JP3256311B2 - キノロンカルボン酸誘導体水和物結晶 - Google Patents

キノロンカルボン酸誘導体水和物結晶

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JP3256311B2 JP01453893A JP1453893A JP3256311B2 JP 3256311 B2 JP3256311 B2 JP 3256311B2 JP 01453893 A JP01453893 A JP 01453893A JP 1453893 A JP1453893 A JP 1453893A JP 3256311 B2 JP3256311 B2 JP 3256311B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌剤として有用で安
定性に優れた1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,
4−ジヒドロ−8−メトキシ−7−(3−メチルアミノ
ピペリジン−1−イル)−4−オキソキノリン−3−カ
ルボン酸2水和物に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平3−95177号公報には、次式
(I) で示される1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4
−ジヒドロ−8−メトキシ−7−(3−メチルアミノピ
ペリジン−1−イル)−4−オキソキノリン−3−カル
ボン酸(以下「Q−35」と称する)が開示されてい
る。更に、同公報にはQ−35がアセトニトリルから再
結晶されたものであり、優れた抗菌性を有することが記
載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、医薬品として
の実用化研究を続けるうちに、アセトニトリルから再結
晶した上記のQ−35は、湿度の上昇に伴い重量が増加
するという欠点を有し、安定性が悪いことが判明した。
したがって、安定した投与量が得られないなど、上記Q
−35を医薬品として開発することは困難であることが
わかった。このため、高湿度条件下でも安定なQ−35
を得る手段を開発する必要があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アセトニ
トリルから再結晶した上記Q−35の有する欠点を解消
すべく鋭意検討を行った結果、Q−35には、含有水分
量が一定しない結晶(以下「結晶III」もしくは「I
II型結晶」と称する)、1水和物の結晶(以下「結晶
II」もしくは「II型結晶」と称する)、2水和物の
結晶(以下「結晶I」もしくは「I型結晶」と称する)
及び無水物結晶の4種類の結晶形態があり、各々の形態
は再結晶溶媒の種類に左右されることを見い出した。そ
して、各結晶形態の物性について更に詳細な研究を重ね
た結果、アセトニトリルから再結晶した上記Q−35は
III型結晶であること、I型結晶すなわちQ−35の
2水和物が高湿度条件で最も安定であり、乾燥もしくは
加熱条件で無水物に変化するものの、放置すれば2水和
物に戻ること、を見い出した。本発明は、このような知
見に基づいてなされたものである。すなわち、本発明
は、次式 を有する1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−
ジヒドロ−8−メトキシ−7−(3−メチルアミノピペ
リジン−1−イル)−4−オキソキノリン−3−カルボ
ン酸2水和物である。
【0005】Q−35の合成法には1−シクロプロピル
−6,7−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ
−3−キノリンカルボン酸(DFQ)に直接3−メチル
アミノピペリジン(3−MAP)を縮合する方法(I
法)と、DFQ−EtにHBF4 を反応させてDFQ−
BF2 キレート(DFQ−BF2 )とし、これに3−M
APを縮合させQ−35 BF2 キレート(Q−35−
BF2 )とした後、Et3 N又はNaOH水溶液等で加
水分解を行い、Q−35を得る方法(II法)とがあ
る。II法の方が収率が良いため大量合成には適してい
る。I法及びII法の反応径路は下記の通りである。
【0006】 精製法としては、I法あるいはII法で得られたQ−3
5を溶媒中で加熱還流・加熱乾燥を行い、精製用の溶媒
にて精製する。この場合、上記のいずれの結晶形が生成
するかは用いる精製溶媒によって左右される。例えば、
アセトニトリル−水ではIII型結晶もしくはII型結
晶、メタノールではII型結晶、エタノール−水(1:
1)ではI型結晶がそれぞれ得られる。これら3種の結
晶形がどの様な条件で得られるかを検討したところ、エ
タノールあるいはアセトニトリルに完全に溶解した後溶
媒を減圧留去するとIII型結晶が、メタノールに懸濁
後加熱還流するとII型結晶が、エタノール−水(1:
1)に懸濁後加熱還流するとI型結晶が生成することが
明らかになっている。
【0007】また、結晶IIは加湿及び練合(50%エ
タノールあるいは水)により結晶Iへ転移する。一方、
結晶Iにメタノールを加えて加熱還流すると結晶IIに
なるが、加湿及び練合(50%エタノールあるいは水)
によって結晶転移はしない。更に、結晶II及び結晶I
は、乾燥によって結晶水が失われ無水物になるが、空気
中に放置するとそれぞれ再び水和物の形に戻ることが確
認されている。
【0008】以下に本発明化合物を製造するための実施
例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0009】
【実施例1】DFQ−BF2 エステル3.4g、3−メ
チルアミノピペリジン・2HCl(3−MAP・2HC
l)2.3g、トリエチルアミン4.5gを塩化メチレ
ン18mlに加え、3時間加熱還流した。塩化メチレン
を減圧留去後、NaOH2.5g/水20mlの溶液を
加え、80℃で1.5時間反応させた。反応溶液を冷却
後、6N−HClにてpH=8〜9に調整し、晶析し
た。析出した結晶を遠心分離し、粗Q−35湿性末4.
