JP3236925B2 - 超伝導軸受装置 - Google Patents

超伝導軸受装置

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JP3236925B2
JP3236925B2 JP32011394A JP32011394A JP3236925B2 JP 3236925 B2 JP3236925 B2 JP 3236925B2 JP 32011394 A JP32011394 A JP 32011394A JP 32011394 A JP32011394 A JP 32011394A JP 3236925 B2 JP3236925 B2 JP 3236925B2
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    • F16C32/0406Magnetic bearings
    • F16C32/0408Passive magnetic bearings
    • F16C32/0436Passive magnetic bearings with a conductor on one part movable with respect to a magnetic field, e.g. a body of copper on one part and a permanent magnet on the other part
    • F16C32/0438Passive magnetic bearings with a conductor on one part movable with respect to a magnetic field, e.g. a body of copper on one part and a permanent magnet on the other part with a superconducting body, e.g. a body made of high temperature superconducting material such as YBaCuO

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、たとえば高速回転を
必要とする流体機械や工作機械、余剰電力をフライホイ
ールの回転運動エネルギに変換して貯蔵する電力貯蔵装
置、あるいはジャイロスコープなどに使用される超伝導
軸受装置に関し、とくに垂直軸を中心に回転する回転体
を支持する超伝導軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、回転体の高速回転と高剛性を可能
にした軸受装置として、非接触状態で回転体を支持しう
る超伝導軸受装置が開発されている。
【0003】垂直軸を中心に回転する回転体を非接触支
持する超伝導軸受装置として、回転体の回転軸心と直交
する回転体の上向きまたは下向きの面に、環状の回転永
久磁石が、磁束分布が回転軸心に対して対称になり、か
つ回転軸心のまわりの磁束分布が回転によって変化しな
いように、配置され、超伝導体が、回転永久磁石の磁束
が所定量侵入する離隔位置であってかつ回転体の回転に
よって侵入磁束の分布が変化しない位置に、回転永久磁
石と回転軸心方向に対向するように配置されているもの
が考えられている。
【0004】この超伝導軸受装置では、回転永久磁石か
ら発生する磁束を超伝導体の内部に侵入させて拘束し、
その結果、いわゆるピン止め力により、固定部分に対し
て回転体をアキシアル方向およびラジアル方向に非接触
状態で支持するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の超伝導軸受装置
では、超伝導体に拘束された磁束のピン止め力によって
回転体をアキシアル方向にもラジアル方向にも支持でき
るが、とくにアキシアル方向(重力方向)の支持力(負
荷容量)には限界があり、重量の大きい回転体は支持で
きないという問題がある。
【0006】この発明の目的は、上記の問題を解決し、
アキシアル方向の負荷容量の向上が可能な超伝導軸受装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明による超伝導
軸受装置は、垂直軸を中心に回転する回転体に設けられ
た回転永久磁石と、固定部分に設けられた超伝導体と
