JP3246945B2 - エアゾール吸入装置 - Google Patents

エアゾール吸入装置

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JP3246945B2
JP3246945B2 JP12083892A JP12083892A JP3246945B2 JP 3246945 B2 JP3246945 B2 JP 3246945B2 JP 12083892 A JP12083892 A JP 12083892A JP 12083892 A JP12083892 A JP 12083892A JP 3246945 B2 JP3246945 B2 JP 3246945B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、弁機構およびとくに喘
息患者によるエアゾール薬物粒子の吸入に有用なエアゾ
ール吸入装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】上記型の薬物吸入器は知られている。か
かる吸入器は、その使用者から離れた端部を通って、エ
アゾール薬物粒子が受容される、細長いエアゾール保持
室からなる。使用者に近い室の端部に、しばしばダイア
フラム弁が設けられる。かかる弁は使用者が室からの粒
子状薬物の通過を許容するように吸入するとき開放すべ
くなされている。使用者の呼吸時、ダイアフラム弁は室
内に戻る呼吸の通過を阻止すべく閉止する。幾つかの呼
吸がしばしば所定の薬物投与の管理に要求される。
【０００３】
【発明が解決すべき課題】かかる装置の欠点は、ダイア
フラム弁の適切な作動を確立するために、吐き出された
呼吸の流れを実質上禁止することが必要であるので、使
用者が吐き出すのが全く困難であるかも知れないという
ことである。
【０００４】そのうえ、この型のほとんどの公知の装置
は廃棄薬物および全体的な無効力を結果として生じる実
質的な流れの通路の「死角」を有する。
【０００５】他の装置は扱いが面倒でかつ製造するのに
高価であるばね負荷の弁機構からなる。
【０００６】本発明の目的は上記欠点の少なくとも１つ
を克服するかまたは実質上改善することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係わるエアゾール吸入装置は、エアゾール保
持室（１５）内の上流領域と下流領域とを含む主流体通
路を画成するために、前記エアゾール保持室（１５）に
取着されるかまたは前記エアゾール保持室（１５）と一
体に形成されて、該エアゾール保持室（１５）と協働す
るハウジング（２３）と、前記下流領域に設けられた主
流体出口（１４）と、前記主流体通路を取り囲んでいる
環状通路を含む逆流流体出口（２７）と、前記ハウジン
グ（２３）内に取り付けられかつ前記上流および下流領
域を繋ぎ合わせる少なくとも１つのフラップを画成する
少なくとも２つのスリット（２９）を含みかつ前記上流
領域から前記下流領域へそして前記主流体出口（１４）
を通る流体の流れを許容するように作動し得るダイアフ
ラム（１１）と、を含むエアゾール吸入装置において、
前記環状通路が環状密封縁部（２８）を含み、そして前
記ダイアフラム（１１）が、前記逆流流体出口（２７）
を横切る連続周辺領域（３１）を含み、前記逆流流体出
口（２７）は前記下流領域と選択的な流体連通にあり、
前記ダイアフラム（１１）の中央領域（３２）が開放さ
れるとき前記密封縁部（２８）に対して載置している前
記連続周辺領域（３１）によって閉じられ、そして前記
連続周辺領域（３１）の偏向時、前記中央領域（３２）
が閉じられかつ前記下流領域の圧力が、前記下流領域か
ら前記逆流流体出口（２７）を経由して大気への流体の
逃出を許容するように大気圧より高いとき前記密封縁部
（２８）から離れて作動し得ることを特徴とするもので
ある。
【０００８】さらに、本発明に係わるエアゾール吸入装
置は、前記エアゾール保持室が、前記ダイアフラムに隣
接し、かつこのダイアフラムを支持している、前記主流
体通路を横切って延びるグリッドを備え、前記グリッド
が該グリット内を貫通する通路を含むことを特徴とする
ものであってもよい。
【０００９】
【００１０】本発明の好適な実施例を添付図面を参照し
て例として以下に説明する。
【００１１】
【実施例】添付図面にはエアゾール吸入装置１が略示さ
れている。該装置１はその一端（使用時に使用者の離れ
た端部）に柔軟なキヤツプ１６を取着したエアゾール保
持室１５からなる。柔軟なキヤツプ１６は筒状殻体１７
の離れた端部上に嵌合するようになされおりそして標準
の吸入器の吸い口がエアゾール保持室１５内に空気で運
ばれた薬物を分配するように密封して挿入される開口１
８からなる。柔軟なキヤツプ１６はさらにその中の流体
