JP3255871B2 - パルスヒーター及び半導体チップ実装ボードの製法 - Google Patents

パルスヒーター及び半導体チップ実装ボードの製法

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JP3255871B2
JP3255871B2 JP08132097A JP8132097A JP3255871B2 JP 3255871 B2 JP3255871 B2 JP 3255871B2 JP 08132097 A JP08132097 A JP 08132097A JP 8132097 A JP8132097 A JP 8132097A JP 3255871 B2 JP3255871 B2 JP 3255871B2
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silicon carbide
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は急速な昇温及び降温
が可能なパルスヒーターに関し、特に、半導体の組み立
て工程において使用される、半導体チップ実装ボード製
造用のパルスヒーター(ボンダー用ヒーター)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体の組み立て工程において、半導体
チップ実装ボードを製造するために種々のヒーターが用
いられている。現在の通信機やパーソナルコンピュータ
の小型化、薄型化、高性能化への要求が高まるなか、新
しいボンディング技術が求められている。その中でも特
に、ICチップ等の半導体チップを基板に実装するため
の新しいボンディング技術として、フリップチップボン
ドと呼ばれるワイヤーレスボンディング方法が注目され
ており、従来のワイヤーボンディング方法と比較して大
幅にICの実装効率(ICチップ面積/ICパッケージ
面積)を向上させるさせることができると言う利点があ
る。
【0003】この方法はICチップ内の配線部と基板と
の間にハンダバンプや金バンプ等の導電性ボンディング
材を置き、ヒーターにより前記材料を加熱溶融してIC
チップと基板とをボンディングするものである。そし
て、金バンプが存在するボンディング部分全体を加熱に
より急速に昇温(例えば常温から450℃まで2秒間で
昇温)して導電性ボンディング材を熱溶融させ、そして
ボンディング部分を冷却により急速に降温(例えば45
0℃から100℃まで10秒で降温)して導電性ボンデ
ィング材を固化させることが可能なパルスヒ−ターを必
要とする。この急速昇降温はICチップ等を熱から保護
するためにも必要である。このようなパルスヒーター
(以下、ヒーターと言うことがある)の発熱体として、
従来、モリブデンやチタン、ニッケルクロム合金、窒化
アルミニウムに白金パラジウム膜を焼き付けたものが用
いられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、モリブ
デンやチタンを発熱体として用いたヒ−ターにあって
は、電気比抵抗が非常に低いために急速昇温時に大電流
を必要とし、そのために誘導磁場が発生し、正確な位置
合わせを必要とするヒーターの位置を狂わせてしまう虞
があった。また、またヒーター部分は約450℃まで加
熱されるために酸化されやすく耐久性がなく、更に金属
製であるため高温での塑性変形が大きく、数μm程度の
表面精度を確保できないという問題点があった。また、
ニッケルクロム合金を用いたヒーターにあっては、モリ
プデンやチタンを用いたヒーターと比較すると、耐酸化
性は若干良くなるものの、熱伝導率が低いために均熱性
が非常に悪く、ボンディングの接続不良が起こりやすく
製品としての歩留まりが上がらない。更に、熱伝導率が
低いため、急速昇温時に必要な最大投入電力が大きく、
また降温に要する時間がかかり、1回のボンディング処
理に多くの時間を要し、コストパフォ−マンスが低下す
る他、金属製であるため高温での塑性変形が大きく、数
μm程度の表面精度を確保できないという問題点があっ
た。
【0005】また、窒化アルミニウムに白金パラジウム
膜を焼き付けてなるヒーターにあっては、白金パラジウ
