JP3249483B2 - 複合電磁弁及び複合電磁弁の制御方法 - Google Patents

複合電磁弁及び複合電磁弁の制御方法

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JP3249483B2 JP36179098A JP36179098A JP3249483B2 JP 3249483 B2 JP3249483 B2 JP 3249483B2 JP 36179098 A JP36179098 A JP 36179098A JP 36179098 A JP36179098 A JP 36179098A JP 3249483 B2 JP3249483 B2 JP 3249483B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車室内のフロント
側とリア側の双方に、冷凍サイクルの蒸発器を内蔵する
空調ユニットを配設する車両用空調装置において、特に
リア側の蒸発器としての膨張機能を果たす複合電磁弁に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば車室内のフロント側の
空調制御とリア側の空調制御とをそれぞれ独立して行う
ために、車室内前後の空調ユニット内にそれぞれ冷却用
の蒸発器を配設するとともに、この2つの冷却用の蒸発
器とこれらの蒸発器に流入する冷媒を減圧するための膨
張弁をそれぞれ並列に配置した車両空調用の冷凍サイク
ルが知られている。(特開平10−73345号公報)そ
して、この冷凍サイクルにおいては、膨張弁と直列に電
磁弁を設置して、これらの蒸発器への冷媒流れを切り替
えるようにしている。
【0003】図5は、従来の電磁弁一体型膨張弁を適用
した冷凍サイクルの全体構成を示しており、この図5の
冷凍サイクルは、車両のフロントシート側とリアシート
側にそれぞれ独立に制御可能な空調ユニットを持つ車両
用空調装置に使用されるものである。
【0004】図5の冷凍サイクルにおいて、圧縮機30
は、吸入冷媒を圧縮し、高温高圧のガス冷媒として吐出
する。凝縮器31は、圧縮機30からの吐出ガス冷媒を
冷却して凝縮させ、この凝縮後の液冷媒は受液器32内
に流入する。
【0005】受液器32の下流側には、液冷媒を気液2
相状態に減圧膨張させる第1、第2の膨張弁33、34
と、この第1、第2の膨張弁33、34を通過した冷媒
を蒸発させる第1、第2の蒸発器35、36が相互に並
列に配設されている。ここで、第1の膨張弁33および
第1の蒸発器35は、車室内前部の計器盤部に配置され
る前部空調ユニット37内に設けられ、車室内のフロン
トシート側の空調のために使用される。第1の膨張弁3
3は周知のごとく第1の蒸発器35の出口冷媒の過熱度
を所定値に維持するように弁開度が自動調整される温度
式の膨張弁であって、第1の蒸発器35の出口冷媒の温
度を感知して内部の冷媒圧力が変化する感温部33aを
有している。
【0006】一方、第2の膨張弁34および第2の蒸発
器36は、車室内後部、例えばワゴンタイプの自動車の
天井部に配置される後部空調ユニット38内に設けら
れ、車室内のリヤーシート側の空調のために使用され
る。そして、第1、第2の蒸発器35、36の冷媒出口
側は合流して圧縮機30の吸入側に接続されている。ま
た、前記の第2の膨張弁34は、ダイヤフラム式作動器
39を備えた温度式膨張弁34と電磁弁40とを一体化
した電磁弁一体型膨張弁となっている。なお、Rは、圧
力導入流路である。
【0007】図6は、前記の電磁弁一体型膨張弁膨張弁
の縦断面図である。この電磁弁一体型膨張弁34は、リ
ヤクーラ側への冷媒の流れを遮断する常閉型電磁弁40
を備えている。
【0008】前記温度式膨張弁34は、低圧冷媒流路の
冷媒温度を感知して流量を制御するダイヤフラム式作動
器39と、アルミニュウム等の金属で成形された角柱状
