JP3249793B2 - パルプモールド成形体の製造方法 - Google Patents

パルプモールド成形体の製造方法

Info

Publication number
JP3249793B2
JP3249793B2 JP22179999A JP22179999A JP3249793B2 JP 3249793 B2 JP3249793 B2 JP 3249793B2 JP 22179999 A JP22179999 A JP 22179999A JP 22179999 A JP22179999 A JP 22179999A JP 3249793 B2 JP3249793 B2 JP 3249793B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
papermaking mold
papermaking
pulp
mold
shape
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP22179999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001049599A (ja
Inventor
篤 佐藤
伸二 小玉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP22179999A priority Critical patent/JP3249793B2/ja
Priority to CNB008054746A priority patent/CN1164832C/zh
Priority to US09/926,211 priority patent/US6576089B1/en
Priority to EP00911347A priority patent/EP1197596A4/en
Priority to PCT/JP2000/001821 priority patent/WO2000058556A1/ja
Publication of JP2001049599A publication Critical patent/JP2001049599A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3249793B2 publication Critical patent/JP3249793B2/ja
Priority to US10/352,145 priority patent/US6752910B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所望の形状の成形
体を容易に製造し得るパルプモールド成形体の製造方法
及びパルプモールド成形体製造用抄紙型に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】弾性を
有する押圧型を用いたパルプモールド成形体の製造方法
に関する従来の技術としては、例えば特開平5−279
998号公報に記載のもの等が知られている。上記公報
においては、抄造用ネット上にパルプ成分を抄き取り、
抄き取られたパルプ成分を、容器形状に形成された弾性
素材よりなる押圧型によって押圧し、次いで容器形状を
有するプレス型によって加熱下にプレスして成形体を製
造している。
【0003】しかし、上記の方法における上記押圧型
は、パルプ成分の押圧にのみ用いられるものであり、該
押圧型を用いて抄紙及び脱水を行うことは出来ない。従
って、抄紙から形状付与に至るまでの工程において、抄
紙及び脱水に用いられる部材とは別個に形状付与に用い
られる部材、即ち上記押圧型が必要になり、製造工程が
複雑となる。また、複雑な形状、例えばいわゆるアンダ
ーカットを有する形状の成形体を製造することは困難で
ある。
【0004】従って、本発明は、複雑な形状の成形体を
簡便に製造することのできるパルプモールド成形体の製
造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、外部より内部
に連通する連通路を有し且つ弾性変形可能な抄紙型をパ
ルプスラリー中に浸漬し、前記連通路を通じて前記抄紙
型の外部から内部へ向けて前記パルプスラリー中の水分
を吸引して前記抄紙型の表面にパルプ層を形成し、前記
パルプ層が形成された前記抄紙型を、成形体の外形に対
応した形状の凹部を有する雌型の該凹部に、前記パルプ
層の底部が前記凹部の底部と当接するように挿入し、次
いで前記抄紙型を前記凹部の形状に追随するように変形
させて、前記パルプ層に前記凹部の形状を転写させて成
形体となすパルプモールド成形体の製造方法を提供する
ことにより上記目的を達成したものである。
【0006】また本発明は、前記製造方法に用いられる
好ましい抄紙型として、内部より外部に連通する複数の
流体流通孔を有し且つ所定形状を有する剛直体からなる
コアと、該コアの下部に位置し且つ弾性変形可能な材料
から構成されているコア収容体と、該コア収容体の外面
を密着被覆する網目状部材とを備えており、前記コア収
容体には、該コア収容体が前記コアの下部に位置した状
態で、該コアに形成された前記流体流通孔と連通する連
通孔が前記コア収容体の前記外面に向けて形成されてい
るパルプモールド成形体製造用抄紙型を提供するもので
ある。
【0007】また本発明は、前記製造方法に用いられる
別の好ましい抄紙型として、内部に所定形状の空洞部が
形成されており且つ該空洞部と外部とを連通する複数の
流体流通孔を有し、弾性変形可能な材料からなる抄紙型
本体と、該空洞部内を該抄紙型本体の高さ方向に沿って
摺動する拡縮部材と、該抄紙型本体の外面を密着被覆す
る網目状部材とを備えており、前記拡縮部材には、内部
より外部に連通する連通孔が設けられており、且つ前記
拡縮部材を摺動させることにより前記空洞部が押し広げ
られて、前記抄紙型本体が弾性変形によって膨張すると
共に少なくとも摺動前の状態において前記連通孔と前記
流体流通孔とが連通するようになされているパルプモー
ルド成形体製造用抄紙型を提供するものである。
【0008】また本発明は、前記製造方法に用いられる
更に別の好ましい抄紙型として、内部に所定形状の空洞
部が形成されており且つ該空洞部と外部とを連通する複
数の流体流通孔を有し、上部から側方へ延出するフラン
ジ部を備えた、弾性変形可能な材料からなる抄紙型本体
