JP3254039B2 - ジャッキアップ式ビル建築装置 - Google Patents

ジャッキアップ式ビル建築装置

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JP3254039B2 JP11495793A JP11495793A JP3254039B2 JP 3254039 B2 JP3254039 B2 JP 3254039B2 JP 11495793 A JP11495793 A JP 11495793A JP 11495793 A JP11495793 A JP 11495793A JP 3254039 B2 JP3254039 B2 JP 3254039B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビル等の建築に用いら
れるジャッキアップ式ビル建築装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より高層ビルなどの建築工法とし
て、ビルの建築に伴って順次上昇させていくジャッキア
ップ式のフレームを用いて、下の階から順に一層ずつ施
工を行うものが提案されている。
【0003】この種の建築工法に用いられるジャッキア
ップ式のビル建築装置は、ビルの構造体に対して上下方
向に移動可能な複数の油圧ジャッキシリンダを備えたフ
レームで構成され、このフレームをビルの最上階の天井
梁等に配設するとともに、構造体に立設した複数のマス
ト(仮設支柱)を介して油圧ジャッキシリンダで支持
し、1階を建築した後に各油圧ジャッキシリンダを同期
的に伸長させてフレームを上昇させることで最上階を上
昇させ、下層階を順次建築していくものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の装置では、フレームを同期的に上昇させるために各
油圧ジャッキシリンダをサーボ機構などにより同調制御
させているが、図8にも示すように、ビルを構成する構
造柱11を順次継ぎ足していくと寸法精度の差などによ
り各マスト2A〜Dのレベルが相対的に変位し、フレー
ム1のレベルが均一ではなくなって構造物へストレスを
与え、さらに、フレーム1の上昇時には最も上方に突出
したマスト2Cを支持する油圧ジャッキシリンダ3Cに
はたわみによる荷重が集中するため、この油圧ジャッキ
シリンダ3Cの油圧が異常に上昇したり、図示しないポ
ンプの吐出圧を越えて油圧が不足して同調制御が円滑に
行われない場合があった。
【0005】このフレーム1のレベルを修正するために
は測量を行ってレベルの調整量を求める必要があり、こ
の測量作業には多大な労力を必要とするため作業の効率
を低下させてしまう場合があった。
【0006】そこで本発明は、油圧ジャッキシリンダに
過大な荷重が加わるのを防ぐとともに、フレームのレベ
ルを均一に保持することが可能なジャッキアップ式ビル
建築装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1、図2に
示すように、建築中のビルの上部に配置されるフレーム
と、ビルの構造体に連結される複数のマストと、各マス
トを介してフレームを上下方向に変位させる複数の油圧
ジャッキシリンダとを備えたジャッキアップ式ビル建築
装置において、各油圧ジャッキシリンダの油圧を検出す
る手段と、前記油圧の検出値から油圧ジャッキシリンダ
に加わる荷重を演算する手段と、この演算結果に基づい
て予め設定した荷重を超えた油圧ジャッキシリンダを判
定する手段と、この判定結果に基づいて油圧ジャッキシ
リンダを前記設定荷重となるよう前記フレームの下降方
向へ駆動する制御手段と、前記各油圧ジャッキシリンダ
のストローク量を検出する手段とを備え、前記制御手段
は、前記油圧ジャッキシリンダの荷重を演算するときに
各油圧ジャッキシリンダを前記フレームの上昇方向へ同
期的に所定量だけストロークさせる構成とする。
【0008】
【0009】また、請求項3の発明は図1に示すよう
に、前記制御手段53は、前記油圧ジャッキシリンダ3
の荷重を演算するときに各油圧ジャッキシリンダ3を前
記フレーム1の上昇方向へ同期的に所定量だけストロー
クさせる。
【0010】
【作用】したがって、マスト2を介してビルの上部に配
置されるフレーム1を支持する油圧ジャッキシリンダ3
のうち、基準のレベルより上方に突出しているマスト2
では油圧ジャッキシリンダ3に加わる荷重が増大してい
