JP3230448U - 回転刃 - Google Patents
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Abstract
【課題】蔓の巻き付きを効果的に防止できる回転刃であって、製造が容易な回転刃を提供する。【解決手段】回転刃1は、円板状の台板2の外周縁に配列された複数個の鋸刃3と、回転刃1の回転中心にあって駆動軸に係合される軸孔4を備えて、刈払機に取り付けて使用される。そして、回転刃1は鋸刃3の歯底から切り開けられて、軸孔4に向かって凹入する溝部5が、少なくとも1箇所に形成されていることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本考案は、刈払機に取り付けて使用される回転刃に関する。
刈払機は作業者が手持ちして、雑草等を刈り払う器具である。例えば、特許文献1等に示すように、一般的な刈払機は、操作杆の両端にエンジンと伝動ユニットを備えて構成される。伝動ユニットには回転刃が取り付けられ、回転刃はエンジンによって回転駆動される。作業者は操作杆を操作して、回転刃を雑草等に当てて、当該雑草等を刈り払う。
例えば、特許文献2等に示すように、一般的な回転刃は、円板状の鋼製の台板の外周縁に配列された複数個の鋸刃と、回転中心にあって伝動ユニットの駆動軸に係合される軸孔を備えている。要するに、回転刃は一種の回転鋸であって、回転する鋸刃が雑草等の葉あるいは茎に当たると、当該葉あるいは茎は切断される。
刈払機によれば、草刈鎌を使用する場合に比べて、はるかに能率良く、雑草等を除去することができる。また、刈払機は作業者によって運搬されるので、車両が進入できない狭隘地あるいは傾斜地であっても、雑草等を除去することができる。
しかしながら、雑草等の中には切断が容易ではないものがある。特に、ヤブガラシやクズの蔓は丈夫なので、しばしば切断に失敗することがある。切断に失敗した蔓は鋸刃に引っ掛かって、回転刃ユニットの駆動軸に巻き付くことがある。また、クズの蔓は長く、長いものは10m以上になるので、蔓が回転刃ユニットの駆動軸に巻き付くと大きな負荷がエンジンにかかる。その結果、エンジンが停止する。また駆動軸に巻き付いた蔓は、回転刃と回転刃ユニットの間の狭い隙間に食い込むので除去が容易ではない。
そこで、蔓の駆動軸への巻き付きを抑制することを目的とする発明が既に、多数公開されている。例えば特許文献2に記載の回転刃には、台板の上面に円筒状の巻き付き防止部材が固着されていて、回転刃ユニットの駆動軸を巻き付き防止部材が取り囲んでいる。特許文献3に記載の回転刃には、台板の上面の鋸刃に近い部分に回転刃の回転方向に向かって前方を低く、後方を高くした傾斜面を備える排除体が止着されている。
特許文献2に記載の回転刃は駆動軸の外周を取り囲む巻き付き防止部材を備えるので、蔓が駆動軸に巻き付くことがない。しかしながら、蔓が刈払機に絡みつくことに変わりはないので、蔓が巻き付き防止部材に巻き付く度に刈払機を停止して、蔓を除去する必要がある。
特許文献3に記載の回転刃は台板に後付けされた排除体で蔓を切断するので、蔓が駆動軸に巻き付くことがない。しかしながら、台板に後付けされた排除体は、台板から外れやすいという問題がある。回転刃の回転中に排除体が台板から外れると遠心力で弾かれて、予想外の場所に飛散する恐れがある。
また、特許文献2及び特許文献3に記載された回転刃は、いずれも、台板に別部品を後付けするので、製造に手間が掛かり、製造コストが嵩むという問題がある。
本考案は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、蔓の巻き付きを効果的に防止できる回転刃であって、製造が容易な回転刃を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本考案に係る回転刃は、円板状の台板の外周縁に配列された複数個の鋸刃と、回転刃の回転中心にあって駆動軸に係合される軸孔を備えて、刈払機に取り付けて使用される回転刃において、鋸刃の歯底から切り開けられて、軸孔に向かって凹入する溝部が、少なくとも1箇所に形成されているものである。
回転刃は、複数個の溝部を備えても良い。複数個の溝部が、回転中心に対して放射状に等間隔に配置されても良い。回転刃は、4個の溝部を備えて、各溝部と回転中心を結ぶ半径が中心角において90°ピッチで配置されるものであっても良い。
回転刃には、台板の溝部を挟んで回転刃の回転方向の後方に位置する縁辺に切り刃が形成されていても良い。台板は少なくとも一部において、面外方向に曲げられていて、回転刃を刈払機に取り付けて使用する場合に、台板の溝部を挟んで回転刃の回転方向において前方に位置する縁辺が、台板の回転刃の回転方向において後方に位置する縁辺よりも地面から遠い位置にあっても良い。
本考案によれば、回転刃に鋸刃の歯底から切り開けられて、回転刃の回転中心に向かって凹入する溝部を備えるので、鋸刃が切り損ねた蔓は溝部に導かれて、そこで切断される。仮に蔓が溝部で切断されなかったとしても、蔓は溝部を越えて駆動軸に近付くことがない。そのため、蔓の駆動軸への巻き付きが効果的に防止される。