の弁本体41と、低圧冷媒流路の冷媒温度を感知する感
温棒42と、作動棒43と、球状の弁体44と、該弁体
44に所定のバネ力を付与するためのスプリング機構4
5と、金属製プラグ46とにより構成されている。
【0009】前記角柱状の弁本体41は、冷媒流入口4
7(二点鎖線で示す)と冷媒流出口48及び低圧冷媒流路
49が設けられている。また、弁本体41の中心部に
は、階段付き内孔50が形成され、この孔の小径部を圧
力室51としている。そして、該階段付き内孔50に
は、上端部を大径部42aに形成した感温棒42が内挿
され、この大径部42aは後述する均圧室57内に配置
されている。また、弁本体41の前記冷媒流出口48と
圧力室51との間には連通孔52が設けられており、流
出口48の冷媒は、連通孔52→圧力室51→感温棒の
連通孔42b→均圧室60とつながるようになってい
る。また、弁本体41には、電磁弁40側につながる連
通室53が設けられており、該連通室53は連通孔55
→高圧側液冷媒を減圧膨張させるための絞り流路56→
隙間57を経て出口冷媒通路55につながっている。な
お、54a、54bおよび55は出口冷媒通路。58は
弁座である。
【0010】前記ダイヤフラム式作動器39は、弁体作
動機構を構成させるものである。このダイヤフラム作動
器39は、上下2つのケーシング59、60と、圧力応
動部材であるダイヤフラム61とを備えており、このダ
イヤフラム式作動器39は、ねじ止めにて弁本体41に
気密的に固定されている。また、ダイヤフラム61によ
り両ケーシング部材59、60の内部空間は感温室(第
1圧力室)62と均圧室(第2圧力室)63とに仕切ら
れている。上側の感温室62内には、所定圧力にて冷凍
サイクル循環冷媒と同一の冷媒がキャピラリーチューブ
64により封入されている。
【0011】感温棒42は、その中心部を軸方向に貫通
する連通孔42bがあけてあり、さらに、感温棒42の
下端部には、断面U状の溝部42cが設けられているた
め、感温棒42の下端部が前記作動棒43の上端部に当
接していても、圧力室51は溝部42cを通して連通孔
42bに常時連通している。また、前記感温棒42の大
径部42aが均圧室63内に配置されるようになってい
る。
【0012】スプリング機構45は、前記段付き内孔5
0の下方側に形成された収容室65に収納されており、
該スプリング機構45は、ステンレス製の球状弁体44
に溶接等の手段で接合された金属製の支持板66と、コ
イルスプリング(バネ手段)67とにより構成されてい
る。そして、この収容室65は、前記した高圧液冷媒が
流入する冷媒流入口47に連通している。
【0013】一方、常閉型電磁弁40は、中心部には微
細な弁孔68が形成されている略円板状の弁体69と、
電磁石70と、磁性体からなる円柱状プランジャ71が
備えられているパイロット式電磁弁であって、前記弁体
69は樹脂部材にて形成されている。また、この弁体6
9の外周部には、黄銅等の金属で成形されたピストン部
材72が配置され、この両者はかしめ等の手段にて一体
に結合されている。
【0014】非磁性金属からなる取付ねじ部材73は、
弁本体41に脱着可能にねじ止め固定するものであり、
この取付ねじ部材73の内周部には、前記のピストン部
材72を左右方向に摺動可能に嵌合させてある。
【0015】前記電磁石70は、ソレノイド74に巻装
した樹脂製のボビン75を備えており、このボビン75
の中空先端部内には、円柱状磁極部材76が同軸的に嵌
装されており、この磁極部材76は磁性材料からなる磁
性枠体77にねじにより締めつけ固定されている。
【0016】前記プランジャ71は、弁体69側の端面
に円錐状に突出した弁部71aを有している。そして、
プランジャ71は、コイルスプリング78により、弁体
69側へ付勢されて、その弁部71aが弁体69の弁孔
68部分に着座することにより、この弁孔68を閉じる
ようになっている。
【0017】また、プランジャ71の弁部71a側の端
