JP3263469B2 - 排ガス流路部材用フェライト系ステンレス鋼及び製造方法 - Google Patents

排ガス流路部材用フェライト系ステンレス鋼及び製造方法

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JP3263469B2
JP3263469B2 JP06666693A JP6666693A JP3263469B2 JP 3263469 B2 JP3263469 B2 JP 3263469B2 JP 06666693 A JP06666693 A JP 06666693A JP 6666693 A JP6666693 A JP 6666693A JP 3263469 B2 JP3263469 B2 JP 3263469B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車マフラー等の排
ガス流路部材として使用されるフェライト系ステンレス
鋼及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車マフラーの腐食には、大きく分け
て二つの要因がある。その一つは、大気中の塩素イオン
や冬期の融雪塩により外部から腐食が進行する外部塩害
である。他の一つは、排ガスの結露によって生じる凝縮
水に起因して内部から腐食が進行する内部腐食である。
なかでも、最も問題になるのは、マフラーの内部から進
行する内部腐食である。この内部腐食において、凝縮水
に含まれている塩素イオン,硫酸イオン等の腐食性のイ
オンは、車両走行中にガスによって加熱・濃縮され、腐
食性を強める。その結果、材料に生じた孔食が大きく成
長し、穴開きに至る。この腐食環境に耐える材料とし
て、溶融Alめっき鋼板がマフラー等の排ガス流路部材
として従来から使用されていた。しかし、酸化触媒から
三元触媒への転換等の排ガス浄化システムの切替えに伴
って、凝縮水の組成やpH等が変化し、溶融Alめっき
鋼板の内部腐食が顕在化した。そこで、SUS410
L,SUH409L等の13Cr系ステンレス鋼が使用
されるようになった。
【0003】13Cr系ステンレス鋼は、優れた耐食性
を示し、且つ耐熱性も良好であることから、自動車用マ
フラーとして好適な材料である。しかし、材料のグレー
ド及び使用条件によっては、13Cr系ステンレス鋼で
も腐食を生じ、穴開きに至ることがある。特に、近年の
排ガス部材の保証期間の延長に応じて、13Cr系のス
テンレス鋼では十分な耐食性を期待できないことがあ
り、耐食性が一層優れた材料の開発が要求されている。
【0004】Cr含有量の増加,Moの添加等によっ
て、ステンレス鋼の耐食性が改善される。しかし、C
r,Mo等の増加に伴って、ステンレス鋼が硬質にな
り、延性,靭性等の加工性を劣化させる。この硬質化
は、C及びNを低減させることによって回復することが
できる。C,Nの低減は、耐粒界腐食性の改善にも有効
である。しかし、C,Nの低減にもおのずから限界があ
り、現在、商業的,工業的に達成しうるC,N量レベル
では、十分な軟質化を期待することができず、粒界腐食
感受性を完全に無くすことができない。粒界腐食に対す
るC及びNの悪影響は、C及びNを固定するTi,Nb
等の安定化元素を添加することによって解消できること
が知られている。また、一部にSi含有量を0.1重量
%以下に極低化したステンレス鋼も開発されているが、
この材料も期待に十分応えることができない。これらの
技術的背景を基にして、自動車排気系の材料として低炭
素・低窒素19Cr−0.5Cu−Nb鋼のSUS43
0J1L,18Cr−1Mo−Tiの18Cr系ステン
レス鋼等が使用されるようになってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】腐食環境に関する調査
・研究から、三元触媒を経たマフラー内に生成する凝縮
水に含まれているイオン種には、従来から存在が把握さ
れている塩素イオンや硫酸イオンの他に、還元性のイオ
ンである亜硫酸イオンも存在することが最近明らかにな
