JP3245033U - 隔離袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】患者の治療や検査などの処置を行う際に、医療従事者の2次感染が発生するおそれがなく、処置の際の操作性が良好な隔離袋を提供する。【解決手段】本考案の隔離袋(5)は、平面状に潰れた状態と立体的に広げた状態に選択的に形状を変更可能な柔軟性を有する隔離袋であり、透明の樹脂シートによって形成され、袋状に広げて吊り下げ支持された状態で被処置者の頭を収容可能な大きさの閉塞空間を形成する袋本体(11)を有する。そして、袋本体には、被処置者の頭を閉塞空間内に挿入可能な大きさを有する第1開口孔(22a)と、処置者の手あるいは腕を閉塞空間内に挿入可能な大きさを有する第2開口孔(23b、23c)と、閉塞空間内を陰圧状態にする陰圧供給装置に接続される接続孔(22b)が形成されている。【選択図】図2

Description

本考案は、人体の頭を挿入して外部と隔離することができる閉塞空間を備えた透明の隔離袋に関する。
新型コロナウイルス(COVID-19)感染症が世界的に蔓延し、現在も感染者数は増加の一途を辿っている。新型コロナ下の医療処置においては、フェースガードやNIOSH(米国労働安全衛生研究所)規格に合格したマスク、いわゆるN95マスク、二重手袋、ガウンなどにより医療従事者は感染から自己防衛を行ってきた。しかしながら、COVID-19患者や他の指定感染症の患者(以下、患者という。)の診察、検査や手術の際に生じる患者から空気中に飛散された分泌物、いわゆるエアロゾルが高い頻度で発生する処置や手技に対する有効かつ確実な防御方法は未だに開発されていない。
医療機関では、患者から生じるエアロゾルによる医療従事者への2次感染症の発生が懸念されている。特に、手術患者の麻酔導入、人工呼吸患者の上気道の処置や上部消化管内視鏡手術においては、医療従事者がエアロゾルに暴露されるリスクが高く、有効な予防策が求められている。従来、医療機関では、直方体の枠組みや透明のアクリルボックスを患者の頭や上半身に被せて、さらに、その上から透明のビニールシートを掛けて、患者の頭や上半身を覆い、壁面部に形成された開口孔から医療従事者の手や腕を挿入して治療などの処置を行うようにしていた(特許文献1)。
特開2005-28058号公報
しかしながら、直方体の枠組みやアクリルボックスにビニールシートを被せたものは、処置中のエアロゾルによる2次感染に対しては有効であるが、患者の処置後に直方体の枠組みやアクリルボックスからビニールシートを取り外して廃棄する際に、エアロゾルの飛散による医療従事者の2次感染が発生するおそれがある。また、再利用するために直方体の枠組みやアクリルボックスを洗浄する際に、2次感染が発生するおそれがある。また、アクリルボックスは剛性が極めて高い剛体であり、容易に変形しないので、医療従事者がアクリルボックスに形成された開口孔から医療従事者の手や腕を挿入して治療や検査などの処置を行う際に、手や腕の動作範囲が制限され、枠組みやアクリルボックス内における処置の作業性や医療機器の操作性が悪いという問題がある。
本考案は、このような問題を解決するためになされたもので、患者の治療や検査などの処置を行う際に、医療従事者の2次感染が発生するおそれがなく、処置の作業性及び医療機器の操作性が良好な隔離袋を提供することを課題とする。
(1)本考案に係る隔離袋は、平面状に潰れた状態と立体的に広げた状態に選択的に形状を変更可能な柔軟性を有する隔離袋であって、透明の樹脂シートによって形成され、袋状に広げて吊り下げ支持された状態で被処置者の頭を収容可能な大きさの閉塞空間を形成する袋本体を有し、該袋本体には、前記被処置者の頭を前記閉塞空間内に挿入可能な大きさを有する第1開口孔と、処置者の手あるいは腕を前記閉塞空間内に挿入可能な大きさを有する第2開口孔と、前記閉塞空間内を陰圧状態にする陰圧供給装置に接続される接続孔と、が形成されていることを特徴とする。
(2)本考案に係る隔離袋は、(1)に記載の隔離袋であって、前記第1開口孔を閉塞した状態に固定可能な第1フラップと、前記第2開口孔を閉塞した状態に固定可能な第2フラップとを有することを特徴とする。
(3)本考案に係る隔離袋は、(2)に記載の隔離袋であって、前記袋本体に固定され、処置中は立体的に広げた状態に前記袋本体の形状を保持し、処置終了後に平面状に潰れた状態に前記袋本体の形状を変更可能な可撓性を有する補強部材を備えたことを特徴とする。
(4)本考案に係る隔離袋は、(3)に記載の隔離袋であって、前記袋本体には、医療器具を挿入可能な大きさを有して開口する第3開口孔が形成されており、前記第3開口孔を閉塞した状態に固定する第3フラップを有することを特徴とする。