と、該空洞部内を該抄紙型本体の高さ方向に沿って摺動
する押込部、及び該押込部の一端に連設され且つ平面視
の外形が前記フランジ部の平面視の外形と略同形か又は
それよりも大きい、剛直体から成る押圧プレートを有す
る拡縮部材と、前記抄紙型本体の外面を密着被覆する網
目状部材とを備えており、前記抄紙型本体は、その底面
から前記フランジ部下面までの高さが、成形すべきパル
プモールド成形体の高さよりもやや大きくなされてお
り、前記拡縮部材は、該拡縮部材における前記押圧プレ
ートが前記抄紙型本体における前記フランジ部と連結ガ
イドによって連結されることで前記抄紙型本体の高さ方
向に沿って摺動自在になされており、また、前記拡縮部
材には、内部より外部に連通する連通孔が設けられてお
り、且つ前記拡縮部材を摺動させることにより前記フラ
ンジ部が前記押圧プレートによって押圧され且つ前記空
洞部が前記押込部によって押し広げられて、前記抄紙型
本体が弾性変形によって膨張すると共に少なくとも摺動
前の状態において前記連通孔と前記流体流通孔とが連通
するようになされているパルプモールド成形体製造用抄
紙型を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明を、その好ましい実施
形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、
本発明のパルプモールド成形体の製造方法の第1の実施
形態に用いられる抄紙型の縦断面図が示されている。本
実施形態は開口を有する箱形形状の成形体の製造に係る
ものであり、本実施形態に用いられる抄紙型1は、コア
10、コア10の下部に位置するコア収容体20、コア
10とコア収容体20との間に介在する通水通気性部材
30、コア収容体20の外面を被覆する網目状部材4
0、及びコア10の上面を覆うキャッププレート50を
備えている。
【0010】コア10は、金属、プラスチック等の材料
から形成された剛直体である。コア10の上部は開口し
た空間となっており、チャンバー11を形成している。
チャンバー11の内面には、チャンバー11からコア1
0の外部へ連通する複数の流体流通孔12が形成されて
いる。流体流通孔12は、チャンバー11の内面からコ
ア10の外部へ向けて放射状に形成されている。また、
チャンバー11の周縁は外側方に延出しておりフランジ
13を形成している。
【0011】コア10は、後述するコア収容体20と当
接する部位に、截頭錐体状の側部テーパー部13a及び
なだらかな傾斜の錐体状の底部テーパー部13bを有し
ている。また、側部テーパー部13aと底部テーパー部
13bとの間には、底部テーパー部13bの周縁が延出
して形成された張り出し部14を有している。この張り
出し部は、後述するコア収容体20と嵌合する嵌合部と
して機能する。
【0012】コア収容体20は、成形すべき成形体の外
形よりもやや小さな外形をしており、コア10の下部に
位置している。コア収容体20の上部には、所定形状の
空間が凹設されている。この空間にはコア10における
張り出し部14と嵌合し、コア収容体20をコア10に
固定する嵌合部が形成されている。そして、この空間
は、コア10における側部テーパー部13a及び錐体状
の底部テーパー部13b並びに張り出し部14を収容し
得る形状となっている。また、コア収容体20の外面を
なす各側面及び底面は、網目状の凹凸模様を有してい
る。
【0013】コア収容体20は、弾性変形可能な材料か
ら構成されている。そのような材料の例としては、シリ
コーンゴム、可撓性ラバー、ウレタンゴム等のゴム系材
料が挙げられる。
【0014】図1に示すように、コア収容体20には、
コア収容体20がコア10の下部に位置し且つコア10
と嵌合した状態で、コア10に形成された流体流通孔1
2と連通する連通孔21が形成されている。各連通孔2
1は、コア収容体20の外面に向けて放射状に形成され
ている。連通孔21は、コア収容体20の外面において
1cm2 当たり1〜4個、特に1〜2個形成されている
ことが、脱水効率の点、及びコア収容体20が弾性変形
して後述するパルプ層4を押圧する場合に、コア収容体
20の強度が十分に保たれる点から好ましい。
【0015】コア10とコア収容体20との間に介在す
る通水通気性部材30は、コア10とコア収容体20と
が嵌合した状態下で、コア10における流体流通孔12
とコア収容体20における連通孔21との連通を円滑に
行うためのものであり、例えば金網や目の粗い布等から
構成されている。
【0016】網目状部材40は、コア収容体20の外面
をなす各側面及び底面を、その表面形状に沿って密着被
覆するようになされている。前述の通りコア収容体20
の外面は網目状の凹凸模様となっていることから、網目
状部材40がコア収容体20の外面を密着被覆した状態
下においても、網目状部材40とコア収容体20の外面
との間には所定の空間が存在している。網目状部材40
は伸縮可能な材料から形成されている。そのような材料
には植物繊維および動物繊維のような天然素材、再生樹
脂、半合成樹脂、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂のよ
うな合成樹脂、又は金属等がある。網目状部材40は単
層および複層の何れから構成されていもよい。網目状部
材40が単層から構成されている場合、網目状部材40
として、網目状部材40をコア収容体30の外面に密着
被覆させた状態での平均開孔面積率が10〜80%、特
に20〜40%となるようなものを用いることが吸水
性、通気性及び強度の点から好ましい。
【0017】一方、網目状部材40が複層から構成され
ている場合には、網目状部材40を第1ネット層と該第
1ネット層より目の細かい第2ネット層とにより構成
し、第1ネット層をコア収容体20の外面に密着させて
被せると共に、第2ネット層を第1ネット層の上に被せ
ることが好ましい。或いは、第1ネット層をコア収容体
20の外面に密着させて被せると共に第2ネット層を第
1ネット層の上に一体形成させることが好ましい。網目
状部材40を複層から構成することにより、コア収容体
20に形成される連通孔の数を減らすことができ且つ後
述するパルプ層を均一な厚みで網目状部材40上に形成
させることができる。この場合、第1ネット層は、これ
をコア収容体20の外面に密着被覆させた状態での平均
