JP3257151B2 - 熱可塑性エラストマー組成物及びその製造法 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性、塗装性、耐候
性、耐油性、耐オゾン性、耐圧縮永久歪、成形加工性、
機械特性に優れた熱可塑性エラストマー組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィン系熱可塑性エラス
トマーとしては主にポリプロピレンとエチレン−プロピ
レン系ゴムからなるものが広く知られているが分子構造
中に極性基を有していないため耐油性に乏しい事が欠点
として挙げられていた。またこの欠点を改良するためポ
リプロピレンとアクリロニトリル−ブタジエン系ゴム
(以下NBR)複合体が提案されているが、耐油性には
優れるものの分子構造中にジエンを有しているため耐オ
ゾン性、即ち耐候性に弱い事が欠点として挙げられてい
た。一方で自動車用途を中心に耐熱性、耐候性、耐油性
を兼ね備えた材料が近年望まれている。アクリルゴムは
これらの特性を全て具備しているが、架橋ゴムであるが
為に、加硫工程が必要であること、リサイクル性などに
大きな問題があった。
【0003】これらの点から近年ポリオレフィン系樹脂
とアクリルゴムからなる熱可塑性エラストマーが検討さ
れ始めている。しかしながらこの両者は本質的に非相溶
であり、単純にブレンドしたのでは良好な材料は得られ
ない。これまでこの両者の相溶性を高めるために相溶化
剤を添加する方法(特開昭60−156738号公
報)、EPDM等に代表されるオレフィン系ゴムとブレ
ンドする方法(特開昭62−280244号公報)、部
分架橋型アクリルゴムとポリオレフィンとをブレンドす
る方法(特表昭62−502897号公報)などが報告
されているが、相溶化剤の添加によってもこれまで良好
な物性値を示す材料は得られておらず、またEPDM等
をブレンドするとアクリルゴムが有する良好な耐油性が
低下してしまい、さらに部分架橋型アクリルゴムとのブ
レンドにおいては架橋度の不足による圧縮永久歪の悪化
など問題が多かった。
【0004】また、我々の検討によると熱可塑性ポリオ
レフィン系樹脂と非共役ジエンを共重合成分とするアク
リル酸エステル共重合体ゴムとポリエステル系可塑剤を
含有し、これらを加熱溶融剪断下、過酸化物によって架
橋を行って得られる樹脂組成物は優れた物性値を示すも
のの、未だポリオレフィン系樹脂とアクリルゴムとの相
溶性が不足しており、混練時間を長くするとアクリルゴ
ムが凝集し目的とする機械強度が得られていない場合が
あった。また、従来知られている相溶化剤はポリプロピ
レンとアクリルゴムが共有結合で連結されたグラフト重
合体であり、該重合体の合成は使用するオレフィンおよ
びアクリルゴムに制限があり限られた組み合わせの相溶
化剤しか得られないという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は耐熱性、塗装
性、耐候性、耐油性、耐オゾン性、耐圧縮永久歪、成形
加工性、機械特性に優れた熱可塑性エラストマー組成物
を提供することを目的とする。
【0006】本発明者らは上述のような現状に鑑み、鋭
意検討した結果、本発明を完成するに至った。即ち本発
明は、(1)ポリプロピレン系樹脂、(2)アクリル酸
エステル共重合体ゴム並びに(3)(i)カルボキシル
基或いは酸無水物基を0.01〜15重量%含有する変
性ポリオレフィン100重量部、(ii)カルボキシル
基を0.01〜5重量%含有するアクリル酸エステル共
重合体エラストマー1〜500重量部及び(iii)金
属塩類が(i)のカルボキシル基或いは酸無水物基
0.1〜30当量からなるエラストマー変性ポリオレフ
ィン、からなり、且つ(2)のアクリル酸エステル共重
合体ゴム100重量部に対し(1)のポリプロピレン系
樹脂が3重量部以上50重量部以下及び(3)のエラス
トマー変性ポリオレフィンが1重量部以上50重量部以
下の組成を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー樹
脂組成物である。以下に本発明の詳細を記述する。
【0007】本発明において用いられる(1)ポリプロ
ピレン系樹脂としてはポリプロピレンホモポリマー、エ
チレン含量3〜45重量%のプロピレン・エチレンブロ
ック共重合体及びエチレン含量0.5〜10重量%のプ
ロピレン・エチレンランダム共重合体等が挙げられる。
このようなポリプロピレン系樹脂は以下に述べる(2)
アクリル酸エステル共重合体ゴム(以下アクリルゴムと
記す)100重量部に対して3重量部以上50重量部以
下、より好ましくは5重量部以上30重量部以下配合す
ることが望まれる。3重量部未満であると成形加工性が
著しく低下することがある。また50重量部を超えると
表面硬度が著しく高くなりゴム的な性質を損なうおそれ
がある。
【0008】本発明において用いられる(2)アクリル
ゴムは、アクリル酸アルキルエステルもしくはアクリル
酸アルコキシアルキルエステルを主成分とするものであ
り、この主成分の単量体として具体的にはメチルアクリ
レート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、
ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシル
アクリレート、ヘプチルアクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、オクチルアクリレート、ノニルアク
リレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレー
ト、エトキシエチルアクリレート、メトキシエチルアク
リレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシプロ
ピルアクリレートなどが挙げられ、これらの単独重合体
または2種以上の共重合体が用いられる。また、これに
共重合成分として非共役ジエン、アクリロニトリル、ス
チレン、活性塩素を分子内に有する2−クロロエチルビ
ニルエーテル、ビニルベンジルクロライド、ビニルクロ
ルアセテート、ビニルクロルプロピオネート、アリルク
ロルアセテート、アリルクロルプロピオネート、エポキ
シ基を分子内に有するグリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテルなどを
共重合したものであるが、得られる組成物の物性を向上
させるためには非共役ジエン成分を共重合し、これを架
橋点とするものが望ましい。このとき非共役ジエン成分
としてはジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエ
ン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロ
ペニル−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、
1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、または
不飽和カルボン酸のジヒドロジシクロペンタジエニルオ
キシエチル基含有エステルとして、ジヒドロジシクロペ
ンタジエニルオキシエチレンとアクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、マレイン酸もしくはフマル酸などの不
飽和カルボン酸とのエステルなどが挙げられる。また、
上記に示した非共役ジエンがアクリル酸エステル共重合
体ゴムに占める割合は特に限定を受けないがゴム物性発
現の目的から0.1重量%以上20重量%以下が好まし
い。
【0009】なお用いる(2)アクリルゴムにおいて非
共役ジエンを架橋点とする場合、架橋反応に過酸化物を
用いることになるが過酸化物の種類は特に限定を受けな
い。例えば過酸化ベンゾイル、p−クロルベンゾイルパ
ーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン、2,2’−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)−p−ジイソプロピルベンゼン、1,1−ビス(t
−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキサン、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオ
キサイド、2,4−ジクロルベンゾイルパーオキサイ
ド、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパー
オキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、t−ブ
チルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキ
サイド、キュメンハイドロパーオキサイド等が挙げられ
る。そして、この過酸化物の使用量はアクリルゴム10
0重量部に対して通常0.1重量部以上5重量部以下で
あるが、この使用量は過酸化物の種類及びアクリルゴム
の架橋点、即ち非共役ジエンの濃度に依存する。但し、
過酸化物の使用量は反応後、未架橋のアクリルゴムが1
0%を越えて存在しないように調節することが好まし
く、10%を越えて未架橋のアクリルゴムが存在してし
まうとゴム的性質が損なわれるおそれがある。更に、過
酸化物架橋型のアクリルゴムに通常用いられる架橋促進
剤、架橋遅延剤も任意に用いることができる。なお、未
架橋アクリルゴムの存在については以下の方法で確認す
ることができる。即ち、本発明の組成物又はアクリル酸
エステル共重合体ゴムを冷凍粉砕によって微細にした
後、アセトンを溶媒としてソックスレー抽出を8時間行
う。その後、抽出残分をさらにキシレンを溶媒としてソ
ックスレー抽出を行い、抽出分をDSC(示差操作型熱
量計)、IR(赤外分光スペクトル)によって評価す
る。未架橋のアクリルゴムが存在すれば、これに起因す
るガラス転移温度がDSCでエステル結合がIRでそれ
ぞれ確認され、DSCによって未架橋ゴムの定量も可能
である。
【0010】本発明において用いられる(3)エラスト
マー変性ポリオレフィンについてその詳細を以下に記
す。
【0011】(3)エラストマー変性ポリオレフィンの
調製で用いられる(i)変性ポリオレフィンとしては、
無水マレイン酸変性ポリプロピレン、ポリ(エチレン−
アクリル酸)共重合体が好ましく用いられる。また、こ
のカルボキシル基或いは酸無水物基の量は0.01〜1
5重量%のものが用いられ、さらに好ましくは1〜10
重量%のものが好適に用いられる。
【0012】また、(3)エラストマー変性ポリオレフ
ィンの調製でで用いられる(ii)カルボキシル基を含
有するアクリルゴムはアクリルゴムの共重合成分は任意
であるが、カルボキシル基の含有量が0.01〜5重量
%さらに好ましくは0.5〜3重量%のものが好適に用
いられる。
【0013】更に(3)エラストマー変性ポリオレフィ
ンの調製で用いられる(iii)金属塩類はチタンテト
ラブトキシド、チタンテトライソプロポキシド、ジルコ
ニウムテトラブトキシド、ジブチル錫ジラウレ−ト等の
金属アルコキシド、酢酸亜鉛、酢酸鉛、酢酸マグネシウ
ム、酢酸カルシウム等の金属酢酸塩類、水酸化亜鉛、水