上記(1)に記載した本考案に係る隔離袋は、平面状に潰れた状態と立体的に広げた状態に選択的に形状を変更可能な柔軟性を有する隔離袋であって、透明の樹脂シートによって形成され、袋状に広げて吊り下げ支持された状態で被処置者の頭を収容可能な大きさの閉塞空間を形成する袋本体を有する。そして、袋本体には、被処置者の頭を閉塞空間内に挿入可能な大きさを有する第1開口孔と、処置者の手あるいは腕を閉塞空間内に挿入可能な大きさを有する第2開口孔と、閉塞空間内を陰圧状態にする陰圧供給装置に接続される接続孔とが形成されている。なお、透明には半透明も含まれる。
この構成により、患者の頭が第1開口孔から閉塞空間内に挿入され、医療従事者の手や腕が第1開口孔から閉塞空間内に挿入され、隔離袋内で患者の治療や検査などの処置を行うことができる。また、陰圧供給装置により接続孔を介して陰圧が閉塞空間内に供給されるので、閉塞空間内が陰圧状態で維持される。閉塞空間内の陰圧が維持されると、患者から飛散するエアロゾルなどの微粒子が隔離袋の開口孔から外部に漏出することが阻止され、エアロゾルなどの微粒子による医療従事者の2次感染が防止される。また、本考案に係る隔離袋は、透明の樹脂シートによって形成されているので、隔離袋の外部から閉塞空間の内部を目視することができ、医療従事者が患者を目視しながら処置を行うことができる。また、隔離袋が柔軟性を有しているので、医療従事者の手や腕が第2開口孔から閉塞空間内に挿入されて医療従事者が処置を行う際に、手や腕の動作範囲が狭い範囲に制限されずに、動作範囲を広くすることができ、隔離袋内における医療機器の操作性や処置の作業性が良好となる。
上記(2)に記載した本考案に係る隔離袋は、第1開口孔を閉塞した状態に固定可能な第1フラップと、前記第2開口孔を閉塞した状態に固定可能な第2フラップとを有している。この構成により、医療従事者の患者への処置が終了した後、第1フラップにより第1開口孔が閉塞され、第2フラップにより第2開口孔が閉塞される。その結果、隔離袋は密閉状態となる。密閉された隔離袋内の空気が陰圧供給装置により吸引され、隔離袋が収縮して潰れた状態となる。収縮して潰れた隔離袋は、コンパクトになり、容易に廃棄できる。そして、隔離袋の外表面はエアロゾルなどの微粒子の付着がなく、隔離袋の全体が所定の廃棄場所に廃棄されるので、医療従事者などへの2次感染のおそれが解消される。また、従来のような直方体の枠組みやアクリルボックスの洗浄を行う必要がなく、洗浄作業に伴う2次感染のおそれが解消される。
上記(3)に記載した本考案に係る隔離袋は、前記袋本体に固定され、処置中は立体的に広げた状態に袋本体の形状を保持し、処置終了後に平面状に潰れた状態に袋本体の形状を変更可能な可撓性を有する補強部材を備える。したがって、補強部材により隔離袋が補強され、隔離袋の閉塞空間がより広く確保され、閉塞空間内部における操作性、作業性、及び視認性も高まる。
本考案によれば、患者の治療や検査などの処置を行う際に、医療従事者の2次感染が発生するおそれがなく、処置の際の操作性が良好な隔離袋を提供することができる。
本考案の実施形態に係る隔離袋の斜視図であり、患者が載置された手術台に適用された状態を示す。 本考案の実施形態に係る隔離袋の斜視図であり、図2(a)は、袋本体の対向壁面部側から見た隔離袋の斜視図を示し、図2(b)は、袋本体の壁面部側から見た隔離袋の斜視図を示す。 本考案の実施形態に係る隔離袋の第1フラップの斜視図であり、図3(a)は、第1フラップの分解斜視図を示し、図3(b)は、第1フラップを第1開口孔が形成された壁面部に貼り付ける方法を説明する説明図を示す。 本考案の実施形態に係る隔離袋の第2フラップの斜視図であり、図4(a)は、第2フラップの分解斜視図を示し、図4(b)は、第2フラップを第2開口孔が形成された壁面部に貼り付ける方法を説明する説明図を示す。 本考案の実施形態に係る隔離袋の折り方を示す図であり、図5(a)は、隔離袋の折る方向を表す斜視図を示し、図5(b)は、隔離袋を平坦に折った状態を示し、図5(c)は、隔離袋を平坦に折った状態から壁面部を三つ折りにした状態を示し、図5(d)は、壁面部を三つ折りにした状態から更に三つ折りにして完成した状態を示す。 本考案の実施形態の変形例1に係る隔離袋の斜視図。 本考案の実施形態の変形例2に係る隔離袋の斜視図。
本考案に係る隔離袋を手術台10に適用した実施形態に係る隔離袋5について図面を参照して説明する。
まず、実施形態に係る隔離袋5が適用される手術台10の概略について説明する。
手術台10は、図1に示すように、ベッド1と、支持具2と、陰圧供給装置3と、締結具4と、隔離袋5とを備えている。手術台10は、手術室やクリーンルームなどの清浄度管理が行われている室内に設置されている。
ベッド1は、処置を受ける患者(被処置者)が仰向けに横たわることができる大きさを有しており、所定の厚みのある長方形で患者が載置される載置部1aと、所定の高さで載置部1aを支える複数の脚1bと、支持パイプ1cとを備え、床などの基盤に移動可能に置かれている。
