JP3241442U - 軽量薄型多機能エアコンフィルター - Google Patents

Abstract

【課題】軽量薄型多機能エアコンフィルターを提供する。【解決手段】ポリフェノール機能層１１０、活性炭中間層１２０、及び抗ウイルスフィルター層１３０が結合され、フィルター材の厚さと使用量を大きく減らしつつ、通気性を高め、ＰＭ２．５の浮遊粒子状物質を効果的にフィルターし、活性炭による消臭及び抗菌効果を達成している。また、天然ポリフェノールによる抗酸化及び抗フリーラジカル等の多機能を実現し、さらにはウイルスも防ぐ。これにより、環境空間内の空気の品質を全面的に高め、ユーザーにきれいで新鮮な空気を供給し、健康的で快適な環境を創造する。【選択図】図１

Description

本考案は、エアコンフィルターに関し、より詳しくは、清浄化効果を大幅に高め、且つ人体にとって有益な軽量薄型多機能エアコンフィルターに関する。

空気の品質が日に日に悪化し、室内環境における空気汚染が一般人の想像以上となっている。空気中に存在する病原菌、塵、油の煙、埃、煙、殺虫剤、花粉、及び有毒ガス等の肉眼では見えない汚染粒子は、汚染と悪臭を引き起こす以外にも、これらの有害な空気汚染物質がフリーラジカルの生成を促し、人体の健康に甚大な危害を加えている。

フリーラジカルは電子が対をなさない原子団であり、原子が分子を形成する際に、化学結合中に電子が対をなす必要があるが、フリーラジカルが他の物質の１つの電子を奪取し、安定した化合物を形成する。この現象は化学的には酸化という。生物学系では酸素のフリーラジカルがよくあり、例えば、スーパーオキシドアニオンのフリーラジカル、ヒドロキシ基のフリーラジカル、脂肪酸のフリーラジカル、二酸化窒素及び一酸化窒素のフリーラジカル等がある。

生物の体内の活性酸素のフリーラジカルは免疫及び信号の伝導のような特定の機能を有しているが、過剰な活性酸素のフリーラジカルが人体の正常な細胞及び組織を破壊し、様々な疾病を発症させた。また、外界の環境における日光の放射、空気の汚染、たばこの煙、農薬等が人体に更に多くの活性酸素のフリーラジカルを生成させ、生物の体内の核酸を突然変異させ、人間の老衰及び病気の原因となった。例えば、食材を炒める際に発生する油の煙にはフリーラジカル成分が含まれているため、キッチンで作業する専業主婦やレストランのシェフが肺の病気や腫瘍を患う確率が他の人よりも高かった。

車両では、車内の装備品の材料がトルエン、ホルムアルデヒド、エタノール、アセトン、ブタノール等の有毒ガスを発散した。冷房のエアコンを有している車両では、防塵、殺菌、消臭、防カビ等の作用を有するエアコンフィルターを組み合わせて使用することで、車内空間の空気を清浄化し、ユーザーがより健康的で快適にカーライフを過ごせるようにしている。車内環境で形成されるフリーラジカルがユーザーの健康に脅威を与えるのを防止するため、香水やエッセンシャルオイルを利用してフリーラジカルを消除する方法が編み出された。

一方、空気は伝染病の病原となる微生物を体内に進入させて疾病を引き起こす重要な媒体の一つとなっており、伝染病を引き起こす病原となる微生物としてウイルスを含む。例えば、近年よくある季節性インフルエンザ及びＨ１Ｎ１の新型インフルエンザのウイルスは、主に患者の咳、くしゃみ、或いは会話する際に発生する飛沫によって伝染し、患者の分泌物に直接接触することでも伝染する。このため、伝染病を引き起こすウイルスの伝染を防止する機能をエアコンフィルターに結合することで、効果を大幅に高め、実用性を高めることが技術的課題であった。

本考案は上述の事情に鑑みてなされたものであり、上述のような問題点を解決することを課題の一例とする。すなわち、本考案は、軽量薄型多機能エアコンフィルターを提供することにある。本考案に係る軽量薄型多機能エアコンフィルターは、フィルター材全体の厚さ及び使用量を大幅に減らし、通気性を高め、ＰＭ２．５の浮遊粒子状物質をフィルターし、活性炭による消臭、抗菌、並びに天然ポリフェノールの抗酸化及び抗フリーラジカル等の多彩な機能によりフィルター能力を大幅に向上している。また、環境中にフリーラジカルが大量に存在するのを効果的に防止し、ウイルスの被害を防ぎ、空気を全面的にフィルターする効果を達成し、且つ健康的で快適な環境を創造する。