ム薄膜の電気抵抗を大きくするために膜厚を薄くしてあ
り、そのために昇温時に断線が起こりやすく、均熱性も
非常に悪くボンディング部分に接続不良が起こりやす
く、製品としての歩留まりが上がらないうえ、断線がい
つ発生するか予測できず、信頼性に劣るという問題点が
あった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あって、その課題は、急速な昇降温が可能であり、ヒー
ターヘッドの位置ずれが起こる虞がなく、ヒーター断線
の虞がなく、十分な表面精度を有し、ボンディング部分
の接続不良がなく、コストパフォーマンスに優れたパル
スヒーター及び半導体チップ実装ボードの製法を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、発熱体
と、該発熱体に通電して発熱体を昇温させるための電極
と、発熱体を冷却して降温させるための冷却孔と、発熱
体からの熱を断熱するためのベース材とを備え、前記発
熱体が炭化珪素から構成されているとともに、発熱体が
昇温と降温とを繰り返すパルスヒーターとすることで解
決される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明に係わるパルスヒーターの一実施形態例
の平面図であって、図2は図1に示すパルスヒーターの
要部に沿って階段状に切断した断面図であり、図3は、
図1及び図2に示すパルスヒーターに用いられている発
熱体の斜視図である。図1〜図3に示すパルスヒーター
10は、発熱体1と、該発熱体1に通電して発熱体1を
昇温させるための電極4と、発熱体1を強制冷却して降
温させるための冷却孔8などの冷却手段と、発熱体1か
らの熱を断熱するために発熱体1の片面側に設けられた
電気絶縁性のベース材2とを備え、発熱体1が炭化珪素
から構成されているとともに、発熱体1とベース材2が
半導体チップを吸着するための吸着孔7aを有し、前記
冷却孔8が前記ベース材2に形成され、発熱体1が昇温
と降温とを交互に繰り返すものである。そして、図1及
び図2に示す例では、複数個(4個)の冷却孔8はベー
ス材2を貫通する貫通孔として形成され、吸着孔7aは
ベース材2と発熱体1とを貫通している。
【0009】本発明者等は、鋭意検討した結果、炭化珪
素、特に燒結体密度が2.5g/cm3以上で室温(2
5゜C)での電気比抵抗が1〜100Ω・cmである炭
化珪素燒結体により発熱体を構成させれば前述の課題を
解決できるパルスヒーターが得られることを知見した。
焼結体密度が2.5g/cm3以上であれば炭化珪素粒
子間の結合力が充分であり、高温での機械強度も高いこ
とから、ボンディング時の荷重により発熱体が破損する
虞がなく、高温時での塑性変形がなく数μmの表面精度
が容易に得られる。なお、炭化珪素の理論密度は3.2
1g/cm3である。
【0010】また、炭化珪素燒結体の室温での電気比抵
抗は1〜100Ω・cmであることが望ましい。このよ
うな電気比抵抗であれば、金属ヒーターのように大電流
が流れないので、リード線3に電磁誘導からくる応力が
働いてヒーターヘッドの位置が狂う虞がない。
【0011】これに対して、室温での電気比抵抗が1Ω
・cm未満であると、急速昇温するために大電力を投入
することが必要となり、大電流が流れてリード線に電磁
誘導からくる応力が働きヒーターヘッドの位置が狂う虞
がある他、大電流が発熱体に集中してヒーターが破損
し、また所定の抵抗値とするためには発熱体を薄肉化し
なければならず、ボンディング時の圧力(通常50Kg
/cm2程度)により破損する虞がある。一方、室温で
の電気比抵抗が100Ω・cmを超えると大電圧を投入
しなければならず、このために特別の電源が必要となる
ためである。
【0012】更に、発熱体を形成する炭化珪素焼結体は
室温での熱伝導率が10OW/m・K以上であることが
好ましい。上述したように発熱体を形成する炭化珪素焼
結体の焼結密度は2.5g/cm3以上と緻密質であ
り、しかも後述するように焼結助剤無添加で焼結できる
ので、粒界に存在する不純物が少なく微細で均一な組織
が得られ、よって10OW/m・K以上の高い熱伝導率
が得られる。従って、この炭化珪素焼結体から成る発熱
