JP3251143B2 - 磁気デバイスの磁気特性解析方法及び磁気特性解析装置 - Google Patents

磁気デバイスの磁気特性解析方法及び磁気特性解析装置

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JP3251143B2
JP3251143B2 JP02499995A JP2499995A JP3251143B2 JP 3251143 B2 JP3251143 B2 JP 3251143B2 JP 02499995 A JP02499995 A JP 02499995A JP 2499995 A JP2499995 A JP 2499995A JP 3251143 B2 JP3251143 B2 JP 3251143B2
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嘉章 溝尾
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トランス、コイル、磁
気ヘッド等の磁気デバイスの磁気特性を求める磁気特性
解析方法及びそれに用いる磁気特性解析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】VTR、DAT(デジタル・オーディオ
・テープ)等に用いられる磁気ヘッドには、図5(a)
に示すようなバルク型磁気ヘッド38、図5(b)に示
すようなメタルインギャップ型磁気ヘッド39、図5
(c)に示すような積層型磁気ヘッド40等がある。バ
ルク型磁気ヘッド38は、少なくとも磁路を構成するフ
ェライト、センダスト、パーマロイ等の磁性材料42
と、磁気ギャップ41と、磁気ギャップ41を構成する
2つの磁気回路のコア47、48を固定するガラス等の
非磁性材料43とからなっている。また、メタルインギ
ャップ型磁気ヘッド39は、少なくとも磁気ギャップ4
1の近傍の磁路を構成する金属膜等の高Bs磁性材料4
4と、磁気ギャップ41の近傍以外の磁路を構成するフ
ェライト、センダスト、パーマロイ等の磁性材料42
と、磁気ギャップ41と、磁気ギャップ41を構成する
2つの磁気回路のコア47、48を固定するガラス等の
非磁性材料43とからなっている。また、積層型磁気ヘ
ッド40は、少なくとも磁路を構成する磁性材料45
と、磁気ギャップ41と、磁性材料45を支持するセラ
ミック等の非磁性材料46とからなっている。
【0003】従来、バルク型磁気ヘッド38、積層型磁
気ヘッド40は、磁路が磁気的に均一な材料(磁性材料
42あるいは磁性材料45)で構成され、その初透磁率
も等方的で均一であると考えられていた。メタルインギ
ャップ型磁気ヘッド39も、磁気ギャップ41の近傍の
磁路を構成する金属膜等の高Bs磁性材料44と、磁気
ギャップ41の近傍以外の磁路を構成する磁性材料42
の初透磁率は異なるが、それぞれについては初透磁率が
等方的で一定であると考えられていた。しかし、一般
に、単結晶フェライトや磁性薄膜は、結晶に異方性があ
り、初透磁率も方位によって異なる。従って、方位によ
って磁気記録特性が変わることが予想される。さらに、
2つのコア47、48を固定するためにガラス等の非磁
性材料43等を用いるが、この非磁性材料の種類によっ
ても、磁気ヘッドの磁気記録特性が大きく異なってい
た。これは、非磁性材料と磁路を構成する磁性材料の熱
膨脹率の差による熱応力によって、磁性材料の磁気特性
が変化したことによるものと考えられる。しかし、これ
らの現象は複雑で、解析が困難であるため、経験によっ
て磁気ヘッドの構成材料の選択やヘッドの寸法設計が行
われてきた。
【0004】以下、従来の磁気特性解析の方法を、典型
的な磁気デバイスである磁気ヘッドを例に挙げて説明す
る。電磁界を支配するマクスウェルの電磁界に関する基
礎法則は、下記(数4)、(数5)、(数6)及び(数
7)によって表記される(電気工学の有限要素法、中田
高義、森北出版、1982年)。
【0005】
【数4】
【0006】
【数5】
【0007】
【数6】
【0008】
【数7】
【0009】ここで、Bは磁束密度、Hは磁界強度、D
は電束密度、Eは電界強度、Jは電流密度、tは時間、
ρは電荷密度である。磁気デバイスの磁気特性は、適当
な境界条件の下で上記(数4)〜(数7)を連立させて
解き、磁束分布、磁界分布を求めることによって得るこ
とができる。
【0010】従来の磁気デバイスの磁気特性の解析は、
任意の境界条件、例えば磁束を連続させるという境界条
件の下で、上記(数4)〜(数7)を連立させて解き、
磁束分布、磁界分布を求めることによって行われる。例
えば、有限要素法を用いて磁気ヘッドの磁気特性を解析
する場合には、磁路を構成する磁性体をいくつかの要素
に分割し、その境界条件と、各要素ごとの材料特性と、
初透磁率μ又は磁束密度−磁界強度曲線(B−Hカー
ブ)とを磁気特性解析装置に入力する。従来の磁気特性
解析方法は、磁束密度−磁界強度曲線又は下記(数8)
で定義される初透磁率等の磁気特性を予め測定してお
き、この測定データを磁気特性解析装置の入力部に入力
するというものであった。
【0011】
【数8】
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、磁性材料の
磁化容易軸の方向は、磁界とのなす角度で定まり、これ
に依存して初透磁率が変化する。つまり、初透磁率を用
いて磁気デバイスの磁気特性を解析する場合、磁気デバ
イスの各部における磁気モーメントの向きに依存して各
部の初透磁率が変化する。しかし、従来の磁気特性解析
装置では、各部における磁気モーメントの方向を考慮す
ることなく初透磁率を入力していた。
【0013】同様に、磁束密度−磁界強度曲線も、外部
磁界の向きに依存してエネルギー最適点が変わり、磁性
体内の磁束の流れの向きが変わる。従って、各部で同じ
磁束密度−磁界強度曲線と上記(数6)の連続の式から
磁気デバイス全体の磁束の流れを求めると、実態にそぐ
わない結果が得られる。
【0014】また、単結晶磁性材料や薄膜磁性材料の場
合には、方位によって初透磁率や磁束密度−磁界強度曲
線が大きく異なる。また、磁気デバイスの有する内部応
力によっても初透磁率や磁束密度−磁界強度曲線が変化
する。しかし、磁気デバイスを構成する材料、あるいは
要素ごとに各方位の初透磁率や磁束密度−磁界強度曲線