2gを得た(dry換算3.2g、収率83.0%)。
【0010】フマル酸3.5gを90%メタノール水溶
液102mlに溶解し、そこへ粗Q−35を9.4g
(dry換算)加えた。溶液を冷却し、析出した結晶を
遠心分離し、Q−35・フマール湿性末12.1gを得
た(dry換算11.0g、収率90.1%)。
【0011】NaOH3.6gを水100mlに溶解
し、そこへQ−35・フマレート11.0gを加え溶解
した。不溶物を濾別後、6N−HClを加えpH=8〜
9に調整し晶析した。析出した結晶を遠心分離・乾燥
し、精製Q−35I型結晶7.7g(収率83.2%)
を得た。
【0012】
【実施例2】200mlの反応容器に9.1%w/w−
MAPメタノール溶液61.7g(49.3mmol)
を仕込み、減圧下60℃の温水で加熱して約55mlの
メタノールを留去した。得られた濃縮残渣に、塩化メチ
レン65ml、トリエチルアミン7.7g(75.8m
mol)、DFQ−BF2 エステル13.0g(37.
9mmol)を加えて1時間還流した。次第に溶解し、
黄色の澄明溶液となった。この反応溶液の溶媒を減圧下
で留去した。濃縮残渣に水30ml、25%水酸化ナト
リウム水溶液39g(244mmol)を加え、70℃
で1時間加水分解を行った(加熱時、約50℃から残存
していた溶媒が留去した)。加水分解混合液を水冷後、
5.5N塩酸(1/1)約30mlでpHを8.5に調
整し、晶析を促進するために60℃で30分間加熱し
た。この混合液を25℃に冷却し、1時間攪拌した。次
いで混合液を約45分間24インチ遠心分離機にかけて
結晶を分離した。得られた結晶を水20mlで洗浄し、
30分間振り切って、粗Q−35湿性末18.2g(n
et=13.8g、収率94%)を得た。
【0013】200mlの反応容器にイオン交換水10
0ml、濃塩酸4.3ml(47.3mmol)、上で
得られた粗Q−35湿性末18.2g(net=13.
8g(35.5mmol))を加えた(pH=3〜
4)。酢酸エチル30mlで2回抽出した。減圧下、7
0℃の温水で加熱し、水層に溶解している酢酸エチルを
留去した(約1時間30分)。水層に塩酸2mlを加え
酸性とし、生じた若干の不溶物を濾別した。水酸化ナト
リウム水溶液(3g/10ml)約8mlで濾液のpH
を8.5に調整した後、晶析を促進するために60℃で
30分間加熱した。加熱終了後、この液を25℃に冷却
し、1時間攪拌した。次いで濾液を約30分間24イン
チ遠心分離機にかけて結晶を分離した。得られた結晶を
イオン交換水20mlで洗浄し、30分間振り切って、
結晶13.7gを得た。
【0014】200mlの反応容器にエタノール80m
l、水80ml、上記結晶13.7gを加え、70℃に
加熱し、懸濁状態で30分間攪拌した。この混合液を2
5℃に冷却し1時間攪拌した後、約30分間24インチ
遠心分離機にかけて結晶を分離した。得られた結晶をイ
オン交換水20mlで洗浄し、30分間振り切って、Q
−35湿性末を得た。得られたQ−35湿性末を、通気
乾燥機を用いて、60℃2時間乾燥し、更に室温で2時
間通気し、Q−35のI型結晶10.1g(収率73
%)を得た。
【0015】このようにして得たQ−35のI型結晶を
用いて、その構造及び2分子の結晶水の挙動を明らかに
するために下記の実験を行った。
【0016】〔実験例〕 1)試料 赤外吸収スペクトル、粉末X線回折及び熱分析用として
は実施例の方法で製造したものを、単結晶X線解析用と
しては次のカッコ内に記載した方法によって得られた結
晶をそれぞれ使用した。
【0017】(単結晶X線解析用結晶:上記実施例の方
法で得たQ−35のC型結晶(8.10g)に無水エタ
ノール450mlを加え、75℃で30分間加熱し熱時
濾過した。その濾液を室温放置後吸引濾過し、結晶を得
た(約5.95g)。結晶に水を300ml加え、95
℃で5分間加熱し、室温放置後吸引濾過し、濾液を室温
放置して結晶を得た。) 2)使用機器 TG/DTA:セイコー電子・TG/DTA 200 DSC:セイコー電子 DSC・210 赤外分光光度計:Nicolet・20 DXB 粉末X線回折装置:Philips・PW1730/1
0 単結晶X線回折装置:Enraf−Nonius・CA
D4 3)実験方法 (1)熱分析 昇温→降温実験(TG) 試料約10mgを用い(試料は粉末であるため粉砕は行