開孔面積率が10〜99%、特に40〜60%となるよ
うなものであることが好ましく、また第2ネット層に関
しては上記平均開孔面積率が10〜80%、特に20〜
40%となるようなものであることが好ましい。
【0018】キャッププレート50は、平面視して矩形
状をしており、コア10の上部に形成されたフランジ1
3と同じ外形をしている。キャッププレート50の周縁
部には貫通孔51が穿設されている。一方、コア10の
フランジ13の対応する位置には、ネジ山が切られた穴
が形成されている。抄紙型1が組み立てられた状態にお
いては、キャッププレート50の貫通孔51にネジ52
を通し、該ネジ52をコア10のフランジ13に形成さ
れた穴に通してネジ止めすることで、キャッププレート
50がコア10に固定される。
【0019】キャッププレート50の略中央部には、ネ
ジ山が切られた貫通孔が形成されており、該貫通孔に吸
引パイプ53が螺着されている。その結果、抄紙型1が
組み立てられた状態においては、吸引パイプ53、チャ
ンバー11、流体流通孔12、通水通気性部材30、連
通孔21が連通して、抄紙型1の外部より内部へ連通す
る連通路が形成される。
【0020】次に、前記の抄紙型1を用いた本実施形態
のパルプモールド成形体の製造方法を説明する。図2に
は本実施形態のパルプモールド成形体の製造方法におけ
る各工程が順次示されており、具体的には(a)は抄紙
工程、(b)は抄紙型の引き上げ工程、(c)は抄紙型
の雌型への挿入工程、(d)は抄紙型の押圧工程、
(e)抄紙型の取り出し工程、(f)は成形体を取り出
す工程である。
【0021】先ず図2(a)に示すように、抄紙型1を
パルプスラリー2が満たされた容器3内に浸漬させる。
抄紙型1をパルプスラリー2中に浸漬した状態下に、吸
引パイプ53に接続されたポンプ等の吸引手段(図示せ
ず)により、抄紙型1をその外部から内部へ向けて吸引
する。吸引は前述した連通路を通じて行われる。即ち、
前記連通路を通じてパルプスラリー2中の水分が吸引さ
れて、抄紙型1の表面、即ち網目状部材40の表面に、
パルプの繊維が堆積されてなる含水状態のパルプ層4が
形成される。前述の通り、コア収容体20の外面と網目
状部材40との間には所定の空間が存在しているので、
パルプ繊維の堆積は円滑に行われ、均一な厚みのパルプ
層4が形成される。更に、網目状部材40が前述した第
1ネット層及び第2ネット層の複層構造から構成されて
いる場合には、一層均一なパルプ層4が形成される。こ
の理由は、パルプ繊維が網目状部材40に絡まって局所
的に吸引が不均一になること等が一層効果的に防止され
るからである。尚、コア収容体20が弾性変形可能な材
料から構成されていることは前述の通りであるが、これ
に加えてコア収容体20は、前記吸引によって変形しな
い程度の剛性を有していることが好ましい。
【0022】パルプスラリー2は、パルプ繊維と水とか
らなるものでもよく、或いはこれらに加えてタルクやカ
オリナイト等の無機物、ガラス繊維やカーボン繊維等の
無機繊維、ポリオレフィン等の合成樹脂の粉末又は繊
維、非木材又は植物質繊維、多糖類等の成分を含有して
いてもよい。これらの成分の配合量は、前記パルプ繊維
及び該成分の合計量に対して1〜70重量%、特に5〜
50重量%であることが好ましい。パルプ繊維は、針葉
樹または広葉樹等の木材パルプや竹、わら等の非木材パ
ルプであるのが好ましい。また、パルプ繊維の長さと太
さは、それぞれ0.1mm以上10mm以下、0.01
mm以上0.05mm以下であるのが好ましい。
【0023】所定の厚みのパルプ層4が形成されたら、
図2(b)に示すように抄紙型1をパルプスラリー2中
から引き上げ、引き続き吸引を行いパルプ層4を脱水し
て、その含水率を所定の値とする。パルプ層の含水率
は、60〜95重量%、特に60〜80重量%であるこ
とが、吸引によってパルプ層4を抄紙型1の表面に十分
に保持し得る点、及び保持されたパルプ層4が脱落する
こと無く抄紙型1を搬送移動し得る点から好ましい。
【0024】パルプ層4を所定の含水率まで吸引脱水で
きたら、図2(c)に示すように、パルプ層4が形成さ
れた抄紙型1を、成形すべき成形体の外形に対応した形
状の開口した凹部5aを有する雌型5の該凹部5aに挿
入し、該凹部5a内でパルプ層4の加圧脱水、形状付
与、加熱乾燥を行う。本実施形態においては雌型5は1
つの部材から構成されているが、成形すべき成形体の形
状(例えば複雑な形状やアンダーカットを有する形状)
に応じて2つ以上の割型を組み合わせて雌型を構成して
もよい。雌型5は所定の加熱手段により予め所定の温度
に加熱されている。
【0025】挿入は、パルプ層4の底部が、雌型5の凹
部5aの底部と最初に当接するように行う。次いで図2
(d)に示すように、抄紙型1を所定の手段により所定
の圧力で押圧する。この押圧により、抄紙型1における
コア収容体20は、雌型5の凹部5aの形状に追随する
ように押圧変形して膨張し、凹部5aの空間を完全に埋
める。その結果、抄紙型1の表面に形成されたパルプ層
4が更に加圧脱水され、且つパルプ層4に凹部5aの内
面形状が転写される。この場合、抄紙型1におけるコア
10には、前述の通り側部テーパー部13a及び底部テ
ーパー部13bが形成されているので、抄紙型1が押圧
されると、その圧力はコア収容体20に均等に且つ隅々
まで行き渡り、凹部5aの内面形状がパルプ層4に一層
忠実に転写される。
【0026】抄紙型1の押圧状態を所定時間保ち、且つ
吸引パイプ53を通じて水蒸気を吸引することでパルプ
層4を乾燥させ、目的物であるパルプモールド成形体を
得る。次いで、抄紙型1の押圧を停止する。これにより
抄紙型1のコア収容体は押圧前の形状に復帰すると共に
得られたパルプモールド成形体は抄紙型1の表面から離
型して雌型5の凹部5a内に留まる。次に図2(e)に
示すように抄紙型1を凹部5a内から取り出し、更に図
2(f)に示すように凹部5a内からパルプモールド成
形体6を取り出す。
【0027】本実施形態によれば、抄紙及び脱水と形状
付与とが一つの抄紙型で行えるので、製造工程が簡便に
なる。また、成形すべき成形体の形状に応じて適切な雌
型を用いることで、アンダーカットを有する形状等の複
雑な形状の成形体も容易に製造することができる。
【0028】次に、本発明の第2及び第3の実施形態を
図3〜図6を参照しながら説明する。第2及び第3の実