圧力が周囲圧力以下であるときエアゾール保持室１５に
向かって内方に開口する多数の弁スリツト４０からな
る。各弁スリツト４０のテーパの付いた形状はエアゾー
ル保持室１５内の流体圧力が周囲圧力より高いときその
開放を阻止する。
【００１２】弁スリツト４０の代替物として、どのよう
な形状の弁機構もキヤツプ１６に設けられることができ
る。
【００１３】好適な実施例においてエアゾール保持室１
５は、ダイアフラム弁機構１０を取り囲むハウジング２
３をそれに取り付けまたはその近接端で一体に形成した
筒状殻体１７からなる。
【００１４】ダイアフラム弁機構１０は支持構造１２に
より支持されたダイアフラム弁１１からなる。筒状殻体
１７、ハウジング２３およびダイアフラム弁支持構造１
２は代表的には成形されたプラスチツク材料から形成さ
れる。ハウジング２３にそして大きな環状凹所２５を介
して図１および図２に示されるように取着されるのはフ
エースマスク１３である。より小さい子供または幼児の
大きさのフエースマスク（図示せず）の適合のための小
さな環状凹所２６として設けられる。フエースマスク１
３は逆にされかつ筒状殻体１７を超えてかつそのまわり
に通常の保管位置にマスク１３を位置するように環状凹
所２５に取着されることができる。
【００１５】フエースマスク１３は吸い口２２がハウジ
ング２３の出口ポート１４を取り囲んで設けられるので
任意の特徴である。
【００１６】とくに図４を参照して、ダイアフラム弁支
持構造１２は貫通する通路１９を有するグリツド３３か
らなつて示される。グリツド３３に対して垂直な突起は
４本の位置決めピン２１であり、これらのピンはダイア
フラム弁１１をとおって図３に示されるように孔３０を
貫通すべくなされている。
【００１７】図３を参照して、柔軟な材料から形成され
ているダイアフラム弁１１は１対の交差スリツト２９を
備え、各交差スリツト２９はグリツドブリツジ要素３９
と対応する。
【００１８】弁１１の２つの別個の作動位置を示し、各
位置が中心線４１の反対側に示されている図１に戻っ
て、ダイアフラム弁支持構造１２はそれらの間に環状出
口通路２７を設けるようにそれに対して横方向に間隔を
置いた関係においてハウジング２３内に位置決めされ
る。理解されるべきことは、ダイアフラム弁１１の中心
部分３２は主流れ通路１９内に置かれる一方ダイアフラ
ム弁１１の外方周辺縁部部分３１は出口通路２７内に置
かれる。
【００１９】ダイアフラム弁１１がグリツド３３から離
れて上昇するのを阻止するように、複数の位置決めピン
または突起２０がハウジング２３と一体に成形される。
各位置決めピン２０は薄いギヤツプ３４によりダイアフ
ラム弁２８から分離される。このギヤツプは代表的には
休止位置においてそれに実際に力を現すことなしにダイ
アフラム弁１１の運動を阻止するようにできるだけ小さ
くすべきである。
【００２０】ダイアフラム弁１１の外周３１はハウジン
グ２３の環状密封棚２８に載置するようになされてい
る。
【００２１】図６に最良に示されるようなハウジング２
３は周部のまわりに間隔が置かれた複数の出口ポート３
７を示す。出口ポート３７は出口通路２７と流体連通に
ありそして通路２７から大気への流体の流出を許容す
る。
【００２２】図７に示されるのは筒状殻体１７にハウジ
ング２３を保持するのを助けるのに役立つ多数の突起で
ある。
【００２３】使用において、標準の吸入器の吸い口はエ
アゾール保持室１５にエアゾールを供給するように開口
１８を通して挿入される。使用者は吸い口２２の上に彼
または彼女の口を置くかまたは選択的に、鼻カバー３８
からなるマスク１３がエアゾール保持室１５と使用者と
の間の流体密封を確立するように利用されることができ
る。
【００２４】息を吸い込むとき、ダイアフラム弁１１の
中央部分３２が開く一方同時にダイアフラム弁１１の外
方縁部分３１が密封棚２８上で閉止する。したがつて、
エアゾール保持室１５内に懸濁されたエアゾールは使用
者により吸い込まれるようにダイアフラム弁１１を通過
する。
【００２５】使用者が息を吐くとき、中央部分３２は閉
止しかつダイアフラム弁支持構造１２のグリツド３３に
対して閉止位置に保持される。同時に、ダイアフラム弁
１１の周辺外方縁部分３１が通路２７および出口ポート
３７を介して使用者の吐き出した息を漏出させるように
開放する。
【００２６】必要ならば、ダイアフラム弁１１が上記の
段階を繰り返す数回の呼吸が取られても良い。
【００２７】吸い込みの間中、非復帰弁４０が空気がエ
アゾール保持室１５に入るのを許容するように開きかく
してその中に懸濁されたエアゾールを移動する。息を吐
くとき、非復帰弁４０はエアゾール保持室１５からのエ
アゾールの不注意の漏出を阻止するように閉止する。
【００２８】理解されるべきことは、当該技術に熟練し