面と、弁体69との間には背圧室79が形成され、この
背圧室79と連通室53との間を常時、連通させる微小
孔80が弁体69に設けられている。このように構成し
た常閉型電磁弁40においては、ソレノイドが通電さ
れ、磁束を発生すると、プランジャ71が、コイルスプ
リング78に抗して磁極部材76により吸引されて、弁
部71aが弁孔68から開離して、弁孔68が開口状態
となる。すると、背圧室79が冷媒流路53を通して冷
媒流出口48に連通して、背圧室79の圧力が冷媒流出
口48側の圧力まで低下する。
【0018】次に、リヤクーラ用として用いられている
従来の電磁弁一体型膨張弁の作動を説明する。図3にお
いて、圧縮機30が車両のエンジンから電磁クラッチを
介して動力を伝達されて作動すると、圧縮機30は蒸発
器35、36の下流側流路の冷媒を吸入、圧縮して、高
温高圧のガス冷媒を凝縮器31に向けて吐出する。する
と、この凝縮器31ではガス冷媒が冷却されて凝縮す
る。
【0019】この凝縮後の冷媒は次に受液器32内に流
入し、冷媒の気液が分離され、液冷媒が受液器32から
流出して、並列配置された第1、第2の膨張弁33、3
4側へ向かう。ここで、車両のリヤーシート側に乗員が
搭乗していない場合は、リヤーシート側を空調する必要
がないため、後部空調ユニット38を作動させない。そ
のため、電磁弁40のソレノイドへの通電が遮断され、
弁体69が閉弁状態となり、冷媒流出口48が閉塞され
ている。このため、第2の蒸発器36の入口側冷媒流路
が閉塞されて冷媒が循環しない。
【0020】従って、電磁弁40の閉弁時には、均圧室
63に高圧側圧力が作用することになり、かつ高圧側圧
力は室温の冷媒飽和圧力より十分高い圧力になっている
ため、感温室62の温度が室温程度まで上昇しても、感
温室62の圧力より均圧室63の圧力の方が十分高くな
る。この結果、ダイヤフラム作動器39のダイヤフラム
61は、図4の上方へ弾性変形し、これに伴って、弁体
44、作動棒43、および感温棒42がコイルスプリン
グ67のバネ力により図4の上方へ変位し、弁体44は
弁座面58に着座し、閉弁状態となる。
【0021】次に、上記のように膨張弁34の弁体44
が閉弁している状態において、後部空調ユニット38を
作動させるために、電磁弁40のソレノイドに通電する
と、電磁弁の弁体69が開弁し、冷媒流路54a、54
bが開口する。しかし、このとき、膨張弁34の弁体4
4が閉弁しているので、電磁弁40の開弁により大流量
の冷媒が急激に流れ始めることがない。
【0022】つまり、ダイヤフラム作動器39の均圧室
63内の圧力は、電磁弁40の開弁後、前述の圧力導入
流路を経て徐々に低圧側圧力まで低下するので、膨張弁
34の弁体44の開度も徐々に増加することになり、そ
の結果、膨張弁34を通過する冷媒流量も徐々に増加す
る。従って、電磁弁40の開弁時に、膨張弁34の弁体
44前後の急激な圧力変動による騒音や、大流量冷媒の
急激な流れによる流動音(ウォーターハンマー現象)が
発生することを効果的に抑制できるという利点を備えて
いる。
【0023】そして、電磁弁40の開弁後、所定時間が
経過すると、ダイヤフラム作動器39の均圧室63内の
圧力は第2の蒸発器36の入口側の冷媒圧力(蒸発器入
口側の低圧圧力)となるので、これ以後は、この均圧室
63内に加わる蒸発器入口側の低圧圧力と、感温室62
内の蒸発器出口冷媒温度に対応した冷媒圧力との差圧
と、スプリング機構45のコイルスプリング67のバネ
力との釣り合いに応じた位置に、膨張弁34の弁体44
が変位する。
【0024】これにより、膨張弁34の弁体44は、蒸
発器出口冷媒が所定の過熱度を維持するように、絞り流
路56の開度を調整して冷媒流量を調整する。つまり、
膨張弁34は、内部均圧式の膨張弁として、冷媒流量の
調整を行うようになっている。
【0025】このように、上記従来の電磁弁一体型膨張