で、回転体を非接触支持する超伝導軸受装置であって、
回転体の回転軸心と直交する回転体の面に、環状の回転
永久磁石が、磁束分布が上記回転軸心に対して対称にな
り、かつ上記回転軸心のまわりの磁束分布が回転によっ
て変化しないように、配置され、超伝導体が、回転永久
磁石の磁束が所定量侵入する離隔位置であってかつ回転
体の回転によって侵入磁束の分布が変化しない位置に、
回転永久磁石と上記回転軸心方向に対向するように配置
されている超伝導軸受装置において、回転永久磁石およ
び超伝導体より下方の固定部分に、回転永久磁石を磁気
反発力により上向きに付勢する環状の固定永久磁石が設
けられていることを特徴とするものである。
【0008】第2の発明による超伝導軸受装置は、垂直
軸を中心に回転する回転体に設けられた回転永久磁石
と、固定部分に設けられた超伝導体とで、回転体を非接
触支持する超伝導軸受装置であって、回転体の回転軸心
と直交する回転体の面に、環状の回転永久磁石が、磁束
分布が上記回転軸心に対して対称になり、かつ上記回転
軸心のまわりの磁束分布が回転によって変化しないよう
に、配置され、超伝導体が、回転永久磁石の磁束が所定
量侵入する離隔位置であってかつ回転体の回転によって
侵入磁束の分布が変化しない位置に、回転永久磁石と上
記回転軸心方向に対向するように配置されている超伝導
軸受装置において、回転永久磁石および超伝導体より上
方の固定部分に、回転永久磁石を磁気吸引力により上向
きに付勢する環状の固定永久磁石が設けられていること
を特徴とするものである。
【0009】
【作用】第1の発明によれば、回転体に設けられた回転
永久磁石が固定部分に設けられた固定永久磁石からの磁
気反発力によって上向きに付勢され、これにより回転体
の重量の一部が支持されるため、アキシアル方向の負荷
容量が向上する。
【0010】第2の発明によれば、回転体に設けられた
回転永久磁石が固定部分に設けられた固定永久磁石から
の磁気吸引力によって上向きに付勢され、これにより回
転体の重量の一部が支持されるため、アキシアル方向の
負荷容量が向上する。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例に
ついて説明する。
【0012】図1は、第1実施例の超伝導軸受装置の主
要部を概略的に示している。
【0013】図1において、超伝導軸受装置は、垂直軸
を中心に回転する回転体(1) を固定ハウジング(固定部
分)(2) 内において非接触支持するものであり、水平環
状の回転永久磁石部(3) 、超伝導体部(4) および固定永
久磁石部(5) を備えている。
【0014】回転体(1) は、垂直な回転軸(6) 、および
これに同心状に固定されたたとえばフライホイール、フ
ランジなどの円板状の回転部材(7) を備えている。な
お、回転体(1) は、図示しない高周波電動機などによっ
て高速回転させられるようになっている。
【0015】回転永久磁石部(3) は、回転体(1) の回転
軸心(A) と直交する回転部材(7) の下面に設けられてい
る。回転部材(7) の下面に、円形の仕切り壁(8) で仕切
られた複数の環状凹みぞ(9) が同心状に形成されてい
る。回転部材(7) は、全体が1つの部材で一体に形成さ
れてもよいし、複数の部材を結合することによって形成
されてもよいが、少なくとも凹みぞ(9) が形成される部
分はたとえばアルミニウム合金、非磁性ステンレス鋼な
どの非磁性体で作られている。各凹みぞ(9) 内に、環状
の回転永久磁石(10)と強磁性体よりなる環状のヨーク部
材(11)とが、永久磁石(10)が外側になるようにはめられ
て固定されている。永久磁石(10)の外周部分は、凹みぞ
(9) の外周側の壁あるいは仕切り壁(8) の内周部分に圧
入されている。ヨーク部材(11)の内周部分は、凹みぞ
(9) の内周側の仕切り壁(8) あるいは壁の外周部分に圧
入されている。そして、同一の凹みぞ(9) 内の永久磁石
(10)の内周部分とヨーク部材(11)の外周部分とはゆるく
はめ合わされ、これらの間にはほとんど隙間がないかあ
るいはわずかな隙間があけられている。図2に詳細に示
すように、各永久磁石(10)は円周方向に複数のセグメン
ト(10a) に等分されており、内周側と外周側に磁極が形
成されている。そして、ラジアル方向に隣接する2つの
永久磁石(10)の磁極が互いに同じ極性になるように、永
