JP3233004B2 - スピーカユニット - Google Patents

スピーカユニット

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JP3233004B2
JP3233004B2 JP04256496A JP4256496A JP3233004B2 JP 3233004 B2 JP3233004 B2 JP 3233004B2 JP 04256496 A JP04256496 A JP 04256496A JP 4256496 A JP4256496 A JP 4256496A JP 3233004 B2 JP3233004 B2 JP 3233004B2
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R9/00Transducers of moving-coil, moving-strip, or moving-wire type
    • H04R9/02Details

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Audible-Bandwidth Dynamoelectric Transducers Other Than Pickups (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄型化と大音圧再
生の両立を図ったスピーカユニットに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来よりスピーカシステムの壁掛け対応
化や、省スペース性及びインテリア性の向上の為、薄型
化の要望は高く、そのために様々な工夫がなされてき
た。以下に、薄型化を図った従来のスピーカユニットに
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0003】従来の薄型化を図ったスピーカユニットと
しては、図13に示す様に、大口径化のボイスコイルと
平面型振動板を組み合わせたものが広く知られており、
また図14は、実公昭56−45278号公報に開示さ
れたタイプのスピーカユニットの構造図である。
【0004】図13において、スピーカユニットを薄型
化するために振動板127はコーン型ではなく平面型と
なっており、このような振動板で良好な周波数特性を得
るためにボイスコイル123を大口径にしている。
【0005】界磁部121は大口径のボイスコイルを用
いるために、マグネット121a、ヨーク121b、プ
レート121cから成る内磁型界磁部となっている。
【0006】ダンパ125はその外周部がフレーム12
2に固定され、その可動端125aがボイスコイルボビ
ン123aの外周面に取り付けられている。そしてボイ
スコイル123は磁気ギャップ121dの中に保持され
ている。ボイスコイルボビン123aからはボイスコイ
ルリード線(別名:錦糸線)123bが引き出され、端
子板124に接続されている。
【0007】振動板127はボイスコイルボビン123
aの頂部に取り付けられ、フレーム122に取り付けら
れたエッジ126でその外周を支持されている。
【0008】また図14においては、界磁部131に取
り付けられたダンパ固定台131fにダンパ135の内
周部が固定され、その外周の可動端135aがボイスコ
イルボビン133aの内周面に取り付けられている。そ
れ以外の構成は図13のスピーカユニットと同じであ
る。
【0009】上記構成により、深いコーン型の振動板を
用いないので振動板を薄くした分だけスピーカユニット
を薄型化できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、十分な振動板の振幅を確保しようとすると
あまり薄型化ができない、また振動系がローリングを起
こした時に異常音が発生しやすく大音圧再生ができな
い、という大きな2つの問題点があった。
【0011】以下、これらの問題点について、その理由
を図面を参照しながら説明する。まず第1の問題点につ
いて図15を参照しながら説明する。
【0012】図15のスピーカユニットの構成は図13
で説明したものと全く同じである。H1はヨーク141
bの厚さ、H2はボイスコイル143の下端部からヨー
ク141bまでの距離、H3はプレート141cからの
ボイスコイル下端部の飛び出し寸法、H4はプレート1
41cの厚さ、H5は界磁部141の上面からダンパ1
45の下面までの距離、H6はダンパ145の高さであ
る。H7+αはダンパ145の上面から振動板147の
裏面までの距離であり、αはボイスコイルリード線14
3bが共振してダンパ145や振動板147に当たらな
いようにするための振幅余裕スペースであり、通常2〜
3mm程度である。H8は振動板147の裏面からフレ
ーム142の上端面までの距離である。
【0013】振動板の片側最大振幅値をXとすると、H
2=X,H5=X,H7=Xとしなければならない。
【0014】スピーカユニットの全高HTは、HT=H
1+H2+H3+H4+H5+H6+H7+α+H8で
あるが、上記よりHT=H1+X+H3+H4+X+H
6+X+α+H8=3X+H1+H3+H4+H6+α
+H8となる。
【0015】つまりH1,H3,H4,H6,α,H8
をいかに小さくしようとも、片側最大振幅値の3倍もの
スペースが絶対に必要であり、十分な振幅を確保しよう
とするとスピーカユニットの薄型化ができないことにな
る。
【0016】図14で説明した従来のスピーカユニット
においても、α寸法が不要になる分だけ僅かに薄型化で
きるものの同様の問題点をもつことになる。
【0017】次に第2の問題点について図16を参照し