った。亜硫酸イオンを含んだ腐食環境は、非常に過酷な
腐食性を呈する。亜硫酸イオンは、ステンレス鋼の不動
態皮膜を還元・破壊し、耐食性を著しく低下させる。ま
た、北米等では、ガソリン中のS濃度が高いことから凝
縮水中の硫酸イオン,亜硫酸イオン等の濃度が高い上
に、塩素イオンを含んだ融雪塩を道路に散布した環境に
自動車が曝される。そのため、SUS430J1L等の
18Cr系ステンレス鋼製のマフラーにおいても腐食が
発生している。しかも、最近のエンジン高出力化に伴っ
て排ガス温度が上昇し、マフラーの最高到達温度は50
0℃付近まで達している。このため、マフラー内部の酸
化が促進され、不動態皮膜の劣化に起因して材料の実質
的な耐食性低下,加熱により溶接部に析出したCr炭化
物に起因する粒界腐食の発生等が大きな問題となってい
る。
【0006】一方、排ガス流路部材は、施工上からロー
ル成形,かしめ,バーリング加工等の種々の加工が施さ
れる。この点、使用する材質が硬いものであると、加工
割れやスプリングバック等が大きくなり、施工が困難に
なる。また、排ガス流路部材としては、シェル,トップ
プレート,エンドプレートばかりでなく、フロントチュ
ーブ,センターチューブ,テールチューブ等のパイプと
して使用される場合もある。この種のパイプは、通常高
周波溶接等によって製造されている。そして、曲げ,拡
管,縮管等の各種加工がパイプに施されるため、加工後
も溶接部の割れやネッキングが生じない良好な高周波造
管性が要求される。しかし、パイプの加工性は、溶接熱
影響部の靭性に大きく依存し、一般的には耐食性向上の
ための高合金化に相反するものである。
【0007】更に、マフラー等の排気系材料は、交換部
品から永久部品へと位置付けが変化している。この点か
らも、より耐食性に優れた材料が望まれている。本発明
は、このような問題を解消すべく案出されたものであ
り、亜硫酸イオン等の腐食性の強いイオンを含む排ガス
結露環境において、排ガスにより加熱された後でも優れ
た耐食性を呈すると共に、加工性,高周波造管性をも満
足する新たな排ガス流路部材用フェライト系ステンレス
鋼を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の排ガス流路部材
用フェライト系ステンレス鋼は、その目的を達成するた
め、C:0.015重量%以下,Si:0.1〜0.5
重量%,Mn:0.4重量%以下,P:0.04重量%
以下,S:0.01重量%以下,Ni:0.6重量%以
下,Cr:18〜23重量%,Mo:1.3〜2.5重
量%,Cu:0.1〜0.3重量%,Nb:0.1〜
0.6重量%,Ti:0.05〜0.3重量%,Al:
0.01〜0.3重量%及びN:0.02重量%以下を
含み、残部がFe及び不可避的不純物からなり、且つC
+N≦0.03重量%及びNb+Ti≧7(C+N)+
0.15の関係が成立し、更にP=5Ti+20(Al
−0.01)で定義されるP値が1.0以上であるフェ
ライト系ステンレス鋼を基材とし、該基材の表面に形成
されている不動態皮膜がAl濃縮層を有し、最もAlが
濃縮している部分のAl量が前記基材に含まれているA
l量の2倍以上であることを特徴とする。
【0009】このAl濃縮層を有する不動態皮膜は、上
記P=5Ti+20(Al−0.01)で定義されるP
値が1.0以上であるフェライト系ステンレス鋼製の基
材を焼鈍した後、硝酸中での電解処理及び硝酸−フッ酸
の混合酸液中への浸漬処理を含む酸洗を施すことにより
形成される。
【0010】
【作用】本発明者等は、高濃度の亜硫酸イオンや塩素イ
オン等を含む排ガス凝縮環境における材料の耐食性に及
ぼす合金元素の影響及び表面状態について検討すると共
に、加工性,高周波造管製等に関する詳細な検討を行っ
た。その結果、前述のような合金設計に達し、またAl
濃縮層を有する不動態皮膜を形成することにより耐食性
が大幅に改善されることを解明した。排ガス流路は、自
動車排気系を例にとると、エンジン直下のマニホール
ド,フロントチューブ,フレキシブルチューブ,センタ
