JP3248096B2 - スティックアレイ - Google Patents

スティックアレイ

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JP3248096B2
JP3248096B2 JP05082597A JP5082597A JP3248096B2 JP 3248096 B2 JP3248096 B2 JP 3248096B2 JP 05082597 A JP05082597 A JP 05082597A JP 5082597 A JP5082597 A JP 5082597A JP 3248096 B2 JP3248096 B2 JP 3248096B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、筋力トレーニン
グに使用されるアレイに係り、特に腕をスウィングする
スポーツのエクササイズやオーバーユースによって痛め
たインナーマッスル(小筋群)のコンディショニングに
好適なスティックアレイに関する。
【0002】
【従来の技術】アレイは、ダンベルのようにそれ自体の
重量を段階的に調節することはできないが、筋力トレー
ニングの内容に対応し得る重量のものが各種使用されて
いる。これらのアレイは、把手を把持して上げ下げした
り、把手の軸方向に振るときに作用する力によってトレ
ーニング者の筋力を鍛練するもので、このようなトレー
ニングを続けることにより腕や肩及び胸等のアウターマ
ッスル(大きい筋肉)を強化することができるものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
アレイは、単に強い力を発揮するためのアウターマッス
ルを鍛練することができるものの、特に、腕をスウィン
グするスポーツにとって必要とされる肩や胸等の小さい
筋肉であるインナーマッスルの鍛練には不向きであっ
た。腕をスウィングするスポーツとしては、野球のピッ
チング、バレーボールのアタック、ハンドボールのスロ
ーイング、テニスのサーブ、ゴルフのスウィング、水泳
のストローク等々があり、この種のスポーツは手の先端
部或いは手に持った用具のスウィングスピードの有無が
競技の能力を左右すると言うことができる。従って、身
体の先端部のスピードを高めるために、肩や胸等のイン
ナーマッスルを効果的に鍛練することが望まれる。ま
た、野球のようにピッチャーが激しい投球動作を反復し
て行う場合、前述のインナーマッスルの傷害予防を図る
ことは勿論、これを酷使した後の早期回復が不可欠であ
る。しかし、従来のアレイのようにアウターマッスルを
鍛えることを主目的とした用具は、このような予防と回
復には殆ど役に立たず、インナーマッスルを良好な状態
にコンディショニングできるアレイの開発が望まれてい
た。
【0004】そこで、本発明のうち請求項1記載の発明
は、身体の先端部である手先を加速する鍛練を効果的に
行うことにより、腕をスウィングするスポーツの運動能
力を高めるとともに、肩や胸等のインナーマッスルを良
好にコンディショニングできるスティックアレイを提供
することを目的としている。また、本発明のうち請求項
2記載の発明は、腕のスウィングが適正になされている
か否かをより正確に知ることができるスティックアレイ
を提供することを目的としている。また、本発明のうち
請求項3記載の発明は、ユーザーの手の大きさに合わせ
て適正な把持状態で使用することができるスティックア
レイを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のうち請求項1記載の発明は、先端部に重心
を有し、後端部を掌側に臨ませまたは軽く当接させた状
態で略中央部の上下面を指で把持し得る大きさに形成さ
れたアレイ本体と、前記先端部側に設けられ、前記アレ
イ本体を掌が身体側に向く状態に把持して上方から捻り
ながら振り下ろし、下方で掌が身体に対し外向きになる
ときに風切り音とは別異の音を発する共鳴部とからなる
ことを特徴としている。また、本発明のうち請求項2項
記載の発明は、請求項1項記載の発明の構成において、
アレイ本体が細長で弓状に彎曲し、共鳴部が内側の彎曲
面に内部中空の膨出部を設け、この膨出部に細長の小孔
を形成してなることを特徴としている。また、本発明の
うち請求項3項記載の発明は、請求項1項又は2項記載
の発明の構成において、アレイ本体の長さ方向に沿っ
て、指先が掛止される指止め部を複数形成してなること
を特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
示例と共に説明する。図1は本発明の実施の形態に係る