ながら説明する。図16のスピーカユニットの構成も図
13で説明したものと全く同じである。
【0018】Sは振動系(ボイスコイルや振動板などの
振動する部分の総称)がローリングする時の中心点であ
り、ダンパ可動端155aの静止高さ位置である。L1
はエッジ156の振動板157に対する取付面位置つま
り振動板157の表面からローリング中心点Sまでの距
離、L2はボイスコイル153の下端部からローリング
中心点Sまでの距離である。
【0019】ここで振動系が角度θでローリングして、
振動板157表面中心部の水平方向振れ寸法がAである
とすると、A=L1×sinθであり、ボイスコイル1
53の下端部中心部における水平方向振れ寸法をBとす
れば、B=L2×sinθである。ここで、θは小さな
値であり、ボイスコイル153の下端部における水平方
向振れ寸法はBに等しいと近似できる。従ってボイスコ
イル153の下端部における水平方向振れ寸法はA×
(L2/L1)と見なせる。
【0020】L1に対してL2が大きいほど、(L2/
L1)が大きくなりボイスコイル153の下端部におけ
る水平方向振れが大きくなるので、ボイスコイル153
がヨーク151bやプレート151cに接触して異常音
を発生しやすくなる。
【0021】従来の薄型化を図ったスピーカユニットで
は、振動板を薄型化しているために深いコーン型振動板
を用いた普通のスピーカユニットに比べてL1が小さい
ので、(L2/L1)が普通のスピーカユニットよりも
大きい。従って普通のスピーカユニットに比べて、ロー
リングが起きた時にボイスコイル下端部の振れが大きい
ので異常音が発生しやすい。この問題点は図14で説明
した従来のスピーカユニットにおいても同様である。
【0022】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、十分な振幅を確保しながら一層の薄型化を実現し、
かつローリングによる異常音発生がなく大音圧再生も可
能なスピーカユニットを提供することを目的とする。
【0023】界磁部磁気ギャップよりも内周側に配置さ
れたダンパと、前記ダンパの下方に前記ダンパ振幅可動
域スペースを設けた界磁部と、前記界磁部磁気ギャップ
内に配置されたボイスコイルとを備え、前記ボイスコイ
ルボビンは前記ダンパ可動端の取り付け部位には含まれ
ず、前記ボイスコイルボビンを除く振動系部位を前記ダ
ンパの可動端に取り付けて振動系を支持するように構成
したものである。
【0024】上記の構成により、界磁部の上方にダンパ
可動端の下方変位振幅スペースを設けなくてもよくなる
ので、従来に比べて片側最大振幅値だけ薄型化ができ
る。
【0025】またローリング中心点からボイスコイル下
端部までの距離が大幅に短くなるので、ローリングが起
きてもボイスコイル下端部の水平方向の振れが小さくな
り、これが界磁部に接触して異常音を発生することが防
止でき、大音圧再生が可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の請求項2に記載の発明
は、界磁部を内磁型とし、ダンパを界磁部磁気ギャップ
よりも内周側に配置し、ダンパ振幅可動域スペースを界
磁部のマグネットの内周部孔を含む空間とし、ダンパ可
動端をダンパの内周部とし、ダンパ可動端の取り付け部
位を振動板の中央部としたものであり、薄型化ができ且
つローリングによる異常音の発生をなくすることができ
る。に補正します。
【0027】本発明の請求項3に記載の発明は、界磁部
を内磁型とし、ダンパを界磁部磁気ギャップよりも内周
側に配置し、ダンパ振幅可動域スペースを界磁部のマグ
ネットの内周部孔を含む空間とし、ダンパ可動端をダン
パの外周部とし、ダンパ可動端の取り付け部位を振動板
の中央部としたものであり、上記と同じく薄型化ができ
且つローリングによる異常音の発生をなくすることがで
きる。
【0028】本発明の請求項4に記載の発明は、界磁部
を外磁型とし、ダンパを界磁部磁気ギャップよりも内周
側に配置し、ダンパ振幅可動域スペースをヨークポール
頂部に設け、ダンパ可動端をダンパの内周部とし、ダン
パ可動端に取り付けられる振動系部位を振動板の中央部
としたものであり、請求項2、3の作用に加えてマグネ
ットを任意に大型化でき能率を向上させることができ
る。
【0029】本発明の請求項5に記載の発明は、ダンパ
可動端の鉛直方向位置をダンパ固定端の鉛直方向位置よ
りも下方としたものであり、請求項2、3の作用に加え
て過大入力時の異常音発生をなくすることができる。
【0030】本発明の請求項6に記載の発明は、界磁部
プレートを磁気ギャップ部において鉛直方向に折曲げた
形状としたものであり、請求項2、3の作用に加えてス
ピーカユニットをコストダウン、軽量化することがで
き、またリニアリティー特性や信頼性を向上させること
ができる。
【0031】本発明の請求項7に記載の発明は、ボイス
コイルボビン頂部とダンパ可動端とを結合するカップリ
ングコーンを設け、前記ボイスコイルボビンは振動板の
取り付け部位には含まれず、前記振動板の取り付け部位
を前記カップリングコーンの外周部としたものであり、
請求項2,3の作用に加えて量産性を良くすることがで
きる。
【0032】
【0033】本発明の請求項9に記載の発明は、カップ
リングコーンと振動板との間に弾性体を設けたものであ
り、請求項2、3、7の作用に加えて高域を急峻に減衰
させることができる。
【0034】以下、本発明の実施の形態について図面を
参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の第1の実施の形態のス
ピーカユニットの構造図である。図1において、スピー
カユニットは口径12cmである。1は内磁型の界磁部