上記目的を達成するために、軽量薄型多機能エアコンフィルターが提供される。その構造にはポリフェノール機能層、活性炭中間層、及び抗ウイルスフィルター層が順に配置されている。ポリフェノール機能層は天然ポリフェノールを含み、且つスプレー塗装、浸漬、またはプリント方式により天然ポリフェノールをポリフェノール層基布に形成している。ポリフェノール機能層は緑茶ポリフェノール層或いはぶどうポリフェノール層であるか、または緑茶ポリフェノール層及びぶどうポリフェノール層の重層である。活性炭中間層は粒状活性炭フィルター層または網状活性炭フィルター層であり、空気中の有毒ガス（トルエン、ブタン、二酸化硫黄、二酸化窒素等）及び臭いを消除する。本考案は高吸着効果を有する活性炭を使用し、用量を増やすことで吸着効果をさらに高めている。

本実施形態において、ポリフェノール機能層、活性炭中間層、及び抗ウイルスフィルター層は前後に連続的に折り畳まれて波状構造が形成され、空気に接触する面積を増加させることで、フィルター及び吸着効果を高めている。本実施形態において、抗ウイルスフィルター層は活性炭中間層の一面を全面的に被覆し、ウイルスの侵襲に抵抗する効果を達成し、伝染病が伝染する確率を低下させている。

こうすることで、空気が軽量薄型多機能エアコンフィルターを通過する際に、フィルター材全体の厚さ及び使用量を減らしつつ、通気性を改善し、空気中の浮遊粒子状物質を効果的にフィルターし、有毒ガス及び臭いを消除し、抗菌及び防カビを達成する。さらに、天然ポリフェノールを空気中に発散させることで、周囲の環境に存在するフリーラジカルを効果的に消除し、人体に対する抗酸化及び老衰を遅らせる等の効果を達成する。こうして、人体の健康を促進し、同時に、抗ウイルスフィルター層により空気中のウイルスを阻害し、伝染病の発症リスクを低下させている。

本考案の他の目的、構成及び効果については、以下の考案の実施の形態の項から明らかになるであろう。

本考案の第１実施例に係る軽量薄型多機能エアコンフィルターを示す分解図である。 本考案の第１実施例に係る軽量薄型多機能エアコンフィルターを示す概略図である。 本考案の第１実施例に係る軽量薄型多機能エアコンフィルターを示す部分拡大断面図である。 本考案に係る軽量薄型多機能エアコンフィルターのポリフェノール機能層を示す部分拡大断面図である。 本考案に係る軽量薄型多機能エアコンフィルターが自動車のエアコンシステムに適用される概略図である。

以下、本考案の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。可能な限り、図面及び明細書において、同じ符号を以て同じまたは相似する部材を示す。図面において、簡略化して分かりやすく標示するため、形状及び厚さを誇張して表示している。ちなみに、特に図面に図示したり、明細書に記載していない部材については、属する技術分野において通常知識を有する技術者が熟知している形態を呈している。本分野において通常知識を有する技術者ならば、本考案の内容に基づいて様々な改変及び改修が可能である。

図１は本考案の第１実施例に係る軽量薄型多機能エアコンフィルターを示す分解図である。図２は本考案の第１実施例に係る軽量薄型多機能エアコンフィルターを示す概略図である。

本実施例の軽量薄型多機能エアコンフィルター１００（図１参照）には、ポリフェノール機能層１１０、活性炭中間層１２０、及び抗ウイルスフィルター層１３０が下から上にかけて順に配置されている。ポリフェノール機能層１１０、活性炭中間層１２０、及び抗ウイルスフィルター層１３０の各層は全て前後に連続的に折り畳まれて波状構造が形成され、各層の表面と空気との接触面積が増加しており、より多くの空気をフィルター可能にし、フィルター効果を高めている。また、図２に示すように、ポリフェノール機能層１１０、活性炭中間層１２０、及び抗ウイルスフィルター層１３０は折り畳まれてフレーム１４０中に固定され、ポリフェノール機能層１１０が風下側１０２に向けられ、活性炭中間層１２０が風上側１０１に向けられている。フレーム１４０の様式は必要に応じて調整及び変化が可能であり、ここでは制限しない。また、抗ウイルスフィルター層１３０は活性炭中間層１２０の表面の上方を全面的に被覆している。以下、各層の効果及びそれらの効果を達成する具体的な手段について詳細に説明する。