支持具2は、立体的に広げられてベッド1の上に載せられた隔離袋5を、吊り下げた状態で支持するためのものであり、ベッド1に取り外し可能に固定されている。支持具2は、ベッド1の支持パイプ1cに差し込まれる一対の差し込み部2cと、一対の差し込み部2cから屈曲部を介して上方に向かって延出する一対の支柱部2bと、これら一対の支柱部2bの上端部でベッドの幅方向に亘って延びる横梁部2aとを備えている。本実施形態では、支持具2がベッド1に固定された構成例について説明したが、ベッド1とは別体に設けられた構成のものを用いても良い。
陰圧供給装置3は、真空ポンプなどのポンプ3aを有している。ポンプ3aは、隔離袋5内の空気を排出し、目的とする陰圧(MPa)の状態、即ち、隔離袋5の閉塞空間の内圧(MPa)を大気圧(MPa)よりも低い状態に保つためのものである。陰圧供給装置3は、ポンプ3aによって隔離袋5内を陰圧にすることで、閉塞空間内で発生したエアロゾルなどの微粒子が各開口孔から隔離袋5の外に排出されることを防止している。つまり、隔離袋5の閉塞空間を陰圧にすることによって、各開口孔を通して隔離袋5の外部から閉塞空間内に空気が吸い込まれている状態とし、各開口孔から外部へのエアロゾルの排出が防止されている。
陰圧供給装置3は、隔離袋5内の空気を排出する排出管3bと、排出管3bと隔離袋5との接続部分に設けられたHPAフィルター(High Efficiency Particulate Air Filter)3cとを備えている。
HPAフィルター3cは、図示しない円盤部と、円盤部の中心から互いに離反する方向に突出した一対のパイプとを有している。HPAフィルター3cは、一方のパイプが吸気口となり、他方のパイプが排気口となっており、隔離袋5内に吸気側が配置され、隔離袋5の接続孔22bから排気口のパイプが突出するように固定される。HPAフィルター3cは、円盤部の片面が隔離袋5内に貼り付けられているフィルター固定用接着テープ6に押し付けられて接続孔22bを密封した状態で固定される。HPAフィルター3cの排気口のパイプは、隔離袋5の外側において、排出管3bに接続される。
HPAフィルター3cは、隔離袋5から吸引した空気中からウィルスや、ゴミ、塵埃などの細かな粒子を取り除き、隔離袋5が置かれた室内の清浄度を保つ機能を有している。
陰圧供給装置3は、図1に示すように、患者の頭が隔離袋5の閉塞空間内に挿入されてから出されるまでの間など、必要に応じて稼働し、隔離袋5内の陰圧状態を維持する。陰圧供給装置3により隔離袋5内が陰圧状態になっても、後述する各開口孔が隔離袋5に形成されているので、各開口孔に生ずる隙間の部分から外気が閉塞空間内に流入し、過度に陰圧になることはなく、隔離袋5が収縮して閉塞空間が小さくなって、患者の呼吸を妨げることもない。
締結具4は、隔離袋5と支持具2の横梁部2aとを締結し、支持具2で隔離袋5を支持する。締結具4は、隔離袋5の使用後に簡単に隔離袋5を横梁部2aから取り外すことができるように構成されている。締結具4は、横梁部2aと隔離袋5とを挟み込むクリップであってもよく、ひも状の締結具であってもよい。締結具4の個数は適宜変更が可能である。
隔離袋5は、平面状に潰れた状態と立体的に広げた状態に選択的に形状を変更可能な柔軟性を有している。隔離袋5は、図1および図2(a)、図2(b)に示すように、広げた状態で人体の頭を収容して隔離することができる大きさの閉塞空間を形成する構造を備えており、直方体や立方体などの六面を有する立体形状を有している。隔離袋5は、袋本体11と、可撓性のある複数の補強部材12A、12B、12Cと、柔軟性を有する第1フラップ13と、第2フラップ14と、第3フラップ15とを有している。
補強部材12A、12B、12Cは、袋本体11に固定され、陰圧が掛けらた状態であっても袋本体11を立体的に広げた状態に維持可能、つまり、処置中は立体的に広げた状態に袋本体11の形状を保持し、処置終了後に平面状に潰れた状態に袋本体11の形状を変更可能な可撓性を有する。補強部材12A、12B、12Cは、本考案に係る隔離袋の可撓性のある複数の補強部材に対応する。
袋本体11は、透明な樹脂シートによって形成され、袋状に広げて吊り下げ支持された状態で患者の頭を収容して外部から隔離可能な大きさの閉塞空間を形成する。袋本体11は、所定の厚みを有するポリ塩化ビニル(PVC:polyvinyl chloride)のシート、いわゆるビニールシートからなり、透明または半透明で柔軟性を有している。
袋本体11は、ベッド1の載置部1aに当接した状態で載せられる底壁面部21と、載置部1aから離隔する方向に向かって底壁面部21に対して垂直に折れ曲がり、患者の頭を挿入する側に位置する壁面部22と、壁面部22と対向して位置する対向壁面部23と、載置部1aから離隔する方向で底壁面部21に対して垂直に折れ曲がり、壁面部22と対向壁面部23とを繋ぐ側壁面部24と、側壁面部24と対向して位置する対向側壁面部25と、底壁面部21と対向して位置する上壁面部26とを有している。
袋本体11は、各壁面部により囲まれた閉塞空間を有する立体形状となる。なお、袋本体11を構成するビニールシートは柔軟性を有しているので、使用の際は、隔離袋5は垂直に折れ曲がった平坦面を有する六面体からなる立体形状ではなく、自重で重力方向に変形した立体形状になるが、使用に差し支えることはない。