弁においては、コンパクトな設計で且つ電磁弁の開弁時
に、膨張弁の弁体前後の急激な圧力変動による騒音や、
大流量冷媒の急激な流れによる流動音(ウォーターハン
マー現象)が発生することを効果的に抑制できるという
利点を備えている。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の膨張弁
側の構造については、低圧冷媒流路の冷媒温度を感知し
て流量を制御するダイヤフラム式作動器39と、アルミ
ニュウム等の金属で成形された角柱状の弁本体41と、
低圧冷媒流路の冷媒温度を感知する感温棒42と、作動
棒43と、球状の弁体44と、該弁体44に所定のバネ
力を付与するためのスプリング機構45と、金属製プラ
グ46とにより構成され、また電磁弁側の構造について
は、略円板状の弁体69と、電磁石70と、磁性体から
なる円柱状プランジャ71と、前記弁体69の外周部に
かしめ等の手段で一体に結合された黄銅等の金属からな
るピストン部材72と、非磁性金属からなる取付ネジ部
材73と、円柱状磁極部材76と、磁性材料からなる磁
性枠体77と、コイルスプリング78から構成されてい
るため構造が複雑でコストが高くなるという問題があっ
た。また、ダイヤフラム式作動器の感温室62内には、
一般的に上記冷媒ガスに混合してヘリウムガスが体積比
で9:1の割合で封入される。これは機密検査を容易に
行えるようにするためのものであるが、極めて微量の漏
れを検出するためには、ある一定期間内に感温室62か
ら洩れ出た冷媒ガスを検出してその気密性を確認してい
るが、例えば、数十日間という極めて長期間の放置後で
ないと測定ができず、製品のリードタイムが長くなると
いう問題もあった。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の電磁弁
一体型膨張弁における問題点に鑑みてなされたものであ
って、特にリア側の蒸発器としての膨張機能を果たす複
合電磁弁の構成を、第1の流通路と第2の流通路とを有
する1つの弁本体に2つの電磁弁を取付け、この2つの
電磁弁の遅延制御を附加したON・OFF制御回路によ
り作動させることにより冷媒流量を段階的に制御でき、
且つ開弁動作から閉弁動作時の流動音(ウォーターハン
マー現象)が起きない安価なコストで生産できる複合電
磁弁及び複合電磁弁の提供を目的とするものである。
【0028】すなわち、請求項1記載の発明は、流入口
1につながる第1の流通路2と、流出口3につながる第
2の流通路4と、前記の第1の流通路2につながるチャ
ンバー5及び5aと、前記のチャンバー5及び5aの底
部に設けられた弁座6及び6aと、前記の第1の流通路
2と連通する大きい弁口7及び前記の第2の流通路4と
連通する小さい弁口7aとによりなる弁本体8と、前記
弁本体8の上面に並べて固着された非磁性体のプランジ
ャーチューブ9及び9aと、前記プランジャーチューブ
9及び9aに固着され下端部に弾性体のパッキン10及
び10aを固着した吸引子11及び11aと、上端部に
コイルばねの挿入孔12及び12aを設けると共に下端
部に弾性体の弁パッキン13及び13aを設け前記プラ
ンジャーチューブ9及び9a内を上下に摺動自在に内挿
したプランジャー14及び14aと、前記プランジャー
14及び14aを下方に付勢させる圧縮コイルばね15
及び15aと、電磁コイル16及び16aと磁性材のハ
ウジング17とにより、冷媒の入口側には第1電磁弁1
8を、また冷媒の出口側には第2電磁弁19を構成さ
せ、さらに前記の弁パッキン13及び13aの上面外周
縁部に切欠き部21及び21aを設けると共に上面部に
は横溝22及び22aを、また側面には複数個の縦 溝2
3及び23aを設け、一方前記プランジャー14及び1
4aには、その中心部に縦孔20及び20aを設け、
記第1電磁弁18と第2電磁弁19とのON・OFF制
御により冷媒流量を段階的に制御できるようにしたこと
