JP3247404B2 - インクジェット記録ヘッドの吐出制御方法およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの吐出制御方法およびインクジェット記録装置

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JP3247404B2
JP3247404B2 JP25519291A JP25519291A JP3247404B2 JP 3247404 B2 JP3247404 B2 JP 3247404B2 JP 25519291 A JP25519291 A JP 25519291A JP 25519291 A JP25519291 A JP 25519291A JP 3247404 B2 JP3247404 B2 JP 3247404B2
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録ヘッ
ドの吐出制御方法および該方法を適用可能なインクジェ
ット記録装置に関し、詳しくは吐出量、吐出速度等のイ
ンクの吐出制御に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録装置において
は、記録される画像等における濃度変動や濃度むらの発
生を極力抑えるため、特に記録ヘッドから吐出されるイ
ンクの速度(着弾精度)や吐出量(以下、この量をVd
[pl/dot]で表わす)に関してその安定化を行う
ための制御が種々行われていた。
【0003】これら制御において採られる主な手法は、
インクの温度を調整すること(以下、温調という)によ
り、吐出速度や吐出量に影響を及ぼすインク粘性を制御
したり、また、発熱素子を具え、その発熱素子が発生す
る熱エネルギーによってインク中に気泡を発生させこの
気泡の成長によってインクを吐出する方式では、気泡の
発生条件等も制御し、上記吐出量等を安定化させるもの
である。インク温度調整のための具体的な構成として
は、インクを保持した記録ヘッドを加熱するためのヒー
タ(専用のヒータまたは吐出用のヒータを兼用)と、記
録ヘッドに関した温度を検出する温度センサとを用い、
温度センサが検出する温度をヒータによる加熱量にフィ
ードバックする構成がある。また、温度のフィードバッ
クは行わずに単にヒータによる加熱を調整する構成もあ
る。
【0004】以上の構成には、ヒータや温度センサを、
記録ヘッド近傍、例えば記録ヘッドを構成する部材上に
設ける場合と、記録ヘッドの外部に設ける場合とがあ
る。
【0005】吐出速度や吐出量の制御に関する他の手
法、あるいは上記手法と共に用いられる手法として、上
記気泡の生成に伴なって吐出する方式において熱エネル
ギーを発生するための電気熱変換体(以下、吐出ヒータ
ともいう)に印加する単一パルス(以下、ヒートパルス
という)のパルス幅を変化させることにより、発生する
熱量を制御し、吐出量を安定化したり吐出速度を制御す
るものがある。
【0006】以上示した制御の態様は、主に以下の4つ
の態様に区別される。
【0007】1)常時ヘッド温調を行う(外部/近
傍)。
【0008】温度フィードバック有り。
【0009】2)随時ヘッド温調を行う(外部/近
傍)。
【0010】温度フィードバック有り。
【0011】3)高温のヘッド温調を行う(環境温度よ
り高い)。フィードバック有り。
【0012】4)単一のヒートパルスのパルス幅変調。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記1
の方式では、常に記録ヘッドの温調を行っているため、
ヒータの加熱に伴なうインク水分の蒸発が促進される。
この結果、記録ヘッドにおける吐出口内インクの増粘,
固着を誘起し、結果として吐出方向が偏向するヨレの増
大や不吐出を生じさせたり、インクにおける染料濃度が
相対的に高まることにより濃度変化や濃度むらを発生さ
せる等して、記録画質の低下を招くことがあった。
【0014】また、ヒータによる連続的な加熱による影
響として、ヘッドの構造変化やヘッドを構成する部材の
劣化が促進され、記録ヘッドの信頼性や耐久性を低下さ
せる原因にもなっていた。さらに、この方式は一般的に
環境温度の変化や自己昇温(吐出に伴う昇温)による影
響を受け易く、これにより吐出量や吐出速度の変動が生
じ濃度変化や濃度むらを発生させる場合もあった。
【0015】上記2の方式は、必要に応じて温度調整を
行う方式であって、1の方式を改善したものであるが、
例えば記録指令が入力されてから温調を行うため、比較
的短時間で所定の温度に到達する必要があり、加熱のた
めに大きなエネルギー[例えばヒータの発熱量(W)]
を与えなければならない。このため、温度制御において
温度リップルの幅が増大し正確な温度制御が行えない場
合があり、このような場合、温度リップルによる吐出量
の変動が起こり濃度変化や濃度むらを発生することもあ
る。逆に、正確な温調を行おうとすると、与えるエネル
ギーを少なくする必要があり、目標温度に到達するまで
の時間が長くなり、記録開始までの待ち時間が増大す
る。
【0016】上記3の方式は、環境温度の変化や自己昇
温による温度変化の影響を少なくするために、温調によ
る目標温度を環境温度より高くするものである。これに
よれば、低デューティーの記録時の吐出量や吐出速度の
変動を少なくすることは可能となるが、高デューティー
記録時、例えば全ベタ記録のように吐出に伴なう昇温
(自己昇温)が大きい場合にはこの昇温の影響を避ける
ことはできない。
【0017】また、温調の方法として、記録ヘッドの外
部での温調は、一般に環境温度の影響については低減可
能であるが、自己昇温に対するレスポンスが悪く、この
自己昇温による影響を受け易いといえる。
【0018】また、記録ヘッドの近傍(例えば吐出ヒー
タが配設されたヒータボードを支持する基板としてのア
ルミ板にヒータまたは温度センサを設ける)での温調を
行うと、レスポンスは良くなり、自己昇温に対して効果
があるが、基板であるアルミ板の熱容量が大きいために
温度リップルが発生し、この温度リップルによる吐出量
変動が発生する場合がある。
【0019】さらに、上記方式4の単一パルス(以下、
シングルパルスともいう)によるパルス幅変調法は、特
に上記気泡形成のインクジェット方式において、温度変
化に応じた吐出量や吐出速度の変動を吸収できるだけの
吐出量や吐出速度の制御幅が少ないこと、および、パル
ス幅の増加に伴なって吐出量や吐出速度の線型的な増大
が得にくく再現性に乏しいことから、正確な吐出量や吐
出速度の制御を行うことは困難である。
【0020】ところで、上述したように従来の温調によ
る吐出制御を阻害する大きな要因の1つは、吐出に伴な
って記録ヘッド内のインクに蓄熱を生ずる自己昇温であ
るといえる。
【0021】例えば、記録ヘッドに自己昇温を生じるこ
とにより、インク温度が変化すると、気泡の発泡速度や
リフィル速度の変動を生じ、これにより、ヨレや不吐出
さらにはリフィル周波数の変動など、吐出特性の変動を
引き起こし画像を極端に劣化させることがある。
