JP3230782B2 - 広帯域音声信号復元方法 - Google Patents

広帯域音声信号復元方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は狭帯域音声信号から広
帯域音声信号を生成する方法に関し、具体的には、現在
電話音声やAMラジオ等で出力されているような狭帯域
音声信号を、オーディオセットやFMラジオ等で出力さ
れているような広帯域音声信号に高品質化することを可
能とする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】狭帯域音声信号の例として電話音声につ
いて説明する。既存の電話システムが伝送できる信号の
スペクトル帯域は、約300Hzから3.4kHz である。従
来の音声の符号化技術の目的は、この電話帯域の音声の
品質を保ち、かつ伝送パラメータ量を最小にすることで
あった。すなわち従来の音声の符号化技術では入力音声
を再現することは可能であるが、入力音声の品質を超え
る音声を得ることは不可能である。一方、最近の音響技
術の発展やディジタル処理の開発により日常生活で使わ
れる音の品質が向上してきており、現状の電話帯域の音
声の音質では満足できない状況が発生している。この要
望を解決する方法としては、既存の電話システムを破棄
し、広帯域の信号を伝送できるような電話システムを再
構築することが考えられるが、経済的に大きな負担であ
るばかりでなく、再構築するにしてもかなりの時間を要
すると考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明の主たる目的
は、例えば既存の電話システムを有効に利用して伝送さ
れた狭帯域音声信号を広帯域の音声信号として出力でき
るようにすること、また例えば広帯域の信号を伝送でき
るような電話システムと既存の狭帯域の電話システムと
が共存する様な状況においても、両方の電話システムの
組み合わせに関係なく、広帯域の音声信号を利用できる
ようにする広帯域音声信号復元方法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、第1のステップで入力された狭帯域音声信号をスペ
クトル分析し、その分析結果を、第2のステップで、予
め用意した狭帯域音声信号のコードブックを用いてベク
トル量子化し、その量子化値を、第3のステップで、予
め用意した代表波形素片のコードブックを用いて復元し
て広帯域音声信号を得る。
【0005】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
において、更に第4のステップで、入力された狭帯域音
声信号をアップサンプリングしてサンプリング値を算出
し、第5のステップで、第3のステップで得た広帯域音
声信号から入力狭帯域音声信号の帯域外の広帯域部分を
取り出し、その取り出した広帯域部分を第6のステップ
で上記サンプリング値に加えて広帯域音声信号を得る。
【0006】請求項3の発明によれば、請求項1又は2
の発明で用いる代表波形素片のコードブックを次のよう
にして作る。即ち学習用広帯域音声信号をスペクトル分
析し、そのスペクトル分析の結果と、予め用意した広帯
域音声信号のコードブックとを比較し、その各コードに
ついてそのパラメータと最も近いスペクトル分析結果と
対応する学習用広帯域音声信号を、有声音なら1ピッチ
分、無声音なら1フレーム分抽出し、そのコードの代表
波形素片とする。
【0007】請求項4の発明によれば入力狭帯域音声信
号を第1のステップでスペクトル分析し、その分析結果
を、第2のステップで、予め用意した狭帯域音声信号の
コードブックを用いてベクトル量子化し、その量子化値
を、第3のステップで、予め用意した広帯域音声信号の
コードブックを用いて復元して広帯域音声信号を得、そ
の広帯域音声信号から入力狭帯域音声信号より低域の成
分を第4のステップで取出して低域信号を復元し、第2
のステップで得た量子化値を、予め用意した狭帯域音声
信号よりも高域の音声信号の代表波形素片のコードブッ
クを用いて、第5のステップで高域信号を復元し、入力
狭帯域音声信号を第6のステップでアップサンプリング
を行ってサンプリング値を算出し、そのサンプリング値
と、上記復元低域信号と、上記復元高域信号とを第7の
ステップで加えて広帯域音声信号を得る。
【0008】
【実施例】この発明の方法では狭帯域音声信号のコード
ブックと、代表波形素片のコードブックとを必要とし、
その代表波形素片のコードブックを作る際に広帯域音声
信号のコードブックを用いる。従ってまずこれらコード
ブックの作成方法を説明する。
【0009】まず図1を参照して広帯域音声信号のコー