久磁石(10)が配置されている。すなわち、内側から1、
3、5番目の永久磁石(10)は内周側がS極で外周側がN
極となり、2、4番目の永久磁石(10)は内周側がN極で
外周側がS極となっている。なお、永久磁石(10)が円周
方向に複数のセグメント(10a) に分割されているのは、
永久磁石が環状の一体物であればその内周部と外周部に
磁極を形成することができないからである。さらに、隣
り合う環状の永久磁石(10)の分割面は重ならないように
位相がずらされている。これは、分割面での磁束の分布
状態のむらを極力抑えるためである。永久磁石(10)は環
状をなし、回転軸心(A) に対して同心状に配置されてい
るので、永久磁石(10)の磁束分布が軸心(A) に対して対
称になり、かつ軸心(A) の周囲の磁束分布が回転によっ
て変化しないようになっている。
【0016】超伝導体部(4) は、回転永久磁石部(3) の
下面に所定の間隔をおいて対向するようにハウジング
(2) に固定された環状の冷却ケース(12)を備えている。
冷却ケース(12)は、たとえば銅合金、非磁性ステンレス
鋼などの非磁性体からなり、断熱材(13)を介してハウジ
ング(2) に固定されている。冷却ケース(12)内の空間
に、環状の超伝導体(14)が固定状に配置されている。図
示は省略したが、冷却ケース(12)内の空間は冷却流体供
給管および同排出管を介して冷却装置に接続されてお
り、この冷却装置により、たとえば液体窒素などの冷却
流体が供給管、冷却ケース(12)内の空間および排出管を
介して循環させられ、これによって超伝導体(14)が冷却
されるようになっている。超伝導体(14)は第2種超伝導
体であり、イットリウム系高温超伝導体、たとえばYB
Cu7-x からなるバルクの内部に常伝導体(Y
BaCu)を均一に混在させたものからなり、第
2種超伝導状態が出現する温度環境下において、永久磁
石(10)から発せられる磁束を内部に拘束する性質を持つ
ものである。そして、超伝導体(14)は、永久磁石(10)の
磁束が所定量侵入する離隔位置であってかつ回転体(1)
の回転によって侵入磁束の分布が変化しない位置に、永
久磁石(10)と対向するように配置されている。
【0017】固定永久磁石部(5) は、超伝導体部(4) の
下から回転永久磁石部(3) に対向するようにハウジング
(2) に固定状に設けられている。固定永久磁石部(5)
は、ハウジング(2) に固定された非磁性体製の円板状の
環状フランジ部材(15)を備えている。フランジ部材(15)
の上面に、その外周部を残して、1つの環状凹所(16)が
形成され、この凹所(16)に、複数の強磁性体よりなる環
状のヨーク部材(17)と、これらの間に挟まれた複数の環
状の固定永久磁石(18)とがはめられて固定されている。
固定永久磁石(18)の数は回転永久磁石(10)の数と同数で
あり、固定永久磁石(18)は回転永久磁石(10)にほぼ対向
するように配置されている。固定永久磁石(18)は、回転
永久磁石(10)と同じ構成を有し、円周方向に複数のセグ
メント(18a) に等分されている。また、固定永久磁石(1
8)の磁極の配置は回転永久磁石(10)のそれと同じであ
り、上下に対応する永久磁石(10)(18)の磁極が同じ極性
で、互いに反発するようになされている。
【0018】回転体(1) の運転を開始する際には、ま
ず、適当な初期位置決め装置などを使用して、停止状態
の回転体(1) を所定の位置まで持上げ、回転体(1) のア
キシアル方向およびラジアル方向の初期位置決めを行
う。そして、冷却装置により超伝導軸受装置の冷却ケー
ス(12)内に冷却流体を循環させ、超伝導体(14)を冷却し
て第2種超伝導状態に保持する。すると、回転永久磁石
(10)から発せられる磁束の多くが超伝導体(14)の内部に
侵入して拘束されることになる(ピンニング現象)。こ
こで、超伝導体(14)はその内部に常伝導体粒子が均一に
混在されているため、超伝導体(14)内部への侵入磁束の
分布が一定となり、そのため、超伝導体(14)に対して回
転永久磁石(10)とともに回転体(1) が拘束される。した
がって、回転体(1) は、きわめて安定した状態で、アキ
シアル方向およびラジアル方向に支持されることにな
る。このとき、超伝導体(14)に侵入した磁束は、磁束分
布が回転軸心(A) に対して均一で不変である限り、回転
を妨げる抵抗とはならない。このように超伝導軸受装置