わない)、室温から昇温速度5℃/minで80℃まで
加熱し、80℃で30分holdした後、室温まで降温
した。この時の加熱、降温による重量変化を観察した。
測定時はN2 ガスによる乾燥の影響を防ぐため、N2
スはflowさせなかった(室内の相対湿度:RH40
〜50%)。
【0018】 室温−無水雰囲気下→室内雰囲気下に
おける実験(TG) 試料約10mgを用い(粉砕は行わない)、室温でN2
ガス200ml/minをflowさせ無水雰囲気下と
して重量変化を観察した。重量変化がなくなった後、N
2 ガスをstopし、室内雰囲気下とし(室内の相対湿
度:RH40〜50%)再度重量変化を観察した。
【0019】 低湿度(RH6%)下保存実験(T
G) 試料約10mg(粉砕は行わない)を加熱、N2 ガスf
lowによる無水雰囲気下で脱水した後、室温でRH6
%に調湿したAir*を200ml/minでflow
させて、その重量変化を観察した。
【0020】*デシケーターに飽和NaOH溶液を保存
し、RH6%に調湿し、循環させた。 昇温実験及び活性化エネルギーの算出(TG/DT
A) 試料約10mg(粉砕は行わない)を用い、室温から昇
温速度2,3,5℃/minで170℃まで加熱した。
この時の加熱による重量変化、熱的変化を観察し、重量
変化より小沢法により活性エネルギーを求めた。測定時
はN2 ガスによる乾燥の影響を防ぐため、N2 ガスはf
lowさせなかった(室内の相対湿度:RH40〜50
%)。
【0021】 昇温実験(DSC) 試料約10mg(粉砕は行わない)を用い、サンプルパ
ンは水蒸気による加圧をさけるためクリンプせずope
nの状態で測定を行った。N2 ガス20ml/minを
flowし、熱的に安定したところで(約3分間)、室
温から昇温速度3℃/minで170℃まで加熱し熱的
変化を観察した。
【0022】(2)赤外吸収スペクトル 加熱(80℃)→室内雰囲気下 試料をKBrで5%に混合希釈し、粉末X線回折用加熱
セルを用いて加熱し、拡散反射法(DRA)で測定した
(scan回数:2048,gain:16)。加熱実
験及び室内雰囲気下における実験では、乾燥Airによ
る影響を防ぐためSample室は開放状態で行い(室
内の相対湿度:RH20〜30%)、referenc
eも同様に測定した。無水雰囲気下における実験では、
Sample室を閉じて、乾燥Airにより無水雰囲気
下とし、referenceも同様に測定した。
【0023】 室温−無水雰囲気下→室内雰囲気下 試料をKBrで5%に混合希釈し、拡散反射法(DR
A)で測定した(scan回数:1024,gain:
8)。セルは簡便なDRA用セルを用いて測定した。無
水雰囲気下での実験はSample室を閉じて、乾燥A
irをflowし実験を行い、referenceも同
様に測定した。室内雰囲気下における実験では、Sam
ple室は開放状態で行い(室内の相対湿度:RH20
〜30%)、referenceも同様に測定した。
【0024】(3)粉末X線回折スペクトル 加熱(80℃)→室内雰囲気下 試料を粉砕し加熱用セルを用いて、昇温速度5℃/mi
nで80℃まで加熱し、その後N2 ガスをflowして
無水雰囲気下とした後室温まで降温した。その後N2
スをstopして室内雰囲気下として測定した(室内の
相対湿度:60〜70%)。
【0025】 室温−無水雰囲気下→室内雰囲気下 試料を粉砕し加熱用セルを用いて、N2 ガスをflow
して無水雰囲気下とし、経時的に測定した。その後N2
ガスをstopして室内雰囲気下として測定した(室内
の相対湿度:60〜70%)。
【0026】(4)単結晶X線解析 室内雰囲気下(室温の相対湿度:60〜70%)で測定
後、N2 ガスをflowして無水雰囲気下として測定し
た。その後再度室内雰囲気下に保存して測定した。
【0027】4)実験結果及び考察 (1)熱分析による結晶水の挙動解析 TG法でQ−35のI形結晶(2水和物)を室温から8
0℃まで加熱(N2 ガスによる影響を防ぐためN2 ガス
はflowさせない)したところ、温度上昇に伴い重量
の減少が起こり、最終的に約8.1%が減量した。Q−
35I型結晶の含水量の理論値は8.47%であるの
で、減量分は結晶水に相当すると推定される。すなわ