るため、油圧検出手段50の検出値から油圧ジャッキシ
リンダ3の荷重を演算し、演算結果と予め設定した荷重
を比較し、設定荷重となるよう油圧ジャッキシリンダ3
をフレーム1の下降方向へ駆動して油圧ジャッキシリン
ダ3に過大な荷重が加わるのを抑制することでフレーム
1のレベルを均一に保持しながら円滑な同調駆動を行う
ことができる。
【0011】
【0012】また、ストローク量を検出する手段54の
検出値に基づいて各油圧ジャッキシリンダ3を同期的に
フレーム1の上昇方向へ所定のストロークまで駆動させ
た後に各油圧ジャッキシリンダ3に加わる荷重を演算す
るため、荷重の演算を正確に行うことができる。
【0013】
【実施例】図3〜図5に本発明の実施例を示す。
【0014】図4、図5に示すように、ジャッキアップ
式ビル建築装置を構成するフレーム1は、建築中のビル
の最上階の天井梁10に取り付けられ、天井梁10の上
部には図示しない屋根を備えて雨等の侵入を防ぐ作業空
間を構成する。
【0015】フレーム1の下部には水平方向に移動可能
な図示しないクレーンが複数配設され、建築材料などを
外部から既に完成した下層階の床12上へ吊り上げ、搬
送することができる。
【0016】フレーム1及び天井梁10は、既に完成し
た下層階の構造柱11の上端に立設された仮設柱として
のマスト2Aにより支持されており、このマスト2Aは
図5に示すようにビルの一辺に対してたとえば4本のマ
スト2A〜Dが所定の構造柱11上に立設される。
【0017】フレーム1の所定の位置には各マスト2A
〜Dを上昇又は下降するために一対の油圧ジャッキシリ
ンダ3A〜Dがそれぞれ配設されており、基端を天井梁
10に連結した油圧ジャッキシリンダ3A〜Dの他端に
はマスト2A〜Dに対して相対変位可能なスリーブ33
A〜Dが連結され、各油圧ジャッキシリンダ3A〜Dを
同期させて駆動させることにより、フレーム1を上方へ
平行移動させることができる。
【0018】図4に示すように、マスト2Aにロックピ
ン31を介して連結されるスリーブ33Aと、フレーム
1をマスト2Aに対して上下方向に案内するガイドロー
ラ34を介してフレーム1の平行移動が行われる。
【0019】スリーブ33Aはマスト2Aを摺動可能に
挿通する一方、天井梁10に取り付けられた油圧ジャッ
キシリンダ3A、3Aによって支持される。マスト2A
には所定の間隔で嵌合穴25が設けられ、スリーブ33
Aを挿通したロックピン31を嵌合穴25に嵌合させる
ことによりスリーブ33Aを介してマスト2Aと油圧ジ
ャッキシリンダ3Aとを連結する。
【0020】フレーム1の上部を構成する天井梁10の
マスト2Aに面した所定の位置にもロックピン32を係
止可能な嵌合穴15が形成され、マスト2Aの嵌合穴2
5を挿通したロックピン32を嵌合穴15へ嵌合するこ
とで、マスト2Aと天井梁10、すなわち、フレーム1
とを連結する。これら、ロックピン31、32はそれぞ
れ脱着可能に形成されて、フレーム1の下部又は上部
(天井梁10)をそれぞれ支持することができる。
【0021】なお、他のマスト2B〜Dについても同様
に構成される。
【0022】このフレーム1の上下方向への平行移動を
図4(A)〜(C)より簡単に説明すると、まず、図4
(A)に示すように、スリーブ33Aを挿通したロック
ピン31を嵌合穴25に係止する一方、ロックピン32
を取り外した状態で油圧ジャッキシリンダ3Aを所定の
ストロークで収縮させることによりマスト2Aを上昇さ
せる。
【0023】この後、上昇させたマスト2Aの嵌合穴2
5を挿通したロックピン32を嵌合穴15へ係止してか
らロックピン31を取り外して油圧ジャッキシリンダ3
Aを伸長させてスリーブ33Aを下方の嵌合穴25まで
移動させてから、再びロックピン31をスリーブ33A
に挿通させてから嵌合穴25へ係止させる。各油圧ジャ
ッキシリンダ33A〜Dを同期させて上記動作を繰り返
すことによりマスト2Aを所定の高さへ上昇させる。
【0024】次に図4(B)に示すように、上昇させた
マスト2Aと既に完成した構造柱11との間に新規の構
造柱11Aを挿入する。この間、フレーム1は他のマス
ト2B〜Dによって支持される。
【0025】新規の構造柱11Aを挿入した後には図4
(C)に示すように、上記(A)とは逆に油圧ジャッキ
シリンダ3Aの伸長、収縮及びロックピン31、32の
脱着によりフレーム1をさらに上昇させ、新規に構造柱