袋本体11の壁面部22には、図2(a)、図2(b)に示すように、底壁面部21の近傍に患者の頭を閉塞空間内に挿入する可能な大きさを有する開口孔(第1開口孔)22aおよび陰圧供給装置3の排出管3bを接続するための接続孔22bが形成されている。また、対向壁面部23には、底壁面部21の近傍で対向側壁面部25側に位置し、麻酔器や人工呼吸器などの医療器具を閉塞空間内に挿入可能な大きさを有する開口孔(第3開口孔)23aが形成されている。
また、対向壁面部23には、中央部分に位置し、医療従事者(処置者)の手や腕を閉塞空間内に挿入可能な大きさを有する開口孔(第2開口孔)23b、23cが形成されており、対向側壁面部25には、中央部分に医療従事者の手や腕を閉塞空間内に挿入可能な大きさを有する開口孔(第2開口孔)25aが形成されている。
補強部材12Aは、アルミニウム(Al)などの金属材料やポリエチレン(PE:polyethylene)などのプラスチック材料からなる。補強部材12Aは、所定の厚みおよび幅を有する細長い帯状に形成され、または所定の太さを有する針金を複数平行に並べて扁平状に形成されており、可撓性を有している。補強部材12Aは、片面に粘着剤が塗布されており、位置a1、a2、a3、a4の4か所で各壁面部の内側または外側に貼り付けられている。補強部材12Aは、袋本体11の横幅方向に沿って全幅に亘って延在するように設けられている。
位置a1は、図2(a)、図2(b)に示すように、底壁面部21における底壁面部21と対向壁面部23とが接続する縁の近傍であり、位置a2は、底壁面部21における底壁面部21と壁面部22とが接続する縁の近傍である。位置a3は、上壁面部26における上壁面部26と対向壁面部23とが接続する縁の近傍であり、位置a4は、上壁面部26における上壁面部26と壁面部22とが接続する縁の近傍である。
補強部材12Bは、補強部材12Aと同様に形成され、位置b1、b2の2か所で各壁面部の内側または外側に貼り付けられている。補強部材12Bは、袋本体11の高さ方向に沿って全高に亘って延在するように設けられている。位置b1は、側壁面部24における側壁面部24と壁面部22とが接続する縁の近傍であり、位置b2は、対向側壁面部25における対向側壁面部25と壁面部22とが接続する縁の近傍である。
補強部材12Cは、補強部材12Aと同様に形成され、位置c1、c2の2か所で各壁面部の内側または外側に貼り付けられている。補強部材12Cは、補強部材12Bよりもやや短い長さで底壁面部21から袋本体11の高さ方向に沿って延出するように設けられている。位置c1は、側壁面部24における側壁面部24と対向壁面部23とが接続する縁の近傍であり、位置c2は、対向側壁面部25における対向側壁面部25と対向壁面部23とが接続する縁の近傍である。
各補強部材12A、12B、12Cは、各壁面部に貼り付けられることにより、各壁面部の機械的強度が高まり、隔離袋5の全体の剛性が高まる程度に補強される。各補強部材12A、12B、12Cは、袋本体11を自立させることができるほどの剛性はないが、袋本体11を吊り下げて各開口孔22a、23a、23b、23c、25aが開放された状態で陰圧を掛けても袋本体11が縮まらずに広がった状態を維持でき、廃棄時には袋本体11を潰して収縮させることができる程度の剛性に設定されている。なお、袋本体11自体が所定の剛性を有している場合、つまり、通常の処置使用時には、広がった状態を維持し、廃棄時に潰して収縮させることができる程度の剛性を有している場合には、各補強部材12A、12B、12Cは、省略することができる。
第1フラップ13は、壁面部22の開口孔22aを開放した状態から閉塞した状態に固定可能な構成を有している。第1フラップ13は、壁面部22の外側面に設けられ、図3(a)に示すように、蓋本体31と、両面接着テープ32、33とにより構成されている。また、第1フラップ13は、図1に示すように、開口孔22aを開放させた状態で、蓋本体31の端部を患者の胸部分に貼り付けることにより、患者に固定する機能を有している。
蓋本体31は、隔離袋5の袋本体11と同じ材質の樹脂シートによって構成されており、例えば透明または半透明のポリ塩化ビニルからなり、開口孔22aよりも大きな面積を有する方形に形成されている。蓋本体31は、図2(b)に示すように、端部が袋本体11の底壁面部21よりも外側方向に突出するように壁面部22に取り付けられている。
両面接着テープ32は、所定の幅および長さを有する帯状の4枚の接着テープ32aと各接着テープ32aを覆う剥離紙32bとにより構成されている。両面接着テープ32は、蓋本体31の4辺に、それぞれその外形からはみ出さないように貼り付けられている。なお、4枚の接着テープ32aを覆う各剥離紙32bが、互いに重なり合う各端の部分は、剥離紙32bが部分的に折り返され、各接着テープ32aが蓋本体31に貼り付けられる。