によって回転体(1) が支持されたならば、初期位置決め
装置による回転体(1) の支持をなくす。初期位置決め装
置による支持がなくなると、回転体(1) は自重により若
干下降するが、自重による下向きの力と超伝導軸受装置
のアキシアル方向の支持力とが釣合う位置に停止する。
これにより、回転体(1) は、超伝導軸受装置で非接触支
持されたことになる。このとき、超伝導軸受装置の回転
永久磁石(10)が固定永久磁石(5) から上向きの反発力を
受け、これにより、回転体(1) の重量の一部が支持され
る。回転体(1) が非接触支持されたならば、電動機を起
動し、回転体(1) を回転させる。回転体(1) は、回転中
も、超伝導体(14)に侵入した磁束のピン止め力によって
アキシアル方向およびラジアル方向に支持され、安定し
た回転を継続する。
【0019】上記の超伝導軸受装置では、回転永久磁石
部(3) がラジアル方向に同心状に配置された複数の環状
の永久磁石(10)を備え、各永久磁石(10)の内周側と外周
側に磁極が形成され、ラジアル方向に隣接する2つの永
久磁石(10)の磁極が互いに同じ磁極であり、しかもラジ
アル方向に隣接する2つの永久磁石(10)の間に強磁性体
よりなるヨーク部材(11)が挟まれているので、ヨーク部
材(11)の超伝導体(14)を向いた部分に磁束が局所的に集
中し、その結果、超伝導体(14)に侵入する磁束が多くな
って、超伝導軸受装置の負荷容量および剛性が向上す
る。
【0020】しかしながら、回転永久磁石(10)および固
定永久磁石(18)は、アキシアル方向の両端部に磁極が形
成されたものであってもよい。この場合は、永久磁石(1
0)(18)を環状の一体物にすることができる。
【0021】上記の超伝導軸受装置では、回転永久磁石
部(3) において、回転部材(7) の端面の複数の同心状の
環状凹みぞ(9) のそれぞれに、環状の永久磁石(10)とヨ
ーク部材(11)が1組ずつ組込まれているので、永久磁石
(10)およびヨーク部材(11)の寸法管理および組立が容易
で、高速回転時の遠心力による永久磁石(10)の変形が小
さく、したがって、超伝導軸受装置の動作が安定してお
り、しかも永久磁石(10)が遠心破壊を起こすこともな
い。仮に、回転部材の端面の1つの凹みぞ内に複数の環
状ヨーク部材と環状永久磁石とが交互に圧入によりはめ
られていたとすると、外側のヨーク部材あるいは永久磁
石については、遠心膨張しにくい回転部材の壁に近いた
め、遠心膨張は小さいが、あるヨーク部材あるいは永久
磁石が遠心膨張すると、その内側の永久磁石あるいはヨ
ーク部材も遠心膨張しやすくなるため、内側の永久磁石
あるいはヨーク部材については、遠心膨張が大きくな
る。このため、内側の永久磁石あるいはヨーク部材につ
いては、その外側にあるヨーク部材あるいは永久磁石の
遠心膨張を考慮した大きなしめ代を設定しなければなら
ず、寸法管理が困難で、組立も困難である。また、内側
の永久磁石については、遠心膨張すなわちラジアル方向
の変位が大きいため、回転体が停止している初期位置決
め時と高速回転時とで永久磁石のラジアル方向の位置に
変化が生じる。とくに永久磁石が円周方向に複数のセグ
メントに分割されている場合は、これらのセグメント間
に円周方向の隙間が生じることもある。このため、永久
磁石による磁束分布が初期位置決め時と高速回転時とで
変化したり、回転軸心の周囲の磁束分布が一様でなくな
ったりし、超伝導軸受装置の動作が不安定になる。ま
た、とくに内側の永久磁石については、大きな遠心膨張
が生じるため、遠心破壊を起こすおそれがある。これに
対し、上記の超伝導軸受装置の回転永久磁石部(3) で
は、各永久磁石(10)が遠心膨張の小さい回転部材(7) の
壁あるいは仕切り壁(8) の内周部分にそれぞれ圧入され
ているので、しめ代を小さくすることができ、永久磁石
(10)の寸法管理および組立が容易で、永久磁石(10)の遠
心膨張も小さく、永久磁石(10)が遠心破壊を起こすこと
もない。そして、永久磁石(10)の遠心膨張が小さいた
め、永久磁石(10)が円周方向に複数のセグメント(10a)
に分割されていても、永久磁石(10)のラジアル方向の変
位が小さく、また、セグメント(10a) 間に円周方向の隙
間が生じることもない。したがって、永久磁石(10)によ
る磁束分布が初期位置決め時と高速回転時とで変化した