ドブック作成手順について説明する。この作成手順は従
来より知られ、広帯域音声信号の特徴を効率良く表現す
るために、広帯域音声信号の特徴を適切に表現するパラ
メータを用いてクラスタリングを行いコードブックを作
成する。音声信号を特徴付けるパラメータとして線形予
測分析(LPC)による音声スペクトル包絡や、FFT
ケプストラム分析法による音声スペクトル包絡、PSE
音声分析合成法、正弦波の重ね合わせによる音声の表現
法等が考えられるが、この実施例においては、LPCに
よる音声スペクトル包絡を特徴パラメータとして用いた
場合について説明する。まず入力された広帯域、例えば
8kHz 帯域の音声はステップ101においてA/D変換
器によってディジタル信号に変換される。その後、ステ
ップ102においてLPC分析が施され、スペクトル情
報(自己相関係数、LPCケプストラム係数)のパラメ
ータが得られる。これらのパラメータを充分多く、例え
ば200単語程度について収集した後にステップ103
においてクラスタリングを行う。クラスタリングはLB
Gアルゴリズムで行われるが、この際使用される距離尺
度は(1)式で示すごとくLPCケプストラムのユーク
リッド距離Dである。
【0010】 D=Σ〔C(i) −C′(i) 〕 …… (1) ここでΣはi=1からpまで、C及びC′は異なる音声
信号をLPC分析して求めた各LPCケプストラム係
数、pはLPCケプストラム係数の次数である。なお、
上述のLBGアルゴリズムについては、Linde,Buzo,Gra
y;"An algorithm for Vector Quantization Design" IE
EE COM-28(1980-01)に詳細に記載されている。
【0011】上述の(1)式に基づいて、広帯域音声信
号コードブック104が求まる。次に図2を参照して、
広帯域音声信号コードブックとの対応関係をとりなが
ら、狭帯域音声信号コードブックを作成する手順につい
て説明する。まずステップ201において、学習用の広
帯域音声信号から入力となる狭帯域音声信号と同一帯域
の信号を作成する。この実施例においては広帯域音声信
号を8kHz 帯域の音声信号とし、狭帯域音声信号を電話
帯域の音声信号として説明する。従って、ステップ20
1は300Hz以下の周波数を除去するハイパスフィルタ
と3.4kHz 以上の周波数を除去するローパスフィルタと
に広帯域音声信号を通すことによって実現される。一
方、入力広帯域音声信号はステップ202においてLP
C分析が施され、ステップ203において、前述の図1
に示したコードブックの作成手順に従って求めた広帯域
音声信号のコードブック104を用いて、ベクトル量子
化される。
【0012】ところで、狭帯域音声信号は広帯域音声信
号から作成されたものであるから、狭帯域音声信号と広
帯域音声信号との時間対応はLPC分析を施すフレーム
番号で1対1に対応をとることができる。この原理に従
って、ステップ203でベクトル量子化した広帯域音声
信号に対応する狭帯域音声信号を求め、この信号をステ
ップ205でLPC分析し、その分析結果をステップ2
06において、ステップ203のベクトル量子化で得ら
れたコードベクトル番号ごとに分類し保存する。つまり
広帯域音声信号と狭帯域音声信号との時間対応とステッ
プ202,205の両フレームとの対応と一致させ、同
一フレーム番号の広帯域音声信号のベクトル量子化され
たコードベクトル番号と、狭帯域音声信号のLPC分析
結果とをそれぞれ対応させて保存する。以上、ステップ
201からステップ206の処理を学習用に準備された
全ての広帯域音声信号、例えば200単語分に対して施
す。ステップ207では、以上の全ての処理を通じてス
テップ206で保存されたLPC分析結果を、各クラス
タ(同一コードベクトル番号)ごとに平均化処理を行
い、その平均値をコードベクトルとして持つ狭帯域音声
信号のコードブック208を作成する。
【0013】次に代表波形素片のコードブックを作成す
る手順を図3を参照して説明する。図1の広帯域音声信
号のコードブックの作成に用いた学習用広帯域音声信
号、又は異なるほぼ同一の周波数帯の学習用広帯域音声
信号を入力してステップ301でA/D変換器によりデ
ィジタル信号に変換し、ステップ302でそのディジタ
ル信号に付してLPC分析を行ってスペクトル情報(自
己相関係数、LPCケブストラム係数)のパラメータを
得る。このパラメータは図1のコードブックを作成した
時のパラメータと同一のものとする。従って、図3のス
テップ301,302は省略し、図1のステップ102
で得られたパラメータを用いてもよい。このパラメータ
を充分多く収集した後、例えば200単語程度について