【0022】特に、シアン,マゼンタ,イエロー,ブラ
ックの4色のインクによって形成されるフルカラー画像
では、これらのインクを吐出する記録ヘッドのうち1つ
にでも標準状態と異なる吐出特性を生じると、例えば吐
出量の違いによるカラーバランスの崩れによる色味の変
化や色再現性の低下(色差の増大)を生じたり、吐出速
度変動によって生じるヨレにより白スジや黒スジを発生
させ全体の画質を低下させたりする。
【0023】また、単色で画像を記録する場合でも、そ
の記録ヘッドに吐出特性の変動を生じると、リフィル周
波数の低下やヌレの増加によって発生するチョロ不吐,
ヨレにより特にベタ記録においてすじや濃度変動を発生
する。さらに、吐出特性の変動によってヨレが発生する
と画像における細線の再現性や文字品位の低下が起こ
る。
【0024】一方、最近のインクジェット記録装置では
被記録媒体の材質(普通紙・コート紙・OHP用紙な
ど)や記録方式(1パス・2パスなど)に応じて記録ヘ
ッドと複記録媒体との距離を変えたり記録速度を変えた
りする構成をとる。この結果、吐出されたインクの着弾
精度が低下することがある。このような場合、上記距離
や記録速度に応じてインクの吐出速度を制御すること
が、着弾精度向上のための構成の1つである。
【0025】本発明は上述の観点に基づいてなされたも
のであり、その目的とするところは、環境温度や自己昇
温によって記録ヘッドの温度が変化しても、吐出速度や
リフィル周波数を良好に制御することが可能なインクジ
ェット記録ヘッドの吐出制御方法およびインクジェット
記録装置を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
駆動信号の印加によって発熱素子が発生する熱エネルギ
ーによりインクに気泡を発生させ、該気泡の生成に伴な
ってインクを吐出するインクジェット記録ヘッドの吐出
制御方法において、前記駆動信号を、インクを吐出させ
ずに熱エネルギーを発生させるためのパルスP、パル
ス休止間隔P、及びインクを吐出するためのパルスP
を含む複数のパルスからなり、P,P,Pを当
該順序で生成される信号とし、前記パルスPを前記イ
ンクジェット記録ヘッドに応じて定めた所定の幅のパル
スとするとともに、前記インクジェット記録ヘッドの温
度に応じて、前記温度が所定の温度範囲にあるとき、前
記複数のパルスのうち相対的に先行するパルスPの幅
を変調することにより、前記インクの吐出を制御すると
ともに、変調される前記パルスPの幅と、前記パルス
の幅との関係がP<Pであることを特徴とす
る。
【0027】また、駆動信号の印加によって発熱素子が
発生する熱エネルギーによりインクに気泡を発生させ、
該気泡の生成に伴なってインクを吐出するインクジェッ
ト記録ヘッドを用い、該記録ヘッドからインクを吐出し
記録を行なうためのインクジェット記録装置において、
前記駆動信号を、インクを吐出させずに熱エネルギーを
発生させるためのパルスP、パルス休止間隔P、及
びインクを吐出するためのパルスPを含む複数のパル
スからなり、P,P,Pを当該順序で生成される
信号とし、前記パルスPを前記インクジェット記録ヘ
ッドに応じて定めた所定の幅のパルスとするとともに、
前記インクジェット記録ヘッドの温度に応じて、前記温
度が所定の温度範囲にあるとき、前記複数のパルスのう
ち相対的に先行するパルスPの幅を変調することによ
り、前記インクの吐出を制御するとともに、変調される
前記パルスPの幅と、前記パルスPの幅との関係が
<Pであるパルスとする駆動手段、を具えたこと
を特徴とする。
【0028】
【作用】以上の構成によれば、複数の信号よりなる駆動
信号のうち先行する信号の波形を変調することによっ
て、インクに発生する気泡の膨張速度を制御することが
でき、これによりインク吐出速度を制御することが可能
となる。また、上記先行する信号の変調によって吐出さ
れるインクの温度を局部的に制御することができ、これ
により、気泡が収縮する際の気泡周囲のインクの温度
を、吐出速度や吐出量の制御等と関係なく低く設定でき
る。この結果、収縮速度を大きくでき、リフィル周波数
を高くすることが可能となる。
【0029】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0030】本発明は、記録ヘッドの環境温度や自己昇
温に影響されずにその吐出速度やリフィル速度を制御で
きるように、吐出にかかるインクの温度、すなわち、発
熱素子近傍のインクの温度を制御する。そのため、以下
に示す実施例では1回の吐出を行うために発熱素子に印
加される駆動信号を複数の信号からなるものとする。そ
して、この駆動信号の先行する信号の波形を変調するこ
とによりインク温度を変化させ、吐出速度やリフィル速
度を制御する。
【0031】なお、以下に示す実施例では、上記駆動信
号をパルス形態とし、このパルスを2つのパルスに分割
して複数の駆動信号とする。
【0032】まず、図1〜図11を参照し、この分割パ
ルスによる吐出量制御を例にとり、分割パルスのパルス
幅変調によるインク温度制御について説明する。
【0033】図1は本発明の一実施例にかかる分割パル
スを説明するための図である。
【0034】図1において、VOPは駆動電圧、P1 は複
数の分割されたヒートパルスの最初のパルス(以下、プ
レヒートパルスという)のパルス幅、P2 はインターバ
ルタイム、P3 は2番目のパルス(以下、メインヒート
パルスという)のパルス幅である。T1 ,T2 ,T3
1 ,P2 ,P3 を決めるための時間を示している。駆
動電圧VOPは、この電圧を印加される電気熱変換体(発
熱素子)がヒータボードと天板とによって構成されるイ
ンク液路内のインクに熱エネルギーを発生させるために
必要な電気エネルギーを示すものの一つであり、その値
は電気熱変換体の面積,抵抗値,膜構造や記録ヘッドの
液路構造によって決まる。分割パルス幅変調駆動法は、
1 ,P2 ,P3 の幅で順次パルスを与えるものであ
り、プレヒートパルスは、主にインク路内のインク温度
を制御するためのパルスであり、本発明の吐出制御の重
要な役割を荷っている。このプレヒートパルス幅P1
その印加によって電気熱変換体が発生する熱エネルギー
によってインク中に発泡現象が生じないような値に設定
される。
【0035】インターバルタイムは、プレヒートパルス
とメインヒートパルスが相互干渉しないように一定時間
の間隔を設けるため、およびインク路内インクの温度分
布を均一化するために設けられる。メインヒートパルス
はインク路内のインク中に発泡を生ぜしめ、吐出口より
インクを吐出させるためのものであり、その幅P3 は電
気熱変換体の面積,抵抗値,膜構造や記録ヘッドのイン
ク液路の構造によって決まる。
【0036】例えば、図3(A)および(B)に示すよ
うな構造の記録ヘッドにおけるプレヒートパルスの作用
について説明する。
【0037】図3(A)および(B)は、本発明を適用
可能な記録ヘッドの一構成例を示すそれぞれインク路に
沿った概略縦断面図および概略正面図である。