酸化鉄、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水
酸化カルシウム等の金属水酸化物、酸化鉄、酸化カルシ
ウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム等の金
属酸化物、塩化亜鉛、塩化カルシウム、塩化マグネシウ
ム、塩化マグネシウム等の金属ハロゲン化物等の価数2
以上の金属の塩類が用いられ、実質的に該金属塩類に配
位子の制限はない。そして、この(iii)金属塩類は
上記(i)変性ポリオレフィンのカルボキシル基或いは
酸無水物基量の0.1〜30当量用いられる。
【0014】これら(3)エラストマー変性ポリオレフ
ィンは有機溶媒中で反応させて作製してもよく、また
(2)アクリルゴムと(1)ポリプロピレン系樹脂の溶
融混合中に反応させてもよい。
【0015】(3)エラストマー変性ポリオレフィン
は、(2)アクリルゴム100重量部に対して1重量部
以上50重量部以下、より好ましくは3重量部以上30
重量部以下配合することが望まれる。1重量部未満であ
ると好ましい物性を発現せず、50重量部を越えると表
面硬度が高くなりゴム的な性質を損なう恐れがある。
【0016】本発明の組成物には流動性を向上するため
にオイルを添加してもよい。このオイルは特に限定はな
く、例えばパラフィン系プロセスオイル、ナフテン系オ
イル、アロマ系オイル、エステル系可塑剤、エーテル系
可塑剤などいずれのオイルも用いることができる。また
2種以上のオイルを同時に用いても構わない。このうち
流動性がより向上させるためにはパラフィン系プロセス
オイルとポリエステル系可塑剤を同時に使用することが
好ましい。
【0017】オイルの添加量は(2)アクリルゴム10
0重量部に対して3重量部以上50重量部以下であるこ
とが望ましい。3重量部未満であると成形加工性を損な
う恐れがあり、50重量部を越えるとブリードアウトの
恐れがある。
【0018】ポリエステル系可塑剤を用いる場合、その
製造法は特に限定を受けないが、例えば炭素数4〜10
のジカルボン酸と炭素数2〜10のグリコール及び/ま
たはエポキシ基を開環重合して得られる繰り返し単位が
5以下のグリコールとの縮合重合により得ることができ
る。このうち炭素数2〜10のグリコールとは、例えば
1,2−エタンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,2−プロパンジオール、ブテンジオール、3−メチ
ル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,10−デカメチレンジオール、1,9−ノナ
ンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、
2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール,
ジエチレングリコール等が挙げられる。一方エポキシ基
を有する化合物としては、例えば酸化エチレン、酸化プ
ロピレン、テトラヒドロフラン等の環状エーテルが挙げ
られる。またこれらを開環重合して繰り返し単位が5以
下のグリコールとしたものも、これらのうち1種または
2種以上が使用される。更にポリエステル系可塑剤の製
造に用いられる炭素数4〜10のジカルボン酸として
は、例えばコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸、イソフタル酸、テレフタル酸等
が挙げられこれらの1種または2種以上が使用される。
このようなポリエステル系可塑剤は(2)アクリルゴム
100重量部に対して3重量部以上50重量部以下、好
ましくは3重量部以上40重量部以下、さらに好ましく
は3重量部以上35重量部以下添加することが望まし
い。50重量部を越えるとブリードをおこす可能性があ
り、3重量部未満であると著しく成形加工性が劣ること
がある。また、添加する可塑剤の分子量は500以上3
0000以下、好ましくは600以上5000以下が望
ましい。500未満であるとブリードが発生する場合が
あり、30000以上であると成形加工性に優れた材料
を得ることが困難になる。
【0019】更に上記オイルとしてパラフィン系プロセ
スオイルを用いる場合、添加するパラフィン系プロセス
オイルの量はアクリルゴム100重量部に対して3重量
部以上20重量部以下、好ましくは5重量部以上15重
量部以下であることが望ましい。3重量部未満では成形
加工性が著しく低下することがあり、20重量部を超え
るとブリードを起こす可能性がある。
【0020】アクリルゴムは通常、カーボンなどの充填
材を添加するが本発明の組成物に関してもカーボンブラ
ック、ホワイトカーボン、クレー、マイカ、炭酸カルシ
ウム、タルク等に代表される充填材を添加しても良い。
添加量は(2)アクリルゴム100重量部に対して10
重量部以上200重量部以下、好ましくは20重量部以
上150重量部以下、さらに好ましくは30重量部以上
100重量部以下が望ましい。10重量部未満であると
機械物性値が低下することがあり、200重量部を越え
ると成形加工性が不良となることがある。また、本発明
の組成物に酸化防止剤などの安定剤、紫外線吸収剤、帯
電防止剤、潤滑剤、難燃剤、顔料、加工助剤等を添加す
ることもできる。
【0021】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いて説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0022】実施例1 500ミリリットルのビーカーにカルボキシル基を1.
