JP3229679B2 - 移動式クレーンにおける油圧駆動ウインチの制御装置 - Google Patents

移動式クレーンにおける油圧駆動ウインチの制御装置

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JP3229679B2
JP3229679B2 JP31658492A JP31658492A JP3229679B2 JP 3229679 B2 JP3229679 B2 JP 3229679B2 JP 31658492 A JP31658492 A JP 31658492A JP 31658492 A JP31658492 A JP 31658492A JP 3229679 B2 JP3229679 B2 JP 3229679B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブームを有する移動式
クレーンの制御装置、特に、ブームの起伏駆動およひウ
インチの巻き上げ巻き下げ駆動を対応する操作レバーに
よって制御するようにした通常モードと、ウインチを微
速で巻き上げ駆動すると共にブームに作用する負荷の変
動に伴い発生するブーム作業半径の増大をブームの起仰
動で自動的に解消する地切りモードを備えた制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】移動式クレーンは、図2および図3に示
す如く、起伏用油圧アクチュエータ4で駆動される起伏
可能なブーム3と、ウインチ用油圧アクチュエータ6で
巻き上げ巻き下げ駆動されるウインチ5を備え、ウイン
チ5から引き出したワイヤーロープ7を介してブーム3
の先端部から吊具8を吊下して構成している。1は車
輌。2は、車輌1上へ旋回駆動自在に搭載した旋回台で
ある。前記起伏用油圧アクチュエータ4は、この例では
複動型の油圧シリンダーで構成されており、四方向三位
置型の起伏制御弁4aで駆動制御されるようになってて
いる。また、前記ウンイチ用油圧アクチュエータ6は、
油圧モータで構成されており、四方向三位置型のウイン
チ制御弁6aで駆動制御されるようになっている。
【0003】図3に従って従来の制御装置を説明する。
図3において、9は、起伏操作レバー9aの操作方向と
操作量に対応する起伏操作信号aを出力する起伏操作信
号発生手段である。10は、ウインチ操作レバー10a
の操作方向と操作量に対応するウインチ操作信号bを出
力するウインチ操作信号発生手段である。11は、ブー
ム3の起伏駆動およひウインチ5の巻き上げ巻き下げ駆
動を、対応する操作レバー9a,10aによって制御す
るようにした通常モードと、ウインチ5を微速で巻き上
げ駆動すると共にブーム3に作用する負荷の変動に伴い
発生するブーム作業半径Rの増大をブーム3の起仰動で
自動的に解消する地切りモードとを選択する選択信号c
を出力するモード選択手段である。12は、ブーム3の
起伏角度Θを検出する起伏角度検出手段である。13
は、ブーム3に作用する負荷fを検出するブーム負荷検
出手段である。
【0004】14は、前記各手段からの信号(起伏操作
信号発生手段9からの起伏操作信号a,ウインチ操作信
号発生手段10からのウインチ操作信号b,モード選択
手段11からの選択信号c,起伏角度検出手段12から
の起伏角度信号Θ,ブーム負荷検出手段13からの負荷
信号f)を受け取り、演算算出して前記起伏制御弁4a
およびウインチ制御弁6aへ弁駆動信号を出力する演算
部である。このように、従来の移動式クレーンの制御装
置は、起伏操作信号発生手段9、ウインチ操作信号発生
手段10、モード選択手段11、起伏角度検出手段1
2、ブーム負荷検出手段13、および演算部14から構
成されている。
【0005】起伏操作信号発生手段9は、起伏操作レバ
ー9aの中立位置からの操作方向と操作量を判別可能な
起伏操作信号aを出力するものである。具体的には、操
作レバー9aが一方の操作終端部から他方の操作終端部
に到るに従ってその出力電圧が一次関数的に増加するよ
う操作レバー9aに連結したポテンショメータ(図示せ
ず)が用いられている。また、ウインチ操作信号発生手
段10は、ウインチ操作レバー10aの中立位置からの
操作方向と操作量を判別可能なウインチ操作信号bを出
力するものである。具体的には、操作レバー10aが一
方の操作終端部から他方の操作終端部に到るに従ってそ