を全て得ることは不可能であった。
【0015】さらに、磁気デバイスが複数の磁性材料と
非磁性材料とからなり、それぞれの熱応力や内部応力が
異なる場合に、各部の磁気特性や磁気デバイス全体の磁
気特性がどのように変化するかということも、ほとんど
考慮されていなかった。
【0016】本発明は、従来技術における前記課題を解
決するため、磁気デバイスの磁気特性を的確に測定する
ことができる磁気デバイスの磁気特性解析方法及び磁気
特性解析装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る磁気デバイスの磁気特性解析方法は、
磁性材料及び非磁性材料を用いて構成された磁気デバイ
スの磁気特性を解析装置によって測定するに際して、前
記磁気デバイスを構成する材料の特性に関わるデータ
と、前記磁気デバイスを複数部分に分割した構造に関わ
るデータと、前記磁気デバイスの構造解析の境界条件に
関わるデータと、前記磁気デバイスの電磁場解析の境界
条件に関わるデータとを前記解析装置に入力し、前記境
界条件に関わるデータに基づいて区分された複数部分ご
との応力分布を求め、前記磁気デバイスの電磁場解析の
境界条件に関わるデータ及び前記応力分布に基づいて前
記複数部分ごとの磁気特性を求め、前記複数部分ごとの
磁気特性に基づいて磁気デバイス全体の磁気特性を求め
るという構成を備えたものである。
【0018】また、前記本発明の磁気デバイスの磁気特
性解析方法の構成においては、磁気デバイスの電磁場解
析の境界条件に関わるデータ及び応力分布を用いて複数
部分ごとの磁束及び磁束の向きを求める式と、磁束の連
続の式から磁気デバイス全体の磁気特性を求める式とを
連立させて同時に解き、磁気デバイス全体の磁気特性を
得るのが好ましい。
【0019】また、前記本発明の磁気デバイスの磁気特
性解析方法の構成においては、磁気デバイスの電磁場解
析の境界条件に関わるデータ及び応力分布を用いて複数
部分ごとの磁束及び磁束の向きを求める式と、磁束の連
続の式から磁気デバイス全体の磁気特性を求める式とを
交互に解き、磁気デバイス全体の磁気特性の収束解を得
るのが好ましい。
【0020】また、前記本発明の磁気デバイスの磁気特
性解析方法の構成においては、磁気デバイスの電磁場解
析の境界条件に関わるデータ及び応力分布を用いて複数
部分ごとの初透磁率の絶対値及び初透磁率の異方性を求
める式と、磁束の連続の式から磁気デバイス全体の磁気
特性を求める式とを連立させて同時に解き、磁気デバイ
ス全体の磁気特性を得るのが好ましい。
【0021】また、前記本発明の磁気デバイスの磁気特
性解析方法の構成においては、磁気デバイスの電磁場解
析の境界条件に関わるデータ及び応力分布を用いて複数
部分ごとの初透磁率の絶対値及び初透磁率の異方性を求
める式と、磁束の連続の式から磁気デバイス全体の磁気
特性を求める式とを交互に解き、磁気デバイス全体の磁
気特性の収束解を得るのが好ましい。
【0022】また、前記本発明の磁気デバイスの磁気特
性解析方法の構成においては、磁気デバイスが磁気ヘッ
ドであり、複数部分に加わる応力が構成材料の熱膨脹率
の差によって生ずる熱応力及び外部からの加圧力から選
ばれる少なくとも1つであり、磁気特性が磁気記録特性
であって、コイルへの通電に伴って磁気ギャップ部に発
生する磁界の強度及び磁気媒体の磁化強度から選ばれる
少なくとも1つであるのが好ましい。
【0023】また、前記本発明の磁気デバイスの磁気特
性解析方法の構成においては、磁気デバイスが磁気ヘッ
ドであり、複数部分に加わる応力が構成材料の熱膨脹率
の差によって生ずる熱応力及び外部からの加圧力から選
ばれる少なくとも1つであり、磁気特性が磁気記録再生
特性であって、磁気ギャップ部の磁束密度、磁気回路に
鎖交したコイルに発生する起電力及び前記コイルに鎖交
する磁束量から選ばれる少なくとも1つであるのが好ま
しい。
【0024】また、前記本発明の磁気デバイスの磁気特
性解析方法の構成においては、磁気デバイスの電磁場解
析の境界条件に関わるデータ及び応力分布を用いて複数
部分ごとの磁場に対する磁気特性を求める式が、磁壁移
動及び磁化回転から選ばれる少なくとも一方の運動方程
式を解くものであって、制動定数を含む周波数依存性を
有し、かつ、前記磁気デバイスの磁気特性の周波数依存
性を求めるものであるのが好ましい。
【0025】また、本発明に係る磁気デバイスの磁気特
性解析装置の構成は、磁性材料及び非磁性材料を用いて
構成された磁気デバイスの磁気特性を測定する磁気デバ
イスの磁気特性解析装置であって、前記磁気デバイスを
構成する材料の特性に関わるデータと、前記磁気デバイ
スを複数部分に分割した構造に関わるデータと、前記磁
気デバイスの構造解析の境界条件に関わるデータと、前
記磁気デバイスの電磁場解析の境界条件に関わるデータ
とを入力する入力部と、前記境界条件に関わるデータに
基づいて区分された複数部分ごとの応力分布を求め、前
記境界条件に関わるデータ及び前記応力分布に基づいて
前記複数部分ごとの磁気特性を求め、前記複数部分ごと
の磁気特性に基づいて磁気デバイス全体の磁気特性を求
める解析部とを少なくとも備えたものである。
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【作用】前記本発明の磁気デバイスの磁気特性解析方法
によれば、磁性材料及び非磁性材料を用いて構成された
磁気デバイスの磁気特性を解析装置によって測定するに
際して、前記磁気デバイスを構成する材料の特性に関わ
るデータと、前記磁気デバイスを複数部分に分割した構
造に関わるデータと、前記磁気デバイスの構造解析の境
界条件に関わるデータと、前記磁気デバイスの電磁場解
析の境界条件に関わるデータとを前記解析装置に入力
し、前記境界条件に関わるデータに基づいて区分された
複数部分ごとの応力分布を求め、前記磁気デバイスの電
磁場解析の境界条件に関わるデータ及び前記応力分布に
基づいて前記複数部分ごとの磁気特性を求め、前記複数
部分ごとの磁気特性に基づいて磁気デバイス全体の磁気
特性を求めることにより、磁気デバイス内部に発生した
応力によって複雑に変化する磁気特性を実態に即して的
確に得ることができる。
【0038】また、前記本発明の磁気デバイスの磁気特
性解析方法において、磁気デバイスの電磁場解析の境界
条件に関わるデータ及び応力分布を用いて複数部分ごと