【0038】図3(A)および(B)において、1は上
記分割パルスの印加によって熱を発生する電気熱変換体
であり、電気熱変換体1は、これに分割パルスを印加す
るための電極配線等とともにヒータボード9上に配設さ
れる。ヒータボード9はシリコンにより形成され、記録
ヘッドの基板をなすアルミ板11によって支持される。
12は、インク路等を構成するための溝が形成された天
板であり、天板12とヒータボード9(アルミ板11)
とが接合することによりインク路3やこれにインクを供
給する共通液室5が構成される。また、天板12には吐
出口7が形成され、それぞれの吐出口7にはインク路3
が連通している。
【0039】図3に示される記録ヘッドにおいて、駆動
電圧 VOP=18.0(V),メインヒートパルス幅P
3 =4.114[μsec]とし、プレヒートパルス幅
1を0〜3.000[μsec]の範囲で変化させた
場合、図4に示すような吐出量Vd [ng/dot]と
プレヒートパルス幅P1 [μsec]との関係が得られ
る。
【0040】図4は吐出量のプレヒートパルス依存性を
示す線図であり、以下、吐出量を例にとり吐出特性のプ
レヒートパルス依存性について説明する。図において、
0はP1 =0[μsec]のときの吐出量を示し、こ
の値は図3に示すヘッド構造によって定まる。因に、本
実施例でのV0は、環境温度TR =25℃の場合でV0
18.0[ng/dot]であった。
【0041】図4の曲線aに示されるように、プレヒー
トパルスのパルス幅P1 の増加に応じて、吐出量Vd
パスル幅P1 が0からP1LMTまで線形性を有して増加
し、パルス幅P1 がP1LMTより大きい範囲ではその変化
が線形性を失い、パルス幅P1MAXで飽和し最大となる。
【0042】このように、パルス幅P1 の変化に対する
吐出量Vd の変化が線形性を示すパルス幅P1LMTまでの
範囲は、パルス幅P1 を変化させることによる吐出量の
制御を容易に行える範囲として有効である。因に、曲線
aに示す本実施例ではP1LMT=1.87(μs)であ
り、このときの吐出量はVLMT =24.0[ng/do
t]であった。また、吐出量Vd が飽和状態となるとき
のパルス幅P1MAXは、P1MAX=2.1[μs]であり、
このときの吐出量VMAx =25.5[ng/dot]で
あった。
【0043】パルス幅がP1MAXより大きい場合、吐出量
dはVMAX より小さくなる。この現象は、上記範囲の
パルス幅を有するプレヒートパルスが印加されると電気
熱変換体上に微小な発泡(膜沸騰の直前状態)を生じ、
この気泡が消泡する前に次のメインヒートパルスが印加
され、上記微小気泡がメインヒートパルスによる発泡を
乱すことによって吐出量が小さくなることによる。この
領域をプレ発泡領域と呼びこの領域ではプレヒートパル
スを媒介にした吐出量制御は困難なものとなる。
【0044】図4に示すP1 =0〜P1LMT[μs]の範
囲の吐出量とパルス幅との関係を示す直線の傾きをプレ
ヒートパルス依存係数と定義すると、プレヒートパルス
依存係数:
【0045】
【数1】
【0046】となる。この係数KPは温度によらずヘッド
構造・駆動条件・インク物性等によって定まる。すなわ
ち、図4中曲線b,cは他の記録ヘッドの場合を示して
おり、記録ヘッドが異なるとその吐出特性が変化するこ
とが解かる。このように、記録ヘッドが異なると、プレ
ヒートパルスP1の上限値P1LMTが異なるため、後述さ
れるように記録ヘッド毎の上限値P1LMTを定めて、吐出
制御を行う。因に本実施例の曲線aで示される記録ヘッ
ドおよびインクにおいてはKP =3.209[ng/μ
sec・dot]であった。
【0047】すなわち、インクジェット記録ヘッドの吐
出量を決定する別の要因として、記録ヘッドの温度(イ
ンク温度)がある。
【0048】図5は吐出量の温度依存性を示す線図であ
る。図5の曲線aに示すように、記録ヘッドの環境温度
R (=ヘッド温度TH )の増加に対して吐出量Vd
直線的に増加する。この直線の傾きを温度依存係数と定
義すると、温度依存係数:
【0049】
【数2】
【0050】となる。この係数KT は駆動条件にはよら
ず、ヘッドの構造・インク物性等によって定まる。図5
においても他の記録ヘッドの場合を曲線b,cに示す。
因に本実施例の記録ヘッドにおいてはKT =0.3[n
g/℃・dot]であった。
【0051】図2は本発明の一実施例に関し、主にパル
ス幅変調による吐出量制御を説明するための図であり、
同図を参照して、吐出量の制御原理を説明する。
【0052】図2に示されるように、吐出量制御は以下
の3つの態様で構成される。すなわち、記録ヘッドの温
度TH に応じて、 (1)TH ≦T0 …温調による吐出量制御 (2)T0 <TH ≦TL …分割パルス幅変調法による吐
出量制御 (3)TL <TH <TC …P1 =0による非制御 ここで、TH がTC 以上はインクジェット記録ヘッドの
発泡限界を越えている領域とする。
【0053】このように、ヘッド温度TH が比較的低い
0 (例えば25℃)以下では前述した記録ヘッドの温
調によって吐出量の制御を行い、T0 以上の比較的高い
温度では、図4にて説明したプレヒートパルスのパルス
幅を変化させることによって、吐出量の制御を行う(以
下、PWM制御ともいう)。
【0054】以上のようにヘッド温度に応じて吐出量制
御の態様を変えるのは、比較的低温領域では、インク粘
性が増す等の理由によってインクに熱を作用させたとき
の発泡が不安定になるため吐出そのものが適切に行われ
ない場合があり、従って、パルス幅変調による吐出量制
御が困難であるためである。そのために、ヘッド温度が
低い場合には予め温調によってヘッド温度を所定温度
(T0)とし、これにより吐出量を一定の量に制御し、
ヘッド温度が高い場合には、吐出の際のプレヒートパル
スを変調することによって吐出量を制御する。
【0055】上述の温度T0 は温調によって目標とされ
る記録ヘッド温度であり、記録ヘッドがこの温度にある
とき、本例の吐出量制御において、目標とする吐出量V
d0(例えば、30[ng/dot])が得られる。ま
た、図2に示される吐出量制御が限界となる温度TL
は、図4にした制御限界吐出量VLMT が、図5に示した
関係において対応する温度として設定することができ
る。
【0056】上記(1)の態様では図2の温調領域に対
応し、上述したように主に低温環境で所定量の吐出量を
確保するためのものであり、記録ヘッド温度(インク温
度)を温調によって目標温度T0 に制御する。これによ
り、記録ヘッド温度TH =T0 のときの吐出量Vd0を得
る。
【0057】なお、本実施例では、温調による前述の弊
害(インク水分蒸発によるインク増粘,固着および温調
リップル)を極力低減するために比較的低温のT0 =2
5℃としている。これは、例えば通常の使用環境ではほ
ぼ室温が20〜25℃に保たれており、記録ヘッド温度
をほぼこの温度に保てば上記弊害を低減することができ
るからである。また、このときのプレヒートパルスのパ
ルス幅P1 はP1 =P1LMTと設定し、TH =25℃で最