ーチューブ,マフラー等の種々の部材で構成されてい
る。また、マフラーは、シェル,トッププレート,エン
ドプレート,バッフルプレート,インナーチューブ,テ
ールチューブ等で組み立てられている。これらの部材
は、強度の加工が要求されるフレキシブルチューブを除
いて、フェライト系ステンレス鋼が通常使用されてい
る。
【0011】排ガス流路構成部材に要求される特性は、
部位によって若干異なる。しかし、共通して要求される
特性は、排ガスによる加熱を受けても材料が劣化しない
耐熱性,排ガスが結露する条件下における耐食性,曲げ
やバーリング等の各種加工性,パイプに造管した後でも
加工に耐えるだけの高周波造管性である。なかでも、最
近の部材の長寿命化を律速する要因に、耐食性、特に排
ガスにより加熱された後での耐食性がある。とりわけ、
亜硫酸イオン等の腐食性の強いイオン種が含まれている
排ガス凝縮水に曝される環境下での耐食性が重要視され
る。排ガス凝縮環境をシミュレーションするため、図1
に図解する環境に試験片を曝した。試験片として、幅5
0mm,長さ120mm及び板厚1.2mmの鋼片を使
用した。凝縮水として、実車マフラーから採取した凝縮
水を参考にして、表1に示すように塩素イオンで腐食を
進行させる試験液A及び亜硫酸イオンで腐食を促進させ
る試験液Bを使用した。
【表1】
【0012】シミュレーション試験は、試験片を試験液
A又はB中に半浸漬状態で浸漬し、4時間煮沸して試験
液を6倍まで濃縮し、その後、温度30℃及び相対湿度
80%の結露条件で20時間保持した。これを5回繰返
した後、排ガスによる加熱をシミュレートした500℃
×2時間の加熱を加えるサイクルを2回繰返した。な
お、試験液Aを使用した腐食試験は、従来得られていた
知見に基づいて行った試験に相当し、500℃×2時間
の加熱を省略した。試験液Aを使用して塩素イオンで腐
食させる試験を行った場合、腐食の程度は、侵食深さ〜
0mmと何れのCrレベルにおいても軽度であった。と
ころが、500℃×2時間の加熱を加え、亜硫酸イオン
による腐食を促進させる試験液Bを使用した試験では、
腐食が著しく促進されていた。試験液Bを使用して煮沸
・結露試験を行ったときの最大侵食深さは、図2に示す
ようにCrレベルに応じて変化していた。図2から、こ
のような腐食環境下においても18重量%以上のCrを
含有させることにより、侵食深さの低減が図られること
が判る。ただし、Al含有量が低い材料では、Cr含有
量が高いにも拘らず、大きな侵食深さとなっている。
【0013】また、煮沸・結露試験後の最大侵食深さ
は、図3に示すようにMo含有量に応じて変化してい
た。塩素イオンで腐食させる試験液Aを使用した腐食試
験では、Mo無添加材でも侵食深さが浅いため、Moに
よる作用・効果はみられない。しかし、亜硫酸イオンで
腐食させる試験液Bを使用した腐食試験では、図3から
明らかなように、腐食抑制にMoが極めて有効に作用
し、1.5重量%以上のMo含有で侵食深さが著しく低
減されていることが判る。Moによる耐食性向上は、C
rに対して一定量を超えるMoを添加した場合に生じる
CrとMoとの相乗効果に起因しているものと推察され
る。ただし、Al含有量が本発明範囲を下回った材料で
は、Mo添加の効果がみられない。このことから、加熱
が加わった亜硫酸イオンによる腐食環境、すなわち排ガ
ス結露環境においては、一般的な耐食性改善元素である
Cr,Moの他にAlが耐食性向上に重要な役割を果し
ていることが判る。
【0014】固定化元素であるTiは、図4に示すよう
に、試験液Bを使用した煮沸・結露試験後の侵食深さに
影響を与える。Tiを添加した鋼は、Nb単独添加に比
較して侵食深さが浅く、優れた耐食性を示している。と
ころが、この場合もAl無添加鋼においてはTi添加の
効果がみられない。このことから、耐食性の改善に、N
b,Ti,Alの複合添加が有効であることが判る。煮
沸・結露試験におけるAlの作用・効果は、次のように
推察される。図1の試験において排ガスによる材料の加
熱をシミュレートするため500℃×2時間の加熱を施