両面接着テープ33は、所定の幅および長さを有する帯状のt1、t2、t3、t4からなる4枚の接着テープ33aと各接着テープ33aを覆う剥離紙33bとにより構成されている。両面接着テープ33は、4枚が開口孔22aを囲むようにして壁面部22に貼り付けられる。
両面接着テープ33のt1は、開口孔22aの底壁面部21側に底壁面部21と平行して位置し、t2は、開口孔22aの底壁面部21と離隔する側に底壁面部21と平行して位置する。t3は、底壁面部21に対して垂直方向に延在し、t1、t2の各端部の上側に重なるようにして位置し、t4は、底壁面部21に対して垂直方向に延在し、t3に対向する側で、t1、t2の各他端部の上側に重なるようにして位置する。
蓋本体31は、図3(b)に示すように、開口孔22aの底壁面部21と離隔する側に底壁面部21と平行して位置するR1部分の剥離紙32bが剥離され、接着テープ32aで壁面部22に貼り付けられる。したがって、蓋本体31は、接着テープ32aで壁面部22に貼り付けられたR1部分以外の部分は、壁面部22から離隔しており、蓋本体31で、開口孔22aを開閉することができる。また、蓋本体31は、R1部分に対向する側のR2部分の剥離紙32bを剥離することで、接着テープ32aにより患者の胸部分に貼り付けられる。
第1フラップ13により、壁面部22の開口孔22aを塞ぐ際は、患者の胸部分に貼り付けられたR2部分を患者から剥がし、図3(a)に示す両面接着テープ32の各剥離紙32bを接着テープ32aから剥離させ、図3(b)に示すように、蓋本体31を、壁面部22に近接する方向に回動させ、蓋本体31の接着テープ32aを壁面部22に当接させ蓋本体31を壁面部22に接着する。これにより、壁面部22の開口孔22aが第1フラップ13により閉塞される。
第2フラップ14は、対向壁面部23の開口孔23bを閉塞した状態に固定可能な構成を有している。第2フラップ14は、対向壁面部23の外側面に設けられ、図4(a)に示すように、蓋本体41と、両面接着テープ42とにより構成されている。蓋本体41は、蓋本体31と同様、隔離袋5の袋本体11と同じ材質の樹脂シートによって構成されており、例えば透明または半透明のポリ塩化ビニルからなり、開口孔23bよりも大きな面積を有する方形に形成されている。蓋本体41は、その一辺に沿って所定の幅で接着剤が塗布された接着領域41aを有しており、接着剤で袋本体11の対向壁面部23の外側表面の開口孔23bの近傍に接合されるように構成されている。
両面接着テープ42は、蓋本体41の接着領域41aを除いた領域の大きさと同形状に形成され、接着テープ42aと剥離紙42bとにより構成されている。両面接着テープ42は、中央部分に開口孔23bとほぼ同形状で、接着テープ42aおよび剥離紙42bを貫通する貫通孔42cが形成されている。
貫通孔42cを設けることで、第2フラップ14が壁面部23に接着され開口孔23bが塞がれた際に、接着テープ42aが露出する面がなくなる。両面接着テープ42は、蓋本体41の接着領域41aを除いた領域全体に接合されるように構成されている。
第2フラップ14により、対向壁面部23の開口孔23bを塞ぐ際は、図4(a)に示すように、まず、両面接着テープ42の剥離紙42bを接着テープ42aから剥離させ、蓋本体41を、接着領域41aを中心として、図4(b)に示すように、蓋本体41が開口孔23bにそれぞれ近接する方向になるように回動させ、蓋本体41の接着テープ42aを対向壁面部23に当接させ蓋本体41を対向壁面部23に接着する。これにより、対向壁面部23の開口孔23aが第2フラップ14により閉塞される。
第2フラップ14により、開口孔23cを塞ぐには、開口孔23bを塞ぐ方法と同様に行われる。また、対向側壁面部25に形成された開口孔25aを塞ぐ方法も、開口孔23bおよび開口孔23cと同様の方法で行われる。
第3フラップ15は、対向壁面部23の外側面に設けられ、第2フラップ14と同様に構成されており、図示しないが、蓋本体と、両面接着テープとにより構成されている。第3フラップ15は、対向壁面部23の開口孔23aを塞ぐ機能を有している。蓋本体は、蓋本体31と同様、隔離袋5の袋本体11と同じ材質の樹脂シートによって構成されており、例えば透明または半透明のポリ塩化ビニルからなり、開口孔23aよりも大きな面積を有する方形に形成されている。蓋本体は、その一辺に沿って所定の幅で接着剤が塗布された接着領域を有しており接着剤で袋本体11の対向壁面部23の外側表面の開口孔23aの近傍に接合されるように構成されている。
両面接着テープは、蓋本体の接着領域を除いた領域の大きさと同形状に形成され、図示しない接着テープと剥離紙とにより構成されている。両面接着テープは、中央部分に開口孔23aとほぼ同形状で、接着テープおよび剥離紙を貫通する貫通孔が形成されている。両面接着テープは、蓋本体の接着領域を除いた領域全体に接合されるように構成されている。