である。1aはマグネットであり、外径は55mm、内
径は26mm、厚さは9mm、材質はフェライトであ
る。1bはヨークであり、厚さは2mm、材質は鉄であ
る。1cはプレートであり、外径は60mm、内径は3
0mm、厚さは4mm、材質は鉄である。1dは磁気ギ
ャップであり、内径は60mm、外径は64mmであ
る。
【0035】1eはダンパ振幅可動域スペースであり、
プレート1cとマグネット1aの内周部孔をこれに当て
ている。
【0036】2はフレームであり、材質は厚さ0.6m
mの鉄板である。3はボイスコイルであり、最大外径は
63.4mmである。3aはボイスコイルボビンであ
り、内径は60.6mm、材質は厚さ0.075mmの
アルミである。3bはボイスコイルリード線(別名:錦
糸線)である。
【0037】4は端子板である。5はダンパであり、固
定端部の直径は30mm、コルゲーションの高さは2m
m、材質は綿布である。5aはダンパの可動端である。
6はエッジであり、材質は厚さ0.7mmの発泡ウレタ
ンである。7は平面型の振動板であり、直径は80m
m、厚さは2mm、材質はプラスチックである。振動板
7の中央部の突起の外径は10mm、内径は6mm、高
さは10mmである。
【0038】ダンパ5はその外周端部がプレート1cに
固定され、その可動端5aが振動板7の中央部突起に取
り付けられている。振動板7はボイスコイルボビン3a
の頂部に取り付けられており、ボイスコイル3は振動板
7を介してダンパ5により磁気ギャップ1dの中に保持
されている。
【0039】つまり、界磁部磁気ギャップ内に配置され
ボイスコイルボビン3aには、従来のスピーカユニ
ットとは全く違ってダンパが取り付けられていない。
【0040】ボイスコイルボビン3aからはボイスコイ
ルリード線3bが引き出され、端子板4に接続されてい
る。振動板7は、フレーム2に取り付けられたエッジ6
によりその外周を支持されている。
【0041】以上のように構成された本実施の形態のス
ピーカユニットについて、以下その作用と効果を図2と
図3を参照しながら説明する。
【0042】まず本実施の形態のスピーカユニットの第
1の作用と効果、つまり薄型化の作用と効果を説明す
る。図2は本実施の形態のスピーカユニットの第1の作
用と効果を説明する図である。図2のスピーカユニット
の構成は図1で説明したものと全く同じである。
【0043】図2において、H1はヨーク11bの厚さ
で、H1=2mmである。H2はボイスコイル13の下
端部からヨーク11bまでの距離で、H2=8mmであ
る。H3はプレート11cからのボイスコイル下端部の
飛び出し寸法で、H3=1mmである。H4はプレート
11cの厚さで、H4=4mmである。
【0044】H6はダンパ15の高さで、H6=2mm
である。H7はダンパ15の上面から振動板17の裏面
までの距離で、H7=8mmである。H8は振動板17
の裏面からフレーム12の上端面までの距離で、H8=
3mmである。
【0045】振動板の片側最大振幅値をXとするとX=
8mmであり、H2=X=8mm,H7=X=8mm,
H7+α=X+α=10mmである。αはボイスコイル
リード線13bが共振して界磁部11や振動板17に当
たらないようにするための振幅余裕スペースであり、α
=2mmである。
【0046】スピーカユニットの全高HTは、H6≧α
の場合はHT=H1+H2+H3+H4+H6+H7+
H8、H6≦αの場合はHT=H1+H2+H3+H4
+H7+α+H8である(本実施の形態ではH6=αな
ので両者HTは同じ値である)。
【0047】H2=X,H7=Xなので、H6≧αの場
合はHT=H1+X+H3+H4+H6+X+H8=2
X+H1+H3+H4+H6+H8、H6≦αの場合は
HT=H1+X+H3+H4+X+α+H8=2X+H
1+H3+H4+α+H8である(本実施の形態ではH
6=αなので両者HTは同じ値である)。
【0048】つまり図15で説明した従来のスピーカユ
ニットの全高がHT=3X+H1+H3+H4+H6+
α+H8であるのに対して、H6≧αの場合はHTを従
来よりも(3X+H1+H3+H4+H6+α+H8)
−(2X+H1+H3+H4+H6+H8)=X+αだ
け薄型化できる。或いはH6≦αの場合はHTを従来よ
りも(3X+H1+H3+H4+H6+α+H8)−
(2X+H1+H3+H4+α+H8)=X+H6だけ
薄型化できる(本実施の形態ではH6=αなので両者は
同じ値である)。
【0049】言い換えれば、少なくとも界磁部の上方に
ダンパ可動端の下方変位振幅スペースを設けなくてもよ
くなるので、従来に比べて少なくとも片側最大振幅値ほ
ど薄型化ができる。
【0050】界磁部寸法や振動板厚さなどの条件を揃え
て、本発明と従来のスピーカユニットの全高を数値で比
較すると、片側最大振幅値が8mmの場合、図15に示
す従来のスピーカユニットの全高が38mmが限界であ
るのに対して、本発明のスピーカユニットでは全高を僅
か28mmにできる。
【0051】次に本実施の形態のスピーカユニットの第
2の作用と効果つまり異常音発生を防止する作用と効果
を説明する。図3は本実施の形態のスピーカユニットの
第2の作用と効果を説明する図である。図3のスピーカ
ユニットの構成も図1で説明したものと全く同じであ
る。
【0052】図3において、Sは振動系(ボイスコイル
や振動板などの振動する部分の総称)がローリングする
時の中心点であり、ダンパ可動端25aの静止高さ位置
である。L1はエッジ26の振動板27に対する取付面
位置つまり振動板27の表面からローリング中心点Sま
での距離であり、L1=12mm(図2において、H6
+H7+振動板厚さ2mmに相当する)である。
【0053】L2はボイスコイル23の下端部からロー