しているが、この加熱の際にFe,Cr等が優先的に酸
化される。その結果、不動態皮膜中のCr濃度が低下
し、耐食性が阻害される。また、亜硫酸イオンが存在す
る環境における耐食性の低下は、亜硫酸イオンの還元作
用によって不動態皮膜が破壊されることに起因するもの
と考えられるが、Alを含有し且つ不動態皮膜中にAl
濃縮層を有する材料では、亜硫酸イオンによる還元作用
を強く受けず、不動態皮膜のCrに影響が及ばない。す
なわち、ステンレス鋼の耐食性にCrの不動態皮膜が重
要な役割を果しているが、Crの不動態皮膜を保護する
点でAlが有用な役割を果しているものと推察される。
【0015】不動態皮膜中のAl濃縮層は、Ti及びA
lを複合添加したステンレス鋼を焼鈍した後、硝酸中で
の電解処理及び硝酸−フッ酸の混合酸液への浸漬処理に
より形成される。不動態皮膜中に濃縮するAl量は、基
材であるステンレス鋼に含まれているAl量の2倍未満
では耐食性改善効果が小さい。そのため、基材のステン
レス鋼に含まれているAl量に対する不動態皮膜中に最
も多くAlが濃縮している部分のAl量の比率(以下、
これをAl濃縮比という)は、2.0以上が必要であ
る。このAlの効果を発現させるために、適性量の合金
成分を含有させると共に適切な不動態皮膜形成処理が必
要となる。また、酸化物を生成し易い元素であるTi及
びSiについても、Alと同様な作用・効果がみられる
が、酸化物生成自由エネルギーが最も小さいAlによる
効果が最も顕著である。Moは、Cr以上に固溶強化能
が大きく、耐力を上昇させる作用が強い。したがって、
Moの適性範囲は、加工性を考慮に入れるとき、Cr以
上に厳格に規制される。
【0016】自動車マフラーには、各室を仕切るために
インナープレートが挿入されている。インナープレート
は、シェルにスポット溶接等で固定され、隙間構造が形
成される。そこで、隙間部における材料の耐食性を評価
するため、二枚の板をスポット溶接によって重ね合わせ
た試験片を用意し、B液を使用した煮沸・結露試験も行
った。図5は、19Cr−2Mo−Nb,Ti,Alベ
ース鋼の素材及びスポット隙間部における侵食深さをC
u含有量で整理した結果である。図5から明らかなよう
に、Cu含有によって、素材の耐食性が向上することは
勿論、隙間部の腐食に対し顕著な改善効果が発揮されて
いる。具体的には、0.1重量%以上のCuを含有させ
ることにより、侵食深さが著しく低減している。
【0017】耐食性、特に耐隙間腐食性の改善にCuが
有効な理由は、次のように推察される。溶接や加工によ
って形成される隙間内では、メタルの加水分解に伴って
pHが低下する。隙間内では、H+ と電気的な中性を保
つためにCl- が濃縮し、溶液の腐食性が強くなる。こ
の点、Cuは、脱不動態化pHが高く、pHが低下した
際にイオンとして優先的に溶出し、Crの皮膜劣化を妨
げる。また、Cuイオンは、電位が上昇した際に析出反
応を生じ、電位の上昇を妨げる。すなわち、腐食性の強
い環境においても電位が一定に維持され、腐食が抑制さ
れる。したがって、Cu添加によって耐隙間腐食性が向
上されることが予想される。本発明においては、このC
u添加による作用・効果を積極的に利用した。
【0018】次に、高周波造管性について検討した結果
を説明する。ステンレス鋼の高周波造管性を低下させる
要因は、大きく分けて二つある。その一つは、Al,T
i,Si等の易酸化物生成元素が大気中の酸素と結合し
て酸化物を生成し、パイプの加工性評価法である扁平試
験を行った際に、溶接部にピンホール等の欠陥を生じさ
せるものである。他の一つは、材料の靭性が低下し、溶
接熱影響部に相当する高周波造管ビード部で母材以上に
靭性の低下が生じ、扁平試験後に割れを発生させるもの
である。溶接部に生成するピンホール等の欠陥は、ガス
シールドの方法やシールドガスの流量等を変更すること
によって改善することができる。しかし、材質に起因す
る靭性の低下は、Cr含有量,Mo含有量等を増加させ
た高耐食性材料においてはより重要な問題となる。
【0019】そこで、シャルピー衝撃靭性に及ぼす合金