スティックアレイを示す斜視図、図2は同スティックア
レイを示す平面図、図3は同スティックアレイを示す裏
面図、図4は同スティックアレイを示す側面図、図5は
図4のV−V線に沿った断面図、図6は図4のVI−V
I線に沿った断面図、図7は図4のVII−VII線に
沿った断面図、図8は図4のVIII−VIII線に沿
った断面図である。
【0007】このスティックアレイ1は、腕を上方から
下方に向けて降り下ろすスウィングのエクササイズが適
正であるか否かを判断することができるアレイであり、
アレイ本体2に共鳴部4、複数個の指止穴8、9等を設
けた構成となっている。アレイ本体2は、図1に示すよ
うに細長のへら状で、全体を弓状に彎曲させている。こ
のアレイ本体2は、金属材により形成されるが、厚肉の
金属板を骨材に用いて弾性を有する合成樹脂材で覆い、
一体的に形成してもよい。このアレイ本体2は、図2及
び図3に示す如く先端部2aを円形状にして略中央部2
cを幅狭とし、後端部2bに向けて漸次幅広くしてい
る。また、アレイ本体2は、図4の側面図及び図5〜図
8の断面図で示すように、先端部2a側を最小の肉厚と
して後端部2b側に向けて漸次肉厚を増している。そし
て、この後端部2bに丸味をつけて掌に沿うようにして
おり、アレイ本体2を掌に当てた状態での把持が容易に
なっている。
【0008】さらに、このアレイ本体2は、前記先端部
2aにおいて、図5に示すように、上面2d側から下面
2e側に貫通する円形の貫通穴2fを開設し、この周囲
に錘(おもり)3を埋設するとともに、貫通穴2f内に
共鳴部4を設けている。錘3は、貫通穴2fの内径にほ
ぼ等しい環状の金属製錘3であって、貫通穴2fの内周
部に予め埋設する。この錘3を設けたことにより、アレ
イ本体2の重心が先端部2a側にあり、アレイ本体2を
把持して振り下ろすトレーニングを行うとき、腕の末端
である手先側を加速することができるものである。共鳴
部4は、下蓋部材5と上蓋部材6とからなり、両部材
5、6を組み合わせて前記貫通穴2fに嵌入し一体化し
た構成となっている。下蓋部材5は、円盤状の底板5a
と円筒状の周壁5bとからなるもので、底板5aが前記
貫通穴2fの下側開口部に設けた凹所の直径に等しく、
周壁5bが貫通穴2fの内径よりも小径である。上蓋部
材6は、上面側6cを***させた円形の膨出部6aと円
筒状の周壁6bとを一体形成したもので、膨出部6aが
前記貫通穴2fの上側開口部に設けた凹所の直径に等し
く、周壁6bが貫通穴2fの内径より小径で、前記下蓋
部材5の周壁5bの外径よりも大径としてある。また、
上面側6cの頂部には、共鳴音を発生させるために細長
の小孔6dを開設しており、この小孔6dの長さ方向が
アレイ本体2の延出方向に重なるよう共鳴部4を貫通穴
2fへ取り付ける。
【0009】この取り付けに際しては、予め貫通穴2f
の内周面、上側及び下側開口部の各凹所等に接着剤を塗
布しておく。そして、上側開口部より上蓋部材6の周壁
6bを挿入し、凹所に膨出部6aの周縁を嵌着する。こ
の後、下側開口部より下蓋部材5の周壁5bを挿入し、
上蓋部材6の周壁6bの内面に沿わせるとともに、凹所
に底板5aの周縁を嵌着する。これにより、上蓋部材6
と下蓋部材5とが貫通穴2f内で一体化され、両周壁5
b、6bが中空部7を形成するとともに、アレイ本体2
の先端部2aにおける内側彎曲面に膨出部6aを突出さ
せた共鳴部4が形成される。このように、全体が弓状に
彎曲したアレイ本体2の先端部2aにおいて、内部が中
空で上面2d側より突出した膨出部6aに細長の小孔6
dを設けると、後述のようにスティックアレイ1を上方
から下方へ捻りながら振り下ろすとき、通常の風切り音
とは異なる別異の共鳴音を発生させることができる。前
記第1及び第2の指止穴8、9は、アレイ本体2の上面
2dのほぼ中央2cに楕円状の凹所2gを形成し、この
凹所2gの長さ方向に並ぶように、貫通穴を2箇所開設
したものである。この指止穴8、9は、上面2d及び下
面2eの各開口部の内周縁をテーパ状にして、親指や中
指等の先端を容易に係止し或いは嵌められるようになっ
ている。これにより、図9に示す如く、アレイ本体2の
後端部2bを右手10の掌10a側に臨ませ又は軽く当
接して、親指10bをアレイ本体2の上面2dに、人差
し指、中指(図示されない)及び薬指10c等を下面2
eに沿わせる。この際、中指の先端を下面2e側から第
1の指止穴8に掛止し或いは嵌め、同図実線10bのよ
うに、親指10bの先端を上面2dに当ててアレイ本体
2を把持してもよいが、同図仮想線10bに示す如く、
親指10bの先端を上面2d側における第1の指止穴8
