JP3229255B2 - 防水層の露出方法 - Google Patents

防水層の露出方法

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JP3229255B2 JP28121397A JP28121397A JP3229255B2 JP 3229255 B2 JP3229255 B2 JP 3229255B2 JP 28121397 A JP28121397 A JP 28121397A JP 28121397 A JP28121397 A JP 28121397A JP 3229255 B2 JP3229255 B2 JP 3229255B2
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志郎 船生
広典 北山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既存のまたは既設
の建築物における押えコンクリートで覆われた防水層の
補修のために該防水層の一部を露出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】既設建築物の屋上や、厨房の床、食品工
場の床等では、スラブがアスファルト防水層のような防
水層で覆われ、防水層はさらにこれを保護する押えコン
クリートで覆われている。
【0003】前記防水層は、その経年劣化、気温の変化
等に伴うその伸縮等のため、雨漏り、水漏れ等の原因と
なる亀裂を生じることがあり、その補修には、押えコン
クリートの一部を除去して前記防水層の亀裂箇所(補修
箇所)を露出する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、前記防水層の補
修のための押えコンクリートの一部除去は、削岩機のよ
うな破砕装置を用いて前記押えコンクリートの一部を破
砕することにより行っていた。しかし、この作業には大
きな騒音および振動の発生を伴う。このため、供用中の
建物の居住者や利用者は肉体的および精神的苦痛を強い
られ、特に、ホテル、病院等の建物では顕著である。こ
のことが、防水層の補修作業を時間的に制約し、あるい
は、これを行うことを実質的に不可能にしていた。
【0005】本発明の目的は、低騒音で、好ましくはさ
らに低振動で、押えコンクリートの一部を除去し、これ
により防水層を露出する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】既設の建築物における防
水層の一部露出は、前記防水層を保護する押えコンクリ
ートにその表面に開放する少なくとも2つのを設け、
次に、少なくとも一方のに膨張剤を充填し、前記膨張
剤の体積膨張による前記押えコンクリートの破砕を生じ
させ、その破砕片を取り除くことにより行い、前記穴は
その形成の際に前記防水層を傷付けず、かつ、前記押え
コンクリートの破砕作用が及ぶことによる前記防水層の
損傷を回避する深さを有する。
【0007】
【作用および効果】本発明によれば、前記押えコンクリ
ートへの少なくとも2つのの形成と、少なくとも一方
への膨張剤の充填とにより、前記押えコンクリート
の一部破砕を行う。各は両間のコンクリート部分の
自由面を規定し、また、前記押えコンクリートの構造上
の弱点をなす。このことから、前記内の膨張剤の経時
的な体積膨張によりその膨張圧が前記の周壁面に対し
直角な方向に及ぶとき、前記相互間のコンクリート部
分にクラックが生じ、前記コンクリート部分が破砕され
る。この破砕現象は、静かにゆっくりと、また、ほとん
ど振動を生じることなしに進行する。このことから、騒
音および振動をほとんど生じさせることなく前記防水層
の一部露出のための前記押えコンクリートの一部破砕を
行うことができる。したがって、本発明によれば、時間
に拘束されることなく、また、建物の種類を問わず、例
えば静謐を特に求められる病院、ホテル、図書館等にお
ける防水層の補修工事を行うことができる。また、前記
穴の形成および前記押えコンクリートの破砕によって前
記防水層に破損を生じさせることなく防水層の補修工事
を行うことができる。さらに、前記の形成を超音波切
削加工により行うときは、前記の形成についても、こ
れを低騒音および低振動下で行うことができるため、防
水層の補修工事をより一層静粛に行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、本発明が適用
される既存のまたは既設のコンクリート造建築物10の
屋上における防水構造が示されている。本発明は、屋上
の防水構造のほか、例えば、既設の建築物(但し、コン
クリート造であるか否かを問わない。)内の厨房の床、
食品工場の床等における、前記屋上の防水構造と実質的
に同じである防水構造に適用することができる。
【0009】前記防水構造は、コンクリート製のスラブ
12と、スラブ12の表面(上面)を覆う防水層14