を特徴とする複合電磁弁である。
【0029】この発明によれば、1つの弁本体に2つの
電磁弁を取付け、この2つの電磁弁の遅延制御を附加し
たON・OFF制御回路により作動させることにより冷
媒流量を段階的に制御できるようにしたものであるか
ら、安価なコストでリヤクーラー用の膨張弁としての複
合電磁弁を得ることができる。また、冷媒ガスがチャン
バー5,5’、5a,5a’に導入された時、プランジ
ャー14,14aの縦孔20,20aと、弁パッキン1
3,13aの横溝22,22a及び縦溝23,23aに
よって、前記チャンバー5、5’とチャンバー5a、5
a’とが連通して常に均圧になり力がキャンセルされる
と共に、冷媒ガス中に混合された冷凍機油を下方に流し
てチャンバー5’、5a’内に油溜りすることがないよ
うにすることで、プランジャー14,14aが上下方向
に容易に摺動自在とすることができる。
【0030】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の複合電磁弁において冷媒の流量を段階的に制御するの
に際し、大流量の冷媒を止める場合は、 (イ) 大きい弁口を有する第1電磁弁18と小さい弁口を
有する第2電磁弁19がONし て開弁状態にある
のを、 (ロ) 最初に第1電磁弁18をOFFにして大きい弁口7
を閉弁させ、次に数秒遅らせて第2電磁弁19をOFF
にして小さい弁口7aを閉弁させて第1の通路2から第
2の通路へ流れる冷媒を止め、中流量の冷媒を止める場
合は、 (ハ) 小さい弁口を有する第2電磁弁19がOFFし且つ
大きい弁口を有する第1電磁弁18がONして開弁状態
となり、冷媒が流入口1→大きい弁口7→第2の流通路
4→流出口3と流れているのを、 (ニ) 一旦第1電磁弁18と第2電磁弁19とをONの状
態にして大流量の冷媒を流し、 (ホ) 次に、第1電磁弁18をOFFにして大きい弁口7
を閉弁させ、次に数秒遅らせて第2電磁弁19をOFF
にして小さい弁口7aを閉弁させて第1の通路2から第
2の通路へ流れる冷媒を止め、小流量の冷媒を止める場
合は、 (ヘ) 大きい弁口を有する第1電磁弁18がOFFし且つ
小さい弁口を有する第2電磁弁18がONのして開弁状
態となり、冷媒が流入口1→第1の流通路2→小さい弁
口7aと流れているのを、 (ト)第2電磁弁19をOFFにして小さい弁口7aを閉
弁させて第1の通路2から第2の通路へ流れる冷媒を止
めるようにしたことを特徴とする複合電磁弁の制御方法
である。
【0031】この発明によれば、2つの電磁弁の遅延制
御を附加したON・OFF制御回路により作動させるこ
とにより冷媒流量を段階的に制御でき、且つ開弁状態か
ら閉弁動作時の流動音(ウォーターハンマー現象)がお
きない。
【0032】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる複合電磁弁
及び複合電磁弁の制御方法を、図面を参照しながら説明
する。図1は、本発明にかかる本発明の複合電磁弁の平
面図であり、図2は、図1のA−A断面図である。本発
明の複合電磁弁は、車室内のリヤーシート側の空調制御
に使用される膨張弁機能(段階的に冷媒の流量を絞り制
御する。)と電磁弁機能を果たすためのものであり、該
複合電磁弁は、第1の流通路2と第2の流通路4とを有
する1つの弁本体8と、該弁本体8に取付けられた2つ
の電磁弁、つまり第1電磁弁18および第2電磁弁19
とにより構成されており、この2つの電磁弁の遅延制御
を附加したON・OFF制御回路により作動させ冷媒流
量を段階的に制御でき、且つ開弁状態から閉弁動作時の
流動音(ウォーターハンマー現象)がおきないようにし
たものである。
【0033】弁本体8は、高圧冷媒の流入側に流入口1
につながる第1の流通路2が設けられると共に、低圧冷
媒の流出側には前記第1の流通路2に並行して流出口3
につながる第2の流通路4が設けられている。また、弁