ち、加熱減量時の試料は脱水無水物と考えられる。その
後降温すると、降温と同時に重量が増加しはじめ、約1
50分でInitialの重量に戻った(図1)。これ
らのことから、Q−35I型結晶の2分子の結晶水は加
熱により脱離するが、室温で空気中の水分を取込み、再
び2分子の結晶水の状態で安定化することが推定され
た。重量変化が結晶水によるものであることの確認は、
「(2)構造変化」で行った。
【0028】一方、試料を室温で無水雰囲気下に保存し
たところ、約700分で約8.0%の減量が起きた。そ
の後、室内雰囲気下に保存すると急速に重量が増加し、
約150分でInitialと同じ重量に戻った(図
2)。これは、Q−35I型結晶の結晶水が加熱によっ
て脱離するだけでなく、室温においても、無水雰囲気下
で結晶水の脱離が十分起こりえることを示している。
【0029】室温−無水雰囲気下保存でも2分子に相当
する脱水が生じ、脱水物はRH40〜50%の室内雰囲
気下に保存することで完全に水分が再吸収されることが
確認されたが、わずかに水が存在する低湿度下ではQ−
35I型結晶はどのような状態で存在するのであろう
か。すなわち、1)低湿度下でも2分子の結晶水は結晶
内に取り込まれ、2水和物として存在する 2)一定湿
度以下では無水物またはと1水和物のような中間状態で
存在する こと等が考えられる。そこで一旦脱水した結
晶に、室温下RH6%に調湿したAirをflowし重
量変化を測定したところ、低湿度にもかかわらず急速に
吸水し、約60分で2水和物の重量に戻ることが確認さ
れ、その吸水過程で1水和物のような中間状態は観測さ
れなかった(図3)。室内雰囲気下よりRH6%の方が
吸水速度が速いのは、測定中のAirの流量の差による
ものと思われる。
【0030】加熱による脱水の場合、TG曲線(図4)
は、昇温と同時になだらかな減量が起こり、その後急激
な減量が認められプラトーに達する。この時DTA曲線
は、脱水過程において2ピークが認められ、TGにおけ
るなだらかな減量時にDTAのなだらかな1ピーク、T
Gでの急激な減量時にDTAの大きな1ピークの合わせ
て2ピークが認められる。これは、脱離しやすい水とし
にくい水の2種類が存在するため、脱離しやすい水が先
に飛び、脱離しにくい水がその後に飛ぶ2段階の反応が
合わさったためとも考えられる。DSC曲線でもDTA
曲線と同様、脱水過程において2ピークが認められた
(図5)。一方、室温でN2 ガスをflow(室温−無
水雰囲気下)した場合のTG曲線(図2)では、N2
スflow直後にやや大きな減量があり、その後なだら
かな減量が起こった後、急激な減量が認められプラトー
に達したが、この場合は最初に表面の試料中の水が飛
び、その後、加熱の場合と同様に脱離しやすい水が先に
飛び、脱離しにくい水がその後に飛ぶ2段階の反応が合
わさっていると考えられる。
【0031】(2)構造変化 赤外吸収スペクトル法 i)加熱(80℃)→室内雰囲気下 TG法において、Q−35I型結晶は加熱(80℃)に
より結晶水の理論値相当量の減量が認められ、その後室
温に降温することによりInititialの重量に戻
ることが確認された。重量変化量が結晶水の理論値と一
致することから、重量変化は2分子の結晶水の脱着によ
るものと推定し、赤外吸収スペトル法により確認した。
【0032】Initialのスペクトルでは結晶水由
来のνO-H (H2 O)ピークが強く認められる(図
6)。加熱(80℃)すると、νO-H (H2 O)の吸収
は完全に消失しており、80℃で脱水し無水物となって
いることが確認された(図6)。また、νC=0 (カルボ
キシレート、ケトン:1622cm-1)より低波数側の
スペクトルも変化しており、脱水により何らかの変化が
生じていると思われる。結晶水はカルボキシレート(Q
−35はベタイン構造をとっている)の酸素に結合して
いるが、カルボキシレートのνC=0 吸収(1622,1
459cm-1)はわずかにピーク形状に変化が認められ
る。その後、無水雰囲気下で降温し室温保存して、ν
O-H (H2 O)の吸収は認められず加熱時のスペクトル
と一致し、脱水状態を保っている(図7)。しかし、室
内雰囲気下に保存すると、約24時間でInitial
と同等のνO-H (H2 O)の吸収が認められ、その他の
ピークも完全にInitialのスペクトルと一致し、
