JP3243492U - 片手で洗濯物を干せる物干し具 - Google Patents

Abstract

【課題】洗濯物を片手で干すことのできる、物干の竿に引っ掛けて用いる物干し具を提供する。【解決手段】２つの引掛け手段２を物干し竿等に引掛けた状態で、枠体６が略水平となるように吊下げられる、物干し具１において、洗濯物を挟むフック付きクリップのフックが着脱自在に掛けられる枠構成材５を内側に有する枠体と、持ち手部分の各両端の近傍から下向きにそれぞれ２本以上設けた連結体４とで連結した。【選択図】図１

Description

本考案は、物干し竿等に吊下げて用いる物干し具であって、洗濯物を挟持するピンチで洗濯物を干すタイプの物干し具に関する。

洗濯物が小物である場合、一般に、物干し竿等に引掛けるための引掛け手段であるフック等を備えた物干し具として、フック等を物干し竿に引掛けた場合に、枠体が略水平に物干し竿に支持されるように、フック等と枠体とが複数の鎖で連結されており、枠体に取り付けられた複数の洗濯物用ピンチに洗濯物を挟んで干すタイプの物干し具が、用いられている。

このようなピンチハンガーに、重量のある大きな生地などをジグザグに折るように吊るす場合、複数のピンチで吊るさなくてはならない。また厚手の大きなジーンズ等を挟む場合も、挟む箇所が二箇所では重さに耐えきれず落ちてしまう。それらの場合数か所をクリップで吊す必要があるが、まずは一つ挟んだ後、手を離したらその一つは重さに耐えきれず落ちてしまう。

物干し具の物干し竿に引掛けるためのフック等が一つであると、このフック等を中心にして枠体が吊下げられるため、枠体の一方側から洗濯物を干し始めると一方側に枠体が傾いたり、風等に煽られて枠体が傾いたり回動したりして、片手で干しにくいことから、これらの欠点を解消するために、２つのフック等を備えた物干し具が開発されている（特許文献１、２）。

特開２００７－１９０２４４号公報 特許第３１１４０９０号

このような２つの引掛け手段で安定に物干し竿に吊下げられても、枠体に洗濯物用ピンチが備え付けられた物干し具では、洗濯物を干す際に、ピンチを指でつまんで開けてから洗濯物を挟まなければならないため、両手が必要で片手だけで洗濯物を干すことはできない。
本考案は、物干し竿に吊下げられている物干し具に、洗濯物を片手で掛けて干すことができる物干し具を提供することを課題とする。本考案は、健常者でも片手が不自由な人でも物干し具を簡単に使えるようにすることを目的とする。
また、障害者用の製品は複雑な作りであることが多く一般的に価格が高い。本考案はそのような物干し具を低価格で提供できるようにする。

本考案者は、上記課題を解決するために、まず、物干し竿に吊下げた枠体の揺れを少なくするための２つの引掛け手段であるフック等を、持ち手部分の両端近傍に設けることにより、この持ち手部分を片手で握ってフック等を物干し竿に引っ掛けられるようにする。
両端付近にフック等を設けた持ち手部分の、２つのフック等のある反対の下側には、それぞれ少なくとも２本の複数本の連結体を接続する。
この少なくとも４本の連結体は枠体のそれぞれの４隅近傍に取り付けられ、２つの引掛け手段であるフック等を物干し竿等に引掛けると、枠体が略水平となるように物干し竿等から吊下げることができる。

そして、従来のように物干し具の枠体に取り付けたピンチに洗濯物を吊すのではなく、ピンチで挟んだ洗濯物をフックで枠体に引っ掛けるためのフック付きピンチを、別個に用意する。まず、フック付きピンチに洗濯物を挟んでから、それを枠体内の具合の良いところにフックで掛けるので、片手で洗濯物を干すことができる。

本考案は、以下（１）～（３）の物干し具と（４）のフック付きピンチに関する。
（１）引掛け手段と持ち手部分と連結体と枠体を有する物干し具であって、物干し竿等への２つの引掛け手段を両端の近傍にそれぞれ設けた持ち手部分の、各両端の近傍から下向きにそれぞれ２本以上設けた連結体を、洗濯物を挟むフック付きピンチのフックが着脱自在に掛けられる枠構成材を内側に有する枠体の外郭近傍部に連結してなり、２つの引掛け手段を物干し竿等に引掛けた状態で、枠体が略水平となるように吊下げられる構成である、物干し具。
（２）前記引掛け手段がフックであり、前記連結体が４本の鎖である、上記（１）に記載の物干し具。
（３）前記枠体は、略長方形の外郭形状を有し、フック付きピンチのフックを着脱自在に複数個掛けることのできる枠構成材が、内側に縦横に設けられている、上記（１）に記載の物干し具。
（４）上記（１）に記載の物干し具に用いる、洗濯物を挟むフック付きピンチであって、フック付きピンチのフックは、ほぼまっすぐな線状体の端部を折り曲げた形状である、フック付きピンチ。

一般に販売されている物干し具は両手を使わないと洗濯物を干すことが難しいが、本考案では、フック付きピンチであらかじめ挟んだ洗濯物を、物干し竿に吊下げられた物干し具に着脱自在に、片手で簡単に引掛けて簡単に取り込める。
大きな洗濯物も、あらかじめ適当な複数箇所をフック付きピンチで挟んでおいて、洗濯物を片手で抱えた状態でフック付きピンチを引掛けていけば、洗濯物を取り落とすことなく干すことができる。