体を備えたパルスヒーターは均熱性に優れたものとな
り、ボンディング部分の接続不良がなく製品歩留まりが
高くなり、更に冷却に要する時間が短く1回のボンディ
ング処理時間が短縮されコストパフォーマンスが高くな
る他、急速昇温時又は急速降温時においても熱衝撃で破
損する虞がない。
【0013】燒結体密度2.5g/cm3以上で電気比
抵抗1〜100Ω・cmである炭化珪素燒結体は、平均
粒径0.1〜10μmの第1の炭化珪素粉末と0.1μ
m以下の第2の炭化珪素粉末とを混合し、これを燒結す
る方法により得られる。この方法によれば、1〜100
Ω・cmの範囲の電気比抵抗を示す炭化珪素を得ること
が容易である。このような炭化珪素燒結体の製造方法
は、特開平4ー65361号公報に開示されているが、
本発明においては電気比抵抗が1〜100Ω・cmと大
きいものを用いることが望ましい。前記特性を有する炭
化珪素燒結体を製造するために、平均粒径が0.1〜1
0μmの第1の炭化珪素粉末と平均粒径が0.1μm以
下の第2の炭化珪素微粉末とを用意する。ここで、第1
の炭化珪素粉末としては、一般に使用されているもので
よく、例えばシリカ還元法、アチソン法等の方法によっ
て製造されたものが用いられ、その結晶相としては非晶
質、α型、β型のいすれであってもよいが、電気比抵抗
値を1〜100Ω・cmに調整する容易さからはα型の
ものが好適である。
【0014】第2の炭化珪素粉末としては、非酸化性雰
囲気のプラズマ中にシラン化合物またはハロゲン化珪素
と炭化水素とからなる原料ガスを導入し、反応系の圧力
を1気圧未満から0.lトルの範囲で制御しつつ気相反
応させることによって得られたのを使用する。結晶相と
しては非晶質、α型、β型のいずれであってもよい。こ
のようにして得られた炭化珪素微粉末は焼結性が非常に
優れているために、上記第1の炭化珪素粉末と混合する
のみで、焼結助剤を添加することなく高純度かつ緻密質
の炭化珪素焼結体を得ることができるようになる。
【0015】次に、上記第1の炭化珪素粉末と第2の炭
化珪素粉末とを混合して混合物とする。混合比率は所定
の電気比低抗値(1〜100Ω・cm)となるよう予め
予備実験で求めておく。その後、上記混合物を所望の形
状に成形し、得られた成形体を1800〜2400℃の
温度で焼結して焼結体を得て、これを発熱体とする。焼
結方法、焼結時の雰囲気はいずれも制限されない。
【0016】本発明のパルスヒーターには、断熱性と電
気絶縁性とを有するベース材2が前記発熱体と組み合わ
されて設けられことが好ましい。このようなベース材は
セラミックスから構成されることが望ましい。セラミッ
クスとして、窒化珪素(Si 34)、カルシウムシリケ
ート(CaO・SiO2)、サイアロン等を例示するこ
とができる。ベース材を発熱体の片面側に接して設けれ
ば、発熱体の昇温時における熱逃げが少なく、小さな投
入電力での急速昇温が可能となり、またパルスヒーター
を取り付けた金属部への熱逃げも少なくなるために、金
属部の熱膨張によるヒーターの位置ずれも少ない。ま
た、発熱体が機械的に補強され、ボンディング時の荷重
により破損することがない。
【0017】2組以上の電極をパルスヒーターに設ける
ことが好ましい。例えば、図1に示すように電極を2組
(左右の各々に2個ずつの電極)設けると、電流は2本
のリード線3、3に分かれて2個の電極4、4から発熱
体1の左右方向に分散して流れる。従って、電極を2組
以上有する発熱体1の発熱温度分布は、電極が1組の場
合と比較して均一となり、発熱体1の熱衝撃による破損
が起こりにくい。
【0018】次に、本発明に係わるパルスヒーターを用
いて、半導体チップ実装ボードを製造する方法について
説明する。図4は、パルスヒーターを用いて半導体チッ
プ実装ボードを製造する方法を説明するための側面図で
あり、図5は、得られた半導体チップ実装ボードを示す
断面図である。半導体チップ実装ボードの製造のため
に、発熱体1の上に、図4に示すように、伝熱板9を更
に設けたパルスヒーターを用意する。そして、半導体チ
ップ20と、該半導体チップ20と基板22との間に配
置された導電性ボンディング材21と、基板22とを、
前記伝熱板9を介して発熱体1により加熱し加圧して導
電性ボンディング材21を溶融し、次いで発熱体1を冷