第3フラップ15により、対向壁面部23の開口孔23aを塞ぐ際は、第2フラップ14と同様、まず、両面接着テープの剥離紙を接着テープから剥離させ、蓋本体を、接着領域を中心として、蓋本体が開口孔23aにそれぞれ近接する方向になるように回動させ、蓋本体の接着テープを対向壁面部23に当接させ蓋本体を対向壁面部23に接着する。これにより、対向壁面部23の開口孔23aが第3フラップ15により閉塞される。
本実施形態に係る隔離袋5は、製造されると折り畳まれてコンパクト化され、直方体や立方体などの六面を有する立体形状から比較的に小さな扁平形状の小片に形作られる。隔離袋5は、この折り畳まれた状態で販売され、使用時に袋状に広げられ、処置の終了後に潰されて収縮された状態で廃棄される。
以下、隔離袋5の折り畳み方法について図面を参照して説明する。なお、コンパクト化された小片を折り畳み方法の手順と逆の手順で展開すると、元の立体形状にすることができ、隔離袋5として使用することができる。
隔離袋5は、まず、図5(a)に示すように、完成した立体形状の各壁面部に破線で示した谷折り部分を立体形状の内側に向けて折り畳む。これにより、図5(b)に示すように、立体形状は、扁平な方形に畳まれる。次いで、図5(b)に示す破線部分を谷折りで第1フラップ13の端部から矢印で示す方向に順次折り畳む。これにより、図5(c)に示すように、扁平な方形から細長の長方形に畳まれる。
次いで、図5(c)に示す破線部分を谷折りにして、両方の端部から矢印で示す方向に畳む。これにより、図5(c)に示す細長の長方形から、図5(d)に示す小さな方形に畳まれ、折り畳まれた隔離袋5が完成する。コンパクト化された小片の状態の隔離袋5は、小片の外表面には、開口孔23b、23c、25aなどの孔がなく、各孔から隔離袋5の内部空間にゴミ、塵埃などの細かな粒子が入り込むおそれはない。
次いで、隔離袋5を使用した後に、隔離袋5を廃棄する方法について図面を参照して説明する。
まず、図1に示すように、隔離袋5が支持具2で支持されている状態で、患者の処置が終了すると、患者の胸部分に貼り付けられた第1フラップ13を患者から剥がす。次いで、患者の頭が隔離袋5から出される。患者の頭が隔離袋5から出され、閉塞空間が空になった状態で、図3(a)に示す両面接着テープ32のR1部分以外の各剥離紙32bを接着テープ32aから剥離させ、図3(b)に示すように、蓋本体31を、壁面部22に近接する方向に回動させ、蓋本体31の接着テープ32aを壁面部22に当接させ蓋本体31を壁面部22に接着する。これにより、壁面部22の開口孔22aが第1フラップ13により閉塞される。
続いて、第2フラップ14を用いて開口孔23b、23c、25aがそれぞれ閉塞され、開口孔23aから挿入された器具が取り外され、第3フラップ15によって開口孔23aが閉塞される。第1フラップ13、第2フラップ14および第3フラップ15による各開口孔の閉塞の順は同時であってもよく、前後してもよい。
全ての開口孔が閉塞されると、隔離袋5は密閉状態となる。隔離袋5は、陰圧供給装置3により閉塞空間内の空気が吸引されているので、広げられた状態から次第に萎んで潰され、その外形が収縮して小さくなる。隔離袋5の外形が最も小さくなったところで、陰圧供給装置3による空気の吸引が停止される。陰圧供給装置3による空気の吸引が停止されると、陰圧供給装置3の排出管3bと隔離袋5との接続が解除され、排出管3bが隔離袋5から離脱される。次いで、隔離袋5を支持具2に締結している締結具4の締結が解除され、隔離袋5が支持具2から取り外される。取り外された隔離袋5は、その外形が最も小さくなった状態のまま、所定の廃棄場所に廃棄される。
以下、実施形態に係る隔離袋5の効果について説明する。
隔離袋5は陰圧供給装置3との協働により負圧隔離装置を構成する。実施形態に係る隔離袋5は、人体の頭を挿入して隔離収容することができる閉塞空間を備えた柔軟性のある透明の隔離袋からなり、患者の頭を挿入するための開口孔22aと、器具を挿入するための開口孔23aと、医療従事者の手や腕を挿入するための開口孔23b、23c、25aと、陰圧供給装置3に接続される接続孔22bとを備えている。
この構成により、患者の頭が開口孔22aから閉塞空間内に挿入され、外部から隔離された状態とすることができる。そして、患者の頭部が外部から隔離された状態で開口孔23aから麻酔器や人工呼吸器などの器具が挿入され、医療従事者の手や腕が開口孔23b、23c、25aから閉塞空間内に挿入され、隔離袋5内で患者の治療や検査などの処置が行われる。
実施形態に係る隔離袋5は、陰圧供給装置3により接続孔22bを介して陰圧(MPa)が閉塞空間内に供給されるので、閉塞空間内が陰圧状態で維持される。閉塞空間内の陰圧が維持されると、患者から飛散するエアロゾルなどの微粒子が隔離袋5の外部に漏出することが阻止され、エアロゾルなどの微粒子による医療従事者の2次感染が防止されるという効果が得られる。また、陰圧供給装置3にはHPAフィルター3cが設けられているので、隔離袋5内の空気中からゴミ、塵埃などの細かな粒子がHPAフィルター3cにより取り除かれ、ポンプ3aから手術室内への細かな粒子の排出が阻止され、手術室などの室内の清浄度を保つことができるという効果が得られる。