リング中心点Sまでの距離であり、L2=5mm(図2
において、H3+H4に相当する)である。
【0054】ここで振動系が角度θでローリングして、
振動板27表面中心部の水平方向振れ寸法がAであると
すると、ボイスコイル23の下端部における水平方向振
れ寸法B1は、B1=A×(L2/L1)と見なせる。
【0055】L2はプレート21cの厚さ寸法程度の小
さな値となるので、(L2/L1)は小さな値となる。
本実施の形態の場合(L2/L1)=0.42となり、
B1=A×0.42となる。
【0056】図16で説明した従来のスピーカユニット
と比較する。この従来のスピーカユニットにおいてはL
1=14mm(図15において、H6+H7+α+振動
板厚さ2mmに相当する)、L2=13mm(図15に
おいて、H3+H4+H5に相当する)であり、(L2
/L1)=0.93となり、ボイスコイル153の下端
部における水平方向振れ寸法はA×0.93となる。
【0057】つまり本実施の形態のスピーカユニットの
ボイスコイル下端部の水平方向の振れは、従来のスピー
カユニットの半分以下と大幅に小さくなる。従ってロー
リングが起きて振動板が水平方向に振れても、ボイスコ
イル下端部の水平方向の振れが小さく、従来のスピーカ
ユニットのようにボイスコイル下端部が界磁部に接触し
て異常音を発生することがなくなる。
【0058】以上のように本実施の形態によれば、界磁
部の上方にダンパ可動端の下方変位振幅スペースを設け
なくてもよくなるので、従来に比べて少なくとも片側最
大振幅値だけ薄型化ができる。またローリング中心点か
らボイスコイル下端部までの距離が大幅に短くなるの
で、ローリングが起きてもボイスコイル下端部の水平方
向の振れが小さくなり、これが界磁部に接触して異常音
を発生することが防止でき、大音圧再生が可能となる。
【0059】なお本実施の形態では、ダンパ振動可動域
スペースとしてプレート内周部孔とマグネット内周部孔
の空間を当てたが、ヨークの底面に孔を設けてここも同
スペースに当てることにより、さらに大振幅に対応する
ことができる。また場合によってはプレートの内周部孔
だけを同スペースに当ててもよい。
【0060】また本実施の形態では中央部に突起を設け
た一体型の振動板にダンパ可動端を取り付けたが、例え
ば振動板とダンパ可動端との間に筒状の構造物を設ける
などして、振動板中央部とダンパ可動端とを間接的に取
り付けても勿論構わない。
【0061】また本実施の形態ではダンパをプレートに
取り付けたが、マグネットの上面内周部などに取り付け
ても構わない。またプレートの上にスペーサシートなど
を貼り付けて、この上にダンパを取り付けるなどしても
よい。また本実施の形態ではダンパの外周部に立ち上が
りのないいわゆる平ダンパとしたが、これを立ち上がり
付きダンパとしても構わない。
【0062】また本実施の形態では中央部に突起を設け
た一体型の振動板にダンパ可動端を取り付けたが、例え
ば振動板とダンパ可動端との間に筒状の構造物を設ける
などして、振動板中央部とダンパ可動端とを間接的に取
り付けても無論構わない。
【0063】また本実施の形態ではボイスコイルボビン
に振動系を支持するダンパを取り付けていないが、例え
ば磁気ギャップ内に埃が入らないようにするためのダン
パ形状の保護網(これは振動系を支持するためのもので
はない)をボイスコイルボビンに取り付けてもよい。
【0064】またスピーカユニットを組み立てる時にボ
イスコイルボビンを仮支持するような補助ダンパを取り
付け、組み立て終了後にこの補助ダンパを取り去るよう
なことをしても構わない。
【0065】その他、本発明は上記説明した例に限定さ
れるものでないことは、言うまでもない。
【0066】(実施の形態2)図4は本発明の第2の実
施の形態のスピーカユニットの構造図である。本実施の
形態のスピーカユニットは振動板37を除いては図1に
示す第1の実施の形態と全く同じ構成であるので、これ
らについての説明は省略する。
【0067】本実施の形態では振動板37をコーン型と
し、ボイスコイルボビン33aを取り付けるための嵌合
部37aを設けている。そして振動板37の中心部がダ
ンパ可動端35aに取り付けられている。振動板37の
直径は80mm、全高は11mm、材質は厚さ0.8m
mの紙である。
【0068】以上のように構成された本実施の形態のス
ピーカユニットの基本的な作用と効果は、第1の実施の
形態と全く同様である。
【0069】さらに本実施の形態では振動板37をコー
ン型としたことにより、振動板材料に紙などの汎用材料
を用いることができ、振動板をコストダウンすることが
できる。また取付嵌合部37aを設けたことにより、ス
ピーカユニットの量産性を向上させることができる。
【0070】なお、本発明は上記説明した例に限定され
るものでないことは言うまでもない。
【0071】(実施の形態3)図5は本発明の第3の実
施の形態のスピーカユニットの構造図である。本実施の
形態のスピーカユニットは界磁部41、フレーム42、
ボイスコイル43、エッジ46、端子板44については
図1に示す第1の実施の形態と全く同じ構成であるの
で、これらについての説明は省略する。
【0072】本実施の形態ではダンパ可動端45aをダ
ンパ45の外周部とし、ヨーク41bの底面中心部に設
けたダンパ固定台41fにダンパ45を取り付けてい
る。ダンパ固定台41fは直径が8mm、ヨーク41b
との嵌合部突起を除く高さが9mmであり、材質はプラ
スチックである。
【0073】振動板47は第1の実施の形態と同様に平
面型であり、厚さは2mm、材質はプラスチックであ
る。ただし第1の実施の形態のものより中央部突起の径
は大きく、その外径は24mm、内径は21mm、高さ