元素の影響を検討した結果、Cr含有量及びMo含有量
の増加に伴って遷移温度が上昇することが判った。とこ
ろが、固定化元素のNb,Ti及び微量のCuを複合添
加した材料にあっては、Cu無添加材,Nb又はTi単
独添加材に比較し著しく遷移温度を低下させる現象がみ
られた。Niについても同様の効果が期待されるが、コ
スト面からCuが有利であるため、溶接部の靭性改善の
ためにCuを微量添加することとした。実際に造管した
パイプに扁平試験を行ったところ、Nb及びTiを複合
添加した材料に微量のCuを添加した鋼で最も良好な結
果が得られた。本発明は、以上の知見に基づき完成され
たものであり、排ガス結露環境下における耐食性及び加
工性を兼ね備えたCr含有量及びMo含有量の適性範囲
の設定、加熱を受けた後における亜硫酸イオン環境下で
の耐食性を改善するためのNb,Ti及びAlの複合添
加、更には高周波造管性を考慮したNb,Tiの複合添
加及びCuの微量添加等を採用している。
【0020】以下、本発明のフェライト系ステンレス鋼
に含まれる合金成分及びその含有量について説明する。 C,N:ステンレス鋼中に不可避的に含まれる元素であ
る。C含有量及びN含有量を低減すると、ステンレス鋼
が軟質になり、加工性が向上する。また、C含有量及び
N含有量の低減に伴って、炭化物,窒化物等の生成が少
なくなり、溶接性及び溶接部の耐食性が向上する。その
ため、C及びNは、低い方が好ましく、C+N≦0.0
3重量%の条件下でC含有量の上限を0.015重量
%,N含有量の上限を0.02重量%にそれぞれ設定し
た。 Si:ステンレス鋼の脱酸剤として添加され、耐酸化性
を向上させる上でも有効な合金元素である。Siの効果
を発現させるために、0.1重量%以上のSiを含有さ
せることが必要である。しかし、Si含有量が0.5重
量%を超えると、得られるステンレス鋼が硬質になり、
加工性の低下や溶接部の靭性低下の原因となる。そこ
で、本発明においては、0.1〜0.5重量%の範囲に
Si含有量を定めた。
【0021】Mn:ステンレス鋼に含まれている微量の
Sと結合し、可溶性硫化物MnSを生成し、耐食性を低
下させる。この点、Mn含有量は、低いほど好ましい。
本発明においては、Mn含有量の上限を0.4重量%に
規定した。 P:母材及び溶接部の靭性を低下させることから、P含
有量が低いほど好ましいしかし、含Cr鋼の脱燐は困難
であり、しかも極度にP含有量を低下させることは製造
コストの上昇を招く。したがって、P含有量の上限を
0.04重量%に規定した。 S:耐食性及び溶接部の高温割れに悪影響を与える有害
な元素であり、S含有量は低いほど好ましい。本発明に
おいては、S含有量の上限を0.01重量%に規定し
た。
【0022】Ni:フェライト系ステンレス鋼の靭性改
善に有効な合金元素である。しかし、多量にNiを含有
させることは、コスト高になるばかりでなく、ステンレ
ス鋼を硬質化する。そこで、本発明においては、通常の
フェライト系ステンレス鋼で規制されている0.6重量
%に上限を設定した。 Cr:ステンレス鋼の表面に不動態皮膜を形成する主要
な合金元素であり、母材及び溶接部の耐食性を著しく向
上させる。Cr添加の効果は、排ガス結露環境において
も発現される。このような効果は、Cr含有量が18重
量%未満では不十分であり、好ましくは18.5重量%
以上含有させることが望ましい。しかし、23重量%を
超えるCr含有量では、ステンレス鋼が硬質になり、マ
フラー等の加工が困難となる。特に従来の材料と同一条
件下で加工するためには、21重量%≦のCr含有量が
好ましい。このようなことから、本発明においては、1
8〜23重量%,好ましくは18.5〜21重量%の範
囲にCr含有量を定めた。
【0023】Mo:Crと共にステンレス鋼の耐食性向
上に対して有効に作用する合金元素である。Moの効果
は、Crとの相乗作用によって一層大きくなる。また、
Moは、排ガス凝縮水等の亜硫酸イオンによる腐食環境
下における耐食性に対しても有効に作用する。これらの
効果は、Mo含有量1.3重量%以上,好ましくは1.
