JP3231416U - 鼻出し着用や顎着用を予防するマスク - Google Patents
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Abstract
【課題】鼻出し着用や顎着用のような、マスクの不適当な着用方法を予防するマスクを提供する。【解決手段】略四角形平面状のマスクであって、マスク本体1の上辺2に沿って両面粘着テープ3が、両面粘着テープ3の第1面で接合されており、両面粘着テープ3の第2面は、両面粘着テープ3の第1面よりも弱い粘着力を有する。両面粘着テープ3でマスクを顔面に粘着させることにより、マスクをずらす際に負荷を生じさせ、不適当な着用方法を行うことを防止することができる。ただし、顔面に当接する粘着テープの面は、弱い粘着力を有する。したがって、マスクを取り外す際に顔面の皮膚が受ける刺激は小さく、痛みや不快感は発生しない。【選択図】図1
Description
本考案は、鼻出し着用や顎着用を予防する、口と鼻とを覆う衛生用マスクに関する。
マスクは、病気の感染拡大の予防、花粉やPM2.5のような微粒子の吸引防止などを目的に、広く使用されている衛生用品である。また、口腔や喉の湿潤を保つことや、化粧をしていない顔を隠すことなど、より広範な用途で用いられることもある。
マスクは一般に、ガーゼなどの織布または不織布で構成されたマスク本体に、マスク本体を口と鼻を覆う位置に固定するための耳かけ紐が付属している。多くの場合、耳かけ紐は伸縮性を有する素材で製造され、伸ばしながら耳にかけ、縮む力によって本体を固定する構造となっている。あるいは、紐を耳にかけるのではなく、紐を後頭部に回して固定する構造のものも存在する。後頭部でマスクを固定するものは、医療現場のような長時間の使用を想定する場合や、顔面への密着性が求められる場合に使用される。
マスクは、このような構造によって、細菌や微物が体内に侵入することを防止するものであるが、正しい着用方法で使用しなければ、目的とする効果が得られない場合がある。例えば、外鼻腔を露出させて、マスクを低い位置に着用する使用者がいる。しかし、人間は鼻からも空気を吸引するため、口を覆うだけでは衛生対策として不十分である。あるいは、口を露出させたい場面などで、マスクを下方向にずらして顎に接触させる使用者がいる。顎はそれまで外気に接触していた部位であり、既に細菌等が付着している可能性がある。したがって、顎に当接させたマスクで再び口を覆うことは、衛生的観点からは、好ましいことではない。
特許文献1には、マスク内面の周縁近傍において不織布に接着され、マスクを顔面に装着した際に顔面と接触するホットメルト材料が設けられ、ホットメルト材料のA硬度が50未満であるマスクが開示されている。このような特徴によって、顔面との密着性が良好で、マスク自体が上下にずれにくいという記載がある。しかしながら、より簡易な構造によって、類似の機能を提供するという観点において、改善の余地がある。
衛生用マスクは、正しい着用方法で使用しなければ、意図する効果が得られない場合がある。しかしながら、不適当な着用方法が習慣となってしまい、低い位置に装着して外鼻腔を露出させる鼻出し着用や、下にずらして顎に当接させる顎着用を、無意識のうちに行ってしまう使用者がいる。本考案のマスクは、マスクをずらす際に負荷が生じることによって、正しい着用方法を維持することを目的とする。
上記課題を解決するため、本考案は、略四角形平面状のマスクであって、マスク本体の上辺に沿って両面粘着テープが、両面粘着テープの第1面で接合されており、両面粘着テープの第2面は、両面粘着テープの第1面よりも弱い粘着力を有する、マスクを提供する。
本考案のマスクは、粘着テープでマスクを顔面に粘着させることにより、マスクをずらす際に負荷を生じさせ、不適当な着用方法を行うことを防止することができる。ただし、顔面に当接する粘着テープの面は、弱い粘着力を有する。したがって、マスクを取り外す際に顔面の皮膚が受ける刺激は小さく、痛みや不快感は発生しない。
本考案のマスクは、マスク本体の材料として、一般的な衛生マスクに用いられる、通気性を有する織布または不織布を用いることができる。マスク本体の形状は、略四角形である。すなわち、4つの頂点を有し、これらの頂点を線で結んだ形状である。ただし、各辺は必ずしも直線でなくてもよく、所望により、曲線で結んだ形状であってもよい。また、頂点は必ずしも角をなさなくてもよく、例えば、滑らかな曲線によって各辺をつないでもよい。