大の吐出量VLMT が得られるようにする。さらに、
(1)の制御態様、すなわち温調時の各パルス幅等は本
実施例では後述の図6の1に示すようにP1 =1.87
(μsec),P2 =2.618(μsec),P3
4.114(μsec)とした。加えて、この状態は後
述の図7に示すテーブルの1に対応する状態である。
【0058】制御態様(2)は、図2のパルス幅変調領
域に対応するものである。この領域は吐出に伴う自己昇
温や環境温度の高温化によって記録ヘッド温度がT0
上の比較的高温にある領域(例えば26℃〜44℃と)
であり、この温度を温度センサが検知し図7に示すテー
ブルに従ってプレヒートパルス幅P1 を変化させる。図
7のテーブル番号の各々に対応するパルス幅の各状態を
図6に示す。また、このときのパルス幅変調のシーケン
スを図8に示す。本例の記録ヘッドの場合、パルスP1
の幅の上限P1LMTは図7のテーブル番号1で示されるO
A[Hex]、すなわち、図6の1で示される値とな
る。この上限値は、後述されるようにテーブルポインタ
情報によって設定される。
【0059】以下、図8のシーケンスを参照しながら、
第2図に示されるパルス幅変調による吐出量制御につい
て説明する。
【0060】図8に示すシーケンスは、例えば20ms
ec毎の割り込みによって起動されるものであり、ま
ず、ステップS81で記録ヘッド温度を検知する。次
に、ステップS82では、温度センサに入る熱流束や電
気的ノイズによる温度の誤検知を防ぐために、過去3回
のヘッド温度とステップS81で検知した温度の平均値
n をヘッド温度TH ′とする処理を行う。次のステッ
プS83ではこの平均値TH ′=Tn と前回得たヘッド
温度TH ′=Tn-1 とを比較する。ここでその差Tn
n-1 が所定の温度ステップ幅ΔT、すなわち、パルス
幅P1 を、図7に示すテーブル番号に対応した各段階の
パルス幅の変化幅に相当する1単位パルス幅(0.18
7μsec)変化させたとき、吐出量が一定に保たれる
温度の範囲内(すなわち、±ΔTは図7に示す温度範囲
±1℃(2℃)に対応している)であれば、ステップS
85でパルス幅P1はそのままとし、この差が+ΔTよ
りも大きい場合はステップS86へ進み、図7のテーブ
ルの参照するテーブル番号を1つ上げることにより、P
1 を1つ下げて吐出量を低減し、またこの差が−ΔTよ
りも小さい場合は、ステップS84へ進み、テーブル番
号を1つ下げることによりP1 を1つ上げて吐出量を増
大させ、常に吐出量が一定の量Vd0となるよう制御す
る。上記処理で、温度変化に応じて変化させるパルス幅
1 の変化を1単位パルス幅とした理由はフィードバッ
クの誤動作(センサの温度誤検知等)を防止して濃度ジ
ャンプの発生を防止するためである。
【0061】以上のような制御を実施することで、目標
吐出量Vd0に対して、図7のテーブルによって管理でき
る温度範囲では±ΔVの範囲で吐出量制御が可能とな
る。吐出量の変化の様子は、例えば図2に示す矢印aの
ように変化する。
【0062】この範囲内での吐出量変動に収まると1枚
の印字中に発生する濃度変動は、100%デューティー
の例えばベタ記録のような場合でも±0.02程度に抑
えられ、例えばシリアル記録方式に顕著な濃度ムラの発
生・繋ぎスジは問題とならない。なお、温度検知の平均
回数を増やすとノイズ等に強くなり、よりなめらかな変
化となるが、逆にリアルタイムでの制御では検知精度が
損なわれ正確な制御ができなくなる。また、温度検知の
平均回数を減らすとノイズ等に弱くなり急激な変化が発
生するが、逆にリアルタイムでの制御では検知精度が高
まり正確な制御が可能となる。
【0063】制御態様(3)は、図2に示す非制御領域
に対応し、この温度範囲は、本来は記録ヘッドの通常印
字の範囲外であって、あまり使用されない範囲である
が、記録ヘッドが、例えば100%デューティーで記録
した場合、この温度範囲まで昇温することがあり、この
ような場合に備え、この領域では、P1 =0(μse
c)としてメインヒートパルスのシングルパルスのみで
記録するようにして極力自己昇温を防止する。TC はヘ
ッドの使用限界温度を示している。
【0064】本実施例では、図7のテーブルを用い、図
8に示したシーケンスを実施することで、ヘッド温度T
H =46℃までVd0=30[ng/dot]を中心にΔ
V=±0.3[ng/dot]の変動範囲で吐出量制御
が可能となった。
【0065】上記実施例に用いることが可能な記録ヘッ
ドのヒータボードを図9に示す。ヒータボード上には、
温度センサ,温調ヒータ,吐出ヒータ等が配置される。
【0066】図9はヒータボードの概略上面図であり、
図において、温度センサ20Aおよび20BはSi基板
9上において複数の吐出ヒータ1の配列の左右側にそれ
ぞれ配設される。これら吐出ヒータ1,温度センサ20
A,20Bは、同様にヒータボードの左右に配設される
温調用ヒータ30A,30Bとともにパターン配置さ
れ、半導体プロセス工程で一括形成される。なお、本例
では、温度センサが検知する温度については、温度セン
サ20Aと20Bとが検出する温度の平均値を検知温度
としている。
【0067】図10に、本発明の吐出量制御方法を採用
したインクジェット記録装置を示す。この装置は交換可
能な記録ヘッドを黒(Bk),シアン(C),マゼンタ
(M),イエロー(Y)4色のインクに対応して備えた
フルカラーシリアルタイプのプリンタである。本プリン
タに使用したヘッドは、解像度400dpi,駆動周波
数4KHzで、128個の吐出口を有している。
【0068】図10において、CはY,M,C,Bkの
各インクに対応した4個の記録ヘッドカートリッジであ
り、記録ヘッドとこれにインクを供給するインクを貯留
したインクタンクとが一体に形成されている。各記録ヘ
ッドカートリッジCはキャリッジに対して不図示の構成
によって着脱自在に装着される。キャリッジ2は、ガイ
ド軸11に沿って摺動可能に係合し、また、不図示の主
走査モータによって移動する駆動ベルト52の一部と接
続する。これにより、記録ヘッドカートリッジCはガイ
ド軸11に沿った走査のための移動が可能となる。15,
16および17,18は記録ヘッドカートリッジCの走
査による記録領域の図中奥側および手前側においてガイ
ド軸11とほぼ平行に延在する搬送ローラである。搬送
ローラ15,16および17,18は不図示の副走査モ
ータによって駆動され記録媒体Pを搬送する。この搬送
される記録媒体Pは記録ヘッドカートリッジCの吐出口
面が配設された面に対向し記録面を構成する。
【0069】記録ヘッドカートリッジCによる記録領域
に隣接するカートリッジCの移動可能な領域に臨んで回
復系ユニットが設けられる。回復系ユニットにおいて、
300は記録ヘッドを有する複数のカートリッジCにそ
れぞれ対応して設けたキャップユニットであり、キャリ
ッジ2の移動に伴なって図中左右方向にスライド可能で
あるとともに、上下方向に昇降可能である。そしてキャ
リッジ2がホームポジションにあるときには、記録ヘッ
ド部と接合してこれをキャッピングする。また、回復系