施形態については、第1の実施形態と異なる点について
のみ説明し、第1の実施形態と同じ点については第1の
実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。ま
た、図3〜図6において図1及び図2と同じ部材には同
じ符号を付してある。
【0029】第2の実施形態は、開口部の横断面形状が
胴部の横断面形状よりも小さい形状(いわゆるオーバー
ハング形状)で且つ開口部にアンダーカットを有する箱
形形状の成形体の製造に係るものである。図3(a)及
び(b)には、第2の実施形態に用いられる抄紙型10
0の斜視図及び縦断面図がそれぞれ示されている。本実
施形態に用いられる抄紙型100は、内部に所定形状の
空洞部111が形成されており且つ空洞部111と外部
とを連通する複数の流体流通孔12を有し、弾性変形可
能な材料からなる抄紙型本体110と、空洞部111内
を抄紙型本体110の高さ方向に沿って摺動する拡縮部
材160と、抄紙型本体110の外面を密着被覆する網
目状部材40とを備えている。
【0030】詳細には、本実施形態における抄紙型本体
110は、高さ方向に細長の直方体状をしており、その
内部には第1の空洞部111a及び第2の空洞部111
bからなる空洞部111が形成されている。抄紙型本体
110は、空洞部111から抄紙型本体110の表面へ
向けて放射状に形成された複数の流体流通孔12を有し
ている。この流体流通孔12によって、抄紙型本体11
0は、その内部と外部とが連通している。抄紙型本体1
10の外面をなす各側面及び底面は、網目状の凹凸模様
を有している。
【0031】抄紙型本体110に形成された空洞部11
0のうち、第1の空洞部111aは、後述する拡縮部材
160における押込部161の全体及び該押込部161
に連設する柄部162の一部の外形と同一の形状をして
いる。一方、第2の空洞部111bは、抄紙型本体11
0の高さ方向に沿う細長の穴の形状をしている。第2の
空洞部111bの容積は、後述する拡縮部材160の押
込部161の容積よりも極めて小さくなされている。
【0032】拡縮部材160は、先端が錐体状になって
いる円柱状の押込部161と、先端が押込部161に連
設され且つ末端が抄紙型本体110の外部に露出した円
柱状の柄部162とを有している。柄部162の横断面
の径は、押込部161の横断面の径よりも小さくなされ
ている。柄部162の末端には円盤状の把持部163が
設けられている。
【0033】拡縮部材160には、内部より外部に連通
する連通孔が設けられている。該連通孔は、柄部162
の末端から柄部162及び押込部161の内部に亘り設
けられた縦穴164と、押込部161の表面から縦穴1
64に通じる側穴165とからなり、この縦穴164及
び側穴165によって、柄部162の末端から柄部16
2の内部を経て押込部161の表面に亘る前記連通孔が
構成される。抄紙型100の使用時には、柄部162の
末端は所定の吸引手段に接続される。
【0034】抄紙型本体110の上端部には、側方に延
出するフランジ170が、抄紙型本体110と一体的に
形成されている。フランジ170は、平面視して矩形状
をしており、抄紙型本体110と同様に弾性変形可能な
材料から形成されている。
【0035】網目状部材40は、第1の実施形態に用い
られたものと同様のものが用いられる。
【0036】そして、抄紙型100においては、拡縮部
材160を抄紙型本体110の高さ方向に沿って摺動さ
せることにより空洞部111における第2の空洞部11
1bが押し広げられて、抄紙型本体110が弾性変形し
て所定の形状に膨張する。これと共に、摺動の前後の何
れの状態においても、拡縮部材160に形成された縦穴
164及び側穴165から構成される連通孔と、抄紙型
本体110に形成された流体流通孔12とが連通するよ
うになされている。図3(a)及び(b)は、拡縮部材
160を摺動させる前(押し込む前)の状態であり、縦
穴164、側穴165及び流体流通孔12が連通してい
る様子が示されている。尚、拡縮部材160の摺動後の
状態、即ち、拡縮部材160が下方に押し込まれた状態
は図示されていないが、同様に縦穴164、側穴165
及び流体流通孔12が連通している。
【0037】次に、前記の抄紙型100を用いた本実施
形態のパルプモールド成形体の製造方法を説明する。図
4には本実施形態のパルプモールド成形体の製造方法に
おける各工程が順次示されており、具体的には(a)は
抄紙工程、(b)は抄紙型の雌型への挿入工程、(c)
は拡縮部材の押し込み工程、(d)は抄紙型の押圧工
程、(e)は抄紙型の押圧解除工程、(f)は拡縮部材
の引き抜き工程、(g)は抄紙型の取り出し工程、
(h)は成形体を取り出す工程である。
【0038】先ず図4(a)に示すように、抄紙型10
0をパルプスラリー2が満たされた容器3内に浸漬さ
せ、拡縮部材160接続されたポンプ等の吸引手段(図
示せず)により、抄紙型100をその外部から内部へ向
けて吸引する。その結果、抄紙型100の表面、即ち網
目状部材40の表面に位置するパルプ層4a及びフラン
ジ170の下面に位置するパルプ層4bからなるパルプ
層4が形成される。尚、抄紙型本体110が弾性変形可
能な材料から構成されていることは前述の通りである
が、これに加えて抄紙型本体110は、前記吸引によっ
て変形しない程度の剛性を有していることが好ましい。
【0039】所定の厚みのパルプ層4が形成されたら、
抄紙型100をパルプスラリー2中から引き上げ、引き
続き吸引を行いパルプ層4を所定の含水率まで脱水す
る。パルプ層4を所定の含水率まで吸引脱水できたら、
図4(b)に示すように、パルプ層4が形成された抄紙
型100を、開口した凹部5aを有する雌型5の該凹部
5aに挿入する。凹部5aの開口の形状は、抄紙型10
0の横断面形状よりも大きくなっている。雌型5は二つ
の割型から構成されており、両割型の分割面同士を突き
合わせることによって前記凹部5aが形成されるように
なされている。抄紙型100の挿入に先立ち、雌型5は
所定の加熱手段により予め所定の温度に加熱されてい
る。挿入は、パルプ層4の底部が、雌型5の凹部5aの
底部と最初に当接するように行う。
【0040】次いで図4(c)に示すように、拡縮部材
160を下方に押し込むことで、拡縮部材160が第1
の空洞部11aから第2の空洞部111b〔図3(b)