に掛止し或いは嵌めてアレイ本体2を把持するようにし
てもよい。このようにして、アレイ本体2の略中央部2
cを把持すると、指止穴8が親指又は中指の滑り止めと
なるので、腕を上方から下方に向けて降り下ろしてもス
ティックアレイ1を落とすことはない。また、アレイ本
体2の長さ方向に沿って2個の指止穴8、9を形成して
あるから、ユーザーの手の大きさに合わせて適正な把持
状態で使用することができる。
【0010】なお、このスティックアレイ1は、野球の
ボールの重さにほぼ匹敵するように、全体の重量を80
g〜140gの範囲内で製作する。そして、アレイ本体
2の全長を約170mmとした場合、共鳴部4の中空部
7の内径を約30mm、小孔6dについては長さW1が
10mm程度で、幅W2を5mm以内にしてある(図2
参照)。以上のように構成されたスティックアレイ1
は、野球のピッチャー、バレーボールのアタック、ハン
ドボールのスローイング、テニスのサーブ、ゴルフのス
ウィング、水泳のストロークといった腕をスウィングす
るタイプのスポーツにおける手の先端部或いは手に持っ
た用具のスウィングスピードを向上させるエクササイズ
に好適である。また、腕や肩の消耗を予防したり、これ
らを酷使した後でインナーマッスルを良好にコンディシ
ョニングする場合にも有用である。
【0011】次に、上記スティックアレイを用いてピッ
チャーがエクササイズする場合について説明する。野球
においては、ピッチャーの投球動作がボールの勢いに深
く影響するとともに、肩関節の傷害とも密接に関係して
いる。この肩関節は、5つの関節に分かれており、20
もの筋肉の連係プレーによって複雑な動きを可能にして
いる。特に、上腕骨と肩甲骨との間にある肩甲上腕関節
は、ボール・アンド・ソケットと呼ばれる不安定な形状
をしているため、可動性に富む一方、安定性に乏しい特
徴を有しており、これを支えるインナーマッスルとアウ
ターマッスルとのバランスのとれた動きが重要となって
いる。インナーマッスルは、肩の筋肉のうち深い部位に
あって求心性を有しており、安定作用をつかさどるのに
対し、アウターマッスルは、その上部にあって遠心性に
作用することから大きな力を生み出すものである。この
アウターマッスルとインナーマッスルとは、遠心性と求
心性との絶妙なバランスを保ちながら様々な肩の動きを
可能にしている。従って、この両者がバランスを保って
いるときは問題ないが、肩を酷使(オーバーユース)す
る投球には、このバランスを崩す要素が多くある。とり
わけ、インナーマッスルに問題が生じた場合をバランス
が崩れた状態といってよいほどこのインナーマッスルの
肩に与える影響は大きい。このため、肩の傷害を予防し
或いはオーバーユースによって生じた肩の傷害を早期に
回復するためには、インナーマッスルの強化ではなく、
アウターマッスルとの協同作業が円滑になされるよう調
整(コーディネーション)することが必要になってく
る。
【0012】このコーディネーションには、インナーマ
ッスルのうちローテーター・カフと呼ばれる棘下筋、棘
上筋、小円筋及び肩甲下筋からなる4つの筋肉を健康な
状態に保つことが重要である。なお、棘下筋は、肩甲骨
の表側(背中の表面に近い側)の筋肉で、この下部に小
円筋が位置している。また、肩甲下筋は肩甲骨の裏側の
筋肉で、この肩甲下筋と前記棘下筋の上方に棘上筋が位
置している。前記ローテーターは回旋(ローター)、カ
フは袖口の如く包み込むの意で、前記上腕骨の骨頭部を
4方向から包み込み、肩甲骨側から上腕骨頭部を引きつ
けながら内側及び外側への回旋をコントロールする。こ
れにより、ピッチャーの投球時において、前記肩甲上腕
関節が腕の安定作用に貢献すると同時に、腕の動きを自
由にして大きな力を生みだす投球動作を可能にするもの
である。従って、肩を消耗せずに身体の末端部位を上手
に効率よく加速させる方法を採用すると、投球回数が多
くなっても肩を壊す危険性が少なく、身体にとって自然
な動作となる。
【0013】この点に関して、近年、末端部位を加速す
る投法としてフォークボールが着目され、このフォーク
ボールを投げる投手が増加している。しかし、この末端
部位加速方法は、1球ごとに肩にダメージを受けながら
投球を行う動作となるため、個人差はあるものの早期に
肩を痛め易いという一面がある。そこで、このような末
端部位加速方法によっても肩を痛めず、肩を消耗し難い
身体の動かし方や投球動作が求められている。また、充
分なコンディショニングで消耗を遠ざけることも不可欠
となってきている。これらの要求に応えるエクササイズ
としては、軽くジョギングを行うことと、このときに上
肢を捻りながら振るのが効果的であるとされている。ジ