11Aを取り付けた階の施工を開始する。このように、
図4の(A)〜(C)を繰り返すことにより順次各階の
施工を行いながら最上階に設けたフレーム1を上昇させ
るものである。
【0026】図3は一対の油圧ジャッキシリンダ3A
(3B〜3Dも同様)に作動油を供給する油圧回路及び
その制御回路を示している。
【0027】油圧源7からの作動油は電磁弁6を介して
油圧ジャッキシリンダ3Aの油室30A、30Bにそれ
ぞれ圧送される。作動油を供給する管路には油圧を検出
する油圧センサ4が設けられる一方、油圧ジャッキシリ
ンダ3Aにはピストンロッドのストローク量を検出する
ストロークセンサ5が設けられ、この油圧センサ4及び
ストロークセンサ5は一対の油圧ジャッキシリンダ3
A、3Aの少なくとも一方に設けられる。
【0028】これらセンサの出力はマイクロコンピュー
タなどで構成される制御装置20の演算部21に入力さ
れ、油圧センサ4の出力より油圧ジャッキシリンダ3A
に加わる荷重を演算するとともに、ストロークセンサ5
の出力より油圧ジャッキシリンダ3A〜Dの変位量(す
なわち、マスト2A〜Dの変位量)を演算する。なお、
油圧センサ4、4は油室30A、30Bそれぞれに設け
たが、少なくともフレーム1の上昇時に加圧される側の
油室(例えば油室30A側)のみに設けてもよい。
【0029】油圧ジャッキシリンダ3Aの制御は制御装
置20の電磁弁駆動部22を介して行われ、演算部21
で算出した荷重、変位量に基づく駆動指令により後述す
るように駆動を行うか、又は、操作部24より入力され
たデータに基づいて電磁弁6を開閉駆動して油圧ジャッ
キシリンダ3Aの駆動を行うことができる。なお、表示
装置23は演算部21の演算結果又は操作部24からの
入力データを表示するものである。
【0030】制御装置20は各マスト2A〜Dの相対変
位差を油圧ジャッキシリンダ3A〜Dに加わる荷重から
検出し、検出値が所定の範囲を超えている油圧ジャッキ
シリンダ3A〜Dを判定するとともに、その油圧ジャッ
キシリンダ3A〜Dを収縮または伸長駆動してマスト2
A〜Dのレベル、すなわちフレーム1のレベルを均一に
保持しながら順次フレーム1を上昇させて行く。
【0031】この荷重の演算を行う際には、制御装置2
0は各油圧ジャッキシリンダ3A〜Dを同期的に駆動し
て予めフレーム1を所定の高さに上昇、すなわち油圧ジ
ャッキシリンダ3A〜Dを所定のストロークまで伸長駆
動させた後、各油圧ジャッキシリンダ3A〜Dの油圧セ
ンサ4の検出値より荷重を演算するようにしたため、油
圧ジャッキシリンダ3A〜Dに加わる荷重を正確に計測
した後、各油圧ジャッキシリンダ3A〜Dを所定の荷重
範囲内になるよう伸縮駆動させ、このときのストローク
センサ5の検出値からマスト2A〜Dのレベルの修正
量、すなわち、フレーム1のレベルの修正量を表示装置
23に表示することができるのである。
【0032】以下図6、図7に示すフローチャートを参
照しながら、制御装置20における各油圧ジャッキシリ
ンダ3A〜Dの荷重計測(すなわち、マスト2A〜Dの
レベル計測)、荷重調整の動作について詳述する。
【0033】フレーム1の一辺に配設された油圧ジャッ
キシリンダ3A〜Dの荷重を計測するためには、まずフ
レーム1に配設されたすべての油圧ジャッキシリンダ3
A〜Dをフレーム1の上昇方向へ所定量、例えば10m
mだけ伸長駆動する(ステップS1)。この状態でフレ
ーム1は油圧ジャッキシリンダ3A〜Dにのみ支持され
て、ビルの構造体やマスト2A〜Dの拘束を受けること
がなく、荷重の計測を正確に行うことができる。
【0034】このとき、フレーム1は図4、図5に示し
たロックピン31及びスリーブ33A〜Dを介して油圧
ジャッキシリンダ3A〜Dによって支持される一方、天
井梁10側に設けた嵌合穴15からロックピン32を取
り外してフレーム1がマスト2A〜Dに対して相対変位
可能となっている。
【0035】油圧ジャッキシリンダ3A〜Dが所定のス
トローク量(10mm)に達すると電磁弁6を閉弁させ
てフレーム1を支持し、このときの各油圧センサの検出
値を読み込む(ステップS2)。これら油圧と既知であ
る各油圧ジャッキシリンダ3A〜Dの内径から荷重Fが
演算される(ステップS3)。
【0036】ここで、各マスト2A〜Dのレベルが図5
に示すように等しい場合には、ひとつのマスト2Aに加
わる荷重Fは F=W/4 となり、油圧ジャッキシリンダ3A、3Aにはそれぞれ
F/2の荷重が加わることになる。