0重量%含有するエチルアクリレート、ブチルアクリレ
ート、アクリロニトニルからなる共重合体エラストマー
28.6g、酸無水物基を5重量%含有する分子量(M
w)15000の無水マレイン酸変性ポリプロピレン1
0.0g、及び200ミリリットルのo−ジクロロベン
ゼンを加えて撹拌下,90℃で溶解させポリマー溶液を
得た。この溶液にカルボン酸のモル数に対して7倍当量
の酢酸亜鉛の2水塩の10%水溶液をゆっくり加えた。
金属塩水溶液の添加に伴い、白色の沈澱が生じた。沈澱
物を濾過、水洗を行った後60℃で一昼夜減圧乾燥して
エラストマー変性ポリオレフィンを得た。
【0023】また、これとは別途、非共役ジエンを共重
合成分とするアクリル酸エステル共重合体ゴム(日信ア
クリルゴム RV−2540(日信化学工業(株)
製))を100重量部、HAFカーボン60重量部、ポ
リエステル系可塑剤(アデカサイザーPN−170(旭
電化工業(株)製、分子量:約1100))10重量
部、パラフィン系プロセスオイル(ダイアナプロセスオ
イルPW−90(出光興産(株)製))を10重量部、
酸化防止剤(NAUGARD445(UNIROYAL
CHEMICAL社製))2重量部、ステアリン酸1
重量部をロール混練機にて十分混練し、アクリルゴムコ
ンパウンドを得た。次にアクリルゴムコンパウンド80
gとポリプロピレン樹脂(東ソーポリプロJ5100A
(東ソー(株)製))を15g、さらに先ほど得られた
エラストマー変性ポリオレフィンを3gとを内容積10
0cc、温度180℃のブラベンダーミキサーに投入
し、回転数140rpmで5分間混練した。これを取り
出して水冷したロール成形機にて過酸化物(C−13
(信越化学社製))を1.5g、加硫助剤(スミファイ
ンBM(住友化学社製))0.75gを十分混練した。
こうして得られた材料を再び温度180℃のブラベンダ
ーミキサーに投入し、回転数140rpmで溶融混練し
ながらパーオキサイド架橋せしめた。15分後ミキサー
から取りだし再びロール成形機でシート状にした後、引
張試験用に1mm厚みの板にプレス成形した。
【0024】比較例1 エラストマー変性ポリオレフィンを用いなかった以外は
実施例1と同様の方法で組成物を得、評価した。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明の組成物は機
械特性に優れた材料であり、また、本発明において用い
られるエラストマー変性ポリオレフィンは簡便に作製す
ることが可能であり、組成物の機械物性を効率よく向上
させることが可能となる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)ポリプロピレン系樹脂、(2)アク
    リル酸エステル共重合体ゴム並びに(3)(i)カルボ
    キシル基或いは酸無水物基を0.01〜15重量%含有
    する変性ポリオレフィン100重量部、(ii)カルボ
    キシル基を0.01〜5重量%含有するアクリル酸エス
    テル共重合体エラストマー1〜500重量部及び(ii
    i)金属塩類が(i)のカルボキシル基或いは酸無水物
    基量の0.1〜30当量からなるエラストマー変性ポリ
    オレフィン、からなり、且つ(2)のアクリル酸エステ
    ル共重合体ゴム100重量部に対し(1)のポリプロピ
    レン系樹脂が3重量部以上50重量部以下及び(3)の
    エラストマー変性ポリオレフィンが1重量部以上50重
    量部以下の組成を有するオレフィン系熱可塑性エラスト
    マー樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(2)アクリル酸エステル共重合体ゴムが
    0.1重量%以上20重量%以下の非共役ジエンを共重
    合成分として有し、且つ非共役ジエンを架橋点として過
    酸化物による架橋反応後の未架橋ゴムが添加アクリル酸
    エステル共重合体ゴムの10%以下であることを特徴と
    する請求項1に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマ
    ー樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(2)アクリル酸エステル共重合体ゴム1
    00重量部に対し(1)ポリプロピレン系樹脂を3重量
    部以上50重量部以下、(3)エラストマー変性ポリオ
    レフィンを1重量部以上50重量部以下配合し、加熱混
    合しながら、(2)アクリル酸エステル共重合体ゴムの
    架橋を過酸化物下に、架橋反応後の未架橋ゴムが添加ア
    クリル酸エステル共重合体ゴムの10%以下であるよう
    に行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のオレフ
    ィン系熱可塑性エラストマー樹脂組成物の製造方法。
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