ョギングは、腕や肩をオーバーユースしたとき一般に行
われている回復方法であるが、これに上肢を振る動作を
加えるとより良い効果を得ることができる。この上肢を
振る場合、本発明者らが実験したところによると、体温
計の水銀を下げるときのスウィングが最も自然であり、
無理なくインナーマッスルをコーディネートできること
が確かめられた。
【0014】つまり、体温計の温度を下げるときは、通
常、体温計の後端部を掌が身体側に向く状態に指で把持
して上方から捻りながら振り下ろし、下方で掌が身体に
対し外向きになるようにしている。これは、特別に教え
られることなく、日常行われている動作であり、身体に
とって無理のない自然な動作であるといえよう。そこ
で、本発明者らは、この動作が身体の末端部位を加速す
るスウィングを伴うスポーツ、例えば、ピッチャー等の
エクササイズに有用であることに着目し、これに適した
前述のスティックアレイ1を開発するに到った。このス
ティックアレイ1は、へら状のアレイ本体2及び共鳴部
4によって、体温計の水銀を下げるときに等しいスウィ
ングがなされた際に独特の共鳴音が発せられるものであ
る。例えば、スティックアレイ1を上方から捻りながら
振り下ろすとき、図10の矢印Aの方向にアレイ本体2
が移動すると、先端部2a付近における空気の流れは矢
印のようになり、細長の小孔6dから中空部7内に入っ
て出てゆく状態となる。このとき、笛を吹くときのよう
な空気の流れが生じることから、単なる通常の風切り音
とは異なる別異の共鳴音が発生する。
【0015】次に、このスティックアレイによりピッチ
ャーがエクササイズを行う場合について説明する。図1
1は、ピッチャーの立位姿勢態におけるエクササイズ、
図12は、ジョギングしながらのエクササイズを示して
いる。まず、アレイ本体2を図9に示したように右手1
0の親指10bや中指等で把持する。すると、手関節が
掌屈(影絵でキツネを表すときの手首の肢位)状態とな
り、右手10の先からアレイ本体2が反り返るように延
出して、右手10の親指10bの甲10d側に共鳴部4
が向けられる。そして、スティックアレイ1より共鳴音
を発生させるには、図11(a)、図12(a)に示す
ように、右腕11を上方に持ち上げる。これで、掌10
aが身体12側に向く状態でスティックアレイ1が把持
される。この位置から図11(b)、図12(b)に示
す如く手関節の尺屈(手首が小指サイドへ折れ曲がるこ
と)を行いつつ、スティックアレイ1を捻りながら振り
下ろす。すると、図11(c)、図12(c)の矢印に
示すように、右腕11の回内及び上肢の内旋運動が行わ
れ、下方で掌10aが身体12に対し外向きになる。こ
のとき、共鳴部4の周囲には、図10に示したような空
気の流れが生じて独特の共鳴音が発生する。これによ
り、適正なスウィングが行われたことをトレーニング者
自らが判断できることになる。
【0016】このような共鳴音を発する一連の振り下ろ
し動作においては、手に力をいれることなくスティック
アレイ1を把持し続けられるから、強い力を発揮する肩
や胸等のアウターマッスルへの影響を回避し得て、集中
的にインナーマッスルのエクササイズが行われることに
なる。すなわち、ピッチャーが前述のような回旋係運動
を行うと、右腕11の上肢が下垂位に近い状態で、この
上肢に内、外旋が起こる。すると、肩関節のローテータ
ー・カフは、内旋時に外旋筋群である棘下筋と小円筋が
伸長された後、その反動で収縮し、外旋時にはその逆の
現象である肩甲下筋の伸長と反動的収縮が起こる。この
結果、棘下筋と肩甲下筋のエクササイズが交互に行われ
る。このエクササイズにおいて、1秒間に1往復のリズ
ムで腕をスイングした場合、1分間で60回、1時間で
3600回、2時間で7200回分の内外旋反復運動が
繰り返されることになる。このような運動がローテータ
ー・カフに与えるコンディショニング効果は著しいもの
があり、上腕の内外旋を行うと、上腕骨頭には肩甲骨関
節窩に対する求心作用が働いて、この関節窩の中心めが
けて恰もボルトをねじ込むように上腕骨頭の回旋軸が安
定性を増すようになる。この上腕骨頭が、肩甲骨関節窩
上で安定性を獲得すると、この逆に安定性を失ったこと
で生じていた問題、例えば、インピンジメント・シンド
ロームと呼ばれる、肩の「ひっかかり」や「こすれ」と
いった現象を回避することができる。
【0017】また、このスティックアレイ1を用いたエ
クササイズが優れているのは、上記のような運動中に実
際の投球動作に近いローテーター・ストレッチ・ショー
トニング・サイクル(RSSC)の要素が組み込まれて
いる点である。このような反復運動を繰り返すことで、