Initialと同じ2水和物の分子構造をとっており
(図8)、室温下で水が存在すると脱水物は水を取り込
むことが確認された。この結果より、Q−35I型結晶
は加熱により結晶水が脱離して無水物となるが、室内雰
囲気下に保存すると、吸水しInitialと同じ2水
和物の分子構造に戻るといえる。
【0033】ii)室温−無水雰囲気下→室内雰囲気下 TG法では加熱と同様、室温−無水雰囲気下でも結晶水
の理論値相当量の減量が認められ、その後室内雰囲気下
でInitialの重量に戻ることが確認された。加熱
による減量は脱水によることが赤外吸収スペクトルで確
認されたが、室温−無水雰囲気下の重量変化が水による
ものであること、また加熱と室温−無水雰囲気下の脱水
物の分子構造が異なるかどうかを、赤外吸収スペクトル
により観察した。
【0034】無水雰囲気下に保存すると、加熱時と同様
νO-H (H2 O)の吸収が消失して完全に加熱時のスペ
クトルと一致し(図9)、室温−無水雰囲気下に保存す
るだけで脱水して無水物になり、加熱時と同じ分子構造
をとることがわかった。その後室内雰囲気下に保存する
と、加熱した時と同様、Initialと同等のνO- H
(H2 O)の吸収が認められ、Initialのスペク
トルと一致し、Initialと同じ2水和物の分子構
造をとっていることが確認された(図10)。よって、
室温−無水雰囲気下に保存すると脱水して無水物が生
じ、その脱水無水物の分子構造は加熱による脱水無水物
の分子構造と同じであり、その後室内雰囲気下に保存す
るとInitialと同じ2水和物の分子構造に戻るこ
とが確認された。
【0035】赤外吸収スペクトルの測定により、Q−3
5I型結晶は加熱(80℃)及び室温−無水雰囲気下で
脱水して無水物が生じ、脱水物の分子構造は乾燥条件に
よらず同じであり、室温雰囲気下に保存することで再び
吸湿しInitialと同じ2水和物の分子構造に戻
り、水の脱着は可逆的であることが確認された。
【0036】 粉末X線回折 i)加熱(80℃)→室内雰囲気下 赤外吸収スペクトルで加熱及び室温−無水雰囲気下で脱
水し、室内雰囲気下に保存することで再び水が戻ること
が確認された。そこで、脱水することによる結晶構造の
変化について、粉末X線回折により観察した。
【0037】Initialのスペクトルを図11に示
す。加熱(80℃)すると、Initial時には2
4.2℃に存在した大きなピークが消失し、その他のス
ペクトルも変化して全く異なるスペクトルを示した(図
12)。この結果は、加熱により脱水することが赤外吸
収スペクトルで確認されているため、加熱による脱水時
は単に水分子が脱離しているだけでなく結晶構造自体が
異なる構造をとっていることを意味している。この後、
無水雰囲気下で室温まで降温すると、赤外吸収スペクト
ルでは無水雰囲気下で降温し室温保存しても脱水状態を
保持していたが、粉末X線回折においても加熱時(脱水
時)のスペクトルと一致し、脱水物の結晶構造を保持し
ており(図13)、結晶構造は加熱時の脱水物と同じ構
造をとっている。しかし、室内雰囲気下に保存すると、
14時間でInitial時に存在した24.2℃の大
きなピークが再び現れ、Initialのスペクトルと
完全に一致した(図14)。赤外吸収スペトルでは、室
内雰囲気下に保存することで水が戻ってInitial
の分子構造に戻ることが確認されており、粉末X線回折
においても室内雰囲気下に保存することで脱水物の結晶
構造がInitialの結晶構造、すなわち2分子の結
晶水をもつ構造に戻ることが確認された。赤外吸収スペ
クトル及び粉末X線回折の結果をあわせてみると、加熱
で脱水し、脱水することで結晶構造も変化するが、室内
雰囲気下に保存すると、水は戻り、結晶構造も同時にI
nitialの結晶構造に戻る。水の脱着は可逆であ
り、かつ水和物、脱水物は異なる結晶構造を持ち、水の
脱着と同時に結晶構造が変化し、結晶構造の変化も可逆
である。
【0038】ii)室温−無水雰囲気下→室内雰囲気下 赤外吸収スペクトルでは、室温−無水雰囲気下でも脱水
し、その変化は加熱と同様の挙動を示していた。そこ
で、粉末X線回折でも同様の挙動を示すかを観察した。
【0039】無水雰囲気下に保存すると、スペクトルが
経時的に変化し、加熱時(脱水時)のスペクトル図15