た者に明らかな変形および変更が本発明の範囲を超える
とみなされないことである。例えば、ダイアフラム弁支
持構造１２は、殻体に接着または他の方法で固定される
よりもむしろ、それと一体に成形されることができる。
さらに、ダイアフラム弁１１を支持構造１２に保持する
特別な手段は本発明の範囲を逸脱することなしに変更さ
れることができる。
【００２９】加えて、例えばマスク１３の薄い断面の形
の呼吸表示器が設けられることができる。このように、
薄い断面が例えば医師に呼吸を表示するように突出およ
び撤退する。
【００３０】また、本出願人は適宜な型の１または複数
の弁が非復帰弁４０に代わることができると考える。
【００３１】
【発明の効果】叙上のごとく、本発明のエアゾール吸入
装置は、エアゾール保持室内の上流領域と下流領域とを
含む主流体通路を画成するために、前記エアゾール保持
室に取着されるかまたは前記エアゾール保持室と一体に
形成されて、該エアゾール保持室と協働するハウジング
と、前記下流領域に設けられた主流体出口と、前記主流
体通路を取り囲んでいる環状通路を含む逆流流体出口
と、前記ハウジング内に取り付けられかつ前記上流およ
び下流領域を繋ぎ合わせる少なくとも１つのフラップを
画成する少なくとも２つのスリットを含みかつ前記上流
領域から前記下流領域へそして前記主流体出口を通る流
体の流れを許容するように作動し得るダイアフラムと、
を含むエアゾール吸入装置において、前記環状通路が環
状密封縁部（２８）を含み、そして前記ダイアフラム
が、前記逆流流体出口を横切る連続周辺領域を含み、前
記逆流流体出口は前記下流領域と選択的な流体連通にあ
り、前記ダイアフラムの中央領域が開放されるとき前記
密封縁部に対して載置している前記連続周辺領域によっ
て閉じられ、そして前記連続周辺領域の偏向時、前記中
央領域が閉じられかつ前記下流領域の圧力が、前記下流
領域から前記逆流流体出口を経由して大気への流体の逃
出を許容するように大気圧より高いとき前記密封縁部か
ら離れて作動し得ることを特徴とする構成としたので、
取扱いが面倒でかつ製造するのに高価である等の従来技
術の欠点を除去することが可能なエアゾール吸入装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】２つの作動位置においてダイアフラム弁を示す
ダイアフラム弁機構の概略断面正面図である。
【図２】図１のダイアフラム弁機構からなるエアゾール
吸入装置を示す概略断面正面図である。
【図３】ダイアフラム弁の概略端部正面図である。
【図４】図１に示したダイアフラム弁機構の１部分を形
成するダイアフラム支持構造を示す概略端部正面図であ
る。
【図５】図１に示したダイアフラム弁機構の１部分を形
成するダイアフラム支持構造を示す側面図である。
【図６】図１に示したダイアフラム弁機構の１部分を形
成するハウジングを示す概略側面図である。
【図７】図１に示したダイアフラム弁機構の１部分を形
成するハウジングを示す端部正面図である。
【図８】図２に示したエアゾール吸入装置に取着される
べくなされたマスクを示す概略側面図である。
【図９】図２に示したエアゾール吸入装置に取着される
べくなされたマスクを示す概略端部正面図である。
【図１０】図２に示したエアゾール吸入装置の１部分を
形成する柔軟な端部キヤツプを示す概略側面図である。
【図１１】図２に示したエアゾール吸入装置の１部分を
形成する柔軟な端部キヤツプを示す概略端部正面図であ
る。
【符号の説明】
１ エアゾール吸入装置 １０ ダイアフラム弁機構 １１ ダイアフラム弁 １２ ダイアフラム弁支持構造 １５ エアゾール保持室 １６ 柔軟なキヤツプ １７ 筒状殻体 １８ 開口 １９ 通路 ２０ 位置決めピン（突起） ２２ 吸い口 ２３ ハウジング ２７ 出口ポート ２８ ダイアフラム弁 ２９ 交差グリツド ３２ ダイアフラム弁の中央部分 ３３ グリツド ３７ 出口ポート ３９ グリツドブリツジ要素 ４０ 弁スリツト
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−40595（ＪＰ，Ａ) 米国特許5012803（ＵＳ，Ａ) 米国特許4259951（ＵＳ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A61M 13/00 F16K 7/17

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 エアゾール保持室（１５）内の上流領域
    と下流領域とを含む主流体通路を画成するために、前記
    エアゾール保持室（１５）に取着されるかまたは前記エ
    アゾール保持室（１５）と一体に形成されて、該エアゾ