図３と図４も併せて参照する。図３は本考案の第１実施例に係る軽量薄型多機能エアコンフィルター１００を示す部分拡大断面図である。図４は本考案に係る軽量薄型多機能エアコンフィルターのポリフェノール機能層１１０を示す部分拡大断面図である。ポリフェノール機能層１１０は、天然ポリフェノール原料で形成された天然ポリフェノールコーティング１１１がポリフェノール層基布１１２（不織布等）の繊維構造中または少なくとも一部分の表面に結合されることで構成され、フリーラジカルの除去効率が８０％以上に達している。天然ポリフェノールは緑茶ポリフェノール抽出物、ぶどうポリフェノール抽出物、またはその両者の混合物から選択されている。天然ポリフェノール原料自体は液体であり、スプレー塗装、浸漬、またはプリント等の方式でポリフェノール層基布１１２に製作されている。ポリフェノール機能層１１０は緑茶ポリフェノール層或いはぶどうポリフェノール層であるか、または緑茶ポリフェノール層及びぶどうポリフェノール層の重層である。本考案に係るポリフェノール機能層１１０は自身が抗菌機能を有し、天然ポリフェノール材料に抗菌材料を添加することで抗菌効果を強化している。

活性炭中間層１２０は粒状活性炭フィルター層または網状活性炭フィルター層でもよい。粒状活性炭フィルター層は粒状活性炭がポリフェノール機能層１１０または活性炭中間層１２０の基布の繊維構造中或いは少なくとも一部分の表面に結合されることで構成され、もしくは、粒状活性炭がポリフェノール機能層１１０と抗ウイルスフィルター層１３０との間に直接挟持されるように載置されている。活性炭中間層１２０の主な機能は、ホルムアルデヒド、トルエン等の有害物質を消除することである。本考案の実施例及び図面は、粒状活性炭フィルター層が活性炭中間層１２０基布の表面に結合されたものを例とし、その加工方式は、活性炭中間層１２０基布の製作が完成した後、後続の加工時に、粒状活性炭を活性炭中間層１２０基布の表面に散布、粘着させる。他の実務上可能な加工方式として、粒状活性炭を活性炭中間層１２０基布の製造過程で添加する方式で活性炭中間層１２０基布の繊維構造に結合することを更に含む。または、粒状活性炭を網状構造で構成されている網状活性炭フィルター層に接着させ、且つ網状活性炭フィルター層をポリフェノール機能層１１０または抗ウイルスフィルター層１３０の表面に直接接着または付着させることを更に含む。

活性炭は極めて好ましい吸着能力を有し、主に活性炭表面の穴を利用し、直径の大きさが前記穴の直径に適合する異物を穴の中に吸着する。活性炭はグレードが高くなる程活性炭の穴も多くなり、即ち、吸着能力も強くなる。よって、使用する活性炭のグレードが高くなる、或いは使用量が増えると、ホルムアルデヒド、トルエン等の有害物質に対する吸着能力も強くなる。本考案の活性炭中間層１２０は実験の結果、特定の椰子殻炭を使用し、その炭素含有量が多くなる程、臭い吸収効果が高くなり、空気中の大量のホルムアルデヒド、トルエン等の有害な揮発性ガス（ＶＯＣ）を迅速にフィルターし、且つＰＭ２．５の浮遊粒子状物質に対するフィルター効果は９０％以上に達することが示された。

また、抗ウイルスフィルター層１３０は活性炭中間層１２０の表面に配置され、風上側１０１に向けられ、空気中のＣｏｖｉｄ－１９、季節性インフルエンザ、Ｈ１Ｎ１新型インフルエンザ、エンテロウイルス、ＳＡＲＳ、コロナウイルス等のウイルス量を減らし、ユーザーがこれらの伝染病に罹る確率を低下させている。

上述のポリフェノール機能層１１０、活性炭中間層１２０、及び抗ウイルスフィルター層１３０を組み合わせると共に湾曲することで波状構造を形成し、フィルターと空気との接触面積を増加させ、より多くの空気をフィルターし、フィルター効果を高めている。次に、上述の波状構造をフレーム１４０に固定し、活性炭中間層１２０の表面に抗ウイルスフィルター層１３０を貼着することで、本考案の第１実施例に係る軽量薄型多機能エアコンフィルター１００を獲得する。また、軽量薄型多機能エアコンフィルター１００の形成プロセスでは、熱圧法により圧着するか、接着剤により接着している。

図５は本考案に係る軽量薄型多機能エアコンフィルターが自動車のエアコンシステムに適用される概略図である。図１と図２も併せて参照し、本実施例は軽量薄型多機能エアコンフィルター１００を例として示す。