は14mmである。
【0074】以上のように構成された本実施の形態のス
ピーカユニットの基本的な作用と効果は、第1の実施の
形態と全く同様である。
【0075】さらに本実施の形態ではダンパ可動端45
aをダンパ45の外周部としたことによりダンパ可動端
45aの直径が大きくなるので、これに取り付けられる
振動板47の中央部の直径が大きくなり、振動板47の
中心部に局部的に応力がかかることが緩和される。従っ
て振動板の厚さを薄くすることが可能となるなど、振動
板の設計の自由度が大きくなる。
【0076】なお本実施の形態ではダンパ固定台をヨー
クの底面に取り付けたが、例えばフレームをヨークの裏
面まで延長し、ヨークの底面に孔をあけてフレーム中央
部に取り付けても構わない。
【0077】その他、本発明は上記説明した例に限定さ
れるものでないことは、言うまでもない。
【0078】(実施の形態4)図6は本発明の第4の実
施の形態のスピーカユニットの構造図である。このスピ
ーカユニットも口径12cmであり、フレーム52、振
動板57、エッジ56、端子板54については第1の実
施の形態のスピーカユニットと同じ構成であるので、こ
れらの説明は省略する。
【0079】51は界磁部であるが本実施の形態では外
磁型である。51aはマグネットであり、外径は90m
m、内径は50mm、厚さは9mm、材質はフェライト
である。51bはヨークであり、外径は85mm、厚さ
は2mm、ポールの直径は45mm、ポールの高さは1
4mm、材質は鉄である。51cはプレートであり、外
径は85mm、内径は49.1mm、厚さは4mm、材
質は鉄である。51dは磁気ギャップであり、内径は4
5mm、外径は49.1mmである。
【0080】51eはダンパ可動域スペースであり、本
実施の形態ではヨーク51bのポール頂部に設けられた
穴である。この穴の入り口の直径は38mm、底面直径
は30mm、深さは9mmである。53はボイスコイル
であり、最大外径は48.4mmである。53aはボイ
スコイルボビンであり、内径は45.48mm、材質は
厚さ0.05mmのアルミである。53bはボイスコイ
ルリード線(別名:錦糸線)である。
【0081】55はダンパであり、コルゲーションの高
さは1.5mm、材質は綿布である。55aはダンパの
可動端である。
【0082】そして、本実施の形態ではダンパ55の外
周端部がヨーク51bのポール頂部に取り付けられてい
る。ダンパ可動端55aが振動板57の中央部に取り付
けられていること、界磁部磁気ギャップ内に鉛直方向に
位置するボイスコイルボビン53aには従来のスピーカ
ユニットとは違ってダンパが取り付けられていないこと
は、これまで説明した実施の形態と同じである。
【0083】以上のように構成された本実施の形態のス
ピーカユニットの基本的な作用と効果は、第1の実施の
形態と全く同様である。
【0084】さらに本実施の形態では界磁部51を外磁
型としたことにより、マグネット51aの直径をボイス
コイル53の口径に制限されることなく任意に大きくで
きるので、スピーカユニットの能率を高くすることが容
易にできる。
【0085】なお本実施の形態ではダンパ可動域スペー
スを、ヨークのポール頂部に設けられた穴としたが、貫
通孔であってもよいことはもちろんである。またポール
の上にスペーサシートなどを貼り付けて、この上にダン
パを取り付けるなどしてもよい。
【0086】その他、本発明は上記説明した例に限定さ
れるものでないことは、言うまでもない。
【0087】(実施の形態5)図7は本発明の第5の実
施の形態のスピーカユニットの構造図である。本実施の
形態のスピーカユニットはダンパ65を除いては図1に
示す第1の実施の形態と全く同じ構成であるので、これ
らについての説明は省略する。
【0088】本実施の形態ではダンパ65の外周部に立
ち下がり部を設けて、ダンパ65の外周端部の固定端6
5bの鉛直方向位置よりも、ダンパ可動端65aの鉛直
方向位置を3mmほど下方としている。
【0089】以上のように構成された本実施の形態のス
ピーカユニットの基本的な作用と効果は、第1の実施の
形態と全く同様である。
【0090】さらに本実施の形態ではダンパ固定端65
bの鉛直方向位置よりもダンパ可動端65aの鉛直方向
位置を下方としたことにより、ダンパ可動端65aが下
方へ変位する方が上方に変位するよりも早く突っ張りを
生じることになるので、ダンパ可動端65aが下方に変
位してボイスコイル63の下端部がヨーク61bの底面
に当たったりして異常音を発生することを防止できる。
従って過大入力が入っても異常音の発生のないスピーカ
ユニットを実現することができる。
【0091】なお、本発明は上記説明した例に限定され
るものでないことは言うまでもない。
【0092】(実施の形態6)図8は本発明の第6の実
施の形態のスピーカユニットの構造図である。本実施の
形態のスピーカユニットはプレート71cを除いては図
1に示す第1の実施の形態と全く同じ構成であるので、
これらについての説明は省略する。
【0093】本実施の形態ではプレート71cを、磁気
ギャップ部71dにおいて鉛直方向に上方に折曲げた形
状としている。プレート71cの折曲げ部分の外径は6
0mm、内径は30mmである。材質は厚さ1.5mm
の鉄板であり、2.5mmほど上方に折曲げている。磁
気ギャップ71dの寸法は第1の実施の形態のスピーカ
ユニットと同じである。
【0094】以上のように構成された本実施の形態のス
ピーカユニットの基本的な作用と効果は、第1の実施の
形態と全く同様である。
【0095】さらに本実施の形態では、プレート71c
を磁気ギャップ部71dにおいて上方に折曲げた形状と
したことにより、プレート71cを薄い材料で造ること
