JP3263897B2 - 高耐水圧円筒型光ファイバ音響センサ - Google Patents
高耐水圧円筒型光ファイバ音響センサInfo
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Description
響センサに関し、特に音圧を光の位相変化に変換して水
中音波を検出する高耐水圧円筒型光ファイバ音響センサ
に関するものである。
ついては、G.F.Mcdearmonによる「呼吸振
動型の光ファイバ水中聴音機の理論的解析:Theor
etical Analysis of a Push
−Pull Fiber−Optic Hydroph
on」と題する下記の文献によって開示されている。 文献名:Journal of Lightwave
Technology,[vol.Lt・5],No.
5,pp647〜652,May1987(米)
イバ音響センサは、2つの円筒の呼吸振動を利用したも
ので、図5にこのセンサの模式断面図を示す。図におい
て、センサは所定の長さを持つ外円筒1及び内円筒2の
2つの円筒を同心円状に配置した二重円筒型のもので、
円筒の両端に蓋3を取り付け、各円筒の間に形成される
等間隔な空胴部を空気室4として形成している。外円筒
1の内側面及び内円筒2の外側面には、光ファイバ5,
5aがそれぞれコイル状に巻回状態で設置されている構
造となっている。
内外に圧力差が生じるため、両円筒は振動方向が互いに
逆方向の呼吸振動をする。この時、両円筒に巻き付けた
光ファイバ5,5aも互いに逆方向に伸び縮みするた
め、光ファイバ5,5a内を伝搬しているレーザ光の位
相が変化する。そこで、この音圧に比例するレーザ光の
位相変化量を光の干渉を利用した周知の干渉計の原理に
より、音圧を高感度で検出するようになっている。
筒型光ファイバ音響センサは、内・外円筒の間の空胴部
を蓋で閉じ、かつ密閉して空気室を構成しているため、
圧力バランス構造の円筒型光ファイバ音響センサとはな
っていない。従って、これを水中において使用する時は
一般に耐水圧が低くなり、例えば現在要望されるような
深々度の水中では利用できないという問題がある。
筒型光ファイバ音響センサは、1つの円筒体による単円
筒型構造で構成され、1つの円筒体の内部を構成する空
胴部をその両端においてそれぞれ閉じる蓋を有し、かつ
円筒体の側面に沿って巻回された光ファイバを備えてな
る円筒型光ファイバ音響センサであって、蓋の内の一方
の側の蓋に形成され、空胴部と円筒体の外周部との静水
圧を等しくする開口部を有するものである。ここで、前
記の開口部の径は、この開口部と空胴部に相当する間隙
部とによって構成されるヘルムホルツ共鳴器におけるヘ
ルムホルツ共振周波数以上の周波数の音波は通過しない
大きさの径であることが必要である。また、光ファイバ
は円筒体の側面及び蓋の内の開口部の形成されていない
蓋の側面に設けられていることが好ましい。
ているように、本発明における蓋及び円筒を剛体とした
時の共振回路を構成する音響回路であり、次のような記
述によって定量的な説明がなされている。この場合、液
体の粘性等が音響抵抗rA(電気回路の抵抗Rに相
当)、開口部(オリフィス)を満たしている液体の質量
mAは音響回路ではイナータンス(電気回路のインダク
タンスLに相当)、円筒の容量CAは音響コンプライア
ンス(電気回路のキャパシタンスCに相当)として作用
する。従って、圧力バランスのような構造では、「オリ
フィス−円筒間の容量」により「R−L−C」の共振回
路が構成されたことにより、このような音響回路をヘル
ムホルツ共振器と呼んでいる。そして、mA、CA及び
ヘルムホルツ共振周波数fは、次式のような式で表され
ている。 mA=Lρ/S CA=W/ρc2 f=1/{2π(mA×CA)1/2} ここで、L:オリフィスの長さ、ρ:液体の密度、S:
オリフィスの面積、W:円筒の容積、c:音速である。
つまり、開口部と空胴部とは、音響機器(楽器等)の胴
体に設けられた穴と空胴(キャビティ)との関係に擬似
し、この構造は音波(音響)に対して一種のヘルムホル
ツの共鳴器(共振器に同じ)を構成している。
後単円筒という)の空胴部を円筒の両端部で密閉するよ
うに使用された蓋の内の一方の側の蓋にオリフィス状の
開口部を設けているから、このセンサを水中に設置乃至
浮游させた場合、開口部を介して空胴部内とその外周部
とが通じて、空胴部内と円筒体の外周部とは静水圧が等
しくなるので、圧力バランス構造の光ファイバ音響セン
サが構成される。この場合、上記のような圧力バランス
型の光ファイバ音響センサは前述のヘルムホルツの共振
器として働くことを利用したものに相当し、その周波数
特性は次のように説明される。一般に、ヘルムホルツの
共振器では、ヘルムホルツの共振周波数以下の周波数の
音波(静水圧を含む)はオリフィスを通過する。そのた