本体8には、前記の第1の流通路2につながるチャンバ
ー5及び5aが設けられ、該チャンバー5及び5aの底
部に弁座6及び6a設けられている。また、弁座6部分
には、前記の第1の流通路2と連通する大きい弁口7
が、弁座6a部分には、第2の流通路4と連通する小さ
い弁口7aが設けられている。
【0034】前記第1電磁弁18は冷媒の入口側には設
けられ、第2電磁弁19は冷媒の出口側に設けられてい
る。これらの第1電磁弁18および第2電磁弁19は、
前記弁本体8の上面に並べて固着された非磁性体のプラ
ンジャーチューブ9及び9aと、該プランジャーチュー
ブ9及び9aに固着され下端部に弾性体のパッキン10
及び10aを固着した吸引子11及び11aと、上端部
コイルばねの挿入孔12及び12aを設けると共に下
端部に弾性体の弁パッキン13及び13aを設け前記プ
ランジャーチューブ9及び9a内を上下に摺動自在に内
挿したプランジャー14及び14aと、前記プランジャ
ー14及び14aを下方に付勢させる圧縮コイルばね1
5及び15aと、電磁コイル16及び16aと磁性材の
ハウジング17とにより構成されている。
【0035】上記のように、第1電磁弁18と第2電磁
弁19とを横に並べて設けることによって、2つの電磁
コイル16、16aを一体的にモールドすることができ
る。このような形態にすると、コストを低減させること
ができる。
【0036】また、前記の弁パッキン13及び13a
は、図3に示すように、その上面外周縁部に切欠き部2
1及び21aを設けると共に上面部には横溝22及び2
2aを、また側面には複数個の縦溝23及び23aを設
け、一方前記プランジャー14及び14a側には、その
中心部に縦孔20及び20aを設けるようにすると、冷
媒ガスがチャンバー5,5’、5a,5a’に導入され
た時、プランジャー14,14aの縦孔20,20a
と、弁パッキン13,13aの横溝22,22a及び縦
溝23,23によって、前記チャンバー5、5’とチャ
ンバー5a、5a’とが連通して常に均圧になり力がキ
ャンセルされると共に、冷媒ガス中に混合され冷凍機油
を下方に流してチャンバー5’、5a’内に油溜りする
ことがないようにすることで、プランジャー14,14
aが上下方向に容易に摺動自在とすることができる。
【0037】そして、前記第1電磁弁18と第2電磁弁
19とのON・OFF制御により冷媒流量を段階的に制
御できるようになっている。つまり、大流量の冷媒を流
すときには、第1電磁弁18と第2電磁弁19とがON
の状態となり弁口7,7aが開弁しているので、高圧冷
媒は、流入口1から第1の流通路2を経てチャンバー5
に流入し、その後、一方は弁口7→第2の流通路4へ、
他方は第1の流通路2→チャンバー5a→弁口7a→第
2の流通路4へと流れ流出口3から流出するようになっ
ている。
【0038】中流量の冷媒を流すときには、第1電磁弁
18がONで第2電磁弁19がOFFの状態となり弁口
7が開弁し、弁口7aが閉弁しているので、高圧冷媒
は、流入口1から第1の流通路2を経てチャンバー5に
流入し、その後、弁口7→第2の流通路4→流出口3へ
流れるようになっている。
【0039】小流量の冷媒を流すときには、第1電磁弁
18がOFFで第2電磁弁19がONの状態となり弁口
7が閉弁し、弁口7aが開弁しているので、高圧冷媒
は、流入口1から第1の流通路2を経てチャンバー5に
流入し、その後、第1の流通路2→流出口3へ流れるよ
うになっている。
【0040】次に、リヤクーラ側の運転を停止、つま
り、蒸発器に冷媒が流れるのを停止させる場合にウォー
ターハンマー現象を防止するために、この2つの電磁弁
の遅延制御を附加したON・OFF制御回路により作動
させるようにしているので、以下にその制御方法を説明
する。
【0041】図4は、2つの電磁弁の遅延制御をさせる
ためのグラフチャート図である。この図4において、入
力信号のうち、信号Aは大流量の冷媒を流す信号であ