り、回転軸心の周囲の磁束分布が一様でなくなったりす
ることがなく、超伝導軸受装置の動作が安定している。
さらに、各ヨーク部材(11)が遠心膨張の小さい回転部材
(7) の壁あるいは仕切り壁(8) の外周部分にそれぞれ圧
入されているので、しめ代を小さくすることができ、ヨ
ーク部材(11)の寸法管理および組立も容易である。な
お、ヨーク部材(11)は、同じ凹みぞ(9) 内の永久磁石(1
0)の内側に圧入されてもよい。このようにしても、ヨー
ク部材(11)の寸法管理については、その外側にある1つ
の永久磁石(10)の小さい遠心膨張だけを考慮すればよい
ので、やはりしめ代を小さくすることができ、寸法管理
および組立が容易である。
【0022】前述のように回転永久磁石(10)をアキシア
ル方向の両端部に磁極が形成されたものにした場合も、
回転部材(7) に形成された複数の環状凹みぞ(9) に永久
磁石(10)を1つずつ取付けるようにするのが望ましい。
永久磁石(10)のアキシアル方向の両端部に磁極が形成さ
れている場合、これらの間にヨーク部材を設ける必要が
ないので、凹みぞ(9) には永久磁石(10)だけを取付けれ
ばよい。このため、上記実施例の場合と同様、永久磁石
(10)の寸法管理、組立が容易で、高速回転時の遠心力に
よる永久磁石(10)の変形が小さく、したがって、超伝導
軸受装置の動作が安定しており、しかも永久磁石(10)が
遠心破壊を起こすこともない。なお、凹みぞ(9) 内に永
久磁石(10)を取付けると、ラジアル方向に隣接する2つ
の永久磁石(10)の間に非磁性体製の仕切り壁(8) の部分
が存在するので、別に非磁性体リングを組込む必要がな
い。
【0023】図3は、第2実施例の超伝導軸受装置の主
要部を概略的に示している。
【0024】第2実施例の場合、回転永久磁石部(20)は
回転部材(7) の上面に設けられ、超伝導体部(21)は回転
永久磁石部(20)の上方に配置されている。回転永久磁石
部(20)および超伝導体部(21)は、第1実施例の回転永久
磁石部(3) および超伝導体部(4) を上下逆様にしたもの
であるから、対応する部分に同一の符号を付し、詳細な
説明は省略した。
【0025】固定永久磁石部(22)は、回転部材(7) の下
から回転永久磁石部(3) に対向するように配置されてい
る。固定永久磁石部(22)の構成は、第1実施例の固定永
久磁石部(5) と同じであるから、対応する部分に同一の
符号を付し、詳細な説明は省略した。
【0026】第2実施例の場合も、固定永久磁石部(22)
の永久磁石(18)が磁気反発力によって回転永久磁石部(2
0)の永久磁石(10)を上向きに付勢し、これにより回転体
(1)の重量の一部が支持されるようになっている。
【0027】他は第1実施例の場合と同様であり、同じ
部分には同一の符号を付している。
【0028】図4は、第3実施例の超伝導軸受装置の主
要部を概略的に示している。
【0029】第3実施例の場合、回転永久磁石部(25)と
超伝導体部(26)の構成および配置は第1実施例と同じで
あり、対応する部分に同一の符号を付し、詳細な説明は
省略した。
【0030】固定永久磁石部(27)は、回転部材(7) の上
から回転永久磁石部(25)に対向するように配置されてい
る。固定永久磁石部(27)は、第1実施例の固定永久磁石
部(5) を上下逆様にしたものであるから、対応する部分
に同一の符号を付し、詳細な説明は省略した。
【0031】第3実施例の場合、固定永久磁石部(27)の
永久磁石(18)の磁極の配置が、第1実施例の固定永久磁
石部(5) の永久磁石(18)の磁極の配置と逆になってい
る。このため、固定永久磁石部(27)の永久磁石(18)の磁
極の配置が回転永久磁石部(25)の永久磁石(10)のそれと
逆になり、上下に対応する永久磁石(18)(10)の磁極が逆
の磁極で、互いに吸引するようになっている。そして、
固定永久磁石部(27)の永久磁石(18)の磁気吸引力によっ
て回転永久磁石部(25)の永久磁石(10)が上向きに付勢さ
れ、これにより回転体(1) の重量の一部が支持されるよ
うになっている。この場合、固定永久磁石部(27)の永久
磁石(18)と回転永久磁石部(25)の永久磁石(10)とが吸引
し合うので、アキシアル方向の負荷容量が向上するだけ
でなく、ラジアル方向の負荷容量も向上する。
【0032】他は第1実施例の場合と同様であり、同じ
部分には同一の符号を付している。