と一致した(図16)。赤外吸収スペクトルにおいて、
室温−無水雰囲気下で脱水することが確認されているの
で、粉末X線回折での無水雰囲気下保存後の試料は脱水
物である。無水雰囲気下保存後の脱水物は、赤外吸収ス
ペクトルで、加熱、室温−乾燥条件下いずれも同じ分子
構造を示していたのと同様、加熱による脱水物と同じ結
晶構造をもつことが確認された。室内雰囲気下に保存す
ると、2時間でInitialの粉末X線回折スペクト
ル図18と完全に一致し(図17)、赤外吸収スペクト
ルで室内雰囲気下に保存すると水が戻っていたが、粉末
X線回折においても、加熱における変化と同様、Ini
tialの2水和物の結晶構造に戻ることが確認され
た。
【0040】これらの結果より、Q−35I型結晶は加
熱あるいは室温−無水雰囲気下保存で脱水して無水物と
なり、それらの脱水物は同じ分子構造、結晶構造をとる
ことから同一物質であり、また、脱水物を室内雰囲気下
に保存することでInitialと同じ2水和物の分子
構造、結晶構造をとる同一物質に戻ることが判明した。
【0041】(3)単結晶X線解析 赤外吸収スペクトル、粉末X線回折から、加熱、室温−
無水雰囲気下で脱水し、脱水物は同じ分子構造、結晶構
造をとり、また、室内雰囲気下の保存でInitial
と同じ2水和物の分子構造、結晶構造に戻ることがわか
った。この事実をさらに裏付けるために、単結晶X線解
析を行った。
【0042】単結晶X線解析用に調製したQ−35I型
結晶を測定し、その結果より得た粉末X線回折の合成ス
ペクトルは、室内雰囲気下における粉末X線回折スペク
トル(図19)と合致した(図20)。その後、室温−
無水雰囲気下で乾燥した単結晶X線解析用に調製したQ
−35I型結晶を測定し、その結果より得た粉末X線回
折の合成スペクトルは、加熱下及び室温−無水雰囲気下
における粉末X線回折スペクトル図21と合致した(図
22)。よって、乾燥した単結晶は脱水していることが
確認された。脱水した単結晶は、格子定数が変化してお
り(Initial:b=12.966(2)Å、脱水
結晶:b=38.34(2)Å、a,c,βは変化な
し)三量体に構造が変化していた。
【0043】Initialの結晶構造図を図23,2
4に、脱水物の結晶構造図を図25,26に示す。室温
−無水雰囲気下で乾燥した結晶を室内雰囲気下に保存
し、再び測定するとInitialと同じ結晶構造を持
つことが確認された(図27,28)。
【0044】粉末X線回折で水和物と脱水物の結晶構造
が異なることが示され、その構造変化は可逆であること
が確認されていたが、その結果を単結晶X線解析におい
ても支持する結果であった。
【0045】5)結論 以上の実験結果から、Q−35I型結晶の結晶水の挙動
について次の点が明らかとなった。
【0046】・加熱あるいは室温−無水雰囲気下に保存
することにより、結晶構造の変化を伴った脱水がおき無
水物が生じる。
【0047】・加熱あるいは室温−無水雰囲気下保存の
乾燥条件によらず、脱水物の分子構造及び結晶構造は同
じである。
【0048】・脱水量は、定量的に2水和物の含水理論
値と一致する。
【0049】・脱水物は室内雰囲気下に保存すること
で、空気中の水分が吸収しQ−35I型結晶に戻る。
【0050】・水の脱着は可逆的なものである。
【0051】・脱水物の吸水量は、定量的に水2分子の
理論値と一致する。
【0052】・脱水物は雰囲気にわずかに水が存在する
だけで、Q−35I型結晶に変化するため、通常の扱い
においては、Q−35I型結晶の結晶水は安定である。
【0053】先に述べたように、Q−35III型結晶
は非常に安定性が悪い。これに対して、Q−35I型結
晶(二水和物)及びQ−35II型結晶(一水和物)は
いずれも乾燥条件下で脱水して無水物になるものの、室
内雰囲気下に保存することよって再び空気中の水分を吸
収し、それぞれQ−35I型結晶及びQ−35II型結
晶に戻ることが確認されている。そこで、以下に両者の
安定性について行なった比較試験の方法並びに結果を記
す。
【0054】〔試験例1〕吸湿試験 Q−35I型結晶及びQ−35II型結晶をそれぞれ4
0℃において、0%RH、52.4%RH、75%R
H、100%RHの湿度条件下に放置し、4〜7日後の
重量変化を調べた。結果を表1に示す。