り、信号Bは中流量の冷媒を流す信号であり、信号Cは
小流量の冷媒を流す信号である。大きい弁口を有する第
1電磁弁18と小さい弁口を有する第2電磁弁19がO
Nし て開弁状態(大流量の冷媒が流れている)か
ら冷媒の流れを止める場合は、最初に第1電磁弁18を
OFFにして大きい弁口7を閉弁させ、次に数秒遅らせ
て第2電磁弁19をOFFにして小さい弁口7aを閉弁
させて第1の通路2から第2の通路へ流れる冷媒を止め
る。
【0042】中流量の場合は、小さい弁口を有する第2
電磁弁19がOFFし且つ大きい弁口を有する第1電磁
弁18がONして開弁状態となり、冷媒が流入口1→大
きい弁口7→第2の流通路4→流出口3と流れている状
態から、冷媒の流れを止める場合は、 一旦第1電磁弁
18と第2電磁弁19とをONの状態にして大流量の冷
媒を流し、 次に、第1電磁弁18をOFFにして大きい
弁口7を閉弁させ、次に数秒遅らせて第2電磁弁19を
OFFにして小さい弁口7aを閉弁させて第1の通路2
から第2の通路へ流れる冷媒を止める。
【0043】小流量の場合は、大きい弁口を有する第1
電磁弁18がOFFし且つ小さい弁口を有する第2電磁
弁18がONして開弁状態となり、冷媒が流入口1→第
1の流通路2→小さい弁口7aと流れている状態から、
冷媒の流れを止める場合は、第2電磁弁19をOFFに
して小さい弁口7aを閉弁させて第1の通路2から第2
の通路へ流れる冷媒を止める。
【0044】
【発明の効果】本発明の複合電磁弁によれば、その構成
を、第1の流通路と第2の流通路とを有する1つの弁本
体に2つの電磁弁を取付け、この2つの電磁弁の遅延制
御を附加したON・OFF制御回路により作動させるこ
とにより、段階的に冷媒流量を制御するものであるか
ら、構造が簡単で勝つ安価なコストにより、カークーラ
のリア側の蒸発器としての膨張機能を果たすことができ
る。また、冷媒ガスがチャンバーに導入された時、プラ
ンジャーの縦孔と、弁パッキンの横溝及び縦溝によっ
て、第2の流通路につながるチャンバーとプランジャー
の縦孔につながるチャンバーとが連通して常に均圧にな
り力がキャンセルされると共に、冷媒ガス中に混合され
た冷凍機油を下方に流してチャンバー内に油溜りするこ
とがないようにすることで、プランジャーが上下方向に
容易に摺動自在とすることができる。また、本発明の複
合電磁弁の制御方法によれば、この2つの電磁弁を遅延
制御を附加したON・OFF制御により作動させるもの
であるから、電磁弁の開弁状態から閉弁動作時の流動音
(ウォーターハンマー現象)を起こすことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の複合電磁弁の平面図。
【図2】 図1のA−A断面図。
【図3】 本発明に係る弁パッキンの拡大斜視図。
【図4】 2つの電磁弁の遅延制御をさせるためのグラ
フチャート図。
【図5】 従来の電磁弁一体型膨張弁を適用した冷凍サ
イクルの回路図。
【図6】 従来の電磁弁一体型膨張弁の縦断側面図。
【符号の説明】
1流入口 2 第1の流通路 3
流出口 4 第2の流通路 5 チャンバー 6 弁座 7 弁口 8 弁本体 9 プラ
ンジャーチューブ 10 パッキン 11 吸引子 12 コ
イルばねの挿入孔 13 弁パッキン 14 プランジャー 15 圧
縮コイルばね 16 電磁コイル 17 ハウジング 18 第
1電磁弁 19 第2電磁弁 20 縦孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−310850(JP,A) 特開 平6−94153(JP,A) 特開 昭63−96369(JP,A) 特開 平10−132132(JP,A) 特開 昭63−96368(JP,A) 特開 平2−309070(JP,A) 特開 昭62−246664(JP,A) 特開 平11−173453(JP,A) 特開 平10−274352(JP,A) 実開 平2−60780(JP,U) 実開 昭54−114124(JP,U) 実開 平5−90058(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 31/06 - 31/11 F25B 41/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流入口1につながる第1の流通路2と、流
