JP3238522B2 - 記録用シート - Google Patents

記録用シート

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JP3238522B2
JP3238522B2 JP09696693A JP9696693A JP3238522B2 JP 3238522 B2 JP3238522 B2 JP 3238522B2 JP 09696693 A JP09696693 A JP 09696693A JP 9696693 A JP9696693 A JP 9696693A JP 3238522 B2 JP3238522 B2 JP 3238522B2
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Japan
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sheet
recording sheet
porous
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carboxylic acid
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昌子 原澤
勝俊 簾田
俊哉 松原
敏弘 田沼
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録用シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式、静電転写方式、昇
華型熱転写方式等の各種プリンターを用いて画像を形成
することが多くなっている。この場合、普通の紙では、
十分な吸収性や解像度が得られず、また透明なものが得
られないので、例えば、特開平2−276670号等の
ように、基材に無機の多孔質層を形成した記録用シート
が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、インク
の吸収性が良好で、かつ、色素の定着性の良好な多孔質
層を有する記録用シートにあっては、保存中に樹脂の可
塑剤のようなものまで吸着し、変色をきたす場合があっ
た。本発明は、インクの吸収性が良好で、かつ、色素の
定着性の良好な記録用シートであって、長期の保存でも
変色のない記録用シートを得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材上に、芳
香核を有するカルボン酸(ポリマーを除く)を含有する
多孔質インク受理層を有する記録用シートである。
【0005】芳香核を有するカルボン酸(ポリマーを除
く)(以下、芳香核カルボン酸という)としては、芳香
核にカルボン酸基が結合したカルボン酸が好ましい。芳
香核としては、溶解性などの点からベンゼン核が好まし
い。具体的には、フタル酸(o−ジカルボキシベンゼ
ン)、イソフタル酸(m−ジカルボキシベンゼン)、テ
レフタル酸(p−ジカルボキシベンゼン)、安息香酸、
サリチル酸、フェニル酢酸などがげられる。ジカルボ
ン酸については、その一部または全部が無水物化してい
てもよい。
【0006】芳香核カルボン酸は、塩の形で存在してい
てもよい。塩としては、水溶液が酸性であるような塩が
好ましい。このような塩としてジカルボン酸のカルボ
基の水素の一部がカチオンで置換した塩がげられ
る。このときのカチオンとしては、アルカリ金属イオン
またはアンモニウムイオンが好ましい。
【0007】多孔質インク受理層に、芳香核カルボン
を付与する方法としては、あらかじめ形成した多孔質イ
ンク受理層に、芳香核カルボン酸を適当な溶媒に溶解し
た溶液を浸漬法またはスプレー法などで付与する方法が
好ましく採用される。多孔質インク受理層を形成する原
料に芳香核カルボン酸を混合しておく方法なども採用で
きる。多孔質インク受理層に溶液を付与する方法におい
て、溶媒は芳香核カルボン酸の溶解度に応じて適宜選
きる。芳香核カルボン酸を塩の形で用いる場合には、
水を溶媒として使用すると前記溶液の付与が容易になる
という利点がある。
【0008】芳香核カルボン酸の含有量としては、多孔
質インク受理層の重量を基準として0.05〜7.5重
量%であることが好ましい。芳香核カルボン酸の含有量
が0.05重量%に満たない場合は、本発明の効果が十
分発現せず、記録用シートの変色が起こるおそれがある
ので好ましくない。芳香核カルボン酸の含有量が7.5
重量%を超える場合は、それ以上変色を抑制する効果が
増大しないばかりか、多孔質層の吸収性を阻害するおそ
れがあるので好ましくない。より好ましい芳香核カルボ
酸含有量は、0.5〜5.5重量%である。
【0009】本発明において、多孔質インク受理層は、
記録の際にインクを吸収し定着し得る多孔質層である。
多孔質インク受理層の厚さは、薄すぎると色素を十分担