収集した後、ステップ303で、図1で作成した広帯域
音声信号のコードブック104を参照して、各セントロ
イドに最も近いフレームを選ぶ、つまり、コードブック
104の各コード番号について、そのコードベクトルに
最も近いスペクトル情報パラメータを選択し、そのパラ
メータと対応した原広帯域音声信号における1分析窓
長、(LPC分析における)の波形を、有声音ならば1
ピッチ分、無声音ならば1分析窓長分抽出し、その抽出
波形をそのコード番号に対する代表波形素片とする。こ
のようにして各コード番号に対する代表波形素片を収容
した代表波形素片コードブック305を得る。
【0014】次に請求項1の発明により狭帯域音声信号
から広帯域音声信号を復元する手順を図4を参照して説
明する。入力された、例えば300Hz〜3.4kHz の狭
帯域音声信号を、ステップ401においてLPC分析し
て図1で用いたものと同様のスペクトル情報を得、この
得られたスペクトル情報パラメータを、ステップ401
においてベクトル量子化する。このベクトル量子化で
は、図2で示した方法で作成した狭帯域音声信号コード
ブック208が使用される。次に、ステップ404にお
いて、図3で求めた代表波形素片305を用いてコード
ベクトル番号と対応する代表波形素片を取り出し、有声
部分はピッチ同期の重ね合わせで、無声部分は窓長シフ
ト幅(LPC分析における)分の波形をランダムに使用
することによって波形合成して例えば8kHz 帯域の広帯
域音声信号を得る。
【0015】以上の処理で求まった広帯域音声信号は、
狭帯域音声信号には存在しない信号を含んでいるが、狭
帯域音声信号に存在していた信号を歪ませるという副作
用を起こす。そこで、請求項2の発明では次に述べる処
理を行う。すなわちステップ405において、ステップ
404で得られた広帯域音声信号を、300Hz以下の周
波数を取り出すローパスフィルタと3.4kHz 以上の周
波数を取り出すハイパスフィルタとに通し、入力狭帯域
音声信号の帯域外の広帯域部分を取り出す。一方、入力
狭帯域音声信号をステップ406で8kHz 帯域にアップ
サンプリングし、そのサンプリング値と、ステップ40
5の出力広帯域部分とをステップ407でたしあわせ
て、復元された広帯域音声信号を得る。
【0016】上述において、代表波形素片コードブック
による入力信号帯域外の復元を高域側のみとし、低域側
は、音声素片を用いなくてもよい。即ち例えば図5に示
すように図4について述べたように、入力狭帯域音声信
号をLPC分析し、(401)その分析結果を狭帯域音
声信号コードブック208を用いてベクトル量子化する
が(402)、その量子化コードを、広帯域音声信号コ
ードブック104を用いて、復元し、つまり、この量子
化コードと同一コードの広帯域音声信号コードブック1
04のコードベクトルでLPC音声合成器のフィルタ係
数を制御し、そLPC音声合成器にステップ401での
LPC分析にもとづくピッチの励振信号を入力し、また
出力レベルをステップ401のLPC分析のレベルに応
じて制御する(501)。このように復元された広帯域
音声信号から狭帯域入力信号より低域成分、例えば30
0Hz以下を低域通過フィルタで取出す(502)。この
時、ステップ401でのLPC分析による検出パワーは
300Hz〜3.4kHz の入力狭帯域信号のパワーであ
り、この、パワーとステップ501からの、LPC合成
信号、例えば8kHz 帯の信号がパワーが等しくなるよう
にされる。よってこの復元された広帯域音声信号のパワ
ーレベルは、入力狭帯域信号の帯域についてみると低下
したものとなっている。その低下した分をステップ50
2の低域通過フィルター出力に対して調整して入力狭帯
域音声信号のパワーレベルと対応するように上げる(5
03)。このようにして入力狭帯域音声信号と対応した
その帯域よりも低い帯域の信号が復元される。
【0017】次に、入力狭帯域音声信号と対応するその
帯域よりも高域の信号を復元するために二つの代表波形
素片コードブックを予め作成しておく。つまり、図3に
示すように、学習広帯域音声信号から代表波形素片コー
ドブック305を作る場合と、同様の手法で図6に示す
ように、学習広帯域音声信号を、広帯域音声信号コード
ブック104を用いてベクトル量子化し、その各コード
についてコードベクトルを最も近い学習広帯域音声信号
の波形を有音声については1ピッチ分、無声音について
はLPC分析における1分析窓長分抽出する(30
3)。この抽出した各代表波形素片を、例えば300Hz
〜3.4kHz を通過帯域とするフィルタに通して(60
1)、狭帯域の代表波形素片コードブック602を作
り、またステップ303で抽出した各代表波形素片を例