5重量%以上で顕著に発現される。しかし、2.5重量
%を超えるMo含有量では、ステンレス鋼が硬質化し且
つ溶接部の靭性を低下させる。その結果、マフラー材、
特にパイプとしての加工が困難になり、生産性も低下す
る。したがって、1.3〜2.5重量%、好ましくは
1.5〜2.5重量%の範囲にMo含有量を定めた。
【0024】Cu:鋼の耐食性、特にスポット溶接部の
耐隙間腐食性を向上させる重要な合金元素である。ま
た、母材及び溶接部の靭性劣化を抑制する作用も呈し、
高周波造管性を改善し、パイプの加工性に対しても極め
て有効に作用する。このような作用は、Cu含有量が
0.1重量%以上で顕著になる。しかし、多量のCuを
含有させると、マフラー用材料が到達する温度レベルの
500℃付近に加熱されたとき、Cuリッチ相等の金属
間化合物が生成し、鋼を脆化させる。この現象は、Cu
含有量が0.3重量%を超えるレベルからみられる。ま
た、耐力に及ぼすCu含有量の影響をみると、Cu含有
量が多量になるに従って固溶強化による材料の耐力上昇
が著しく、加工性の低下を招く。また、強度の上昇に伴
って、靭性が低下することもある。本発明では、シェル
等のロックシームによる加工を想定し、耐力35kgf
/mm2 以下の材料開発を目標としている。たとえば、
2.0重量%Moレベルの鋼では、Cu:0.3重量%
で耐力が約35kgf/mm2 になる。以上のことか
ら、本発明においては、0.1〜0.3重量%の範囲に
Cu含有量を定めた。
【0025】Ti:Alとの複合添加によって、溶接時
にステンレス鋼の表面にAl酸化皮膜を形成し、Crの
酸化ロスを防止する。その結果、加熱後の耐食性低下が
防止される。更に、Tiは、Sを固定しMnSの生成に
起因した耐孔食性低下の防止、及びC,Nを固定して粒
界腐食を防止する上でも有効である。しかし、過剰のT
i含有は、クラスター状の介在物TiNを生成し、ステ
ンレス鋼素材に圧延,加工等を施した際に表面疵を発生
させる原因となる。また、Ti含有量の増加に伴って溶
接部の靭性が不良となり、高周波造管性が低下する。し
たがって、Ti含有量は、耐食性の面から0.05重量
%を下限とし、高周波造管性の面から0.3重量%を上
限として規定した。
【0026】Nb:本発明で規定したCレベルのフェラ
イト系ステンレス鋼において、Tiと共に粒界腐食を防
止するのに不可欠な合金元素である。Nbは、Tiに比
較して耐孔食性向上の効果が小さいものの、C,Nを固
定する効果が大きい。そのため、Ti単独添加では得ら
れない耐粒界腐食性及び高周波造管性の双方を満足する
範囲を、Ti及びNbの複合添加によって定めることが
可能となる。Nb添加の効果は、0.1重量%未満では
不十分であり、0.6重量%を超えると溶接部の靭性を
阻害する弊害がみられる。したがって、0.1〜0.6
重量%の範囲にNb含有量を定めた。 Al:Tiとの複合添加によって、且つ適切な焼鈍及び
酸洗によって、不動態皮膜中に濃縮され、加熱時におけ
るCrの酸化損失及び亜硫酸イオン環境中における再不
動態化能の低下を抑制する。しかし、Al含有量が0.
01重量%未満ではAl濃縮相が形成されにくく、逆に
0.3重量%を超えるAl含有量では造管時にピンホー
ル等の欠陥が発生し易くなる。そこで、0.01〜0.
3重量%の範囲にAl含有量を定めた。
【0027】以上の合金成分の含有量特定に加え、本発
明においては、更にC,N,Nb,Ti及びAlの各合
金元素の間に関係式(1)及び(2)を成立させてい
る。 Nb+Ti≧7(C+N)+0.15 ・・・・(1) P=5Ti+20(Al−0.01)≧1.0 ・・・・(2) 関係式(1)は、本発明者等の実験によって求められた
ものであり、排ガス結露環境下の溶接部において耐粒界
腐食性を確保するために必要な固定化元素の量を求める
ための指標である。Nb+Tiが7(C+N)+0.1
5未満であると、車両走行中に溶接部が排ガスによる加
熱で鋭敏化し、粒界腐食感受性が増大する。これを防止
するため、Nb+Tiを7(C+N)+0.15以上に
することが必要である。
【0028】関係式(2)は、排ガス結露環境、すなわ
ち排ガスによる加熱と亜硫酸イオンを含んだ凝縮水によ
る腐食に対する抵抗性を示す指標である。P=5Ti+
20(Al−0.01)で定義されるP値が1.0未満
では、2.0以上のAl濃縮比をもった不動態皮膜が形
成されず、Ti及びAlの複合添加に基づく十分な耐食
性を確保できない。この点で、1.0以上のP値が必要
である。更に、関係式(3)を満足させることが好まし
い。 Ti/Nb<0.5 ・・・・(3) 関係式(3)は、耐食性及び高周波造管性を同時に満足
するために好ましい成分範囲を実験的に求めたものであ
る。すなわち、耐粒界腐食性や耐湿食性の面からは十分
な量のTiを含有させることが好ましいが、多量の添加