め、単円筒型光ファイバ音響センサは、ヘルムホルツ共
振周波数以下の周波数では円筒内側の圧力と音響センサ
周囲の外側圧力が平衡して円筒は呼吸振動は生じない。
従って、それを取り巻く光ファイバは長さの変化は起き
ない。一方、ヘルムホルツ共振周波数以上の周波数の音
波はオリフィスを通過できないので、円筒に呼吸振動が
起き、光ファイバにも長さの変化がおきる。つまり、圧
力バランス型の光ファイバ音響センサの場合の受波感度
の周波数特性は、図4に示すように、遮断周波数(ヘル
ムホルツ共振による)を持つ特性になる。
器(楽器等)の穴と空胴との関係に擬似し、この構造は
前述のように音波(音響)に対して一種のヘルムホルツ
の共鳴器を構成している。従って、空胴部の容積と開口
部の径で決まるヘルムホルツ共振周波数以下の周波数の
音波はこの開口部を通過するが、ヘルムホルツ共振周波
数以上の周波数の音波は開口部を通過しない。そこで、
この構成において、ヘルムホルツ共振周波数以上の周波
数の音波をセンサのプローブとして使用すると、センサ
の外側には「静水圧+この音波の音圧」が印加される
が、空胴部には静水圧のみしか加わらない。従って、円
筒の内側と外側に圧力不平衡が生じ、内・外筒はこの音
波の音圧で呼吸振動をするようになる。
サ(以下センサという)の第1の実施形態を示す模式断
面図である。図1において、所定の長さ・径を持つ単円
筒10の両端に蓋11及び蓋12取り付け、単円筒10
の内側空胴によって空胴部13が形成されている。この
場合、蓋11は、図示のように、円板で形成され、蓋1
2は蓋11よりも厚さの厚い円板で形成されている。ま
た、単円筒10の外側面には光ファイバ14(第1の光
ファイバ)が、蓋12の外側面には光ファイバ15(第
2の光ファイバ)がそれぞれコイル状に巻回されて、干
渉計(後述の図2参照)を構成する構造となっている。
内、いずれか一方の蓋すなわち本実施例の場合蓋11の
中心に空胴部13に通ずるオリフィス16が開口部とし
て設けられたセンサ構造となっている。この構造によ
り、このセンサを例えば水中に設置乃至浮游させた場
合、空胴部13にもオリフィス16を介して水(図に示
したセンサ周囲の液体と同じ液体)が充満するので、セ
ンサ周囲の媒体と同じ媒体で、かつ同じ静水圧で空胴部
13を満たすことができるようになっている。
計の構成説明図を参照しながら説明する。まず、図3に
おいて、10〜16は図1で説明したセンサを構成する
部品と同一部品番号であるので、その説明は省略する。
17はレーザダイオード(LD)18からのレーザ光を
分岐して光ファイバ14及び光ファイバ15に入射させ
る光カプラであり、17aは光ファイバ14及び光ファ
イバ15から出力される各レーザ光を光電気変換器(O
/E)19に送信するための光カプラである。
ィス16を設けておき、このセンサを例えば水中に設置
乃至浮游させた場合、空胴部13には外周部と同じ液が
満たされる構造となっているため、空胴部13の容積と
オリフィス16の径で決まる静水圧を含むヘルムホルツ
共振周波数以下の周波数の音波はオリフィス16を通過
する。従って、空胴部13には「静水圧+この音波の音
圧」が加わるが、センサ(円筒)の外側も同じ「静水圧
+この音波の音圧」が印加されるので、円筒の内側と外
側の圧力が平衡し、単円筒10はこの音波では呼吸振動
しない。しかし、この構成では、静水圧で潰れることの
ない圧力バランス構造が得られる。
共振周波数以上の周波数の音波をセンサのプローブとし
て使用すると、この音波はオリフィス16を通過しなく
なるので、センサの外側には「静水圧+この音波の音
圧」が印加されるが、空胴部13には静水圧のみしか加
わらない。従って、円筒の内側と外側に圧力不平衡が生
じ、単円筒10はこの音波の音圧で呼吸振動をするよう
になり、それにつれて円筒に巻き付けられた光ファイバ
14は伸び縮みする。一方、蓋11,12は中空でない
剛体であるから音波による呼吸振動は生じないので、蓋
12に巻き付けられた光ファイバ15には長さの変化は
生じない。従って、光ファイバ14及び光ファイバ15
中を伝搬する光(図3のレーザダイオート18から入射
された二筋のレーザ光)の間に位相差が生ずるようにな
る。従って、従来の技術で説明したと同様に音響センサ
として機能するようになる。つまり、、ヘルムホルツ共
振周波数以上の周波数の音波を通さない大きさの径を有
するオリフィス16を蓋11に設けて音響センサを構成
すればよい。このようにして、蓋11にオリフィス16
を有し、単円筒10の空胴部13に液体が満たされる構
造を有する圧力バランス構造の単円筒型の光ファイバ音
響センサは耐水圧が高く、深々度の水中でも適用できる
ようになる。
筒型光ファイバ音響センサの単円筒10の空胴部13を
密閉する蓋11にオリフィス16で形成される開口部を