【0037】ところが、フレーム1を順次上昇させて構
造柱11を継ぎ足して行くと、各構造柱11の寸法差等
によりフレーム1のレベルは、図8に示すように不均一
になる場合があり、ステップS3で演算された各油圧ジ
ャッキシリンダ3A〜Dの荷重の合力、すなわちマスト
2A〜Dに加わる荷重Fは、図9の表示装置23の表示
内容のA1〜D1で示す値となる。なお、マスト2A〜D
の荷重FがA1〜D1に対応する一方、A6〜D6はフレー
ム1の他の一辺に配設された図示しないマストの荷重を
示す。
【0038】演算部21で算出されたA1〜D1の荷重F
で表されるマスト2A〜Dの各荷重Fに基づいてマスト
2A〜Dの平均荷重F0を求めることにより荷重バラン
スの演算を行う。この平均荷重F0は、例えば単純平均
などにより算出され、この平均荷重F0に所定の割合を
乗じた最小荷重α、最大荷重βをそれぞれ算出する(ス
テップS4)。
【0039】この最小荷重α及び最大荷重βと各マスト
2A〜Dの荷重Fとを順次比較し、荷重Fが最小荷重α
を越えて最大荷重β未満であればステップS15の処理
へ進む一方、荷重Fが上記範囲内にない場合にはステッ
プS6の処理へ進む(ステップS5)。
【0040】ステップS6では上記所定の範囲を越えた
マスト2A〜Dの修正方向を判定するため、最大荷重β
との比較を行う。
【0041】例えば図8、図9において上方に突出した
マスト2Cの荷重F(図9のC1の荷重F)が最大荷重
βより大きければ油圧ジャッキシリンダ3Cを収縮方
向、すなわちフレーム1の下降方向に駆動しながら油圧
センサ4の出力より荷重の変動を演算し、最大荷重β未
満になるまで収縮駆動した後に停止させる(ステップS
7、S8、S11)。この間、表示装置23のマスト2
Cに対応したC1の位置には油圧ジャッキシリンダ3C
の収縮を示す「▽」が表示される。
【0042】一方、ステップS6の判定で荷重Fが最大
荷重β以下の場合、すなわち最小荷重α以下の場合には
油圧ジャッキシリンダ3A〜Dを伸長、すなわちフレー
ム1の上昇方向に駆動し、上記と同様に荷重を演算しな
がら最小荷重αを越えるまで伸長駆動した後に停止させ
る(ステップS9、S10、S11)。この間、表示装
置23には対応するマスト2A〜Dの位置A1〜D1には
伸長を示す「△」が表示される。
【0043】こうして所定の荷重範囲に調整されたマス
ト2A〜D及び油圧ジャッキシリンダ3A〜Dは、収縮
又は伸長による変位をストロークセンサ5に基づいて演
算するとともに表示装置23の所定の位置に変位Sを表
示する(ステップS12〜S14)。この変位Sがマス
ト2A〜Dのレベルの修正量となる。
【0044】こうして、すべての油圧ジャッキシリンダ
3A〜Dについて荷重及びレベルの調整が完了した場合
にはステップS16の処理へ進む一方、未調整の油圧ジ
ャッキシリンダ3A〜Dがあれば再びステップS5の処
理へ戻る(ステップS15)。
【0045】すべての調整処理が完了した時点では、表
示装置23の表示内容は図10に示すようになり、図
8、9で過大な荷重Fが加わっていたマスト2Cの油圧
ジャッキシリンダ3Cは変位S=−2より2mm収縮し
て所定の荷重範囲に収められ、マスト2Cのレベルの修
正量が−2mmであることが表示される。
【0046】上記調整が終了すると、各油圧ジャッキシ
リンダ3A〜Dは上記ステップS1で伸長した所定のス
トローク量(例えば10mm)だけ同期的に収縮してフ
レーム1を元の高さに戻し(ステップS16)、上記S
14で表示されたマスト2A〜Dの修正量としての変位
Sに基づいてマスト2A〜Dと構造柱11との間に変位
Sに等しい厚さのスペーサ等を挿入する。(ステップS
17) このスペーサの挿入は、例えば図10においてマスト2
Cに対応するC1の変位Sが−2であることからマスト
2A、B、Dと構造柱11との間に2mmの厚さの部材
を図4(A)〜(C)と同様にして介装することにより
マスト2A、B、Dの嵌合穴25は2mm上昇し(すな
わち、マスト2Cを相対的に2mm下げる)、フレーム
1のレベル及び油圧ジャッキシリンダ3A〜Dの荷重F
をほぼ均一に保持することができる。
【0047】こうして、油圧ジャッキシリンダ3A〜D
の荷重Fの範囲及びフレーム1のレベルは均一に調整さ
れ、図4にも示したように最上階の建築が完了すると油
圧ジャッキシリンダ3A〜Dを伸長させると共に新規の
構造柱11を挿入して順次上方へフレーム1のレベルを