なお、本明細書および実用新案登録請求の範囲において、マスクの一部を指す際の用語は、文脈に反しない限り、別段の記載がある場合を除いて、着用時の位置を基準とする。例えば、「上辺」という用語は、着用時に地面と平行な、地面から遠い側の辺を指す。
本考案のマスクはさらに、基材をずらしながら折り重ねたプリーツを備えてもよく、着用時には広げて変形させることが可能であってもよい。このような場合も、本明細書における「平面状」に含まれるものとする。また、本発明のマスクは、マスク本体を顔面の適当な位置に固定するための固定部材、例えば耳かけ紐を有しうる。
本発明のマスクはさらに、マスクの形状を一定の形状に保持するための形状保持部材、例えばノーズピースを有してもよい。ノーズピースとは、マスク本体の上部に配置され、マスクの形状を、鼻の周辺の形状に合わせて保持する部材である。マスクの形状と顔面の曲線とが一致することによって、マスクと顔面との間の密着性を高めることができる。ただし、本考案のマスクでは、両面粘着テープによってマスクの形状を顔面の形状に合わせて保持することができるため、ノーズピースなどの形状保持部材を有しなくてもよい。
本考案において、両面粘着テープとは、薄く細長い帯状基材の両面に、粘着剤が塗布されたテープを指す。このテープは2つの面を有し、一方を第1面、その裏側にある他方を第2面と称する。本考案に用いる両面粘着テープは、第1面が第2面よりも強い粘着力を有する。第1面は、十分に強い粘着力を有し、マスクとテープ基材とを接合するために用いられる。一方、第2面は、マスクと使用者の顔面とを密着させる効果を有する。第2面の粘着力が弱いため、使用者の皮膚に刺激を与えずに、密着させたマスクを取り外すことができる。また、各面の粘着力がこのような大小関係を有することによって、両面粘着テープがマスクから剥がれることを回避することができる。
本考案において、両面粘着テープは、マスク本体の上辺に沿って配置される。すなわち、マスクの着用時には、頬の上部と、これらの間にある鼻梁とに当接することになる。なお、両面粘着テープの長さは任意であり、マスク本体の上辺全体に配置されなくてもよい。両面粘着テープの幅は、通常1cm以下であり、面積が増加すると使用者への負荷が大きくなるため、3mm程度が好ましい。
両面粘着テープが備える粘着剤は、前述の関係を満足する範囲内で、任意の材料を用いることができる。ただし、使用者の顔面と当接する第2面については、皮膚への有害作用を生じない、十分な安全性を有することが求められる。例えば、弱粘着性のアクリル系粘着剤が、好ましく用いられる。
このような構造を有することによって、本考案によるマスクは、最初に正しい着用方法で着用すれば、マスクをずらす際には負荷が生じることによって、無意識のうちに鼻出し着用や顎着用をしてしまうことを防止することができる。ただし、顔面と粘着する面は弱い粘着力を有するため、痛みや不快感を伴わずにマスクを取り外すことができる。本考案の構造によれば、このような効果を有するマスクを、簡易な方法によって製造することができる。
本考案のマスクはさらに、粘着部上にシール台紙を有してもよい。粘着部をシール台紙に粘着させて提供することによって、着用前に不要に粘着せず、利便性を向上させることができる。
なお、本考案は上記の実施形態に限定されるものではなく、本考案の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本考案の範囲から排除するものではない。
1 マスク本体
2 上辺
3 両面粘着テープ
4 耳かけ紐
2 上辺
3 両面粘着テープ
4 耳かけ紐
Claims (1)
- 略四角形平面状のマスクであって、
マスク本体の上辺に沿って両面粘着テープが、前記両面粘着テープの第1面で接合されており、
前記両面粘着テープの第2面は、前記両面粘着テープの第1面よりも弱い粘着力を有する、
マスク。
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JP2021000172U JP3231416U (ja) | 2021-01-19 | 2021-01-19 | 鼻出し着用や顎着用を予防するマスク |
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