ができるので、スピーカユニットのコストダウンと軽量
化をすることができる。
【0096】また、ローリング中心点つまりダンパ可動
端の位置がさらにボイスコイルの下端部に近づくので、
ローリングが起きた場合のボイスコイル下端部の振れ寸
法がさらに小さくなるという効果もある。
【0097】なお本実施の形態ではプレートを磁気ギャ
ップ部において鉛直方向に上方に折曲げた形状とした
が、マグネットの厚さを大きくしてプレートを磁気ギャ
ップ部において鉛直方向に下方に折曲げた形状としても
よい。
【0098】その他、本発明は上記説明した例に限定さ
れるものでないことは、言うまでもない。
【0099】(実施の形態7)図9は本発明の第7の実
施の形態のスピーカユニットの構造図である。本実施の
形態のスピーカユニットはダンパ85を除いては図8に
示す第6の実施の形態と全く同じ構成であるので、これ
らについての説明は省略する。
【0100】本実施の形態ではさらにダンパ85の外周
部に高さ2.5mmの立ち上がり部を設け、ダンパ85
の固定端部の直径を48mmとし、プレート81cの内
径よりも大きくしている。コルゲーションの高さは2m
mであり、全高は4.5mm、材質は綿布である。
【0101】以上のように構成された本実施の形態のス
ピーカユニットの基本的な作用と効果は、第1及び第6
の実施の形態と全く同様である。ダンパ85の高さは外
周部の立ち上がり寸法だけ高くなるが、プレート81c
を薄い材料で造ることができるので、ローリング中心点
が高くなってしまうことはない。
【0102】さらに本実施の形態ではプレート81cを
磁気ギャップ部81dにおいて鉛直方向に上方に折曲げ
た形状とし、且つダンパ85の固定端部の直径をプレー
ト81cの内径より大きくしたことにより、ダンパ85
の可動スパン(固定端から可動端までの長さ)を長くす
ることができるのでスピーカユニットのリニアリティー
を向上させることができる。
【0103】またダンパ85の疲労が小さくなるのでダ
ンパ85の破断等がなくなり、スピーカユニットの信頼
性を向上させることができる。
【0104】なお、本発明は上記説明した例に限定され
るものでないことは言うまでもない。
【0105】(実施の形態8)図10は本発明の第8の
実施の形態のスピーカユニットの構造図である。本実施
の形態のスピーカユニットは振動板97とカップリング
コーン98を除いては図1に示す第1の実施の形態と全
く同じ構成であるので、これらについての説明は省略す
る。
【0106】本実施の形態では振動板97の中央部に突
起を設けず単なる平面型の振動板としている。またボイ
スコイルボビン93aの頂部とダンパ可動端95aを結
するカップリングコーン98を設け、振動板97はボ
イスコイルボビン93aには取り付けられておらずカッ
プリングコーン98の外周部で取り付けられており、お
よびカップリングコーン98の中央部ダンパ可動端9
5aに取り付けられている。
【0107】振動板97の直径は80mm、厚さは2m
m、材質はプラスチックである。カップリングコーン9
8の外径は62mm、全高は10.5mm、材質は厚さ
0.5mmの紙である。そしてその外周部にはボイスコ
イルボビン93aとの嵌合部が設けられており、この直
径は61mmである。
【0108】以上のように構成された本実施の形態のス
ピーカユニットの基本的な作用と効果は、第1の実施の
形態と全く同様である。
【0109】さらに本実施の形態ではボイスコイルボビ
ン93aの頂部とダンパ可動端95aと振動板97を結
合するカップリングコーン98を設けたことにより、振
動板97をダンパ可動端95aへ取り付ける必要がなく
なるので、振動板97の強度的な負担が非常に軽くな
り、設計の自由度が大幅に広くなる。
【0110】さらにまたカップリングコーン98への振
動板97の取り付けは、ボイスコイル93、ダンパ9
5、カップリングコーン98の界磁部91への取り付け
と分離して行えるので、高い位置決め精度が不要となり
スピーカユニットの量産性を向上させることができる。
【0111】なお本実施の形態では振動板を平面型とし
たが、これをコーン型やドーム型やその他の形状として
も構わない。
【0112】その他、本発明は上記説明した例に限定さ
れるものでないことは、言うまでもない。
【0113】(参考例1) 図11は本発明の参考例のスピーカユニットの構造図で
ある。本参考例のスピーカユニットは特性補正片107
a、カップリングコーン108を除いては図10に示す
第8の実施の形態と全く同じ構成であるので、これらに
ついての説明は省略する。
【0114】本参考例ではカップリングコーン108が
振動板107の第1次高域共振周波数の節の位置付近に
取り付けられている。振動板107単体の第1次高域共
振周波数の節の位置は直径57mmである。
【0115】107aは特性補正片であり、振動板10
7の裏面に貼り付けられており、振動板107の第1次
高域共振周波数の節の位置を内周へ移動調節している。
特性補正片107aを貼り付けた状態での振動板107
の第1次高域共振周波数の節の直径は54mmである。
【0116】カップリングコーン108の外径は62m
mであるが、振動板107への取り付け面の直径は外形
が56mm、内径が52mmであり、取付位置平均直径
は54mmである。カップリングコーン108の全高は
10.5mm、材質は厚さ0.5mmの紙である。
【0117】特性補正片107aは直径8mm、厚さ3
mmで、材質は発泡ブチルゴムである。特性補正片10
7aがない時の振動板107の節の位置は直径57mm
である。
【0118】以上のように構成された本参考例のスピー
カユニットの基本的な作用と効果は、第1及び第8の実
施の形態と全く同様である。