参照〕へと摺動し、第2の空洞部111bが押し広げら
れて、抄紙型本体110が、凹部5aの空間を埋めるよ
うに弾性変形により膨張する。更に図4(d)に示すよ
うに、抄紙型100を所定手段によって凹部5a内に押
し込むことにより、抄紙型本体110が凹部5aの形状
に追随するように一層弾性変形して凹部5a内を完全に
満たす。その結果、パルプ層4aが加圧脱水され且つパ
ルプ層4aに凹部5aの内面形状が転写される。更に、
この密着当接によって、フランジ170の下面に形成さ
れたパルプ層4bが、雌型5の上面における凹部5aの
開口周縁に凹設された凹陥部5b内で押圧される。フラ
ンジ170は前述の通り弾性変形可能な材料から構成さ
れているので、パルプ層4bは極めて緊密に凹陥部5b
に密着押圧される。
【0041】抄紙型100の押圧状態を所定時間保ちパ
ルプ層4a,4bに雌型5の形状を付形すると共に乾燥
させ、目的物であるパルプモールド成形体を得る。次い
で、図4(e)に示すように抄紙型100の押圧を停止
する。これによりパルプモールド成形体6は抄紙型10
0の表面から離型して雌型5の凹部5a内に留まる。更
に、図4(f)に示すように、拡縮部材160を引き抜
き、抄紙型100を雌型挿入前の形状に復帰させ、引き
続き図4(g)に示すように、抄紙型100を凹部5a
内から取り出す。最後に、図4(h)に示すように雌型
5を型開し、パルプモールド成形体6を取り出す。
【0042】本実施形態の製造方法は、抄紙型を単に押
圧して弾性変形させたのみでは十分に雌型内を変形膨張
した抄紙型で満たすことができない場合に特に有効であ
る。そして、本実施形態によれば、開口部の横断面形状
が胴部の横断面形状よりも小さい成形体を容易に製造す
ることができる。また、本実施形態によれば、アンダー
カットを有する成形体を容易に製造することができる。
【0043】第3の実施形態は、開口部にフランジ(ア
ンダーカット)を有する箱形形状の成形体の製造に係る
ものである。図5には、第3の実施形態に用いられる抄
紙型200の縦断面図が示されている。本実施形態に用
いられる抄紙型200は、抄紙型本体210と、拡縮部
材260と、網目状部材40と、シールブロック300
とを備えている。
【0044】抄紙型本体210は、内部に所定形状の空
洞部211が形成されており且つ空洞部211と外部と
を連通する複数の流体流通孔12を有し、抄紙型本体2
10の上部から外方へ延出するフランジ部212を備え
ている。また抄紙型本体210は、弾性変形可能な材料
からなっている。
【0045】詳細には、抄紙型本体210は、角部がや
や丸みを帯びた直方体状をしており、その上部における
各側面から外方に延出したフランジ部212を備えてい
る。フランジ部212の平面視の外形は矩形状となって
いる。抄紙型本体210の内部には、逆円錐状の空洞部
211が形成されている。後述する拡縮部材260にお
ける押込部261を空洞部211内に押し込む前の状態
においては、空洞部211は押込部261によって完全
に満たされてはおらず、若干の空間211aが形成され
ている。
【0046】抄紙型本体210は、空洞部211から抄
紙型本体210の表面へ向けて放射状に形成された複数
の流体流通孔12を有している。この流体流通孔12に
よって、抄紙型本体210は、その内部と外部とが連通
している。抄紙型本体210の外面をなす各側面、底面
及びフランジ部212の下面は、網目状の凹凸模様を有
している。また、抄紙型本体210は、その底面からフ
ランジ部212の下面までの高さが、成形すべきパルプ
モールド成形体の高さよりもやや大きくなされている。
更に抄紙型本体210の横断面の形状は、成形すべきパ
ルプモールド成形体の横断面の形状よりも小さくなって
いる。
【0047】拡縮部材260は、押込部261及び押圧
プレート262を有している。押込部261は、抄紙型
本体210における空洞部211の形状と略相似形であ
る截頭逆円錐状の形状をなす先端部261aと、一端が
該先端部261aと連設し且つ他端が押圧プレート26
2と連設する円柱状の基部261bとから構成されてお
り、該空洞部211内を抄紙型本体210の高さ方向に
沿って摺動するものである。押込部261における基部
261bは、押圧プレート262の下面中央部において
該押圧プレート262と連設している。押圧プレート2
62は板状であり、その平面視の外形が、抄紙型本体2
10におけるフランジ部212の平面視の外形と略同形
か又はそれよりも大きくなっている。押圧プレート26
2は、金属等の剛直体から成っている。
【0048】拡縮部材260には、内部より外部に連通
する連通孔261が設けられている。連通孔263は、
押込部261及び押圧プレート262を縦方向に貫通し
ている。抄紙型200の使用時には、押圧プレート26
2の上面において開口した連通孔263が所定の吸引手
段に接続される。
【0049】拡縮部材260は、該拡縮部材260にお
ける押圧プレート262が、抄紙型本体210における
フランジ部212と連結ガイド270,270によって
連結されることで抄紙型本体210の高さ方向に沿って
摺動自在になされている。連結ガイド270は、コイル
ばね271に嵌挿された状態で、押圧プレート262と
フランジ部212とを連結している。
【0050】網目状部材40は、抄紙型本体210の外
面をなす各側面、底面及びフランジ部212の下面を被
覆している。網目状部材40は、第1の実施形態に用い
られたものと同様のものが用いられる。
【0051】シールブロック300は、抄紙型本体21
0と拡縮部材260との間に配されており、流体流通孔
12の流通空間を確保している。シールブロック300
は、平面視の形状が矩形状になっており、好ましくは弾
性体から形成されている。
【0052】そして、抄紙型200においては、拡縮部
材260を抄紙型本体210の高さ方向に沿って押し下
げることで、抄紙型本体210におけるフランジ部21
2が、拡縮部材260における押圧プレート262によ
って押圧される。また、空洞部211内が拡縮部材26
0における押込部261によって押し広げられ且つ満た
されて、抄紙型本体210が弾性変形して所定の形状に
膨張する。更に、シールブロック300も押圧されて変
形する。これと共に、摺動の前後の何れの状態において
も、拡縮部材260に形成された連通孔263と、抄紙
型本体210に形成された流体流通孔12とが連通する