ユニットにおいて、401および402は、それぞれワ
イピング部材としての第1および第2ブレード、403
は第1ブレード401をクリーニングするために、例え
ば吸収体でなるブレードクリーナである。
【0070】さらに、500はキャップユニット300
を介して記録ヘッドの吐出口およびその近傍からインク
等を吸収するためのポンプユニットである。
【0071】図11は上記インクジェット記録装置にお
ける制御系の構成例を示すブロック図である。
【0072】ここで、800は主制御部をなすコントロ
ーラであり、図8にて上述したシーケンス等を実行する
例えばマイクロコンピュータ形態のCPU801、その
手順に対応したプログラムや図7に示したテーブル,ヒ
ートパルスの電圧値,パルス幅その他の固定データを格
納したROM803、および画像データを展開する領域
や作業用の領域等を設けたRAM805を有する。81
0は画像データの供給源をなすホスト装置(画像読取り
のリーダ部であってもよい)であり、画像データその他
コマンド,ステータス信号等はインターフェース(I/
F)812を介してコントローラと送受信される。
【0073】820は電源スイッチ822、記録(コピ
ー)開始を指令するためのコピースイッチ824および
大回復の起動を指示するための大回復スイッチ826
等、操作者による指令入力を受容するスイッチ群であ
る。830はホームポジションやスタートポジション等
キャリッジ2の位置を検出するためのセンサ832、お
よびリーフスイッチ530を含みポンプ位置検出のため
に用いるセンサ834等、装置状態を検出するためのセ
ンサ群である。
【0074】840は記録データ等に応じて記録ヘッド
の電気熱変換体を駆動するためのヘッドドライバであ
る。また、ヘッドドライバの一部は温度ヒータ30A,
30Bを駆動することにも用いられる。さらに、温度セ
ンサ20A,20Bから温度検出値はコントローラ80
0に入力する。850はキャリッジ2を主走査方向(図
10の左右方向)に移動させるための主走査モータ、8
52はそのドライバである。860は副走査モータであ
り、記録媒体を搬送(副走査)するために用いられる。
【0075】上述のインクジェット記録装置は、4色の
インク、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック各色に
ついて記録ヘッドカートリッジを具え、これら各記録ヘ
ッドカートリッジには情報記憶用のEEPROM128
が設けられている。ROM128に格納された情報は、
インクジェット記録装置の電源投入時に読み出される。
ROMデータとしては、記録ヘッドのID番号,インク
色,駆動条件,ヘッドシェイディング(HS),データ
とともにPWM制御の制御条件を格納したテーブルのテ
ーブルポインタ(以下、テーブル番号ともいう)を読み
とる。このテーブルポインタは各ヘッド毎にその吐出量
能力に応じて設定されている。このテーブルポインタに
従って、本体側では分割パルス幅変調駆動法におけるプ
レヒートパルスP1 の幅の上限値を定める。すなわち、
図6,7に示した例では、テーブルポインタ(番号)が
設定されており、これによりP1 の最大幅が“OA”
(1.87μsec)に定められる。
【0076】以下、ROM128に格納されたヘッド情
報読み込み処理を簡単に説明する。
【0077】最初に、記録ヘッドの持つヘッド固有のI
D番号(シリアル番号),の読み込みをし、そのシリア
ル番号の値が例えば、FFFFHか調べる。シリアル番
号がFFFFHならばヘッドないしと判断しエラーとな
る。シリアル番号がFFFFHでなければヘッドのもつ
色情報を読みとる。次に、そのヘッドが色ごとに指定さ
れている正規の位置に装着されているかを色情報から調
べ、正しく装着されていればそのまま次のデータを読
み、誤装着していればヘッド位置違いエラーを表示す
る。
【0078】次に、装着されている記録ヘッドカートリ
ッジが新しいものかをヘッドのシリアル番号と現在本体
側に記憶されているシリアル番号とを比べることにより
調べる。新規のヘッドでなければヘッド情報読み込み処
理は終了である。新規のヘッドであれば新規のヘッド情
報(シリアル番号,色情報,メインパルスP3 のパルス
幅,PWM制御のテーブルポインタ,温度センサー補正
値,ヘッド位置補正値,製造年月日,その他の情報)を
装置内のRAM805に記憶し、新規ヘッドが装着され
ていることを示すフラグをセットする。次に、ヘッドの
シェーディング情報(HS)を読み込んで、ヘッド情報
読み込み処理を終了する。
【0079】次に、記録ヘッドの駆動条件の設定につい
て簡単に説明する。
【0080】ここで、駆動条件とは吐出に関与するメイ
ンパルスP3 を示すものであり、上述のように電源投入
時には、ヘッドのROM情報としてID番号,色情報,
パルスP1 に関するテーブルポインタ等とともにヘッド
駆動条件としてパルスP3 のテーブルポインタが読みと
られる。このテーブルポインタに従って、本体側では後
述する分割パルス幅変調駆動制御のメインヒートパルス
3 幅を定める。
【0081】パルスP3 のテーブルポインタ情報は、予
めヘッドの製造工程上で各ヘッドの吐出特性測定を行う
ことにより各ヘッドに最適な駆動条件を設定し、記録ヘ
ッドのROM128に情報として記憶させておく。
【0082】以上のように、ヘッド駆動条件設定用のテ
ーブルポインタをヘッドのROM情報として読み込むこ
とによって本体側の設定条件(駆動条件)を変えること
ができ、これによって、ヘッド毎の吐出特性バラツキを
吸収することが可能となり、交換式記録ヘッドを用いた
本例のような場合でも簡単に画質の安定化が可能とな
る。
【0083】プレヒートパルスに関するテーブルポイン
タ情報も上記テーブルポインタと同様に設定されるもの
であり、以下、これについて簡単に説明する。
【0084】予めヘッドの製造工程上で各ヘッドの吐出
量測定を標準駆動条件(例えば、ヘッド温度:TH =2
5.0(℃)の環境で駆動電圧:VOP=18.0(V)
の時に、P1 =4.87(μsec)でP3 =4.11
4(μsec)のパルスを与える)で行い、その値を測
定吐出量:VDMとする。次に、標準吐出量:VDO=3
0.0[ng/dot]との差をVDO−VDMを求め、こ
れに基づいてテーブルポインタを設定する。このように
各記録ヘッドの特性による吐出量の多少によってプレヒ
ートパルスの上限をランク分けしこのランクをテーブル
ポインタ情報としてROM128に記憶させておく。
【0085】なお、このような吐出量によるランク分け
は、その1ランクの範囲を、図6,7に示したプレヒー
トパルス幅P1 の1テーブルの変化分±ΔVと等しくし
てある。
【0086】上述したプレヒートパルスP1 に関するテ
ーブルポインタ設定においては、吐出量の多い記録ヘッ
ドでは、環境温度(ヘッド温度)が標準温度、例えば
5.0℃の時のプレヒートパルス幅P1 の上限値を標準
駆動条件の上限値(例えばP1=1.87μsec)よ
り短くして吐出量を少なくし、標準吐出量VDO=30.