えば3.4kHz 以上を通過させる高域通過フィルタに通
して(603)、高域の代表波形素片コードブック60
4を作る。
【0018】これら両代表波形素片コードブック60
2、604を用いて、入力狭帯域音声信号から、その帯
域よりも高い帯域の信号を復元する手法を図7を用いて
説明する。図4のステップ402で入力狭帯域信号を、
狭帯域音声信号コードブック208を用いてベクトル量
子化したが、その量子化コード番号を用いて、狭帯域代
表波形素片コードブック602から代表波形素片を選択
し(701)、また前記量子化コード番号を用いて、広
帯域の代表波形素片コードブック604から代表波形素
片を選択する。これら選択した狭帯域、広帯域の各代表
波形素片がそれぞれ無声音か有声音かの判定を行う(7
03、704)。無声音と判定されると、それぞれその
選択した狭帯域、広帯域の各代表波形素片から、窓シフ
ト幅分ずつ、開始点をランダムに選定して取出す(70
5、706)。ステップ703、704で有声音と判定
されると、その選択した狭帯域、広帯域の各代表波形素
片を、LPC分析(図4のステップ401)の結果得ら
れているピッチと同期して取出して重ね合わせる(70
7、708)。ステップ705、707で取出した各代
表波形素片列のパワーと、LPC分析(図4のステップ
401)の結果得られているパワーとの比をそれぞれ求
める(709、710)。これら求めた比を、ステップ
706、708より得られ、代表波形素片列のレベルに
掛算して、入力狭帯域音声信号のパワーと対応するパワ
ーとして(711、712)、加算することにより入力
狭帯域音声信号と対応するその帯域の高域側の復元信号
を得る(713)。
【0019】この高域側復元信号と、図5で得られた低
域側復元信号と、図4中のステップ406で得られた狭
帯域音声信号とを加えて広帯域音声信号を得る。図1中
のステップ102,図2中のステップ202,205,
図3中のステップ302,図4中のステップ401にお
ける各スペクトル分析は同一分析法により同種のパラメ
ータを求める。図2の狭帯域音声信号コードブック20
8の作成に用いる学習用広帯域音声信号は、広帯域音声
信号コードブック104の作成に用いた広帯域音声信号
を用いることが好ましい。何れにしても両音声信号の特
徴の対応関係を保存しながら両コードブックを作成する
とよい。しかし、この場合より音質が多少悪くなるが、
広帯域音声信号のコードブック104と、狭帯域音声信
号のコードブック208の各作成に全く別の音声信号を
用いてもよく、かつ狭帯域音声信号のコードブック20
8を図2に示したように、広帯域音声信号と狭帯域音声
信号の特徴の対応関係を保存させて作成するのではな
く、図1に示した通常の手法で狭帯域音声信号コードブ
ック208を作ってもよい。このようにしても広帯域音
声信号と狭帯域音声信号とは、例えば同一音韻について
みればその特徴は一般的にかなり相関があり、狭帯域音
声信号の同一音韻について広帯域音声信号のコードブッ
ク中の同一音韻を用いれば音質がかなり向上することが
期待できる。この場合広帯域音声信号のコードブック1
04と狭帯域音声信号のコードブック208との各同一
コード番号について両コードベクトルを対応付けておく
必要がある。
【0020】広帯域音声コードブック104を作るため
の広帯域音声信号と、代表波形素片コードブック305
を作るための広帯域音声信号とは同様に同一でも異なっ
ていてもよい。
【0021】
【発明の効果】学習データとして音韻バランス単語18
6単語を用い、分析窓にハミング窓を用い、分析窓長を
21ミリ秒とし、窓シフト幅を3ミリ秒とし、LPC分
析次数を14次とし、FFTポイント数を512とし、
コードブック作成時の距離尺度をLPCケプストラムユ
ークリッド距離とし、広帯域音声信号コードブック10
4のサイズを16、狭帯域音声信号コードブック206
のサイズを256として、次の試験を行った。
【0022】A及びBとして電話帯域音声、7.3kHz
帯域音声をランダムに提示する。3番目に提示される音
声Xを次の(1)から(4)とした。 (1) 電話帯域音声 (2) 7.3kHz 帯域音声 (3) 図5、図7の復元法(本発明)を利用した音声 (4) (2)のLPC分析合成音の低域、高域を電話
帯域音声に加え合わせた音声 (4)がLPC系を利用した場合に最良の復元音声にな
ると考え、被験者にはXの音声がAに近いかBに近いか
を判断させた。全部で125組の音声をヘッドホンを用
いて提示した。被験者は6名である。Xが7.3kHz 帯
域音声に近いと判断した割合を下記に示す。 (1) (2) (3) (4) 6.9% 96.9% 86.2% 86.4% (3)の本発明による復元音声、(4)のLPC合成音