(例えばアスファルトと、アスファルトフェルト、アス
ファルトルーフィング、特殊アスファルトルーフィング
等とを数層重ねてなるもの)と、防水層14を保護する
ために該防水層上に打たれた押えコンクリート16とか
らなる。
【0010】防水層14は、時間の経過と共に進行する
その劣化、気温の変化に伴うその伸縮等のために裂ける
ことがあり、これが雨漏りの原因となることがある。こ
のため、防水層14に生じた亀裂18を塞ぐための補修
がなされる。
【0011】防水層14の補修は、まず前記亀裂の発生
箇所すなわち補修箇所の上方の押えコンクリート16の
一部を除去することにより行われる。押えコンクリート
16の一部除去は、本発明に従って行う。
【0012】図2に示すように、押えコンクリート16
の一部を除去するため、押えコンクリート16に、その
表面に開放する複数の(図示の例では丸穴)20を設
ける。20は、該を形成する際に防水層14を傷付
けないように、また、後述する押えコンクリート16の
破砕作用が防水層14に及ぶことによる該防水層の損傷
を回避するため、押えコンクリート16を貫通しない
のとする。好ましくは、20の深さは、押えコンクリ
ート16の厚さの約2/3とする。
【0013】このような20を設けるため、該の形
成に先立ち、例えば超音波厚さ計を用いて押えコンクリ
ート16の厚さ寸法を予め測定する。
【0014】20は、押えコンクリート16に超音波
切削加工を施すことにより形成することができる。すな
わち、砥石が設けられた先端部を有するスピンドルをそ
軸線の周りに回転させて前記砥石の切削力を押えコン
クリート16に及ぼし、かつ、この間に前記スピンドル
を超音波振動させることにより、形成することができ
る。
【0015】前記超音波の振動付与方向は、前記スピン
ドルの軸方向である。このときの超音波の周波数および
振幅は、それぞれ、例えば20kHzおよび55μmに設定
する。前記超音波振動の付与により、前記砥石の切削抵
抗が大幅に低減される。このため、前記の形成時に生
じる騒音レベルおよび振動を著しく低減すること、より
詳細には、数メートル離れると切削音または研削音が聞
き取れない程度およびほぼ無振動のものとすることがで
きる。
【0016】20を形成するための具体的な装置とし
て、例えば、実用新案登録第3019063号公報に記載され
た「手持ち形回転工具」を利用することができる。この
工具にあっては、外装ケース内に回転駆動可能に支持さ
れた超音波振動子の先端部にホーンが取り付けられ、さ
らに、前記ホーンの先端部に砥石が取り付けられてい
る。前記超音波振動子をその軸線の周りに回転駆動する
と、前記ホーンおよび砥石がこれらの軸線の周りに回転
する。また、前記超音波振動子を作動させることによ
り、前記ホーンの軸線方向に超音波振動を生じさせるこ
とができる。前記砥石を押えコンクリート16の表面に
押し当てて前記砥石を回転させかつ該砥石に超音波振動
を与えることにより、騒音および振動をほとんど生じさ
せることなく、前記を形成することができる。
【0017】20については、後記膨張剤22の膨張
圧が有効に及ぶ範囲または距離的限界、すなわち、後記
クラック24が生じ得る範囲または距離的限界を考慮し
て、これらの20の形状、方向、相互間隔、大きさ、
深さ等を定めることができる。
【0018】したがって、複数の20の並び方は、規
則的であると不規則的であるとを問わない。また、異な
る形の穴が混在し、あるいは、直径の異なる穴が混在し
ていてもよい。さらに、前記穴は、それぞれ、その深さ
方向に関する伸長方向を問わない。すなわち、これらの
深さ方向が鉛直および非鉛直のいずれでもよい。
【0019】次に、形成された各20に膨張剤22を
充填する。前記膨張剤は、好ましくは、生石灰および珪
酸塩を主体とする無機化合物を主成分とする薬剤(例え
ば、株式会社小野田製の「ブライスター」)に水を混ぜ
て練ったものからなり、前記薬剤が水と反応(水和反
応)することにより、その体積が経時的に膨張する性質
を有する。
【0020】前記膨張剤の他の例として、仮焼ドロマイ
ト系、マグネシア系、普通ポルトランドセメント−高炉
スラグ−ボーキサイト−石膏系、アルミナセメント−石
灰−石膏系等がある。
【0021】各20内での膨張剤22の体積膨張によ
り、20の周壁面が放射方向(押えコンクリート16
の面内方向)に膨張圧を受ける。前記「ブライスター」
は、約3倍の体積膨張能力を有する。前記膨張剤の体積
変化により、押えコンクリート16は、その面内におい
て圧縮力を受ける。
【0022】このとき、押えコンクリート16はその周
縁において前記屋上の周囲を規定する壁(図示せず)
(前記厨房の床、食品工場の床等の場合は、これらの周
囲の壁、梁等である。)に連なっていることから、押え
コンクリート16の周縁と20との間のコンクリート
部分は前記圧縮力に耐える。これに対し、20相互間
のコンクリート部分は、押えコンクリート16の構造上
の弱点をなす20に連なるものであるため、前記圧縮