ようになされている。図5は、拡縮部材260を摺動さ
せる前(押し込む前)の状態であり、シールブロック3
00と連通孔263が空間211aを介して流体流通孔
12と連通している様子が示されている。尚、拡縮部材
260の摺動後の状態、即ち、拡縮部材260が下方に
押し込まれた状態は図示されていないが、その場合に
は、連通孔263と流体流通孔12とが直接連通してい
【0053】次に、前記の抄紙型200を用いた本実施
形態のパルプモールド成形体の製造方法を説明する。前
述の通り、抄紙型200における抄紙型本体210は、
その底面からフランジ部212の下面までの高さが、成
形すべきパルプモールド成形体の高さよりもやや大きく
なされている。換言すれば、抄紙型本体210の底面か
らフランジ部212の下面までの高さは、雌型の凹部の
深さよりもやや大きくなされている。従って、第1の実
施形態と同様の方法〔図2(a)及び(b)参照〕でパ
ルプ層が形成された抄紙型200を、雌型の凹部に挿入
すると、該パルプ層の底部が該凹部の底部と最初に接触
する。これは第1の実施形態と同様であり、第1の実施
形態における図2(c)と同様の操作が行われる。
【0054】次に、拡縮部材260を下方に押し込むこ
とで、図6〔第1の実施形態における図2(d)相当
図〕に示すように、フランジ部212が、押圧プレート
262によって押圧されると共に空洞部211内が押込
部261によって押し広げられ且つ満たされて、抄紙型
本体210が凹部5aの空間を埋めるように弾性変形に
より膨張する。その結果、パルプ層4に凹部5aの形状
が付形されて開口部にフランジを有する成形体が形成さ
れる。この場合、付形の際に、パルプ層4が弛んでフラ
ンジの付け根の上面にコブ状の突起が発生しやすい。し
かし前述の通り、抄紙型本体210の底面からフランジ
部212の下面までの高さは、雌型の凹部の深さよりも
やや大きくなされている程度なので、抄紙型本体210
の高さ方向への変形量は僅かなものとなることから、前
記突起の発生が効果的に防止される。即ち、本実施形態
の製造方法においては、抄紙型本体210の高さ方向へ
の弾性変形量を極力小さくして、前記突起の発生を防止
している。抄紙型本体210の弾性変形は、主に該抄紙
型本体210の横方向に関して生じる。
【0055】前記突起の発生を効果的に防止する観点か
ら、抄紙型本体210の底面からフランジ部212の下
面までの高さは、雌型の凹部の深さの1.05〜2倍、
特に1.05〜1.3倍であることが好ましい。
【0056】更に、本実施形態の製造方法においては、
剛直体からなる押圧プレート262によって抄紙型本体
210のフランジ部212が押圧されるので、パルプ層
4の弛み及びこれに起因する前記突起の発生が一層効果
的に防止される。
【0057】その後は第1の実施形態における図2
(e)及び(f)と同様の操作によって開口部にフラン
ジを有する成形体が製造される。
【0058】本発明は前記各実施形態に制限されない。
例えば、第1の実施形態で用いられる抄紙型1における
コア10とコア収容体20との固定方法は嵌合に限られ
ず、その他の手段でもよい。
【0059】また、第1の実施形態で用いられる抄紙型
1のコア10におけるテーパー部は、成形すべき成形体
の形状に応じて、コア10がコア収容体20と当接する
部位のうちの適切な部位に形成すればよい。
【0060】また、前記各実施形態は開口を有する箱形
形状の成形体の製造に係るものであるが、本発明のパル
プモールド成形体の製造方法は種々の形状の成形体、例
えばキャップ、スプーン、蓋体等の製造に適用すること
もできる。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、複雑な形状の成形体を
簡便に製造することのできるパルプモールド成形体の製
造方法が提供される。特に、抄紙型におけるコアがテー
パー部を有することで、雌型の凹部の内面形状がパルプ
層に一層忠実に転写される。また、抄紙型の内部に、該
抄紙型を弾性変形させ得る拡縮部材を配することで、い
わゆるオーバーハング形状の成形体を容易に製造するこ
とができる。また、開口部にフランジを有する成形体を
製造する場合には、抄紙型の高さ方向の弾性変形量を極
力小さくすることで、該フランジの付け根の上面にコブ
状の突起が形成されることを効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパルプモールド成形体の製造方法の第
1の実施形態に用いられる抄紙型の縦断面図である。
【図2】本発明のパルプモールド成形体の製造方法の第
1の実施形態における各工程を模式的に示す工程図であ
る。
【図3】図3(a)及び(b)はそれぞれ、本発明のパ
ルプモールド成形体の製造方法の第2の実施形態に用い
られる抄紙型の斜視図及び縦断面図である。
【図4】本発明のパルプモールド成形体の製造方法の第
2の実施形態における各工程を模式的に示す工程図であ
る。
【図5】本発明のパルプモールド成形体の製造方法の第
3の実施形態に用いられる抄紙型の縦断面図である。
【図6】本発明のパルプモールド成形体の製造方法の第
3の実施形態における抄紙型の押圧工程示す模式図〔図
2(d)相当図〕である。
【符号の説明】
1 抄紙型 2 パルプスラリー 4 パルプ層 5 雌型 5a 凹部 6 パルプモールド成形体 10 コア 20 コア収容体 100 抄紙型 110 抄紙型本体 160 拡縮部材 210 抄紙型 211 空洞部 212 フランジ部 260 拡縮部材 261 押込部 262 押圧プレート
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−119099(JP,A) 特開 昭51−116212(JP,A) 特公 昭35−9669(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21J 3/00 - 3/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部より内部に連通する連通路を有し且
    つ弾性変形可能な抄紙型をパルプスラリー中に浸漬し、
    前記連通路を通じて前記抄紙型の外部から内部へ向けて
    前記パルプスラリー中の水分を吸引して前記抄紙型の表
    面にパルプ層を形成し、 前記パルプ層が形成された前記抄紙型を、成形体の外形