は高周波造管性を阻害すると共に、表面疵発生の原因に
なる。したがって、耐粒界腐食性に対してTiと同様の
作用を呈するNbを複合添加することによって、高周波
造管性を確保する。
【0029】
【実施例】表2に示す化学成分を有するステンレス鋼を
溶製し、熱間圧延によって板厚3.5mmの熱延板を製
造した。この熱延板を板厚1.2mmまで冷間圧延し、
1000〜1050℃で仕上げ焼鈍した後、60℃に保
持した5%硝酸中における電流密度2.5A/dm2
の電解処理及び55℃に保持した6%硝酸−0.5%フ
ッ酸の混合酸液への浸漬処理を含む酸洗処理を施した。
表2における鋼No.1〜4は、本発明で規定する成分組
成範囲にあるステンレス鋼であり、何れも固定化元素と
してNb及びTiを複合添加し、微量元素としてCu及
びAlを含有しており、且つ関係式(1)〜(3)を全
て満足する。
【0030】鋼No.11〜21は、鋼No.1〜4と同じ
履歴で製造された比較用のステンレス鋼である。そのう
ち、鋼No.11及び12はCr含有量が低いステンレス
鋼、鋼No.13〜15はMo含有量が低いステンレス
鋼、鋼No.16及び17はTi無添加ステンレス鋼及び
Ti含有量が低いステンレス鋼、鋼No.18はNbを添
加していないTi単独添加のステンレス鋼、鋼No.19
はAl含有量が低いステンレス鋼、鋼No.12及び20
はCu無添加のステンレス鋼、鋼No.21は本発明範囲
を外れた0.5重量%のCuを含有させたステンレス鋼
である。また、P値は、鋼No.18及び20を除き、何
れも1.0を下回っている。
【表2】
【0031】各ステンレス鋼から幅50mm及び長さ1
20mmの試験片を切り出し、図1を使用して説明した
煮沸・結露試験に供した。試験結果を、図2〜4に示
す。なお、図2〜4で各記号に付した番号は、表2に示
した鋼No.に相当する。図2〜4から明らかなように、
Cr,Mo及びTiを一定量含有させることによって、
亜硫酸イオンを含む腐食環境下において耐食性改善効果
が得られていることが判る。そして、本発明ステンレス
鋼では、何れも最大侵食深さが0.1mm以下になって
いる。これに対し、Cr,Mo及びTiの含有量が本発
明範囲にある場合でも、Al含有量が0.01重量%未
満で且つP値が1.0未満である鋼No.19では、耐湿
食性改善効果がみられない。
【0032】鋼No.1及び19の酸洗材について、グロ
ー放電発光分析装置を使用して表面分析し、深さ方向に
関する各元素の濃度変化を調べた。調査結果を示す図6
から明らかなように、P値が1.0以上の鋼No.1のス
テンレス鋼酸洗材では、表面に形成されている不動態皮
膜にAlの濃縮が検出された。しかし、Al含有量が低
く且つP値が1.0を下回っている鋼No.19のステン
レス鋼酸洗材では、不動態皮膜にAlの濃縮が検出され
なかった。また、不動態皮膜と基材との間のCr濃度の
低下は、鋼No.19に比較して鋼No.1のステンレス鋼
酸洗材では小さく、Cr欠乏層の生成がAlによって抑
制されていることが判る。
【0033】図2〜4に示した煮沸・結露試験の結果を
含めた各種試験結果を表3に示す。表3における表面疵
発生の有無は、目視観察により判定し、表面疵の発生が
みられないものを○,表面疵が発生したものを×として
評価した。また、耐食性は、図1に示した加熱を加えた
条件で煮沸・結露試験を行った試験片の最大侵食深さを
グレード別に判定し、最大侵食深さが0.1mm以下を
○,0.1〜0.15mmを△,0.15mm以上を×
として評価した。更に、高周波造管性は、造管後のパイ
プの扁平試験結果で判定し、割れが発生したものを×,
ピンホールが検出されたものを△,割れ及びピンホール
共にないものを○として評価した。
【表3】
【0034】表3から明らかなように、P値が1.0を
上回っている鋼No.1〜4,18及び20のステンレス
鋼は、良好な耐食性を示している。しかし、鋼No.18
の比較鋼ではTi含有量が高く、鋼No.12及び20の
比較鋼ではCuを含んでいないため、造管後の扁平試験
でピンホール又は割れが発生していた。また、鋼No.1
8の比較鋼では、Tiの過剰添加によって高周波造管性
が阻害されるだけではなく、表面疵の発生もみられた。
本発明における(C+N)量の上限が0.03重量%で
あることから、C及びNの固定化元素としてTiのみを
添加する場合を仮定すると、粒界腐食の発生を防ぐため
に7(C+N)+0.15=0.395重量%以上のT
iを含有させることが必要である。しかし、このように
多量のTiを含有させるとき、表面疵が発生し易くなっ
ている。そこで、Ti含有量を低減し、複合でNbとの
固定化元素を添加するとき、表面疵を発生させることな
くC及びNを固定し、耐粒界腐食性を向上させることが
できた。また、Cuについては、無添加の場合も過剰添