力を受けるとき、該圧縮力に対抗することができず、こ
のコンクリート部分に多数のクラック24すなわち破砕
が生じる。
【0023】クラック24が発生した20相互間部分
は多数の破砕片からなり、これらの破砕片は容易に取り
除くことができる。図示の例では、20が押えコンク
リート16を貫通しておらず、防水層14に達していな
い。このことから、膨張剤22の膨張圧は、20の底
部と防水層14との間のコンクリート部分26に対して
はわずかに及ぶに止まり、コンクリート部分26には少
数のクラックが生じる。したがって、コンクリート部分
26は、その表面に例えばハンマーで小さい衝撃を与え
て割り、除去する。このときに生じる騒音および振動は
比較的小さい。コンクリート部分26の除去により、防
水層14の亀裂18の発生箇所を露出することができ
る。
【0024】押えコンクリート16の一部破砕は、膨張
剤22の経時的な静的膨張によるため、騒音および振動
の発生をほとんど伴わない。このことから、20の形
成からコンクリート部分26の除去まで、きわめて静か
な環境を保ったまま行うことができる。したがって、オ
フィスビル、集合住宅、静粛性を特に求められる病院や
ホテル、公共図書館等の施設からなる建物10における
防水層14の補修および該補修のための押えコンクリー
ト16の破砕を時間に拘束されることなく、また、確実
に行うことができる。
【0025】なお、必要な20の数量は、クラック2
4を生じさせるための前記間部分を現出させるために
必要な少なくとも2つである。また、膨張剤22は、全
20に充填する図示の例に代えて、互いに相対する2
つの20の一方に充填してもよい。20の数量、膨
張剤22を充填すべき20等は、押えコンクリート1
6の破砕部分の面積、の大きさ等を考慮して定める。
【0026】防水層14の露出後、例えば前記防水層と
同じ構成のシート材料28で亀裂18を覆いあるいは亀
裂18防水性を有する充填材満たす(図4)。
【0027】その後、押えコンクリート16の一部破砕
により生じた穴にコンクリート30を投入し、該コンク
リートで防水層14を覆い、その補修を完了する。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンクリート造建築物における屋上の防水構造
の部分縦断面図である。
【図2】押えコンクリートにを設け、該に膨張剤を
充填した状態を示す、防水構造の部分縦断面図である。
【図3】押えコンクリートの一部を除去した後におけ
る、防水構造の部分縦断面図である。
【図4】防水層の補修状態を示す、防水構造の部分縦断
面図である。
【図5】補修後、押えコンクリートにあけた穴にコンク
リートを打設した状態を示す、防水構造の部分縦断面図
である。
【符号の説明】
10 コンクリート造の建築物 12 スラブ 14 防水層 16 押えコンクリート 18 防水層の亀裂 20 22 膨張剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−186673(JP,A) 実開 昭63−59961(JP,U) 実開 平1−118771(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04G 23/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設建築物における押えコンクリートで
    保護された該押えコンクリート下の防水層の補修のため
    に該防水層の一部を露出する方法であって、前記押えコ
    ンクリートに超音波切削加工を施すことによりその表面
    に開放する少なくとも2つの穴を形成すること、少なく
    とも一方の穴に膨張剤を充填し、前記膨張剤の体積膨張
    による前記押えコンクリートの破砕を生じさせること、
    前記押えコンクリートの破砕片を取り除くことを含み、
    前記穴はその形成の際に前記防水層を傷付けず、かつ、
    前記押えコンクリートの破砕作用が及ぶことによる前記
    防水層の損傷を回避する深さを有する、防水層の露出方
    法。
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CN102528936B (zh) * 2010-12-10 2015-08-26 上海康尔家具材料有限公司 一种厨房石台面的加工流程
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CN113090060B (zh) * 2021-04-02 2022-05-27 南通根博新材料科技有限公司 一种具有裂缝提醒功能的自修复式隔热墙板
CN114541807A (zh) * 2022-03-23 2022-05-27 中建八局第三建设有限公司 一种钢筋混凝土结构静态破除施工方法

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