の出力電圧が一次関数的に増加するよう操作レバー10
aに連結したポテンショメータ(図示せず)が用いられ
ている。
【0006】次に演算部14の構成について説明する。
起伏操作信号発生手段9から演算部14に入力された起
伏操作信号aは、上述したように起伏操作レバー9aの
操作方向と操作量に対応する情報を含んでいる。この起
伏操作信号aは、演算部14中に設けられている操作方
向・操作量判別手段15に入力され、操作方向・操作量
判別手段15において起仰操作信号a1および倒伏操作
信号a2が算出される。起仰操作信号a1は、起伏操作
レバー9aをその中立位置からブーム起仰方向へ操作し
た時の操作量に対応する電圧であり、また倒伏操作信号
a2は、起伏操作レバー9aをその中立位置からブーム
倒伏方向へ操作した時の操作量に対応する電圧となって
いる。前記起仰操作信号a1および倒伏操作信号a2
は、それぞれ電力増幅器16および17を介して増幅さ
れ、増幅された電力がそれぞれ起伏制御弁4aの起仰駆
動側ソレノイド4a1および倒伏駆動側ソレノイド4a
2に入力されるようになっている。前記各電力増幅器1
6および17から起伏制御弁4aの起仰駆動側ソレノイ
ド4a1および倒伏駆動側ソレノイド4a2に出力され
る電力信号は、演算部14から出力される弁駆動信号で
ある。
【0007】ウインチ操作信号発生手段10から演算部
14に入力されたウインチ操作信号bは、上述したよう
にウインチ操作レバー10aの操作方向と操作量に対応
する情報を含んでいる。このウインチ操作信号bは、演
算部14中に設けられている操作方向・操作量判別手段
18に入力され、操作方向・操作量判別手段18におい
て巻き上げ操作信号b1および巻き下げ操作信号b2が
算出される。巻き上げ操作信号b1は、ウインチ操作レ
バー10aをその中立位置から巻き上げ方向へ操作した
時の操作量に対応する電圧であり、また巻き下げ操作信
号b2は、ウインチ操作レバー10aをその中立位置か
ら巻き下げ方向へ操作した時の操作量に対応する電圧と
なっている。
【0008】前記巻き上げ操作信号b1および巻き下げ
操作信号b2は、それぞれ電力増幅器19および20を
介して増幅され、増幅された電力がそれぞれウインチ制
御弁6aの巻き上げ駆動側ソレノイド6a1および巻き
下げ駆動側ソレノイド6a2に入力されるようになって
いる。前記各電力増幅器19および20からウインチ制
御弁6aの巻き上げ駆動側ソレノイド6a1および巻き
下げ駆動側ソレノイド6a2に出力される電力信号は、
演算部14から出力される弁駆動信号である。
【0009】21は、演算部14中に設けた地切り制御
信号発生手段である。この地切り制御信号発生手段21
には、モード選択手段11からの信号と、起伏角度検出
手段12およびブーム負荷検出手段13からの各検出信
号が入力されている。地切り制御信号発生手段21は、 ・巻き上げ指令信号発生部21a、 この巻き上げ指令信号発生部21aは、モード選択手段
11から地切りモードに関する選択信号cが入力されて
いる状態では、ウインチ5を微速で巻き上げ駆動するた
めの巻き上げ指令信号dを、前記電力増幅器19の前段
(入力)側に入力するものである。 ・作業半径算出部21b、 この作業半径算出部21bは、前記起伏角度検出手段1
2からの起伏角度Θおよび前記ブーム負荷検出手段13
からの負荷fをもとにブーム3の撓みを加味したブーム
作業半径Rを継続的に算出して、後述する初期作業半径
記憶部21cおよび比較部21dに出力するものであ
る。 ・初期作業半径記憶部21c、 この初期作業半径記憶部21cは、モード選択手段11
から地切りモードの選択信号cが入力されている状態で
は、この地切りモードの選択信号cが入力された時点に
おける前記作業半径算出部21bの算出に係る作業半径
Rを初期作業半径R0として記憶しこの初期作業半径R
0を後述する比較部21dに出力すると共に、モード選
択手段11から通常モードの選択信号cが入力されてい
る状態(地切りモードの選択信号cの入力が絶たれた状
態)では、前記作業半径算出部21bの算出に係る作業
半径Rをそのまま後述する比較部21dに出力するもの
である。 ・比較部21d、 この比較部21dは、前記作業半径算出部21cから直
接入力される作業半径Rと、初期作業半径記憶部21c
から入力される初期作業半径R0(モード選択手段11
