21の出力Yoは減算器22に入り、1ビット量子化器
21の入力Y1から差し引かれる。そして、該減算器2
2の出力が前記フィルタ23に入っている。
【0028】このように構成された回路において、1ビ
ット量子化器21の入力Y1と出力Yoとの関係は次式
で与えられる。 Y1≧0ならば Yo=+1 (1) Y1<0ならば Yo=−1 (2) この式は、入力Y1が正弦波でもYoは方形波になるこ
とを示しており、前述したように極めて大きい歪を発生
する。しかしながら、この歪は入力信号が音声帯域の場
合は信号と無相関の誤差で、またホワイトノイズと考え
られる。このノイズ(量子化ノイズ)をNqとおくと、 Yo=Y1+Nq (3) と表せる。このNqは減算器22の減算により出力Y2
は、 Y2=Y1−Yo =Y1−(Y1+Nq) =−Nq (4) と表され、フィルタ23を通り、入力Xに加算されY1
になる。従って、フィルタ23の出力をY3としてその
伝達関数(Y3/Y2)をH(jω)とおけば、 Y1=X+H(jω)・Y2 (5) が成り立つ。(5)式を(4)式を用いて変形すると、 Y1=X+H(jω)・(−Nq) (6) (3)式と(6)式からY1を消去すると、 Yo=X+H(jω)・(−Nq)+Nq (7) (7)式は、出力Yoは、信号Xと量子化ノイズH(j
ω)・(−Nq)+Nqからなることを示している。
【0029】ここで、若しH(jω)=1であれば、
(7)式は Yo=X+(−Nq)+Nq =X となり、量子化ノイズは完全に打ち消されることになる
(ノイズシェーピング手法)。
【0030】再び図3の説明に戻る。図5は図3の各部
の波形及び周波数スペクトルを示す図である。今、図5
の(a)に示すような入力が1ビットADC20に入っ
たものとすると、そのスペクトルは(b)に示すよう
に、原信号のスペクトルのみからなる。この時の1ビッ
トADC20の出力波形は(c)に示すようなものとな
る(PDM(Pulse Density Modul
ation)波という)。そして、その周波数スペクト
ルは(d)に示すようなものとなる。1ビットADC2
0の量子化ノイズは非常に大きいが、前記したノイズシ
ェーピング手法により、量子化雑音のスペクトルを
(d)に示すようにつくりかえているため、16kHz
以下の量子化ノイズのスペクトルは非常に小さくなる。
【0031】図5の(c)に示す1ビットADC20の
出力を、例えばカットオフ周波数fc=16kHzのデ
ィジタルローパスフィルタ31で濾波すると、その出力
波形は(e)に示すようなものになり、周波数スペクト
ルは(f)に示すようなものになる。ディジタルローパ
スフィルタ31の出力波形は、(e)に示すように通常
の18ビット量子化サンプリング周波数fs=8.19
2MHz(32kHzの256倍オーバサンプリング)
A/D変換器と等価となる。(f)に示すスペクトルで
は、フィルタにより量子化ノイズ成分が大幅に除去され
ていることが分かる。
【0032】最後に、ディジタルローパスフィルタ31
の出力ディジタルデータをデシメーション部32で25
6個に1個の割合で抜き取り、信号データとするとその
ディジタルデータ波形は(g)に示すように本来のサン
プリング周波数のサンプリングデータとなる。ここで、
18ビットデータを16ビットに丸めると、通常の16
ビット量子化,サンプリング周波数fs=32kHzの
ディジタル信号になる。
【0033】なお、ディジタルローパスフィルタ31
は、前述したように外部からのモード設定信号によりそ
のカットオフ周波数fcを可変することができるように
なっている。前述の実施例ではfc=16kHzの場合
について説明したが、fc=24kHz等、任意の周波
数を設定することができる。そこで、超音波診断装置の
各種の撮影モード(動作モード)に応じて、前述したよ
うに、このディジタルローパスフィルタ部分のカットオ
フ周波数を可変することにより、動作モードに応じてS
/N比とバンド幅を最適化することができる。また、A
/D変換器に集積化の容易な1ビットオーバサンプリン
グ型A/D変換器を用いているので、回路を小型化する
ことができる。
【0034】図6は本発明の他の実施例の要部を示す構
成ブロック図である。図2と同一のものは、同一の符号
を付して示す。図に示す実施例は、デシメーションフィ
ルタ30は、それを各撮影モードに共通に用いる部分
(共用部)33と、各撮影モードに個別に用いる部分
(個別部)34に分けられている。そして、撮影モード
の種類に応じて、前記個別部34をスイッチSWで切り
替えるようにしたものである。そして、スイッチSWは
後処理回路40に入っている。
【0035】ここで、共用部33は各撮影モードに共通
に用いられる部分で、例えばバンド幅が一番広いカット
オフ周波数fc1 を持つディジタルローパスフィルタ部
分がこれに該当する。一方、個別部34は図ではそれぞ
れバンド幅が前記fc1 よりも狭いディジタルローパス
フィルタとデシメーション部で構成されている。図で
は、個別部34としてそれぞれカットオフ周波数がfc
2 ,fc3 ,fc4 (fc2 >fc3 >fc4 )のもの
を3個例示しているが、個別部34の数はこれに限るも
のではなく、任意の数でよい。各個別部34の出力はス
イッチSWに接続されており、このスイッチの接点は撮
影モード設定に応じて切り替えられるようになってい
る。なお、帯域幅がfc1 でよい場合もあるので、この
場合には共用部33の出力はデシメーション部35を介
してスイッチSWに接続されている。
【0036】このように構成された装置において、先ず
1ビットADC20で量子化された信号は、共用部33
に入り、カットオフ周波数fc1 のローパスフィルタに
かけられる。この後、それぞれの個別部34ではそれぞ
れのカットオフ周波数のローパスフィルタとして機能
し、その後デシメーション部(図示せず)で抜き取られ
たデータがスイッチSWに接続される。一方、共用部3