の磁束及び磁束の向きを求める式と、磁束の連続の式か
ら磁気デバイス全体の磁気特性を求める式とを連立させ
て同時に解き、磁気デバイス全体の磁気特性を得るとい
う好ましい例によれば、非線形部分を持つことによる解
の不安定さや、解の発散を回避することができ、安定に
収束解を得ることができる。
【0039】また、前記本発明の磁気デバイスの磁気特
性解析方法において、磁気デバイスの電磁場解析の境界
条件に関わるデータ及び応力分布を用いて複数部分ごと
の磁束及び磁束の向きを求める式と、磁束の連続の式か
ら磁気デバイス全体の磁気特性を求める式とを交互に解
き、磁気デバイス全体の磁気特性の収束解を得るという
好ましい例によれば、マトリクスの規模を小さくするこ
とができ、計算機資源を有効に活用することができるの
で、実用的な時間で計算を行うことが可能となる。
【0040】また、前記本発明の磁気デバイスの磁気特
性解析方法において、磁気デバイスの電磁場解析の境界
条件に関わるデータ及び応力分布を用いて複数部分ごと
の初透磁率の絶対値及び初透磁率の異方性を求める式
と、磁束の連続の式から磁気デバイス全体の磁気特性を
求める式とを連立させて同時に解き、磁気デバイス全体
の磁気特性を得るという好ましい例によれば、非線形部
分を持つことによる解の不安定さや、解の発散を回避す
ることができ、安定に収束解を得ることができる。
【0041】また、前記本発明の磁気デバイスの磁気特
性解析方法において、磁気デバイスの電磁場解析の境界
条件に関わるデータ及び応力分布を用いて複数部分ごと
の初透磁率の絶対値及び初透磁率の異方性を求める式
と、磁束の連続の式から磁気デバイス全体の磁気特性を
求める式とを交互に解き、磁気デバイス全体の磁気特性
の収束解を得るという好ましい例によれば、マトリクス
の規模を小さくすることができ、計算機資源を有効に活
用することができるので、実用的な時間で計算を行うこ
とが可能となる。
【0042】また、前記本発明の磁気デバイスの磁気特
性解析方法において、磁気デバイスが磁気ヘッドであ
り、複数部分に加わる応力が構成材料の熱膨脹率の差に
よって生ずる熱応力及び外部からの加圧力から選ばれる
少なくとも1つであり、磁気特性が磁気記録特性であっ
て、コイルへの通電に伴って磁気ギャップ部に発生する
磁界の強度及び磁気媒体の磁化強度から選ばれる少なく
とも1つであるという好ましい例によれば、種々の材料
によって構成される磁気ヘッドの構造、材料、製造プロ
セスを高度に最適化して、従来よりも高い記録特性を有
する磁気ヘッドを得ることが可能となる。
【0043】また、前記本発明の磁気デバイスの磁気特
性解析方法において、磁気デバイスが磁気ヘッドであ
り、複数部分に加わる応力が構成材料の熱膨脹率の差に
よって生ずる熱応力及び外部からの加圧力から選ばれる
少なくとも1つであり、磁気特性が磁気記録再生特性で
あって、磁気ギャップ部の磁束密度、磁気回路に鎖交し
たコイルに発生する起電力及び前記コイルに鎖交する磁
束量から選ばれる少なくとも1つであるという好ましい
例によれば、種々の材料によって構成される磁気ヘッド
の構造、材料、製造プロセスを高度に最適化して、従来
よりも高い再生特性を有する磁気ヘッドを得ることが可
能となる。
【0044】また、前記本発明の磁気デバイスの磁気特
性解析方法において、磁気デバイスの電磁場解析の境界
条件に関わるデータ及び応力分布を用いて複数部分ごと
の磁場に対する磁気特性を求める式が、磁壁移動及び磁
化回転から選ばれる少なくとも一方の運動方程式を解く
ものであって、制動定数を含む周波数依存性を有し、か
つ、前記磁気デバイスの磁気特性の周波数依存性を求め
るものであるという好ましい例によれば、種々の材料に
よって構成される磁気ヘッドの構造、材料、製造プロセ
スを高度に最適化して、従来よりも高い周波数まで良好
な記録再生特性を有する磁気ヘッドを得ることが可能と
なる。
【0045】また、前記本発明の磁気デバイスの磁気特
性解析装置の構成によれば、磁性材料及び非磁性材料を
用いて構成された磁気デバイスの磁気特性を測定する磁
気デバイスの磁気特性解析装置であって、前記磁気デバ
イスを構成する材料の特性に関わるデータと、前記磁気
デバイスを複数部分に分割した構造に関わるデータと、
前記磁気デバイスの構造解析の境界条件に関わるデータ
と、前記磁気デバイスの電磁場解析の境界条件に関わる
データとを入力する入力部と、前記境界条件に関わるデ
ータに基づいて区分された複数部分ごとの応力分布を求
め、前記境界条件に関わるデータ及び前記応力分布に基
づいて前記複数部分ごとの磁気特性を求め、前記複数部
分ごとの磁気特性に基づいて磁気デバイス全体の磁気特
性を求める解析部とを少なくとも備えていることによ
り、磁気デバイス内部に発生した応力によって複雑に変
化する磁気特性を実態に即して的確に得ることが可能と
なる。
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【実施例】以下、代表的な磁気デバイスである磁気ヘッ
ドを例に挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
【0056】磁気ヘッドを作製する工程においては、磁
性材料にかかる加工歪等を除去するために、200〜7
00℃程度の温度のアニール工程を設定することが多
い。また、図5に示すようなガラス材料等の非磁性材料
43等を用いて磁気回路のコア47、48を固定する工
程等においては、400〜800℃程度の温度まで加熱
し外力を加えることによって圧着する。従って、構成材
料の熱膨張率の違いによる熱応力や外力によって磁性材
料に応力がかかり、磁歪現象によって磁束密度−磁界強
度曲線が変化する。また、磁気ヘッドは、図5に示すよ
うに、複雑な形状を有しているため、応力の分布も複雑
となり、磁束密度−磁界強度曲線の分布も複雑となる。
このため、最適な初透磁率、形状の組合せを得るには、
多大の労力を要する。この最適な初透磁率、形状の組合
せ、磁性材料42、44、45等と非磁性材料41、4
3、46等の熱膨張率の組合せを得るためには、磁気特
性解析装置を用いるのが有効である。
【0057】<第1の実施例>図1は本発明に係る磁気
特性解析方法の第1の実施例を示すフローチャートであ
る。尚、ここで使用する磁気特性解析装置は、データ入
力部1と、連成解析部2と、結果出力部3とを備えてい
る。