から地切りモードの選択信号cが出力されている時)ま
たは作業半径R(モード選択手段11から地切りモード
の選択信号cが出力されていない時;この作業半径Rは
作業半径算出部21bの算出値そのものである。)を比
較し、前者の値が後者の値を所定量以上オーバすると、
ブーム3を起仰駆動するための起仰指令信号eを、前記
電力増幅器16の前段(入力)側に入力するものであ
る。で以て構成されている。
【0010】このように構成した従来のブームを有する
移動式クレーンの制御装置は、通常のクレーン作業をす
る場合には、モード選択手段11を操作して当該モード
選択手段11から通常モードの選択信号cを演算部14
へ入力(地切りモードの選択信号cの入力を遮断)す
る。すると、地切り制御信号発生手段21の巻き上げ指
令信号発生部21aからは、巻き上げ指令信号dが出力
せず、また、地切り制御信号発生手段21の比較部21
dからは、起仰指令信号eが出力することがない。 従
って、演算部14は、モード選択手段11から通常モー
ドの選択信号cが入力されている状態(地切りモードの
選択信号cの入力を遮断)では、起伏操作レバー9aの
操作方向と操作量に対応して前記起伏制御弁4aが切り
換えられるよう前記起伏操作信号発生手段9からの起伏
操作信号aに対応する弁駆動信号を起伏制御弁4aへ出
力すると共に、ウインチ操作レバー10aの操作方向と
操作量に対応して前記ウインチ制御弁6aが切り換えら
れるよう前記ウインチ操作信号発生手段10からのウイ
ンチ操作信号bに対応する弁駆動信号をウインチ制御弁
6aに出力するのである。このため、起伏操作レバー9
aとウインチ操作レバー10aを操作して通常のクレー
ン作業をすることができるのである。
【0011】また、地切り作業をする場合には、モード
選択手段11を操作して当該モード選択手段11から地
切りモードの選択信号cを演算部14へ入力する。する
と、地切り制御信号発生手段21の巻き上げ指令信号発
生部21aが、巻き上げ指令信号dを出力するので、ウ
インチ5が微速で巻き上げ駆動される。また、地切りモ
ードの選択信号cの入力時点における作業半径算出部2
1bの算出になる作業半径Rが、初期作業半径R0とし
て初期作業半径記憶部21cに記憶される。そして比較
部21dでは、作業半径算出部21bで継続的に算出さ
れる作業半径R(実際値)と初期作業半径記憶部21c
に記憶された初期作業半径R0とが対比される。対比の
結果、作業半径R(実際値)が初期作業半径R0に対し
て所定量以上増加すると比較部21dから起仰指令信号
eが出力され、ブーム3が起仰動する。
【0012】このように、吊り荷を地切りする場合は、
モード選択手段11を操作し当該モード選択手段11か
ら演算部14に地切りモードの選択信号cを入力する
と、ウインチ5が自動的に微速で巻き上げ駆動されると
共に、ブーム3に作用する負荷fの増大に伴い発生する
ブーム3の撓みに基づく作業半径の増大分が、自動的に
なされるブーム3の起仰動によって解消されるのであ
る。
【0013】従来のブームを有する移動式クレーンの制
御装置は上記したように構成している。即ち、従来のブ
ームを有する移動式クレーンの制御装置は、起伏制御弁
4aにより駆動制御される起伏用油圧アクチュエータ4
で以て起伏駆動されるブーム3と、ウインチ制御弁6a
により駆動制御されるウインチ用油圧アクチュエータ6
で以て駆動制御されるウインチ5とを備え、前記ウイン
チ5から引き出したワイヤーロープ7を介して前記ブー
ム3の先端部から吊具8を吊下してなるブームを有する
移動式クレーンの制御装置であって、 ・起伏操作レバー9aの操作方向と操作量に対応する起
伏操作信号aを出力する起伏操作信号発生手段9、 ・ウインチ制御レバー10aの操作方向と操作量に対応
するウインチ操作信号bを出力するウインチ操作信号発
生手段10、 ・通常モードと地切りモードを選択する選択信号cを出
力するモード選択手段11、 ・ブーム3の起伏角度Θを検出する起伏角度検出手段1
2、 ・ブーム3に作用する負荷fを検出するブーム負荷検出
手段13、 ・前記各手段9,10,11,12,13からの信号を
受け取り演算算出して前記起伏制御弁4aおよびウイン
チ制御弁6aへ弁駆動信号を出力する演算部14、とか
らなり、前記演算部14が、 (1)モード選択手段11から通常モードの選択信号c
が入力されている状態では、起伏操作レバー9aの操作