持できず、色濃度の低い印刷物しか得られないおそれが
あるので好ましくなく、逆に厚すぎると多孔質インク受
理層の強度が低下したり、透明性が減少して印刷物の透
明性または質感が損なわれたりするおそれがあるので好
ましくない。多孔質インク受理層の好ましい厚さは、1
〜50μmである。
【0010】多孔質インク受理層は、無機粒子をバイン
ダーで結合した構成が好ましい。無機粒子の材質として
は、シリカ、アルミナまたはそれらの水和物が好まし
い。特に、擬ベーマイト多孔質層は、吸収性が良好であ
るとともに、色素を選択的によく吸着するため、各種の
記録方式を用いて、色濃度が高く鮮明な記録物が得られ
るので好ましい。ここで、擬ベーマイトは、AlOOH
の組成式で表されるアルミナ水和物であり、細孔構造を
有する凝集体である。
【0011】多孔質層が擬ベーマイトである場合には、
芳香核カルボン酸は擬ベーマイト1モルあたり、0.2
〜30ミリモルであることが好ましい。より好ましい範
囲は、1〜20ミリモルである。
【0012】擬ベーマイト多孔質層は、その細孔構造が
実質的に半径が10〜100Åの細孔からなりかつ細孔
容積が0.3〜1.0cc/gである場合は、十分な吸
収性を有しかつ透明性もあるので好ましい。このとき、
基材が透明であれば、記録用シートも透明なものが得ら
れる。基材が不透明である場合には、基材の質感を損な
わずに必要とされる物性を付与できる。これらの物性に
加え、擬ベーマイト多孔質層の平均細孔半径が30〜7
0Åである場合はさらに好ましい。なお、細孔径分布の
測定は、窒素吸脱着法による。
【0013】上記のような細孔構造を有する擬ベーマイ
ト多孔質層を製造するには、アルミニウムのアルコキシ
ドを加水分解して得たベーマイトゾルを用いるのが好ま
しい。基材上に塗布する手段は、ベーマイトゾルに、好
ましくはバインダーを加えてスラリー状とし、ロールコ
ーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、ロッ
ドコーター、バーコーターなどを用いて基材上に塗布
し、乾燥する方法を採用できる。
【0014】バインダーとしては、でんぷんおよびその
変性物、ポリビニルアルコールおよびその変性物、SB
Rラテックス、NBRラテックス、ヒドロキシセルロー
ス、ポリビニルピロリドン等の有機物を使用できる。バ
インダーの使用量は、少なすぎると多孔質インク受理層
の強度が不十分になるおそれがあり、逆に多すぎるとイ
ンクの吸収量や色素の担持量が低くなるおそれがあるの
で、無機粒子の5〜50重量%程度が好ましい。
【0015】本発明において、基材としては種々のもの
を使用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート等
のポリエステル、ポリカーボネート、ETFE等のフッ
素系樹脂等のプラスチック、または紙を好適に使用で
る。これらの基材には、多孔質インク受理層の接着強度
を向上させる目的で、コロナ放電処理やアンダーコート
等を行うこともできる。
【0016】
【作用】本発明における芳香核カルボン酸の作用は、明
確にはわからないが、多孔質インク受理層に吸着され
て、発色の原因となるプラスチックの可塑剤などの成分
と何らかの相互作用をして、これらの吸着または発色を
抑制するものと思われる。
【0017】
【実施例】実施例1 容量2000ccのガラス製反応器に、水540gとイ
ソプロピルアルコール676gを仕込み、マントルヒー
ターにより液温が75℃になるまで加熱した。撹拌しな
がらアルミニウムイソプロポキシド306gを添加し、
液温を75〜78℃に保持しながら5時間加水分解を行
った。その後95℃に昇温し、酢酸9gを添加して48
時間、75〜78℃に保持して解膠した。さらにこの液
を、900gになるまで濃縮して、白色のゾルを得た。
このゾルの乾燥物は擬ベーマイトであった。
【0018】このアルミナゾル5重量部にポリビニルア
ルコール1重量部を加え、さらに水を加えて、固形分約
10%のスラリーを調製した。このスラリーを、コロナ
放電処理を施したポリエチレンテレフタレート(厚さ1
00μm)からなる基材の上に、バーコーターを用いて
乾燥時の層厚が30μmになるように塗布、乾燥し擬ベ
ーマイト多孔質層を形成した。
【0019】上記のようにして得られたシートの塗工面
を、表1に示す濃度のフタル酸のエタノール溶液に浸漬
し、均一に溶液を塗布した。これを垂直に吊して風乾し
た後、ドラム乾燥器にて140℃で4分間加熱焼成し
た。
【0020】このようにして得られた記録用シート(以
下、処理シートという)の多孔質中のフタル酸量を、処
理シートの一部を切り出し、塩酸水溶液に12時間浸漬
した後の溶液を水酸化ナトリウム溶液で滴定して定量し
た。また、比較のため、処理シートと、フタル酸処理を
行わない記録用シート(以下、無処理シートという)