【0058】図1に示すように、まず、データ入力部1
に対して、磁気デバイスを構成する材料の特性に関わる
データ、磁気デバイスの構造に関わるデータ、構造解析
の境界条件に関わるデータ及び磁場解析の境界条件(磁
場供給の条件)に関わるデータが入力される。材料の特
性には、機械的特性と磁気的特性とがあり、前者には各
構成材料のヤング率、熱膨張率、ポアソン比等がある。
また、後者には、各材料ごとの飽和磁化、磁歪定数、磁
壁の質量、磁壁の制動定数、磁壁の復元力、ジャイロ磁
気定数、回転磁化の制動振動数、結晶磁気エネルギー、
特定方位の磁束密度−磁界強度曲線及び特定方位の初磁
化率などがあり、これらのうちの少なくとも1つが入力
される。また、応力が加わる場合の特定方位の磁束密度
−磁界強度曲線や初透磁率などを入力してもよい。磁気
デバイス又は解析対象領域は、2つ以上の領域に分割さ
れ、節点及び要素としてその形状が入力される。構造解
析の境界条件には、各要素又は節点の受ける荷重、応力
及び熱歪による応力等があり、これらのうちの少なくと
も1つが入力される。磁場解析の境界条件とは、境界部
の磁界などの磁場供給の条件を指す。磁場供給の条件に
ついては、電流によって磁界を発生させる場合と、磁
場、磁化又は磁位を直接入力する場合とがある。後述す
る応力解析部4とマトリクス作成部5との分割図は相違
していてもよい。その場合には、応力解析部4から得ら
れた応力の分布に補間法を適用して、マトリクス作成部
5の分割図の各節点、各要素の値を得ればよい。図7
に、分割図の一例を示す。
【0059】連成解析部2は、応力解析部4と、マトリ
クス作成部5と、方程式解法部6と、収束判定部7とを
備えている。応力解析部4においては、データ入力部1
から入力されたデータに基づき、磁気デバイス内の熱応
力分布、初期応力分布及び荷重応力のうちの少なくとも
1つ又はそれらの算術和や磁気デバイスの変位等を境界
条件として、有限要素法、境界要素法、差分法等を用い
て応力分布の解析値が得られる。
【0060】マトリクス作成部5においては、各要素の
磁束の流れを求める式と、磁気デバイス全体の磁束の流
れを求める式[上記(数4)〜(数7)]のうちの少な
くとも1つとが、連立させることによって同時に解かれ
る。上記(数4)〜(数7)によって、磁気デバイスが
存在する空間におけるエネルギーが最小となる解が求ま
る。上記(数6)が磁束の連続性を表わす式である。磁
気デバイスの磁気特性の解析は、磁気抵抗法、有限要素
法、境界要素法、有限差分法、境界積分法、積分方程式
法、表面電荷法、電荷重畳法及び磁気モーメント法等か
ら選ばれる少なくとも1つの方法を用い、各要素の方程
式を構築することによって行われる。
【0061】1MHzを超えるような高い周波数領域に
おいては、電子スピンの動力学的な振る舞いによって磁
性現象を説明することができる。磁性体中の磁束の流れ
は、主に磁化回転によって説明することができる。歳差
運動を行っているスピンが緩和機構によって運動を妨げ
られるときの磁気モーメントの周波数依存性は、ランダ
ウ・リフシッツの方程式として知られている下記(数
9)によって表記される(強磁性体の物理、近角總信、
裳華房、1984年)。
【0062】
【数9】
【0063】ここで、θは、図14に示すスピンの向
き、γはジャイロ磁気定数、μ0 =4π×10-7、λは
制動振動数、tは時間である。内部エネルギーEは、結
晶磁気エネルギー、磁歪エネルギー及び有効磁界Heff
によるエネルギーの和として、下記(数10)によって
表記される。
【0064】
【数10】
【0065】ここで、K1 は結晶磁気エネルギー、H
eff は外部磁界H0 と反磁界Hd との和、λ100 は<1
00>方向の磁歪定数、λ111 は<111>方向の磁歪
定数、σ i はi方向の応力、Is は飽和磁化、iはx、
y、zを示す。また、αj は図14に示す方位で表され
る磁界103と結晶方位とのなす方向余弦、γjiは応力
のi方向の方向余弦である。
【0066】上記(数9)を解くことにより、磁性体内
の磁化モードを記述することができる。例えば、外部磁
界がH0 =H1 exp(jωt)によって表記される交
流磁界であるとすれば、微小要素内の磁束φ(ω)は下
記(数11)によって記述される。
【0067】
【数11】
【0068】ここで、H1 は外部交流磁界の強度、jは
虚数、ωは角速度で4π×周波数、ω 0 は下記(数1
2)によって表記される値である。
【0069】
【数12】
【0070】各要素の磁束密度を計算する際には、上記
(数9)に磁壁移動による項を加えてもよい。例えば、
180°磁壁の運動方程式は、下記(数13)によって
表記される(強磁性体の物理、近角總信、裳華房、19
84年)。
【0071】
【数13】
【0072】ここで、mは磁壁の単位面積当たりの質
量、β180 は磁壁移動の制動係数、sは磁壁のエネルギ
ー、αは磁壁の復元力を示す。磁気デバイス全体の磁束
の流れを求める式は、Bを磁束密度として下記(数1
4)で定義される磁気ベクトルポテンシャルAを未知変
数とする有限要素法によって記述することができる。
【0073】
【数14】
【0074】上記(数14)をマクスウエルの方程式に
代入することによって得られる磁界の方程式が磁気デバ
イス全体で成り立つように、有限要素法を適用して解
く。尚、ここでは磁気ベクトルポテンシャルを未知変数
として用いたが、必ずしもこれに限定されるものではな
い。未知変数として、例えば、磁気ベクトルポテンシャ
ル及び電気スカラーポテンシャル、磁気スカラーポテン
シャル、磁気スカラーポテンシャル及び電気ベクトルポ
テンシャル、磁界強度及び磁気スカラーポテンシャル、
磁気ベクトルポテンシャル及び電気スカラーポテンシャ
ル及び磁気スカラーポテンシャル、磁気ベクトルポテン
シャル及び磁気スカラーポテンシャル、電界強度及び磁
気スカラーポテンシャル、磁界強度、磁束密度等を用い
ることもできる。有限要素法以外に、磁気抵抗法、境界
要素法、有限差分法、境界積分法、積分方程式法、表面
電荷法、電荷重畳法、磁気抵抗法及び磁気モーメント法
等のうちの少なくとも1つの方法を用いて、各要素の方
程式として解くこともできる。
【0075】方程式を連立させて同時に解くことによ
り、非線形部分を有することによる解の不安定さや、解
の発散を回避することができ、安定に収束解を得ること
ができる。各要素kについて上記(数4)〜(数7)を