方向と操作量に対応して前記起伏制御弁4aが切り換え
られるよう前記起伏操作信号発生手段9からの起伏操作
信号aに対応する弁駆動信号を起伏制御弁4aへ出力す
ると共に、ウインチ操作レバー10aの操作方向と操作
量に対応して前記ウインチ制御弁6aが切り換えられる
よう前記ウインチ操作信号発生装置10からのウインチ
操作信号bに対応する弁駆動信号をウインチ制御弁6a
に出力する。 (2)モード選択手段11から地切りモードの選択信号
cが入力されている状態では、ウインチ制御弁6aに当
該ウインチ制御弁6aを巻き上げ操作するための弁駆動
信号を出力する一方、ブーム3の撓みを加味したブーム
作業半径Rを前記起伏角度検出手段12および前記ブー
ム負荷検出手段13からの各検出信号Θ,fをもとに継
続的に演算算出すると共に、この演算算出に係るブーム
作業半径Rの前記地切りモードの選択信号c入力時点に
対する増加量を監視し、この増加量が所定値以上になる
と前記起伏制御弁4aに当該起伏制御弁4aを起仰操作
するための弁制御信号を出力する。よう構成しているの
である。
【0014】このように構成した従来のブームを有する
移動式クレーンの制御装置は、起伏操作レバー9aおよ
びウインチ操作レバー10aを操作しての通常のクレー
ン作業ができる他、モード選択手段11から地切りモー
ドの選択信号cを演算部14に入力することにより、ブ
ーム3の撓みに基づく作業半径Rの増大をブーム3の自
動的な起仰動で解消しながら吊り荷を地切りすることが
できるという優れた効果をもっている。
【0015】ところで、上記した従来のブームを有する
移動式クレーンの制御装置は、地切りモード選択手段1
1から地切りモードの選択信号cを演算部14に入力し
て地切り作業をしている状態においても、起伏制御弁4
aおよびウインチ制御弁6aは、起伏制御レバー9aお
よびウインチ制御レバー10aにより制御可能になって
いる。このため、地切り作業をしている状態(モード選
択手段11から地切りモードの選択信号cを演算部14
に入力している状態)で、起伏操作レバー9aを誤って
操作すると、ブーム3は起仰または倒伏駆動される。そ
の結果、作業半径算出部21cは、この起伏操作レバー
9aにより起伏駆動された起伏角度Θに基づき作業半径
Rを算出して、この演算結果が比較部21dにおいて、
初期作業半径記憶部21cに記憶した初期作業半径R0
と対比されることになる。この対比は意味のないものと
なり、地切り時に吊り荷の荷振れを防止することが出来
なくなる。特に、起伏操作レバー9aによりブーム3を
倒伏駆動した場合、作業半径Rが増大し、記憶作業半径
R0に対して作業半径R(実際値)が大きくなり、比較
部21dから起仰指令信号eが出力されるので、ブーム
はもとの起伏角度Θに自動的に復帰駆動されることにな
る。このようなブーム3の挙動は、オペレータの意思に
反したものであり危険を伴うものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のブー
ムを有する移動式クレーンの制御装置が持っていた上記
の問題点を、モード選択手段11から地切りモードの選
択信号cが出力されている状態では起伏操作レバー9a
によるブーム3の起伏駆動が出来ないようにすることに
より、あるいはモード選択手段11から地切りモードの
選択信号cが出力されている状態ではウインチ操作レバ
ー10aによるウインチ6のウインチ駆動 が出来ないよ
うにすることにより、解消しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のブームを有する移動式クレーンの制御装置
は、従来の制御装置における演算部14に、モード選択
手段11から地切りモードの選択信号cが入力されてい
る状態では、前記起伏操作信号発生手段9からの操作信
号aの起伏制御弁4aへの伝達を阻止する起伏操作信号
遮断手段Aを設けて構成したことを特徴とするものであ
る。あるいは、従来の制御装置における演算部14に、
モード選択手段11から地切りモードの選択信号cが入
力されている状態では、前記ウインチ操作信号発生手段
10からの操作信号bのウインチ制御弁6aへの伝達を
阻止するウインチ操作信号遮断手段Bを設けて構成した
ことを特徴とするものである。
【0018】
【作用】以上の如く構成した本発明のブームを有する移