    出口3につながる第2の流通路4と、前記の第1の流通
    路2につながるチャンバー5及び5aと、前記のチャン
    バー5及び5aの底部に設けられた弁座6及び6aと、
    前記の第1の流通路2と連通する大きい弁口7及び前記
    の第2の流通路4と連通する小さい弁口7aとによりな
    る弁本体8と、 前記弁本体8の上面に並べて固着された非磁性体のプラ
    ンジャーチューブ9及び9aと、前記プランジャーチュ
    ーブ9及び9aに固着され下端部に弾性体のパッキン1
    0及び10aを固着した吸引子11及び11aと、上端
    部にコイルばねの挿入孔12及び12aを設けると共に
    下端部に弾性体の弁パッキン13及び13aを設け前記
    プランジャーチューブ9及び9a内を上下に摺動自在に
    内挿したプランジャー14及び14aと、前記プランジ
    ャー14及び14aを下方に付勢させる圧縮コイルばね
    15及び15aと、電磁コイル16及び16aと磁性材
    のハウジング17とにより、冷媒の入口側には第1電磁
    弁18を、また冷媒の出口側には第2電磁弁19を構成
    させ、 さらに前記の弁パッキン13及び13aの上面外周縁部
    に切欠き部21及び21aを設けると共に上面部には横
    溝22及び22aを、また側面には複数個の縦溝23及
    び23aを設け、一方前記プランジャー14及び14a
    には、その中心部に縦孔20及び20aを設け、 前記第1電磁弁18と第2電磁弁19とのON・OFF
    制御により冷媒流量を段階的に制御できるようにしたこ
    とを特徴とする複合電磁弁。
  2. 【請求項2】請求項1記載の複合電磁弁において冷媒の
    流量を段階的に制御するのに際し、大流量の冷媒を止め
    る場合は、 ( ) 大きい弁口を有する第1電磁弁18と小さい弁口を
    有する第2電磁弁19がONし て開弁状態にある
    のを、 ( ) 最初に第1電磁弁18をOFFにして大きい弁口7
    を閉弁させ、次に数秒遅らせて第2電磁弁19をOFF
    にして小さい弁口7aを閉弁させて第1の通路2から第
    2の通路へ流れる冷媒を止め、 中流量の冷媒を止める場合は、 ( ) 小さい弁口を有する第2電磁弁19がOFFし且つ
    大きい弁口を有する第1電磁弁18がONして開弁状態
    となり、冷媒が流入口1→大きい弁口7→第2の流通路
    4→流出口3と流れているのを、 ( ) 一旦第1電磁弁18と第2電磁弁19とをONの状
    態にして大流量の冷媒を流し ( ) 次に、第1電磁弁18をOFFにして大きい弁口7
    を閉弁させ、次に数秒遅らせて第2電磁弁19をOFF
    にして小さい弁口7aを閉弁させて第1の通路2から第
    2の通路へ流れる冷媒を止め、 小流量の冷媒を止める場合は、 ( ) 大きい弁口を有する第1電磁弁18がOFFし且つ
    小さい弁口を有する第2電磁弁19がONして開弁状態
    となり、冷媒が流入口1→第1の流通路2→小さい弁口
    7aと流れているのを、 ( )第2電磁弁19をOFFにして小さい弁口7aを閉
    弁させて第1の通路2から第2の通路へ流れる冷媒を止
    めるようにしたことを特徴とする複合電磁弁の制御方
    法。
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