    に対応した形状の凹部を有する雌型の該凹部に、前記パ
    ルプ層の底部が前記凹部の底部と当接するように挿入
    し、 次いで前記抄紙型を前記凹部の形状に追随するように変
    形させて、前記パルプ層に前記凹部の形状を転写させて
    成形体となすパルプモールド成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記雌型を所定温度に加熱した状態下
    に、前記抄紙型を変形させる請求項1記載のパルプモー
    ルド成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記パルプ層の含水率を60〜95重量
    %となした状態下に、前記抄紙型を前記凹部に挿入する
    請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 内部より外部に連通する複数の流体流通
    孔を有し且つ所定形状を有する剛直体からなるコアと、
    該コアの下部に位置し且つ弾性変形可能な材料から構成
    されているコア収容体と、該コア収容体の外面を密着被
    覆する網目状部材とを備えており、 前記コア収容体には、該コア収容体が前記コアの下部に
    位置した状態で、該コアに形成された前記流体流通孔と
    連通する連通孔が前記コア収容体の前記外面に向けて形
    成されているパルプモールド成形体製造用抄紙型。
  5. 【請求項5】 内部に所定形状の空洞部が形成されてお
    り且つ該空洞部と外部とを連通する複数の流体流通孔を
    有し、弾性変形可能な材料からなる抄紙型本体と、該空
    洞部内を該抄紙型本体の高さ方向に沿って摺動する拡縮
    部材と、該抄紙型本体の外面を密着被覆する網目状部材
    とを備えており、 前記拡縮部材には、内部より外部に連通する連通孔が設
    けられており、且つ前記拡縮部材を摺動させることによ
    り前記空洞部が押し広げられて、前記抄紙型本体が弾性
    変形によって膨張すると共に少なくとも摺動前の状態に
    おいて前記連通孔と前記流体流通孔とが連通するように
    なされているパルプモールド成形体製造用抄紙型。
  6. 【請求項6】 前記拡縮部材は、先端が錐体状になって
    いる押込部と、先端が該押込部に連設され且つ末端が前
    記抄紙型本体の外部に露出した柄部とを有し、 前記連通孔が、前記柄部の末端から該柄部の内部を経て
    前記押込部の表面に亘り設けられている請求項5記載の
    パルプモールド成形体製造用抄紙型。
  7. 【請求項7】 内部に所定形状の空洞部が形成されてお
    り且つ該空洞部と外部とを連通する複数の流体流通孔を
    有し、上部から側方へ延出するフランジ部を備えた、弾
    性変形可能な材料からなる抄紙型本体と、 該空洞部内を該抄紙型本体の高さ方向に沿って摺動する
    押込部、及び該押込部の一端に連設され且つ平面視の外
    形が前記フランジ部の平面視の外形と略同形か又はそれ
    よりも大きい、剛直体から成る押圧プレートを有する拡
    縮部材と、 前記抄紙型本体の外面を密着被覆する網目状部材とを備
    えており、 前記抄紙型本体は、その底面から前記フランジ部下面ま
    での高さが、成形すべきパルプモールド成形体の高さよ
    りもやや大きくなされており、 前記拡縮部材は、該拡縮部材における前記押圧プレート
    が前記抄紙型本体における前記フランジ部と連結ガイド
    によって連結されることで前記抄紙型本体の高さ方向に
    沿って摺動自在になされており、 また、前記拡縮部材には、内部より外部に連通する連通
    孔が設けられており、且つ前記拡縮部材を摺動させるこ
    とにより前記フランジ部が前記押圧プレートによって押
    圧され且つ前記空洞部が前記押込部によって押し広げら
    れて、前記抄紙型本体が弾性変形によって膨張すると共
    に少なくとも摺動前の状態において前記連通孔と前記流
    体流通孔とが連通するようになされているパルプモール
    ド成形体製造用抄紙型。
JP22179999A 1999-03-26 1999-08-04 パルプモールド成形体の製造方法 Expired - Lifetime JP3249793B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22179999A JP3249793B2 (ja) 1999-08-04 1999-08-04 パルプモールド成形体の製造方法
CNB008054746A CN1164832C (zh) 1999-03-26 2000-03-24 纸浆模成型体的制造装置、制造用模和制造方法
US09/926,211 US6576089B1 (en) 1999-03-26 2000-03-24 Paper making mold for pulp mold molding production and method and device for producing pulp mold molding
EP00911347A EP1197596A4 (en) 1999-03-26 2000-03-24 PAPER FORM FOR THE PRODUCTION OF MOLDED PASTE AND PROCESS AND DEVICE FOR PRODUCING MOLDED PASTE
PCT/JP2000/001821 WO2000058556A1 (fr) 1999-03-26 2000-03-24 Forme a papier destinee a la production de pate moulee et procede et dispositif de production de pate moulee
US10/352,145 US6752910B2 (en) 1999-03-26 2003-01-28 Papermaking mold for producing pulp molded article, method of producing pulp molded article using the mold, and apparatus for producing pulp molded article