却して導電性ボンディング材21を固化させることによ
り、半導体チップ20と基板22とを導電性ボンディン
グ材21によりボンディングする方法である。なお、導
電性ボンディング材21は基板22の上に予め設けられ
ている。
【0019】パルスヒーターを用いて半導体チップ実装
ボードを製造する方法を更に詳細に説明する。半導体チ
ップ等の被ボンディング材を吸着するための吸着孔を持
っている伝熱板9を発熱体1の下面に取り付けたパルス
ヒーターを用いることが望ましい。この伝熱板9は発熱
体1の熱を半導体チップ20、導電性ボンディング材2
1、基板22に均一に伝熱するためのものである。伝熱
板9は伝熱性、耐熱性、熱衝撃性に優れていることが必
要であって、例えば、窒化アルミニウム(AlN)等の
セラミック製であることが好ましい。
【0020】伝熱板9が設けられたパルスヒーターを半
導体チップ20の上に重ねて、パルスヒーターの吸着孔
7aと、該吸着孔7aに連通する伝熱板9の吸着孔とを
真空引きして伝熱板9の下面上に半導体チップ20を吸
着する。次いで、半導体チップ20を吸着したパルスヒ
ーターは、基板22の所望位置に移動させられる。
【0021】基板22の上にパルスヒーターを重ねた
後、通電して発熱体1を発熱させるとももに、ベース材
2の上面に圧力を加えて、半導体チップ20、導電性ボ
ンディング材21、基板22とを加熱加圧する。この加
熱により、導電性ボンディング材21は発熱体1からの
熱により数秒で溶融する。この急速加熱のために、半導
体チップ20、基板22は過熱から保護される。次い
で、発熱体1を数秒で急速冷却する。この急速冷却によ
って導電性ボンディング材21は数秒で固化する。この
急速冷却は、半導体チップ20、基板22を過熱から保
護すると共に、1サイクルのボンディング処理時間を短
縮するために必要である。発熱体1の急速冷却は、冷却
孔8より発熱体1の表面に高圧の圧縮空気等を吹きかけ
るなどにより行う。次いで、半導体チップ20等への加
圧を止め、また、吸着孔7aと伝熱板9の吸着孔とに空
気を供給して半導体チップ20の真空引きを止め、パル
スヒーターを半導体チップ20の表面から離脱させる。
その結果、導電性ボンディング材21を介して半導体チ
ップ20と基板22とがボンディングされた半導体チッ
プ実装ボードが得られる。以上によりパルスヒーターは
1サイクルのボンディング処理を終り、次のボンディン
グ処理サイクルに移って、前記のボンディング処理を繰
り返す。
【0022】導電性ボンディング材21として、ハンダ
バンプ、金バンプ等が挙げられる。このようなボンディ
ング材は加熱によって溶融し、冷却によって固化する性
質を持っている。
【0023】発熱体1を急速昇降温させる為に、発熱体
1の熱容量は小さいことが好ましい。従って、発熱体1
のヒーター面の厚みt1(図3に図示)は、約1〜3m
mであることが好ましい。
【0024】
【実施例】以下、本発明を理解しやすくするために、実
施例について説明する。 ー実施例ー パルスヒーターの発熱体を次のようにして製造した。四
塩化珪素とエチレンとを原料ガスとし、プラズマCVD
法により、平均粒径0.01μm、BET比表面積96
2/gの非晶質炭化珪素超微粉末を得た。この炭化珪
素超微粉末5重量%と市販のα型炭化珪素粉末(平均粒
径0.7μm、BET比表面積13m2/g)95重量
%とを、メタノール中に分散させ、さらにボールミルで
12時間混合した。次いで、この混合物を乾燥し、成
形、ホットプレス燒結した。燒結条件は、アルゴン雰囲
気下で、燒結温度2200゜C、プレス圧400kg/
2で、90分間であった。燒結体の密度は3.1g/
3、室温での電気比抵抗は、3Ω・cm(4端子
法)、室温での熱伝導率が165W/mK(レーザーフ
ラッシュ法)の燒結体を得た。
【0025】次に、前記炭化珪素燒結体を加工すること
により、図3に示すように、半導体チップを吸着するた
めの吸着孔(直径2mm)7aと、伝熱板9を吸着する
ための吸着孔7bと凸状に形成されたヒーター面とを有
し、炭化珪素燒結体から成る発熱体1を得た。該発熱体
1は、図3に示すように、その両側にベース材2に締結
するための袖部を有し、該袖部には締結孔5aと電極取