投球動作に類似した運動方式による中枢系への肩関節本
来の動きの取り込み作業がなされると考えられる。さら
に、この投球動作に類似した運動方式によると、腕を振
り出すところから振り切るところまで、スティックアレ
イ1の先端部2aは加速し続けることになる。従って、
このエクササイズ後の実際の投球動作では、指先の速度
が最大に加速された瞬間にボールが勝手に離れてゆき、
毎回一定した空間でボールをリリースすることが可能に
なる。そして、放たれたボールはほぼ一定の方向に向か
って飛んでゆく。上記のような野球の投球動作の他に、
オーバーユースにより肩関節を痛める可能性の高いスポ
ーツの動作は、手の先端部もしくは手に持った用具のス
ウィングスピードの有無が競技の能力を左右すると言っ
てもよいので、このスティックアレイ1を用いてエクサ
サイズを行うのがよい。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明は、後端部を掌側に臨ませ、アレイ本体
を掌が身体側に向く状態に把持して上方から捻りながら
振り下ろすと、下方で掌が身体に対し外向きになるとき
に共鳴部より通常の風切り音とは異なる別異の音が発せ
られるので、肩や胸等のインナーマッスルを鍛練する必
要があるスポーツにおいては、身体の先端部である手先
を加速する鍛練を効果的に行うことができ、腕をスウィ
ングするスポーツの運動能力を高めるとともに、酷使し
た後のインナーマッスルを良好にコンディショニングで
きる効果がある。また、本発明のうち請求項2項記載の
発明は、アレイ本体は細長で弓状に彎曲し、共鳴部は内
側の彎曲面に内部中空の膨出部を設け、この膨出部に細
長の小孔を形成してなるので、腕のスウィングが適正に
なされているか否かをより正確に知ることができるとい
う効果がある。また、本発明のうち請求項3項記載の発
明は、アレイ本体の長さ方向に沿って、指先が掛止され
る指止め部を複数形成したので、ユーザーの手の大きさ
に合わせて適正な把持状態で使用することができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るスティックアレイを
示す斜視図である。
【図2】同スティックアレイを示す平面図である。
【図3】同スティックアレイを示す裏面図である。
【図4】同スティックアレイを示す側面図である。
【図5】図4のV−V線に沿った横断面図である。
【図6】図4のVI−VI線に沿った横断面図である。
【図7】図4のVII−VII線に沿った横断面図であ
る。
【図8】図4のVIII−VIII線に沿った横断面図
である。
【図9】スティックアレイを把持した状態を示す斜視図
である。
【図10】共鳴部4における空気の流れを示す説明図で
ある。
【図11】立位姿勢で腕をスウィングするエクササイズ
を示す説明図である。
【図12】ジョギングしながらのエクササイズを示す説
明図である。
【符号の説明】
2 アレイ本体 2a 先端部 2b 後端部 2c 中央部 2d 上面 2e 下面 4 共鳴部 10a 掌 10b 指 10c 指
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63B 21/072 A63B 23/16 G10K 5/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に重心を有し、後端部を掌側に臨
    ませまたは軽く当接させた状態で略中央部の上下面を指
    で把持し得る大きさに形成されたアレイ本体と、前記先
    端部側に設けられ、前記アレイ本体を掌が身体側に向く
    状態に把持して上方から捻りながら振り下ろし、下方で
    掌が身体に対し外向きになるときに風切り音とは別異の
    音を発する共鳴部とからなることを特徴とするスティッ
    クアレイ。
  2. 【請求項2】 前記アレイ本体は細長で弓状に彎曲し、
    前記共鳴部は内側の彎曲面に内部中空の膨出部を設け、
    この膨出部に細長の小孔を形成してなることを特徴とす
    る請求項1記載のスティックアレイ。
  3. 【請求項3】 前記アレイ本体の長さ方向に沿って、指
    先が掛止される指止め部を複数形成したことを特徴とす
    る請求項1または2記載のスティックアレイ。
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JPH10108919A (ja) 1998-04-28

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