【0119】さらに本参考例ではカップリングコーン1
08が振動板107の第1次高域共振周波数の節の位置
付近に取り付けられているので、第1次高域共振周波数
のピークが発生せず、再生周波数帯域を第2次高域共振
周波数まで拡大することができる。本参考例の振動板1
07の第1次高域共振周波数は1.5kHzであるが、
第2次高域共振周波数は5kHzであり、再生周波数帯
域をここまで拡大することができる。
【0120】なお本参考例では、カップリングコーンの
振動板への取り付け位置をボイスコイルの直径よりも小
さくしたが、次に説明する第9の実施の形態のように、
これをボイスコイルの直径よりも大きくすることもでき
る。
【0121】また、本参考例では振動板に特性補正片を
取り付けたが、例えばカップリングコーンの振動板取付
位置と振動板の第1次高域共振周波数の節の位置が一致
すれば特に必要でない。
【0122】
【0123】(実施の形態9) 図12は本発明の第9の実施の形態のスピーカユニット
の構造図である。本実施の形態のスピーカユニットも同
じく口径12cmであり、フレーム112、端子板11
4、エッジ116、振動板117については図10に示
す第8の実施の形態と同じ構成であるので、これらにつ
いての説明は省略する。
【0124】111は内磁型の界磁部である。111a
はマグネットであり、外径は40mm、内径は22m
m、厚さは7mm、材質はフェライトである。111b
はヨークであり、厚さは2mm、材質は鉄である。11
1cはプレートであり、外径は45mm、内径は24m
m、厚さは4mm、材質は鉄である。111dは磁気ギ
ャップであり、内径は45mm、外径は49.1mmで
ある。
【0125】111eはダンパ振幅可動域スペースであ
り、図6以外の実施の形態と同様にプレート111cと
マグネット111aの内周部孔をこれに当てている。
【0126】113はボイスコイルであり、最大外径は
48.4mmである。113aはボイスコイルボビンで
あり、内径は45.48mm、材質は厚さ0.05mm
のアルミである。113bはボイスコイルリード線(別
名:錦糸線)である。
【0127】115はダンパであり、固定端の直径は2
4mm、コルゲーションの高さは2mm、材質は綿布で
ある。115aはダンパの可動端である。
【0128】118はカップリングコーンであり、外径
は58mm、全高は10mm、材質は厚さ0.5mmの
紙である。そして直径46mmの位置にはボイスコイル
ボビン113aとの嵌合部が設けられている。振動板1
17への取り付け位置は平均直径57mmであり、振動
板117の第1次高域共振周波数の節の位置である。
【0129】そして本実施の形態では、カップリングコ
ーン118と振動板117との間に弾性体119を設け
ている。弾性体119は外径が58mm、内径が56m
mで、材質は厚さ1mmのブチルゴムである。
【0130】以上のように構成された本実施の形態のス
ピーカユニットの基本的な作用と効果は、第1及び第8
の実施の形態と全く同様である。
【0131】さらに本実施の形態ではカップリングコー
ン118と振動板117との間に弾性体119を設けた
ことにより、高域の音圧レベルを急峻に減衰させること
ができ、低域再生専用に適した特性を得ることができ
る。
【0132】なお本実施の形態では、カップリングコー
ンを振動板の第1次高域共振周波数の節の位置に取り付
けたが、場合によっては必ずしもこのようにする必要は
ない。
【0133】その他、本発明は上記説明した例に限定さ
れるものでないことは、言うまでもない。
【0134】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、
磁部磁気ギャップよりも内周側に配置されたダンパと、
前記ダンパの下方に前記ダンパ振幅可動域スペースを設
けた界磁部と、前記界磁部磁気ギャップ内に配置された
ボイスコイルとを備え、前記ボイスコイルボビンは前記
ダンパ可動端の取り付け部位には含まれず、前記ボイス
コイルボビンを除く振動系部位を前記ダンパの可動端に
取り付けて振動系を支持するとともに、界磁部を内磁型
とし、ダンパ振幅可動域スペースを界磁部のマグネット
の内周部孔を含む空間とし、ダンパ可動端をダンパの内
周部とし、ダンパ可動端の取り付け部位を振動板の中央
部とすることにより、界磁部の上方にダンパ可動端の下
方変位振幅スペースを設けなくてもよくなるので、スピ
ーカユニットを薄型化できるという効果が得られる。
【0135】また、また、ローリング中心点つまりダン
パ可動端の静止位置からボイスコイル下端部までの距離
が大幅に短くなるので、ローリングが起きてもボイスコ
イル下端部の水平方向の振れが小さくなり、これが界磁
部に接触して異常音を発生することが防止でき、大音圧
再生が可能となる効果も得られる。
【0136】また、界磁部を内磁型とし、ダンパを界磁
部磁気ギャップよりも内周側に配置し、ダンパ振幅可動
域スペースを界磁部のマグネットの内周部孔を含む空間
とし、ダンパ可動端をダンパの外周部とし、ダンパ可動
の取り付け部位を振動板の中央部とすることによって
も、同じく薄型化ができ且つローリングによる異常音の
発生をなくせるという効果が得られる。
【0137】また、界磁部を外磁型とし、ダンパを界磁
部磁気ギャップよりも内周側に配置し、ダンパ振幅可動
域スペースをヨークポール頂部に設け、ダンパ可動端を
ダンパの内周部とし、ダンパ可動端に取り付けられる振
動系部位を振動板の中央部とすることにより、マグネッ
トをボイスコイルの口径に制限されることなく任意に大
型化できるので、スピーカユニットの能率を容易に高く
できるという効果が得られる。
【0138】また、ダンパ可動端の鉛直方向位置をダン