付孔4aが形成されたものであった。なお、吸着孔7
a、7bはベース材2と発熱体1を貫通している。発熱
体1のヒーター面の大きさは27×27mmであり、そ
の厚みt1は1.5mmであった。
【0026】図1、2に示すように、前記発熱体1の上
面に、断熱性が高く、耐熱衝撃に優れた窒化珪素燒結体
をベース材2として重ねた。なお、ベース材2は発熱体
1を冷却するための冷却孔8を貫通孔として備えたもの
であった。そして、締結孔5aにM3ボルトを挿通し
て、ベース材2と発熱体1とを締結した。また、電極取
付孔4aにM2ボルト4bを挿通し、該ボルト4bの先
端付近にリード線3の端部をナットにより固定すること
により電極4を形成した。電極4は左右2カ所ずつにニ
ッケル製リード線3を接続することにより2組とした。
その結果、図1、2に示す構造を有する本発明に係わる
パルスヒーターが得られた。
【0027】該パルスヒーターの性能を、急速昇温試
験、ヒーター面の均熱性試験、急速冷却試験により試験
した。これらの試験は、3相、AC200V、30アン
ペアを通電できる電源に、端子A、Bを接続し、図6に
示すように、ヒーター面に取り付けたK熱電対6で測定
した温度で制御して行った。
【0028】ー急速昇温試験ー 図7に示すように、最大投入電力量を800〜1650
Wの範囲で変えた時の、2秒間で常温(25゜C)から
昇温できる温度(ヒーター面温度)を測定した。その結
果を図7に示した。その結果、本発明に係わるパルスヒ
ーターの発熱体1は、図7に示すように、1750Wの
投入電力により、常温から450゜Cまで2秒で昇温で
きることが判った。則ち、本発明に係わるパルスヒータ
ーは急速昇温性に優れた。
【0029】ーヒーター面の均熱性試験ー 常温から2秒間で450゜Cまで昇温できる電流を発熱
体1に流し、450゜Cに5秒間保持した時のヒーター
面の温度分布をサーモビュアにより詳細に測定した。ま
た、比較のため、白金パラジュームを焼き付けたAlN
から成る発熱体を有するヒーター(比較例1)とニッケ
ルクロム合金(SUS)製の発熱体を有するヒーター
(比較例2)についても同じ条件でヒーター面の温度分
布を測定した。ヒーター面の温度測定位置(a)〜
(i)を図6に示し、その測定位置における温度の測定
結果を表1に示す。
【0030】ー急速冷却試験ー 常温から450゜Cまで2秒間でヒーター面を昇温し、
450゜Cに10秒間保持した。次いで、コンプレッサ
ーにて圧縮した高圧の空気を発熱体1の上面に冷却孔8
から吹き付けた。この時の空気吹き付け量は90リット
ル/分であった。この降温条件下で、ヒーター面を10
0゜Cまで冷却するに要する冷却時間を測定した。比較
のため、前記比較例1と前記比較例2のヒーターについ
ても、同じ条件で冷却時間を測定した。その結果を表1
に併せ示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1に示すように、ヒーター面の均熱性試
験において、比較例1、2のヒーターは、その面内での
温度むら(ΔT)が54゜C、97゜Cであった。これ
に対して、実施例のヒーターのヒーター面内の温度むら
(ΔT)はわずかに5゜Cであった。則ち、実施例のヒ
ーターは、比較例1、2のヒーターと比較して、ヒータ
ー面内の温度分布の均一性に優れた。また、表1に示す
ように、急速冷却試験において、比較例1、2のヒータ
ーは100゜Cまで冷却するのに24、78秒を要し
た。これに対して、実施例のヒーターは、わずかに9秒
で450゜Cから100゜Cまで降温できた。則ち、実
施例のヒーターは、比較例1、2のヒーターと比較し
て、熱応答性が早く、急速降温ができることが判った。
【0033】前記の実施例のヒーターの発熱体1の下面
に、図4に示すように、吸着孔7bを利用して伝熱板9
を吸着により取り付けたパルスヒーターを用意した。こ
のパルスヒーターは、急速昇温性、急速降温性、均熱性
に優れるために、LSIチップを基板にボンディングす
るために好適に用いることができた。そして、得られた
半導体チップ実装ボードは、ヒーターヘッドの位置ずれ
等によって生じる接続不良を有さなかった。従って、こ
の半導体チップボンディング用パルスヒーターはコスト
パフォーマンスに優れた。また、長期使用によっても、