動式クレーンの制御装置は、モード選択手段11から演
算部14に地切りモードの選択信号cが入力されている
状態では、演算部14に設けた起伏操作信号遮断手段が
作動するので、起伏操作レバー9aを操作しても起伏操
作信号発生手段9からの起伏操作信号aが起伏制御弁4
aに伝達されない。あるいは、モード選択手段11から
演算部14に地切りモードの選択信号cが入力されてい
る状態では、演算部14に設けたウインチ操作信号遮断
手段が作動するので、ウインチ操作レバー10aを操作
してもウインチ操作信号発生手段10からのウインチ操
作信号bがウインチ制御弁6aに伝達されない。従っ
て、地切り時に吊り荷の荷振れを防止することが出来な
くなるようなことがなく、また、ブーム3の危険な挙動
も無くなるものである。
【0019】
【実施例】以下本発明のブームを有する移動式クレーン
の制御装置の実施例を、図1に基づいて説明する。以下
の説明では、図2および3の従来技術の説明で用いた符
号は、同義のものとして援用する。
【0020】図1は、従来技術の説明で用いた図3に対
応する制御回路図である。図1において、Aは、操作方
向・操作量判別手段15から電圧増幅器16へ起仰操作
信号a1を伝達する経路中、および操作方向・操作量判
別手段15から電力増幅器17へ倒伏操作信号b1を伝
達する経路中に介装した起伏操作信号遮断手段である。
この起伏操作信号遮断手段Aは、モード選択手段11か
ら地切りモードの切換信号cが出力されこれが演算部1
4に入力されている状態で、作動して起伏操作信号発生
手段9からの起伏操作信号a(起仰操作信号a1および
倒伏操作信号b1)の起伏制御弁4aへの伝達を遮断す
るようになっている。
【0021】このように構成した本考案のブームを有す
る移動式クレーンの制御装置は、従来のものと同様に通
常モードによるクレーン作業と、地切りモードによるク
レーン作業ができるものであるが、特に、地切りモード
によるクレーン作業(モード選択手段11から地切りモ
ードの選択信号cを出力し、この信号を演算部14に入
力している状態)では、起伏操作信号遮断手段Aが作動
して起伏操作信号aの起伏制御弁4aへの伝達を遮断す
るので、起伏操作レバー9aを操作してもそれによりブ
ーム3が起伏駆動されることがないのである。従って、
地切りモードによるクレーン作業時には、地切り時の荷
振れが確実に防止できるのである。
【0022】上記実施例におけるモード選択手段11
は、オペレータの選択操作により通常モードの選択信号
と地切りモードの選択信号を任意に出力する単一の切換
スイッチで構成している。
【0023】次に、本発明の発展例について説明してお
く。上述したように本発明は、演算部14に、モード選
択手段11から地切りモードの選択信号cが入力されて
いる状態では、前記起伏操作信号発生手段9からの操作
信号aの起伏制御弁4aへの伝達を阻止する起伏操作信
号遮断手段Aを設けて構成したことを特徴とするもので
ある。そして、この構成により、地切りモードを選択し
ての地切り作業時においては、起伏操作レバー9aの操
作によるブーム3の起伏駆動を不能とするものである
が、図1に示す如く、演算部14に、モード選択手段1
1から地切りモードの選択信号cが入力されている状態
では、ウインチ操作信号発生手段10からのウインチ操
作信号bのウインチ制御弁6aへの伝達を阻止するウイ
ンチ操作信号遮断手段Bを追加して設けるようにする。
このようにウインチ操作信号遮断手段Bを追加して設け
ることにより、モード選択手段11から地切りモードの
選択信号cを出力している状態では、起伏操作レバー9
aによるブーム3の起伏駆動に加えてウインチ操作レバ
ー10aによるウインチ5の巻き上げ巻き下げ駆動を不
能とすることができるのである。
【0024】この場合、地切りモード選択手段11を、
切換スイッチとウインチ操作レバーの巻き上げ方向への
操作を検出する巻き上げ操作検出手段(ウインチ操作レ
バー10aを中立位置から微小量以上巻き上げ方向に操
作した時を検出するリミットスイッチ等で構成されたも
の…図示せず)で構成し、切換スイッチが地切りモード
状態に切換られ且つ前記巻き上げ操作検出手段が巻き上
げ操作を検出した時に、地切りモード選択信号が出力さ
れるよう構成しても良い。
【0025】尚、本発明のブームを有する移動式クレー
ンの制御装置を、伸縮式のブームを有する移動式クレー