保持しながら移動させることができるのである。
【0048】このようにして、各油圧ジャッキシリンダ
3A〜Dを一旦所定のストローク量だけ伸長させた後に
検出した油圧に基づいて荷重Fを演算し、この荷重Fが
所定の荷重範囲になるよう油圧ジャッキシリンダ3A〜
Dを伸縮させて所定の荷重範囲となるストローク量を表
示装置23に表示するようにしたため、多大な労力を要
する測量を行うことなく容易にレベルの調整量を得るこ
とが可能となり、ビルの上部及びフレーム1のレベルを
均一に保持しながら寸法精度の高い建築作業を行うこと
が可能となり、油圧ジャッキシリンダ3A〜Dに過大な
荷重が加わるのを防いで同期運転を円滑に行うことがで
きる。
【0049】なお、上記実施例において、油圧ジャッキ
シリンダ3A〜Dをフレーム1の一辺に配設した例を示
したが、これらの配設位置はビルの形状又はフレーム1
の形状に応じて適宜変更することができる。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、油圧検出
手段の出力に基づいて加わる荷重が所定の値になるよう
油圧ジャッキシリンダを駆動するようにしたため、多大
な労力を要する測量を行うことなく容易にビルの上部及
びフレームのレベルを均一に保持することが可能とな
り、油圧ジャッキシリンダに過大な荷重が加わるのを防
いで同期運転を円滑に行うことができる。
【0051】また、油圧ジャッキシリンダが所定の荷重
となったときのストローク量を修正量として表示手段に
表示するようにしたため、多大な労力を要する測量を行
うことなく容易にレベルの修正量を得ることが可能とな
って建築作業の効率を向上することができる。
【0052】また、油圧ジャッキシリンダに加わる荷重
の測定を、一旦フレームの上昇方向へ所定のストローク
まで油圧ジャッキシリンダを駆動した状態で行うように
したため、ビルの構造体等の影響を受けることなく正確
な計測が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に対応するクレーム対応図である。
【図2】同じく本発明に対応するクレーム対応図であ
る。
【図3】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図4】ジャッキアップ装置の作動を説明する概略図で
ある。
【図5】ビルの最上階を示すフレームの概略側面図であ
る。
【図6】制御の流れを示すフローチャートである。
【図7】同じく制御の流れを示すフローチャートであ
る。
【図8】ジャッキアップ後のビルの側面図である。
【図9】ジャッキアップ前の表示装置に於ける表示内容
を示す図である。
【図10】ジャッキアップ後の表示装置に於ける表示内
容を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 古屋野 浩志 (56)参考文献 特開 平2−178199(JP,A) 特開 昭55−55038(JP,A) 特開 平3−166199(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04G 21/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築中のビルの上部に配置されるフレー
    ムと、ビルの構造体に連結される複数のマストと、各マ
    ストを介してフレームを上下方向に変位させる複数の油
    圧ジャッキシリンダとを備えたジャッキアップ式ビル建
    築装置において、各油圧ジャッキシリンダの油圧を検出
    する手段と、前記油圧の検出値から油圧ジャッキシリン
    ダに加わる荷重を演算する手段と、この演算結果に基づ
    いて予め設定した荷重を超えた油圧ジャッキシリンダを
    判定する手段と、この判定結果に基づいて油圧ジャッキ
    シリンダを前記設定荷重となるよう前記フレームの下降
    方向へ駆動する制御手段と、前記各油圧ジャッキシリン
    ダのストローク量を検出する手段とを備え、前記制御手
    段は、前記油圧ジャッキシリンダの荷重を演算するとき
    に各油圧ジャッキシリンダを前記フレームの上昇方向へ
    同期的に所定量だけストロークさせる構成としたことを
    特徴とするジャッキアップ式ビル建築装置。
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