軽量薄型多機能エアコンフィルター１００は車両の冷房システムの送風機８０内に装設され、且つ抗ウイルスフィルター層１３０は送風機８０の吸気口８１に向けて設置されている。送風機８０の吸気口８１は車両内部の熱い空気を吸入し、吸入した空気はファン８２により抗ウイルスフィルター層１３０を通過するように送風され、空気中のウイルスが吸着され、活性炭中間層１２０により消臭され、有毒ガスが消除され、ＰＭ２．５の浮遊粒子状物質がフィルターされる。その後、ポリフェノール機能層１１０がエアコンの循環に従って天然ポリフェノールをゆっくりと放出することで空気中のフリーラジカルを消除し、且つ抗菌作用を有し、人体に対する抗酸化及び老衰を遅らせる等の効果を達成させている。最後に、排気口８３からフィルターされた後のきれいな空気が車両内部に拡散され、快適で清浄な車内環境を提供する。

本考案に係る軽量薄型多機能エアコンフィルターは、車両のエアコンシステムに装設して使用するものに限られず、家庭用の空気清浄機、セントラル空調、真空掃除機、工業環境の浄化システム等の空気浄化設備にも広く適用でき、家庭内、医療、工業分野等の様々な場合で空気汚染の問題を有効的に解決する。

以上を総合すると、本考案に係る軽量薄型多機能エアコンフィルターは、フィルター材の全体な厚さ及び使用量を大幅に減らしつつ、通気性を高め、粉塵や花粉をフィルター可能であるほか、空気中の有毒ガス及び臭いを効果的に消除し、病気を引き起こすＣｏｖｉｄ－１９、黄色ブドウ球菌、大腸菌、カンジダ・アルビカンス、クレブシエラ・ニューモニエ、緑膿菌等の細菌を抑制する。また、天然ポリフェノールを放出する機能を統合し、且つ天然ポリフェノールはフリーラジカルを消除する作用を有しているほか、環境のフリーラジカルが人体に危害を加えるのを回避することで、抗酸化及び老衰の抑制目的を達成させている。また、抗ウイルスフィルター層により空気中のウイルスを阻害し、伝染病の発症リスクを低下させている。このように、空気の品質を全面的に高め、ユーザーの健康と安全を保持し、製品の付加価値を大きく向上させ、経済的効果を発生させている。

本考案は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ考案された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本考案の技術的範囲に含まれる。

１００ 軽量薄型多機能エアコンフィルター
１０１ 風上側
１０２ 風下側
１１０ ポリフェノール機能層
１１１ 天然ポリフェノールコーティング
１１２ ポリフェノール層基布
１２０ 活性炭中間層
１３０ 抗ウイルスフィルター層
１４０ フレーム
８０ 送風機
８１ 吸気口
８２ ファン
８３ 排気口

Claims (7)

1. 天然ポリフェノールを含むポリフェノール機能層と、
   前記ポリフェノール機能層上に配置されている活性炭中間層と、
   前記活性炭中間層上に配置されている抗ウイルスフィルター層と、を備えていることを特徴とする軽量薄型多機能エアコンフィルター。
2. 前記抗ウイルスフィルター層は前記活性炭中間層の一面を全面的に被覆していることを特徴とする請求項１に記載の軽量薄型多機能エアコンフィルター。
3. 前記ポリフェノール機能層、前記活性炭中間層、及び前記抗ウイルスフィルター層は前後に連続的に折り畳まれて波状構造が形成されていることを特徴とする請求項１に記載の軽量薄型多機能エアコンフィルター。
4. 前記ポリフェノール機能層、前記活性炭中間層、及び前記抗ウイルスフィルター層はフレームに固定されていることを特徴とする請求項１に記載の軽量薄型多機能エアコンフィルター。
5. 前記活性炭中間層は粒状活性炭フィルター層または網状活性炭フィルター層であることを特徴とする請求項１に記載の軽量薄型多機能エアコンフィルター。
6. 前記ポリフェノール機能層は、前記天然ポリフェノールにより形成されている天然ポリフェノールコーティングがポリフェノール層基布の繊維構造の中にまたは少なくとも一部分の表面に結合されることで構成されていることを特徴とする請求項１に記載の軽量薄型多機能エアコンフィルター。
7. 前記ポリフェノール機能層は緑茶ポリフェノール層或いはぶどうポリフェノール層であるか、または緑茶ポリフェノール層及びぶどうポリフェノール層の重層であることを特徴とする請求項１に記載の軽量薄型多機能エアコンフィルター。

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