加の場合も高周波造管性に悪影響を及ぼしており、微量
で且つ適量のCuを含有させる必要があることが判る。
【0035】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、各合金元素間の成分調整を図ることにより、排ガス
結露環境で主な腐食要因である亜硫酸イオンを含む溶液
中で優れた耐食性を呈し、且つ加工性及び高周波造管性
を満足する排ガス流路部材用フェライト系ステンレス鋼
が得られる。また、排ガス結露環境における耐食性は、
Al濃縮層を有する不動態皮膜を形成することにより一
層向上する。このフェライト系ステンレス鋼は、耐湿食
性が問題となるマフラーの各種部位や高周波造管性が要
求される各種パイプに対しても、同一の素材を使用し、
且つ従来の材料と同じ履歴で製造することが可能とな
る。また、Tiを多量に含有している従来のステンレス
鋼に比較して表面疵が発生し難いため、冷延工程での歩
留りが高く、比較的安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 排ガス結露環境をシミュレートした腐食試験
法を説明する図
【図2】 腐食後の耐食性に関しCr含有量が最大侵食
深さに与える影響を表したグラフ
【図3】 腐食後の耐食性に関しMo含有量が最大侵食
深さに与える影響を表したグラフ
【図4】 腐食後の耐食性に関しTi含有量が最大侵食
深さに与える影響を表したグラフ
【図5】 隙間腐食性に関しCu含有量が最大侵食深さ
に与える影響を表したグラフ
【図6】 不動態皮膜が形成されたステンレス鋼酸洗材
の表面部における元素の濃度勾配を表したグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 育弘 山口県新南陽市野村南町4976番地 日新 製鋼株式会社鉄鋼研究所内 (56)参考文献 特開 平5−70899(JP,A) 特開 平5−271880(JP,A) 特開 平4−17615(JP,A) 特開 昭49−59021(JP,A) 特開 昭63−118011(JP,A) 特開 平2−115346(JP,A) 特開 平4−80347(JP,A) 特開 昭62−112757(JP,A) 特開 昭49−31523(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 - 38/60 C21D 9/46 - 9/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C:0.015重量%以下,Si:0.
    1〜0.5重量%,Mn:0.4重量%以下,P:0.
    04重量%以下,S:0.01重量%以下,Ni:0.
    6重量%以下,Cr:18〜23重量%,Mo:1.3
    〜2.5重量%,Cu:0.1〜0.3重量%,Nb:
    0.1〜0.6重量%,Ti:0.05〜0.3重量
    %,Al:0.01〜0.3重量%及びN:0.02重
    量%以下を含み、残部がFe及び不可避的不純物からな
    り、且つC+N≦0.03重量%及びNb+Ti≧7
    (C+N)+0.15の関係が成立し、更にP=5Ti
    +20(Al−0.01)で定義されるP値が1.0以
    上であるフェライト系ステンレス鋼を基材とし、該基材
    の表面に形成されている不動態皮膜がAl濃縮層を有
    し、最もAlが濃縮している部分のAl量が前記基材に
    含まれているAl量の2倍以上であることを特徴とする
    排ガス流路部材用フェライト系ステンレス鋼。
  2. 【請求項2】 C:0.015重量%以下,Si:0.
    1〜0.5重量%,Mn:0.4重量%以下,P:0.
    04重量%以下,S:0.01重量%以下,Ni:0.
    6重量%以下,Cr:18〜23重量%,Mo:1.3
    〜2.5重量%,Cu:0.1〜0.3重量%,Nb:
    0.1〜0.6重量%,Ti:0.05〜0.3重量
    %,Al:0.01〜0.3重量%及びN:0.02重
    量%以下を含み、残部がFe及び不可避的不純物からな
    り、且つC+N≦0.03重量%及びNb+Ti≧7
    (C+N)+0.15の関係が成立し、更にP=5Ti
    +20(Al−0.01)で定義されるP値が1.0以
    上であるフェライト系ステンレス鋼製の基材を焼鈍した
    後、硝酸中での電解処理及び硝酸−フッ酸の混合酸液中
    への浸漬処理を含む酸洗を施すことにより請求項1記載
    の不動態皮膜を前記基材の表面に形成することを特徴と
    する排ガス流路部材用フェライト系ステンレス鋼の製造
    方法。
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