による復元音声が7.3kHz 帯域音声に近いという結果
が、それぞれ、86.2%、86.4%であり、復元音
声が、7.3kHz 帯域音声に近いという結果が86.4
%であり、この発明によれば、可成りよく、帯域の復元
がなされていることが理解される。
【0023】以上述べたように、この発明によれば、狭
帯域音声信号と、広帯域音声との特徴の対応により、狭
帯域音声信号に存在しない音声信号の特徴を効率よく復
元することができる。特に、広帯域音声信号をそのまま
音声波形素片として用いて復元するため高品質な復元音
声を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】広帯域音声信号コードブックを作成する手順を
示す図。
【図2】狭帯域音声信号コードブックを作成する手順を
示す図。
【図3】代表波形素片コードブックを作成する手順を示
す図。
【図4】請求項1及び2の各発明による広帯域音声信号
復元方法の手順を示す図。
【図5】入力狭帯域音声信号よりも低い帯域の信号を復
元する方法の手順を示す図。
【図6】狭帯域の代表波形素片コードブック及び高域の
代表波形素片コードブックを作成する手順を示す図。
【図7】入力狭帯域音声信号よりも高い帯域の信号を復
元する方法の手順を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10L 19/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された狭帯域音声信号から広帯域音
    声信号を生成して出力する広帯域音声復元方法におい
    て、 入力された狭帯域音声信号をスペクトル分析する第1の
    ステップと、 その第1のステップで得た結果を、予め用意した狭帯域
    音声信号のコードブックを用いてベクトル量子化する第
    2のステップと、 その第2のステップで得た量子化値を、予め用意した代
    表波形素片のコードブックを用いて復元して広帯域音声
    信号を得る第3のステップと、 からなる広帯域音声信号復元方法。
  2. 【請求項2】 上記入力された狭帯域音声信号をアップ
    サンプリングを行ってサンプリング値を算出する第4の
    ステップと、 上記第3のステップで得た広帯域音声信号から上記入力
    狭帯域音声信号帯域外の広帯域部分を取り出す第5のス
    テップと、 その第5のステップで得た広帯域部分と上記第4のステ
    ップで得たサンプリング値とを加えて広帯域音声信号を
    得る第6のステップと、 を備えることを特徴とする請求項1記載の広帯域音声信
    号復元方法。
  3. 【請求項3】 上記代表波形素片のコードブックは、学
    習用広帯域音声信号をスペクトル分析し、そのスペクト
    ル分析の結果と、予め用意した広帯域音声信号のコード
    ブックとを比較し、その各コードについてそのパラメー
    タと、最も近いスペクトル分析結果と対応する学習用広
    帯域音声信号を、有声音なら1ピッチ分、無声音なら1
    フレーム分抽出し、そのコードの代表波形素片としたも
    のであることを特徴とする請求項1又は2記載の広帯域
    音声信号復元方法。
  4. 【請求項4】 入力された狭帯域音声信号から広帯域音
    声信号を生成して出力する広帯域音声復元方法におい
    て、 入力された狭帯域音声信号をスペクトル分析する第1の
    ステップと、 その第一のステップで得た結果を、予め用意した狭帯域
    音声信号のコードブックを用いてベクトル量子化する第
    2のステップと、 その第2のステップで得た量子化値を、予め用意した広
    帯域音声信号のコードブックを用いて復元する第3のス
    テップと、 その復元された広帯域音声信号から上記入力狭帯域音声
    信号より低域の成分を取出す第4のステップと、 上記第2のステップで得た量子化値を、予め用意した、
    狭帯域音声信号より高域の音声信号の代表波形素片のコ
    ードブックを用いて復元して高域音声信号を得る第5の
    ステップと、 上記入力された狭帯域音声信号をアップサンプリングを
    行ってサンプリング値を算出する第6のステップと、 上記第4のステップで取出した低域成分と、上記第5の
    ステップで復元した高域音声信号と、上記第6のステッ
    プで算出したサンプリング値とを加えて広帯域音声信号
    を得る第7のステップと、 を備えることを特徴とする広帯域音声信号復元方法。
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