実施形態に係る隔離袋5は、透明で柔軟性があるので、隔離袋5の外部から閉塞空間の内部を目視することができ、例えば、麻酔挿管時の視野を確保することができ、医療従事者が患者を目視しながら処置が行われるという効果が得られる。また、医療従事者の手や腕が開口孔23b、23c、25aから閉塞空間内に挿入された際に、隔離袋5が柔軟性を有しているので、医療従事者の処置の際に手や腕の動作範囲が拡がり、例えば、麻酔挿管時の器具の操作性が良好となるという効果が得られる。また、開口孔25aから、補助者の手や腕を挿入することができるため、麻酔挿管時の操作がよりスムーズに行われるという効果が得られる。
また、実施形態に係る隔離袋5は、第1フラップ13と、第2フラップ14と、第3フラップ15とを有している。この構成により、医療従事者の患者への処置が終了した後、第1フラップ13により開口孔22aが閉塞され、第2フラップ14により開口孔23b、23c、25aが閉塞され、第3フラップ15により開口孔23aが閉塞される。
その結果、隔離袋5は密閉状態となる。密閉された隔離袋5内の空気が陰圧供給装置3により吸引され、隔離袋5が潰れて収縮するという効果が得られる。収縮した隔離袋5の外表面はエアロゾルなどの微粒子の付着がなく、外部環境を汚染することなく全体が所定の廃棄場所に廃棄される。したがって、隔離袋5の閉塞空間内で、エアロゾルが発生してウィルスが放出されても、医療従事者が被ばくする可能性が極めて少なくなり、医療従事者などへの2次感染のおそれが解消されるという効果が得られる。また、麻酔挿管時に使用した管などの使用済の医療用品を隔離袋5の閉塞空間内に残したまま、隔離袋5と一緒に廃棄することができるという効果が得られる。また、従来のように直方体の枠組みや透明のアクリルボックスが隔離袋5の内部に配置されていないので、枠組みやアクリルボックスを洗浄する手間が省け、洗浄する際の感染リスクを排除することができる。
また、実施形態に係る隔離袋5は、複数の柔軟性のある補強部材12を有している。この構成により、複数の補強部材12により隔離袋5が補強され、隔離袋5の閉塞空間がより広く確保され、閉塞空間内部の視認性も高まるという効果が得られる。補強部材12は柔軟性を有しているので、陰圧供給装置3により隔離袋5内の空気が吸引され、隔離袋5が収縮する際に、収縮の妨げにならないという効果が得られる。
また、実施形態に係る隔離袋5は、柔軟性を有しているので製造時に折り畳んでコンパクト化することができる。したがって、コンパクト化された小片の状態の隔離袋5の外表面には、開口孔23b、23c、25aなどの孔がなく、各孔から隔離袋5の閉塞空間内にゴミ、塵埃などの細かな粒子が入り込むおそれはない。その結果、商品製品流通時や保管中などの使用時以外で、隔離袋5の閉塞空間内の清浄度を維持することができるという効果が得られる。
なお、隔離袋5の有用性について、簡易陰圧ボックスを作製し、効果の確認を行った。まず、事前に、粉塵計、いわゆるパーティクルカウンター(Particle counter)を用いて被検者に超音波ネブライザーによる塩化ナトリウムからなる生理食塩液、いわゆる生食の吸入を5分間行わせて、30秒毎に咳をさせて、簡易陰圧ボックスの外部のエアロゾルと同じ大きさの粒子の発生数を簡易陰圧ボックスの有無で比較した。その結果、簡易陰圧ボックス使用によりエアロゾルと同じ大きさの粒子の発生数は1/5に低下し、簡易陰圧ボックス使用の有用性が確認された。
なお、超音波ネブライザーは、超音波振動子から発生した超音波振動エネルギーが冷却水を通して薬液表面に集中し、振動の作用、いわゆるキャビテーション効果により薬液が霧化されるという機能を有している。
本実施形態に係る隔離袋5においては、直方体や立方体からなる立体形状で構成した場合について説明した。しかしながら、本考案に係る隔離袋は、直方体や立方体からなる立体形状以外の構造で構成するようにしてもよい。
例えば、本考案に係る隔離袋を、以下の変形例1に係る隔離袋5Aまたは変形例2に係る隔離袋5Bで構成してもよい。なお、隔離袋5Aおよび隔離袋5Bと、本実施形態に係る隔離袋5とが同一の構成である場合は、同一の符号を用いてその構成の説明を省略する。
(変形例1)
以下、変形例1に係る隔離袋5Aについて図面を参照して説明する。
隔離袋5Aは、図6に示すように、実施形態に係る隔離袋5と比較して、袋本体11の側壁面部24、対向側壁面部25および上壁面部26の形状が異なっている、実施形態の上壁面部26は、平坦面で形成されているのに対して、変形例1の上壁面部26Aは、底壁面部21から離隔する方向に突出し断面が円弧状になるように湾曲面で形成されている。また、変形例1の側壁面部24A、対向側壁面部25Aは、それぞれ上壁面部26A側が円弧状に形成されている。側壁面部24A、対向側壁面部25Aおよび上壁面部26A以外の構成は、実施形態に係る隔離袋5と同様に構成されている。隔離袋5Aは、円弧状に湾曲した上壁面部26Aの湾曲面の頂部を支持して吊り下げられる。したがって、安定した姿勢状態を容易に保つことができる。また、上壁面部26Aが湾曲しており、ビニールシートのつなぎ目がないため、医療従事者の視界がビニールシートのつなぎ目によって遮られることがなく、閉塞空間内の高い視認性を得ることができる。