k (θk 、Hk )=0として、上記(数9)と上記
(数13)の解をφk (θk 、Hk )=0と表せば、両
者を満たすθk 、Hk は下記(数15)から得られる。
【0076】
【数15】
【0077】方程式解法部6は、ガウスの消去法、IC
CG法等を用いて、連立された方程式群を解く部分であ
り、収束判定部7において解の収束状態が判定され、収
束していれば、その収束解が結果出力部3にわたされ
る。磁気ヘッドの記録特性は、図6に示す磁気ヘッド6
1の部分52における磁気モーメントに鎖交するコイル
64に電流を流し、磁気ギャップ41から発生する洩れ
磁束を計算することによって得られる。また、磁気ヘッ
ドの再生特性は、磁気ギャップ41上の磁気テープ62
に磁石を設け、発生する磁界によって磁気ヘッド61中
を流れる磁束磁気モーメント(51〜57)の磁束量を
計算することにより得られる。または、磁石が移動する
ことによってコイル64に誘起される電流量を計算して
もよい。
【0078】結果出力部3は、連成解析部2において得
られた磁束密度分布、磁気モーメント分布、磁束線図、
等磁位線、磁界強度分布、磁気ヘッドの場合の記録特性
又は再生特性等のデータを出力する部分であり、プリン
ター、CRT、プロッタ等により構成されている。
【0079】図13に、以上のようにして得られた磁気
ヘッドの再生特性の周波数依存性の一例を示す。磁気ヘ
ッドの再生特性は、出力の絶対値が高く、出力の高い周
波数まで伸びているのが望ましい。
【0080】<第2の実施例>図2は本発明に係る磁気
特性解析方法の第2の実施例を示すフローチャートであ
る。尚、ここで使用する磁気特性解析装置は、データ入
力部1と、各要素の磁束の流れを求める式と磁気デバイ
ス全体の磁気特性を解析する式とを交互に解く順次解析
部10と、結果出力部3とを備えている。
【0081】図2に示すように、まず、第1の実施例と
同様に、データ入力部1に対して各種のデータが入力さ
れる。順次解析部10は、応力解析部4と、初期値設定
部14と、磁束密度計算部11と、マトリクス作成部1
2と、方程式解法部13と、収束判定部7とを備えてい
る。まず、応力解析部4において、データ入力部1から
入力されたデータに基づき、第1の実施例と同様にし
て、磁気デバイス内の応力分布の解析値が得られる。次
に、初期値設定部14において、有効磁界Heff の初期
値が設定される。次に、磁束密度計算部11において、
各要素の磁束密度の磁界強度依存曲線が上記(数9)と
(数13)を用いて求められる。次に、マトリクス作成
部12において、磁気デバイス全体の磁気特性が上記
(数4)〜(数7)によって記述され、磁気抵抗法、有
限要素法、境界要素法、有限差分法、境界積分法、積分
方程式法、表面電荷法、電荷重畳法、磁気抵抗法及び磁
気モーメント法等のうちの少なくとも1つの方法を用い
て各要素の方程式が作成される。次に、方程式解法部1
3において、各要素の磁束密度、磁気デバイス内の磁界
分布が求められる。次に、磁束密度計算部11におい
て、得られた磁界分布を用いて各要素の磁束密度が求め
られ、マトリクス作成部12で磁気デバイス全体の磁気
特性が得られる。次に、収束判定部7において、磁束密
度計算部11とマトリクス作成部12とで交互に計算し
て得られた解の収束状態が判定され、収束していれば、
その収束解が結果出力部3にわたされる。
【0082】3次元の電磁界解析を行うには膨大な要素
数となり、大規模な計算が必要となる。磁束密度の計算
式と全体のマクスウエルの方程式とを別個に解けば、マ
トリクスの規模を小さくすることができ、計算機資源を
有効に活用することができるので、実用的な時間で計算
を行うことが可能となる。
【0083】<第3の実施例>図3は本発明に係る磁気
特性解析方法の第3の実施例を示すフローチャートであ
る。尚、ここで使用する磁気特性解析装置は、データ入
力部1と、各要素の初透磁率を求める式と、磁気デバイ
ス全体の磁気特性を求める式とを連立させて解く連成解
析部22と、結果出力部3とを備えている。
【0084】図3に示すように、まず、第1実施例と同
様に、データ入力部1に対して各種のデータが入力され
る。連成解析部22は、応力解析部4と、マトリクス作
成部25と、方程式解法部6と、収束判定部7とを備え
ている。まず、応力解析部4において、データ入力部1
から入力された境界条件に基いて、各要素内の応力が求
められ、同時に、各要素の初透磁率が上記(数9)及び
(数13)のうちの少なくとも一方から求められる。そ
して、これらを磁気デバイス全体のマクスウエルの方程
式と連立させる。次に、方程式解法部6において、解が
求められる。次に、収束判定部7において、解の収束状
態が判定され、収束していれば、その収束解が結果出力
部3にわたされる。
【0085】磁気ヘッドのように形状が偏平で磁気モー
メントが面内で回転すると仮定すれば、上記(数9)か
ら、回転磁化による初透磁率μrot (ω)は下記(数1
6)によって表記される。
【0086】
【数16】
【0087】ここで、βrot は回転磁化の制動定数であ
る。また、上記(数13)から磁壁移動による初透磁率
μ180 (ω)は下記(数17)によって表記される。
【0088】
【数17】
【0089】ここで、σは主軸方向の応力、nは単位体
積中の磁壁の数であり、系の初透磁率μ(ω)は下記
(数18)によって表記される。
【0090】
【数18】
【0091】図8に、以上のようにして得られた10M
Hzにおけるx方向の初透磁率μに対するx方向の応力
σx 、y方向の応力σy 依存性を示す。また、図12
に、初透磁率の周波数依存性の計算結果を示す。図12
中、○印は全初透磁率μ(ω)、◆印は回転磁化による
初透磁率μrot (ω)、▲印は磁壁移動による初透磁率
μ180 (ω)を示す。
【0092】例えば、十分低い周波数領域において、回
転磁化モーメントだけで初透磁率を記述することがで
き、摺動方向が(110)面、ギャップ深さ方向が(1
00)面の場合には、上記(数18)は下記(数19)
のように簡略化して記述することができる。
【0093】
【数19】
【0094】ここで、K1 、K2 は結晶磁気エネルギ
ー、σx 、σy 、σz はそれぞれ摺動方向、幅方向、ギ
ャップ深さ方向の応力である。 <第4の実施例>図4は本発明に係る磁気特性解析方法
の第4の実施例を示すフローチャートである。尚、ここ