パ固定端の鉛直方向位置よりも下方とすることにより、
ダンパ可動端が下方へ変位する方が上方に変位するより
も早く突っ張りを生じることになるので、ダンパ可動端
が下方に変位してボイスコイルの下端部がヨークの底面
に当たったりして異常音を発生することを防止でき、過
大入力が入っても異常音が発生しないという効果が得ら
れる。
【0139】また、界磁部プレートを磁気ギャップ部に
おいて上方に折曲げた形状とすることにより、プレート
を薄い材料で造ることができるので、スピーカユニット
のコストダウンと軽量化ができるという効果が得られ
る。またさらにダンパの固定端部の直径をプレートの内
径よりも大きくすることにより、リニアリティー特性と
信頼性を向上させることができるという効果が得られ
る。
【0140】また、ボイスコイルボビン頂部とダンパ可
動端と振動板を結合するカップリングコーンを設け、カ
ップリングコーンの中央部をダンパ可動端に取り付ける
ことにより、カップリングコーンへの振動板の取り付け
に高い位置決め精度が不要となるので、スピーカユニッ
トの量産性を向上できるという効果が得られる。
【0141】
【0142】また、カップリングコーンと振動板との間
に弾性体を設けることにより、高域を急峻に減衰させる
ことができるという効果が得られる。
【0143】以上のように本発明は極めて大きな実用的
価値をもつものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるスピーカユ
ニットの構造図
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるスピ−カユ
ニットの第1の作用と効果の説明図
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるスピーカユ
ニットの第2の作用と効果の説明図
【図4】本発明の第2の実施の形態におけるスピ−カユ
ニットの構造図
【図5】本発明の第3の実施の形態におけるスピーカユ
ニットの構造図
【図6】本発明の第4の実施の形態におけるスピ−カユ
ニットの構造図
【図7】本発明の第5の実施の形態におけるスピーカユ
ニットの構造図
【図8】本発明の第6の実施の形態におけるスピ−カユ
ニットの構造図
【図9】本発明の第7の実施の形態におけるスピ−カユ
ニットの構造図
【図10】本発明の第8の実施の形態におけるスピ−カ
ユニットの構造図
【図11】本発明の参考例におけるスピ−カユニットの
構造図
【図12】本発明の第9の実施の形態におけるスピ−カ
ユニットの構造図
【図13】従来のスピ−カユニットの構造図
【図14】従来のスピ−カユニットの構造図
【図15】従来のスピ−カユニットの第1の問題点の説
明図
【図16】従来のスピ−カユニットの第2の問題点の説
明図
【符号の説明】
1 界磁部 1a マグネット 1b ヨーク 1c プレート 1d 磁気ギャップ 1e ダンパ振幅可動域スペース 2 フレーム 3 ボイスコイル 3a ボイスコイルボビン 3b ボイスコイルリード線 4 端子板 5 ダンパ 5a ダンパ可動端 6 エッジ 7 振動板

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】界磁部磁気ギャップよりも内周側に配置さ
    れたダンパと、前記ダンパの下方に前記ダンパ振幅可動
    域スペースを設けた界磁部と、前記界磁部磁気ギャップ
    内に配置されたボイスコイルとを備え、前記ボイスコイ
    ルボビンは前記ダンパ可動端の取り付け部位には含まれ
    ず、前記ボイスコイルボビンを除く振動系部位を前記ダ
    ンパの可動端に取り付けて振動系を支持したことを特徴
    とするスピーカユニット。
  2. 【請求項2】界磁部を内磁型とし、ダンパ振幅可動域ス
    ペースを界磁部のマグネットの内周部孔を含む空間
    し、ダンパ可動端をダンパの内周部とし、ダンパ可動端
    の取り付け部位を振動板の中央部としたことを特徴とす
    る、請求項1記載のスピーカユニット。
  3. 【請求項3】界磁部を内磁型とし、ダンパ振幅可動域ス
    ペースを界磁部のマグネットの内周部孔を含む空間
    し、ダンパ可動端をダンパの外周部とし、ダンパ可動端
    の取り付け部位を振動板の中央部としたことを特徴とす
    る、請求項1記載のスピーカユニット。
  4. 【請求項4】界磁部を外磁型とし、ダンパ振幅可動域ス
    ペースをヨークポール頂部に設け、ダンパ可動端をダン
    パの内周部とし、ダンパ可動端に取り付けられる振動系
    部位を振動板の中央部としたことを特徴とする、請求項
    1記載のスピーカユニット。
  5. 【請求項5】ダンパ可動端の鉛直方向位置をダンパ固定
    端の鉛直方向位置よりも下方としたことを特徴とする、
    請求項2,3,4記載のスピーカユニット。
  6. 【請求項6】界磁部プレートを磁気ギャップにおいて鉛
    直方向に折曲げた形状としたことを特徴とする、請求項
    2,3,5記載のスピーカユニット。
  7. 【請求項7】ボイスコイルボビン頂部とダンパ可動端を
    結合するカップリングコーンを設け、前記ボイスコイル
    ボビンは振動板の取り付け部位には含まれず、前記振動
    板の取り付け部位を前記カップリングコーンの外周部と
    したことを特徴とする、請求項2〜5記載のスピーカユ
    ニット。
  8. 【請求項8】 カップリングコーンと振動板との間に弾性
    体を設けたことを特徴とする、請求項7記載のスピーカ
    ユニット。
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