    ール保持室（１５）と協働するハウジング（２３）と、 前記下流領域に設けられた主流体出口（１４）と、 前記主流体通路を取り囲んでいる環状通路を含む逆流流
    体出口（２７）と、 前記ハウジング（２３）内に取り付けられかつ前記上流
    および下流領域を繋ぎ合わせる少なくとも１つのフラッ
    プを画成する少なくとも２つのスリット（２９）を含み
    かつ前記上流領域から前記下流領域へそして前記主流体
    出口（１４）を通る流体の流れを許容するように作動し
    得るダイアフラム（１１）と、 を含むエアゾール吸入装置において、 前記環状通路が環状密封縁部（２８）を含み、そして前
    記ダイアフラム（１１）が、前記逆流流体出口（２７）
    を横切る連続周辺領域（３１）を含み、前記逆流流体出
    口（２７）は前記下流領域と選択的な流体連通にあり、
    前記ダイアフラム（１１）の中央領域（３２）が開放さ
    れるとき前記密封縁部（２８）に対して載置している前
    記連続周辺領域（３１）によって閉じられ、そして前記
    連続周辺領域（３１）の偏向時、前記中央領域（３２）
    が閉じられかつ前記下流領域の圧力が、前記下流領域か
    ら前記逆流流体出口（２７）を経由して大気への流体の
    逃出を許容するように大気圧より高いとき前記密封縁部
    （２８）から離れて作動し得ることを特徴とするエアゾ
    ール吸入装置。
  2. 【請求項２】 前記エアゾール保持室（１５）が、前記
    ダイアフラム（１１）に隣接し、かつ前記ダイアフラム
    （１１）を支持している、前記主流体通路を横切って延
    びるグリッド（３３）を備え、前記グリッドが該グリッ
    ト内を貫通する通路（１９）を含むことを特徴とする請
    求項１に記載のエアゾール吸入装置。
  3. 【請求項３】 前記グリッド（３３）から垂直に延びる
    複数の位置決めピン（２１）を備え、そして前記ダイア
    フラム（１１）が前記位置決めピン（２１）上に嵌合す
    べくなされた複数の開口（３０）を備えることを特徴と
    する請求項２に記載のエアゾール吸入装置。
  4. 【請求項４】 前記中央領域（３２）が、前記ダイアフ
    ラム（１１）に少なくとも４つのスリットを設ける少な
    くとも２つの十字形のスリット（２９）を含むことを特
    徴とする請求項１に記載のエアゾール吸入装置。
  5. 【請求項５】 前記グリッドが前記ダイアフラム（１
    １）の前記スリットの１つの位置決めに対し、前記位置
    決めに対応する少なくとも１つのブリッジ（３９）を含
    むことを特徴とする請求項２に記載のエアゾール吸入装
    置。
  6. 【請求項６】 前記エアゾール保持室（１５）の一端上
    に嵌合されかつ開口（１８）を含む柔軟なキャップ（１
    ６）を備え、前記開口を通って、吸入器の吸い口が空気
    によって運ばれる薬物を分配するように密封して挿入さ
    れ得ることを特徴とする請求項２に記載のエアゾール吸
    入装置。
  7. 【請求項７】 前記キャップ（１６）が、前記エアゾー
    ル保持室（１５）内から大気への流体の逆流を弱めるよ
    うに前記エアゾール保持室（１５）を該エアゾール保持
    室（１５）の外部から引き離すべくなされた弁または狭
    窄部（４０）を備えていることを特徴とする請求項６に
    記載のエアゾール吸入装置。
JP12083892A 1991-05-14 1992-05-13 エアゾール吸入装置 Expired - Lifetime JP3246945B2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
AU6139 1991-05-14
AUPK613991 1991-05-14

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JPH06205832A JPH06205832A (ja) 1994-07-26
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EP (1) EP0514085B1 (ja)
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AT (1) ATE154883T1 (ja)
AU (1) AU651882B2 (ja)
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DE (1) DE69220618T2 (ja)
DK (1) DK0514085T3 (ja)
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