で使用する磁気特性解析装置は、データ入力部1と、各
要素の初透磁率を求める式と、磁気デバイス全体の磁気
特性を解析する式とを交互に解く順次解析部30と、結
果出力部3とを備えている。
【0095】図4に示すように、まず、第1の実施例と
同様に、データ入力部1に対して各種のデータが入力さ
れる。順次解析部30は、応力解析部4と、初期値設定
部14と、初透磁率計算部31と、マトリクス作成部3
2と、方程式解法部13と、収束判定部7とを備えてい
る。まず、応力解析部4において、データ入力部1から
入力された境界条件に基づき、磁気デバイス内の応力分
布が求められる。次に、初期値設定部14において、有
効磁界Heff の初期値が設定され、初透磁率計算部31
において、各要素の初透磁率が上記(数16)〜(数1
8)を用いて求められる。次に、マトリクス作成部32
において、磁気デバイス全体の磁気特性が上記(数4)
〜(数7)によって記述される。次に、方程式解法部1
3において、磁気抵抗法、有限要素法、境界要素法、有
限差分法、境界積分法、積分方程式法、表面電荷法、電
荷重畳法、磁気抵抗法及び磁気モーメント法等のうちの
少なくとも1つの方法を用いて各要素の方程式として解
くことにより、磁気デバイス全体の磁界分布が得られ
る。次に、初透磁率計算部31において、得られた磁界
分布を用いて各要素の磁束密度が求められ、マトリクス
作成部32において、磁気デバイス全体の磁気特性が得
られる。次に、収束判定部7において、初透磁率計算部
31とマトリクス作成部32とで交互に計算して得られ
た解の収束状態が判定され、収束していれば、その収束
解が結果出力部3にわたされる。
【0096】上述した実施例においては、初透磁率又は
磁束密度−磁界強度曲線を上記(数9)、(数13)を
用いて求めたが、必ずしもこの方法に限定されるもので
はない。例えば、理論予想値と実験値を用い、スプライ
ン補間等の補間を行うことによって、初透磁率又は磁束
密度−磁界強度曲線を求めることもできる。また、これ
らを予めテーブルにまとめておき、引用することもでき
る。また、学習機能を有するニューロ処理化やファジー
計算化を行うことも、応力と初透磁率との関係、応力と
磁束密度−磁界強度曲線との関係を求める上で有効であ
る。
【0097】上述したように、磁気ヘッド材料の磁気特
性は熱応力、外力によって変わる。そこで、応力分布か
ら磁束密度−磁界強度曲線あるいは初透磁率分布を求
め、各部に無応力時よりも高い磁束密度−磁界強度曲線
を持たせることは、磁気ヘッドの設計上、非常に有効で
ある。ここで、高い磁束密度−磁界強度曲線とは、より
低い磁界強度でより高い磁束密度を有することである。
【0098】図9に示すように、全体を簡略化し、摺動
方向に磁気モーメントが向く部分75とギャップ深さ方
向に磁気モーメントが向く部分76とに分けて考えても
よい。磁気ヘッドにおいて、磁気回路を構成する材料の
テープ摺動方向の磁束密度−磁界強度曲線とギャップ深
さ方向の磁束密度−磁界強度曲線とをそれぞれ分けて考
え、熱応力、外力による応力を最適化すれば、摺動方
向、ギャップ深さ方向ともに無応力時よりも高い磁束密
度−磁界強度曲線を持たせることが可能となる。
【0099】<第5の実施例>リング型磁気ヘッドの片
方の側面又は両面に、ヘッド構成材料とは熱膨張率の異
なる材料を接合することにより、磁気回路を構成する材
料に応力をかけて、初透磁率を応力のかかっていない状
態よりも高くすることは、磁気記録効率を高める上で有
効である。
【0100】図16は本発明に係る磁気ヘッドの一実施
例を示す斜視図である。図16に示すように、磁歪定数
が負のフェライトヘッド121の両側面には、フェライ
トよりも熱膨張率の小さいガラス122、123が接着
されている。これにより、フェライトに引っ張り応力を
かけて、側面のギャップ深さ方向の初透磁率が無応力時
の初透磁率よりも高くなるようにされている。尚、フェ
ライトヘッド121の側面に接着する材料は、ガラスに
限定されるものではなく、フェライトよりも熱膨張率の
小さい材料であればガラス以外のセラミック、プラスチ
ッック等であってもよい。また、磁性材料としてフェラ
イト以外の金属磁性膜等を用いることができるのは言う
までもない。
【0101】フェライト等の磁性材料の磁歪定数が正の
場合には、磁性材料よりも熱膨張率の大きい材料を用い
ることによって、側面のギャップ深さ方向の初透磁率を
無応力の場合よりも高くすることができる。
【0102】図16に示すように、ガラス122、12
3等の非磁性材料は、リング型磁気ヘッドの両側面に設
けてあるが、片方の側面のみに設けてもよい。また、図
17に示すように、ガラス等の非磁性材料132は、リ
ング型磁気ヘッド131の背面に設けてもよい。尚、磁
性材料と非磁性材料との組合せや形状についても、上記
した磁気特性解析装置を用いて最適な材料を選択し、形
状設計を行うことが有効である。
【0103】<第6の実施例>材料の熱膨張率の差、外
力等が小さくて応力がほとんど無い場合であっても、上
記の解析手法は有効である。
【0104】図11に、図9に示すテープ摺動方向75
の初透磁率μ1 とギャップ深さ方向76の初透磁率μ2
を用いて記録再生特性の解析を行った結果を示す。図1
1に示すように、磁気媒体と信号を授受するリング型磁
気ヘッド71において、磁気回路を構成する磁性材料6
3のテープ摺動方向75の初透磁率をμ1 、ギャップ深
さ方向76の初透磁率をμ2 とした場合に、μ1 /μ2
が前記(数1)を満たす領域の出力特性が良好であるこ
とが分かる。
【0105】例えば、単結晶フェライトを用いて、図1
5に示すようなバルク型磁気ヘッド111を作製し、テ
ープ摺動方向115の初透磁率をμ3 、ギャップ深さ方
向116の初透磁率をμ4 とした場合には、μ3 /μ4
が前記(数2)を満たす領域の出力特性が良好であるこ
とが分かる。
【0106】初透磁率に異方性のある単結晶Mn−Zn
フェライト(Fe2 3 =54%、MnO=27%、Z
nO=19%、<100>方向の初透磁率=500、<
110>方向の初透磁率=400)を用いてバルク型磁
気ヘッドを作製した。すなわち、この単結晶Mn−Zn
フェライトを用いて、図9に示すようなテープ摺動方向
75が<100>軸方向、ギャップ深さ方向が<110
>軸方向である磁気ヘッドを作製した。従って、本実施