0[ng/dot]に近づけるようにする。
【0087】逆に、吐出量の少ない記録ヘッドでは、環
境温度が標準温度の時のプレヒートパルス幅P1 の値を
標準駆動条件より長くして吐出量を多くし、標準吐出量
DO=30.0[ng/dot]に近づけるようにす
る。
【0088】以上のように、プレヒートパルスP1 のP
WM制御を行うためのテーブルポインタをヘッドのRO
M情報として読み込むことによって本体側の設定条件
(駆動条件)を変えることができ、ヘッド毎の吐出量バ
ラツキを吸収することが可能となり、交換式記録ヘッド
を用いた本体でも容易に画質の安定化が可能となったば
かりかヘッドの歩留りを向上させカートリッジヘッドの
コストをも低減させることが可能となる。
【0089】以上、図1〜図11を参照して説明したよ
うに、発熱素子の駆動信号としての分割パルスの最初の
パルスを変調させることにより、吐出量を安定化できる
一方で、記録ヘッドの温度を効率的に制御することも可
能となる。そして、その記録ヘッド温度の制御幅を、例
えば図2に示すようにT0 からTL まで比較的広いもの
とすることができる。
【0090】ところで、インクの吐出速度とインク温度
との関係は、一般に図12に示すようなものとなる。す
なわち、温度が高い程、吐出速度は大きくなり、ある温
度までは、インク温度の増加に対して吐出速度は線型的
に増加する。このようなインク温度と吐出速度との関係
は以下のように説明することができる。
【0091】すなわち、吐出速度をVINK ,吐出量をM
INK ,発熱素子が発生する熱によってインク中に生成す
る気泡の体積をVB とすると、以下の式が成り立つ。
【0092】
【数3】VINK =k(∂VB /∂t)/MINK ここで、kは比例定数、∂/∂tは時間に関する偏微分
である。
【0093】上式から理解されるように、吐出速度は、
気泡の膨張速度に比例し吐出量に反比例する。従って、
例えば、吐出量を少なくし、および/または気泡の膨張
速度を大きくすると、吐出速度は大きくなる。ここで、
吐出量を少なくすること(変化させること)は、図1〜
図11を参照して説明したように、濃度むら等を発生す
るため好ましくないため、前述したように吐出量を安定
化する制御が行われるのが一般的である。故に、インク
の吐出速度は気泡の膨張速度によって決定されることが
多い。そして、この気泡の膨張速度はインク温度(記録
ヘッド温度)によって異なる。
【0094】図13は気泡の生成時間tと気泡の体積V
との関係を示す線図である。
【0095】同図中、曲線a,bは、駆動信号が分割さ
れないシングルパルスで、記録ヘッド温度がそれぞれ2
5℃,40℃の場合を示している。これから解るよう
に、気泡の体積VB が増加していくとき(膨張すると
き)、曲線の傾き、すなわち膨張速度は、記録ヘッド温
度が相対的に高い場合の曲線bの方が大きい。
【0096】以上のことから、記録ヘッドの温度、すな
わち、インク路や共通液室を満たすインクの温度が高い
程吐出速度が大きいという、図12に示した関係を説明
することができる。
【0097】ところが、以上のように記録ヘッドの温度
を高くすれば、吐出速度を大きくすることができるが、
図13に示されるように、吐出速度を高くできる場合の
曲線bの方が、気泡体積VB が減少する速度(収縮速
度)が小さく気泡の消泡時間が長くなる。この結果、リ
フィル周波数が低下して前述したような問題を生ずるこ
とになる。
【0098】このような現象は、曲線bの場合の方が、
気泡の周囲のインクの温度が高いために消泡の時間が長
くなるということで説明できる。
【0099】そこで、本発明では、記録ヘッドの温度、
すなわち、気泡が収縮過程にあるときの気泡周囲のイン
ク温度を低く抑えたまま、吐出にかかるインクの温度を
上昇させて吐出速度を大きくするようにする。
【0100】図14は発熱素子を駆動するパルスと気泡
体積の時間的変化との関係を示す線図である。
【0101】図14において、発熱素子にシングルパル
スAを印加する場合、Aで示される破線および実線のよ
うに、発熱素子温度および気泡体積がそれぞれ時間の経
過tとともに変化する。すなわち、時点tp で駆動パル
スが立ち上がり、tasで膜沸騰が始まり気泡は膨張を開
始する。その後、t2 で上記駆動パルスは立ち下がる
が、気泡の体積は増加し続け、所定時点tamaxでその体
積は最大となり、その後、収縮し始め時点tafで消泡す
る。ダブルパルスBを印加した場合も、気泡体積は同様
に変化する。
【0102】ここで、シングルパルスAを印加した場合
と、ダブルパルスBを印加した場合について消泡時間
(気泡体積が最大のときから消泡するまでの時間)およ
び膨張時間(膨張開始から気泡体積最大までの時間)を
比較すると、消泡時間がほぼ等しいとした場合、膨張時
間はダブルパルスBを印加した場合の方が短い。すなわ
ち膨張速度が大きくなる。この様子は図13の曲線aと
cとの比較によって示すことができる。
【0103】従って、同一の消泡時間とした場合でも、
ダブルパルスを印加した場合の方が吐出速度をより高く
することができる。これは、ダブルパルスの最初のパル
スによって吐出にかかるインクの温度が高められるため
であり、これにより、吐出速度を大きくすることができ
る。従って、この最初のパルスの幅P1 を変調すること
により、吐出速度を制御することが可能となる。
【0104】また、このダブルパルスで発熱素子を駆動
した場合には、図1〜図11にて説明したように、記録
ヘッド温度を比較的容易に制御できるため、記録ヘッド
の温度を低くし消泡時間を短くできると同時に、吐出量
の安定化を行うこともできる。
【0105】ところで、上述したダブルパルス(分割パ
ルス)について、記録ヘッドの駆動条件や被記録媒体上
の画像形成の条件に対して、そのパルス幅の好ましい設
定方法について説明する。
【0106】1)信号P1 ,P2 ,P3 について検討す
ると、従来のダブルパルスは単にP1 ,P3 の信号を入
れることを考慮したものであるため、与えられた休止間
隔を一定にすることが前提となっている。ところが、前
加熱量(P1 )を変化させるとき、休止時間P2 一定と
すると、前加熱量(P1 )が、実際の発泡時パルスP3
に影響を与えやすく不安定な要素となってしまった。
【0107】本発明では、この点を考慮した結果、前加
熱のパルスの印加時間P1 に対して、休止間隔の時間P
2 はP1 ≦P2 を満足することで印加パルスP1 による
段階的な階調領域を広げることができ、その所望条件を
効率よく達成できる。加えて、時間P2 は、パルスP3
の印加時間P3 に対して、P2 <P3 を満足すること
で、与えられた装置の駆動周期内で効率よい所望のイン
ク滴形成を達成できる。P2 ≧P3 であると、相対的に
前加熱(P1 )と気泡形成(P3 )とのバランスが安定
しずらく、インク滴のばらつきが大きくなってしまう。
【0108】従って、実質装置においては、P1 ≦P2
<P3 を満足することが最も好ましいことになる。この
ダブルパルスにおいて、熱エネルギーを用いて気泡形成
を行う場合、発熱抵抗の層厚,抵抗値はある程度限定さ
れた範囲内になることが最近の装置においては当業者の
知るところであり、電圧値も15(V)ないし30
(V)の範囲で設定される。上記条件P1 ≦P2 <P3
はこの電圧値の範囲内で特に有効であり、又、最大駆動
周波数も5KHz以上、好ましくは8KHz以上、さら
に理想的には10KHz以上の高周波域に対して極めて
優れた効果を奏する。
【0109】又、P3 の値を検討しても気泡形成の安定
化から、1μsec≦P3 ≦5μsecを満足すること
で、上記条件P1 ≦P2 <P3 は極めて有効な効果が得
られる。
【0110】2)被記録媒体に応じた吐出量規定寸法に
ついて以下説明する。
【0111】インク吐出量Vd(pl/dpt) は、画素密度
と、被記録媒体のインク滲み率(エリアファクターを考
慮したもの)とによって決定されると言える。例えば、
400dpiの画素密度でベタ記録を可能とするには、
被記録媒体に対して約8nl/mm2 のインク打込み量
を必要とする。このため、1回または数回でこの打込み
量を確保するには、吐出量Vd は5〜50(pl/dot)とな
る。
【0112】従って、より具体的な装置設定としては、