【0055】 表1 40℃、調湿条件下における重量変化 サンプル(mg) 4日後 5日後 6日後 7日後(%) (II型結晶) 0%RH 113.0 −2.57 −2.48 −2.12 −2.48 52.4%RH 129.1 0.31 −0.15 −0.08 −0.15 75%RH 113.0 0.53 0.53 0.62 0.62 100%RH 118.9 3.78 4.46 4.46 4.71 (I型結晶) 0%RH 127.9 −4.53 −8.29 −8.21 −8.05 52.4%RH 132.5 0.38 0.23 0.30 0.53 75%RH 192.5 0.42 0.47 0.26 0.42 100%RH 129.1 0.70 0.39 0.39 0.34 II型結晶は、0%RHで2%強の重量減少を認めた
が、52.4及び75%RHでは1%以下の重量変化に
留まった。しかし、100%RHにおいては約5%重量
が増加した。一方、I型結晶は、0%RHで約8%の重
量減少を認めたが、他の相対湿度下ではいずれも1%以
内の変化であった。低湿度下ではI型結晶の結晶水が失
われるものと考えられる。
【0056】II型結晶を40℃0%RH及び75%R
Hで1週間保存後の粉末X線回折スペクトル(図29、
図30)は、II型結晶の初期のスペクトルといずれも
一致したが、40℃100%RHで1週間保存後のスペ
クトル(図31)は、II型結晶の初期スペクトルと一
致せず、I型結晶とIII型結晶の回折ピークの混合ス
ペクトルと考えられた。
【0057】一方、I型結晶を40℃100%RHで1
週間保存後の粉末X線回折スペクトル(図32)は、I
型結晶の初期のスペクトルと一致した。
【0058】以上の結果から、I型結晶は0%RH(乾
燥条件下)では結晶水を失うことによる重量変化がある
ものの、高湿度下では著しい吸湿を示さず、しかも結晶
転移が見られないことから、薬品製造に際してはII型
結晶よりも優れていると言える。
【0059】〔試験例2〕練合の影響 Q−35は医薬品として使用する場合に、100〜20
0mgの経口製剤が適当であると考えられている。従っ
て、主薬含有率の高い製剤になるものと思われ、湿式造
粒を行う必要性が高い。そこで、湿式造粒を想定して、
水及びエタノールを用いて練合することにより結晶形が
変化するか否かを確認するため、II型結晶及びI型結
晶をそれぞれエタノール、50%エタノール水溶液、水
にて練合した後、粉末X線回折スペクトルを測定した。
【0060】II型結晶の練合末は、エタノールによる
練合で当初のII型結晶と一致する粉末X線回折スペク
トル(図33)となり、結晶形は変化していないことが
わかった。しかし、50%エタノール水溶液あるいは水
にて練合した場合は、II型結晶とI型結晶の回折ピー
クの混合となった(図34、図35)。すなわち、II
型結晶はエタノール含有量50%以下の溶媒を用いて練
合することにより結晶Iへ一部転移することが確認され
た。
【0061】一方、I型結晶の練合末の粉末X線回折ス
ペクトルは、いずれも初期のI型結晶のスペクトルと一
致した(図36、図37、図38)。すなわちI型結晶
を練合してもI型結晶から転移しないことが確認され
た。
【0062】したがって、湿式造粒による製剤化を行う
場合は、I型結晶の方がII型結晶よりも望ましいこと
がわかった。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のQ−35
I型結晶は、吸湿、練合などの条件下で優れた安定性を
示すので、製剤上極めて好適な結晶形である。
【図面の簡単な説明】
【図1】加熱後室内雰囲気下に保存した時のQ−35I
型結晶の重量変化を表すグラフである。
【図2】室温−無水雰囲気下保存後、室内雰囲気下に保
存した時のQ−35I型結晶の重量変化を表すグラフで
ある。
【図3】Q−35I型結晶の脱水物を室温−RH6%雰
囲気下に保存した時の重量変化を表すグラフである。
【図4】Q−35I型結晶を室温から昇温速度3℃/分
で170℃まで加熱した時のTG/DTAスペクトルで
ある。
【図5】Q−35I型結晶を室温から昇温速度3℃/分
で170℃まで加熱した時のDSCスペクトルである。
【図6】Q−35I型結晶のInitial及び加熱時
の赤外吸収スペクトルである。
【図7】Q−35I型結晶の加熱時及び無水雰囲気下で