例では、μ1 =500、μ2 =400である。比較例1
として、テープ摺動方向が<110>軸方向、ギャップ
深さ方向が<100>軸方向である磁気ヘッドを作製し
た。比較例1ではμ1 =400、μ2 =500である。
また、比較例2として、初透磁率=450の多結晶フェ
ライトを用いて磁気ヘッドを作製した。比較例2ではμ
1 =450、μ2 =450である。これらの磁気ヘッド
を図10に示す構成を有するVHS方式VTR(第7の
実施例で説明するため、ここでは説明を省略する。)に
取り付け、記録再生特性を比較した。磁気ヘッドの記録
再生特性を相対値で比較すると、図9に示す本実施例で
は+1dB、比較例1では−0.2dB、比較例2では
+0.3dBであった。従って、磁気媒体と信号を授受
するリング型磁気ヘッドにおいて、磁気回路を構成する
材料のテープ摺動方向の初透磁率をギャップ深さ方向の
初透磁率よりも高く設計することは効果的である。
【0107】図9に示す本実施例ではμ3 /μ4 =1.
25、比較例1ではμ3 /μ4 =0.8、比較例2では
μ3 /μ4 =1.0であり、本実施例の方が比較例1、
比較例2よりも出力特性が高いことが実証された。
【0108】また、図15に示すような磁気媒体と信号
を授受するリング型磁気ヘッド111において、少なく
ともヘッド構成材料が単結晶フェライト113と多結晶
フェライト112を接合した接合フェライトで構成さ
れ、テープ摺動面が単結晶フェライト113で、かつ、
テープ摺動方向115の初透磁率μ5 を有し、多結晶フ
ェライト112が磁気的に等方的な初透磁率μ6 を有す
る場合に、μ5 /μ6 が前記(数3)を満たすような磁
気ヘッドの構成が効果的であることが分かる。
【0109】尚、本実施例においては、図5(a)に示
すバルク型の磁気ヘッド38について述べたが、図5
(b)に示すメタルインギャップ型磁気ヘッド39や、
図5(c)に示す積層型磁気ヘッド40についても同様
の効果が得られることは言うまでもない。
【0110】<第7の実施例>第10図は本発明に係る
磁気記録再生装置の一実施例を示す構成図である。図1
0において、81は上述した本発明の磁気特性解析装置
によって最適化された磁気ヘッド、82は磁気ヘッド取
り付け窓、83は回転ドラム、84は固定ドラム、62
は磁気テープ、86はテープ走行方向である。上記のテ
ープ摺動方向とギャップ深さ方向の初透磁率の異なるリ
ング型磁気ヘッド81は、回転ドラム83に設けられた
ヘッド取り付け窓82に装着され、磁気テープ62は固
定ドラム84と回転ドラム83にヘリカルに巻き付けら
れている。そして、磁気ヘッド81と磁気テープ62が
相対運動することにより、信号が再生アンプ87を介し
て入力され、磁気ヘッド81によって磁気テープ62に
記録される。また、磁気テープ62に記録された信号
は、再び磁気ヘッド81によって読み取られ、再生アン
プ87で増幅した後、出力される。これにより、記録再
生特性の高い磁気記録再生装置を実現することができ
る。
【0111】尚、本実施例においては、上ドラム回転方
式であるVHS方式VTR、8mmVTR方式、DAT
等の場合を示したが、中ドラム回転方式であるD2方式
等、固定パス方式のオーディオカセット等、あるいはハ
ードディスク、フロッピディスク等の磁気ヘッドに用い
ることができることは言うまでもない。上記した磁気特
性解析装置によって最適化された磁気ヘッドを用いれ
ば、磁気記録再生装置の特性を大幅に改良することがで
きると考えられる。
【0112】また、本実施例においては、磁気記録再生
装置について述べたが、記録過程あるいは再生過程に磁
気ヘッドを用いる光磁気記録再生装置等の記録再生装置
にも応用することができることは言うまでもない。
【0113】また、本実施例においては、図5(a)に
示すバルク型の磁気ヘッド38について述べたが、図5
(b)に示すメタルインギャップ型磁気ヘッド39や、
図5(c)に示す積層型磁気ヘッド40についても同様
の効果が得られることは言うまでもない。また、リング
型磁気ヘッドについて述べたが、垂直記録用の単磁極ヘ
ッド等の非リング型磁気ヘッドに対しても、上記の磁気
特性解析装置が有効であることは言うまでもない。ま
た、トランスやLCR回路等の磁気デバイスの磁気特性
の最適化にも本手法が有効であることは自明である。
【0114】また、本発明における磁気特性解析部は、
コンピュータを用いてソフトウエア的、あるいはファー
ムウエア的に実現しても構わない。出力結果をニューロ
処理し、学習することによって、磁気ヘッドの寸法形
状、構造、構成材料の熱力学、磁歪等の磁気特性等を最
適化することも効果的である。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
初透磁率の最適化を行った磁性材料によって磁気回路を
構成し、高い記録再生特性を有する磁気ヘッド及び磁気
記録再生装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気デバイスの磁気特性解析方法
の第1の実施例を示すフローチャートである。
【図2】本発明に係る磁気デバイスの磁気特性解析方法
の第2の実施例を示すフローチャートである。
【図3】本発明に係る磁気デバイスの磁気特性解析方法
の第3の実施例を示すフローチャートである。
【図4】本発明に係る磁気デバイスの磁気特性解析方法
の第4の実施例を示すフローチャートである。
【図5】従来の磁気ヘッドを示す斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施例の磁気ヘッド中の記録再
生過程における磁気モーメントの向きを示す説明図であ
る。
【図7】本発明の第1の実施例における磁気デバイス及
び解析対象領域の分割図の一例を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施例で得られたx方向の初透
磁率のx方向の応力σx 、y方向の応力σy 依存性を示
す図である。
【図9】本発明の第4の実施例における磁気ヘッドの構
成の一例を示す斜視図である。
【図10】本発明に係る磁気記録再生装置の一実施例を
示す斜視図である。
【図11】本発明の第6の実施例において得られた磁気
ヘッドの初透磁率の異方性と出力との関係を示す図であ
る。
【図12】本発明の第3の実施例において得られた磁気