また、枠体を竿に掛ける引掛け手段であるフック等が持ち手部分の両端近傍に２個設けられているため、枠体が安定して物干し竿から吊下げられており、片手で操作しようとするときに回転、揺れが生じにくくピンチのフックが掛けやすい。しかも、物干し具の持ち手部分を持って上げることで、両端の引掛け手段を物干し竿に簡単に引っ掛けられる。
さらに、枠体にピンチがついていないので、物干し竿から降して保管する際に、立てかけて複数並べてもピンチが絡まらないし、横に立てかける時に引掛け手段のフック等を枠体に掛ければ、保管に場所も取らない。市販されている折り畳める物干し具では、ピンチ等が絡まったりして扱いづらいときがある。
立てかけた物干し具の裏側にフック付きピンチを並べて掛けておくと、物干し具を竿に掛けると同時にピンチは吊るされた状態になり、使いやすい。

本考案の物干し具の一実施例を竿に吊下げたときの図である。 本考案の物干し具の一実施例を保管するときの図である。 本考案の物干し具に用いるフック付きピンチの好適例を示す図である。

本考案は、２つの引掛け手段２を物干し竿等に引掛けた状態で、枠体６が略水平となるように吊下げる物干し具１に係るものである。物干し竿等への２つの引掛け手段２を両端の近傍にそれぞれ設けた持ち手部分３と、洗濯物を挟むフック付きピンチ７のフックが着脱自在に掛けられる枠構成材５を内側に有する枠体６とを、持ち手部分３の各両端の近傍から下向きにそれぞれ２本以上設けた連結体４とで連結した物干し具１である。

本考案の物干し具１の引掛け手段２は、たとえばフックなどの洋灯吊りの形状のものが例示され、風等で物干し具が揺れても竿から外れにくい形状を有する。また、その引掛け手段２が両端の近傍に設けられている棒状の持ち手部分３の長さは、少なくとも片手で握れる長さ以上であり、吊り下げた際に枠体が十分に安定する長さが好ましい。材質は特に限定されないが、木質、プラスチック、金属等が挙げられる。

本考案の物干し具１の本体となる枠体６とその内側の枠構成材５の材質も、特に限定されないが、プラスチック、金属等が好ましい。枠体６の外郭形状は特に限定されず、正方形、長方形、角の丸い正方形や長方形、円形、楕円形等が例示されるが、持ち手部分３により安定化する略長方形が好ましい。枠体６の内側に設ける枠構成材５の形状は、そこに洗濯物用フック付きピンチ７のフックを下から引っ掛けて、洗濯物を干すことができる形状であれば限定されないが、フックの取り外しが容易できる格子状や円状やハニカム構造の穴が枠体内に多数設けられている構造が望ましい。

枠体６と持ち手部分３を、持ち手部分の両端近傍の下側から、少なくとも２本ずつ設けた連結体４で連結する。少なくとも４本の連結体４は、好ましくは枠体６のそれぞれの４隅近傍の枠構成材に取り付けられ、２つの引掛け手段２であるフック等を物干し竿等に引掛けると、枠体６が略水平となるように物干し竿等から吊下げるようにする。連結体４は、たとえば鎖状や紐状のものを用いることができる。

洗濯物は、物干し具１とは別個に用意するフック付きピンチ７で挟んでから、洗濯物をフックで枠体６や枠構成材５に引掛けたり、取り外すことができる。フック付きピンチ７が物干し具１に対して着脱自在であるため、片手で洗濯物を干すことができる。
また、フック付きピンチ７のフックの形状は、鈎型のものより、ほぼまっすぐな線状体の端部が折れ曲がっている形状のものが、着脱し易い。

以下、添付図面にしたがって、本考案の一実施例を説明する。
物干し具１は、引掛け手段であるフック２で物干し竿等へ吊下げる。３は、フック２をその両端の近傍に２つ設けた持ち手部分である。持ち手部分３の各両端の近傍からは、下向きにそれぞれ２本の連結体４である鎖も接続されている。４本の鎖４は、枠構成材５を内側に有する枠体６の外郭近傍部に連結されている。２つのフック２を物干し竿等に引掛けると、枠体６が略水平となるように安定して吊下げられる。
一方、洗濯物をフック付き７で挟んでから、そのフックを枠体６と枠構成材５の適当な場所に下から引掛けることで、洗濯物を片手で干すことができる。

１ 物干し具
２ フック（引掛け手段）
３ 持ち手部分
４ 鎖（連結体）
５ 枠構成材
６ 枠体
７ フック付きピンチ

Claims (4)

1. 引掛け手段と持ち手部分と連結体と枠体を有する物干し具であって、物干し竿等への２つの引掛け手段を両端の近傍にそれぞれ設けた持ち手部分の、各両端の近傍から下向きにそれぞれ２本以上設けた連結体を、洗濯物を挟むフック付きピンチのフックが着脱自在に掛けられる枠構成材を内側に有する枠体の外郭近傍部に連結してなり、２つの引掛け手段を物干し竿等に引掛けた状態で、枠体が略水平となるように吊下げられる構成である、物干し具。
2. 前記引掛け手段がフックであり、前記連結体が鎖である、請求項１に記載の物干し具。
3. 前記枠体は、略長方形の外郭形状を有し、フック付きピンチのフックを着脱自在に複数個掛けることのできる枠構成材が、内側に縦横に設けられている、請求項１に記載の物干し具。
4. 請求項１に記載の物干し具に用いる、洗濯物を挟むフック付きピンチであって、フック付きピンチのフックは、ほぼまっすぐな線状体の端部を折り曲げた形状である、フック付きピンチ。

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