の、それぞれの塗工面に同じ大きさのポリ塩化ビニルフ
ィルムを重ねて、室内で14日間保持し、シート端部に
おけるに黄色の着色の有無を目視で確認した。結果を表
1に示す。
【0021】表1において、処理液のフタル酸濃度の単
位はM(モル/リットル)、シート中のフタル酸量の単
位は擬ベーマイト(AlOOH)1モル当たりのミリモ
ル数である。表1の端部の黄変の欄において、「有」と
は1枚のシートを観察した場合にも肉眼で明瞭に着色が
観察されたこと、「少」とはシートを3枚重ねたときに
肉眼で着色が観察されたこと、「無」とはシートを3枚
重ねても着色が観察されなかったことを示す。
【0022】
【表1】
【0023】実施例2 実施例1で得られたシートの塗工面を、表2に示す芳香
核カルボン酸を0.2M含有するエタノール溶液または
水溶液に浸漬し、均一に溶液を塗布した。これを垂直に
吊して風乾した後、ドラム乾燥器にて140℃で4分間
加熱焼成した。
【0024】この記録用シートの塗工面に同じ大きさの
ポリ塩化ビニルフィルムを重ねて、室内で14日間保持
し、シート端部における黄色の着色の有無を目視で確認
した。いずれの記録用シートについても、シートを3枚
以上重ねても着色が観察されなかった。
【0025】
【表2】
【0026】実施例3 紙の基材上に多孔質シリカを塗布して得られるコート紙
について、実施例1と同様にして濃度0.3Mのフタル
酸のエタノール溶液を塗工面から浸漬し、均一に溶液を
塗布した。これを垂直に吊して風乾した後、ドラム乾燥
器にて140℃で4分間加熱焼成した。
【0027】このようにして得られた処理シートと、無
処理シートの、それぞれの塗工面に、同じ大きさのポリ
塩化ビニルフィルムを重ねて、室内で14日間保持して
比較した。無処理シートは端部に黄色の着色が認められ
たが、処理シートはそのような着色は認められなかっ
た。
【0028】
【発明の効果】本発明の記録用シートは、インクの吸収
性が良好で、かつ、色素の定着性が良好である。しか
も、長期の保存でも変色が生じない。本発明の記録用シ
ートは、種々の記録方式に有効であるが、特にインクジ
ェットプリンター用の記録媒体に適する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−51470(JP,A) 特開 平4−92813(JP,A) 特開 平3−96333(JP,A) 特開 平5−124330(JP,A) 特開 平5−131743(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/00 B41M 5/38 - 5/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に、芳香核を有するカルボン酸(ポ
    リマーを除く)を含有する多孔質インク受理層を有する
    記録用シート。
  2. 【請求項2】多孔質インク受理層が擬ベーマイトである
    請求項1記載の記録用シート。
JP09696693A 1993-03-10 1993-03-31 記録用シート Expired - Lifetime JP3238522B2 (ja)

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JP09696693A JP3238522B2 (ja) 1993-03-10 1993-03-31 記録用シート
DE69415190T DE69415190T2 (de) 1993-03-10 1994-03-09 Aufzeichnungsblatt mit einer Farbstoffabsorbierender Schicht
EP94103603A EP0614771B1 (en) 1993-03-10 1994-03-09 Recording sheet having a colorant-absorbing layer
US08/208,292 US5445868A (en) 1993-03-10 1994-03-10 Recording sheet and record

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7620793 1993-03-10
JP5-76207 1993-03-10
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JP4521820B2 (ja) * 2005-03-30 2010-08-11 ミズノ テクニクス株式会社 ゴルフクラブヘッド及びその製造方法
JP2007083624A (ja) 2005-09-22 2007-04-05 Fujifilm Corp 記録媒体及び記録媒体の製造方法

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