ンに実施する場合には、伸縮操作レバーの操作方向と操
作量に対応する伸縮操作信号を出力する伸縮操作信号発
生手段からの伸縮操作信号を、演算部14を介して伸縮
制御弁に伝達するようにすると共に、伸縮式のブーム3
の長さを検出するブーム長検出手段からのブーム長信号
を、演算部14における地切り制御信号発生手段21の
作業半径算出部21bに入力するようにする。そして、
作業半径算出部21bにおいて、ブーム長検出手段から
のブーム長信号、起伏角度信号Θ、およびブーム3に作
用する負荷fの関数として、ブーム3の撓みを加味した
ブーム作業半径Rを算出するようにすれば良い。このよ
うな構成も、本発明の要旨に包含されるものである。こ
の場合、演算部14に、モード選択手段11から地切り
モードの選択信号cが入力されている状態では、前記伸
縮操作信号発生手段からの操作信号の伸縮制御弁への伝
達を阻止する伸縮操作信号遮断手段を設けるようにして
も良い。
【0026】
【発明の効果】以上の如く構成した本発明のブームを有
する移動式クレーンの制御装置は、従来の制御装置の構
成を一部変更した簡単な構成でもって、地切り作業時に
おいて起伏操作レバー9aによるブーム3の起伏駆動が
不能となり、地切り作業時に誤って起伏操作レバー9a
を操作してもその操作によりブーム3が起伏駆動される
ことがないので、あるいは、地切り作業時においてウイ
ンチ操作レバー10aによるウインチ6の巻上げ駆動が
不能となり、地切り作業時に誤ってウインチ操作レバー
10aを操作してもその操作によりウインチ6が巻上げ
駆動されることがないので、地切り時に吊り荷の荷振れ
を防止することが出来なくなるようなことがなく、ま
た、ブーム3の危険な挙動も無くなるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブームを有する移動式クレーンの
制御装置の説明図である。
【図2】ブームを有する移動式クレーンの説明図であ
る。
【図3】従来のブームを有する移動式クレーンの制御装
置の説明図である。
【符号の説明】
3;ブーム、4;起伏用油圧アクチュエータ、4a;起
伏制御弁、5;ウインチ、6;ウインチ用油圧アクチュ
エータ、6a;ウインチ制御弁、7;ワイヤーロープ、
8;吊具、9;起伏操作信号発生手段、9a;起伏操作
レバー、10;伸縮操作信号発生手段、10a;ウイン
チ操作レバー、11;モード選択手段、12;起伏角度
検出手段、13;ブーム負荷検出手段、14;演算部、
15;操作方向・操作量検出手段、16;電圧増幅器、
17;電圧増幅器、18;操作方向・操作量検出手段、
19;電圧増幅器、20;電圧増幅器、21;地切り制
御信号発生手段、21a;巻き上げ指令信号発生部、2
1b;作業半径算出部、21c;初期作業半径記憶部、
21d;比較部、A;起伏操作信号遮断手段、B;ウイ
ンチ操作信号遮断手段、a;起伏操作信号、b;ウイン
チ操作信号、c;選択信号、Θ;起伏角度、f;ブーム
に作用する負荷、R;作業半径(現在値)、R0;作業
半径(初期値)、

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 起伏制御弁により駆動制御される起伏用
    油圧アクチュエータで以て起伏駆動されるブームと、ウ
    インチ制御弁により駆動制御されるウインチ用油圧アク
    チュエータで以て駆動制御されるウインチとを備え、前
    記ウインチから引き出したワイヤーロープを介して前記
    ブームの先端部から吊具を吊下してなるブームを有する
    移動式クレーンの制御装置であって、 ・起伏操作レバーの操作方向と操作量に対応する起伏操
    作信号を出力する起伏操作信号発生手段、 ・ウインチ制御レバーの操作方向と操作量に対応するウ
    インチ操作信号を出力するウインチ操作信号発生手段、 ・通常モードと地切りモードを選択する選択信号を出力
    するモード選択手段、 ・ブームの起伏角度を検出する起伏角度検出手段、 ・ブームに作用する負荷を検出するブーム負荷検出手
    段、 ・前記各手段からの信号を受け取り演算算出して前記起
    伏制御弁およびウインチ制御弁へ弁駆動信号を出力する
    演算部、 とからなり、 前記演算部が、 (1)モード選択手段から通常モードの選択信号が入力
    されている状態では、起伏操作レバーの操作方向と操作