上記P1 ≦P2 <P3 を満足しつつ上記吐出量Vdを得
られるように、P1 を変更することで、被記録媒体や記
録方法に適した駆動条件は容易に設定できる。
【0113】3)駆動周波数の最大範囲について述べ
る。
【0114】駆動周波数f(KHz)は、記録速度やリ
フィル特性等によって定まるが、上記条件1)で吐出量
が設定されると、これに応じて駆動周波数も定まる。す
なわち、吐出量が少なければ、駆動周波数は高くなり、
多ければ低くなる。この結果、Vdが5〜50となるの
範囲を考慮すれば、駆動周波数fは、2KHz〜20K
Hzの範囲となる。
【0115】4)記録ヘッドの吐出数をnN とし、この
N 個の吐出口から吐出を行うための駆動方式がブロッ
ク駆動(各ブロック毎に順次吐出を行なって行く;ブロ
ック数:nB ,セグメント数(吐出口数/ブロック):
seg )の場合を考慮する。
【0116】ここで、上記ダブルパルスのパルス幅Pd
をPd=P1 +P2 +P3 と定義すれば、Pd の最大
は、理論上T/nB (T:駆動周期)とすることができ
る。しかし、Pd =T/nB とした場合、各ブロックの
駆動の間に電気的なクロストークを生じ、インク中に不
必要な発泡を生じることがある。あるいは、駆動ブロッ
ク切換えのためのトランジスタのスイッチング時間を必
要とする。このため、各ブロックの駆動の間にパルスの
休止時間を必要とする。この時間をαとすれば、1つの
ダブルパルスに必要な時間Pn はPd +αとなる。
【0117】従って、上記条件1)〜5)の下で、P
の最大(Pmax は(Pmax =T/N
=1/(n f)であり、また、P <1/(n
f)となる。例えば、条件3)より2≦f≦20である
から、駆動周波数がこの範囲にあるとき、P <1/
(2n )となる。ここで、8個の吐出口で1ブロッ
クとするとき、吐出口の数n がそれぞれ64個,1
28個,256個であれば、n はそれぞれ8,1
6,32となる。また、分割駆動を行わない場合は、吐
出口の数にかかわらず、n =1となる。従って、例
えばn =8のとき上記駆動周波数の範囲では、P
<1/(2×8)msec,すなわち、6.25μse
c<P <62.5μsecとなる。
【0118】同様に、それぞれ5≦f(≦20)のとき
d <1/(5nB ),8≦f(≦20)のとき、Pd
<1/(8nB ),10≦f(≦20)のときPd <1
/(10nB )となる。
【0119】また、上述のように、Pd =P1 +P2
3 <1/(nB f)の関係を満たすP1,P2 ,P3
の間には以下のような関係がある。
【0120】1)P1 がどんなに小さくても、発泡する
に充分な大きさのP3 が必要なこと。2)P1 の最大値
は、P1のパルスのみで発泡をしないこと。3)休止パ
ルス幅P2 は、(Pnmax の範囲を越えない条件でで
き得る限り長いことが望ましい。
【0121】次に、上記実施例で説明した吐出速度制御
を、被記録媒体の材質に応じて記録ヘッドと被記録媒体
との距離(以下、紙間距離ともいう)を可変としたイン
クジェット記録装置に適用した例について説明する。
【0122】例えば、コート紙を使用する場合は紙間距
離を比較的短くでき、普通紙やOHP用紙などのインク
吸収性に劣るものについてはコックリングやビーディン
グなどにより記録ヘッドと被記録媒体との接触が発生し
易くなるため紙間距離を大きくする。このような場合、
コート紙の場合は紙間距離=0.7mm,吐出速度=1
2m/sとし、普通紙等の場合は紙間距離=1.2m
m,吐出速度=16m/sに設定する。
【0123】このような吐出速度の制御は、図1〜図1
1で説明した記録ヘッド温度の制御によって記録ヘッド
の温度を設定し、さらにダブルパルスの最初のパルスを
変調させることにより行うことができる。
【0124】以上のように、紙間距離が大きい場合は吐
出速度を大きくすることにより、吐出インク滴の着弾位
置のずれ等が生じないようにし、着弾精度の低下を防止
することができる。
【0125】次に、本発明をモノクロプリンタに適用し
た場合の一構成例について説明する。
【0126】このプリンタは、着脱自在に装着される交
換式の記録ヘッドを用いる構成である。従って、記録ヘ
ッドが装着されるプリンタの使用条件等によって、その
記録ヘッドに最適なリフィル周波数を設定することが望
ましい。例えば、モノクロプリンタの中でも駆動周波数
の比較的低い(記録速度の遅い)ものの場合、リフィル
周波数は比較的低くてもよい。このため記録ヘッド温度
を低くせずに、ダブルパルスのパルス幅変調によって吐
出速度を制御することができる。
【0127】なお、上記実施例では、ダブルパルスのプ
レヒートパルス制御することにより、インク温度を制御
し、これにより、吐出速度の制御を行うものとしたが、
吐出速度の制御は、上例に限られず、例えば、レーザー
光をインクに照射することによって行うこともできる。
この場合、記録ヘッドの天板等の一部を透明とし、この
部分を介してインクにレーザー光を照射することによ
り、インクの温度,粘性,表面エネルギーを変化させて
吐出速度を制御することができる。
【0128】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0129】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0130】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0131】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0132】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0133】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0134】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0135】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0136】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0137】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば複数の信号よりなる駆動信号のうち先行する信
号の波形を変調することによって、インクに発生する気
泡の膨張速度を制御することができ、これによりインク
吐出速度を制御することが可能となる。また、上記先行
する信号の変調によって吐出されるインクの温度を局部
的に制御することができ、これにより、気泡が収縮する
際の気泡周囲のインクの温度を、吐出速度や吐出量の制
御等と関係なく低く設定できる。この結果、収縮速度を
大きくでき、リフィル周波数を高くすることが可能とな
る。
【0138】この結果、記録ヘッドの温度が環境温度や
自己昇温によって変化しても、吐出速度やリフィル周波
数を良好に制御でき、高品位の画像を記録することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる分割パルスのパルス
幅変調駆動法のパルス波形を示した図である。
【図2】本発明の一実施例にかかる吐出量制御方法を説
明するための説明図である。
【図3】(A)および(B)は実施例で用いた記録ヘッ
ドのそれぞれ断面図および正面図である。
【図4】本発明にかかる吐出量とパルス幅との関係を示
す線図である。
【図5】本発明にかかる吐出量とヘッド温度との関係を
示す線図である。
【図6】本発明の一実施例にかかりテーブルに設定した
パルスの波形図である。
【図7】本発明の一実施例に関しヘッド温度とこれに対
応したプレヒートパルスの変調制御テーブルを示す説明
図である。
【図8】本発明の一実施例にかかるパルス幅変調シーケ
ンスのフローチャートである。
【図9】本発明の一実施例に用いたヒータボードの概略
上面図である。
【図10】本発明の一実施例にかかるフルカラープリン
タの斜視図である。
【図11】上記プリンタの制御構成を示すブロック図で
ある。
【図12】インク温度と吐出速度との関係を示す線図で
ある。