降温−室温保存した時の赤外吸収スペクトルである。
【図8】Q−35I型結晶のInitial及び加熱後
室内雰囲気下に保存した時の赤外吸収スペクトルであ
る。
【図9】Q−35I型結晶の加熱時及び室温−無水雰囲
気下に保存した時の赤外吸収スペクトルである。
【図10】Q−35I型結晶のInitial及び室温
−無水雰囲気下に保存後室内雰囲気下に保存した時の赤
外吸収スペクトルである。
【図11】Q−35I型結晶のInitialの粉末X
線回折スペクトルである。
【図12】Q−35I型結晶の加熱時の粉末X線回折ス
ペクトルである。
【図13】Q−35I型結晶を加熱後無水雰囲気下で降
温し室温保存した時の粉末X線回折スペクトルである。
【図14】Q−35I型結晶を加熱後無水雰囲気で降温
し、更に室内雰囲気下に保存した時の粉末X線回折スペ
クトルである。
【図15】Q−35I型結晶の加熱時の粉末X線回折ス
ペクトルである。
【図16】Q−35I型結晶を室温−無水雰囲気下保存
後の粉末X線回折スペクトルである。
【図17】Q−35I型結晶を室温−無水雰囲気下保存
後、引き続いて室内雰囲気下に保存した後の粉末X線回
折スペクトルである。
【図18】Q−35I型結晶のInitialの粉末X
線回折スペクトルである。
【図19】室内雰囲気下におけるQ−35I型結晶のI
nitialの粉末X線回折スペクトルである。
【図20】Q−35I型結晶の単結晶X線解析結果より
得たInitialの粉末X線回折の合成スペクトルで
ある。
【図21】加熱時におけるQ−35I型結晶の粉末X線
回折スペクトルである。
【図22】Q−35I型結晶の単結晶X線解析結果より
得た室温−無水雰囲気下における粉末X線回折の合成ス
ペクトルである。
【図23】Q−35I型結晶のInitialの結晶構
造図である。
【図24】Q−35I型結晶のInitialのステレ
オ結晶構造図である。
【図25】Q−35I型結晶の室温−無水雰囲気下(脱
水物)の結晶構造図である。
【図26】Q−35I型結晶の室温−無水雰囲気下(脱
水物)のステレオ結晶構造図である。
【図27】Q−35I型結晶を室温−無水雰囲気下保存
後、更に室内雰囲気下に保存した場合の結晶構造図であ
る。
【図28】Q−35I型結晶を室温−無水雰囲気下保存
後、更に室内雰囲気下に保存した場合のステレオ結晶構
造図である。
【図29】Q−35II型結晶をa)40℃0%RHの
条件下で1週間調湿保存後の粉末X線回折スペクトルで
ある。
【図30】Q−35II型結晶をb)40℃75%RH
の条件下で1週間調湿保存後の粉末X線回折スペクトル
である。
【図31】Q−35II型結晶をc)40℃100%R
Hの条件下で1週間調湿保存後の粉末X線回折スペクト
ルである。
【図32】Q−35I型結晶を40℃100%RHの条
件下で1週間保存した後の粉末X線回折スペクトルであ
る。
【図33】Q−35II型結晶をエタノールで練合後の
a)エタノール練合末の粉末X線回折スペクトルであ
る。
【図34】Q−35II型結晶を50%エタノール水溶
液で練合後のb)50%エタノール水溶液練合末の粉末
X線回折スペクトルである。
【図35】Q−35II型結晶を水で練合後のc)水練
合末の粉末X線回折スペクトルである。
【図36】Q−35I型結晶をエタノールで練合後の
a)エタノール練合末の粉末X線回折スペクトルであ
る。
【図37】Q−35I型結晶を50%エタノール水溶液
で練合後のb)50%エタノール水溶液練合末の粉末X
線回折スペクトルである。
【図38】Q−35I型結晶を水で練合後のc)水練合
末の粉末X線回折スペクトルである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 401/04 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式 【化1】 を有する1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−
    ジヒドロ−8−メトキシ−7−(3−メチルアミノピペ
    リジン−1−イル)−4−オキソキノリン−3−カルボ
    ン酸2水和物のI型結晶
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