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22179999A JP3249793B2 (ja) 1999-08-04 1999-08-04 パルプモールド成形体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001049599A JP2001049599A (ja) 2001-02-20
JP3249793B2 true JP3249793B2 (ja) 2002-01-21

Family

ID=16772391

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22179999A Expired - Lifetime JP3249793B2 (ja) 1999-03-26 1999-08-04 パルプモールド成形体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3249793B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE539866C2 (en) * 2015-06-23 2017-12-27 Organoclick Ab Pulp Molding Apparatus and Molds for Use Therein

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001049599A (ja) 2001-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2000058556A1 (fr) Forme a papier destinee a la production de pate moulee et procede et dispositif de production de pate moulee
US6461480B1 (en) Method of manufacturing pulp mold formed product
US7449087B2 (en) Production mold for formed fiber
JP4039908B2 (ja) パルプモールド断熱容器、その製造方法及び装置
JP3249793B2 (ja) パルプモールド成形体の製造方法
JP3144551B2 (ja) パルプモールド成形体の製造方法
WO2000075428A1 (fr) Moule de fabrication de papier
JP3249795B2 (ja) パルプモールド成形体の製造方法
JP3249794B2 (ja) パルプモールド成形体の製造方法
JP3807912B2 (ja) パルプモールド成形体の製造方法
JP3136134B2 (ja) パルプモールド成形体の製造方法
JP5213618B2 (ja) パルプモールド成形体の製造方法、パルプモールド成形体および成形型
JP3583341B2 (ja) パルプモールド容器
JP3973368B2 (ja) パルプモールド成形体製造用中子
JP2005290600A (ja) 抄造成形体の製造方法
JP3126712B2 (ja) パルプモールド成形体の製造方法
JP3568874B2 (ja) パルプモールド成形体の製造型
JP3136135B2 (ja) パルプモールド成形体の製造方法
JP2002146700A (ja) パルプモールド成形体の製造方法
JP3294601B2 (ja) 成形体
JP3512699B2 (ja) パルプモールド成形体の製造方法
JP2002088698A (ja) パルプモールド成形体の乾燥型
JP3294592B2 (ja) 抄紙用型
JP2003041499A (ja) 繊維成形体の製造型
JP2001172900A (ja) パルプモールド成形体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3249793

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071109

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081109

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091109

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091109

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101109

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111109

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121109

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121109

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131109

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term