3の出力はデシメーション部35を介してスイッチSW
に接続される。
【0037】ここで、モード設定(例えばBモード,パ
ルスドプラモード,CWドプラモード等)に応じてスイ
ッチSWの接点は最適な個別部乃至はデシメーション部
35に切り替えられる。この結果、撮影モードに応じた
最適なフィルタがかけられた画像データが後処理回路4
0に入ることになる。つまり、共用部33でカットオフ
周波数fc1 で帯域制限された信号は、続く個別部34
で更に帯域がそれぞれのカットオフ周波数だけ制限され
ることになる。例えば、Bモードはインパルスレスポン
スを重視してバンド幅を広帯域に設定し、パルスドプラ
モードでは、送信周波数の整定性の必要からバンド幅を
中帯域に設定し、CWドプラモードではS/N比を重視
してバンド幅を狭帯域に設定する。これにより、回路の
小型化と共に、動作モードに応じてS/N比とバンド幅
を最適化することができる。
【0038】図7は本発明の他の実施例の要部を示す構
成ブロック図である。図6と同一のものは、同一の符号
を付して示す。この実施例は、デシメーションフィルタ
30は、それを各撮影モードに共通に用いる部分(共用
部)35と、各撮影モードに個別に用いる部分(個別
部)36に分けられている。個別部36は、DSP(デ
ィジタルシグナルプロセッサ)36a,SRAM(スタ
ティックRAM)36b及びPROM36cから構成さ
れている。しかも、共用部33はハードウェアで構成
し、個別部36はソフトウェアで実現するようにしたも
のである。
【0039】個別のフィルタ演算を行うソフトウェアシ
ーケンスはPROM36cに格納され、SRAM36b
はDSP36aが行う演算のワークエリアとして用いら
れる。モード設定信号は、DSP36aに入力されてい
る。
【0040】このように構成された装置において、先ず
1ビットADC20で量子化された信号は、共用部33
に入り、カットオフ周波数fc1 のローパスフィルタに
かけられる。この後、個別部36ではそれぞれのカット
オフ周波数のローパスフィルタ演算及びデシメーション
を実行する。ここで、モード設定(例えばBモード,パ
ルスドプラモード,CWドプラモード等)に応じてDS
P36aは、目的のカットオフ周波数のローパスフィル
タ演算及びデシメーションを実行する。この結果、撮影
モードに応じた最適なフィルタがかけられた画像データ
が後処理回路40に入ることになる。これにより、回路
の小型化と共に、動作モードに応じてS/N比とバンド
幅を最適化することができる。
【0041】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば超音波プローブからの受波信号を1ビットのオー
バサンプリング型A/D変換器で量子化し、量子化され
たデータをデシメーションフィルタにかけるに際し、撮
影モードの種類に応じて該デシメーションフィルタのカ
ットオフ周波数を可変することにより、回路を小型化で
き、動作モードに応じてS/N比とバンド幅を最適化す
ることができる超音波受信処理方法及び超音波診断装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の原理を示すフローチャートであ
る。
【図2】本発明の一実施例の要部を示す構成ブロック図
である。
【図3】本発明の要部の詳細構成例を示すブロック図で
ある。
【図4】オーバサンプリング型A/D変換器の構成例を
示すブロック図である。
【図5】各部の波形及び周波数スペクトルを示す図であ
る。
【図6】本発明の他の実施例の要部を示す構成ブロック
図である。
【図7】本発明の他の実施例の要部を示す構成ブロック
図である。
【図8】超音波診断装置の概念図である。
【符号の説明】
1 超音波プローブ 10 エコー送受信部 20 オーバサンプリング型A/D変換器 30 デシメーションフィルタ 40 後処理回路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 8/00 - 8/15

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波を送受波することにより超音波画
    像を得るようにした超音波受信処理方法において、 超音波プローブからの受波信号を1ビットのオーバサン
    プリング型A/D変換器で量子化し、 量子化されたデータをデシメーションフィルタにかける
    に際し、撮影モードの種類に応じて該デシメーションフ
    ィルタのカットオフ周波数を可変するようにしたことを
    特徴とする超音波受信処理方法。
  2. 【請求項2】 超音波を送受波することにより超音波画
    像を得るようにした超音波診断装置において、 超音波プローブからの受波信号を量子化する1ビットの
    オーバサンプリング型A/D変換器と、 該オーバサンプリング型A/D変換器で量子化されたデ
    ータを受け、撮影モードの種類に応じてそのカットオフ
    周波数を可変するようにした高周波成分除去用のデシメ
    ーションフィルタとを具備したことを特徴とする超音波
    診断装置。
  3. 【請求項3】 前記デシメーションフィルタは、それを
    各撮影モードに共通に用いる部分と、各撮影モードに個
    別に用いる部分に分けられ、 撮影モードの種類に応じて、前記個別に用いる部分を切
    り替えるものであることを特徴とする請求項2記載の超
    音波診断装置。
  4. 【請求項4】 前記デシメーションフィルタの個別部
    は、Bモードの場合には広帯域のものに、パルスドプラ
    モードでは中帯域のものに、CWドプラモードでは狭帯
    域のものに切替えるものであることを特徴とする請求項
    3記載の超音波診断装置。
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