    量に対応して前記起伏制御弁が切り換えられるよう前記
    起伏操作信号発生手段からの起伏操作信号に対応する弁
    駆動信号を起伏制御弁へ出力すると共に、ウインチ操作
    レバーの操作方向と操作量に対応して前記ウインチ制御
    弁が切り換えられるよう前記ウインチ操作信号発生装置
    からのウインチ操作信号に対応する弁駆動信号をウイン
    チ制御弁に出力する。 (2)モード選択手段から地切りモードの選択信号が入
    力されている状態では、ウインチ制御弁に当該ウインチ
    制御弁を巻き上げ操作するための弁駆動信号を出力する
    一方、ブームの撓みを加味したブーム作業半径を前記起
    伏角度検出手段および前記ブーム負荷検出手段からの各
    検出信号をもとに継続的に演算算出すると共に、この演
    算算出に係るブーム作業半径の前記地切りモードの選択
    信号入力時点に対する増加量を監視し、この増加量が所
    定値以上になると前記起伏制御弁に当該起伏制御弁を起
    仰操作するための弁制御信号を出力する。よう構成して
    なるブームを有する移動式クレーンの制御装置におい
    て、前記演算部に、モード選択手段から地切りモードの選択
    信号が入力されている状態では、前記起伏操作信号発生
    手段からの操作信号の起伏制御弁への伝達を阻止する起
    伏操作信号遮断手段を設けたことを特徴とするブームを
    有する移動式クレーンの制御装置。
  2. 【請求項2】 起伏制御弁により駆動制御される起伏用
    油圧アクチュエータで以て起伏駆動されるブームと、ウ
    インチ制御弁により駆動制御されるウインチ用油圧アク
    チュエータで以て駆動制御されるウインチとを備え、前
    記ウインチから引き出したワイヤーロープを介して前記
    ブームの先端部から吊具を吊下してなるブームを有する
    移動式クレーンの制御装置であって、 ・起伏操作レバーの操作方向と操作量に対応する起伏操
    作信号を出力する起伏操作信号発生手段、 ・ウインチ制御レバーの操作方向と操作量に対応するウ
    インチ操作信号を出力するウインチ操作信号発生手段、 ・通常モードと地切りモードを選択する選択信号を出力
    するモード選択手段、 ・ブームの起伏角度を検出する起伏角度検出手段、 ・ブームに作用する負荷を検出するブーム負荷検出手
    段、 ・前記各手段からの信号を受け取り演算算出して前記起
    伏制御弁およびウインチ制御弁へ弁駆動信号を出力する
    演算部、 とからなり、 前記演算部が、 (1)モード選択手段から通常モードの選択信号が入力
    されている状態では、起伏操作レバーの操作方向と操作
    量に対応して前記起伏制御弁が切り換えられるよう前記
    起伏操作信号発生手段からの起伏操作信号に対応する弁
    駆動信号を起伏制御弁へ出力すると共に、ウインチ操作
    レバーの操作方向と操作量に対応して前記ウインチ制御
    弁が切り換えられるよう前記ウインチ操作信号発生装置
    からのウイ ンチ操作信号に対応する弁駆動信号をウイン
    チ制御弁に出力する。 (2)モード選択手段から地切りモードの選択信号が入
    力されている状態では、ウインチ制御弁に当該ウインチ
    制御弁を巻き上げ操作するための弁駆動信号を出力する
    一方、ブームの撓みを加味したブーム作業半径を前記起
    伏角度検出手段および前記ブーム負荷検出手段からの各
    検出信号をもとに継続的に演算算出すると共に、この演
    算算出に係るブーム作業半径の前記地切りモードの選択
    信号入力時点に対する増加量を監視し、この増加量が所
    定値以上になると前記起伏制御弁に当該起伏制御弁を起
    仰操作するための弁制御信号を出力する。よう構成して
    なるブームを有する移動式クレーンの制御装置におい
    て、 前記演算部に、モード選択手段から地切りモードの選択
    信号が入力されている状態では、前記ウインチ操作信号
    発生手段からの操作信号のウインチ制御弁への伝達を阻
    止するウインチ操作信号遮断手段を設けたことを特徴と
    するブームを有する移動式クレーンの制御装置。
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