また本考案によれば、溝部は台板の一部を切り開けることによって形成されるので、本考案に係る回転刃を製造する際には、別部品を台板に後付けする必要がない。そのため、本考案に係る回転刃は製造に掛かる手間が小さいので、安価に製造できる。
図1は、本考案の実施形態に係る回転刃1を上方から見た平面図である。図1に示すように、回転刃1は、円板状の鋼製の台板2に多数の鋸刃3を備えて構成されている。鋸刃3は台板2の外周縁に等間隔に配列されている。台板2の中心には、図示しない刈払機の駆動軸に係合される軸孔4を備えている。回転刃1は刈払機によって駆動されて、図1において矢印で示す方向に回転する。つまり、回転刃1回転中心Oを中心にして反時計回り方向に回転して、図示しない雑草等を切断する。
図1に示すように、回転刃1には、4箇所において、溝部5が形成されている。溝部5は鋸刃3の歯底から切り開けられて、回転刃1の回転中心Oに向かって凹入している。また、溝部5は回転刃1の回転中心Oに対して放射状に等間隔に配置されている。本実施形態においては、溝部5は、溝部5と回転刃1の回転中心Oと結ぶ半径が中心角において90°ピッチで配列されるように配置されている。また、溝部5を挟んで回転刃1の回転方向の後方に位置する台板2の縁辺6には切り刃7が形成されている。
なお、本実施例においては、回転刃1の外径(直径)Dは255mmである。この場合に、溝部5の回転刃1の外縁から測った凹入深さdを約50mmにしている。また、溝部5の幅Wを約3mmにしている。
図2は、図1に示した回転刃1を図1においてAA’線で示す平面で切断して示す断面図である。図2に示すように、回転刃1の台板2は一部で面外方向に曲げられていて、溝部5を挟んで回転刃1の回転方向の後方に位置する台板2の縁辺6は、溝部5を挟んで回転刃1の回転方向の前方に位置する台板2の縁辺8の間に段差が形成されている。なお、回転刃1を刈払機に取り付けて使用する場合に、地面は図2において矢印で示す方向にある。そのため、回転刃1を刈払機に取り付けて使用する場合に、縁辺8は縁辺6よりも地面から遠い位置にある。本実施形態において、縁辺8と縁辺6の間の段差の高さHを約5mmにしている。また、切り刃7は、その先端が断面形において鋭角を成すように研削されている。
ここで、図3(A)〜(C)と図4を参照して、回転刃1の作用を説明する。なお、図3(A)〜(C)は、回転刃1を上から見た平面図であって、回転刃の作用を時系列に沿って示す図である。図4は、図3(C)に記載の回転刃1を図3(C)においてBB’線で示す平面で切断して示す断面図である。
ここでは、図3(A)に示すように、回転刃1の鋸刃3のひとつが蔓9を捉えたものの、蔓9を切断できなかった場合に、切断できなかった蔓9が回転刃1の上面に載った場合を想定する。この場合に、回転刃1が回転方向に回転すると、図3(B)に示すように、蔓9の先端は鋸刃3に引かれて図において左方向に移動する。同時に溝部5aは、図において右方向に移動する。その結果、蔓9は溝部5aの入り口に導かれる。回転刃1が更に回転方向に回転すると、図3(C)に示すように、蔓9は回転刃1の溝部5aに捉えられる。蔓9が溝部5aに捉えられると、蔓9の、図示しない駆動軸方向への移動は、溝部5aによって止められる。その結果、蔓9が駆動軸に巻き付くことが防止される。また、蔓9が溝部5aに捉えられると、図4に示すように、蔓9は回転刃1の上面から溝部5aを通って、回転刃1の下方に垂れ下がるとともに、切り刃7に当接する。
そして、図3(C)と図4に示す状態において、図示しない刈払機を振り回して、回転刃1を図3(C)において矢印Pで示す方向に移動させると、蔓9は切り刃7によって切断される。回転刃1の上面に残った蔓9の残片は、遠心力によって弾かれて、回転刃1から取り除かれる。
次に、図5(A),(B)と図6を参照して、回転刃1の別の作用を説明する。なお、図5(A),(B)は、回転刃1を上から見た平面図であって、回転刃の別の作用を時系列に沿って示す図である。図6は、図5(C)に記載の回転刃1を図5(B)においてCC’線で示す平面で切断して示す断面図である。
ここでは、図5(A)に示すように、回転刃1の鋸刃3のひとつが蔓9を捉えたものの蔓9を切断できなかった場合に、切断できなかった蔓9が回転刃1の下面に接している場合を想定する。図2に示したように、溝部5を挟んで回転刃1の回転方向の前方に位置する台板2の縁辺8と回転方向の後方に位置する台板2の縁辺6の間には段差があって、縁辺8は縁辺6より高い位置にある。そのため、この場合に、回転刃1が回転方向に回転すると、図5(B)と図6に示すように、蔓9は溝部5bにおいて縁辺8と縁辺6の間の段差を通って、回転刃1の上面に移動する。回転刃1が更に回転方向に回転すると、先に図3(B),(C)と図4を引用して説明したプロセスと同様のプロセスを経て、蔓9は回転刃1の溝部5cに捉えられて、切り刃7によって切断される。