【0033】図5は、第4実施例の超伝導軸受装置の主
要部を概略的に示している。
【0034】第4実施例の場合、回転永久磁石部(30)と
超伝導体部(31)の構成および配置は第2実施例と同じで
あり、対応する部分に同一の符号を付し、詳細な説明は
省略した。
【0035】固定永久磁石部(32)は、超伝導体部(31)の
上から回転永久磁石部(30)に対向するように配置されて
いる。固定永久磁石部(32)の構成は、第3実施例の固定
永久磁石部(27)と同じであるから、対応する部分に同一
の符号を付し、詳細な説明は省略した。
【0036】第4実施例の場合も、固定永久磁石部(32)
の永久磁石(18)が磁気吸引力によって回転永久磁石部(3
0)の永久磁石(10)を上向きに付勢し、これにより回転体
(1)の重量の一部が支持されるようになっている。
【0037】他は第3実施例の場合と同様であり、同じ
部分には同一の符号を付している。
【0038】
【発明の効果】この発明の超伝導軸受装置によれば、上
述のように、固定永久磁石の磁気反発力または磁気吸引
力によって回転体の重量の一部を支持することができる
ため、アキシアル方向の負荷容量が向上し、回転永久磁
石と超伝導体とが対向しているだけの通常の超伝導軸受
装置では支持できないような重量の大きい回転体を支持
することもできる。また、磁気反発力または磁気吸引力
を得るための一方の永久磁石に元来超伝導軸受装置に必
要な回転永久磁石を使用しているので、固定部分に固定
永久磁石を付加するだけでよく、これによるスペースの
増加およびコストアップが少なくてすむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す超伝導軸受装置の
主要部の縦断面図である。
【図2】図1のII−II線の断面図である。
【図3】この発明の第2実施例を示す超伝導軸受装置の
主要部の縦断面図である。
【図4】この発明の第3実施例を示す超伝導軸受装置の
主要部の縦断面図である。
【図5】この発明の第4実施例を示す超伝導軸受装置の
主要部の縦断面図である。
【符号の説明】
(1) 回転体 (2) 固定ハウジング(固定部分) (10) 回転永久磁石 (14) 超伝導体 (18) 固定永久磁石 (A) 回転軸心

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】垂直軸を中心に回転する回転体に設けられ
    た回転永久磁石と、固定部分に設けられた超伝導体と
    で、回転体を非接触支持する超伝導軸受装置であって、
    回転体の回転軸心と直交する回転体の面に、環状の回転
    永久磁石が、磁束分布が上記回転軸心に対して対称にな
    り、かつ上記回転軸心のまわりの磁束分布が回転によっ
    て変化しないように、配置され、超伝導体が、回転永久
    磁石の磁束が所定量侵入する離隔位置であってかつ回転
    体の回転によって侵入磁束の分布が変化しない位置に、
    回転永久磁石と上記回転軸心方向に対向するように配置
    されている超伝導軸受装置において、 回転永久磁石および超伝導体より下方の固定部分に、回
    転永久磁石を磁気反発力により上向きに付勢する環状の
    固定永久磁石が設けられていることを特徴とする超伝導
    軸受装置。
  2. 【請求項2】垂直軸を中心に回転する回転体に設けられ
    た回転永久磁石と、固定部分に設けられた超伝導体と
    で、回転体を非接触支持する超伝導軸受装置であって、
    回転体の回転軸心と直交する回転体の面に、環状の回転
    永久磁石が、磁束分布が上記回転軸心に対して対称にな
    り、かつ上記回転軸心のまわりの磁束分布が回転によっ
    て変化しないように、配置され、超伝導体が、回転永久
    磁石の磁束が所定量侵入する離隔位置であってかつ回転
    体の回転によって侵入磁束の分布が変化しない位置に、
    回転永久磁石と上記回転軸心方向に対向するように配置
    されている超伝導軸受装置において、 回転永久磁石および超伝導体より上方の固定部分に、回
    転永久磁石を磁気吸引力により上向きに付勢する環状の
    固定永久磁石が設けられていることを特徴とする超伝導
    軸受装置。
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