そして、変形例1に係る隔離袋5Aは、実施形態に係る隔離袋5と同様の効果が得られる。即ち、隔離袋5A内で患者の治療や検査などの処置を適切に行うことができ、エアロゾルなどの微粒子による医療従事者の2次感染が防止され、手術室内の清浄度を保つことができる。また、医療従事者の処置の際に手や腕の動作範囲が拡がり隔離袋5A内における治療機器の操作性が良好となるという効果が得られる。また、収縮した隔離袋5Aの外表面にはエアロゾルなどの微粒子が付着することがないので、外部環境を汚染することなく全体が所定の廃棄場所に廃棄され、医療従事者などへの2次感染のおそれが解消されるという効果が得られる。
(変形例2)
以下、変形例2に係る隔離袋5Bについて図面を参照して説明する。
隔離袋5Bは、図7に示すように、実施形態に係る隔離袋5と比較して、袋本体11の側壁面部24、対向側壁面部25および上壁面部26の形状が異なっている、実施形態の上壁面部26は、平坦面で形成されているのに対して、変形例2の上壁面部26Bは、底壁面部21から離隔する方向に突出し断面が三角形になるように傾斜面で形成されている。また、変形例2の側壁面部24B、対向側壁面部25Bは、それぞれ上壁面部26B側が三角形に形成されている。側壁面部24B、対向側壁面部25Bおよび上壁面部26B以外の構成は、実施形態に係る隔離袋5と同様に構成されている。隔離袋5Bは、三角形の上壁面部26Aの頂部を支持して吊り下げられる。したがって、安定した姿勢状態を容易に保つことができる。また、上壁面部26Bの傾斜面が医療従事者に対向する位置に配置されるため、医療従事者の視界がビニールシートのつなぎ目によって遮られることがなく、閉塞空間内の高い視認性を得ることができる。
そして、変形例2に係る隔離袋5Bは、実施形態に係る隔離袋5と同様の効果が得られる。即ち、隔離袋5B内で患者の治療や検査などの処置を適切に行うことができ、エアロゾルなどの微粒子による医療従事者の2次感染が防止され、手術室内の清浄度を保つことができる。また、医療従事者の処置の際に手や腕の動作範囲が拡がり隔離袋5B内における治療機器の操作性が良好となるという効果が得られる。また、収縮した隔離袋5Bの外表面はエアロゾルなどの微粒子が付着することがないので、外部環境を汚染することなく全体が所定の廃棄場所に廃棄され、医療従事者などへの2次感染のおそれが解消されるという効果が得られる。
以上、本考案の実施形態について詳述したが、本考案は、前記の実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載された本考案の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
1 ベッド、2 支持具、3 陰圧供給装置、3a ポンプ、3c HPAフィルター、4 締結具、5、5A、5B 隔離袋、10 手術台、11 袋本体、12 補強部材、13 第1フラップ、14 第2フラップ、15 第3フラップ、22a 開口孔、22b 接続孔、23a 開口孔、23b、23c、25a 開口孔

Claims (4)

  1. 平面状に潰れた状態と立体的に広げた状態に選択的に形状を変更可能な柔軟性を有する隔離袋であって、
    透明の樹脂シートによって形成され、袋状に広げて吊り下げ支持された状態で被処置者の頭を収容可能な大きさの閉塞空間を形成する袋本体を有し、
    該袋本体には、
    前記被処置者の頭を前記閉塞空間内に挿入可能な大きさを有する第1開口孔と、
    処置者の手あるいは腕を前記閉塞空間内に挿入可能な大きさを有する第2開口孔と、
    前記閉塞空間内を陰圧状態にする陰圧供給装置に接続される接続孔と、
    が形成されていることを特徴とする隔離袋。
  2. 前記第1開口孔を閉塞した状態に固定可能な第1フラップと、
    前記第2開口孔を閉塞した状態に固定可能な第2フラップと
    を有することを特徴とする請求項1に記載の隔離袋。
  3. 前記袋本体に固定され、処置中は立体的に広げた状態に前記袋本体の形状を保持し、処置終了後に平面状に潰れた状態に前記袋本体の形状を変更可能な可撓性を有する補強部材を備えたことを特徴とする請求項2に記載の隔離袋。
  4. 前記袋本体には、医療器具を挿入可能な大きさを有して開口する第3開口孔が形成されており、
    前記第3開口孔を閉塞した状態に固定する第3フラップを有する
    ことを特徴とする請求項3に記載の隔離袋。
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