設け、前述の空胴部13に液体を満たすことができるよ
うな圧力バランス構造とすることにより、空胴部13の
静水圧とセンサ外部の静水圧とを一致させることができ
るので、深々度の海中等において使用可能な高耐水圧の
単円筒型光ファイバ音響センサ(ハイドロホン)を得る
ことができる。
サの第2の実施形態を示す模式断面図である。図2にお
いて、所定の長さ・径を持つ単円筒10の両端に蓋1
1,12を取り付け、円筒内が空胴部13となるように
形成している。また、本実施例では単円筒10内側面
に、光ファイバ20(第1の光ファイバ)がコイル状に
巻回され、蓋12の外側面には、図1の実施形態の場合
と同様に光ファイバ15(第2の光ファイバ)が巻回さ
れていて、本実施形態の干渉計を構成する構造となって
いる。そして、図1の実施形態の場合と同様に、蓋11
にはオリフィス16が設けられているが、その基本的な
構成・構造は第1の実施例で説明したものと同様であ
る。
が単円筒10の内側面にコイル状に巻回され、光ファイ
バ15が蓋12の外側面に巻回されて、本実施形態の干
渉計を構成する構造となっていることを特徴としている
が、その他の構成、作用動作及び効果乃至利点は、前述
の第1の実施形態の場合と同様であるので、詳細な説明
は省略する。
筒体による単円筒型構造で構成され、円筒体の両端に配
置される蓋を備え、円筒体の側面に沿って巻かれた第1
の光ファイバを備えた円筒型光ファイバ音響センサであ
って、蓋の一方は円筒体の内側と外側との圧力平衡を保
つ開口部を備え、蓋の他方はその側面に第2の光ファイ
バとを備えたものとしたから、部品点数が少なくコンパ
クトで、しかも高感度かつ高耐水圧の円筒型光ファイバ
音響センサを得ることができる。
ンサの第1の実施形態を示す模式断面図である。
ンサの第2の実施形態を示す模式断面図である。
である。
す線図である。
断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 1つの円筒体による単円筒型構造で構成
され、前記円筒体の両端に配置される蓋を備え、前記円
筒体の側面に沿って巻かれた第1の光ファイバを備えた
円筒型光ファイバ音響センサであって、前記蓋の一方は前記円筒体の内側と外側との圧力平衡を
保つ開口部を備え、 前記蓋の他方はその側面に第2の光ファイバとを備えた
ことを特徴とする高耐水圧円筒型光ファイバ音響セン
サ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00792896A JP3263897B2 (ja) | 1996-01-22 | 1996-01-22 | 高耐水圧円筒型光ファイバ音響センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00792896A JP3263897B2 (ja) | 1996-01-22 | 1996-01-22 | 高耐水圧円筒型光ファイバ音響センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09196748A JPH09196748A (ja) | 1997-07-31 |
JP3263897B2 true JP3263897B2 (ja) | 2002-03-11 |
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Family Applications (1)
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JP00792896A Expired - Fee Related JP3263897B2 (ja) | 1996-01-22 | 1996-01-22 | 高耐水圧円筒型光ファイバ音響センサ |
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5131497B2 (ja) * | 2010-09-22 | 2013-01-30 | 防衛省技術研究本部長 | 高耐水圧光ファイバハイドロホン |
JP5630460B2 (ja) * | 2012-05-07 | 2014-11-26 | 防衛省技術研究本部長 | 光ファイバ磁気センサ |
JP6350239B2 (ja) * | 2014-11-21 | 2018-07-04 | 住友電気工業株式会社 | 干渉型光ファイバセンサシステム及び干渉型光ファイバセンサヘッド |
-
1996
- 1996-01-22 JP JP00792896A patent/JP3263897B2/ja not_active Expired - Fee Related
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