ヘッドの初透磁率の周波数依存性を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施例において得られた磁気
ヘッドの再生出力の周波数依存性の一例を示す図であ
る。
【図14】本発明の第1の実施例における磁気モーメン
トと磁場との関係を示す図である。
【図15】本発明の第6の実施例における磁気ヘッドの
構成の一例を示す斜視図である。
【図16】本発明の第5の実施例における磁気ヘッドの
構成の一例を示す斜視図である。
【図17】本発明の第5の実施例における磁気ヘッドの
構成の他の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 データ入力部 2 連成解析部 3 結果出力部 4 応力解析部 5 マトリクス作成部 6 方程式解法部 7 収束判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−35709(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/455 G01R 31/00 G01R 33/12 G11B 5/00 G11B 5/127

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性材料及び非磁性材料を用いて構成さ
    れた磁気デバイスの磁気特性を解析装置によって測定す
    るに際して、前記磁気デバイスを構成する材料の特性に
    関わるデータと、前記磁気デバイスを複数部分に分割し
    た構造に関わるデータと、前記磁気デバイスの構造解析
    の境界条件に関わるデータと、前記磁気デバイスの電磁
    場解析の境界条件に関わるデータとを前記解析装置に入
    力し、前記境界条件に関わるデータに基づいて区分され
    た複数部分ごとの応力分布を求め、前記磁気デバイスの
    電磁場解析の境界条件に関わるデータ及び前記応力分布
    に基づいて前記複数部分ごとの磁気特性を求め、前記複
    数部分ごとの磁気特性に基づいて磁気デバイス全体の磁
    気特性を求める磁気デバイスの磁気特性解析方法。
  2. 【請求項2】 磁気デバイスの電磁場解析の境界条件に
    関わるデータ及び応力分布を用いて複数部分ごとの磁束
    及び磁束の向きを求める式と、磁束の連続の式から磁気
    デバイス全体の磁気特性を求める式とを連立させて同時
    に解き、磁気デバイス全体の磁気特性を得る請求項1に
    記載の磁気デバイスの磁気特性解析方法。
  3. 【請求項3】 磁気デバイスの電磁場解析の境界条件に
    関わるデータ及び応力分布を用いて複数部分ごとの磁束
    及び磁束の向きを求める式と、磁束の連続の式から磁気
    デバイス全体の磁気特性を求める式とを交互に解き、磁
    気デバイス全体の磁気特性の収束解を得る請求項1に記
    載の磁気デバイスの磁気特性解析方法。
  4. 【請求項4】 磁気デバイスの電磁場解析の境界条件に
    関わるデータ及び応力分布を用いて複数部分ごとの初透
    磁率の絶対値及び初透磁率の異方性を求める式と、磁束
    の連続の式から磁気デバイス全体の磁気特性を求める式
    とを連立させて同時に解き、磁気デバイス全体の磁気特
    性を得る請求項1に記載の磁気デバイスの磁気特性解析
    方法。
  5. 【請求項5】 磁気デバイスの電磁場解析の境界条件に
    関わるデータ及び応力分布を用いて複数部分ごとの初透
    磁率の絶対値及び初透磁率の異方性を求める式と、磁束
    の連続の式から磁気デバイス全体の磁気特性を求める式
    とを交互に解き、磁気デバイス全体の磁気特性の収束解
    を得る請求項1に記載の磁気デバイスの磁気特性解析方
    法。
  6. 【請求項6】 磁気デバイスが磁気ヘッドであり、複数
    部分に加わる応力が構成材料の熱膨脹率の差によって生
    ずる熱応力及び外部からの加圧力から選ばれる少なくと
    も1つであり、磁気特性が磁気記録特性であって、コイ
    ルへの通電に伴って磁気ギャップ部に発生する磁界の強
    度及び磁気媒体の磁化強度から選ばれる少なくとも1つ
    である請求項1に記載の磁気デバイスの磁気特性解析方
    法。
  7. 【請求項7】 磁気デバイスが磁気ヘッドであり、複数
    部分に加わる応力が構成材料の熱膨脹率の差によって生
    ずる熱応力及び外部からの加圧力から選ばれる少なくと
    も1つであり、磁気特性が磁気記録再生特性であって、
    磁気ギャップ部の磁束密度、磁気回路に鎖交したコイル
    に発生する起電力及び前記コイルに鎖交する磁束量から
    選ばれる少なくとも1つである請求項1に記載の磁気デ
    バイスの磁気特性解析方法。
  8. 【請求項8】 磁気デバイスの電磁場解析の境界条件に
    関わるデータ及び応力分布を用いて複数部分ごとの磁場
    に対する磁気特性を求める式が、磁壁移動及び磁化回転
    から選ばれる少なくとも一方の運動方程式を解くもので
    あって、制動定数を含む周波数依存性を有し、かつ、前
    記磁気デバイスの磁気特性の周波数依存性を求めるもの
    である請求項1に記載の磁気デバイスの磁気特性解析方
    法。
  9. 【請求項9】 磁性材料及び非磁性材料を用いて構成さ
    れた磁気デバイスの磁気特性を測定する磁気デバイスの
    磁気特性解析装置であって、前記磁気デバイスを構成す
    る材料の特性に関わるデータと、前記磁気デバイスを複
    数部分に分割した構造に関わるデータと、前記磁気デバ
    イスの構造解析の境界条件に関わるデータと、前記磁気
    デバイスの電磁場解析の境界条件に関わるデータとを入
    力する入力部と、前記境界条件に関わるデータに基づい
    て区分された複数部分ごとの応力分布を求め、前記境界
    条件に関わるデータ及び前記応力分布に基づいて前記複
    数部分ごとの磁気特性を求め、前記複数部分ごとの磁気
    特性に基づいて磁気デバイス全体の磁気特性を求める解
    析部とを少なくとも備えた磁気デバイスの磁気特性解析
    置。
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