発熱体は破損しなかった。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わるパ
ルスヒーター及び半導体チップ実装ボードの製法によれ
ば次の効果が得られる。 (1)炭化珪素より成る発熱体は、熱伝導率が非常に良
いので熱応答性が早く、短時間に熱的平衡に達する。そ
のため、ヒーターの均熱性が非常に良くなり、ボンディ
ングによる接続不良が大幅に低減される。結果的にコス
トパフォーマンスに非常に優れる。また、容易に急速昇
降温が可能なので、半導体チップを基板にボンディング
させるためのヒーターとして好適である。 (2)発熱体が熱衝撃により破損することがないので、
耐久性に優れたヒーターである。 (3)炭化珪素の比抵抗を適切な値とすることができる
ので、金属ヒーターのように大電流が流れない。従っ
て、リード線に電磁誘導からくる応力が働き、ヒーター
ヘッドの位置が狂う心配がないので、製品の歩留まりが
大幅に向上する。また、特殊な電源を必要としないの
で、装置としてのコストが低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わるパルスヒーターの一実施形態
例を説明する平面図である。
【図2】 図1に示すパルスヒーターを階段状に切断し
た断面図である。
【図3】 図1に示すパルスヒーターの発熱体を説明す
る斜視図である。
【図4】 本発明に係わる半導体チップ実装ボードの製
法を説明するための側面図である。
【図5】 半導体チップ実装ボードの断面図である。
【図6】 発熱体表面の温度測定位置を示す図である。
【図7】 最大投入電力と2秒後のヒーター温度との関
係を示すグラフである。
【符号の説明】 1・・発熱体、2・・ベース材、3・・リード線、4・
・電極、4a・・電極取付孔、4b・・電極取付ボル
ト、5a・・締結孔、5b・・締結ボルト、5c・・締
結ナット、6・・熱電対、7a・・半導体チップ吸着用
吸着孔、7b・・伝熱板吸着用吸着孔、8・・冷却孔、
9・・伝熱板、10・・パルスヒーター、20・・半導
体チップ、21・・導電性ボンディング材、22・・基
板、30・・受圧板
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−60139(JP,A) 特開 平7−80635(JP,A) 実開 平5−93041(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/52 H01L 21/60 H05B 3/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱体と、該発熱体に通電して発熱体を
    昇温させるための電極と、発熱体を降温させるための冷
    却孔と、発熱体からの熱を断熱するためのベース材とを
    備え、前記発熱体が炭化珪素から構成されているととも
    に、発熱体が昇温と降温とを繰り返すことを特徴とする
    パルスヒーター。
  2. 【請求項2】 燒結体密度が2.5g/cm3以上で室
    温での電気比抵抗が1〜100Ω・cmである炭化珪素
    燒結体から構成されている発熱体を備えていることを特
    徴とするパルスヒーター。
  3. 【請求項3】 発熱体が、平均粒径0.1〜10μmの
    第1の炭化珪素粉末と0.1μm以下の第2の炭化珪素
    粉末とを混合し、これを燒結して得た炭化珪素燒結体を
    用いて構成されていることを特徴とする請求項1又は2
    記載のパルスヒーター。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のパルスヒーターの発熱体
    の上に伝熱板を設け、半導体チップと、該半導体チップ
    と基板との間に配置された導電性ボンディング材と、基
    板とを前記伝熱板を介して発熱体により加熱し加圧する
    ことにより、半導体チップと基板とを導電性ボンディン
    グ材によりボンディングすることを特徴とする半導体チ
    ップ実装ボードの製法。
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