以上、説明したように、回転刃1は溝部5を備えるので、鋸刃3が蔓9を捉えたものの蔓9を切断できなかったとしても、蔓9が溝部5に捉えられるので、蔓9が駆動軸に巻き付くことがない。また、溝部5に捉えられた蔓9は、切り刃7によって切断される。このように、回転刃1によれば、そのため、蔓9の駆動軸への巻き付きが防止される。また、回転刃1は既存の回転刃に簡単な加工を加えるだけで製造できるので、安価に製造することができる。
なお、本願考案の技術的範囲は、上記の実施形態によっては、限定されない。本考案は、実用新案登録請求の範囲に記載の技術的思想の限りにおいて、自由に、応用変形あるいは改良して実施することができる。
上記の実施形態においては、回転刃1が4個の溝部5を備える例を示したが、回転刃1が備える溝部5は4個には限定されない。回転刃1は5個又は6個以上の溝部5を備えていても良い。回転刃1は3個又は2個の溝部5を備えるものであっても良い。回転刃1は溝部5を1個だけ備えるものであっても良い。
上記の実施形態においては、溝部5の寸法について、具体的な数値を例示したが、本願考案の技術的範囲は、例示された数値によっては限定されない。なお、溝部5の幅Wと縁辺8と縁辺6の間の段差の高さHは、回転刃1の刈り取り対象である蔓9の断面の直径を基準に決定される。幅Wと高さHは、蔓9の断面の直径に若干の余裕を加えたものであれば良い。溝部5の回転刃1の外縁から測った凹入深さdは、溝部5に捉えられた蔓9が容易には外れないような寸法が必要とされる。凹入深さdは回転刃1の外径(直径)Dの約20%から13%の範囲で選択すれば良好な結果が得られる。例えば、回転刃1の外径(直径)Dが230mmである場合に凹入深さdを30mmにしても良い。
上記に示した回転刃1の機械的構成、特に台板2と鋸刃3の形状は例示であって、本願考案の技術的範囲は、例示された機械的構成によっては限定されない。例えば、台板2は軽量化及び放熱促進のための穴が穿設されていても良い。鋸刃3の形状と個数は任意に選択できる。回転刃1を構成する素材も限定されない。
1 回転刃、2 台板、3 鋸刃、4 軸孔、5,5a,5b、5c 溝部、6,8 縁辺、7 切り刃、9 蔓
Claims (6)
- 円板状の台板の外周縁に配列された複数個の鋸刃と、回転刃の回転中心にあって駆動軸に係合される軸孔を備えて、刈払機に取り付けて使用される回転刃において、
前記鋸刃の歯底から切り開けられて、前記軸孔に向かって凹入する溝部が、少なくとも1箇所に形成されていることを特徴とする、
回転刃。 - 複数個の前記溝部を備えることを特徴とする、
請求項1に記載の回転刃。 - 複数個の前記溝部が、前記回転中心に対して放射状に等間隔に配置されていることを特徴とする、
請求項2記載の回転刃。 - 4個の前記溝部を備えて、各溝部と前記回転中心を結ぶ半径が中心角において90°ピッチで配置されていることを特徴とする、
請求項3記載の回転刃。 - 前記台板の前記溝部を挟んで前記回転刃の回転方向の後方に位置する縁辺に切り刃が形成されていることを特徴とする、
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の回転刃。 - 前記台板は少なくとも一部において、面外方向に曲げられていて、
前記回転刃を刈払機に取り付けて使用する場合に、前記台板の前記溝部を挟んで前記回転刃の回転方向において前方に位置する縁辺が、前記台板の前記回転刃の回転方向において後方に位置する縁辺よりも地面から遠い位置にあることを特徴とする、
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の回転刃。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020004959U JP3230448U (ja) | 2020-11-18 | 2020-11-18 | 回転刃 |
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Family Applications (1)
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JP2020004959U Active JP3230448U (ja) | 2020-11-18 | 2020-11-18 | 回転刃 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3230448U (ja) |
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2020
- 2020-11-18 JP JP2020004959U patent/JP3230448U/ja active Active
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