【図13】インク中に発生した気泡の生成過程を示す線
図である。
【図14】発熱素子に印加する駆動パルスに対する発熱
素子温度と気泡体積の変化を示す線図である。
【符号の説明】
1 電気熱変換体(吐出ヒータ) 2 キャリッジ 3 インク液路 7 吐出口 9 ヒータボード(Si基板) 11 アルミ板 20A,20B 温度センサ 30A,30B 温調用ヒータ 801 CPU 803 ROM 805 RAM

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動信号の印加によって発熱素子が発生
    する熱エネルギーによりインクに気泡を発生させ、該気
    泡の生成に伴なってインクを吐出するインクジェット記
    録ヘッドの吐出制御方法において、 前記駆動信号を、インクを吐出させずに熱エネルギーを
    発生させるためのパルスP 、パルス休止間隔P 、及
    びインクを吐出するためのパルスP を含む複数のパル
    スからなり、,P,Pを当該順序で生成される
    信号とし、前記パルスP を前記インクジェット記録ヘッドに応じ
    て定めた所定の幅のパルスとするとともに、前記インク
    ジェット記録ヘッドの温度に応じて、前記温度が所定の
    温度範囲にあるとき、前記複数の パルスのうち相対的に
    先行するパルス を変調することにより、前記イ
    ンクの吐出を制御するとともに、変調される前記パルス
    の幅と、前記パルスP の幅との関係がP <P
    であることを特徴とするインクジェット記録ヘッドの吐
    出制御方法。
  2. 【請求項2】 前記パルスP の幅を、前記パルスP
    の幅の変調に応じて変調するとともに、前記パルスP
    の幅が最小のときの前記パルスP の幅との関係が、P
    <P であることを特徴とする請求項1に記載のイン
    クジェット記録ヘッドの吐出制御方法。
  3. 【請求項3】 前記インクジェット記録ヘッドの温度が
    前記所定の温度範囲を超えた温度範囲にあるとき、前記
    パルスP の幅をゼロとすることを特徴とする請求項1
    または2に記載のインクジェット記録ヘッドの吐出制御
    方法。
  4. 【請求項4】 複数の発熱素子を有するインクジェット
    記録ヘッドを用い、駆動信号の印加によって前記発熱素
    子が発生する熱エネルギーによりインクに気泡を発生さ
    せ、該気泡の生成に伴なってインクを吐出するインクジ
    ェット記録ヘッドの吐出制御方法であって、前記駆動信号を、インクを吐出させずに熱エネルギーを
    発生させるためのパルスP 、パルス休止間隔P 、及
    びインクを吐出するためのパルスP を含む複数のパル
    スからなり、P ,P ,P を当該順序で生成される
    信号とし、 前記パルスP を前記インクジェット記録ヘッドに応じ
    て定めた所定の幅のパルスとするとともに、前記パルス
    の幅と前記パルスP の幅とをP <P として、
    前記インクジェット記録ヘッドの温度が所定の温度範囲
    にあるとき、当該温度に応じて前記複数の パルスのうち
    相対的に先行するパルス を変調してインクの吐
    出を制御し、 前記複数の発熱素子を複数のブロックに分割し、ブロッ
    ク毎に駆動信号を印加して順次駆動を行うときの前記ブ
    ロックの数をn とし、 前記駆動信号を前記発熱素子に
    印加して駆動する駆動周波数がKHz〜20KHz
    範囲にあるとき、前記複数のパルスP ,P ,P
    れぞれの幅の合計(P +P +P )が、+P+P<1/(f×) であることを特徴とするインクジェット記録ヘッドの吐
    出制御方法。
  5. 【請求項5】 前記駆動周波数f(KHz)は、2、5、
    8、10のいずれかであることを特徴とする請求項4に
    記載のインクジェット記録ヘッドの吐出制御方法。
  6. 【請求項6】 前記吐出するインクの量は5〜50(p
    l/インク滴)、前記パルスの電圧は15〜30
    (V)、前記パルスP のパルス幅が1<P<5(μ
    sec)であることを特徴とする請求項4に記載のイン
    クジェット記録ヘッドの吐出制御方法。
  7. 【請求項7】 駆動信号の印加によって発熱素子が発生
    する熱エネルギーによりインクに気泡を発生させ、該気
    泡の生成に伴なってインクを吐出するインクジェット記
    録ヘッドを用い、該記録ヘッドからインクを吐出し記録
    を行なうためのインクジェット記録装置において、 前記駆動信号を、インクを吐出させずに熱エネルギーを
    発生させるためのパルスP 、パルス休止間隔P 、及
    びインクを吐出するためのパルスP を含む複数のパル
    スからなり、,P,Pを当該順序で生成される
    信号とし、前記パルスP を前記インクジェット記録ヘ
    ッドに応じて定めた所定の幅のパルスとするとともに、
    前記インクジェット記録ヘッドの温度に応じて、前記温
    度が所定の温度範囲にあるとき、前記複数のパルスのう
    ち相対的に先行するパルス を変調することによ
    、前記インクの吐出を制御するとともに、変調される
    前記パルスP の幅と、前記パルスP の幅との関係が
    <P であるパルスと する駆動手段、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記駆動手段は、前記パルスP の幅
    を、前記パルスP の幅の変調に応じて変調するととも
    に、前記パルスP の幅が最小のときの前記パルスP
    の幅との関係が、P <P であることを特徴とする請
    求項7に記載のインクジェット記録装置
  9. 【請求項9】 前記駆動手段は、前記インクジェット記
    録ヘッドの温度が前記所定の温度範囲を超えた温度範囲
    にあるとき、前記パルスP の幅をゼロとすることを特
    徴とする請求項7または8に記載のインクジェット記録
    装置
  10. 【請求項10】 複数の発熱素子を有するインクジェッ
    ト記録ヘッドであって、駆動信号の印加によって前記
    熱素子が発生する熱エネルギーによりインクに気泡を発
    生させ、該気泡の生成に伴なってインクを吐出するイン
    クジェット記録ヘッドを用いて記録を行なうためのイン
    クジェト記録装置において前記駆動信号を、インクを吐出させずに熱エネルギーを
    発生させるためのパルスP 、パルス休止間隔P 、及
    びインクを吐出するためのパルスP を含む複数のパル
    スからなり、P ,P ,P を当該順序で生成される
    信号とし、前記パルスP を前記インクジェット記録ヘ
    ッドに応じて定めた所定の幅のパルスとするとともに、
    前記パルスP の幅と前記パルスP の幅とをP <P
    として、前記インクジェット記録ヘッドの温度が所定
    の温度範囲にあるとき、当該温度に応じて前記複数の
    ルスのうち相対的に先行するパルス を変調して
    インクの吐出を制する駆動手段を具え、 前記複数の発熱素子を複数のブロックに分割し、ブロッ
    ク毎に駆動信号を印加して順次駆動を行うときの前記ブ
    ロックの数をn とし、 前記駆動信号を前記発熱素子に
    印加して駆動する駆動周波数がKHz〜20KHz
    範囲にあるとき、前記複数のパルスP ,P ,P
    れぞれの幅の合計(P +P +P )が、+P+P<1/(f×) であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記駆動周波数f(KHz)は、2、
    5、8、10のいず れかであることを特徴とする請求項
    10に記載のインクジェット記録装置
  12. 【請求項12】 前記吐出するインクの量は5〜50
    (pl/インク滴)、前記パルスの電圧は15〜30
    (V)、前記パルスP のパルス幅が1<P<5(μ
    sec)であることを特徴とする請求項10に記載の
    ンクジェット記録装置。
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